今住んでいる社宅は大家負担でCATVを契約しているので、
それでセットアップボックス(STB)を置いてもらってBSを見られるようにした。
でも引っ越し先はどうだろう? ということで調べてみた。
引っ越し先の家はCATV導入済みとある一方で、CATV会社を契約しなければBSを見られないよう。
一方で地上波だけならば契約せずともCATVが使えてしまうらしい。
ちょっと変な気がしたんだけど、集合住宅では一般的なことらしい。
CATVはSTBで見るのが基本だが、地上波に限っては一般的なテレビで受信できる。
地上波の周波数はそのまま、BS・CSはパラボラアンテナの周波数ではなく長距離伝送に適したCATV専用の方式で伝送されるから。
なので、STBを置かずとも、地上波に限ってはCATVにフリーライドできる。導入費用を大家が負担しているんだろうけど。
というわけだから、BS・CSテレビを見たい場合は、原則通りにCATV会社との契約が必要だが、
テレビ単独だとかなり高い。地上波はフリーライドできることを考えると、なかなか割に合わない。
インターネットとテレビをセットにすると、一番安くて合計5400円程度になる。
インターネット単独が4800円程度だから、テレビ相当が600円程度、これならお手頃だが。
テレビとインターネットを1契約でできるのはCATVのメリットではあるんだけど。
一方で、現在のインターネットはフレッツ光なので、これを引っ越すことを考えた。
これが非常にお値打ちで、引っ越し先は光配線方式で、月額3200円ほどだ。
VDSL方式の現在より少し高くなるが、たった100円の差で、それで高速で安定したインターネットが利用できるのだからメリットが大きい。
CATVはプロバイダー込み、フレッツ光はプロバイダー別だが、BB.exciteのプロバイダー代は月500円ほどだから、
合計してもCATVインターネットより1000円は安い。それでインターネットの品質はこちらの方が圧倒的によいはず。
手続き的にもフレッツ光の引っ越し手続きだけで済むので楽だ。
一方でテレビをどうしようかという問題は残るが、そこで代替策として考えたのが ひかりTV だった。
これはインターネットでテレビの再送信を行っているもので、サービス自体の初期費用は0円、月額1000円程度で基本放送が見られる。
この基本放送は地域によって地上波が入る場合と入らない場合があるが、東京都は地上波も入る。
これが手頃でいいかなと思ったが、2つ問題があった。
1つはチューナーが必要で、レンタルだと月500円、買い切りだと2万円ほどするということ。セールで1万円程度で買えるようだが。
もう1つ、こっちが致命的だったのだが、全てのBS放送が見られるわけでは無いということ。
実はBS放送のうち、NHK BS1、NHK BSプレミアム、BS日テレ、BS朝日、BS-TBS、BSジャパン、BSフジの7チャンネルしか含まれていないのだ。
NHK BSプレミアム と BS11が見られればよいのだが、BS11は含まれていないので、ひかりTVでは目的に合わない。
BS11の再送信は将来的にスタートする予定だと発表されているが、まだ具体的なスケジュールは出ていない。
困ったが、かといって集合住宅でパラボラアンテナを付けるのはむずかしい。
なんかいい方法がないかと思って調べたら、フレッツ・テレビ というのがあるらしい。
こちらは光回線にテレビの信号を重畳し、光終端装置(ONU)で同軸ケーブルを出す。
これをテレビに接続すると地上波・BS・CSともに受信できるというのだ。
最近ではケーブルテレビもFTTH(家庭に光ファイバーを引き込む)方式になっていて、それとほぼ同方式だ。
従来のケーブルテレビは、BS・CSは伝送の都合、必ずSTBを使って視聴する必要があった。
2台目以降のテレビで地上波のみでよい場合はSTBを置かなくてもよいが、2台目以降でもBS・CSの受信を希望する場合はSTBが必要だった。
