バスと歩きのハイブリッド

高専祭が終わって、部のミーティングも終わって、さあ帰るかとなったら雨だ。

急がないと電車に間に合わないのに雨はたいへんだ。

ちょうどバス停に行くと、バスを待ってる人が。聞けばそろそろバスが来るらしい。

というわけでバスに乗車。


ただ、このバス、雨の日にでも普段乗ってこなかったことには理由がある。

駅までの所要時間は概ね15分程度なのだが、途中踏切などで所要時間が増えることがある。

特に雨の日は交通量が増えるので定時性が悪い。

そんなわけで歩けば乗れたはずの電車にも乗れない可能性がある。

間に合いそうだとも思ったけど、帰るのが遅れるのはいやだなと思った。


そもそもこのバス、歩くのに比べて遠回りするというのがまずよくない。

けど、よく考えれば途中まではだいたい最短ルートを走っているので悪くない。

ただ、そこから駅までが遠回りで、さらに踏切や交通集中で遅れやすい。

じゃあ、その途中まで乗って、そこから駅まで歩けばいいと。

それなら10分も歩かなくてもいいし、多分それが最速だと。

というわけで途中の停留所で下車。そして歩いて電車の時間の5分前に到着。

無事に帰宅することが出来た。


駅までバスに乗ると260円かかるところが途中の停留所までなら200円で済んだのでそういう面でもいい。

ぜひ、学校よりさらに駅から遠い団地の人にも活用して欲しいですね。

けど、そこまでの定時性も怪しいか。実際、学校の前のバス停にも5分で到着したし。

ラッシュアワーなら恐ろしい事になりそうだ。

人不足の高専祭の出し物

今日は台風の影響もあまりなく、無事高専祭をすることができた。よかったよかった。

そんな中、僕は部の展示会場にいた。

去年で引退したんだけどね。ただやることもあまりなかったし人手不足ということもあり手伝ってた。


部の後輩といろいろ話をしていたのだが、人不足が相当ひどかった気がした。

高専祭前の人不足と当日の人不足どちらもね。

そういうわけで展示はやや物足りない印象を受けた。

展示場所の常駐している部員で僕以外は4人いたのだが、3人は1年生でやや心細かったか。

1年生とはいえ展示の説明もできてたからなんとかなってたけどね。

そんなわけで僕も他の部員と共に展示の説明に回っていた。


他にも部でやってたことはあるのだが、そこでも1年生やあまり部室に来ない部員に依存していた分は多かったようだ。

なぜこんなことになってしまったのか。

理由は活発に活動している部員4人が学科の展示や模擬店に専らいたからだろうね。さらに1人が欠席ということもあった。

それだけ抜けるとあまり要領の分かってない1年生やあまり部室に来ない部員の割合がぐっと増えてしまうと。

そうなると要領のわかってない部員だけで活動する必要が出てきたりして、トラブルもいろいろ起きたようですよ。


そういや僕は1~4年の間、高専祭では専ら部の展示にいたのだが、あまり他のことはしていなかったな。

クラスメイトから模擬店や学科の展示に誘われたときも、部でやることがあるからと言って参加はしてこなかったからね。

去年も学科の展示などに人が取られて人が少なくて困ったのだが、そんな中でもなんとかやりくりする余力はあった。

今年は去年よりもさらに模擬店で人が取られたのが痛かったか。抜け過ぎやわ。

主要な部員なら部の展示などに参加するのが当然のようにも思うのだが、そうもいかんかったらしい。

それでもさすがに部長はできるだけ部に関われるようにしたようだ。なので当日は主に展示会場にいてくれた。


これは当日の人不足の事情だが、もう1つ事前の人不足も深刻だったようだ。

これに大会に参加していた部員が多くて、大会の準備に時間を食われて高専祭に時間を割くことがあまりできなかったと。

大会が終わったのは本当に高専祭の直前ですからね。そこまで大会にかかりっきりだとえらいことだわな。

準備を忘れていて慌ててやった面もいろいろあったようだ。

さらに学科の展示の準備をしていた部員もいるわけで、それが展示の物足りなさに繋がった面もあるかもしれん。果たしてどうだか知らんが。


高専祭の準備の事情をよく理解している人がこうやって取られたのは作業の遅れにもつながったようだ。

ただ、そんな中でもそういうことに関わっていない部員が、高専祭の準備が遅れてるんじゃないのと指摘したことはよかったことかもしれない。

それがなかったらもっと深刻なことになっていたかもしれない。

自分でなんとかできるかはさておき、問題に気付くことというのは大切な事だよなと思った。

そういう問題に気付ける部員が当日少なかったことは当日のトラブルの原因となった気がする。


来年以降、人不足が解消されるかというとその見込みはないでしょうね。

なんてったて2年生の部員がほとんどいないらしいで、今の4年生の部員が引退すると、かなり困りそう。

今後、大会の参加にも力を入れていきたいようなので、そういう意味でも高専祭に大きな労力を割くのは厳しそう。

高専祭での出し物の減量も考えないといけないと僕は感じたが、果たしてどう判断するかは知らない。

今回は過大な規模で実施してしまったのではないかなと思っている。そのため問題が多かった気もする。

僕はその時の状況にあった部員の成果を発表できるうまいやり方を見いだしてほしいなと思っている。

今まで通りやればいいってもんではないと思うので。

高専祭に台風がやってきた

明日・あさっては高専祭ですね。

とはいうものの、中間発表の直後ということで高専祭直前ムードというのはなく準備日だった感じ。


ただ、ご存じのように台風第14号が接近しているため、台風の影響をうけかねない状態だった。

果たしてどうなるのかとおもったら昨日方針が出た。

  • 激しい風雨が予想されるため、屋外ステージは用意せず体育館でステージイベントを行う
  • 準備日の午前7時時点で警報が出ていた場合、準備・高専祭は中止
  • 当日の午前7時時点で警報が出ていた場合、その日は中止
  • 開始後に警報が出た場合はその時点で中止、校内待機または帰宅
  • 台風で施設などに影響が出た場合は以後中止
  • 風雨で屋外の模擬店に影響が出る場合は模擬店を中止することもある

