押しボタン式は黄色点滅がよいか

今日は休暇を取っていて、買い物のためにバイクで往来していたときに、そういえばと思いだした話があった。

それが押しボタン式信号の普段の信号機の表示である。

歩行者用信号は赤信号なのはともかく、幹線道路側の信号が問題である。

東京都では青信号なのだが、地域によっては黄色点滅信号になっている。

奈良県内ではこの黄色点滅信号の押しボタン式信号を多く見た。


歩行者用の信号との関係で言えば青信号の方が正確ではあるのだが、

押しボタン式の信号機が置かれる地点は細い道路との交差点であることが多い。

この場合、細い道路には止まれ標識を付けて対応することが多い。

もう最近はあまり見なくなったけど、黄色点滅と赤点滅の組み合わせがあって、

赤点滅は一時停止して進めるということで、止まれ標識と同義である。

一方の黄色点滅は他の交通に注意して進めるということになる。


黄色点滅信号も青信号も進めるという点では意味は同じである。

特に減速は必要ないし、押しボタン式信号の場合は横断歩道を渡る歩行者がいることも考えなくてよい。

(横断歩道に信号機がある場合は、横断歩道標識や◇の標示はない)

ただ、通常の青信号を直進する場合、交差する向きの車は来ないのが普通である。

ところが交差する道路が止まれ標識になっている押しボタン式信号の場合、

交差する道路から一時停止の後、出てくる車があるかもしれないのである。

そこに注意が必要ですよという点では黄色点滅が適していると考えるわけである。


交差する道路も信号制御してしまうのがよいという考えもある。

押しボタン式信号とセットで感応式信号を導入している地域もある。

鳥取で湖山池周辺を走っていた時、二段階右折で全然信号変わらんなぁ、

と思ったら感応式信号で近くに二輪車用ボタンがあったので押しに行ったなんて話もあった。

歩行者用の信号には「押ボタン式」って書いてあるのに、車用の信号には何も書いてないのはいかがなものか。

そうそう、感応式だとバイク・自転車は反応しにくいですよね。

だいたいは専用のボタンか、歩行者用のボタンを押せるようになっている。


家の近くに夜間は押しボタン式信号という横断歩道がある。

ここも細い道路との交差点で、自転車・バイクで往来するのによく使う。

普段は幹線道路側は青信号を出している。

細い道路には止まれ標識だけがあるので、一時停止して車が途切れたところで出る。

歩行者用の信号は特に見なくてよい。

もしもこの信号に「歩行者・自転車専用」の標識が付いていたら自転車・特定原付は従う必要があるが、

押しボタン式の信号でそれはあまりないのでは……と思ったがそういや近所にあったわ。

(昼間に二段階右折する自転車を想定して付けているとみられる)

もっとも歩行者用信号に従って横断する歩行者が優先なのは言うまでもない。


なんでこんな話を書いたのかというと、押しボタン式信号で車の青信号に従って走ってたら、

2連続で交差する向きの交通に注意しなければならない場面に遭遇したと。

1つは細い道路から出て反対に横断する自転車で、これはルール通りである。

自転車でも押しボタンを押して渡ってよいが「自転車・歩行者専用」でなければ必須ではない。

もう1つは無謀にも押しボタンを押さずに渡る歩行者である。

実はけっこういるらしくて、特に黄色点滅信号との組み合わせだとやられがちだと。

(さっきも書いたように押しボタン式信号の場合は横断歩道に歩行者が渡ることは想定しなくてよいのだが)

ただ、ここでは車側は青信号なわけで無謀と言わざるを得ない。

見える範囲には自転車みたいなバイクしかいないから行けると思ったのかも知れないけど。

轢くわけにもいかないから、減速して渡りきるのを見てから通ったけど。


ところでこのタイプの信号というのは二段階右折するのがけっこう怖い。

さっきも書いたように帰り道に幹線道路から右折することが多い。

そもそも二段階右折というのは道路交通法上の定義ではこうである。

特定小型原動機付自転車等(=軽車両+特定原付)は、右折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の左側端に寄り、かつ、交差点の側端に沿つて徐行しなければならない。

