最近、このBlogでBang Dream!について書くことも多いが、興味深い話題が多いということで。
木曜~土曜の3日間にわたって行われた公演の最終日はPoppin’Partyだった。
ライブビューイングで見ていたけど、表現のバリエーションが豊かだなぁと感心するばかりだった。
その最後で重大発表があったのだが、この内容を取り上げたニュースがこれ。
「Poppin’Party」VS「SILENT SIREN」ガールズバンド頂上決戦へ女の意地バッチバチ (東スポWeb)
今年5月18日・19日、西武ドームで対バンライブ「NO GIRL NO CRY」を行うという内容である。
ただ、この記事、読めば読むほどおかしくて、このことの例えがこれである。
プロレス界で伝説となっている1995年「新日本プロレス対UWFインターナショナル」をほうふつとさせる“世紀の一戦”となりそうな気配だ。
なんでプロレスに例えるんだ、という話だが、Bang Dream!プロジェクトをやっているブシロードは新日本プロレスの筆頭株主で、
プロレスつながりで東スポとは懇意にしていたようで、その結果、プロレスのノリで記事を書いてしまったようだ。
なお、この内容を書いた号外は終演後の会場と、翌日の秋葉原で配布された。そういう話。
告知VTR もプロレスじみていて、ナレーションも新日本プロレス御用達の人である。
日付を「ゴーテンイチハチ・イチキュウ」と読むのもそれらしい。(例えば1月4日のWRESTLE KINGDOMは「イッテンヨン」と呼ばれているなど)
告知はこんなんだけどやるのは格闘技ではないのは言うまでもない。
共演するSILENT SIREN、なんか見たことある名前だなぁと思ったら、これだ。
なお、日本武道館に立ったガールズバンドとしての最速記録はメジャーデビュー後2年2ヶ月の『Silent Siren』、声優ユニットとしての最速記録はメジャーデビュー後1年7ヶ月で『スフィア』となっていることで知られているが、『Poppin’Party』はそれを塗り替える、史上最速のメジャーデビュー後1年6ヶ月での日本武道館公演となる。
(バンドリ!Poppin’Party日本武道館公演でガールズバンドの歴史塗り替えた!10,982人の満員で観客熱狂 (NEWS LOUNGE))
2017年8月のPoppin’Partyの4th LIVEをガールズバンドという観点で見たとき、比較されたのがSILENT SIRENだったと。
(大文字小文字が違うが、2017年頭に表記を変更しているから)
この記事を見たときに、確かにPoppin’Partyのメンバーは声優だけど、立派にミュージシャンだよなと気づいた覚えがある。
そんなSILENT SIRENは、Poppin’Partyの初期の頃のお手本だったらしく、DVDなど参考にしていたという事実が明かされていた。
逆にSILENT SIRENも、対バンが決まる以前にPoppin’Partyのライブを観に来たことがあるようである。
SILENT SIRENのWebサイトを掘ってみると、こんなものが発見された。
あいにゃん雑誌掲載情報 (SILENT SIREN)
雑誌の取材でSILENT SIRENのベース、あいにゃん と Poppin’Partyのベース、西本りみ さんが対談したということだ。
これが2018年5月のこと、と言われて、そういえばこの時期ってPoppin’Partyにとっては5th LIVEの頃だね。
もしかすると、この後ぐらいから動き始めたのかも知れない。
一体、どんな人たちなんだろうと気になって調べてみた。
最近はYouTubeで公式に動画が上がっていることも多いからいいですね。
そうやって見てみるとなるほどなぁと思った。Poppin’Party初期の特徴はSILENT SIRENを参考にしたとおぼしき部分がけっこうあったから。
「走り始めたばかりのキミに」あたりから、Poppin’Partyの独自色も強くなってきたのかなと思ったが、その理解でよいかは知らない。
確かにこれはお互いのファンの興味を引きうる組み合わせだなと思った。
でも、先の記事にSILENT SIRENについてこういう紹介が書かれている。
「サイサイ」の通称で親しまれる同バンドは、原宿を中心に女子中高生に人気が広がり、LINE公式アカウントの登録者数は54万人を超える。
これってPoppin’Partyのファン層と重なってるのかなぁ。
気になって調べてみたのだが、お互いの典型的ファン層は違いそうだが、重なる部分は決して少なくないようだ。
Poppin’Partyも女子中高生のファンはいる。SILENT SIRENはアイドル的な一面もあるようで男性ファンもそれなりにいるとか。
