理系女子が活躍していくために

STAP細胞の研究チームのリーダーが女性研究者だったもんだから、

にわかに理系女子が話題になってるが、そのことについて2つほど書いておこうと思う。


大学や高専で工学を専攻している学生というと、男が多くて、女子学生はそこまで多くないという印象がある。

高専でも大学でも周りは男ばかりだから、と言ってたけど、女子学生がいないわけではない。

けど実際どれぐらいの割合か知ってますかね。

ということで、学校基本調査のデータより、高専、大学(学部)のうち工学・理学・農学あたりの学生の男女比を調べてみた。

  • 高専 : 総数 55243人/男 46143人/女 9100人(16%)
  • 大学 工学 : 総数 390532人/男 344808人/女 45724人(12%)
  • 大学 理学 : 総数 80990人/男 59840人/女 21150人(26%)
  • 大学 農学 : 総数 75741人/男 43316人/女 32425人(43%)

おおざっぱな話ですけどね。分野によってもいろいろだし。それにしても農学は男女の数がかなり近いんだな。

なにが言いたくてこのデータを持ってきたのかというと、

実は高専の女子学生の割合は大学で工学を専攻している学生の女子の割合よりは高いのよね。

なんか以前見たときはもっとはっきり差が付いてた覚えがあるんだが、気のせいだったか。

そんなわけで女性技術者を世の中に送り出していくという仕事において高専が果たす役割は大きいのかななんて思っているんだけどね。

中学校卒業後からというのはハードルが高そうに見えるけど、実はそうでもないのかもしれない。


もう1つ、こちらは大学のWebで、研究補助員募集なんてお知らせを見た。

何のことかと思って説明を見たら、どうもこういうことだそうだ。

育児・介護などなど、なかなかこれまでのように研究に時間が割けないことが生じたとき、

研究の場から離れてしまえばキャリアが断絶してしまい、それではよくない。

そこで、大学院生や博士を研究補助員として雇って、その研究補助員がその穴埋めを行って、

研究にかける時間は減らしても、これまで行っていた研究を継続して行えるようにしよう、とそういう制度だそうだ。

もちろん女性研究者のためだけの制度ではないんだけど、女性研究者を意図したものであることは明らかだろう。

この制度は研究者にとってもメリットがあるけれど、研究補助員として雇われる学生あるいは新米博士にもメリットがある。

研究の最前線で、他の研究者と共に仕事をして、それで鍛えることができる。一挙両得ということだそうだ。


キャリアの断絶というのは、研究者だけの問題でも無くて、工夫をしている職場も増えているのではないのだろうか。

なかなか難しいんだよね。特に長期間にわたることだし。

長期間にわたって職場から離れきってしまうと戻れなくなってしまうから、単純に休みを与えればいいって話ではない。

なにも女性だけの問題では無いんだけど、どうしても女性が働く中で起きがちな問題だった。

ただでさえ女性の技術者・研究者は少ない。どんどん活躍して欲しいと願ったところで、そのための体制がなっていなければなかなか難しい。

うちの大学が研究補助員という制度を用意することにしたのも、そのあたりで強力な後押しが必要という思いがあったのだろう。

研究機関という特性に合わせたおもしろい方法だと思った。


まぁそんな具合でして、理系女子という言葉が話題になるだけの環境は整いつつあるようだ。

まだ珍しい方だけど、活躍の場はどんどん増えていると言えるのではないだろうか。

もしかすると将来、理系女子は珍しくなくなり、あえて言わなくなる日が来るのかも知れない。

これまでこれからの取り組み次第だろう。

電車の中でハンズフリー通話?