道路の左端に沿って右折することを二段階右折と呼んでるんですね。

なので、信号のない交差点で二段階右折するというのは、交差点をL字に走ることを言う。

特に方向を変える地点で一時停止するのは必須ではないはず。

信号のない交差点だと小回り右折する自転車も多いけど、それではダメなんですよ。

まだ中央を通るぐらいならよくて、右側にはみ出してショートカットするのも珍しくないけど。


信号のある交差点の場合、右ウインカーを出して青信号で直進して、

ウインカーを消して方向を変えて、青信号を待って直進するという走りになる。

ところがこの交差点は車用の信号は幹線道路側にしかない。

なので、青信号で直進して方向を変えた後に従う信号はない。

ゆえに車が途切れたところを見計らって幹線道路を横断することになる。

幹線道路を横断するのが怖ければ、歩行者用の信号を変えて、歩行者として押して渡ればよいが。


二段階右折のときに従うべき信号がないというのは稀にある。

さすがに一般原付が二段階右折になるようなところではないと思うが。

T字路だとだいたいは歩行者用信号に「歩行者・自転車専用」を付けて対応している。

特定原付が「歩行者・自転車専用」を付けた歩行者用信号に従うルールがあるのはそのためではないか。

標識が付いてなくても、渡れそうになければだいたい歩行者用信号見てますね。

ただ、従うべき信号がなければ、優先道路の車を妨害しないタイミングで自由に通ってよいことになる。

幹線道路には青信号が出ていても、それはそれでよいのである。

問題は幹線道路を走る車がそこを意識しているかという話なのだが。

そこを意識してもらうには黄色点滅の方がいいんですけどね。

海の森公園の開園

昨日・今日とさいたまスーパーアリーナにお出かけ。

THE IDOLM@STER 765 MILLIONSTARS HOTCHPOTCH FESTIV@L!! 2

この話はまた改めて。今日はその前に寄り道をしていた。

それはこの週末に開園を迎えた海の森公園である。


なんと東京都は太っ腹で、この開園イベントに合わせて無料の送迎バスが出ている。

海の森公園の開園までは徒歩・自転車・原付での往来手段がなかったし、

今もあるかと言われると微妙なのだが、一応東京ゲートブリッジの歩道部は通り抜けられるようになった。

ただ、終日使えるわけではなく、夜間と月1回の閉鎖日は使えないなどの制限がある。

東京テレポート駅からの路線バスはあるが、今回は徒歩での来園用に無料バスを用意してくれたと。

しかも東京テレポート駅だけでなく新木場駅からも送迎バスが出るということで、

前後の往来に便利な新木場駅からのバスを使うことに。

観光バスでトランクを開けているからなんだろうと思ったら、ベビーカーを積むからだった。

まぁやっぱり子供連れが多いですよね。


前にも書いたが新木場駅は「夢の島」に接していて、そこから渡る若洲もゴミの島、

東京ゲートブリッジは下に船が通るのですさまじい高さである。

これは歩いて渡るの大変だなと思ったが、よく考えたら前後はエレベータだった。

海の森公園のある中央防波堤内側埋立地は埋立完了済みなのだが、

土砂リサイクルの施設があったり、埋立地の名残は多々感じる。

そんなわけで門の前で降ろされて、入口でトートバッグを配っていたが、

それとあわせてオリエンテーリングということでスタンプ集めると何かもらえるらしい。

せっかくなのでこれに沿って園内を回ってみよう。


海の森公園といえばオリンピックの総合馬術でクロスカントリーの会場になっている。

そのことを示す表示は園内のいくつかの箇所に置かれていた。

かつてのコースの多くは帯状の空地として残されている。

一部は園路、一部は広場のようになっている。

園内には池が2つあり、池の中にも障害物が置かれていたが、今はアシが生えて往時の姿はなかなかわからない。

ただ、そり体験として滑っている斜面と池の障害物がつながってたんだろうなとか、想像できる部分はある。

なかなか起伏のある公園で、高台からの見晴らしはよいが、歩くと大変である。


海の森公園にいると飛行機の轟音がよく聞こえる。

羽田空港から東向きに離陸して東京湾上空で高度を上げて北に向かうルートがこの付近を通っている。

市街地を避けて高度を上げられるルートとして海の森上空が活用されている。

まぁ仕方ないですよね。でもこんなところで馬術競技やってたのか。

パッと見た感じでは外国航空会社の飛行機が多く、今の羽田空港は国際線の便数が多いことを実感する。


ステージではイベントも行われ、なかなかの盛況のようだった。

キッチンカーもいたがすさまじい行列だった。

新木場駅で出る前にサンドイッチを買ってベンチに座って食べていたのだが、

何か買えるとは思いつつも事前に用意しておいて正解だったな。

新木場駅のファミリーマートのサンドイッチ、ほぼ枯れてたけど。


多くの来場者が来て踏み荒らされたか、早くも芝生はボロボロ。

明日以降は来園者はぐっと減るでしょうけど。

なかなかアクセスが課題ですよね。自家用車ならいいけど。

海の森は歩道に自転車走行部分があるなど、自転車の走行環境もそこそこ整備されているが、

現在は自転車で往来できるルートは東京ゲートブリッジの歩道部の押し歩きのみである。

さっきも書いたように時間帯の制限はあるんですけどね。

本当は有明方面とつながるといいんだけど、まだそうはなっていない。

(海の森トンネルに歩道部が存在することは確かだが未開通)


いろいろな用途は考えてるのだろうけど、果たしてどう活用されるか。

いずれにせよ長い期間を経てやっと開園を迎えたのは大きな話なのでは。

路線価で見る県都

都道府県庁所在地というのは大概において都道府県における最大都市である。

ただ、そこに疑問符が付く所在地があることも事実である。

三重県の津と四日市、山口県の山口と下関のように、商業的な中心となる都市が他にあるとか、

滋賀県の大津だと京都に近すぎて意義が疑われているとか。

県の中央にある郡山への県庁移転の請願がたびたび出る福島県なんていうのもある。


このあたりの尺度として各都道府県の最高路線価が参考になると見た。

都道府県データランキング/最高路線価

だいたいは県庁所在地の代表駅の周辺である。

当然そうではないところもあるけど。というか東京都がそうである。

その理屈で言えば新宿駅周辺あたりになりそうだが、実際は銀座中央通りである。

(時刻表では新宿と東京の両駅に中心駅のマークが付いている)

とはいえ東京であることに違いはないので、これは特に問題ない。


都道府県庁所在地に最高路線価が存在しないところは下記の通りである。

  • 千葉県: 船橋市(JR船橋駅・京成船橋駅の間)
  • 群馬県: 高崎市(高崎駅西口周辺)
  • 三重県: 四日市市(近鉄四日市駅西側)
  • 滋賀県: 草津市(草津駅東口周辺)
  • 福島県: 郡山市(郡山駅西口周辺)
  • 茨城県: つくば市(つくば駅周辺=つくばセンター)
  • 山口県: 下関市(下関駅東口周辺)

さっき書いたようなところはいずれも書かれている。


船橋とつくばについては東京に近いという事情もある。

すなわち県の代表都市というよりは東京の衛星都市としての評価である。

もっとも船橋は昔から物資の集積点として商業が発展した経緯があるし、

つくば市は今でこそ鉄道が通じるが近年までなく、独自の都市圏を構成している。

とはいえ、つくば市がが最高路線価地点になったのはTX開業で東京の郊外としての評価が高まったで、

2015年に逆転するまでは水戸が県内最高路線価だった。

関東信越国税局/平成27年分の税務署別最高路線価 (国税庁)

