新しい紙幣の意図

今日、ATMでお金を引き出したら新紙幣が出てきた。

1000円札全部ピン札のようだった。

少しずつ新紙幣に移り変わっているのは確かなようである。


新紙幣について話題になると「おもちゃのお札のようだ」という人がいるが、

これはユニバーサルデザインを意識した結果ではないかと思う。

というのも、新旧の紙幣を並べて見てみると、

額面表記のアラビア数字と漢数字の場所が変わったのもそうなのだが、

アラビア数字も従来よりも判読しやすい字体になっていることがわかる。

これによりお札の古風なイメージがだいぶ薄れてしまったわけである。


あと、これもある人に言われて気づいたのだが、従来より地紋が淡くなっている。

これも字を判読しやすくするためではないかと思う。

確かに従来の紙幣は色の差が小さく、判読しにくい人もいたかもしれない。

偽造防止の観点で十分な範囲まで模様を淡くしたのではないかなと。


一番変わったなぁというのが裏面に大きく書かれたアラビア数字の額面かなと思う。

この額面表示は大きいのもそうだが、色も額面ごとに違うので、その点でも役立ちそう。

あと、斜線が11本書かれた識別マーク、これは深凹版印刷で触ってわかるようになっている。

このような視覚障害者向けの識別マークは2000年発行の2000円札で初めて導入されたが、

従来は端に金種ごとに異なる記号が入れられる形だった。

ただ、小さいのでわかりにくかったのかもしれない。

実際のところはホログラムの位置の方が識別手段として便利だったらしい。

そんなわけで今回の新紙幣では斜線11本のマークを入れる場所で識別することになった。

短辺の端に入るのが1000円札、長辺の中央に入るのが5000円札、短辺の中央に入るのが10000円札と。


あと圧倒的に使用頻度の高い1000円札にホログラムが入るのも大きな変化で、

従来は潜像パール模様のあった部分にホログラムが入っている。

全額面とも向きを変えるとホログラムの中の顔の向きが変わるというので、

試していたけど、普段使っていて気づくかというとよくわからん。

ただ、顔ってのは違和感に気づきやすいと言われていて、

全額面とも肖像にちなんだホログラム入ったことにはそういう理由がある。


ある程度使い込まれてくるといい感じになりそうですけどね。

まだ新札に近いのばっかりなので、おもちゃのような印象もあるのかもしれないが、

日本の紙幣は少し使い込まれたぐらいが風合いとしてよいように思う。

アジア競馬会議でレース名が変わる

「次走はタイランドカップを予定」というような話を見て、

それなんだ? と確認したら、札幌競馬場で行われる芝2600mのオープンで……

それは例年だと丹頂ステークスですね。


芝2600m以上のOPクラスのレース(重賞を除く)は近年は年4レースと貴重である。

丹頂ステークスは札幌競馬最終週の名物レースとして知られていた。

そんなレースの名前がどうしてタイランドカップになってしまったのか。

理由は今週に札幌で行われていたアジア競馬会議である。

これに合わせてアジアウィークの交換競走を札幌開催にしたわけである。

とはいえレースの条件は例年の札幌最終週と同じような構成なので、

  • 3歳以上2勝クラス(ダート1700m) → インディアトロフィー
  • 知床特別(3歳以上2勝クラス・芝1200m) → マレーシアカップ
  • 日高ステークス(3歳以上3勝クラス・芝1500m) →アジア競馬連盟トロフィー
  • すずらん賞(2歳OP・芝1200m) → シンガポールターフクラブ賞
  • 釧路湿原特別(3歳以上2勝クラス・芝2000m) → フィリピントロフィー
  • 丹頂ステークス(3歳以上OP・芝2600m) → タイランドカップ

という置き換えになっている。


条件戦はともかく、OPクラスのレースまで名前が変わるのかと。

丹頂ステークスもそうだが、2歳OPの すずらん賞 もそうなんですよね。

確かにこれらのレースは同条件で長期間にわたって継続して行われているが、

重賞やリステッド競走ではないので、名前を変えてもかまわないと考えているようだ。

開催場の変更でOPクラスのレース名や開催時期・条件が変わることはそこそこあって、

今年は阪神競馬場の工事の都合で夏の小倉開催の時期が変わったため、

8月末に例年行っている小倉日経オープンができないので、

2月の例年の関門橋ステークスに相当するレースを小倉日経オープンとしている。

(関門橋ステークスは3勝クラスとして実施されている)


