先日、ビックカメラの通販サイトをウォッチしていたら、4Kテレビがずいぶんお手頃な値段になっていた。
いや、4Kテレビってだけなら、すでに安いのはあったんだけど、BS4K対応チューナー付きは高かった。
ところが、放送開始から半年ほど経って、BS4K対応の第二陣が出つつあるようで、1つ前のモデルがお手頃な値段で買えるようになっていたようだ。
いろいろ考慮した結果、SHARP AQUOSの45型4Kテレビを購入した。
9万円弱だが、たまっていたポイントを放出して8万円ほどだった。お手頃になったといってもそれぐらいはする。
そもそも、これまで使っていたテレビは独立時に中古で購入した22型のテレビ、これもSHARPですね。
このテレビはPCのディスプレイとして使用することも意識して、フルHDであることを条件にしたが、なかなか選択肢が少なくて大変だった。
32型以下の比較的小型なテレビという観点では1366×768pxでもあんまり問題ないのかも知れないが。
それでも22型の1種類だけは1920×1080pxなんですけどね。
ところが実際に使ってみると、テレビ視聴時を中心に画面の小ささが気になる。
テレビの視聴距離としてはテレビの高さの3倍程度が適正とされているが、高さ30cmのテレビだと1m程度が適正ということになる。
いくら狭い部屋でも、テレビ視聴時に1mの距離というのは実態に合わない。
PCのディスプレイとしても22型はやや小さい気がする。
それでもフルHD対応のテレビの少なさを知っているので、なかなか手が出なかった。
そんな中で、4Kテレビというのは、いろいろなメリットがあるのではと注目していたのだ。
22型の2Kテレビを、45型の4Kテレビに買い換えるということは、まさに従来のテレビを4枚並べることにほぼ等しい。
画素密度としてはこれぐらいが限度なんでしょうね。45型ってのは4Kテレビではもっとも小さな部類なので。
その上で、どういう使い方ができるかということである。
当然のことながら4K・HDR(に対応していること。
現状でそれをフル活用できるのは NHK BS4Kぐらいしかないのが実情だと思うが。(民放では4K制作番組が少ないのが実情だそうなので)
PCも4K出力が出来る。といっても現状の環境では HDMI 1.4 でできる範囲なので、リフレッシュレートは30Hzに制約されるが。
(画面のリフレッシュレートは60Hzが一般的だが、HDMI 1.4では2Kは最大で120Hzまで対応している)
ゲームで遊ぶわけでもないし、とりあえず4K 30Hzでもメリットはあるということで。
このテレビはAndroid TVを搭載している。
アプリを追加できるが、結局はビルトインのYouTubeとかGyaoとかAbemaTVぐらいしか使い道はない。
ただ、試しにVLCをインストールしてみたら、それでPCの動画が再生できたので、拡張性は確かにある。
Androidのスマートフォン・タブレットを使っている人にとってはChromecastで画面を転送できるメリットもある。
(ChromecastはAndroid TVの機能ではないけど、Android TVならばChromecastはあるはず)
それと、HDMI入力2が ARC(Audio Return Channel)対応になった。
通常、テレビはHDMIを映像・音声の受信に使うが、ARC対応のポートではその逆に音声の送出が出来る。
これが何に使えるかというと、テレビの音声をサラウンドヘッドホンシステムに送れるということ。
これはでは、Blu-ray→ヘッドホン→テレビ しかできなくて、PC→ヘッドホンはアナログ接続をしていたが、
ARC対応になったことで、放送→テレビ→ヘッドホン と PC→テレビ→ヘッドホン のフローが使えるようになった。(当然、デジタル伝送)
まぁもっとも常に有効化すると、テレビの電源を入れると自動的にサラウンドヘッドホン側に音声が出力されてしまうので、
必要時以外はサラウンドヘッドホン側でARC受信できないモードにしているんだけど。でも必要な時はすぐに使える。
もっとも光デジタル出力がテレビに付いているので、それを使うのが正攻法のような気もするが。意外だったが。
テレビが届いて、据え付け作業をしていたわけだけど、45型でもかなり大きくて重くて大変だった。
設置するまではなんでこんなの買っちゃったんだろと思いながらの作業だった。
まだ梱包材置いたままだけど、これを捨てるのも大変そう。
それでアンテナ(というかCATV)を接続して、HDMIを接続して、電源を接続して使えるようにした。
Android TVなので、Googleアカウントを設定するところもあって、そこはAndroidタブレット併用で行う。