帰り道、電車に乗ったら隣で座ってる人がずっとひとりごとを言っている。

あまりに不自然なので、なにを言ってるのか聞いてみるとヘッドセットを使ってどっかに電話してたみたいだ。

道路で歩きながらヘッドセットで電話をしている人は見たことあるが、

電車の中でそうして電話している人は初めて見た。


といっても列車の中では携帯電話はマナーモードにして通話はしないことと放送などでも案内していることからもわかるが、

列車内での電話は慎むべきことと考えられている。

車内での電話についてのあたりのとらえ方は日本は厳しい方だと聞いたことがある。

逆に車内での飲食には日本は寛容な方だとか、ところによって受け止め方もいろいろなんだなぁと思った。

日本以外の事情はあまり知らないのでなんとも言わないけど。


まぁそうはいうものの、けっこう電車で着信音鳴らしてる人はいるよね。

僕は常にマナーモードにしてるし、そういう人は多いんだけど、逆にマナーモードにする気のない人も多い。

着信した電話を取って、小声で「今電車だから、また電話する」とか手短に切ってしまう人もいるが、

車内で着信した電話について普通に話している人もいるし、このあたり気にしてない人もけっこういるなとは思う。

あ、けど車内で自分から電話をかける人はあまりいないね。いないわけではないけど、着信よりは圧倒的に少ないと言っていいと思う。


電話についてはそんなもんだが、その一方で、車内で乗客同士でしゃべっているのはよく見るし、こちらはあまり気にしていないように思う。

まぁこれも節度というものがあるとは思うんだけど、あまり大声にならない限りはとは思う。

混雑した列車だと少々しゃべる人がいてもそこまで気にならんもんなぁ。


さて、ヘッドセットで電話をしている人、端から見ればひとりごとを言ってるだけ、

別に電話しているように見えないし、さほど大きな声でしゃべっているわけでもなく、

そこまで気にすることもないか、と思っていた。よくはないけどさ。

ところが、最初は小声だったのだが、無意識のうちだろうが、どんどん声が大きくなっていき、かなり耳障りに感じるようになった。

これが車内での通話がいけない理由かなと思ったんだけど、確かに電話で話していると声が大きくなりがちなのよね。

なるほどこれがいかんのか、と端から見るとひとりごとに見える通話の様子を観察していて思った。


いずれにしても車内では静かにということが基本だと思うので、

電話はもちろん、乗客同士での会話もほどほどに。

まぁけど一番重要なのはマナーモードだなと思うね。結局のところ、一番気になるのは着信音なのよね。

着信音って着信しているのを知らせるための音だからよく聞こえるんだよね。

それが耳障りになりやすい。しかも着信音は通話ばかりで無くE-mailでも鳴る。

一番優先度が高いのはそれかな。その次が車内での通話だけど、小声で手短にやる分には仕方ないかなぁと思わないではない。

けど、長く話し続けるといけない、というのは今回の観察からもわかる通りだろう。


それにしてもあんなに長電話する人、久しぶりに見たなぁ。

最近はE-mailとかでやりとりしたりする方が便利だからと、電話で長々と話をするという選択肢はなかなか選ばれなくなったような気がする。

その一方でSkypeとか最近だとLINEかな。ああいう音声通話のサービスというのも使いやすくなった時代でもある。

実際、あれはLINEだったのかもしれないね。電話が見えないのだから全くわからないけど。

それにしても電車の中でまで電話でしゃべることないやろ、とは思うけどね。

薬剤師の疑義照会する仕事

この前、父がかかりつけの耳鼻科に行ってきたら院外処方で処方箋を渡されたという話を書いた。

院外処方で医師も薬剤師もハッピー

明細から院内処方と院外処方の比較を行ったわけだが、

ジェネリック医薬品を積極的に取り入れ薬剤料を圧縮する体制としてはうまく働いているものの、

院内処方での処方料・調剤料と調剤薬局で調剤料を比較するとこのケースでは570円の負担増となっていたと書いた。

そこで果たして薬剤師は負担増に見合う仕事をしているのか、そこを取り上げようと思う。