逆に重賞・リステッドだと頑なに名前や時期を変えたがらないという話があって、

それで話題になっていたのが 中京記念(GIII) である。

最近は工事の都合で夏の中京開催の時期が変わることが多く、

2020年は阪神開催、2021・2022・2024年は小倉開催になっている。

小倉ではコースの都合、距離が1600m→1800mに変更されているのだが、

それでもサマーマイルシリーズの対象レースなので、何もかも正しくないと言われる始末。


ただ、今年は例外的に開催時期の入れ替えが行われた重賞があって、

北九州記念(例年は8月下旬の小倉開催)とCBC賞(例年は7月上旬か6月末の中京開催)である。

今年はこの開催時期が入れ替わりになっている。

工事の都合で8月下旬は中京開催、6月末は小倉開催になったのだが、

どちらも1200mのハンデ戦なので入れ換えても差し支えないという理由で、

6月末の小倉で北九州記念、8月下旬の中京でCBC賞が行われている。


ちなみにアジア競馬会議はアジア競馬連盟のメンバーによる会議だが、

アジアに限らず、オセアニア・アフリカ諸国の競馬関係団体もアジア競馬連盟に参加している。

ヨーロッパと南北アメリカ以外のことをアジアと扱っているようだ。

なお、今年に地方競馬全国協会もアジア競馬連盟のアフィリエイトメンバーとなり会議にも参加しているよう。

JRAとNARの2つの統括団体

日本・オーストラリア・香港と潤沢な馬券売上を誇る地域がある一方、

UAE・サウジアラビア・バーレーン・カタールなど賭け事は御法度な中で、王族が牽引して競馬をやる地域もあるし、

マカオ・シンガポールと地域の事情により競馬をやめる地域もある。

(シンガポールターフクラブ賞もおそらく今年が最終回ではないか)

アジアの中で競馬先進国と言える国は実に限られた存在である。

日本はそこに含まれるが、ダート競馬については道半ばという面もある。

なぜ普通自転車専用通行帯なのか

たびたびBlogで「自転車専用通行帯」と書いているのだが、

正式な名前は「普通自転車専用通行帯」である。

ただ、普通自転車以外の自転車もここを走行できる、というか走行しなければならない。

特定原付もそうで、必ずここを走行しなければならない。


そもそも専用通行帯について。

従来、専用通行帯というのはほとんどがバスに関するもので、

バスの記号と「専用」と書いた標識を車線の上に付けた上で、

路面には「バス専用」という標示をしているわけである。

補助標識で対象となる車両の種類を書いている場合も多いのだが、

  • 「バス」の範囲を制限する: 路線バス, 通学・通園バス, 通勤送迎バス
  • 「バス」以外の対象車両を書く : タクシー, 自二輪

普通は補助標識って範囲を狭めるために使われる物だと思うのだが、

タクシーや二輪に範囲を広げる使い方も見られる。


バス専用通行帯なのだが、バス以外にも通行できる車両があることが知られている。

「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」の専用通行帯の意味を見てみると、

交通法第二十条第二項の道路標識により、車両通行帯の設けられた道路において、特定の車両が通行しなければならない車両通行帯(以下この項において「専用通行帯」という。)を指定し、かつ、他の車両(当該特定の車両が普通自転車である場合にあつては特定小型原動機付自転車及び軽車両を除き、当該特定の車両が普通自転車以外の車両である場合にあつては小型特殊自動車、原動機付自転車及び軽車両を除く。)が通行しなければならない車両通行帯として専用通行帯以外の車両通行帯を指定すること。

ここに冒頭に書いた普通自転車専用通行帯の答えも書いてあるけど……

バス専用通行帯について言えば、下線を引いた部分がポイントである。

専用通行帯を指定すると、指定された車両は必ずその車線を走らなければならない。

(ただし右左折や追い越しのために一時的に他の車線に入るのはOK)

