散髪はキャッシュレスにならない

たびたび書いているけど、市内で生活している限りにおいて現金を使う用事として大きいのが散髪である。

あと医者にかかれば医療費も現金で払いますが。これは頻度はそこまででは。

全体としては旅行中が多いんだけどね。


散髪にしても医療機関にしても支払手段が現金だけであることによる。

逆に言えば、それ以外は何らかのキャッシュレス支払手段を持ってるところが大半なわけですよね。

調べたけど、他はコインランドリー(時々布団を洗いに行く)とかプール(そういえば今夏は行かなかったな)ぐらい。

このあたりは極少額なわけで、定期的にまとまった金額を使うのは散髪だけなんですね。

しかし、いろいろ考えたのだが、この散髪というのはキャッシュレス化の必要性が低い業種なんじゃないか。


最近は小銭の取扱コストが問題となることが多いらしいが、

大人の散髪は4000円だから小銭いらないし、せいぜい100円単位である。

ということは小銭はほとんど受け取らないし、つり銭として渡すこともないんですね。

こうすると売上金は紙幣を預けるばかりということであり、金融機関に余計なお金を払う必要はないだろう。


もう1つ、キャッシュレス化のメリットとして、現金の手持ちがなくても買い物などできるというのがある。

これにより高いメニューに手が伸びたりとかいうのがあるわけですよね。

ところが散髪というのはほぼ定額である。今日は手持ちがないからひげ剃りなしでなんて人はほとんどいないだろう。

(というか、それでひげ剃り削っても確か500円ぐらいしか安くならないはず)

また、衝動的に散髪に行くということも少ないだろう。駅やショッピングセンターにある理髪店ならさておき。

だから、手持ちがなくてもお金を使ってくれるというメリットも見込みがたい。


PayPayの手数料体系が見直され、最低でも1.60%の手数料がかかるようになるという。

この手数料率はPayPayがクレジットカード決済を選択できることを考えれば、最低限の手数料率ではないかとのことである。

導入の容易さ、手数料率の低さ、入金の早さを考えれば、依然としてPayPayは魅力的ではあるものの、

典型的には現金よりも高コストに違いはなく、この手数料に見合った効果があるかということが問題である。

これは業種によるだろうということではある。


しかし、現金が低コストだと思っているかもしれないけど、

実はその裏には日本銀行などの公的機関や市中銀行がいろいろなコストを負担しているわけで、

社会全体で見ればキャッシュレス化が進む方が低コストになる可能性はけっこうある。

医療機関のような公益性の高いところで、手数料を肩代わりするような仕組みが必要なのかなとは思う。

「デジタル日本円」なんて話もありますが、既存の銀行間振込を使いやすくする仕組みの方が重要ではないのかなと。

その点でJ-Coin Payのような銀行系の決済手段にもチャンスがあるのではないかと思っているんだけどね。

まぁ今は全くそんなことないんですけどね。

強い馬が勝つレースがあれば……

今日はJRAアニバーサリーということで、全賭式の払戻率が80%(単勝・複勝相当)に引き上げられ、

キャンペーン目当ても含めてあれこれと馬券を買い込んだ人もいただろうが、メインレースはわりと荒れた。

そのメインレースの1つがセントライト記念(GII)、菊花賞トライアル、

ということで菊花賞の出走枠を争う……というものかはちょっと怪しいけど。

それを言えば、昨日のローズステークス(GII)の秋華賞トライアルの方が出走枠争いっぽくて、

どうも今年は阪神競馬場で開催の都合、フルゲート16頭と例年より2頭出走枠が少なく、

今の見込みだと典型的な3勝クラス(収得賞金1500万円)の馬は抽選するまでもなく出走不可になりそうらしい。

厳しいもんですねぇ。去年も後の大阪杯優勝馬、レイパパレが秋華賞に出走できず、秋華賞デーの3勝クラスを快勝したなんてこともありましたが。


ところで秋華賞は牝馬三冠を構成するレースだが、クラシック競走ではない。

これは他のクラシック競走と違って早期の登録は不要で、2週前に登録料を払えば出走可能ということである。

フランスのヴェルメイユ賞をモデルに作られたといいつつ、同レースは4歳以上牝馬も出走できるようになり、

「牝馬のための凱旋門賞前哨戦」という言い方をされるレースとなった。同じコースなんですね。

世界的に見ても3歳牝馬限定戦だけの三冠シリーズというのはあまりないみたいで、わりと日本独自みたいですね。

日本の牝馬三冠が生まれて50年、この間に6頭が達成しており、三冠達成も案外多い。


ダービー優勝馬のその後の成績が散々だという話があるが、実際どんなもんなのか。

最近20年間の5つのクラシック競走と秋華賞の各優勝馬のその後の戦績を調べてみた。

(数え間違えがあるかもしれないが、ご容赦を)

  • 皐月賞 : 重賞勝ち 15頭(G1勝ち 11頭)
  • ダービー : 重賞勝ち 15頭(G1勝ち 7頭)
  • 菊花賞 : 重賞勝ち13頭(G1勝ち 11頭)
  • 桜花賞 : 重賞勝ち 16頭(G1勝ち 10頭)
  • オークス : 重賞勝ち 14頭(G1勝ち 11頭)
  • 秋華賞 : 重賞勝ち15頭(G1勝ち 12頭)