この前の記事書くときに一般名処方のことでWebを探してたら、薬剤師のBlogがけっこうひっかかって驚いた。

例えばこのBlogとか。

薬剤師りくの勉強三昧

薬剤師からすると一般名処方はありがたいことである一方で、これまでにない処方箋の書き方だけに混乱も多かったようだ

それで他の記事も読んでいたんだけど、その中で疑義照会という仕事の話がそれなりの頻度で取り上げられていた。

疑義照会というのは薬剤師が受け取った処方箋について、おかしいんじゃないかと思ったところを医師に問い合わせることを言う。

医師に確認した結果、処方内容が変更になることもあるのだ。


実際のところ、どんなことで疑義照会が行われるのか。

まず、処方箋に書いてある内容が不十分なとき。

これは医師が悪いんだが、例えば「○○錠 3錠 分3 毎食後」とか書いた処方箋を受け取ったら、

○○錠は10mgと20mgの2タイプがあって、そのどっちかわからんぞ、となるので、これは問い合わせるしか無いと。

これは院内処方だとあまり問題にならないんだろうな。院内においてある薬の中でという話になるから。

調剤薬局はありとあらゆる処方箋を受け付けるのだからちゃんとはっきり書いてもらわんと困るってことね。

処方箋の書き方が悪いと、薬を3倍とか出してしまうこともあるんだとか。

というのも薬の量を1日量で書くやり方と1回量で書くやり方があって、伝統的には1日量で書くやり方が使われてきたそうだが、

国際的には1回量で書くのが普通になっているし、1回量にしていこうという方針が出ているそうだが、足並みもそろっておらず……

「1回1錠」と1回というキーワードがあれば1回量、「分3」と分けるというキーワードがあれば1日量とか区別してるんだろうかね。

このあたりも院内処方ではあまり問題にならないのかもしれないが、薬剤師からすれば悩みの種だろう。


次に使い方が間違えているとき。

薬には正しい使い方が決められているから、違う使い方を書いてこられたら、おかしいぞと問い合わせないといけないと。

実は記述ミスだったということもあるようだけど、医師も勘違いしてることがあるらしくて、薬の専門家として的確な指摘をすることは大きな意味がある。

最初はこの用量から始めて、ここまで適宜増加できるとか、そういう用法になっていたら、処方箋1枚だけ見ても正しいかわからない。

過去の服用歴を確認したり、患者や家族に確認してみたりして、いきなりこれはおかしいぞと照会すると、これはかなり手の込んだ話だなと思った。

ただ処方箋には処方の意図が書かれているわけではないので、そこは薬剤師が想像しないといけない。

この診療科からこの薬の処方はないやろとか、そういうことも発見しないとならないかもしれないのだ。

あとは飲み合わせのチェックも薬剤師に期待されている仕事だよね。

すでに処方されている薬と成分がかぶってるとか、飲み合わせとか。まぁ医師も確認して処方しないといけないんだろうけど。


あとこんなのもあるのかと思ったのが、在庫にある薬に取っ替えてもらうために問い合わせるというもの。

○○10mg錠 2錠 となってるところを ○○20mg錠 1錠 に変えてもかまわんかとか、

まぁそういうことだろうね。

ただ後発品への変更のために剤形を変えたりすることは高くならない限りは患者の承諾を得るだけでOKとかそういうルールもあるようで、

必ず問い合わせないといけないわけでもないらしい。

一般名処方なら薬剤師にゆだねられているから、経済的で使いやすい薬を処方してやればいいんだろうけどね。

後発品の中には先発品を凌ぐ使いやすいものもあるらしいから、薬剤師一押しの品というのもあるのだろう。

とはいえ銘柄名を指定されるとそうやすやすと変えられないということはあるんだろうな。そして同じ成分の違う銘柄の在庫が積まれると。


そんなこんなで薬剤師は仕事をしているそうだ。

医師が的確な処方ばかり投げてくれば別になんてことはないのだろう。

そうなると薬剤師は仕事してるのかという話にもなりかねないが、実際はそんなことばかりでもないと。

患者からすると負担額が増えているという現実があるわけで、薬剤師いらんやろとそういう話にもなりかねないのだが、

こういう仕事があるんですよ、ということを薬剤師のBlogを紹介して示してみた。

