d払いタッチの目的

先日「d払いタッチ」のサービスがスタートして、

先着10万人まで20%還元というキャンペーンがあるので登録した。

今日の昼に登録したんだが、今見たら締め切られてたな。


これはd払いがiD加盟店でも使えるというサービスですね。

d払い残高・電話料金合算・dカードのいずれかの決済手段と紐付く。

僕の場合はこの中では d払い残高 だけが使用できるので、

d払い残高でiDとして利用できるサービスということになる。


このサービスはもともとあった「d払い(iD)」の後継サービスで、

これは電話料金合算でiDが使えるサービスだから、d払いタッチを電話料金合算で使うことに等しい。

dカードは元々クレジットカードの機能としてiDに登録できるので、

d払いタッチの必要性はなさそうだが、dポイントとの併用ができるメリットはあるかもしれない。


どうも内部的にはVisaのバーチャルカードが発行されているようで、

このバーチャルカードを介してGoogle PayにiDを登録する仕組みになっているよう。

バーチャルカードの情報はd払いアプリから確認出来るのだが、

初期設定ではカードがロックされているので、直接利用することはできない。

必要ならばロックを解除してWebのVisa加盟店で利用できるが、

必要が無ければiDのための便宜上のカード番号と考えてよさそう。


ところでd払いがiDで使えるようになると何が嬉しいんでしょうね?

コード決済のd払いが使えなくてiDが使える店の代表例で出ていたのがイオンだった。

確かにイオンはそうだなと思ったけど、どうしてもd払いで払いたいかというと……

上で書いた通りなのだが、このサービスはd払い(iD)の後継という側面が強い。

そもそもiDはNTTドコモの提供する決済システムである。

今は他の通信会社でも利用できるのであまりそんな気はしないんだけどね。


このあたりの経緯もあってか、d払いタッチはAndroidのみの対応である。

d払い(iD)がAndroidのみ対応だから、それを引き継いだ形である。

d払い(iD)のときはiDアプリを介して設定をしていたので、iPhoneに対応できなかったのだろう。

d払いタッチになってVisaバーチャルカードをGoogle Payに設定する形になり、

iPhoneとiDの組み合わせというのはApple Payで存在してはいるので、

もしかすると今後、iPhoneに対応することもあるのかもしれないが。


スマートフォン上のプリペイド決済手段がFelica・NFCを介して実店舗で使える仕組みというと、

メルペイ(iD決済) と LINE Pay Visaプリペイドカード があるね。

メルペイは歴史的にはiD決済からスタートしたサービスである。

まもなくコード決済が導入されたが、当初は加盟店も限られていたので、

iD決済はメルカリ売上金を実店舗で使う手段としてはもっとも幅広かった。

今となってはメルカードがあるので、昔ほどは使われてないんじゃないか。

LINE Pay VisaプリペイドカードはLINE Pay残高がVisaのバーチャルカードで使える仕組みで、

そのバーチャルカードはGoogle Pay・Apple Pay経由でVisaタッチ決済・iDで利用できるというもの。

キャンペーンが手厚いので、何度か使ったことがある。


確かにiD加盟店の幅広さを考えれば無意味ではないなと思った。

NTTドコモの立場として、iDのサービスを持続的に提供する必要があり、

d払い(iD)とd払いタッチの実現方法の差から持続的なサービス提供のために何か手を加えたことは読み取れる。

ただ、昔に比べればコンタクトレスの決済手段という観点でも、

スマートフォンを使った決済手段という観点でも様々な手段が増えた中で、

わざわざd払い残高にチャージしてiDを使うニーズは少ないのでは? とも思う。


登録できた以上はおいしいキャンペーンなので、使いますけどね。

でも、その先は出番無さそうだなとは思いますね。

d払い自体はdポイントとの関係でネット決済中心に使うとは思うんですが。

虹ヶ咲メンバーの写真集たち

先日、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のライブのとき、

開場前に行われていた「ニジガクのど自慢大会」で出演者の写真集を掲げて盛り上がる人が大量にいたらしい。

なんでそんなことしていたのかは謎だが……奇習だな。


とはいえ、調べてみてびっくりしたんだが、虹ヶ咲メンバー13人のうち10人が写真集の単行本を出してるんですね。

  • 大西亜玖璃: はじまりの旅(2021年1月・秋田書店), 旅の途中(2022年12月・秋田書店)
  • 相良茉優: 夏初月(2021年6月・秋田書店), いざよい(2022年6月・秋田書店)
  • 前田佳織里: おとなのかおり(2022年3月・秋田書店)
  • 久保田未夢: 未夢ーみゆー(2019年12月・東京ニュース通信社), UP_DATE(2022年10月・主婦の友社)
  • 村上奈津実: なっちゃんとデート日記(2021年8月・コスミック出版), Natsumi Memorial(2023年11月・コスミック出版)
  • 鬼頭明里: Love Route(2020年1月・秋田書店), my pace(2023年2月・主婦の友社)
  • 指出毬亜: finder(2023年5月・主婦の友社)
  • 田中ちえ美: 未確認(2023年10月・主婦の友社)
  • 小泉萌香: きみやすみ(2023年3月・主婦の友社)
  • 法元明菜: あきなちゅらる(2023年12月・主婦の友社)