一方で専用通行帯から締め出される他の車両からは小型特殊自動車・原動機付自転車・軽車両が除かれている。

これらの車両はいずれも一番左の車両通行帯を走らなければならない車である。

一番左の車線がバス専用通行帯でも、小特・原付・軽車両はそこを走るという意味になる。

地域によっては右側車線にバス専用通行帯が設定されることがあるが、その場合は関係ない。


さて、話は戻って普通自転車専用通行帯について。

普通自転車専用通行帯は車道の端に取り付ける専用の標識もあるが、

道路の上に付ける専用通行帯の標識に自転車の記号を書いたものでもよい。

路面には「自転車専用」と標示することになる。

通行止め標識の自転車の記号は普通自転車に限らず全ての自転車なのだが、

専用通行帯で自転車の記号は「普通自転車」という意味らしい。


さっきの定義を見てもわかるのだが、普通自転車専用通行帯には特別なルールがあり、

専用通行帯から締め出される他の車両が「特定小型原動機付自転車及び軽車両を除き」となっている。

普通自転車専用通行帯は一番左の車線に設定されるはずなので、

これが設定されると小特・一般原付については一番左の車線を走ることができなくなる。

なので普通自転車専用通行帯以外の車線を走行することになる。

一方で普通自転車以外の軽車両、特定原付については走行可能である。

これらの車両は一番左の普通自転車専用通行帯を走行することとなる。


結論から言えば、一番左の車線に普通自転車専用通行帯が設定された場合、

専用通行帯を走行しなければならない車両は、軽車両(自転車含む)と特定原付、

走行してはいけない車両は自動車(小特含む)・一般原付となる。

ゆえに普通自転車専用通行帯は殊更に「普通」自転車であることを強調する必要はないはず。


もっとも、普通自転車とそれ以外の自転車の差異を常に意識しているかは怪しくて、

補助標識で言う「自転車」は普通自転車と特定原付を指す用語であって、

普通自転車以外の自転車は「自転車」には含まれないわけである。

「自転車歩道通行可」とは言うけれど、この標識の正確な名前は「特例特定小型原動機付自転車・普通自転車歩道通行可」であって、

普通自転車以外の自転車は歩道通行が禁止されている。

そこはあまり厳密に使い分けられていないというのが実情である。

オール0の初期化データが作られて困る

最近、リンカスクリプトをいろいろいじっていたのだが、

その中で少し困ったことがあって、それはオール0の初期値あり変数セクションが生成されてしまうことである。


一般的に使われるセクション名としては下記のものがある。

  • .text : マシンコード
  • .rodata : 定数
  • .data : 初期化データのある変数
  • .bss : 初期値0の変数

.text と .rodata は不変なのでマイコンではROMに割り付けることができて、

.data と .bss は変数なのでRAMに割り付ける必要があり、

その中で.dataは起動時に初期化データをRAMに転送しなければならない。

おおざっぱにはこういう理解でよい。


ただ、いろいろな都合でこれ以外のセクション名を指定することもある。

今回問題となったのはスタック領域について .stack というセクション名を付けたものだった。

T_STK __stack[STACK_SIZE] __attribute__((section(".stack"),nocommon));

こんなコードが自動生成されていた。

これにより .stackセクションに__stack[]という配列が確保されるわけだが、

なぜか初期値0の変数ではなく、オール0の初期化データのある変数という扱いになってしまう。


よくわからないのでいろいろ実験してみたのだが、

attributeで指定しているセクション名を .bss.stack としたら、初期値0の変数として扱われることがわかった。

自分で指定するセクション名が.bssから始まると、.bss同様の扱いになるが、

それ以外の名前を指定すると変数の場合は .dataセクション同様の扱いになってしまうと。

どうもそういうことらしい。


コンパイラ(gcc)で生成されたオプジェクトファイルの解析結果からすると、

上記の差異はgccで発生しているように見えるのだが、対策はリンカスクリプトで行う。

.stack (NOLOAD) :{
   *(.stack*) } > RAM_WORK

.stackセクションをRAMに割り付けるときにNOLOADと指定すると、

初期化データを転送する処理がいらないという意味になるらしい。


特別な事情がなければ冒頭に書いたセクション名を使うとよくて、

エントリポイントのセクション名として .text.startup を指定して、

.text.startupセクションをROM先頭に割り付けるという使い方があった。

こういうやり方にした方がいろいろな問題を回避しやすいように思える。

.bss.stackセクションならば今回の問題は発生しなかったわけだしね。


とはいえ、最終的にはリンカスクリプトでなんとでもという話のようだ。

最初はコンパイラ側でどうにかするのかと思ったのだが、

リンカ側で対応するべきことであると気づくまでに時間を要してしまった。

サンプルコードに付属していたリンカスクリプトはこのあたり対策されてなくて、

オール0の初期化データが大量発生していたのだが、サンプル書いた人はおかしいと思わなかったのだろうか?