もっとも、処方箋をそのまま処方する、いい加減な薬剤師もいるということはこのBlogでも触れられてたが。

会社説明会の仲介人求む

唐突に指導教員が「鉄道に興味ある人はおらんか」とM1に言う。

「それなら○○が」と、とある鉄道会社の会社説明会に行ってきたという人を言うと、

うちの研究室の出身の人が学内での会社説明会などの仲介をしてくれる人を探して欲しいと依頼があったようだ。

別に鉄道業界にこだわりがあるわけでもないらしいが、快く引き受けていた。


去年12月早々にこんなE-mailが流れてきたときには「は?」と思ったものだ。

○○研究室の○○と申します。

この度、○○株式会社の○○様より会社説明会のご案内をいただきましたのでお知らせいたします。

今回のように、出身の研究室を介して会社説明会のセッティング・周知を依頼したということだろう。

直接案内を回さず、学生を介しているのが不気味だと思った。

学外からMLに流せないとか、そういう事情もあることはわかるが……なんだかなぁ。


出身の学校に先輩として説明に来ることは、学生にとってもメリットがあることかもしれないけど、

問題はそういうことをやろうとしても就職担当教員だとかはとりまとめてくれないわけだ。

もし専攻としてそういう説明会の機会を設けることは学生の利益にもなると、希望をもとに機会を与えるのならわかりやすいのだが。

実際のところは、公式にそういうことをやるつもりはない。

教員から会社説明会のために使う教室などの貸出の依頼があれば、それは黙認するとは言ってたが。

正攻法では学内で会社説明会を出来ないとも言えるが、学内に協力者がいれば説明会ができるとも言える。


指導教員もぜひ協力したいということで、教室の予約などはこちらで行うから、

仲介を引き受けた学生は依頼者からの連絡を受け、周知するとか、指導教員に教室の予約を依頼するとか、

まぁそういう役目だから、土管のようなものかもしれない。さして負担にならないのかな。

周知するE-mailの差出人になるというのは重いことかもしれないが、本質的なこととは誰も思っていないだろう。


釈然としないところは多いのだが、内部に協力者がいれば黙認されるのでそれを活用したいということなんだろう。

そういやある会社の説明会が学内であるということで都合が合えば行こうかと思ったんだが、ゼミとかぶるんだなぁ……

難しいところだが、学外でも機会もあるしこだわることはないかと思っているところ。残念だけど。

大学の学部は卒業していない

専攻の就職情報Wikiがあって、そこに求人票がスキャンしてPDFでアップロードされていることに気付いた。

なるほどなぁ。直接見に行かなくてもある程度はわかるようになってるんだな。

それで申し込もうと思っている会社の求人票を見てたら、成績証明書が必要らしい。

学部の成績証明書・卒業証明書、大学院の成績証明書・修了見込証明書だったかな。他にもなんか書いてあったような覚えがあるが。

学部の分まで要求するところもあるよね。そりゃそうだよね。


といっても僕は大学の学部を卒業していない。高専から高専専攻科だからね。

ということはそれに相当するものは、

高専本科の成績証明書・卒業証明書、専攻科の成績証明書・修了証明書、学位授与証明書 となる。

学位授与証明書は果たして必要なのかと言う問題はあるが、いずれにしても要求されてるものそのものではないので確認する方がよいだろう。


先日、大学入試センター試験があり、これから二次試験があり、そんなことで研究室で学部の受験の時の思い出話だとか、

そんなことを言ってるのを聞くのだけど、そこで「君は知らないだろうけど」と言われたが、その通りである。

当たり前の事ながら僕はこれまで受験することは無かったし、今後もないだろう。

その度に、研究室で机を並べている人たちとここにいる理由というのはかなり違うよなとそう思うわけである。

学部からこの大学にいる人は学部入学時に数学・理科は当然のこと、国語やらも高校レベルの知識を問われ、それが評価されてこの大学にいる。

けど、僕は大学院からやってきて、そのとき口頭試問で問われたのは工学の適性であり、研究への適性だった。(大学院の口頭試問の日)