これだけ見るとそんなに差はないような気もするけど。


ただ、皐月賞の後にはダービー・菊花賞があり、2冠・3冠というのもあるわけである。

というわけで二冠・三冠達成馬を引いたらどうなのかという話である。

  • 皐月賞のみ(13頭) : 重賞勝ち8頭(G1勝ち 4頭)
    • 除3歳限定戦: 重賞勝ち7頭(G1勝ち 4頭)
  • ダービーのみ(14頭) : 重賞勝ち9頭(G1勝ち 3頭)
    • 除3歳限定戦: 重賞勝ち4頭(G1勝ち3頭)
  • 菊花賞のみ(14頭) : 重賞勝ち10頭(G1勝ち 8頭)
  • 桜花賞のみ(13頭) : 重賞勝ち9頭(G1勝ち 3頭)
    • 除3歳限定戦: 重賞勝ち9頭(G1勝ち 2頭)
  • オークスのみ(11頭): 重賞勝ち5頭(G1勝ち 2頭)
    • 除3歳限定戦: 重賞勝ち3頭(G1勝ち 1頭)
  • 秋華賞のみ(11頭) : 重賞勝ち8頭(G1勝ち 6頭)

ダービーよりオークスのほうが散々ですね。


でもやっぱり皐月賞勝たずにダービー勝った馬のその後の戦績はなかなかである。

14頭中9頭がその後に重賞勝ってるなら悪くない気はするけど、そのうち5頭は3歳限定戦だけなのかと。

そんな馬の1頭がマカヒキである。ダービー馬でありながら8歳にして現役という。

ダービー後に勝ったレースはフランスのニエル賞(G2)、これは3歳馬のための凱旋門賞前哨戦で、

このレースに出たということは凱旋門賞に出たが14着に敗れ、その後、国内で重賞を走るも1勝もできていない。

G1でそこそこの成績を出すので、賞金は案外稼げるらしいのだが、どうにも微妙な戦績である。

他に2004年にダービー優勝後、神戸新聞杯(GII)を勝つも、屈腱炎で引退したキングカメハメハとか。

このようにダービー優勝後、無念の引退となった馬もけっこういる。


そうして見てみると、菊花賞優勝馬と秋華賞優勝馬のその後の戦績はすごいですね。

特に秋華賞優勝馬はどの馬もそれなりの活躍をしており、

宝塚記念・有馬記念・宝塚記念と勝って、凱旋門賞に挑戦するクロノジェネシスも秋華賞優勝馬ですからね。

最近20年で秋華賞を勝って、15頭は重賞を勝って、残り5頭も4頭はG1で3着以内に入っている。

(去年の秋華賞優勝馬、牝馬三冠のデアリングタクトも今のところはこのグループ)

ここまでハズレが少ないレースはなかなかないのでは?

菊花賞も最近20年で、13頭が後に重賞勝って、残り7頭のうち3頭がG1で3着以内に入っている。

(去年の菊花賞優勝馬、クラシック三冠のコントレイルも今のところはこのグループ、天皇賞(秋)勝てるかな?)

秋華賞ほどではないけど、その後の活躍は堅いのではないか。


なんでこんなことになってんだって、ダービー目標に馬を仕上げて、それで勝ってもその先にはつながらないこともあって、

これは3歳春というのはまだまだ成長途上だからというのもあるのだろう。

皐月賞・桜花賞・ダービー・オークスを勝って、菊花賞・秋華賞に勝っていない馬で、後に3歳限定以外のG1を制した馬はこんなところ。

  • アルアイン(2017年皐月賞) : 大阪杯
  • レイデオロ(2017年ダービー) : 天皇賞(秋)
  • ロゴタイプ(2013年皐月賞) : 安田記念
  • ヴィクトワールピサ(2010年皐月賞) : 有馬記念・ドバイワールドカップ(当時はオールウェザー)
  • エイシンフラッシュ(2010年ダービー) : 天皇賞(秋)
  • ウオッカ(2007年ダービー) : 安田記念×2勝・天皇賞(秋)・ヴィクトリアマイル・ジャパンカップ
  • メイショウサムソン(2006年皐月賞・ダービー) : 天皇賞(春)・天皇賞(秋)
  • ダイワメジャー(2004年皐月賞) : 天皇賞(秋)・マイルチャンピオンシップ×2勝・安田記念
  • グランアレグリア(2019年桜花賞) : 安田記念・スプリンターズステークス・マイルチャンピオンシップ・ヴィクトリアマイル
  • ラヴズオンリーユー(2019年オークス) : クイーンエリザベス2世カップ(香港)
  • ブエナビスタ(2009年桜花賞・オークス) : ヴィクトリアマイル・天皇賞(秋)・ジャパンカップ
  • ダンスインザムード(2004年桜花賞) : ヴィクトリアマイル

こうして並べられると、ダービーだけ、オークスだけというのは微妙な感じがする。

ウオッカのダービー後の戦績はすさまじいけど、ダービー後5勝全てが東京競馬場で、東京競馬場が大得意だったという話。


ヨーロッパでは本家イギリス以外のセントレジャーは廃れ、本家だって三冠挑戦は皆無と言われ、

秋華賞のモデルとなったヴェルメイユ賞は牝馬のための凱旋門賞前哨戦といわれるようになり、

そんな経緯を見ると、日本の菊花賞と秋華賞はなかなか珍しい存在だけど、

海外遠征する馬が少なく、日本国内のレース体系が三冠を意識して作られているといった事情はあるにせよ、

やはり強い馬が勝つレースというのはそれだけ価値があるんじゃないでしょうか。

もっとも、菊花賞については、皐月賞優勝のエフフォーリアは天皇賞(秋)へ行くつもりらしいが。

ダービー優勝のシャフリヤールはどうか知らないけど、ダービー・菊花賞の2冠はあまり聞かないですが……

もうすでに菊花賞はようわからんなと言われてますけどね。まぁ来週の神戸新聞杯次第か。

20日を外す方がお得なイオン

9月19日、久しぶりにイオンモールに買い物に行った。

お目当ては下着類とタオルといったところ。

どっちもだいぶ摩耗したので取り替え時だろうという

他に衣料品も買ったし、少しだけ食料品も買ったけど。


ところでイオンで買い物する人ならば、20日・30日というのは5%OFFになるので意識するところだが、

今回はそこを外した方が明確にお得なので、19日を狙って行ったわけである。

というか、もともと20日・30日にこだわることはないなと思っていて、

それは毎月、イオンカード会員には衣料品・日用品の割引クーポンが配布されていて、

今回買った商品の大半は10%OFFになる商品なので、5%OFFよりもそっちの方が恩恵が大きいのだ。


これなら20日でもお客さま感謝デーの5%OFFを捨てて、クーポンの10%OFFを受けた方がお得ということだが、

実は今月は17~19日限定で、イオンカード利用時のWAON POINT付与が10倍になっていた。

(ときめきポイントは11月請求分からWAON POINTへの積算に変わる)