ところがFTTH化すると、電気で長距離伝送する必要がなくなるので、ONUはBS・CS放送もパラボラアンテナと同じ周波数で出力できる。
そのため、2台目以降のテレビでBS・CSの受信を希望する場合でもSTBは必須ではなくなった。
一般的なCATVではFTTH化されてもSTBを1台は設置すると思うが、
フレッツ・テレビではFTTH時代のケーブルテレビということで、STB相当のものはなく、各自で用意した受信機を使うことになっている。
僕の持っているテレビは 地上デジタル・BSデジタル・110度CSデジタル放送 対応なので、これでフレッツ・テレビをフル活用できる。
ということで、ひかりTVで必要だったチューナーの購入またはレンタルは不要となる。
なおかつ料金も比較的安く、月700~800円程度で済む。
有料放送の契約は別途だが、NHKと無料放送のみならばこれ以上の契約は不要だ。有料放送の契約もパラボラアンテナを付ける場合と基本的には同じはず。
WOWOW以外の有料放送だと、フレッツ・テレビ自体の料金が安いからといって、総合的に安上がりかというと、そこは難しいんだけどね。
フレッツ・テレビは集合住宅向けのサービスとは考えられていないようだが、光配線方式であれば集合住宅でも導入できる。
導入費用を見ると、フレッツ光と同時導入と、フレッツ光契約者が後から導入する場合で、金額に差があるよう。
引越と同時だとどうなるのか聞くと、フレッツ光と同時導入と同じになるらしい。
一方で、今回の場合、もしもフレッツ・テレビがなければ、自分で配線を行って工事完了にできたので、通常よりも安い工事費で済む予定だった。
ただ、フレッツ・テレビを同時導入する場合は、必ず作業員が来るとのことで、フレッツ光の移転工事費が通常の金額かかる。
というわけで、総合的に見ると難しい面もあるが、フレッツ・テレビ自体の導入費用は6000円程度となる。
テレビへの接続は自分で工事を行うが、想定では地上波入力にCATV、BS入力にフレッツ・テレビを接続するつもりなので、同軸ケーブルだけでよい。
それなら既存のケーブルを使い回せそうだし、買ったとしてもたかがしれている。
地上波・BSともにフレッツ・テレビから取る場合は、1本の同軸ケーブルを地上波とBSに分配する分配器が必要になる。そんな高いものではないけど。
ということで、引越後は光回線にインターネットとBSテレビを委ねることになる。
フレッツ・テレビの料金が年額1万円程度、NHKの地上契約と衛星契約の差額が年1万円程度、
ということでBSを見るために年2万円程度かかることになる。
ちょっとBS見るだけでこれかよとも思うが、BSを見れなくて悔しい思いをするぐらいなら付けた方が良い。
NHK受信料はともかく、フレッツ・テレビの料金はパラボラアンテナを付ければ不要な費用だ。
昔、父が老朽化したパラボラアンテナを取り替えるために、自分でパラボラアンテナの取り付けをやっていたが、
建ぺい率もたかが知れている地域の戸建て住宅だったので、ベランダにいい加減に固定して微調整するだけで、簡単にできるという印象はある。
でも、集合住宅でベランダに配置してOKとはならなさそうだし、この地域だと戸建てでもちょっと大変そう。
だから、CATVなどに頼らざるを得ないんだよね。
この問題については、最初に書いたとおりテレビとインターネットをいずれもCATVに統一するという方法もある。
当初、そちらも考えたのだが、インターネット重視で検討した結果、こちらに落ち着いた。
総合的に見れば、こちらの方が月1000円程度は安上がりになったのではないかと思う。
(一方でCATVだと、一番安い契約でも有料放送が一部付いてくるので、NHKと無料放送だけでよいという前提の比較だが)
光配線方式でなければ、CATVインターネットの方が分が良かっただろう。
CATVも光配線方式以外のフレッツ光も、幹線は光で、末端は電気でという点では同じですから。
今の社宅も宅内配線の劣化がなければ、インターネットをCATVに集約するのを検討していたぐらいですし。結局できなかったけどさ。