HDMIについては標準で互換モードになっているので、フルモードにして4K HDR対応にしておく。
これでHDMI1とHDMI2が4K HDR対応になる。残りは2Kだが。
その上でPCで設定をする。解像度を3840×2160にして、表示スケールを150%に設定した。
高解像度の画面で使う場合、スケーリングをしないと文字などが小さくなりすぎる。
今回、150%に設定したが、これ通常20pxで表示するものを30pxで表示するようになるということ。
2Kから4Kになって解像度は縦横2倍になったが、150%でスケーリングするので、実質的な作業スペースは縦横1.33倍、面積で1.8倍ですね。
一方でスケーリングというのは、アプリによるが、単純な拡大ではなく、文字などはなめらかに表示されるし、サムネイルなども高解像度になる。
4K・8Kの生かし方として、高精細化というのもあるけど、1画面に表示できる情報量が増やせるというメリットもある。
このPCの表示では、150%へのスケーリングで高精細化、1.8倍の作業スペースで情報量増ということで、解像度増を両方に割り振った形である。
もっとも画面サイズが大きすぎて、PCの画面としては端の方は見にくくて使いにくい面もある。
そこでこういう使い方もあるんじゃないかということで考えたのが、PinP(Picture-in-Picture)表示である。
画面の一部に小さな画面をオーバーレイさせる機能で、単純な2画面だと両方の解像度が下がるところ、PinPならば主画面の解像度は維持される。
これも4Kの情報量増のメリットを生かしたものと言える。
従来はリモコンに「2画面」ってボタンがあったが、なくなっていて、ツール→視聴操作→2画面 と深くなってしまった。
従来のPinPに相当するのは「子画面表示」のようで、これでPC画面を表示しながら、テレビ(2K)も表示できる。
ところが、子画面表示にして気づいたのは、子画面の場所が左下から動かせないこと。サイズも変えられない。
従来は四隅どこにでも動かせたし、サイズが変えられたのだが……
本当は右上に表示して、画面サイズの1/9ぐらい(縦横1/3程度)に大きくして表示したかったのだが。
気になって色々調べていて判明したのは、SHARP以外のメーカーの4KテレビはPinPに対応していないらしいということ。
前からSHARPだったから当たり前の機能だと思っていたのだが、どうもそうではないらしいと。
過去には対応していたメーカーでも最近はやめてしまったとかで、今もPinPに対応し続けているのはSHARPぐらいなんだとか。
そう考えるとPinPに対応しているだけで御の字なのかも。PinPは4Kだからこそ必要なはずの機能なんだけどなぁ。
左下だとWindowsのタスクバーと被るという明確なデメリットがあったが、そこは右端に動かせるので、それで妥協することにした。
本当は表示場所・サイズ固定なのも不満だけど、それでも2KでPinPを使うよりはきれいに大きく表示できるし。
ちなみにPinPでは子画面側の音声を選択することも出来るので、PCの画面を大きく出しながら、テレビの音声を楽しむこともできる。
果たして4Kテレビのメリットがあるのかと問われると、やや難しい面もあるんだけど、
PCでは4Kのメリットがいろいろ生きている気はする。
ただし、PCの4K対応という点では、60Hzにも対応していなければ、HDRにも対応していない。
接続方式はHDMIで現状と互換性があるので(ただし接続距離はシビアとのこと)、単に新しいグラフィックカードを付ければよい。
AMD Radeon RX500シリーズなら問題なく、安ければ1万円以下で買えるので、そんなにハードルは高くない。
(Radeonで書いたのは、現状がAMD APU内蔵のRadeonを使っているから。)
問題はその必要があるのかということで、4K 30Hz SDRでもあまり問題ないし、十分4Kのメリットが生きていると言える。
テレビの4Kだが、確かにNHK BS4Kはきれいだが、まだコンテンツが……という感はある。
でも、NHKはお金持ちですから。4K制作の環境をどんどん整えているだろうから、これは時間の問題かも知れない。
放送以外の4Kコンテンツはまだアテはないかなぁ。
Ultra HD Blu-rayという規格はあるけど、そもそも2KのBlu-rayすら道半ばという感もある。
もうさすがにDVDは時代遅れという認識になりつつあるが。でも、未だにDVDだけしかないのもあるし。(逆にBlu-rayしかないのも増えたが)
もともとBlu-rayプレイヤーは外付けだし、4K HDR対応ポートは2つあるので、対応自体は容易ですけどね。当面考える必要はないと思うが。