2020~2022年で秋田書店で集中的に出てたんだなとか、2023年になってからは主婦の友社が集中的に出してるなと気づく。

秋田書店は声優パラダイスR(2022年休刊)があったからだなとか、

主婦の友社って声優グランプリだなとか、それは知ってる人には当たり前か。


というので、虹ヶ咲メンバーへの攻勢がすごいなと思うわけですが、

実はAqoursも9人中8人が写真集出ていたんですね。

Liellaも初期メンバー5人中4人は来月発売予定も含めれば写真集がある。

というわけでラブライブ!シリーズがすごかったという話だった。


美人揃いですからね、で済ませてしまえばそこまでなのだけど。

もちろん人気コンテンツで抜擢されたことで知名度が上がっていることは理由で、

出版社としてもそういう人もグラビアには興味があることは確かである。

でも、それだけじゃないのかなと。

ラブライブ!シリーズではμ’sの時から、作中のキャラクタによるアイドルユニットと声優ユニットが併走する形を取ってきた。

写真集はキャラクタと切り離されたものではあるけれど、

アイドル的な活動をさせたいニーズが生まれやすいのかも知れない。

そして、そこにキャラクタを演じることによる知名度が合わさった結果、

こうして写真集がバンバン出ているということなのかなと。


虹ヶ咲メンバーのうち10人は写真集の単行本が出ていると書いたが、

残る3人のうち2人は 週プレ グラジャパ(集英社)の企画「声優トモ写」でデジタル写真集が出ている。

「声優トモ写」は仲のよい声優2人がお互いを撮影し合った写真集である。

虹ヶ咲関係では 矢野妃菜喜さん(白河みずな さんとペア)と 内田秀さん・村上奈津実さん のペアで出ている。

一般的な意味での写真集とも言えないが、検索すればひっかかることは確か。

そこまで含めれば13人中12人、残りは昨年に交代で入った林鼓子さん だけか。

これが集英社での写真集発売につながるか? というとそんな気はしないけど。


というわけでびっくりした話だった。

確かに言われて見れば聞いたことある名前だったんだけど、当時そういう目であまり見ていなかったので。

ECC付きメモリを先読みして停止

先週末からマイコンでテスト用のプログラムを動かしていたら、

変なところでプログラムが停止するから困っていたのだが、

ECC付きメモリの初期化されていない領域を踏んでいたのが原因だった。

それだけならここまで苦労はしなかったような気はするが。


ECCって誤り訂正符号のことね。

1ビットのデータ誤りは訂正できて、2ビット誤りは検出できるなど。

何らかの理由でメモリが化けても訂正で回復できることに期待しているが、

注意しなければならないのは、あらかじめ誤り訂正符号を付けたデータが書き込まれてなければならないこと。

起動時にはランダムなデータがメモリに格納されているので、

この状況でデータを読み出すと異常データだらけになってしまう。


ECC付きメモリを使っていることは実はあまり意識していなかったのだが、

一方でメモリの使用する領域はあらかじめ何らか書き込んでいるつもりでいた。

誤り訂正符号が正しく書き込まれていない領域はアクセスしないはずだと。

未使用領域へのアクセスを指示していたとすれば、例外割り込み時の情報から容易に推測できたはずである。


今回の問題が発生した原因はメモリの先読みによるものだった。

どういうアルゴリズムで先読みしているのかはよくわからないのだが、

プログラムカウンタが一定のアドレスに到達すると、

そこからいくらか先のアドレスへのリードアクセスが発生しているようだ。

この先読み動作でキャッシュへのデータ取り込みを行うのだろう。

とはいえ、先読みしたデータが必要とは限らないし、有効なデータが入っているとも限らない。

この先読み先のアドレスは未使用領域なので初期化してなかったんですね。


というわけでメモリの全領域を初期化する処理を書き加えた。

サンプルを参考にスタック領域を初期化するプログラムをアセンブラで書いていたのだが、

スタックに限らず、メモリの全領域を初期化するように作り替えた。

スタック領域以外は後のC言語で書いてるプログラムで初期化してもよいが、

スタック領域とそれ以外に分けて対応するより容易だったのでそれで。

初期化の効率を考えればまた違った考えもあるかも知れないけど。

この修正でとりあえずプログラムが停止する問題は回避できるようになった。

(他にも不可解な挙動はあるけど、停止はしなくなった)


サンプルプログラムではこのあたり全然ケアされてない気がしたが、

セクション構成によってはこういう問題が発生しなかったのかも知れない。

すなわち命令の先読み先が何らかのデータで初期化されていればよいので、

命令領域の後ろにある程度の変数領域・スタック領域があれば、この問題は回避できる可能性がある。

確かにセクション構成を大きく変更したときにこの問題が顕在化している。


以前、ECC付きメモリの初期化プログラムを書いたことがあって、

そのときの経験も多少は生きているのだが、それでも想定外だったなぁ。

早いこと全面初期化しておくに越したことはないのだが、

そのためのプログラムはユーザーで書かないといけないんですよね。

答えがわかってしまえば大した話ではないんだけどさ。

きっぷを買えなくなった駅

以前、こんな話を紹介している。

最近で京阪宇治線・交野線の一部駅で券売機を廃止して、ICチャージ機に集約した例があるそうだ。

踏切を挟んで2つに分かれている駅で、宇治方面や交野方面という利用者の少ない方向の改札でこういうことを行ったそうだ。

現金で乗車したい場合、2つの方法があって、1つは踏切を渡って反対側の改札口にきっぷを買いに行くという方法。

もう1つはICチャージ機から乗車駅証明書を出して、これを改札機に通して乗車、降車駅で精算するという方法。

(やっぱり券売機を置くのは大変?)