今ではかなり差が付いて、つくばが330千円、水戸が220千円となっている。


群馬県の高崎は前橋の隣なので、位置的にはそんなに差はない。

同じことは埼玉県にも言えて、最高路線価は大宮区の大宮駅西口周辺なのだが、

同じ さいたま市内とはいえ県庁があるのは浦和区で、元々は別の市だった。

県庁はともかく、市役所は浦和区から大宮区(さいたま新都心)に移転するのが決まってるんですよね。

群馬の話に戻ると、前橋と高崎は都市雇用圏の面ではともに前橋都市圏の中心都市に位置づけられる。

前橋は城下町、そして製糸業の町として栄え、現在は役所の町であり工業都市である。

一方の高崎は宿場町として栄え、現在の高崎駅はまさに県の玄関口である。

商業都市としての評価から高崎がもっとも地価が高いという評価になる。

とはいえ、ともに1つの都市圏の中心都市なので、分業関係とみてよいかと。


あとはだいたい県庁所在地の都市が不甲斐ないということでよいかと。

とはいえ、それぞれ県庁が置かれるだけの理由がある都市である。

大津は京都に近いのは気になるが、滋賀県はど真ん中に琵琶湖というのがある。

この琵琶湖の舟運の拠点こそが大津である。だから県庁が置かれたと。

現代においても県内からまんべんなく利便性が高いのは大津ではないか。

少なくとも彦根では湖西からの交通の便が悪くて仕方ないだろう。

そうはいうものの、大津は琵琶湖と府県界の山々に挟まれて狭いわけで、

湖南地域(大津市も含む)の拠点は草津になったという話なんだろうな。

その草津も京都の衛星都市に過ぎないわけですけどね。


三重県の津と、山口県の山口は城下町としての歴史がほぼ全てだろう。

三重県の命名は三重郡、すなわち四日市に県庁があった時代のものだが、

その前には津に県庁があり、ごく短期間四日市に県庁が置かれるも、

度会県(松阪付近より南の伊勢と志摩・東紀州)との合併前に概ね県の中央になる津に戻された経緯がある。

津の伝統的な中心市街地であるはずの大門のすさまじい衰退は印象的である。

三重県の県庁所在地と対岸の展示場


山口も中心市街地で書店が事実上皆無になったという衝撃的なニュースがありましたが。

山口市中心商店街の老舗書店が75年の歴史に幕…「文榮堂本店」~消えゆくまちの書店~ (山口放送)

この文榮堂は山口県官報販売所なのだが、官報を売っていた本店が閉店になってしまったと。

山口大学前店で官報の販売は続けているので官報が買えなくなったわけではないが。

山口駅の みどりの窓口が廃止された(みどりの券売機プラス はある)とか衰退を感じるニュースは多い。

もっとも山口市の実質的な代表駅は新山口駅(かつての小郡駅)ではという話もあるのだけど。

かといって下関というのも、北九州の対岸という側面も強いわけである。

下関が県内最大都市なのは疑いはないし、それはそれで立派なんだけど。


福島県の福島も大きな城下町だったからということになるし、現在も大都市ではある。

ただ、それ以上に郡山の方が大きな都市であることは確かである。

でも、これもそんなに歴史が長い話ではない。

郡山の発展は明治にできた安積用水による農地開拓によるところが大きいからである。

広大な福島県の中心にある大都市なんだから、ここが県庁所在地にふさわしいと思うが、

これはいかにも現代的な発想であり、かつてはそうではなかったわけである。


鳥取県の鳥取、青森県の青森あたりもどうなのかな?

とおもったけど、さすがに県庁所在地の地価は高いようである。

鳥取税務署管内の最高路線価が97千円、米子税務署管内が85千円、

青森税務署管内の最高路線価が155千円、八戸税務署管内が105千円と。


行政の中心と商業の中心が一致しないこと自体はそんなに変な話でもないが、

まぁちょっと気になるところはありますよね。

実態は26話構成の最終話

昨日、「BanG Dream! Ave Mujica」のアニメ最終話が放送された。

バンドリのアニメの最終回ってだいたいライブ回だよねとは言われていたが、

ほぼ全編がライブで、しかもCMをすっ飛ばすという。

オープニング、エンディングも当然省いていると考えれば、どれだけ詰め込んだか。

そして驚いたのはMyGO!!!!!とAve Mujicaで半々ぐらいだったということである。


確かにこのシリーズはタイトルにAve Mujicaと入っているようにAve Mujicaの話ではある。

しかし、実態としては2023年に放送された「BanG Dream! It’s MyGO!!!!!」と一体をなす作品である。

覆面ガールズバンドその2

冒頭はMyGOの話というよりCRYCHICの話だった。

これはMyGOの前史であるとともにAve Mujicaの前史でもある。

それゆえ両シリーズあわせて26話の最終話という意味合いが強かったのだろう。


Ave Mujicaは精神科病院みたいなアニメだったなという印象が強い。

実際、ある種の精神疾患を意識してキャラクタを描いている部分はあって、

それを乗り越えるすべとしてAve Mujicaというバンドが存在する実情はある。

果たして13話で収束するのかとは途中から疑われていたが、

いろいろな説明を投げ捨てて完結させたところがあるのは否めない。

とはいえ、本筋として重要な部分はちゃんと描いたということでいいかと。


It’s MyGOとAve Mujicaのアニメの続編の制作も決まったようで、

たいへん好評を博したという理解でよいのではないかと思う。

一体どういう続編になるのか想像できない部分はあるが。


バンドリのアニメということで言えば、

2017年に放送された「BanG Dream!」はもっぱらPoppin’Partyの話だった。

これはこれで1つの完結した話とみてよいかと。

その後、2019年~2020年で放送された2nd Season, 3rd Seasonは実態として一体で、

これはPoppin’Party, Roselia, RAISE A SUILENとAfterglow, Pastel*Pallete, ハロー、ハッピーワールド!の6バンドの話で、