動くという点では当然問題ないのだけど……

リモコンキーIDを買う

少し前、こんなニュースが流れていましたね。

ジャパネットHD、映画専門「スター・チャンネル」買収 (日本経済新聞)

BS・CS放送の買収というのはいろいろあるものである。

ジャパネットがスターチャンネルねぇ、と当時は流していたのだが、これがこう結実するのである。

2025年1月に新しいBS放送局『BS10(ビーエステン)』誕生!~PR大使にサンリオの「ポチャッコ」が就任~ (BSJapanext)


2022年、BSに3つの無料放送の放送局が開局した。

BSよしもと、BSJapanext、BS松竹東急の3チャンネルである。

ただ、無料放送の放送局としては致命的な問題があり、それはリモコンキーIDがないということである。

TwellVが開局した2007年には12チャンネル全て埋まってしまったのである。

NHK BS2とBSプレミアムが集約され、2Kでは「2」と「3」が実質空きなのだが、

現状はNHK BSのサブチャンネルに割り付けられている。


もちろん3桁のチャンネル番号を手入力すれば視聴できるし、番組表から探すこともできるし、

普段見ないチャンネル(NHKの2・3を含む)と入れ換えたりすればよいのだが、

無料放送を見るのにそんなにハードルが高いのはいけないだろう。

そこで考えた結果が元々リモコンキーID「10」を持っていたスターチャンネルとの合併である。

今月、ジャパネットブロードキャスティングと合併し、スターチャンネルとBSJapanextは同一会社が経営する状態になっている。

この2局を1つに統合して2チャンネル編成のBS10にするということである。


スターチャンネルは有料放送である。元々CSで3チャンネル編成でやっていた。

BSデジタル放送開始当初から1チャンネル目をBSで放送してきたが、2011年に2・3チャンネル目もBSに移行している。

ただ、なかなか経営は厳しいのか、今年に1チャンネル編成となっている。

そんな中でジャパネットに売却されたわけだが、リモコンキーID目当てだったのだろう。

従来のスターチャンネルはBS10の第2チャンネルとして存続することになる。

従来通りの有料放送であり、BS10を選んで、1チャンネル進むとスターチャンネルになる。


今使っているテレビではBSボタンを2回押すと「BS新サービスチャンネル選局」という画面を出せて、

リモコンキーIDが割り付けられていない一部チャンネルは選べるのだが、

この画面のカスタマイズはできないので2022年開局の3局はここにはない。

今は廃局になった放送局も多いが手が入らないのはどうなんだか。

こういう機能が一般的ならばいいけど、なかなかうまくいっていないのが実情である。


現在のBSJapanextだが、やはりジャパネットの放送局ということで、

ジャパネットの通販番組が目立つところはある。あとはドラマだな。

とはいえ、これは他の放送局も似たり寄ったりなので。

あとはゴルフ関係の番組が多いなという印象はあるが、これはどうだろう。

ただ、アクセスの悪さという問題がある中でコンテンツの充実も進まない事情はありそうなので、

そこが打開されるといろいろできることも増えるのかもしれない。

自転車レーンと中央線

たびたび話題にしている自転車専用通行帯だが、

元々片側1車線の道路に作る場合、中央線を実線にしなければならないとあった。

ん? 自転車レーンを作るとそんなところにも影響するのか?