どうも最近はこれを推し進めてきっぷが買えなくなった駅が発生しているよう。

すなわち改札外にはICカードのチャージ機だけが設置され、乗車駅証明書の発行も可能であると。


これにより駅の小銭を受け付ける機器が精算機だけに集約されていると。

考えようによっては自動精算機だけは維持するという言い方もできる。

ただ、自動精算機も全ての改札口に設置せず、主要な改札だけに集約する流れはあるかもしれない。

このような施策が推し進められた背景にはモバイルICOCA対応もありそうだ。

従来は券売機にICカードを取り込んでチャージなどしていたが、

カードまたは端末を置いてチャージできる仕組みが必要になったと。

このために新しい機器を設置することになったが、紙のきっぷの購入は減っていたので、

比較的利用者の少ない駅・改札では券売機をICチャージ機に置き換え、小銭の扱いをやめたと。

利用者が多いところでは券売機とチャージ機を別設置する対応でしょうね。

なお、精算機もICカードを置くタイプの機器に置き換えているようだ。

こちらは小銭扱いは継続しており、不足額チャージも可能だそう。


こういう対応が可能なのは京阪(本線系統)が他社と改札内でつながってないのもあるのかもねと。

確かにきっぷを買えないまま他社まで乗り越してしまうと面倒である。

乗換駅までのきっぷは持っていれば、精算は苦労しませんから。

あと自動化されていない駅がないというのも大きな要素だろうな。

自動化されていない無人駅があれば、運賃を払う手段がない。

すなわち近鉄でこういうことをやってしまうと大問題なんですよね。

でも、確かに京阪ならば問題はないので、それならいいのかなとも思う。


あとICカードチャージ機をちゃんと設置しているのも好感が持てますね。

というのもJR東日本だと 青梅線の末端区間、鶴見線など大都市圏でもチャージ機の設置がない駅が多々ある。

これらの路線にはICカード用の改札機と感熱紙の乗車駅証明書発行機だけが置かれている。

紙のきっぷを買うニーズが減っているのはもちろんそうだけどけど、

ICカードのチャージすらできないのはどうなんだという話はある。

もちろん乗車時か降車時にチャージ出来ればいいんだけど。

(でもJR東日本では初乗り運賃に足りないICカードは入場すらできないのだが)

現金扱いする機器が全く無くなると楽なのはわかるんですけどね。


京阪の方法が参考になる会社は限られていると思ったが、

紙のきっぷの利用が増えて、券売機のニーズが減っているのはそうだと思った。

複数の改札口のある駅ならば、券売機や精算機の設置場所を集約して、

ICチャージ機の設置のみにするのは1つの考えである。

関東圏を除けば初乗り運賃に満たないICカードでも改札を突破できるので、

最低限、改札内に設置しておけば、改札を通ってからチャージでもよい。

末端区間にしか行けない改札口でかつ降車駅でほぼ精算できるというならば、

乗車駅証明書の発行での対応もそれはそれで問題ないと思う。

ただ、世の中、駅から現金扱いする機器を全廃したいというニーズの方が強いのかなとも思う。


ところでJR東日本だが、駅の精算機の乗車駅証明書対応を進めている。

この前、秋葉原駅で乗車駅証明書の精算に対応した精算機を見てびっくりしたんだけど。

ここで言う乗車駅証明書とは裏が白い感熱紙である。カメラで読み取って処理できるんですね。

どういう想定かはわからないけど、秋葉原駅の立地からすると千葉県方面からの利用を想定したか。

なかなか車掌を呼び止めてきっぷを買うというのも難しいですからね。

というので、こういうのは確かに必要なのかなと思った。


というわけできっぷを買って列車に乗るというのが成り立たないケースが増えているという話だった。

ICカード対応機器のモバイル端末対応というのは関東圏では進んでいるが、

他地域ではまだまだできていないのが実情である。

この点では京阪が先進的であることは確かなようだ。

このときチャージ専用機で対応するというのは関東圏を含めて一般的である。

そこで京阪はこれを機に機器配置を見直した。そういうことですね。

東博に金色堂がやってきた意味

今日は東京国立博物館に出かけていた。

今週からスタートした特別展「中尊寺金色堂」ですね。

本館特別5室が会場の規模の小さな特別展である。

夜間開館日だが特別展は17時までなので、16時頃から先に特別展を見て、そこから平常展を見てくるという形で楽しんできた。


入ってすぐに金色堂で撮影した8K映像が流されていて、

「東博に金色堂がやってきた」と書かれていたが、これは誇張ではないなと思う。

中尊寺には2016年に訪問し、金色堂も拝観している。

平泉に描いた浄土世界はこんなのかな?