全体としてはリアルバンドとして存在している3つのバンドの話が多いが、

いずれにせよ6バンドの話が全て並行して進む形だった。

そうはいっても主人公は明確にPoppin’Partyなのだが。

その穴を埋めるという形で劇場版「BanG Dream! Episode of Roselia」の2部作が存在していて、

これは2nd Season, 3rd Seasonとその先の話をRoseliaの視点で描いたものである。

そして劇場版「BanG Dream! ぽっぴん’どりーむ!」はこれらの総まとめということでよいのかなと。


これに続くストーリーがIt’s MyGOかというと、その間も存在していて、

それが2話構成の「BanG Dream! Morfonication」である。

この2話だけ孤立している感はかなりあるのだけど。

Morfonicaは3rd Seasonのアニメの終わりの頃にMVが公開されて始動、

ただ、キャラクタがアニメに登場するという点では ぽっぴん’どりーむ からである。

とはいえこの話はPoppin’Partyの話がメインなのでMorfonicaの話はあまりなくて、

何らかアニメで描きたいということで作られたのがMorfonicationだろうとは思う。

この当時は知られてなかったのだが、実はCRYCHICはMorfonicaに着想を得て作られたバンドで、

それがMyGOとAve Mujicaにつながっているとすれば、その前史という側面もある。

この前、ガルパ8周年記念ということでMorfonicationのアニメが無料配信されたが、

MyGOやAve Mujicaを通してMorfonicaを知った人に向けたものだろう。


という経緯を考えて見ると、バンドリのアニメは大きく3世代あって、

第1世代がもっぱらPoppin’Partyを描いた2017年に放送されたTVアニメで、

第2世代が概ねガルパ(バンドリ! ガールズバンドパーティ!)のゲームに準拠した話で、

これは2nd Season~ぽっぴん’どりーむ で足かけ4年にわたる展開だった。

第3世代がIt’s MyGOとAve Mujicaということでよいのだと思うが、

実際にはMorfonicationもこちらに含むべきなのだろう。

当初はどちらかというと第2世代の続きと思われていた気はするけど。

携帯電話で3.9Gなんて言われていたLTEがそのまま4Gになってしまったような話か。


バンドリもこの前の2月で10周年だと言っていた。

といっても2015年2月時点では愛美さんが1人でバンドの立ち上げを発表したぐらい。

実態としてバンドリ初めてのバンドであるPoppin’Partyの成立はもう少し先で、

5人揃ったのは同年10月のことで、実質的なデビューには1年ぐらい要している。

この裏ではキャラクタの裏付けとなる小説が作られたり(現在の設定とは結構異なる)、

ガルパのゲーム制作が動き出したりしていたわけだけどね。

ガルパのゲーム制作時に決まったことというのが現在のバンドリを形成している。

元はバックバンドだったRAISE A SUILENのキャラクタ化とかは後付けだけど。

そこが一段落してMorfonica以降は明確に新展開だったということなんだろうな。

もっともMorfonicaはもう5年経って、ガルパでもだいぶ溶け込んでる状態だが。

アメリカ国内の自動車生産に打撃か

以前、アメリカが全ての国からの輸入品の関税を引き上げることは、WTOの最恵国待遇ルールの面から問題があるという話を書いた。

全ての国に等しく高い関税を課すのは最恵国待遇に反しない気もするが、

これは逆にFTAとの兼ね合いで問題になってくる。(略)

関税が「事実上のすべての貿易について廃止」されているはずなのに、

そこに例外なく関税を掛けるというのは当然FTAからの逸脱であり、

こうなってくると最恵国待遇の例外にあたらないという話になってくるのである。

(最恵国待遇とはなにか)

でも、やはり自動車に25%の関税をかけるというのは実行されるようである。

米自動車関税は「強烈」 値上げや生産見直しも―日系メーカー (JIJI.COM)


日本の自動車産業への影響を懸念する声がよく紹介されるが、

相対的に見ればこれは影響が少ない方と言える。

割合的には国内向けやアメリカ以外の外国向けの車の方がはるかに多いからである。

むしろ問題はアメリカの近国のメキシコやカナダ、そしてアメリカ国内での自動車生産である。


日本メーカーはアメリカでの自動車生産も行っているが、

アメリカ向けの車をメキシコやカナダで生産することも多く行っている。

日本メーカーが追加で負うことになる関税負担としては、

日本からアメリカよりも、近国からアメリカの方が大きいのだという。

メキシコ・カナダの自動車産業への影響は日本とは比べものにならないぐらい大きいことは容易にわかる。


当然、この施策はアメリカ国内での自動車生産を促すためのものだが、

アメリカで生産するために部品を外国から輸入することは多いが、

この部品も順次、25%の関税の対象になっていくという。

国内のサプライヤーから調達できればよいが、そうもいかない部品は多いだろう。

部品の生産もアメリカ国内に誘致したいという意図があるのはわかるが、すぐにはどうにもならない。

関税面では輸入車に比べて国産車は有利であると考えがちだが、

国産車であっても部品の関税の影響はそれなりにあること。

そもそもアメリカ国内の生産体制は国内のニーズに応えられる状態ではなく、

アメリカ国内の人件費は高く、結局は割に合わないという判断もある。


それなら日本国内で効率的に生産した方が、関税を払っても結局安いという判断はありうる。

アメリカ国内の自動車市場がしぼむことの影響はあるだろうが、

結局はどこで生産しても関税の影響を避けることは実質不可能である。

この関税がずっと維持されるのかもよくわからない。

(トランプ大統領は恒久的な措置とは言っているけど)

そういう状況では現在の生産体制で選びうる手段の中で選ぶのではないか。


前も書いたけど、関税の引き上げだけでどうにかなる話ではなく、

それにあわせた国内産業の振興策があってこそなんとかなるものである。

まさにそれがUSスチールのことで、確かに競争面では以前より有利になったが、

かといって老朽化した製鉄所の生産性を高める体力はなかったのである。

そこに着目して日本製鉄が買収して投資をするのだというと、

大統領裁定で阻止されてしまうというわけのわからないことも起きている。

今回の自動車の件は、部品も含めたサプライチェーン全体の発展を目指すものだ、

という点では理解できる面はあるが、それこそ一朝一夕では済まない話である。

国産車の生産に不便を来すようではサプライチェーンの発展もない話である。

結局はダメな気がするんですけどね。

贋作をどう語るか

少し前から話題になっていたのですが……

徳島県立近代美術館「所蔵作品は贋作」 ベルトラッキ氏の絵と判断 (朝日新聞デジタル)