もちろん内部生でも大学院に入るときには改めて入学試験受けてるんだけどね。

けど、ここの大学にいるからここの大学院を受けると漫然と受けてた人が多いだろうし、そこまで強い意志がある人ばかりでもないだろう。

そんな僕もえらそうに言えるわけではないけど、いまここで学業に励んでいる理由はかなり違うと思っている。


これは誇りでもあるし、つつかれると弱いところでもある。

誇りであるというのは、高専本科から専攻科、大学院へと知識を付けて、実践にも努めてきたという強みを持つことだ。

学部1年から大学にいる学生はもちろん、高専から学部から編入学した学生とも違うと思うよ。

けど、この大学の出身かと言われると、それは怪しくて、すくなくとも学部1年で混合クラスになって同じ釜の飯を食ってきた仲間ではない。

いきなり研究室に投げ込まれてというわけで、なかなかそうとも思えないというのはある。


選考の中でもこの経歴で得られた僕の強みについては伝えていきたいと思うところ。

それはともかく、高専の証明書の取り寄せと、学位授与証明書の取り寄せをしないとならんのだな。

個別の会社の説明を受けて、それで必要なところを確認して、それからまとめて取り寄せんとならんね。

学位授与証明書はまとめて4枚まで往復160円で取り寄せられるので楽なんですけどね。

そんなに簡単にとりよせられるのなら、とりあえず付けてもいいぐらいだ。

高専の証明書も3日で出てくるらしいから、ある程度の余裕を持って郵便で申し込めばなんてことはなさそう。

こちらは角2のでかい封筒が必要なので、ちょっとめんどくさいが、郵便で頼むのが楽なのは確かだろう。

今日、大阪を走った2つのマラソン

今日は大阪国際女子マラソンがあるということでテレビで中継されていた。

ちょうど生野区内を走っているところで、見てもピンとこない景色だった。

長居陸上競技場を出て、あびこ筋を上がり、昭和町から松虫通を経て今里筋を上がり、

大池橋から勝山通を経て玉造筋に、大阪城公園の横を通ってOBPを抜け、中之島公園を通り、

大江橋南詰から道頓堀橋南詰まで御堂筋を突き進む。そして道頓堀橋南詰で折り返したらほぼ同じルートを戻る。

大阪城公園あたりからは大阪らしい景色が続くので楽しそうだな。そこまではけっこうゴミゴミしてるけど。


ちょうど大池橋のあたりだったかな、コーンでくぎられた向かいにはたくさんのランナーが。

実況の人が説明してたけど、実はこれ、同時開催されていた大阪ハーフマラソンのランナーだったそうだ。

これがなかなかおもしろいと思ったので取り上げる。


2014大阪ハーフマラソン

大阪城公園から長居陸上競技場に至るコースで、基本的には大阪国際女子マラソンで使うルートを片道だけ走るようなもんだ。

まぁ御堂筋まで行かないからそこは違うんだけど。大阪城周辺をぐるっと回ってそれから長居へ向かうようだ。

大阪国際女子マラソンと一体の規制で実施できるということで、そういう意味ではやりやすい大会なんじゃないのかな。

この大会のウリはまさに大阪国際女子マラソンに便乗していることなのだろう。

「大阪ハーフマラソン」大会の特徴

1つは国際大会が行われているのを感じながら走ることが出来ること。

大阪国際女子マラソンの選手とすれちがうところ、応援する沿道の人々、そういうのはなかなかないことだろう。

そしてゴールの長居陸上競技場にたどり着いたら、そこにしばらくすると大阪国際女子マラソンの選手が戻ってきて、ゴールを見届けられる。

そうやって考えると、大阪国際女子マラソンの贅沢な観戦方法とも言えるのかも知れないね。

あともう1つ、これも大阪国際女子マラソンと共通する特徴だけど、コースが平坦だからいい記録が出ますよということらしい。


他にも長居公園で選手が出て行ってから戻ってくるまでの間にイベントが行われていたり、

商売上手な大会だな、とそんなところで大阪らしさを感じてた。

あともう1つ、沿線で応援する人の多さも中継を見ていて感じた。

ハーフマラソンの特徴に「女子マラソンのランナーも口にする“大阪の沿道の元気な声援”をもらいながら」なんて書いてあったけど、

沿線の人々の楽しみでもあるのかもしれないし、繁華街にやってきた人の楽しみなのかもしれない。

まぁどこの大会でもそういうものかもしれないけどね。ただ、特に繁華街や観光地を走るところでは人が多かったからさ。

食前または食間に漢方薬

特に火曜から水曜にかけ、鼻水からくるかぜで少し辛かったのだが、

そのとき家に常備してある葛根湯のエキス顆粒を飲んでいた。


葛根湯というと漢方薬の中ではよく知られたものだけど、

この説明書きに「体力のある人の風邪の初期症状」とかなんかよくわからんことが書いてあるんだけど、

この体力があるというのは、漢方の実証と虚証という考えに相当するものなんだろうな。

漢方というのは全身の症状・体質をもって、それに応じて処方を行おうとするところに特徴がある。

漢方の考え方/漢方薬と西洋薬との違い (ツムラ)

日本では漢方だけの医師はいなくて、西洋医学の医師が基本なんだけど、漢方薬も活用することがある。

全身的な症状について、複数の生薬をまとめた処方ができる漢方薬は便利だということだそうだ。

ちなみに葛根湯は「感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、鼻炎、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛み」に効果を発揮するとある。