金色堂はもともと雨ざらしだったが、現在は覆堂の中に存在する。

その覆堂の中でもさらにガラスで覆われており、近づくことはできない。

今の金色堂はあたかもお堂のミニチュアの工芸品のような扱いを受けているが、実際、使っている材料も建築というよりは工芸という代物だそう。

実際見て思ったけど、これは建築物とは思えないものだなと思った。

分類上はれっきとした建造物なのだが、その割には現実味のないデザインである。

でも、本当は建物として中に入って拝礼できるべきなんですよね。

映像、金色堂から持って来た仏像など、模型を組み合わせることで、

東博に金色堂がやってきたと言えるまでの展示になってるわけですね。


今回の展示物のほとんどが国宝か重要文化財と書いてあったのだが、

「台座残欠」とか書かれてると、これわざわざ国宝にしたの? という印象もある。

金色堂関係の重要文化財(国宝)は下記のように指定されている。

  • 中尊寺金色堂 (国宝・建造物)
  • 金色堂覆堂 (重要文化財・建造物)
  • 金色堂堂内諸像及天蓋 (国宝・彫刻)
  • 中尊寺金色堂堂内具 (国宝・工芸品)
  • 金色堂須弥壇内納置棺及副葬品 (重要文化財・考古資料)

今回展示されていたのは後ろ3つの各一部である。

なお、重要文化財の覆堂は現在のものではなく、鉄筋コンクリート造の覆堂が作られたときに移設されたものである。


すなわち金色堂の建物そのものは建造物として国宝に、

その中の平安時代から伝来する彫刻は「諸像及天蓋」で一括して国宝に、

平安時代から伝来する堂内の装飾品は「金色堂堂内具」で一括して国宝に、

須弥壇内に納められている棺とその中身は「須弥壇内納置棺及副葬品」で一括して重要文化財になっているというわけ。

重要文化財(国宝)って種類別に分けられる場合はこうして分けられるけど、

同じ種類だとまとめて1件で登録されるのはよくあるんですよね。

考古資料=出土した埋蔵文化財と思っていたが、金色堂の棺は埋められていない。

それでも埋葬に関わるものということで考古資料に分類されたんでしょうね。


今回の展示には「金箔押木棺」もあったけど、中身は空っぽになっていた。

ということは中に入っていた藤原清衡の遺体は改葬されたということか。

とはいえ、現在も金色堂に納められているようである。

すなわち遺体を安置するという実質的な役割は新しい棺に移した上で、

従来の棺・副葬品は別保管されて重要文化財になっているということである。

わりとそういう重要文化財(国宝)は多い。


というわけで値打ちある展覧会だったという話。

こういう展覧会に仏像など持ってくるのは建物の修理合わせであることも多いけど、

金色堂は普通に拝観できる状態で、特別に東京に運んできてるんですよね。

こういうのは異例なんじゃないですかね。

格付けがなくても名前は出てくる

昨日、ワールドベストレースホースランキングの話を書きましたが、

その中で気づいたことがあって、多くはG1かG2レースでの数値で、

G3レースも多少あるが、それらの格付けがないレースもいくつか入っている。

各主催者のハンデキャッパーがレーティングを付けたレースならば掲載される可能性はあるという話なのだが。


特に100位以内(レーティング117ポンド以上)に着目してみると、

  • Think About It (AUS) 122lbs TAB Everest(無格付) 1着
  • I Wish I Win (NZ) 121lbs TAB Everest(無格付) 2着
    • T.J. Smith Stakes(G1)も同じ数値で掲載されている
  • Lemon Pop (USA) 120lbs Mile Championship Nambu Hai(LR)
  • Private Eye (AUS) 120lbs TAB Everest(無格付) 3着
    • Toyota Forklifts Shorts Stakes(G2)も同じ数値で記載されている
  • Cylinder (AUS) 118lbs TAB Everest(無格付) 5着
  • King’s Sword (JPN) 118lbs JBC Classic(LR) 1着
  • Think It Over (AUS) 118lbs 7 Stakes(無格付) 1着
  • Meisho Hario (JPN) 117lbs Teio Sho(LR) 1着
  • Zaaki (GB) 117lbs 7 Stakes(無格付) 2着

ああ、確かに ジ・エベレスト はリステッドですらなかったですね。

超高額賞金だけどリステッドですらないレース

7 StakesというのもNSW州のSpring Racing Carnivalで行われている。

総賞金100万A$と比較的高額賞金(他のG1やG2と同程度)のレースではある。

あとは日本のダートグレード競走がLR(Listed Restricted)で掲載されていると。

南部杯、帝王賞、JBCクラシックといずれも国内ではJpnIでG1と同格に扱われるレースである。

上記に出てきたのは実態としてはいずれもG1級のレースなのだろう。


リステッドレースは少なくともレーティングが付くわけだけど、

それ以外でもレーティングが付くことはあるわけだ。

確かにJRAは平地オープン競走には全てレーティングを付けている。

オーストラリアでいろいろな事情で無格付けで行われている重賞もそうなのだろう。

ヨーロッパではハンデ戦にはG1~G3の格付けは付かないが重要なレースは存在する。

そういう地域ごとの事情はいろいろあるわけですね。

日本のダートグレード競走が国際的にはLRになるのもそんな話ですわな。

実際、このランキングのLRで掲載されているのはいずれも日本のレースだし。


こういうのも適正な格付けが付くとわかりやすくなるんだけどね。

NARはダートグレード競走のJpn格付けを国際格付けに移行する方針を示している。

そのためには国際競走として外国馬の参戦が可能でなければならない。

(実際に外国からの参戦は考えにくいが、可能という体裁は必要)