昨日時点の進路予想では、暴風域に入るか入らないかは定かではなかったので、とりあえずやろうとしたのだろう。


今日は雨も降らなかったため予定通り準備が行われた。

ただ、テントは布を張らなかったり風雨に対する備えは行っているようだ。

今日のところの予想進路はそれほど北に寄っていないため、近畿への影響は小さそう。

暴風警戒域にも入っていないので実施できる可能性は高いか。


ただ、問題は警報が出るかどうか。

おそらく明日の朝時点では警報は出ないでしょう。なので予定通りスタートするのはスタートするだろう。

ただ、途中で警報が出る可能性は十分ある。特に大雨警報は雨が強ければ出てしまいますし。

そのため途中で中止となる可能性はありそう。

出なければ予定通りできるのですが、台風の影響を受けず安全だとも言えないので警報を出して警戒を呼びかける可能性は大いに考えられる。


あさってはもう台風の影響はあまり受けないので、強風でテントが飛んだりしなければ実施に問題は無いと思いますけど、明日はどうなるかようわからんね。

天気がどうなるかはわからないけど、無事に高専祭が開催できることを祈ることにしますか。

中間発表会の質疑応答を聞いてみる

今日は中間発表会がありました。

午後からということで4年の学生もたくさん見に来てくれていた。

やはり効果はあったようだ。


入口の前にはなんか紙が置いてある。中間発表会で知り得た内容について口外しないことの宣誓だった。

実は事前に5年の学生は署名させられていました。

そのような宣誓を要する理由ですが、特許関係のことで問題になったら困るからということらしい。

果たしてそんな発表があったのか知らないけど、あったとすれば重要なことか。


さて、発表会は2つのグループに分けて行われました。

それでも20人ぐらい発表するので、1人あたり7分しか取れない。

その7分の内訳は発表4分、質疑応答3分となっている。

質疑応答が長めだが、ここで指摘などしてもらって以後の研究に役立てて欲しい、というようなことを開会のあいさつで言っていた。

というわけでここでは質疑応答のことに注目して書いて行こうと思う。

ちなみに質問は教員しかできませんので。ただ聞いてるだけなのが残念だが、そんな暇はないのだろう。

まぁ守秘義務の宣誓をした都合、この研究がおもしろいみたいな話をするわけにはいかんしね。


ただ、質疑応答すると言ってもなかなか難しい。なかなか他の教員が深く入り込んだ内容を理解できないこともあるから。

できるだけよい質問ができるようにと考えてか、グループの研究室の組み合わせは考えてあるようで、

電磁界の解析がらみで光の研究室と電波の研究室を組み合わせてみたり、マイコン使ってる研究室を全部一緒にしてみたり。

そういうことはしてあるようで、そういうところではなかなか鋭い質問も多かった気がする。

ただ、わからないまま質問しているなという質問も目立った気がする。


わからないまま質問しているのは発表がわかりにくいからかもしれない。

とはいえ、どんな人にもわかりやすく説明することは大切なことなのですが、丁寧に説明するには時間が足らないこともあったのかもしれん。

そんな的を射ない質問が多かった気がする。

そして質問を受けている学生もなにを言ってるんだとなって、わけのわからないことばかり言う。

お互いに困った話だな。


中には間違った理解で指摘してくる教員もいた。

ダイオードとコンデンサを使った整流回路を動かすとパルス上の電流が流れて高調波が発生するので、新しい回路を設計することとした、

ということについて、本当にそんな電流が流れるのかと質問してきた教員がいた。

不自然と思ったのだろう、けどこれは確かに正しい。なのでもちろんその学生はこれで合っていると答えたのだが、