徳島県立近代美術館にジャン・メッツァンジェ作として所蔵されていた作品が、

「天才贋作師」など言われ、ドイツで実刑判決を受けたヴォルフガング・ベルトラッキ氏によるものと判明したと。

少し前に疑いがかかっていて、裏付け調査の結果、間違いないとなったようだ。


この記事の最後にこんなことが書かれている。

東條揚子館長は記者会見で「これまで鑑賞して頂いた皆様にご心配やご迷惑をおかけすることになり、申し訳ない」と陳謝した。作品は展示を取りやめているが、県民に説明する観点から公開を検討しているという。

素性が明らかではないということで展示をやめていたが、

贋作と判明したことで、改めて展示される可能性が出てきたわけである。

ふと気になったのだが、この場合は作者はなんと書かれるのだろうか。


よく古い作品だと「伝雪舟筆」のように作者の名前に「伝」と付いていることがある。

雪舟が描いた作品だと伝わるが、確証がないとなれば「伝」を付けているというわけである。

おそらくこう書かれるような作品は本人の作ではないという確信は高いのだと思う。

ベルトラッキ氏は著名な作家の未公開作品を名乗って市場に出しているわけで、最初からだます気満々で作品を作っている。

このように最初からだまされているパターンもあるとは思うが、

実際には○○の弟子の作品が、○○の作品として伝承されてしまったり、

○○っぽい作風の作品を作ったら、○○作と伝承されてしまったり、

模写として作ったものが、本物であるかのように伝承されたり……

本物の雪舟筆もあるが、偽の雪舟筆(実際は模写だったりする)とか、自称雪舟の後継者の絵とか、

写真がなかった時代にはそういう形で伝承されて行っていたってことなんだよなぁ。

(まんだらけのいる高島屋)


今回の場合はベルトラッキ作と明確に判明したわけで、

そうなると「メッツァンジェ作」を「ベルトラッキ作」に書き換えればよいとは言える。

とはいえ、制作の経緯からベルトラッキ氏の作品というところに価値はなさそうである。

「伝メッツァンジェ作」に「『天才贋作師』ベルトラッキ氏の制作であることが判明」と注釈する方がよい気がする。

実際、伝○○作とされる作品も、□□作と考えられると注釈されていることはある。

そこには確証の程度というのもあるのかもしれないけど。


ベルトラッキ氏の贋作というのは、既存の作品を模倣したものではなく、

著名な作家の名前だけ知れている作品を創作したというものである。

誰も知らない作品であるがゆえになかなか判明しなかったわけだけど。

制作年とされる時代に存在しなかった顔料が使われてたことが決め手になったという。

このように作風や着想を借りても、それ自体は著作権を侵害する行為ではない。

問題はこれをあたかも○○作のように流通させることである。


このような行為を取り締まる法律の1つに不正競争防止法がある。

不正競争防止法の類型にはいろいろあるが、贋作に関係しそうなものとしては、この2つがある。

  • 周知な商品等表示の混同惹起
  • 著名な商品等表示の冒用

他の作家の名前や署名、印と同一とか類似したものを使った場合に適用されることが考えられる。

前者はそこそこ知られた名前に混同させようという行為があれば対象になる。

贋作を流通させるというのはそういうことですよね。

後者はかなり著名な名前を使うだけでも発生する。

マリオカートみたいなレンタカーは、マリオカートというゲームと混同することはないが、

明らかに著名なデザインを使っているので、不正競争行為にあたるとされた。


実はこういう話はわりと最近ホットな話である。

作家の様々な作品を「学習」した人工知能により、○○風の作品を大量に作れるようになったためである。

著作権法の例外規定により、情報解析の目的での著作物利用は自由である。

先ほども書いたように作風を模倣する行為自体は著作権を侵害するものではない。

しかし、それを○○風とか混同させるような行為は不正競争行為にあたる。

これは人間がやってもAIがやっても変わらないわけである。


情報処理目的での著作物利用は「著作権者の利益を不当に害することとなる場合」は認められない。

「学習」といいつつ、ほとんど複製に近いことができてしまうとダメだろう。

これが1つ歯止めにはなりうるが、どこまでやると不当なのかは難しい。

模倣行為自体を禁止するのも実情には合わないだろう。

歴史的に見ても模倣を通じて芸術を学んできたことは多々ある。

人間の手業によるものは認めるが、コンピュータによるものは認めないのは難しいのでは。

結局は明確に線引きできるラインが、著名な作家と混同させる行為なんじゃないかと思う。

これは誰がやっても明らかにダメと断言できるし、十分に歯止めにはなるのではないかと思う。


没後の作家の作品はなんとでも言えてしまうという話ではある。

そういうのをありがたがるのもどうなのかという話はあるのだけど、

一方でそういうコレクターがいるからこそ価値が決まる部分はある。

難しい話だと思いますね。

近鉄が開閉式のホーム柵を使う理由

近鉄ほどホーム柵の設置が難しい鉄道会社もないだろうと言われているが、

鶴橋駅の全てのホームにホーム柵が取り付けられることになったのだが……

鶴橋駅2番線昇降ロープ式ホームドアを2025年3月30日(日)初列車から使用開始 (pdf) (近鉄)