所望の格付けを得るにはレーティングが不足するレースが多い問題もある。

さらに現在のルールでは格付けは原則G3からスタートしなければならないという。

昔はそうではなかったので、東京大賞典をいきなりGIにできたのだが、

現在はJpnII→GII、JpnI→GIという移行は特例措置がないとできない。

そのため、条件が揃ったある段階で一気に国際格付けに移行すると見ている。

条件が揃ったレースからポロポロと移行していくのは難しそう。


日本国内では今のままでもそんなに問題はないんですけどね。

日本競馬の事情を知らない人にはわかりにくいと。

それはオーストラリアの無格付け重賞の話を見てもわかるよね。

それだけの評価を得るレースなのにお国の事情で格付けが付かないと。

超高額賞金という理由で知名度がある ジ・エベレスト はいいけどね。

日本の帝王賞とか南部杯はなかなかそういう話にはならんでしょうしね。

ダービー馬より強いオークス馬

ダービー馬より強いオークス馬と言われると、そんなのもいるかもしれないが、

日本ダービーでこれまで最も強いとされた馬よりも強い勝ち方をしたオークス馬と言われると、なかなか信じがたい話である。

というのが昨年の牝馬三冠、リバティアイランドなんですけどね。


昨日「ワールドベストレースホースランキング」と「JPNサラブレッドランキング」が発表された。

これは昨年に出走したサラブレッドのパフォーマンスをレーティングで数値化したランキングである。

レーティングの単位はポンド、パフォーマンスの差を負担重量の差に換算して表示している。

レーティングが決定されるまでの流れは次の通りである。

まず、JRAでは重賞・OPクラスのレース後、JRAのハンデキャッパーが上位馬にレーティングを付ける。

地方競馬のダートグレード競走もNARの担当者がレーティングを付ける。

まずはこの数値が速報値として発表される。

その後、115ポンド以上の馬については国際会議で審議が行われる。

年間の各馬のパフォーマンスも振り返って調整が行われることがある。

そうして発表されるのがワールドベストレースホースランキングである。

114ポンド以下についてはJRAとNARの審議のみで決定されるので、

ここまで含めたものが JPNサラブレッドランキング である。


レーティングの決め方にはいろいろな考え方があるようだが、

上位馬の過去の持ちレートを参考に決める方法がまずある。

過去のレーティングの実績がしっかりしている馬がいて、

そのレースでもしっかり実力を発揮したと判断できれば、

その数字を基準にして着差を重量に換算して加減すればレーティングを決められる。

しかし、必ずしもそのような信頼における基準馬がいるとは限らない。

その場合、過去の同一レースでのレーティングの相場が参考にされる。

2歳・3歳限定戦だとこういう相場が重視されることが多いんじゃないか。


で、日本ダービーとオークスの1着馬の相場だが、最近はそれぞれ119ポンド、113ポンド程度のようだ。

日本では牡馬と牝馬の負担重量差は2kg=4ポンドなので、

牝馬限定戦のオークスで113ポンドは牡馬換算だと117ポンドである。

一般的にはダービー馬の方がオークス馬より強いとなることが多いと。

熾烈な出走権争いになるダービーの方がレベルが高いのは当たり前か。


さて、冒頭に書いた「日本ダービーでこれまで最も強いとされた馬」とは、

2005年のダービー馬、そしてクラシック三冠を達成した ディープインパクト である。

レース直後には119ポンドとされたが、後にダービーのレーティングが上方修正され124ポンドとされた。

数字上はこれが日本ダービー史上最強馬である。


一方のリバティアイランドだが、オークス後には120ポンドとされた。

この時点でかなりざわついた。

牝馬の120ポンドは牡馬換算で124ポンド、ディープインパクトのダービーと同じ数字だったから。

数字上はダービーを楽勝しても不思議ではない数字である。

実際、翌週のダービーを勝ったタスティエーラに付いたのは119ポンドだった。

牡馬・牝馬の差を考慮すればリバティアイランドの方が5ポンドも強いのだから。


とはいえ、オークスにしては異常な数字なので下方修正もあるかもと言う人はいた。

しかし、実際に行われたのは上方修正だった。

オークスのリバティアイランドは121ポンドとされた。(ジャパンカップ2着時も121ポンド)