やたらと食い下がってくる。貴重な質問時間をこんなことに消費するってのはどうなんだろうね。


そんな的を射ない質問などが多かった中で僕に対する質問はきわめて的確だった。

やっぱり理解してもらいやすいんだろうな。やってることがわかりやすいからね。

2つ質問されまして、1つ目はCMOSイメージセンサからのデータの読み取りについて。シリアルで受け取っていると説明した。

2つ目の質問は並列化したら本当に消費電力が減るのかという話。

その発想はなかったとおもった。マイコンをたくさん作って並列化したらマイコン何個分かの消費電力になるしね。

けどマイコンよりはるかに簡単な回路をたくさん作るんだから消費電力はもちろん下がるはず。

さらにクロック周波数が低くて済むからそういう意味でも消費電力が少なくなる、と答えた。


さて、あと研究が出来るのは4ヶ月ほど。しかし卒業論文も書く必要があるのであまり時間はない。

そんな中完成させることができるか、やや不安だが、方針は決まっているので完成を目指して進めていこう。

中間発表にふさわしい服装ってなにさ

明日は卒業研究の中間発表会ですね。

全員が予稿を期限までに提出できたのでまず1つハードルは越えたか。

そして明日に向けて、発表資料を作っていたがこれも完成したつもり。

ただ、発表時間4分ってのはあまりしゃべれないよな。まぁあまりしゃべらないとして作れば全く問題は無かったが。


その中間発表会のことで今日クラスの中で話題になったのは服装のこと。

学年末の卒業研究発表会はスーツで発表するものらしく、実際去年の発表を聞いた時もそうだった。

他学科では中間発表会も同様ということがあったので、果たしてどうなのかということが話題になっていた。

このことについて教員に聞けば、そこまではいらないという答えだった。

じゃあ普段通りの服装でええわと理解していたのだが、そういうわけでもなかったらしい。


とある研究室の学生がこのことについて指導教員と話していたのだが、

せめて襟のついた服を着てくるようにと指示されたらしい。

ただ、その学生はそんなもんが手頃なところにないから、それならスーツを着てくるとよいと言われたそうだ。

その話を教室でしていたら、「俺もそうだ、そうかスーツか」など言っている学生が多くて驚いた。


うちの学校では、入学した当初は制服で3年までは原則制服で、4年以降は私服でよいということになっている。

ただし3年の時点で制服が小さくなったなどで身体に合わないなら私服にしてもよいなどというのはある。

僕はちょうど3年の夏休みに入ったあたりで、制服のズボンがつるつるすぎたということもあり私服に切り替えた。

ただ、そのときにはあんまり服もなかったので、学校に着て行くことを念頭に置いて服を新しく購入することにした。

そのとき、夏用にポロシャツを買った。その後寒くなってきてカッターシャツを買って、秋以降着ることとした。


それが僕の事情なのだが、クラスメイトの服装はいろいろである。

寮生なのだがスウェットとスリッパで登校していた学生もいた。

研究室配属後、さすがにそれはひどいと指導教員に言われ、今はジーンズにTシャツ着て、スニーカー履いて来てるけど。

以前はとても学校に来るような服装じゃなかったからなぁ。


結局、学校に来るに十分ふさわしい服装で発表しろよと言うことなんだろうと思うよ。

どうせ学内の人しか見に来ないから正装するまでもないよと、そういうことですね。

さて、明日はうまく乗り切れるかな。大丈夫だと思うけどね。

地下鉄と戦う市バス

大阪の市バスで気になったことがあって調べてたら、便利そうなバスを発見した。

大阪市営バス路線図 (pdf)