なんとロープ式だけでなく、一般的な開閉式のホーム柵を導入するのだという。


近鉄は全列車のドア位置を揃えるのは事実上不可能である。

通勤電車の多くは4ドアではあるが、このドアの配置が車種により差がある。

老朽化した車両を一掃して……というのを近鉄に期待するのは厳しいだろう。

名古屋線を中心に3ドアの車両もあり、これも一掃とはならないだろう。

さらに近鉄には特急があり、通勤電車と配置が大きく異なり、車種による差も大きい。

奈良線においては、阪神電車との直通運転を行っているが、

阪神車は車両の長さからして異なるということで絶対に揃うわけがない。


となれば、ロープ式しかないだろうというのが常識的な考えである。

昇降ロープ式のホーム柵はJR西日本が特急停車駅を中心に導入している。

この方式は車両連結部などへの転落を防げないなどの欠点もあるのだが、

特急停車駅の安全性向上には効果的ということで活用されている。

JRの成田空港駅・空港第2ターミナル駅でも使われているようですね。


実際、近鉄は早い段階で阿倍野橋駅にロープ式のホーム柵を試験導入、

現在は本格導入に向けて順次設置ホームを増やしている。

乗り入れ先の阪神三宮駅の快速急行折り返し用ホームにも導入され、

鶴橋駅の奈良・伊勢方面のホームの両側に設置されることも決まっている。

近鉄にとっての本命はこれに違いないと誰もが思っていたわけである。


ところでちょっと話は逸れるのだが、JR西日本と近鉄ではロープ式でも形状がだいぶ異なる。

JR西日本のロープ式は支柱が伸縮することによりロープを上げる方式になっている。

この方式は一般的な開閉式のホーム柵と同じような工事で取り付けられそうである。

一方、近鉄のロープ式は支柱を立てて、その支柱に沿ってロープを昇降させる仕組みになっている。

こちらは支柱を立てる工事がかなり大がかりになっている。そのかわり支柱部がかなり細い。

近鉄車と阪神車が混在する場合、昇降ユニットを置く場所すら容易ではない。

細さを求める必要があり、支柱を立てる方式を採用しているのではないかと思う。

当然これは阪神三宮駅(快速急行用ホーム)にも当てはまるので、こちらを採用している。


話は戻って近鉄は昇降ロープ式のホーム柵しか導入できないと思っていたのだが、

まさかの開閉式のホーム柵を導入するのだという。

具体的には近鉄名古屋駅(急行・準急用ホーム)と鶴橋駅(上本町・難波方面)だが、このような注釈が付いている。

(※ 大開口ホーム柵:多様な扉枚数に対応できるようホーム端からセットバックして設置)

そう、柵と車両の間を歩けるぐらい空けておく訳である。

こうすることで車両の扉と柵の開口部がズレていても、調整が利くというわけである。

言われてみればなるほどという感じはあるけど……


実はこの方法を導入している駅が川崎市内にあって、それが東急田園都市線の宮前平駅である。

今となってはなんでこんな設置方法なんだという話なんだけど、

柵が設置された2015年には田園都市線には6ドア車が走っていたという事情がある。

6ドア車に合わせたホーム柵の設置ができなかったので、柵と車両の間を歩けるようにしたと。

ただ、なんでそこまでして宮前平駅へのホーム柵設置を急いだのかというのは謎である。

というのも当時6ドア車の廃止が迫っていて、そこまで待てばよかったのである。

実際、JR山手線の駅では6ドア車が来る可能性のある部分の設置を先送りにする対応も取られていた。

それだけ転落が多くて早急な対応が求められたのか。よくわからない。


他の採用例としては新幹線の熱海駅、新神戸駅があるが、

これは新幹線がホームを高速で通過するという事情によるものである。

開口部と扉の位置を厳密に合わせる目処は立たなくても、安全面から柵の設置を優先したわけである。

熱海は日本初の可動式ホーム柵設置駅であり、新神戸もそれに次いで古い。

現在は開口部を広いものができて、そこそこの停止精度でも開口部と扉位置を合わせられるようになった。

このため新神戸駅では2018~2019年に最新式のホーム柵に置き換えられ、歩ける隙間はなくなった。


なぜロープ式ではなく、セットバックした開閉式を採用するのか。

これは明確なところはわからないが、何らかの支障があるのではと。

近鉄の支柱を立てるロープ式は支柱を立てる構造物が大きくなる。

そのため導入できない場所があるのではないか。

逆にセットバック方式はホームの幅に余裕がないと導入できない。

鶴橋駅の上本町・難波方面は利用者の割には余裕がありそうだ。

これが同じ駅で異なる方式が採用される理由なのだろう。


近鉄は極端だが、各社ともいろいろ苦労はありそうですね。

阪神は近鉄車が入りうるところへの柵導入はロープ式を導入した三宮以外はないけど、

梅田とか三宮の他のホームとかは近鉄車は来ないので開閉式のものを導入している。

ところがこれもちょっと面倒な事情があって、山陽車の一部は車体長が若干長いらしい。

このため開口部の広いホーム柵を使った上で、停止位置を微妙にずらすことにより対応しているという。

広い開口部に微妙な調整をしながら当てはめているという路線はけっこうあるようで、

京成のスカイライナーも停止位置の調整と大開口部の活用でホーム柵対応させているようだ。

そう、特急車でも車種が限られていればなんとかなる場合もあるんですね。

不課税か非課税か

パスポートの申請費用を会社が持ってくれるという話で、

領収書をスキャンして精算していたのだけど、そうだったの? というガイダンスが。

課税区分の入力について「パスポート・証明書手数料は非課税、ビザ手数料は不課税」とあった。

すなわち非課税を選ぶわけだが、そういうもんなのか。


消費税の計算では「課税」「非課税」「免税」「不課税」の4つの取引区分がある。

「課税」は10%または8%の消費税がかかる取引だが、他3つは消費税がかからない取引である。

ただ、それぞれの取引の性格に応じて区別が必要な部分がある。

といっても、売上はともかく、支払側はあまり区別する必要はないのだが。


「不課税」は消費税の対象外の取引である。

会社が払う側としては給与、税金、配当金などいろいろ思いつく。

逆に会社が受け取る側というのは配当金、補助金、保険金など。

あとは国外取引というのがあって、海外出張中の支出は軒並み不課税になる。

(当地で払った付加価値税は還付の対象になることもある)