イオンカードは200円あたり1円相当、すなわち0.5%の付与だから、10倍だと5%相当じゃないか。

ということは20日に買い物するのと遜色なさそうだし、

さらに言えば、割引クーポンと重ねがけますからね。これは20日は外すべきだったのである。


もっとも、WAON POIJNT 10倍と5%OFFは等価ではない。

WAON POINT 10倍ということは、基本ポイントの9倍のポイントが特別に付与されると言うこと。

あと、そもそもイオンでイオンカードを使ったときは基本ポイントの2倍付きますよね。

だから、どっちかというと4.0%相当のポイントが特別に付与されると考えた方がよいんじゃないか。

あと端数処理という観点でもけっこうちがって、税込3999円の商品を1点でレジに通したとき、

商品自体が5%OFFならば、200円(端数切り上げ)の値引きになり、WAON POINTは36ポイント(イオンカード・WAON支払時)、

一方のWAON POINT 10倍は190ポイント付与だから、端数切り捨ての影響もけっこうあることがわかる。


とはいえ、さっきも書いたように衣料品・日用品の購入がメインで、そっちは別にクーポンがあるわけですから。

その3999円の商品が10%OFFになれば400円引きで3599円、それにWAON POINT 10倍付与で170ポイント、

WAON POINTはWAONにして買い物に使えるから単純に値引きと考えてよく、

3999円の商品を3429円相当で買えるということである。


昼過ぎに家を出て、サクッと買い物して帰ってきたので、イオンモールにはわりと短時間の滞在だったが、

けっこうな金額買いましたね。食料品もあまり買うつもりはなかったけど1000円以上買ってますね。

狙ったわけではないけど、レシート見ると精算ごとの金額が200円の倍数にわりと近く、

端数切り捨ての影響はかなり少なくなっているようである。

これぐらい買うとイオンモールまで買いに行った意味も大きいですね。

セブンイレブンでのバーコード決済は奇妙

最近、セブンイレブンアプリで配給されたクーポンを使うためにセブンイレブンへ行くことがある。

どうもPayPayをアプリで使えるように設定した人に付与されているクーポンらしい。

だからといって支払いにPayPayを使う必要はないので、

今月いっぱいまでキャンペーンのJ-Coin Payで払ってるけど。


そのセブンイレブン、最近になってレジの客側につり銭機が取り付けられるようになった。

スーパーのセミセルフレジのような形で、支払いだけセルフ化したということらしい。

でも、これは本当に意味があるのか? と思うのである。

特にJ-Coin Payのようなバーコード決済で支払う場合。


どういうことかというと、店員が商品をスキャンして支払額が確定すると、

ここでタッチパネルで支払手段を選ぶわけである。

現金ならそのつり銭機に現金を投入するわけだし、nanacoならタッチするわけだろうけど、

バーコード決済の場合はスキャナでバーコードを読み取るのは店員の操作である。

店員に「J-Coin Pay……バーコードで」というと、「そこでタッチして選んで」と言われ、

言われるがままにタッチすると、店員がそのバーコードを読み取るという、なんでこんなことを……となる。


おそらくセブンイレブンの意図としては、客が支払いするのと、店員が袋詰めするのが平行して進めば効率的とおもったのだろう。

確かにその意図通りに働くケースもあるが、そこまでではないんじゃないか。

バーコード決済なら店員の手数は従来と何も変わらないわけだし、nanacoなど非接触ICカードだとこれは一瞬である。

逆に飲料1本だけとかいう買い物ならそもそも店員がやることはほとんどないわけである。

この2つが平行して進むのってどれぐらいあるんだろうと思う。


コンビニとセルフレジといえば、ファミリーマートとローソンの導入意図が対照的という話を書いたことがある。

ローソンのセルフレジはなにがよい

ファミリーマートはピーク時に効率よく客を捌くことを意図して非常にコンパクトなセルフレジを導入しており、

これは同社が駅売店を多く手がけているため、狭い店で使えて、素早く客を捌けることを重視してきたためだろうと。

一方のローソンのセルフレジは人手が少ない時間帯に無人のレジを精算に使えるようにしたというものである。

セルフレジが役割を発揮するタイミングが全然違うわけですね。


そうしてセブンイレブンがセミセルフレジのようなものを導入したわけだが、

ファミリーマート・ローソンがともにキャッシュレス決済を前提としてセルフレジを導入したのに対して、

セブンイレブンはどちらかというと現金客をスムーズに捌くことを重視しているということは、

これもまた対照的ではあるが、それはそれで時代に逆行してないかという気もする。

特にセブンイレブンはnanacoって電子マネーがあるわけじゃないですか。

セブン銀行ATMという名のチャージ機も各店に配備されており、レジのキャッシュレス化の助けにもなりそうなものである。


いずれにせよバーコード決済の場合に決済手段を客に選ばせる意味はよくわからない。

近所のスーパーでセミセルフレジを導入しているが、バーコード決済の場合は支払機に回らなくてよいというのがある。

大胆な見切り販売が狙い目

クレジットカードでも支払機に回らないといけないので、これはバーコード決済の特権である。

セブンイレブンのバーコード決済の場合の奇妙なフローについては、

客側にバーコードリーダーを設ける方法でも対応できるだろうと思うが、

そうでないならばバーコード決済だけは店員に申し出るとか、そういう形も考えるべきではないか。

あと、これは確認してないけど、おそらく磁気ストライプしかないクレジットカードも店員扱いになるはず。

このあたりもセブンイレブンのツメが甘いところだと思う。

逆にファミリーマートのICチップ・磁気ストライプを同じ方法で読み取れる装置は客の混乱を減らせていいと思いますね。

(これはこれで慣れない人もいるだろうけど)