両方のファンという人もちらほらいるようで、中には「いつか対バンやると思っていたが――」なんて反応も。
といっても、やっぱり初めて聞いたぞという人がよっぽど多そうだけど。
お互い、相当な人気だそうだが、それにしても西武ドームを2日間埋められるのかという話である。
西武ドームも使い方次第だが、3万人ぐらい入らないと様にはならないか。
Poppin’Partyについては、今回、武道館に1万人以上入れて、アブレがでてライブビューイングも盛況という状況。
円形ステージを作って1万人以上も入れようなんて、そうそうやらないことで、これには告知後にステージに登場したSILENT SIRENの人も驚いていたが。
同時にそれだけの人が観に来ていたということだから、実際にそれだけの数のファンがいるということである。
でも、今までずっと1公演で完結していたので、その1公演にファンが集中していたという側面もある。
なにしろ、Poppin’Partyのメンバーは声優、いろいろな仕事がある。そんな中では公演数もむやみに増やせない。
これはBang Dream!プロジェクトに限った話ではなく、声優の音楽活動に一般に言えることで、ミュージシャンに専念している人に比べるとそうらしい。
実は2日で2公演ということすら、今回が初めてなぐらい。(2017年1月のガルパライブは2日だったようだが)
それに比べるとSILENT SIRENは1公演での動員数は少ないかも知れないが、延べ人数だとどうだろう?
2018年には4ヶ月間で全国各地で32公演のツアーを行っていたようだ。それだけやればそりゃ分散するでしょうと。
同じ人が何公演も参加しているのは想定しないといけないけど、延べ人数という観点もそうおかしな話ではない。
そう考えると、ファンをかき集めれば……というのはあるが、西武ドームでの対バンライブも、SILENT SIRENのライブツアーの間を縫って開催されるほど。
お互いのファンを総動員すれば3万人をはるかに超える集客になりそうで、西武ドームというのは客席数という観点では妥当に見える。
でも、その計算はなかなか成り立ちにくい気がする。後で書くが、Poppin’Party側には不利な条件があるので。
果たしてドームで何やるんだよとか、どんなファンが集まるんだよとか、いろいろ気になることはあるけど、
Poppin’Partyのファンにとっては内容面での心配はあまりないだろうとも。
というのも、Poppin’Partyの単独ライブって曲数がやや少なめで、幕間の時間がやや長いという話がある。
今回の公演では19曲披露したが、うち6曲は楽器演奏なし(ボーカルだけ)のショートサイズである。練習時間の確保にも苦心しているのかもしれない。
対バンだと出番も半分だなんていう考えもあるようだが、Poppin’Partyにとっては単独と同程度の曲数は披露できるかも知れない。
SILENT SIRENのパフォーマンスが楽しめ、コラボレーションもきっとあるはず。と考えるとお得だという考えも成り立つ。
お得だって言ってもチケット代は一般席っで1万円超え、スペシャルシートはその倍額である。
もうPoppin’Partyのファンには慣れっこかもしれないが、SILENT SIRENのファンはドン引きかもしれない。
こんなことからもわかるが、この興行を主導しているのはブシロードですね。
ただ、今回から学割チケットが用意されている。
学割と言っているけど条件は2020年3月末時点で18歳以下であること。(5月時点での)高校生以下相当という想定でしょうが。
この条件はSILENT SIRENの学割チケットの条件と同じなので、そこにならったようだ。
いろいろ気になることはあるが、5.18・19 は後に語り継がれるステージになるのではないだろうか。
ただ、この日取りを見て、Poppin’Partyのファンたちの中には困ってしまった人も。
というのも、この日は神戸・ワールド記念ホールでアイドルマスター ミリオンライブ!の公演が、
千葉・幕張メッセでSACRA MUSIC FESというアニメ・ゲーム音楽の大規模イベントがある。
しかもよりによってアイドルマスターと被りかよと。
というのも、Bang Dream!プロジェクトのルーツは愛美さんがアイマスでキャラクターとしてギターを演奏したところにある。
そこから着想を得て、愛美さんを中心にメンバーを集めて完成したのが Poppin’Party である。ゆえにファンはかなり被ってる。
5.18・19は場外でのファンの奪い合いも大変そうだ。大規模イベント三つ巴なんてそうそうあるまい。