これによりダービーのディープインパクトを越えてしまったのである。

当然、この数字はオークス史上最強でもある。

一方の日本ダービーは下方修正が行われ、1着のタスティエーラは117ポンドに。

今年の3歳馬のレベルは低かったということで調整された面もあるが、

牡馬三冠を分け合った3頭の比較でも、

  • ソールオリエンス(皐月賞) 119ポンド
  • タスティエーラ(ダービー) 118ポンド(有馬記念6着時)
  • ドゥレッツァ(菊花賞) 120ポンド

とダービー馬の評価が最も低くなってしまった。数値上だけの話だけどね。

JRA賞の最優秀3歳牡馬は圧倒的な得票で タスティエーラ に与えられたわけだし。


リバティアイランドにオークスとは思えないレーティングが付いたのは驚くべきことだが、

ディープインパクトが走っていた時代に比べれば日本馬の評価は高まった。

このため日本国内のレースでも高いレーティングを付けやすくなっている。

今年のワールドベストレースホースランキングはイクイノックスが1位になったことが注目されている。

ジャパンカップのイクイノックスは最終的に135ポンドで確定した。


イクイノックスにここまで高いレーティングが付いた背景には、

ドバイシーマクラシックでイクイノックスの2着となったウエストオーバーの活躍によるところも大きい。

でも、それだけじゃないんだよね。

日本競馬が芝長距離(2100m超)で世界トップクラスの評価を受けていたからこそだよね。

その中でもジャパンカップと有馬記念は特に評価の高いレースである。

今年のジャパンカップは好メンバーが揃い、掲示板には中長距離のチャンピオンがずらり。

こういう状況だったのでイクイノックスにもこれだけの数字が付けられたんですね。


年間レーティングが決まると、各レースの上位4頭のレーティング平均からファイナルレースレートが求まる。

そうして求まったG1レースのファイナルレースレートから「世界のトップ100GⅠレース」が発表される。

今年はジャパンカップが世界1位、126.75ポンドとなった。

凱旋門賞が1位になる年が多いのだけど今年は3位、

ドバイシーマクラシック(126.50ポンド)とジャパンカップが上回った。

イクイノックスの走ったレースが高評価になるという側面はあるが、

イクイノックスが走らなかった有馬記念も8位(123.00ポンド)と高評価。


というわけで昨年は日本競馬の世界的評価が上がりましたねという話だった。

芝長距離に比べると、他の区分はトップレベルとは言いがたいところもあるが、

多くのレースがトップ100に入っており、全体的にハイレベルではある。

今年は日本のダートG1(国際格付け)、3つ全てが100位以内に入っている。

アメリカ以外のダートのレースで100位以内に入っているのは、

ドバイワールドカップとサウジカップと日本の3レースに限られる。

そのドバイワールドカップとサウジカップを勝ったのはいずれも日本馬である。

日本ローカルのJpnグレードからの移行にはまだ課題もありますけど、

現状の評価も決して低くはないことは知っておくべきだろう。

孤立路線のためのフリーきっぷの特例

今年3月に北陸新幹線(敦賀~金沢)が開通する。

これに伴い同区間の北陸本線がIRいしかわ鉄道(大聖寺~金沢)と ハピラインふくい(敦賀~大聖寺)に移管される。

また、九頭竜線(越美北線)がJRのネットワーク上、孤立路線となる。

それに伴い、いくつかのフリーきっぷで制度変更があるという。


「青春 18 きっぷ」「青春 18 きっぷ北海道新幹線オプション券」の発売 および北陸新幹線開業に伴うおトクなきっぷの取扱いについて (pdf) (JR東日本)

すでに新幹線開業に伴い、JRのネットワークから切り離された路線はいくつかある。

それが大湊線と七尾線である。

また、在来線ネットワークという観点では、八戸線・城端線・氷見線も該当する。

八戸線は八戸駅で新幹線と接続しており、同駅の乗換としては比較的多い。

城端線は新高岡駅で新幹線と接続している。この乗換はどうなんだろ?

高岡でその城端線と接続する氷見線も一応はつながっているが……

これらの路線をJR乗り放題のきっぷでどう扱うかという問題である。


まず、ジャパン・レール・パス、日本在住だと買えないきっぷだ。

こちらは新幹線も基本的には利用できる前提である。

このため、新幹線駅に接続するため、最低限の他社線への乗車を認めている。

  • 青い森鉄道の 八戸~野辺地(大湊線接続)~青森
    • 大湊線の一部列車は八戸発着、八戸で新幹線と接続可能
      (2021年までは青森発着便もあったがなくなった)
  • あいの風とやま鉄道の 富山~高岡(氷見線・城端線接続)
  • IRいしかわ鉄道の 金沢~津幡(七尾線接続)
    • 七尾線はすべて金沢発着、金沢で新幹線と接続可能
    • 特急での通過も可能(ジャパンレールパスは特急乗り放題)
  • ハピラインふくい の福井~越前花堂(九頭竜線接続) [3/16から]
    • 九頭竜線はすべて福井発着、福井で新幹線と接続可能

氷見・城端線は富山への直通列車はないし、新高岡接続を含めれば飛び地でもないが、

青春18きっぷに合わせたか、新高岡接続だけでは不便すぎるとみたか、こうなっている。


一方の青春18きっぷは乗車券だけで特急に乗車できる特例を除けば、

特急券を足しても特急に乗車することは出来ない。

このため、最寄りの新幹線駅につないでも特に役に立たないし、

在来線だけで見て飛び地になっている路線の取扱も考える必要がある。

そのため、ジャパンレールパスの特例とは異なる内容になる。

  • 青い森鉄道の 八戸(八戸線接続)~野辺地(大湊線接続)~青森(奥羽本線他・JR他路線へ)
  • あいの風とやま鉄道の 富山(高山本線・JR他路線へ)~高岡(氷見線・城端線接続)
  • IRいしかわ鉄道の 金沢(北陸本線・JR他路線へ)~津幡(七尾線接続) [3/15まで]
  • あいの風とやま鉄道・IRいしかわ鉄道 の 富山~高岡~津幡 [3/16から]
  • ハピラインふくい の敦賀(北陸本線他・JR他路線へ)~越前花堂(九頭竜線接続) [3/16から]

青い森鉄道の特例は同じなのだが、八戸線の接続も意図した内容になっていた。

新高岡での新幹線接続がなくなると、氷見・城端線は完全に飛び地なので、

富山~高岡の特例はこれをつなぐ目的だったのだなと気づく。

もっとも富山駅に乗り入れているJR在来線は高山本線のみなので、

他地域から高山本線で富山へ向かうということが大変である。


金沢~津幡の特例は青春18きっぷでは3月16日以降は廃止らしい。

金沢駅に乗り入れるJR在来線がなくなるので、意味がなくなると。

そのため富山~高岡~津幡をつなぐ特例に変更されるという。

敦賀~越前花堂の特例も同じような話である。

ジャパンレールパスでは福井~越前花堂だが、福井駅にはJR在来線はない。

このため直近でJR在来線に接続できるのは敦賀駅だとなったようだ。

金沢~津幡、福井~越前花堂 より 富山~津幡、敦賀~越前花堂の方が特例区間としては長いが、

七尾線・九頭竜線の全列車が乗り入れる金沢・福井へは別途運賃が必要なのはかえって使いにくいとも。


これらの特例はJRあるいは在来線ネットワークから完全に切り離された路線にはあるが、

  • 花輪線の列車が乗り入れる IGRいわて銀河鉄道 の盛岡~好摩
    • 花輪線は大館駅で奥羽本線に接続している
  • 飯山線の列車が乗り入れる しなの鉄道(北しなの線)の 長野~豊野
    • 飯山線は飯山駅で新幹線、越後川口駅で上越線と接続している