J-Coin Payのキャンペーンがなければ、おそらくnanaco払いがメインになるだろうから、

そうすればこのシステムのメリットも感じられるようになるかも知れない。

もっともセブンイレブンは普段はそんなにいかないんだよな。

コンビニならファミリーマートが最優先で、それに次いでローソンという感じになりがちではある。

復帰したように見えるが部品故障

最近、客からエラーの原因と処置方法の問い合わせが来ていて、

再通電したらエラーが消えましたというような話だったのだが……


わりとありがちな話ではある。

評価作業中など操作ミスでエラーを起こして、再通電してエラーから復帰させるということはある。

立ち上げ作業中などの操作ミスでエラーを発生させるのは珍しいことではないだろう。

こういうタイプのエラーで問い合わせがあれば、再通電して復帰すればOKで、正しい使い方をしてねということになる。


今回の問い合わせはエラーフラグからすれば操作ミスのようなもので引き起こされたものではないが、

再通電でなかったことにできるエラーということを考えると、本当にそんなエラーが存在するのか? となった。

それで詳しい人に相談したら、とある部品が故障したのでは? という指摘があった。

確かに稼働中に故障すれば、このエラーフラグが立つこと自体は変なことではない。

しかし、問題は再通電したらエラーが消え、その後、数日にわたって動き続けているということである。


そんなことある? と指摘した人に聞いたらあり得るとの返答。

と言うのも、過去にこの部品が故障したとき、恒温槽にぶち込んで1週間以上動かしてやっと再現したとか言っていて、

ほとんど普通に動いているが、時々おかしな動きをするという現象が実際にあるということである。

温度ストレスをかけると発生頻度が上がっていき、そのうち常温でも頻発するようになっていくらしいが、

壊れかけのときは、大半の時間で普通に動いているという、そういう実情もあるらしい。


部品故障だが再通電すればエラーが消えるというシチュエーションとしては、

特定モードのときのみエラーが顕在化するというものがある。

過去にもそういうタイプのエラーの問い合わせを受けたことがあるが、

もしも部品故障だとすると動作モードが変われば顕在化するから、早急に取り替えてくださいなどと言うわけだ。


ただ、今回のエラーは動作モードによって、エラーを踏むか踏まないか変わるものとは解されない。

原理的には常に故障部位を踏んでいるはず。だけど時々しか故障が顕在化されないがためにこういうことが起きてしまうらしい。

これは過去にそういう時々しか顕在化しない故障の経験がなければわからんなぁと思った。

聞いてみると部品の種類によってはわりとあるみたいですね。


その後、しばらくしてエラーが再発したと連絡を受けて、これは部品故障という見立ては正しかったんだなと。

今まであまり経験したことはなかったが、このシステムでこのエラーフラグなら、

これは再通電でなおったように見えても部品故障と考えるべきなんだなと。

あまり教科書的な現象ではないのだが、現実に起こっていることなので。

佐川急便の営業所の謎

ふと調べてたら佐川急便の営業所と所在地がぐちゃぐちゃであることに気づいた。

ことの発端は練馬区にある中野営業所の存在を知ったこと。

これが中野区との境界付近にあるならまだわかるのだが、

所在地は練馬区のほぼ中央にあたる石神井町である。

さらに言えば、練馬営業所は新座市にあるらしい。なんだそれ?


全てを網羅しているわけではないが。

  • 中央区 → 東京営業所(江東区東雲)
  • 文京区 → 文京営業所(江東区東雲: ↑と同位置)
  • 墨田区 → 墨田営業所(江東区新木場1)
  • 江東区(一部) → 江東営業所(江東区新木場2 )
  • 江戸川区 → 城東営業所(江東区新木場2 : ↑と隣接するも別建物)
  • 新宿区 → 城西営業所(江東区新砂1)
  • 千代田区 → 千代田営業所(江東区新砂2)
  • 台東区 → 台東営業所(江東区新砂3)
  • 大田区(一部) → 羽田営業所(大田区昭和島)
  • 品川区(一部) → 品川営業所(大田区東糀谷)
  • 港区 → 城南営業所(品川区八潮)
  • 目黒区 → 目黒営業所(品川区八潮 : ↑と同位置)
  • 渋谷区 → 渋谷営業所(品川区勝島)
  • 足立区(一部) → 足立営業所(川口市)
  • 荒川区・葛飾区 → 荒川営業所(墨田区)
  • 板橋区・豊島区 → 城北営業所(板橋区新河岸)
  • 北区 → 赤羽営業所(板橋区舟渡)
  • 練馬区(一部)・西東京市・清瀬市・東久留米市 → 練馬営業所(新座市)
  • 中野区(一部)・武蔵野市(一部) → 中野営業所(練馬区)
  • 練馬区(一部) → 和光営業所(和光市)
  • 世田谷区(一部) → 世田谷営業所(川崎市高津区)
  • 杉並区 → 杉並営業所(杉並区上高井戸)
  • 武蔵野市(一部)・狛江市 → 武蔵野営業所(杉並区南荻窪)
  • 三鷹市・調布市 → 三鷹営業所(三鷹市)
  • 府中市 → 府中営業所(国立市)

ちょっとよくわかんないですね。


まずなんぼほど江東区内に営業所があるのかという話である。

城東営業所と城西営業所がそう遠くない場所にあるというのがまずおかしい。

大田区も多いし、品川区も複数ある。品川区の3営業所の担当エリアが港・渋谷・目黒の3区なのはまとまりがある気もするが。

一方で品川区を担当する品川営業所は大田区にあるという。(別に区界近いわけではない)