そもそも中央線について考える上で重要なのははみ出しの許容度である。

基本的に車が道路を走るときは中央より左を走ることになる。

中央より左というのは中央線がある道路では中央線より左を指す。

この中央線はオレンジ色で引かれる場合と白色で引かれる場合がある。

オレンジ色で引かれている中央線は「追い越しのための車線のはみ出し通行禁止」を表すのが通常である。

なお、追い越しとは駐停車車両を避ける場合や、軽車両(自転車含む)・特定原付を追い越す場合は含まれない。


一方の白色だが破線と実線があり、この使い分けは中央線の左側の幅だと聞いた覚えがある。

中央線より左が6m以上ある場合、追い越しのためのはみ出しは禁止である。

あえてオレンジ色で中央線を引くのは左が6mないのにはみ出し禁止にしているからであって、

当然はみ出し禁止ならあえてオレンジ色では引かないよ。でもその場合は実線にするよ。

こういう趣旨で理解していたのだが、必ずしもそうとも限らないらしい。


これは「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」に書かれているのだが、

車道中央線の標示について、4車線以上の車道に設置する場合は実線2本または1本、

2車線以上の車道に設置する場合は破線となっている。ここでは幅ではなく車線数である。

ただし、特に必要がある場合は2車線でも4車線以上同様にしてもよいとなっている。

実は近所の道路、2車線なのに中央線が白実線で書かれたものが多い。

中央線より左は6mないはずだが、何らかの理由があって実線にしているようだ。

この場合、追い越しのためのはみ出しは許容されることとなる。


冒頭に書いた自転車専用通行帯がある道路の話だが、これは4車線以上の道路にあたる。

自転車専用通行帯は1つの車両通行帯として扱われるためである。

車両通行帯というのも運転免許の試験では聞くけど日常では使わん言葉だな。

片側2車線以上ある道路の車線を車両通行帯という。1車線の場合は車両通行帯がないという扱い。

車両通行帯がある道路では車両通行帯を破線で区切ることとなる。

このため中央線と車両通行帯の区別を明確化するために中央線は実線にするルールなんだと思う。

もっとも自転車専用通行帯+片側1車線の道路の場合、

自転車・軽車両・特定原付以外の車にとっては1車線道路も同然である。

このような道路では中央線より左が6m未満であることも多いと思われるので、

追い越しのためのはみ出しは許容されることとなる。


自転車専用通行帯ができる以前はこういうケースは稀だったと思う。

片側2車線というのは6m以上の幅があると考えられるためである。

ただ、自転車専用通行帯は1車線の幅が1.0~1.5mだし、

そもそもここは自動車・一般原付にとっては走行禁止の車線である。

そう考えると、なんでわざわざ中央線を実線にする必要があるんだと思うけど、

基本的にはその考え方で対応されているところである。


ところで自転車専用通行帯は車両通行帯の1つとして位置づけられているが、

一方通行(自転車を除く)の道路に自転車レーンを設ける場合、

他の自動車と同じ向きに対しては自転車専用通行帯を作ることはできるが、逆走の向きに対しては作ることはできない。

この場合、必要になるのは中央線である。一方通行の道路に中央線を引くのである。

変な気はするのだが、「○○を除く」と付けたら対面通行の道路なのである。

こうすると、中央線の左側には自転車専用通行帯・走行車線の2つの車両通行帯があり、

右側には逆向きの車線、ここは一方通行から除外された「自転車」のみが走れるというわけ。

この場合は中央線は実線で書くことになるだろう。

短期騎手免許の予選

今週末は札幌競馬場で国際騎手招待競走「ワールドオールスタージョッキーズ」(WASJ)が行われていた。

JRA選抜7名、WAS選抜7名(地方代表1名、外国騎手6名)のチーム戦となっているが、

注目を浴びたのは外国騎手の短期免許のことである。


というのも最近、外国騎手のJRA短期免許の要件が変わったのである。

JRAが短期免許の成績要件を変更 WASJ上位者も対象に (東スポ競馬)

JRAでは外国の実績のある騎手に1年最大3ヶ月の騎手免許を発行している。

JRAの賞金は条件戦含めて超高額なのだが、それがゆえに短期免許の要件も厳しい。

もともと、最近2年で下記の条件を満たしていればよいとなっていた。

  • 所属地域でリーディング上位であること(地域ごとに要件が異なる)
  • JRAのGIを2勝していること
  • ジャパンオータムインターナショナルの指定外国競走を2勝していること