のようなところはケアされていない。

花輪線はIGRの運賃を別払いして使ったことあるな。

弘前には歴史の重みがある

このときは盛岡~弘前を移動するためだったんだな。


ジャパンレールパスの特例は概ね実態に合った内容なのでよいと思うが。

特に金沢~津幡は観光客の利用も多くなるでしょうしね。

(今は地震の影響が続いてるので、なかなかそうもいかないけど)

ただ、これがOKならえちごトキめき鉄道の 上越妙高~直江津 も、

北陸新幹線の接続列車である しらゆき号(上越妙高~新潟)があるよねと。

孤立路線以外はカバーされないのでこういうのは検討すらされなかったのだろう。


一方の青春18きっぷの特例はそれいる? と思うんだよね。

直通列車との関係も薄いし、特例区間もかなり長くなってしまったと。

特例区間を本来の目的と異なる使い方をするケースも多くなるのでは?

敦賀~越前花堂の特例を 京都~敦賀~越前花堂~越前大野 と使えば想定通りだが、

京都~敦賀~越前花堂と乗車してから、越前花堂~福井だけ別途運賃を払って乗車など多そうだが。

(単純に敦賀~福井と乗車すると特例に該当しないが、越前花堂での途中下車は可能なので)


青春18きっぷ は長期休みで通学利用が減る通勤列車の有効活用を意図している。

期間中の閑散路線の利用者が 青春18きっぷ だらけというのはありがち。

価格や普通列車しか使えない特徴からローカル線でこそ強いわけですね。

この観点では必ずしも利用区間がつながっている必要はないような気がするんだよね。

運賃別払いで他社区間を利用することは元々よくあることだし、

特急や他の交通機関(高速バス・船など)が使える区間はそちらを使うことも珍しくはない。


その観点では石勝線の新夕張~新得で特急が利用できる特例も怪しいが。

どうして特急形車両を使うんだ?

後半で書いているが「新夕張~新得は開通以来、一貫して普通列車が設定されたことがない」。

それなら青春18きっぷでカバーする必要はないんじゃないのって。

なお、北海道新幹線開通前には津軽海峡線の蟹田~木古内にも特例があった。

ここは快速「海峡」が走っていたのを廃止した経緯があるのだが、

前後の乗り継ぎが悪く実用に堪えない特例だったと言われている。

現在は「北海道新幹線オプション券」というのがあり、

これを購入することで 奥津軽いまべつ(津軽線 津軽二股駅隣接)~木古内の新幹線と、木古内~五稜郭の道南いさりび鉄道 を利用できる。

ただ、これもかなり使いにくくて、青森~函館を船で移動するとか、

盛岡~八戸は青春18きっぷでストレートに移動できないことも勘案し、

青函トンネルの前後は新幹線・特急でズドンと移動するとか、

そもそも飛行機で北海道入りしてから青春18きっぷを使うケースもあるだろう。


と言うわけで、その特例いる? という話だった。

なお、JR各社では様々なフリーきっぷを出しているが、

きっぷの特徴によりジャパンレールパスや青春18きっぷに準ずる特例が設けられることがある。

あるいはJRから移管された路線をフリーきっぷの利用エリアに含んでいる場合もある。

今のところ 北陸おでかけtabiwaパス と 北陸観光フリーきっぷ では、

こちらは IRいしかわ鉄道・あいの風とやま鉄道 の全区間が含んでいる。

北陸観光フリーきっぷ は3/16以降は ハピラインふくい も含むことが発表されている。

(北陸おでかけtabiwaパス は3/10以降どうなるかは未発表)

エリアに特化したきっぷならいろいろ対応方法はありますけどね。

北海道&東日本パス は IGRいわて銀河鉄道・青い森鉄道・北越急行がそもそも利用エリアで、

新青森~新函館北斗は特急券だけ買えば新幹線を利用できる緩和措置もある。

YMODEMを使う

マイコンのメモリ上にプログラムデータを書き込むのはICEからやればよいと思ったが、

どうにも思ったようにいかない部分があって、別の転送方法を考えることに。

それで昔、TeraTermからデータ転送する方法を見たことあるなと思ったら、

そのマイコンのサンプルコードにYMODEMのコードがあった。

なるほど。YMODEMか。と使ってみることに。


YMODEMというのはシリアル通信などでバイナリデータを転送する方式の1つである。

元々XMODEMというのがあって、それの改良版がYMODEMだと。

で、さらなる改良版にはZMODEMがあるが、かなり複雑な仕組みである。

デバッグ用のコンソールではYMODEMぐらいが使いやすいのかも知れない。

で、サンプルコードから移植すると「C」という文字が表示されて、なんだこれと。


というわけでYMODEMというのはどういう方式かということである。

受信側は準備が整えば「C」という文字を送る。

これを見た送信側はブロック0としてファイル名やデータサイズを送信する。

1ブロックで128バイトまたは1024バイトのデータを転送できて、

これにヘッダとCRC16が付いているという。

で、データの受信が完了すると受信側はACK(06H)を返す。

続いてブロック1以降でデータ本体を送信して、受信側はACKを返すを繰り返すが、

ブロック1だけは受信側からの「C」を待つよう。(XMODEMとの互換性のため?)