最初に出てきた練馬営業所は西東京・清瀬・東久留米も担当していて、名前はともかく、所在地が新座なら不思議はないが……と。

あと、練馬区は和光営業所の担当地域もある。これは名前通り和光にある。

武蔵野営業所の担当エリアが武蔵野市の一部と狛江市と言われると、え? なんでその組み合わせ? となる。

武蔵野市と狛江市は隣接してないしね。杉並区に営業所があると言っても、杉並~狛江だって世田谷区1個分は離れている。

それを言えば武蔵野市を担当するもう1つの中野営業所だって、管轄エリアは飛び地だよね。まぁ練馬から見ればそこまで不思議はないが。


これを見て、営業所と担当エリアがこんなに離れていて大丈夫なのか? と思うわけだが、

そもそも佐川急便はもともと特別積み合わせ貨物を主に営んでいた会社で、

営業所の配置がまばらでも、企業向けの配達だと、配達先は限られるし、再配達も基本的にはないしなんとかなるものである。

(これは特別積み合わせ貨物運送業者の筆頭である西濃運輸の営業所の配置を見てもわかる通り)

でも、今の佐川急便って宅配便の会社だよね。そうすると企業向けの配達と同じようにはいかないよね。

それはその通り。このため現在の佐川急便はエリア内にサービスセンターを設けたり、

営業所から大きなトラックで出て行くが、途中で地域ごとの担当者の小さなトラックに載せ替えながら配達したりしているという。


あと、営業所の命名は、主な担当エリアを表すようにしているというのは見ての通りですね。

郵便局だとどちらかというと所在地重視ということになると思う。

(和光市にある東京北部郵便局のような仕分け専門の郵便局はまた事情が違うけど)

そもそも郵便局の場合、担当エリアと所在地と行政区域がだいたい一致することが多いので、

所在地か担当エリアかどちらを重視するかということはそもそも考えることが少ない。

ただ、どちらかというと所在地重視っぽいですけどね。(銀座郵便局や晴海郵便局などはそうではないか)

駅弁はBentoだよ

こんなニュースを見て思いだしたことがあった。

「鶏めし」駅弁、パリに出店へ 駅弁の文化がないフランスで挑戦 (朝日新聞)

秋田県の大館駅前にある弁当屋、花善がパリのリヨン駅に弁当屋を半年間出すという話。

列車旅に弁当というのはフランスでは全く根付いていないが、挑戦する価値はあるだろうということである。


で、この店名が”EKIBEN ToriMeshi Bento”いうんだそう。

Torimeshiは同社の看板メニューの鶏めしのこと。

EKIBENは言うまでもなく駅弁だし、Bentoは言うまでもなく弁当である。

いろいろ考えた結果こうなったんだろうなと思った。


このニュースを見て思いだしたことというのは、JR東海の売店の取扱商品を掲げているところに、

「駅弁 Ekiben」という記載があったことで、これは果たして外国人に理解できるのかな? と思ったのである。

とはいえ、この駅弁に相当するローマ字表記をどうするかというのは、これは突き詰めると難しい。


多分、一番的確で伝わりやすいのは Bento だと思う。

というのも、日本の弁当というのは、いろいろな形で世界に知られており、案外これが通じるという。

便當局呼ばわりされるわけ

これは台湾における日本由来の外来語としての「便當」の話を主に書いている。

アメリカやヨーロッパでも日本式の弁当が渡っており、Bentoと呼ばれているらしい。

もしBentoという言葉で伝わるなら、それは日本式の弁当そのものなので、もっとも誤解がないわけである。


「弁当 Bento」という看板は比較的わかりやすいが、

一方で日本国内の事情を言えば「駅弁」というブランドを使いたい事情もある。

駅で売る弁当だから駅弁ということで日本語がわかる人なら理解できますよね。

しかしEkibenと言われても、駅で売るBento”いう意味は理解できるのだろうか?

だから僕は「駅弁 Bento」という表記がもっともよいのではと思ったが、これはこれで漢字とローマ字の対応関係がおかしいと言われそうだし。

これは「駅弁 Ekiben(Bento)」ですか? でもこれはこれで理解の妨げになるかな。


まだ、駅弁は “Eki” と “Bento” を合成して “Ekiben” というのはローマ字で見ても理解しやすい。

ただ、日本語ではくっつけると音が変わる言葉がけっこう多く、これは日本語を知らない人には難しい。

その難しさにローマ字表記では妥協した一例が、株式会社のローマ字表記 “Kabushiki Kaisha”、略して”K.K.”だろう。

単純にローマ字表記にすれば “Kabushiki gaisya” となりそうだが、これでは会社(Kaisha)との関係性がわかりにくい。

そのためか日本語では「かぶしきがいしゃ」なのに、ローマ字表記では「Kabushiki Kaisha」とするのが慣例となっている。

日本でも「味の素KK」のような表記を見ることがありますよね。(調味料「味の素」と社名を明確に言い分けるために使われることがある)