大阪は地下鉄が大変発達していて、都心部はほとんどバスが見えない。

御堂筋・四つ橋筋を走る103系統・大阪駅前からあみだ池筋を走って鶴町に行く55系統あたりがあるが細線だ。

103系統とかまさに地下鉄と平行していてまともに使う人なんていないと思うのだが、バリアフリーのためにと走らせているそうで。

もっとも、細線と言っても毎時2本ぐらいは走ってるんですけどね。


そんな中、太線でひときわ目立つのが上町筋を走る62系統ですね。

上町筋は地下鉄は走ってないけど、一つ西にある谷町筋に地下鉄が走ってるから地下鉄もわりと使えるところ。

だけど、大手前・馬場町・国立病院・上本町六丁目などなど重要なポイントが多いんですね。

だからバスが走ってるんだろうね。

本数は昼間は毎時3本程度だけど、オフィスが多いところだから朝と夕方は本数が多め。ただ20時以降はかなり少なくなる。(参考 : 大阪駅前バス停 時刻表)

梅田界隈から上本町へ行って近鉄に乗って帰るのには使えそうね。

ただ、谷町線なら東梅田~谷町九丁目は10分ぐらいだけど、大阪駅前~上本町六丁目はバスで30分ほどかかる。

本数も谷町線には勝ち目がないし、歩く距離は減ってもいろいろ不利なのが難点ですね。


市バスというと、地下鉄のないところへたくさん走ってるイメージがある。

実際、地下鉄が走っていない鶴町方面へのバスはかなり頻発していて、なんば や 大正 から待たずに乗れるほど。

ただ、地下鉄があるのにかなりの本数走っているところがある。

1つは天保山方面ですね。地下鉄中央線があるのにたくさん走ってる。(参考 : 天保山バス停 バス時刻表)

なんばからの60系統が毎時3本程度、大阪駅前からの88系統が毎時4本程度走っている。

ただ、この系統、驚くべき事は休日の方が運行本数多いんですよね。毎時6本とか毎時5本とか走ってる。

地下鉄があるのにたくさん走ってる理由は地下鉄だと乗換が必要だからなのかな。

なんば~大阪港は地下鉄で20分ちょっとかかるところなのだが、バスでも30分ちょっとなのでそう悪くない。これは便利かもね。

ただ、梅田~大阪港は地下鉄で20分のところバスは40分以上かかるのでさすがにこれは不利だと思う。


もう1つ気になったのが大阪駅前と井高野を結んでいる37系統ですね。(参考 : 井高野車庫前バス停 バス時刻表)

井高野は今里筋線の開通で地下鉄の終点となったわけですが、この系統は相変わらず毎時5本程度と頻発している。

これも理由は天保山行きのバスが多いのと似ていて、梅田に行くには乗換が必要だからですね。

谷町線との乗り換え駅、太子橋今市での乗り換えはなかなかにハードで、東梅田~瑞光四丁目は乗換も含め25分程度かかる。

ところがバスでも35分程度だから、運賃が安いことも含めて考えればなかなか地下鉄に移らんわなというのはある。

それ以外の方面なら今里筋線もなかなかいいはずなんですが、梅田に行くことを考えると従来に比べてあまりよくないのよ。


大阪市内での移動は大概は地下鉄で事が足りてしまうけれど、バスも活躍する余地は十分ありそうですね。

ただ、なかなかいい活用方法を思いつかん。

まぁ、また思いついたら使うことにしよう。

どれぐらい就職してどれぐらい進学したか調べた

今日、こんなニュースを見た。

就職できない大学生が3割“大留年時代”到来の悪夢(上)(Yahoo!ニュース/ダイヤモンド・オンライン)

今度の3月卒業見込みの大学性のうち、就職を希望したものの就職が決まらなかった学生が3割ほどいるという話。

とんでもない話だなと思った。


このあたり統計ではどうなのか調べてみた。

学校基本調査 (e-Stat)