ツムラ漢方 葛根湯(かっこんとう)エキス顆粒

かぜに伴い生じる症状をある程度網羅できるようになっているのだろう。まさに漢方薬の強みである。

体質・症状によりいろいろありますので、ツムラOTC商品ガイド を見たり薬剤師と相談したりして決めるとよいかと。


それはともかく、この漢方薬というのは 食前 とか 食間 に飲むことになっているものが多い。

食後という薬は多いが、これは胃を保護するとかいう意図でそう設定されているようだ。

漢方薬は空腹時の方が好ましいものが多いようでそれを意図したものになっているらしいが、

実はそこまで深い意味があるわけでもなさそうだ。

漢方薬はなぜ食前又は食間なのですか? 食後に服用してもかまわないですか? (漢法堂薬局)

胃に悪い処方はしないから食後にする必然性はないし、それなら空腹時の方が吸収がいいし、ということだそうだ。

胃に悪いから食後にするというのとは別の合理性だな。


食前というのは食前1時間~30分前、食間は食後2時間後ということになっている。

うーん……食前って言ってもそんなに前に飲んでなかったなぁ。

どちらも意図を知って理解しないとなかなかわかりにくいものではある。

特に食間だよね。食事の間というのを1回の食事の間ととらえてしまう人もいるんだとか。

2時間後ぐらいの空腹時と知ってもそれを実践するのはなかなか難しいような気もするが。

まぁ漢方薬はさっきも書いたような都合だから、そこまでシビアではないが、他にどんな薬が食間なんだろ。

食間か食前かお好きな方で、と言われたら食前を選ぶ人が多いだろうなぁ。


食前や食間とする意図とその意義を知ってみると、面白いなと思った。

食後・食前・食間の説明は薬袋の裏に書いてあって見たことがあって、

この食間ってなんの意味があるんだろ、なんて思っていた覚えがある。

その意味はこの通り、胃の中にものがあるときがいいのか、空腹時がいいのかということだ。

研究室の父であってほしい

昨日書こうと思ったんだけど――

研究室で話をしていたときに出てきたキーワードでふと思いついた話でも。

その話とは直接は関係ないことなんだけどさ。


研究室にいる教員・学生を率いる教授というのはボスと言われることも。

その立ち位置を「研究室の父」と表してみると、これはよく言い表す言葉なんじゃないかなと思ったのよね。

立ち位置の難しさや目指すところはこんなんかなということを書いてみようと思う。


ボスを研究室の父と表せば、研究室の他の教員や学生は子となるが、

子とひとことでいえど、未熟な(といっても研究室の中で未熟なだけだけど)学生もいれば、

一人の研究者として羽ばたこうとしているドクターの学生もいるし、なにより教員は一流の研究者だろう。

未熟なうちはうまく成長していくようにと考えるのだろうが、これが成長していくと、研究者の先輩という立場に変わってくるのかなと。

それは多分、普通の親子の関係もそうだよね。

果たしてどうやっていったらよいものかという悩みは多そうだ。


子のことをなにもかもわかるわけでもないし、いつでも助けになれるわけでもない。

けど、見守ってくれているんだと、心強いなと、そう思えるようにやっていければ、

それは立派なことなんじゃないかなと思う。

そして、研究室の教員・学生に研究室の父として慕われる人となればすばらしいことだ。


そうあるために具体的にどうすればいいんだ?

