結局は緊急事態宣言は延長されたが、13都道府県以外では多少緩和ということだし、
他も状況が良ければ前倒しでの解除も考えているということで、悪い話ばかりでもない。
確かに今、判断するには難しいのもその通りか。
新型コロナウイルス感染者の報告数というのは、発症日にカウントされることはなくて、
発症してしばらくかかって診断されて初めて報告されることになる。
発症日基準で見るとどんなもんなのかというデータは5月1日に厚生労働省のWebサイトに掲載されていた。
新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言(5月1日) (厚生労働省) (pdf)
発症日に取り直すと4/1~7ぐらいでピークを迎え、4月中旬ごろまでは減少していたとみられる。
その先は発症から報告まで最大14日程度遅れることを考慮すると不明だが、うまくいっていれば減少を続けているはず。
輸入例というのが別の色で塗られているが、これが3/18ごろがピークで、およそ半分程度ある。
このあたりで日本国内での感染が大きく広がってしまったのは確からしいようだ。
やはり一番の気がかりが医療機関の状況なのだが、東京都に限って言うと次の通りだという。
陽性者数(累計) 4712人
入院中 2950人(うち軽症・中等症 2857人、重症93人)
死亡 150人
退院(療養期間経過を含む) 1612人
まだ入院者数が多いなという印象である。全国的にも累積患者数の2/3ぐらいが入院中となっている。
ただ、症状は軽快したが退院できず、宿泊施設での療養になっている人も一定いるだろう。
新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言(5月4日)(厚生労働省) (pdf)
ここに人工呼吸器とECMOを使用している重症患者数の推移が書いてあるが、一応4月27日をピークに減少には入ったようだ。
それでも最新の数字で260人程度が人工呼吸器、40人程度がECMOを使用しているとのこと。
うーん、なかなか多いですね。重症患者では2~3週間の入院治療になることが多く、そこが引っ張っているようだ。
わりと効果は出ているなと思ったけど、やはり患者がある程度は病院から掃けないと厳しいなと。
治療が長引いている結果ならば、1週間でも大きく改善しうるものとは言えるので悲観的になることもないだろう。
ただ、余力はないですから、新規の感染者をできるだけ抑えないといけないねと。
患者が掃けても衛生資材の不足という物資難は当分解決しそうにないが。(こちらは多くの医療機関に影響すること)
あと検査状況についても言及があるが、日本でのPCR検査の陽性率は5.8%で、
他の感染が蔓延している国々に比べると低めの数字。さすがに韓国の1.8%よりは高いけど。
重症患者の取りこぼしは防げているような気がするが、一方で治療を受ける前に症状が急激に変化して亡くなってしまった人も。
十分な医療が受けられなかったというのはその通りだけど、軽症なうちの症状は風邪と区別がつきにくく、
そのまま軽症のまま推移する人の方が多いことを考えると事前に打てる手は少ない。
この辺は経験が少ない病気ゆえという感じはしますね。どうして重症化するのかというのはまさに研究中だという。
緊急事態宣言延長のポイントってなんだろうと思ったが、
まず東京都など特定警戒地域は、基本的にこれまで通りの考えが続くことになる。
さっきも書いたけど医療機関の状況が改善するまで時間がかかるので、そこまではより抑える必要があるということだろう。
一方でそれ以外の地域は、接待飲食店や中~大規模イベントを除けばある程度は再開できるという。
この2つはこれまで飛び火の原因になってきたものなので、全国的に抑制が必要だということである。
これが全国に対して緊急事態宣言を出す意味なんだろうと思う。
そのうち東京都含めてこれぐらいの体制に移行できるのかなと思いますけどね。
3月中旬(ヨーロッパからの流入の報告が増え始める前)にも、長引くなぁとは思ってたんだけど、
なんやかんやと1ヶ月ちょっと経ってもこのぐらい。少なく見てもあと2週間はかかるという。
対策の手応えはある。でも十分な効果を見届けることはできていない。だからしばらくは待てということ。
これでもまだ傷は浅い方なのかなというのが、諸外国との比較で見えてくる。
COVID-19 Map (Johns Hopkins University)
ヨーロッパでは初期に流行が始まったイタリアは3月20日ごろに1日6600人ほどの報告でピークを迎えた後、
報告数は大きく減ったのは事実なのだが、未だに1日あたり1000人以上の報告が続いているのだという。
これも発症日基準に引き直すとどうかはわからないけど、それにしても減らないなと。
それにしても、この鎖国状態はいつになったら正常化するのだか。
日本国内だけ見ても、東京都などは少なくとも2週間は様子見で現状の対策が継続である。
その後はどうか。近国の中国や韓国などはかなり抑え込みができていると見られるので、
双方が解除できると判断すれば往来は再開できそうだが、来月再開できるかどうか。(今のところビザ免除の効力停止は5月末まで)
東南アジアでは、シンガポールでの対策の手応えが乏しくて、日本より早く厳格な対策に入ったにもかかわらず出口が見えない。
インドネシアはそもそも報告数も多いが、公式にあがる死者数よりはるかに多く亡くなっているだろうとのことで状況は悪い。
なかなかこう言う状況では周辺国の警戒も緩まらないというもので、そりゃそうだよなと。
ヨーロッパとアメリカは相変わらず感染者の絶対数が多すぎて論外という状況が続くだろう。
日本にとっては東アジア内々でも往来が再開していけば、かなり救いにはなりますけどね。
でも各国間を多くの観光客が動く状況には戻らないだろうし、少なくとも数ヶ月は往来の抑制は必要なんだろう。