インターネットを介して外国にいる顧客にサービスを提供する場合、

外国に行ってサービスを提供する場合も、国外取引で不課税になる。


「非課税」は「課税対象になじまないものや社会政策的配慮から消費税を課税しない」とされた取引で、

身近なところでは土地や住宅の貸付、保険診療などがある。

非課税とはいうのだが、潜在的に消費税の支払いは発生している。

というのも非課税売上に対する仕入は仕入税額控除の対象外だからである。

課税事業者は売上に対する消費税と、仕入時に払った消費税の差を納めるが、

非課税だと売上時に消費税が発生しないので、差し引きができない。

大家は家を貸すのに建物を購入したり、修理したりするとき、消費税を払っているが、

それは結局のところ非課税とされている家賃から捻出されているのである。


それで、この非課税取引の中に「国等が行う一定の事務に係る役務の提供」があり、

パスポートの手数料はこれに該当するということである。

てっきり税金と同じ扱いで不課税だと思っていたのだが、非課税が正確だったようだ。

ただ、役所に支払う料金の全てが非課税というわけではなく、

ゴミ処理手数料とか、施設使用料とかは課税取引にあたる。

こういう取引では登録番号が記載された「適格請求書」が渡されるはず。


「免税」は輸出あるいは輸出類似取引に適用される区分である。

国内外をまたいで提供される運送費や通信費もこの区分になる。

この区分の特徴は消費税はかからないけど、仕入税額控除が可能であることにある。

製品を作るのに部品を仕入れると部品に消費税がかかるが、

それを輸出した場合は、部品仕入れ時に支払った消費税が戻ってくると。

ただし多くの場合、外国への輸入時に当地の付加価値税を支払う必要がある。

これもちょっと複雑で「国外取引」だと不課税になるんですよね。

完全に国外で行われるサービスの提供や、インターネット越しに国外の顧客に提供されるサービスが該当する。

国外取引のために日本で払った消費税は免税取引のように単純に戻ってくるとは言えず、いろいろ複雑なようだ。


消費税率の計算で重要なファクターとして課税売上割合というのがある。

これは (課税売上+免税売上)/(課税売上+免税売上+不課税売上)で求まる。

製造業の場合は課税売上割合はほぼ100%だと思う。国内に売れば課税売上、外国に売れば免税売上なので。

一方で、医療機関だとかなり低い割合になっているはずである。

課税売上と非課税売上の両方に共通する仕入の仕入税額控除は課税売上割合をかけた分が認められるよう。

そのようなこともあり、消費税がかからない取引がどれに該当するか区別することは重要なのである。


ただ、これは売上の話で、仕入ということでは区別する必要性はない。

仕入側で課税仕入れの比率を計算するような作業は必要ない。

書類に書かれた消費税の通りに集計すれば基本的にはOKである。

一定の事務に対して役所に払うということで非課税取引になるパスポート手数料も、

外国政府への支払い、すなわち国外取引で不課税取引となるビザ手数料も、

書類に消費税率が書いていないという点では結局同じことである。


もっとも例外というのもある。それが切手の領収書である。

切手類の購入そのものは非課税取引にあたる。消費税率は0円と書かれている。

ただ、通常は切手類は郵便料金の支払いに使うために購入するものである。

そして、切手類を郵便として発送するとそこで課税取引が発生する扱いになる。

基本的にこの考えなので、切手購入を精算すると消費税率10%で計算される。

でも、よくよく考えると国際郵便は免税取引で消費税がかからないので、

その場合は回り回って消費税率0%が正解になる。それは入力できるのか?

バンダイナムコのVTuberいろいろ

ちょっと話題になっていたのですが。

MEWLIVE【公式】/ 今夜20:00から、#AJ2025勝手にアフターパーティーを無料配信いたします! (略) (x.com)

これ、実は全部バンダイナムコグループなんですね。


以前「バーチャルは生配信を使うこと?」なんて話を書いている。

結局はこのタイトルが全てなのかなという気はするが……

リアルとバーチャルというかアバターとの距離はいろいろだねと。


MEWLIVEというのはバンダイナムコミュージックライブが運営するVTuberプロダクションである。

バンダイナムコミュージックライブってLantisの会社ですよね。

「表現者たちがリアルとバーチャルの架け橋となり、自由に活躍できる世界の実現を目指すVTuberプロダクションです」という説明はよくわからないが、

MEWLIVEは「すでに声優やアーティストとして活動している人のVTuber活動」と

「ゼロからオンラインで活動したい人をオンラインで採用」の2本立てなのだという。

後者は普通な気がするけど、前者は果たしてなんだろうか。

と、MEWLIVEのメンバーについて調べるとちょっと変な記述が見つかる。

我王むすび ※飼い主は来栖りん

熊乃ベアトリーチェ ※飼い主は小岩井ことり

夜羽咲クロネ ※いとこは鈴原希実

(MEWLIVE (ピクシブ百科事典))

うーん? と思うわけだが、この3名は「中の人」が明らかになってるんですね。

一応は別人格なのだが、密接な関係を持って語られているところである。

熊乃ベアトリーチェ|バンダイナムコ研究所の技術協力のもと『バーチャルシンクロライブ』を実施 @『新春みゅ~らいぶ2025』 (Lantis)

顔が置き換えられてるけど、まるっきり中の人じゃないですか。


vα-livは以前紹介したがアイドルマスターシリーズの新プロジェクトで、

ちょうどこの週末に1stライブとしてリアルイベントが行われたところである。

こちらは一貫してアバターなのだが、なんとバンドを伴ってのステージである。

『ヴイアライヴ』待望の1stライブがいよいよ開催!生バンド演奏を背負ってのパフォーマンスで盛り上がった熱狂のステージをリポート (ファミ通App)