人によって考えはいろいろなんじゃないかなぁと思うんだけどね。

しかし、どうやって見守っていくかというところが問題になるような気がするけどね。

人により立ち位置もいろいろですから、それに応じたやりかたを考えることが肝になるのかなと思ったけど。


しっくりきたので書いてみた。

具体的なところは僕が言うことではないだろうけど方向性としてはね。

おそらく多くの研究室のボスは研究室の教員・学生に対してそうありたいと思っていると思うんだ。

特に全体ゼミでそういう方向に向かおうとしているのかなというボスの姿を見ているから。

E-mail越しの指導教員

本当は他に書きたいネタがあったけど、長くなりそうなので違う話。


実は、学会発表のタイトルなどを明日までに提出しないといけなくて、

そのタイトルのことで指導教員と打ち合わせしているのだが、

困ったことにその指導教員というのが出張中なので、E-mail越しでの相談になる。

E-mailを受け取って検討して返ってくるまで時間がかかるが、

あまり遅くなると困るので、明日、少しでも早く返事を返して欲しいと思い、

できる限りのことを、となれば、帰る前に送ったメールへの返事をすぐに返すことぐらいしかない。

そんなわけで時間が減ってしまったのだ。まぁ仕方ないね。


それで出張に行く前にできるだけ詰めておこう、ということでその段階でタイトルも決めて、

いろいろやってたんだが、ボスに意見を聞いたところ、直すべき点がいくつか出てきて、

それを踏まえて方針を改めた部分もあるんだけど、今週頭に指導教員が出張に出かけてしまったので、

指導教員に報告し、意見をもらうというのが、全てE-mail越しになってしまったのよね。


なので今週は、帰る前に指導教員にE-mailを書いて、報告するという仕事が加わることになった。

もちろん自律的に進められるところは指導教員の意見が来なくても進めるけど、

なにぶん締め切りが近いので、ボスへの報告と得られた意見を含め、考えるべきことは多い。

そんなわけで、E-mailを送っておかないと、と毎日帰る前に思っていたのであった。


最後に残った課題であるタイトル決めだが、こういうのはE-mail越しでなければ、その日のうちに決められる話だよなと。

それこそCiNiiの検索結果を見ながら、こういう用法はあるけど、とか説明して、その場で意見をもらうことができる。

最後の最後でE-mail越しになることの難しさを強く感じている。

自分の思うように決めていいのならいいんだけど、さすがにタイトルは重要だからねぇ。


ギリギリまで追われるようになった理由はいろいろあるのだけど、

他の要因も考えると、出張を見越して早めに動き始めたのはよかったなと、思っている。

僕の想定では、先週末にはタイトルを確定して、そして出張に向かう指導教員ら一行を送り出し、僕は次のステップに研究を進められると。

そう思い描いてたんだけどね。僕が思っていたほど簡単にはゴーサインが出ないのだ。

百貨店戦争の創造と破壊

大阪駅のノースゲートビルティングの三越伊勢丹が売り場面積を今の4割に減らす
というニュースを聞いて、やっぱり最後発は厳しいなと思ったが、
それもこれも梅田という日本一の百貨店激戦区ゆえのことだろうか。


今、大阪では百貨店の増床ラッシュで、難波の高島屋がずいぶん広くなってたのには驚いたが、
もっと派手な例を示すならあべのハルカス完成後の近鉄百貨店は日本一の売り場面積になるなど、意欲的な取り組みが目立つ。
三越伊勢丹も意欲的な取り組みの1つとして見られてきたが。
しかしその一方で競争に敗れて閉店となる百貨店も多く、
京都駅周辺では伊勢丹の進出でトドメをさされた近鉄百貨店が閉店し、
難波・心斎橋では高島屋と大丸がある中でそごうが復活したもののブランクは大きく閉店してしまい大丸の北館に転用され、
四条河原町界隈では高島屋と大丸がある中、売り場面積の狭い阪急百貨店が撤退し、
あとハーバーランドの阪急百貨店も撤退してしまったり、まぁ阪急百貨店にとっては梅田への集約という意味もあるんだろうけど。
郊外だと近鉄百貨店奈良店(ならファミリー)があるところにきた奈良そごうがそごうの経営悪化の煽りを受け閉店してしまったり、
あと、和歌山でも高島屋が近鉄百貨店との競争で敗れたのか撤退するという話だし、
複数の百貨店が切磋琢磨して、というのはごく一部のところでしか成り立たなくなったんだな、
とそんなことを感じている。


じゃあなんで三越伊勢丹は超激戦区の梅田に出店したのかという話だけど、
陳列の仕方やらでほかの百貨店と差別化できるんだ、という話だった。
ところがなかなかうまくいっていないということで、困っているようだ。
同じくノースゲートビルティングの専門店街、ルクアは好調なので、
百貨店部分の集約を行い、専門店を増やすという形でなんとか生き残ろうということのようだ。
まぁけどこれが本質的な解決になるかはなんとも。


百貨店業界としては裾野を広げていかないと難しいという話もあって、
あべのハルカス近鉄本店が日本一の売り場面積となるのもそれが理由ということになるんだろうけど、
ほかの商業施設が貧弱(キューズモールの開業とかで変わっただろうけど)な地域だけに、
やるべきことはいろいろあるということだそうだ。
まぁ阿倍野の近鉄百貨店の場合、ライバルは難波・心斎橋や梅田だからね。ちょっと事情は違うけどね。
そんな中で梅田の三越伊勢丹はあまり百貨店の世界でインパクトを与えられなかった、
というのは紛れもない事実で、見直しを迫られたのは必然ともいえる。