もっとも、味の素株式会社 の英語表記は “Ajinomoto Co., Inc.”なんですけどね。

英語表記でK.K.を使っていた会社として有名だったのが ボーダフォン株式会社(現在のソフトバンク)で”Vodafone K.K.”という表記だった。

この表記で日本法人であることを表していて、日本の法制度における株式会社(K.K.)であることを強調していたわけですね。


話を戻して、駅弁のローマ字表記というのは案外難しいのである。

駅弁を英語表記にすれば “Railway Mealbox”みたいな感じになるのかも知れないが、

日本式の弁当があえてBentoとして外国語でも定着している実情からすれば、それは適切ではないのだろう。

かといって、日本語の駅弁をそのままローマ字表記にすると、これは駅で売る弁当というのは理解されにくいだろうと。

日本語を外国語に訳する難しさと、外国人に日本語を理解させる難しさが交錯しているんじゃないか。

久々出勤では効率が悪いか

今日はとある人が久しぶりに出勤していた。

普段から一緒に仕事はしているのだが、最近は在宅勤務続き、

それは他の人もそうだが、この人はその少し前から在宅勤務の日が多い人だった。

ちょっと遠くに引っ越してたんですね。

もっとも暫定措置で在宅勤務の上限が取り払われる前は在宅勤務には上限があったし(今は正式に撤廃されたんだったか)、

なんやかんやいって、それなりの時間かけて通勤する日は多かったが。でも週数日は在宅勤務というのは当時にしては多かったよね。


今日の出勤の目的はサービスマンへの指示書作成のためということで、

実際に物を触って操作して、手順書が正しいか確認したかったということですね。

それで昨日の午後に「操作手順の確認に使いたいから○○用意できる?」という連絡が来て、

なかなか唐突な話だなと思ったが、幸いそこまで時間がかからず用意することが出来た。

(置き場所がねーよと思ったけど、夏休みの人の作業スペースを借りたので、少し横着できた)

こういう下準備をしておいたうえでの出勤作業だったのだが……


それで準備した機器をすぐに使うのかと思ったら、午前中はいろいろ物を集めていて、

どうもサービスマンが使う治具を事前に話を付けて確保してあったのだが、

確保したといっても在宅勤務中に話を付けておいたというだけなので、実際の物が動いたわけではなく、

それで話を付けておいた物を集めるという作業がけっこうな時間になったらしい。

これ、お互いに出勤してれば「○○借りたいんだけど」「はいどうぞ」って物が渡されるところ、

在宅勤務中だと「後で持っていきます」ということにしかならないので、こういうことになるんだね。


それであれこれと用意して、作業手順の確認作業に移って、昨日用意したシステムも使いながら動作確認して、

他部署の人にも確認してもらい、目的の作業は完了できたようだ。

そんなこんなで事前準備した割には1日仕事になってしまったのだという。

まぁ1日で終わったんでよかったですけどね。


連日出勤でやってれば、正味の作業時間は大したことなかったんだろうけど、

久々に出勤で物を準備したりすると、それだけでも時間がかかるというのはまぁそうだろうなと思った。

最近は使用頻度の高い機器は作業場所に備え付けるようになったから、そこまでのことはないけど、

以前は使うたびに機器を作業場に持ってきていたから、何か作業を始めるたびに準備だけで時間を取られることは多かった。

後にラックが作業場に備え付けられたり、比較的数のある機器は占有するようにしたりして、

いろいろな作業がわりとすぐに立ち上がるようになったけど、そこまではけっこう大変だった。


またこの人は明日から連日在宅勤務になるでしょう。

そういう意味では効率の悪い1日だったともいえるが、そういう仕事なので。

作業手順の確認を他の人(やるとすれば自分だろう)に委ねるという手もあっただろうけど、

自分で直接やった方がよいという判断自体はそんなに間違えてはいないと思う。

厚生年金にバッドニュースか?

こういうニュースがあったわけですが。

国民年金の水準低下緩和へ 厚生年金から財源振り分け (共同通信)

基礎年金の給付水準がこの先長い期間にわたって下がり続けることの対策として、

厚生年金から基礎年金に回す額を多くするという案があるという話である。

これは厚生年金の所得比例部分が少なくなることを表している。


ところで今の年金制度ってどんな仕組みになってるかご存じでしょうか?