この高等教育機関の卒業後の状況調査の専攻別のデータに注目してみた。

学校の種類ごと、専攻ごとにどう違うのか、まとめてみるとなかなかおもしろい。


まず実感のわきやすい高専のデータを見てみた。

卒業生にしめる就職者の割合は51.5%、進学者の割合は46.0%、就職も進学もしない割合(一時的な職・その他・不詳)は2.4%となっている。

確かにそんな感じですね。これを40人にあてはめると、就職者が21人、進学者が18人、就職も進学もしない人が1人と、大体そんなもんかなという数字。

実際、就職希望者は22人で全員決まって、進学希望者は16人で2人を除いてすでに決まっているはずだから、確かにそんなもんかも。

進学など決まらずに研究生となったりしている卒業生も少々いるようだが、概ね進路を決めて卒業していっていることがわかる。


さて、ここからが本題、大学の学部卒のデータを見てみた。

全体を見てみると、卒業生にしめる就職者の割合は15.9%、就職者(医学・歯学の研修医も含む)の割合は62.4%、就職も進学もしない人は21.7%となっている。

なるほど、2割ぐらい進路を決めずに卒業した可能性があるようだ。まぁ就職も進学もしないからって進路が決まってないとも限らんのだけどね。

ただ、ニュースのタイトルに「大留年時代」なんて言葉が書いてあることからも予想がつくと思いますが、

就職が決まらずわざと留年するという例はかなり多いようで、実際にはもっと進路未定者がいたことは想像がつく。

ただ、それのデータはここにはないのでなんとも言えんけどね。


専攻別に見てみるとおもしろい。

工学・理学というのは大学院への進学者が多くて、実に進学率は42.2%(工学)・47.3%(理学)とかなり高い。

就職については47.2%(工学)・38.9%(理学)とまずまずの数字。就職も進学もしない人は10.6%(工学)・13.7%(理学)と平均よりはかなり低い。

他に就職も進学もしない人の割合が低いのは保健(10.7%)・農学(13.1%)か。どれも自然科学系だな。

保健関係の専攻の就職者は81.9%と大学学部卒の中では驚異的な数字。

医師・薬剤師・看護師などの職業に直結しているという事情もあるのだろう。進学者は7.4%しかないし。


一方で人文科学・社会科学は苦戦していることがよくわかる。就職者は61.1%(人文科学)・68.5%(社会科学)となっている。

かといって工学・理学のように進学者が多いわけでもなく9.7%(人文科学)・6.8%(社会科学)と。

気になるのが大学院等への進学と専修学校・外国の学校への入学の比が2:1程度であること。大学院に行く人が少ないからそうなるのだろうけど。

というわけで就職でも進学でもない人の割合は29.7%(人文科学)・24.7%(社会科学)とかなり高い。

ちなみに一番就職も進学もしない人の割合が多い専攻は芸術ですね。実に46.9%、けどこれはそういうもんかなという感想だが。


工学・理学を専攻していた学生の半分近くが進学した大学院修士課程(博士前期課程含む)の卒業生はどうなったかも見てみた。

ところで、このデータ見て気付いたんだが、専攻別に分けると工学が一番多くて41.4%もいるのは納得なのだが、次に多いのは社会科学の11.0%なのよね。

おそらく、法科大学院の学生の数が多いんだろう。専門職大学院で修士相当だからここに入ってるんだな。

次に理学(8.2%)・保健(8.2%)と続くんだが、人文科学が6.7%、教育が6.4%いるなど、理学ともいい勝負だなと感じた。

さて、工学は修士での就職者が86.1%と高い。ここで完成と考える学生が多いんだろう。