アバターがスクリーンに映っているだけじゃないかという見方もあるが、

そこにリアリティを与えられるのはアイドルマスターの強みなのかな。


アイカツアカデミー!(デミカツ) もまたシリーズ展開の中でVTuberを活用したものである。

そもそもアイカツ!シリーズはデータカードダスとテレビアニメの両建てでやってきたが、

それとは デミカツ  は全く違うもので、ファンと双方向につながれることを目的としたコンテンツのようである。

そうなると完全にバーチャルの世界に閉じて、アイカツ!の世界を涵養することが目的なんだろうか。

アイカツ!自体が本来的には子供向けのコンテンツとされる中、VTuberというのはそれよりは大人向けだが、

そこもアイカツ!のターゲットには含まれていますよというアピールでもあるのかなとか想像しますがどうなのだろう。


蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブについては以前も紹介しているが、

ゲーム内の姿での一形態としてアバターでの生配信を取り入れているというものである。

ラブライブ!シリーズの特色であるゲーム内の「蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」と、

声優ユニットとしての「蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」が併走する形態は変わらない。

世界観を広げるために生配信を取り入れているという点ではデミカツと類似する点はある。

それより大きな差異は「リアルタイム『スクールカレンダー』連動プロジェクト」ということで、

ゲーム内の時間の進みと現実世界の時間の進みを一致させるため、

メンバーが卒業してしまうという大きな話があり、この3月はまさに卒業である。


というわけでいろいろあるのねという話である。

いずれも社内とはいえ、観点が少しずつ違うんだなとは思う。

ただ、技術的には共通的に使っている部分もありそうな気はする。

バーチャルの裏側というのはほとんどわかりませんからね。

MEWLIVEは「飼い主」が暴露している部分も少しありますけど。

マイナポータルでのパスポート更新

そういえばマイナポータルでのパスポート申請の話を紹介してなかったな。

というわけで書いておこうと思う。


まず写真が必要ですね。職場の人にスマートフォンのカメラで撮影してもらった。

GIMPでサイズ調整をして、サイズ規定に合う顔写真ができた。

これはマイナンバーカードのときにもやったような覚えがある。

もう1つ、これも面倒なのだが署名の画像データが必要である。

適当な紙に書いて撮影すればよいとなっているが、それでは難しいのでは。

更新なのをよいことに、現在のパスポートの署名と同じぐらいのサイズになるように書いて、

それで書いた紙をスキャナで読み取って切り出して作成した。

本物の申請用紙があればそれに合わせて書けばいいんだけどね。

市役所でもらえばいいけど、更新なら市役所に行くことないし。


ともあれ、これで必要事項をマイナポータルで入力していく。

そもそもマイナポータルのどこにパスポートってあるんだよと思ったが、

「さがす」でパスポートと入れるのが一番早い。

PCでPasoriを使ってマイナポータルを使っている場合でもスマートフォンアプリが必要である。

マイナンバーカードの券面事項確認APとか、パスポートの読み取りはスマートフォンアプリでしかできないようで、

そのたびにQRコードが表示されるのをマイナポータルアプリで読む必要がある。

でも、それはそれでスムーズだと思う。

ちょっと苦労したのがパスポートのICチップの読み取りで、ICチップのページを直接当てるとうまくいかず、

畳んだ状態で当てるとうまくいくという、これはよくわからない話だが。


ともあれ、そんな必要事項の入力をあれこれ済ませれば申請は完了。

数日後にマイナポータルで完成日と受付票のPDFが入手できる。

この受付票を印刷して持参するとスムーズである。(画面表示でもいいらしいが)

手間はそこそこだし、写真・署名の用意がけっこう手間ではあるが、

やはり申請書を持っていかなくていいのは楽ではある。

というのを実感するのは受け取り時なのだけど。


10年前にパスポートを取得したときは市役所が申請場所であり受領場所だった。

これは市が県からパスポート窓口の権限移譲を受けているためであった。

東京都でも島しょ部は町村がパスポート窓口になっているが、

それ以外の地域では少なくとも受領は東京都のパスポートセンターに行く必要がある。

東京都は新宿・有楽町・池袋・立川とあるが特に管轄は決まっていない。

他の用事も考えれば新宿がよかろうということで新宿にした。


もう1つ異なるのが手数料の納付方法である。

10年前は収入印紙と県収入証紙を受領書に貼って持参した。

市役所でパスポート申請

ところがマイナポータルでの申請だと受領書は当日に窓口で渡されることになる。

なのであらかじめ貼って持参できないのと、もう1つ問題は東京都は収入証紙を廃止していることである。

東京都の手数料については当日に窓口で納める以外の手段がないのである。

一方でマイナポータルでの申請の場合、電子納付という選択肢もある。

便利なのだが、今回は不都合があって、なんとパスポート申請費用は勤務先が持ってくれるのである。

印紙と東京都手数料の領収書が必要なので、電子納付はできない。

印紙を郵便局で買うとゆうちょPayで払えるのでは? と考えたが印紙は対象外である。


そんなこんなで事前に現金を下ろして都庁へ向かったのだった。

都庁にたどり着いてから、本当に向かうべきは都議会議事堂だったことに気づき、

だいぶ遠回りして到着すると窓口の混雑がひどいなぁと。

でも「申請受付」って書いてあるから、受領は別のはず。

どこだとキョロキョロすると、あまり人が多くない一室に「受け取り」と書いてあった。

ここで印刷してきた受付票とパスポートを出すと、QRコードを読んで受領書を渡してきた。

これを持って隣の窓口で手数料払ったら戻ってこいという。

隣の窓口で16000円払うと、14000円の収入印紙と東京都手数料納付済のマークをして返ってきた。

領収書も14000円の印紙の販売証明書は普通紙に印字されたもの(日付まで刷り込まれていた)で、

一方の東京都手数料は感熱紙のレシート、なんでなんだろうね。

同じ窓口に戻ると受付番号が渡されて、少し待つとすぐ出てきた。


新しいパスポートは冨嶽三十六景デザインのもの。

日本らしいといえばそうかもしれないけど。

今月24日申請分から新しいデザインになるが、冨嶽三十六景がモチーフなのは変わらないようだ。

あと最終ページの所持人記載欄は緊急連絡先のみになっている。

だからか帰ったら早々書いてねというようなことは言われなかった。

従来のパスポートは返却されるが、VOIDという穴を開けられるかと思ったら、

スタンプを数個押して、ICチップに穴を開けて返却されるだけだった。

外から見ると判別が付きにくいので、表紙にテープを貼って別の場所に保管して置いたが。

このあたりは窓口次第なんでしょうかね。それにしてもVOIDシールぐらい貼ってくれてもいいじゃないかと思いますが。


顔写真ページがICチップ内蔵のプラスチック製になると、

こんな冊子の中央にICチップのページを綴じ込んで不格好なと言われるのかもしれないけど。

でもこれが初代バイオメトリクスパスポートなんだって話ですよ。

顔認証ゲートが当たり前になったのは、これがあったからこそ。

まぁスタンプ無しで問題ないのかというのは別の問題としてありますけど。