被用者年金一元化により、サラリーマンは厚生年金、それ以外の人は国民年金に加入することになった。

厚生年金加入者は標準報酬の18.3%の保険料を労使折半でおさめる。国民年金加入者は月16610円の保険料を納める。

際限なく負担が増えないように、この保険料は2007年に固定されたという経緯がある。

ただし、厚生年金加入者の配偶者で国民年金第3号被保険者の場合は保険料を納める必要はない。

配偶者の厚生年金保険料に包含されているわけですね。


では、こうして支払った保険料はどうやって年金給付に回るかという話ですが、

国民年金・厚生年金ともども、被保険者1人あたり17000円ほど一般会計から受け取って、基礎年金勘定に34000円ほど拠出している。

この基礎年金勘定として集められたお金が基礎年金として給付される。

厚生年金加入者はこれに加えて厚生年金勘定から支払われる厚生年金を受け取ることになる。

ここでポイントなのが基礎年金の半分は税金によってまかなわれているということ。

あと、国民年金保険料に比べて基礎年金勘定への繰入額が少し大きいが、

この差分は特別国庫負担といって、保険料免除者や20歳前障害者といった、保険料を納めてないが国民年金の受給資格がある人の分を考慮している。

厚生年金加入者は所得が安定しているからよいが、国民年金加入者は必ずしも保険料を納められる人ばかりではないのを調整している。

とはいえ、基本的にこの基礎年金勘定への繰入額を基準に国民年金保険料が決まっていると考えてよく、

保険料を固定したことからすれば、国民年金保険料を基準に基礎年金の給付水準が決まっているとも言える。


ここに問題があって、人口構造が変化して、保険料を納める人が減り、年金を受ける人が増えると、

保険料を固定したら、年金の給付水準を下げるしかないので、マクロ経済スライドといって給付水準の調整をしている。

ところがあまりに下がりすぎると、基礎年金では結局生活が持たないということになりかねない。

そうなると保険料を上げるという判断も必要に思えるが、今の国民年金保険料ですら所得が低い人には負担が重い。

このことは以前から問題視されていて、2004年~2009年にかけて基礎年金の国庫負担率が1/3から1/2に引き上げられた経緯がある。


というわけで行くも行かぬも地獄という感じはあるが、

1つ影響の小さい方法として考えたのが厚生年金から基礎年金に回す額を多くする方法というわけである。

厚生年金もマクロ経済スライドにより給付水準の調整が行われるが、基礎年金ほど給付水準は下がらない予定だという。

さらに厚生年金というのは基礎年金の上積みだから、給付水準が多少下がっても生活が極端に苦しくなりにくいだろうと。

そこで、厚生年金の給付水準を下げて、その分、基礎年金に回す額を増やせば、

保険料を上げずに、基礎年金の給付水準を保ちやすくなる。その代わり、厚生年金の所得比例分が少なくなるということだが。


これは厚生年金加入者にとって不利に思えるが必ずしもそうとも言えないと思う。

厚生年金加入者も基礎年金を受け取るわけで、国民年金第3号被保険者の分もあればなおさら恩恵は大きい。

厚生年金加入者でも比較的所得が低い人にはメリットがあり、ある程度所得のある人にとって不利な制度であろう。

その上で、厚生年金には障害厚生年金(障害基礎年金よりだいぶ手厚い制度である)などの制度もある。

それらを総合的に見れば、基礎年金に回る分が増えても、厚生年金に加入できるならそちらの方がお得だと思う。


本来は国民年金のみに加入する人は、国民年金基金など別の制度で将来の年金を確保するべきではというのも一理ある。

しかし、国民年金保険料を払うにもギリギリの人にはどうしようもないわけである。

これは国民年金保険料が所得によらず定額であることとも関係があると思うのだが、

所得の低い人には人頭割の基礎年金拠出金の1/2を負担するのもままならないわけである。

国民年金加入者でも、負担能力がある人にはより多く負担して欲しいところだが、

今の国民年金はそういう仕組みになっていないし、そうして負担してもらったところで大した金額にはならんだろう。


国民年金保険料をおさめるのが難しい人は、保険料免除を受けることができる。

ただ、保険料免除を受けると、その期間の加入月数は1/2(国庫負担分のみ)にされて、将来の基礎年金を削られてしまう。

一時的に所得が激減して、保険料免除を受けただけなら、減額も大したことないだろうけど、これが長期化すると低年金につながる。

低年金になると、年金だけで生活が維持できず、老いて働くのも難しければ、それは生活保護を受給することになる。

結局は回り回って税金で養い、その税金を納めるのは結局はサラリーマンが多いわけだ。

真面目に保険料を納めても、それで受け取る年金だけでは生活が持たないという計算が出来れば、

それならそもそも保険料を納めず、働けなくなれば生活保護を受給すれば良いという考えも成り立つ。

基礎年金の支給水準が下がれば、これも現実的な話になるかも知れない。そしたら、なおさら基礎年金の支給水準を維持することが難しくなる。

結局、それで割を食うのは、給与天引きで厚生年金保険料を納めるサラリーマンということにもなりかねない。


というわけで、結局は回り回ってサラリーマンが割を食うことになりかねないので、

それならば厚生年金の所得比例部分の切り下げを受け入れた方がマシという考えは成り立つと思う。

ただ、いかにも場当たり的な方法ではあって、制度の抜本的な見直しも考えるべきだと思うが。


実はこのあたりの問題は、健康保険・介護保険に通じるところがある。

健康保険も大きく国民健康保険と被用者保険(協会けんぽ・健康保険組合・共済組合短期給付など)に分けられていたが、

構造的な問題として国民健康保険には所得が低く医療費がかさむ高齢者が多いわけである。

それを抜きにしても国民健康保険は所得が安定しない人が多いが、それはおいておいて。

そこで、65~74歳の前期高齢者と75歳以上の後期高齢者のそれぞれで対策が取られているのだが、

特に後期高齢者は全員が同じ保険制度に入って、保険給付を 高齢者の納める保険料:現役世代からの支援金:税金=1:4:5 で分担することになった。

これにより後期高齢者は金額の大小はあるが保険料を納めて、医者にかかり、

現役世代の納める保険料には支援金が相当割合で含まれるようになり、税金からも相応の負担がされているというわけである。


これにより国民健康保険が高齢者医療費で圧迫されることはだいぶ減った。国民健康保険からも支援金は払ってるけど、軽減額の方が大きい。

この支援金というのは、当初は人頭割だったのだが、2017年から総報酬割となり、実質的に所得に応じて負担することになった。

これにより保険料が引き上がって、メリットが乏しいと健康保険組合を解散して、協会けんぽに移行する流れが一部にあった。

とはいえ、これは裏返せば今までサラリーマンは高齢者の医療費負担をだいぶ免れていたということである。