博士課程などへの進学者は7.5%と割合にすると低い。もっとも絶対数で言うと多いんですけどね。

そんなわけで就職でも進学でもない人の割合は6.3%とこれまた低い。

一方理学、これは就職者は68.8%と工学に次いで高いのだが、進学者も20.4%でかなり多い。就職でも進学でもない人の割合は10.8%となっている。

理学を専攻してきたからには一人前の研究者になりたいと考える学生が多いのだろう。これは納得。

人文科学も理学に似ていて、進学者は23.0%と多い。理由は理学と同様だろう。大学院に行くとした時点でそう考えている人は多いか。

ただ就職者が41.8%とかなり低くて、そのため就職でも進学でもない人の割合は35.1%とかなり高い。


博士課程のデータもあるが、これについては有名なものがありますね。

創作童話 博士(はくし)が100人いるむら

こっちの方がポスドクの割合とかあるからわかりやすいかな。ただ、正しいかはわからんけどね。

最後の行方不明・死亡はほんまかいなというのはあるけど。

学校基本統計のデータでは就職率が61.8%となかなか定職にありつくのが難しい様がわかるかな。


短期大学のデータもあるが、就職者18.2%、就職者は63.5%、就職も進学もしない人は18.3%と学部卒とあまり変わらない数字。

ちなみに短期大学から進学というのは学部3年次編入とか専攻科への進学ですね。高専と同じようなもの。

ただ、専攻ごとのデータをみてもそんなに差はないかな。保健・教育あたりが就職者多いけど、83.1%(保健)・81.1%(教育)と。

まぁ最近短期大学もあまり人気ないみたいだからね。それでも卒業生は高専の8倍ぐらいはいるんだけど。


ここらへんを見て思ったのは自然科学系の専攻の学生は、比較的うまく就職しているということ。

就職から進学へ切り替えた学生もいそうだし、過去に比べれば状況が悪いかも知れないけど、それでもなんとかなっている感はある。

ただ、それ以外の専攻となると就職しようとしてもうまく就職できないという状況がかなり厳しいことが分かる。

原因はいろいろありそうですけどね。

1つには自然科学系の専攻の教育は厳しいと言われているが、卒業していく学生のレベルもそれなりに高いかもしれない。

大学でレポート書いたりすることも多いだろうし、仕事をさせたらよくやるだろうという評価を受けて
いるのかもしれない。

もう1つは学んだことを直接に活用できることが多そうだから。特に工学で顕著ですよね。


なかなか人文科学の知識を直接活用するのは難しそうですしね。多分そんな仕事はあまりないでしょう。

ただ、それはしょうがないことよ。むしろ工学がチートなんですよ。学問ってなかなか直接役に立たんのだと思いますよ。

結局のところ大学で漠然と勉強していてもなかなかそれでは仕事にならんということなんだと思いますよ。

そんな中いいなと思ってもらうためには学問を通じて力をつけることが大切なんだと思いますよ。まぁ企業がどう思ってるか僕は知らないのだけどさ。

研究などを通じてそういう力を付けていかんとなと思った。

ドミノ倒しで都心に空きオフィスを作った近鉄

この前、上本町駅の南側に上本町YUFURAができたようです。いつの間にかできてた。

新歌舞伎座とショップとオフィスで構成されたビルだが、そのオフィスの話。


近鉄グループのオフィスが引っ越してくるらしいという話はあったのだが、具体的にどこが引っ越してくるのかは知らなかった。

調べたら、近鉄不動産の本社などが引っ越してきたらしい。(参考 : 本社事務所移転のご案内(pdf) (近鉄不動産))

