今日、ATMでお金を引き出したら新紙幣が出てきた。
1000円札全部ピン札のようだった。
少しずつ新紙幣に移り変わっているのは確かなようである。
新紙幣について話題になると「おもちゃのお札のようだ」という人がいるが、
これはユニバーサルデザインを意識した結果ではないかと思う。
というのも、新旧の紙幣を並べて見てみると、
額面表記のアラビア数字と漢数字の場所が変わったのもそうなのだが、
アラビア数字も従来よりも判読しやすい字体になっていることがわかる。
これによりお札の古風なイメージがだいぶ薄れてしまったわけである。
あと、これもある人に言われて気づいたのだが、従来より地紋が淡くなっている。
これも字を判読しやすくするためではないかと思う。
確かに従来の紙幣は色の差が小さく、判読しにくい人もいたかもしれない。
偽造防止の観点で十分な範囲まで模様を淡くしたのではないかなと。
一番変わったなぁというのが裏面に大きく書かれたアラビア数字の額面かなと思う。
この額面表示は大きいのもそうだが、色も額面ごとに違うので、その点でも役立ちそう。
あと、斜線が11本書かれた識別マーク、これは深凹版印刷で触ってわかるようになっている。
このような視覚障害者向けの識別マークは2000年発行の2000円札で初めて導入されたが、
従来は端に金種ごとに異なる記号が入れられる形だった。
ただ、小さいのでわかりにくかったのかもしれない。
実際のところはホログラムの位置の方が識別手段として便利だったらしい。
そんなわけで今回の新紙幣では斜線11本のマークを入れる場所で識別することになった。
短辺の端に入るのが1000円札、長辺の中央に入るのが5000円札、短辺の中央に入るのが10000円札と。
あと圧倒的に使用頻度の高い1000円札にホログラムが入るのも大きな変化で、
従来は潜像パール模様のあった部分にホログラムが入っている。
全額面とも向きを変えるとホログラムの中の顔の向きが変わるというので、
試していたけど、普段使っていて気づくかというとよくわからん。
ただ、顔ってのは違和感に気づきやすいと言われていて、
全額面とも肖像にちなんだホログラム入ったことにはそういう理由がある。
ある程度使い込まれてくるといい感じになりそうですけどね。
まだ新札に近いのばっかりなので、おもちゃのような印象もあるのかもしれないが、
日本の紙幣は少し使い込まれたぐらいが風合いとしてよいように思う。