全ブロックの送信を完了したら、送信側はEOT(04H)を送る。

これに対してACKではなく、NAK(15H:通常時に送ると再送要求になる)を返すと、

2個以上のファイルを連続受信できるが、サンプルコードではファイル1個で終わるということで、ACKを返していた。

YMODEMの本来の仕様とは異なるが、XMODEMとの互換性で通じるようだ。


ところでXMODEMに対するYMODEMの改良点なのだが、

1つ目はブロック0の存在で、ファイル名も伝達できるという特徴がある。

プログラムデータのファイル名は今回は特に必要ない要素だが。

ただ、ファイルサイズをブロック0で転送できることは活用している。

2つ目はブロックのチェックサムがCRC16であることと、1024バイトのブロックが使用できること。

受信側から送る「C」はCRCをチェックに使うという意味を表してるらしい。

3つ目は複数ファイルの連続転送ができること。これも今回は使ってない。


ただ、これがなかなかうまくいかなかったんだな。

ぶっちゃけサンプルプログラムの出来がよくなかった。

タイムアウトになってもTeraTermはYMODEMに占有されっぱなしで、

なんとかならんのかと調べるとCAN(18H)を2個送ると、中断の意味になるので、とりあえずこれを送りつけたり、

TeraTermでYMODEMのログを出力できる機能があるのでこれを使ったり。

そうやって掘っていくと、ブロック0の後に「C」を送信する部分がうまく作れていなかったり、

そんな修正をしてなんとか使えるようになった。


で、YMODEMの動作説明を見てもわかるが、受信側が送信を要求するという構造なので、

シリアルポートからマイコン側に受信開始を要求すると「C」が届く。

この受信要求を数秒周期で何度か繰り返すように作っておく。

で、この間にTeraTermをYMODEMの送信モードにして「C」が受信できたところからデータ転送が始まるというわけである。

データサイズは大きくないので、115200bpsですぐに転送は終わる。


という風な使い方をするわけですね。

バイナリデータを転送する方法はいろいろ考えられるわけだけど、

TeraTermでそのまま使えるという点でデバッグには便利な仕組みである。

実際のシステムでは使わないけど、実験用には好都合だね。

YMODEMさえ動けば、後は思ったように動いたのでよかったんだけどね。

もうちょっとまともなサンプルコードだったらなぁ……

デバッグ用にサクッと使えるとうれしかったんだけどね。

ヒートポンプの室外機4連

近所で家を新しく建てていて、完成してるのかしてないのかよくわからんのだが、

ふと見たらエアコンの室外機みたいなのが何台も並んでいて異様。


背の高い箱とセットで置かれているのは、エコキュートだろうな。

エコキュートはヒートポンプを使った給湯器。

その特徴から湯を貯めておく部分と、外気から熱を吸い上げる部分が必要になる。

背の高い箱が貯湯ユニット、その横にエアコンの室外機と同じようなものがあると。

2台構成になってるのは知らなかったなぁ。言われて見れば当たり前だけど。


その横にもう1つあったのはエアコンの室外機だと思うのだが、

室外機に書かれているのが「CHOFU」というのが変な気がする。

CHOFU(長府製作所)って給湯器の印象が強いですよね。

ただ、エアコンも作ってるみたいなんですよね。

一般的なエアコンではなかなか選択肢にならなさそうなのだが、

1台でエアコンと温水熱源を兼ねる機器があるみたいなんですよね。

温水熱源は床暖房などの温水暖房システムで利用できると。

明確なことはわからないのだが、そのような意図があるかもしれない。


さらにエコキュートとエアコンのセットがもう1つ並んでるんですよね。

家1つにエアコンが2台あるのはそこまで不思議じゃないけど、

エコキュートが2台ってなんなんだろうなぁ。

貯湯ユニット1つでもいかついのに、2つとなれば威圧感がすごい。


エコキュートは投入したエネルギの3倍程度の熱が得られるという。

給湯の省エネ化という点では大変優れた仕組みである。

ただ、これを見てもわかるけど、とにかくデカいんだよね。

ヒートポンプで湯を沸かすのに時間がかかるので、湯を貯めておく必要があるのも理由である。

ガス給湯器は燃焼熱を利用するシンプルな仕組みで、すぐに湯が出る。

コンパクトだからこそ広く使われていると言えるのではないか。


エアコンについては夏の冷房目的で普及しているところである。

暖房目的でもヒートポンプのエネルギ効率の良さが生きる。

ただ、これも燃焼熱を利用するものに比べると暖まるまで時間がかかるなど課題はある。

コンパクトでパワフルという点ではファンヒーターは相当だろう。

エネルギ効率という点では散々なもんですけど。

寒冷地だと室外機に霜が付いて効率が低下する問題もありますからね。

これはエコキュートもそうだけどね。寒冷地仕様では対策もされてるけど。


いくらエネルギ効率がよくてもこうもデカイとねとは思った。

うちのアパートの給湯器全部合わせてもエコキュート1組より小さいぞって。