それ以前の本社はどこにあったのか。難波の御堂筋グランドビルですね。

その移転の案内を読んでて気付いたのだが、上本町YUFURAの建物名は上本町新歌舞伎座ビルなのね。


この御堂筋グランドビルってのは近鉄のビルらしいんですが、

御堂筋と千日前通の交差点に面したビルで、近鉄・地下鉄の難波駅の真上で立地はとてもよさそうですね。

そんなビルを近鉄グループで使うのはもったいないとおもったのだろう。

それなら上本町にビルを建ててここに移転させて、空いたところに他のテナントを入れようと。

そういうことですね。

他にはどんなオフィスが引っ越してきたのかはしらないけど基本的にはそんな方針でしょう。


このあたりは あべの の事情とは異なりますね。

あべのは近鉄南大阪線とJRのターミナルで、大変交通の便がいい。

今建ててる阿倍野ターミナルビルのオフィスに入居するかと言われている企業もあるとか。それぐらいの力はあるところらしい。

一方、上本町は近鉄だけのターミナルだけど、正直近鉄のターミナルとしても怪しい。実質的には難波がターミナルになっているか。

そんなところにビルを建ててもテナントはうまいこと集まらんやろうと。それなら近鉄グループのオフィスを移転させて空いたところに期待しようと。

そういうことですね。難波ならいろいろ期待はできますからね。


そういや新歌舞伎座も難波からの移転だよね。

まぁこちらの移転の理由は建物の老朽化だけど。

こちらの跡地の利用はよくわからんようですが。


いろいろ調べていたら、ふと南海にも似たような計画があることを知った。

現在、南海の本社は南海会館ビルにあるそうだ。といわれてもどこかわかりにくいが。

南海難波駅の東側で、ちょうどパークスの入口のあたりにあるビルのようだ。

大阪難波郵便局がこのビルの1階にあるんじゃないかなぁ。まぁそのあたりらしい。

このビルにある本社をパークスの南にあるクボタの本社の南の木津卸売市場の向かい側に移転するという計画があるらしい。

正直ぱっとしないところで、難波駅よりも今宮戎駅の方が断然近いあたりだが、ここにビルを建てるらしい。

そのビルには南海本社だけでなく音楽ホールも併設する予定があるらしい。

ただ、難波駅からは遠いのでどうなんだろうね。お客さん行きにくそう。

そしてそれで空いた南海会館ビル跡地に新しいビルを建てると。これはすごい立地のいいビルになりそうですね。


ここのところ、やたらと大阪にはビルが建っている気がする。

そろそろJR大阪駅の工事も終わり、新しい駅ビルもできるはず。

果たして大丈夫なんかようわからんが、活気があるのはよいことか。

学校説明会でマイコンとFPGAを見せる

今日は学校説明会、午後から各学科の見学ということでその手伝いに参加することに。

ちなみにこれ2000円の日当が出まして。まぁお昼ご飯代には十分すぎますね。

研究室の紹介などしましょうということだったのだが、いまいちなにをするかわからないまま当日に。


朝に指導教員と会って、中間発表などのことについて相談したのだがこのとき聞くと、

マイコンなど置こうということで、マイコンボードをもってきて説明したりすることに。

ちなみにマイコンボードは専らサンプルプログラム動かしてる。おもしろいの作れればいいんだがなかなか。

そんな準備をぼちぼちしていたら、FPGAの話があったので、僕が研究で使ってるFPGAを持ってくることにした。

今のところカメラから取り込んだ画像をVGA出力しているだけだが、見えるというのはよいと評判だった。

朝にいろいろいじってたら外付けのフラッシュメモリに回路を転送できたので、内蔵のフラッシュメモリとともに2つの回路を切り替えて使えるようになった。

これは書き換え可能な論理回路というのをアピールするよい材料になるなと思った。これは全く偶然。


というわけで午後になって中学生たちがやってきた。

僕は一人でマイコンとFPGAの説明をしていた。

ついでに指導教員が置いていったICを顕微鏡で観察するものの説明もそこにいなければぼちぼち。

3つぐらいの机をうろちょろしていたのでせわしないな。

マイコンとFPGAをセットで説明できたのはよかったかもね。ただ、どう違うか分かってるかは定かではないが。


これはうちの研究室の話だが他の研究室もいろいろやっていた。

展示をしていたのは3階の実験室で、ここにはいろいろあった。

お隣の研究室の人が超伝導とマイスナー効果のお話をしてて、磁石でレールをつくって超伝導物質を走らせていた。こんなのがあるのか。

視線追跡装置の実演をしていたのは、電気工学科ではわりと異端な研究室の人。これはおもしろい研究ができそうだと思った。

端の方で何かやってるのはメッキの実験か。磁性体のメッキを作る研究をしている学生が動かしていた。

まぁただメッキしてるだけ何でぱっとしないが。

1階では2つお隣の研究室が以前作ったアトラクションを置いてあった。見栄えしていいですね。

そして、高電圧の実験室では放電をやってた。ガイスラー管おもしろいな。

2階では1年の学生がポスターを貼って中学生に高専や電気工学科のことを紹介してた。高専生の生の声か。


体験入学に比べると手応えはないというのが今日の感想かな。

というのも今日のメインは午前中の入試の説明ですからね。

その後、各学科に散らばって、それから自由見学ですからね。

人もまばらだったもんでそういう感想を得た。

そんな中からも体験入学の時とはまた違うものを見て考えて欲しいなと思う。

だから明日も同じくがんばっていこうとおもう。

反社会的団体とされた団体に厳しい条例

ふとこんなニュースを発見した。

アレフ規制条例可決 足立区 全国初、立ち退き命令権限も (MSN産経ニュース)

この内容が相当厳しいもので、

対象は団体規制法が規定する観察処分を受けた団体(オウム真理教)で、現在は「アレフ」と「ひかりの輪」。

条例により、反社会的団体が区内で活動、居住するときは、氏名、住所を区長に定期的に報告させ、周辺住民との協議も義務化した。また、団体が脅威や不安を与える行為をしたときは調査、勧告できるとし、従わないときは立ち退き命令も出せる。

団体を立ち退かせることはもちろんのこと、構成員まで立ち退かせることができるというから驚きだ。


こんな条例を成立させた足立区だが、調べるとおよそ1ヶ月前にこのようなこともしていたようだ。

オウム真理教:アレフ関連ビルのガス管道路占用許可申請、足立区は認めず /東京 (毎日jp)