後期高齢者医療制度ができて、後期高齢者の医療費負担が明確化され、それを現役世代の負担能力でばらまくというのは、

わりと公平性のある仕組みで、制度間の保険料負担を平準化する効果はかなりあったといえる。


介護保険は40歳以上の人が保険料を納め、40~64歳の人は健康保険料と合わせて支払い、最終的に市町村に回る。

一方の65歳以上は原則年金天引きで保険料を支払うが、低年金の人はそういうわけにいかない。

これはどういうことかというと、年金から介護保険料を払えない人は、資産を取り崩して保険料を納めることが求められていて、

介護保険料の未納で資産差し押さえになる高齢者が増えているそうである。

とはいえ、ない袖は振れないのである。介護保険料未納のまま介護サービスを受けると負担が重くなるので、

もはや差し押さえる資産もなく、介護保険料を払う年金もない人は、これは生活保護を受給するしか道はないということになる。

ちゃんと介護保険料を払えるだけの年金がある人にとっても、介護保険料が増えると年金が実質目減りするということである。


高齢者の医療費は高所得のサラリーマンが従来よりかなり手厚く負担する仕組みになっているし、

年金を受け取る世代の高齢者が負担する健康保険料・介護保険料がより高くなっている。

これが理由で資産を差し押さえられる人はいるが、一方で年金で支払えるのが前提であるのは言うまでもない。

こういう流れも勘案したとき、厚生年金から基礎年金へ流れる額を増やすのは不可避かもなと思った。

ない袖は振れないのだから、残念ながら払える人が払うしかないのである。

快特好きには理由がある

昨日、大田区と品川区の境目あたりに行った話を書きましたが、

往路は品川駅から京急に乗って平和島駅へ向かうことに。

それでどの電車に乗ればいいのかなと発車案内を見ると、快特・普通・快特・快特 と並んでいる。

なんだこの快特だらけ…… 明らかに平和島は快特通過駅なので、普通に乗ればよいわけですね。

途中、後続の快特に抜かれながら向かったのだった。


「快特」というのは何かの略称というわけでもなくそういう種別である。

ただ「特急」の上位にあたる種別であることは確からしい。

ちなみに英語表記は”LTD.EXP.”となってたが、どうもこの表記は特急とまるっきり同じらしい。

緑色のLTD.EXP.と赤色のLTD.EXP.と区別するのだろうか。停車駅がだいぶ違うのだから難しいと思うが。


快特には大きく2タイプあり、東京から横浜を過ぎて横須賀方面へ向かうもの。

こちらは大半の時間帯で運行されるが、通勤時間帯は概ね特急と交互に走るようになっている。

もう1つが蒲田から空港線に入り羽田空港へ向かうものだが、こちらは通勤時間帯はエアポート急行に変更になる。

2012年、東京~羽田空港の快特・エアポート快特が昼間には10分間隔で走るようになった。

そして、その時間帯のエアポート急行は全てが川崎・横浜方面に向かうことになった。(略)

川崎・横浜方面には乗り換え無しなのに、東京方面へはフロアをまたいでの乗換が必要で、東京都内のはずなのに……と。

もっとも朝夕の通勤時間帯は、両方向のエアポート急行が混ざって走り、快特がほとんど走っていないので、

一定程度は沿線の通勤・通学にも配慮したものにはなっているそうである。

(空港アクセスの犠牲になる沿線住民)


それで停車駅はどんなもんなのかという話だが、快特・特急が通過運転を行う品川~堀ノ内(横須賀市)に着目してみると

  • 快特・特急停車駅 : 品川・蒲田・川崎・横浜・上大岡・金沢文庫・金沢八景・横須賀中央・堀ノ内
  • 特急停車駅(上記以外) : 青物横丁※・平和島※・神奈川新町・追浜※・汐入※
  • エアポート急行停車駅(上記以外) : 立会川※・鶴見・東神奈川・日ノ出町・井土ヶ谷・弘明寺・杉田・能見台

※の付けた駅は昼間は快特・普通と羽田空港から横浜・逗子方面のエアポート急行しか運行されない時間は普通しか停車しない

実は平和島って特急停車駅だったんですね。だから特急が走ってれば乗ってよかったわけ。走ってないけど。


それにしてもこの快特への偏重は異常ではないかと思ったのだが、これは京急が並行するJRより駅数が多いこととも関係するのでは? と。

京急本線とJR東海道線(京浜東北線)の品川~横浜は非常に近接して2社の路線が走る区間で、関東圏では意外に少ない。

JR総武本線と京成本線・千葉線もそうか。(ただ、ここは船橋で京成の成田方面とJRの東京方面を乗り換える人が多いという)

この京急とJRの関係に近いように思えるのが、大阪(梅田)~神戸(三宮)の阪神・JR・阪急である。

この中で駅数が多いのは阪神、歴史ある市街地を走ることもあり、特急は主要駅をくまなく止まって両都市を結んでいる。

一方のJRは新快速は尼崎・芦屋の2駅のみ停車で短時間で大阪から神戸、さらにその先の明石・加古川・姫路を結んでいる。

山側の住宅地を結ぶ阪急ともども、阪神間の3社の役割分担はわりとくっきりしている。

(ここに落ち着くまでにはいろいろあったわけだけど、今となっては)競合という感じはあまりない。


東京~横浜のJRと京急も同じような構図かと思いきや全然違うんですね。

というのも、京急はこの区間で海沿いを走る区間が多く、JRと比べて集客力があるというわけでもない。

京急が真に集客力があるのはJRと平行しなくなる横浜から横須賀方面のことで、

この区間では近接してJRの駅があったとしても、駅の立地やルート上、京急の方が有利であるのが普通である。

エアポート急行はこの区間で利用者の多い駅をくまなく拾って走っているわけですね。

大都市交通センサスのデータを確認したら、京急の利用者のピークは横浜~戸部(横須賀側の隣駅)ということで、

東京都心~空港線の需要を加えても、品川駅付近よりも横浜駅付近の方が利用者多いんですよね。

横浜駅で乗降してどうするのかというと、もちろん横浜市内で通勤・通学する人もいるわけだけど、

東京方面へ通勤する人でもJRへ乗り換える人は多いらしく、これは目的地の都合もあるんでしょうけど。


これこそが京急が快特に傾倒する理由であって、品川~横浜ではJRと勝負できる所要時間でないと、

せっかく横浜・横須賀市内で集めた東京方面へ行く乗客も横浜駅でJRに逃げられてしまうんですね。

快特はこの目的を達成するために最適な種別であって、JR東海道線快速と京急快特の所要時間はほぼ同じである。

これが特急だと5分ほど余分にかかってしまう。それでもJR横須賀線と同じぐらいだからすごい遅いわけではないが。

さっきも書いたようにこの区間の途中駅は蒲田・川崎を別とすれば、そんなに利用者が多いわけではない。

だからラッシュ時以外は軽視しているとそういうわけである。


ただ、ラッシュ時にエアポート急行が来ない区間の快特通過駅を普通だけで賄うのは難しく、

これを埋めるために特急を走らせているということなんだろう。

あるいは空港線途中駅と東京都心の行き来も不便するので、この区間にもエアポート急行が出てくると。

昼間とはだいぶ雰囲気が違うことは見て取れる。

なかなか京急の商売も大変だなと思いましたね。