ガスを引くために道路を占用する必要があるが、こういうことは一般的には問題なく認められるはず。

道路を通すことに合理性があって道路管理や交通に影響がなければ認めるのが当然だろう。

ところが足立区は「ビルは実質的にアレフの施設。進出は到底認めることはできない」なんて理由で占用許可を出さなかったという。

理由が問題よね。果たしてこういう理由で道路占用許可を出す出さないを決めていいのかというのがある。


ところで、オウム真理教とその後継・派生団体に対する規制にはニュースにも出ている団体規制法というのがある。

これは正式名称を無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律といい、その名の通りそのような団体に対して規制を行う法律。

現在のところオウム真理教しか指定されておらず、アレフ と ひかりの輪 がこの規制の対象となっている。

この規制の内容は、定められた内容の公安調査庁への報告の義務と、必要に応じて再発防止措置を行うことが出来ること。

ただしこれまで再発防止措置は行われていない。


これに似た法律に破壊活動防止法がある。実は日本共産党はこの調査対象団体だったりする。

というのも1950年代に日本共産党は武装闘争をしていた時代があったらしいのよね。

そして今も調査対象団体ということになっている。

この法律では団体活動の制限や解散の指定を行うことができる。

実はオウム真理教もこの法律で解散の指定を行おうとしたのですが、それは無理だと言うことになって、

その後にできた法律が無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律ということだ。


ただ、これらの法律が結社の自由を侵している可能性はあるのかもしれない。

オウム真理教に解散の指定を行うことが出来なかった理由の1つには結社の自由があるからということがあったらしい。

解散させると結社の自由を侵すことになるから、それはやめておこうと。そういうことですね。

破壊活動防止法があるのに適用しなかったのはどうなんだという話もあったようだが、その背景にはこういうことがあったようです。


さて、今回の条例だが、居住移転の自由を侵す可能性があるように感じた。

この条例では反社会的団体が足立区内で活動してはいけないとは言ってないけど、実質的にはそういう意味となるかもしれない。

脅威や不安を与える行為というのはいまいちはっきりしないしね。

どれぐらい厳格かにもよるのだろうが、合理的な問題があるわけでもないのに活動してはいけないとなる可能性があるのは問題だろうか。

ただ、アレフ も ひかりの輪 も解散の指定が行われたとかそういうことはなくて、合法的に存在している団体だ。


さらに問題なのは構成員の居住にも制限があって、立ち退かせることができること。

これは全国で問題となっていて、転入届不受理という信じがたいことも起きているようです。

実際に転入していて不受理とするということはわけのわからないことだと言わざる得ないか。

これはあきらかな居住移転の自由の侵害だと思うが、果たしてどうなったのだか。

このあたりの足立区の対応はどうなんだろ。

ただ、道路占有許可を出さなかったぐらいだ、かなり厳しい対応を取る可能性はありそうだ。


もちろん過去にあった事件が繰り返されないようにしないといけないことは間違えないが、

ただ、全く活動できないようにしてしまうというのは度が過ぎていると言わざる得ないだろう。

信者の心のよりどころとして欠かせないものかもしれない。

それが行きすぎて過去にあった事件のようなことを起こすことは避けなければならないけど、こういう役割は大切なことだと思うのよね。


そういや、この話とは全く違うけど宗教絡みでこんなニュースがあったな。

日本のイスラム教徒永眠の地は 土葬の墓、住民ら反発 (asahi.com)

ユダヤ教やキリスト教やイスラム教では火葬が禁忌とされているようで。

熱心なムスリムなら、土葬にしてほしいと考えることは不思議な話じゃない。

けど日本は仏教徒が多くて火葬が受け入れられやすかった。そして衛生上の事情や土地の事情で火葬がとても普及した。

一方で土葬は立地に苦労するようになりあまりされなくなった。一部の地域で残るのみか。

そんな中、土葬のための墓地を確保したいと言ってもなかなか受け入れがたいものがあったのだろう。

火葬するのが普通だから、土葬は普通じゃなくて不気味だというのが住民の感想なんだろうと思うよ。


あまりに厳しい今回の条例が可決されたことの背景も似たようなもんだと思いますよ。

アレフは過去の事件のようなことを起こしかねかくて、信者も実行しかねないと思ってこういう条例を可決したんだと思いますよ。

しかし、居住移転の自由を侵す可能性がある条例をやすやすと可決するというのは大変に危ういことだと思った。

果たして議員はそこまで考えて賛成したのか、怪しいところだ。