女性騎手については緩和条件があるようだが、こんな感じ。


一番上に書いたリーディング上位の条件で取得する人が多いのかなと。

JRA所属でもないのにJRAのGIを2年で2勝するというのは、短期免許で過去に実績がなければ難しいだろう。

外国馬がJRAのGIに出走するのに伴って来日して騎乗して勝ってもよいが、そうそうあることではない。

指定外国競走に2年で2勝という条件は地域によってはチャンスもありそうだが、

ジャパンオータムインターナショナルに転戦が想定されるレースということで時期やジャンルに偏りがある。

年末の香港国際競走はジャパンオータムインターナショナルより後だから対象にならないので、

香港の対象レースは春のチャンピオンズマイル(マイルチャンピオンシップの指定レース)のみである。


それで今回の短期免許の要件変更で新たに加わったのが、WASJ 騎手表彰順位5位以内というもの。

WASJで上位に入れば、日本での短期免許取得につながるということである。

また、指定外国競走については「世界のトップ100 GIレース」の上位50位以内を含むことなった。

さっき香港国際競走の話を書いたが、昨年実績で言えば3レースが入る。

春の香港チャンピオンズデーでもクイーンエリザベス2世カップも対象になる。

以前、限られたレースではあるものの、従来より偏りはだいぶ減ることになる。


WASJ上位争いで特に注目されたのがモレイラ騎手である。

今年春も短期免許で来日していたのだが、次は難しいかもと言われていた。

というのも、2022年まで香港所属で香港リーディング上位で短期免許取得ができていたが、

同年9月からは出身地であるブラジル所属の騎手となっていた。

モレイラ騎手、2023年に世界各地で騎乗したあとに引退(香港)[その他] (JAIRS)

外国の騎手免許があれば緩い条件で騎乗できる地域もある一方、

JRAの短期騎手免許の要件はかなり厳しく、ブラジル所属だとリーディング上位の要件を満たせない可能性が高かった。

今春の来日はJRAのGI 2勝の条件を狙っていたといわれるがそう容易な話ではない。


WASJ上位という要件が加えられた背景は定かではないが、おそらく2つあるのだと思う。

1つは近年はWASJの外国騎手誘致に苦心していたということ。

このために上位者には短期免許という特典を用意することにしたと。

そうでなければモレイラ騎手も札幌に来なかったかもしれない。

もう1つは馬主関係者から外国の有力騎手に騎乗させたいという要望が多かったかではないか。

現在の短期免許の要件は所属地域によってはかなり満たしにくいので、

世界に名の知れたトップジョッキーでも取得できないケースは多い。


モレイラ騎手には「マジックマン」なんていう異名もあるが、

その場限りの騎乗でも結果を出せるという点では特徴的である。

というので、抽選で騎乗馬が決まるWASJには強いわけだな。なんと個人優勝である。

2着・8着・5着・1着というのは見事な結果である。

これにより来年・再来年もJRA短期騎手免許の取得が可能となった。

同様に上位に入った外国騎手には香港のティータン騎手がいる。

ケガで出場できなくなった騎手の代わりに急遽参戦となったがお見事。

来年以降、香港競馬の夏休み期間に来日する姿が見られるかもしれない。


WASJの前身となった「ワールドスーパージョッキーズシリーズ」は秋に行われていたが、

秋はそもそも短期免許で来る外国騎手が多いという理由もあり、夏の札幌に移されたという経緯がある。

それがゆえに外国騎手を招致する難しさが生じたとも言えるが、

そこに短期免許の予選のような意味合いも持たせたのは面白い作戦だったのかもしれない。

WASJ上位5位という要件は緩すぎないか、いかにもモレイラ騎手への救済策ではないか、

という話はあったけど、この結果を出されては納得するしかないよね。

覆面バンドではないバーチャル系バンド

だいぶ前の話ですが、こんなことを書いた。

3つ目、バンドリの「夢限大みゅーたいぷ」だが、これはまだ不明点が多い。

現状はキャラクタの姿での生配信をしているだけだから、VTuberにしか見えない。

しかし、このバンドはリアルバンドとしての活動を行うことが明言されている。

(バーチャルは生配信を使うこと?)

そんな「夢限大みゅーたいぷ」は今日1stライブを迎えたのだった。

で、1曲だけインターネットで無料配信しますよとのことだったので見ていた。


ただ、配信環境はスタッフがスマートフォンで撮影するという雑なものだった。

最近のバンドリだと主要な公演では有料で配信を行うことが多い中で、

チケットも完売、記念すべき1stライブなのにこの無料配信が唯一かいと思うのだが、

これはかなり意図的だったのかもしれないと、この雑な配信を見て思う。


夢限大みゅーたいぷ のメンバーは最近までキャラクターの姿での配信を行うばかりだった。

ただ、先週のバンドリ!TV LIVEの配信では 仲町あられ が生身で出演していた。

ただしカーテン越しである。とはいえ生身で他のバンドリ出演者と並んだのである。

ただ、カーテン越しにはキャラクタを意識した衣装・髪型のようだったが。


とはいえ、これで演奏できるわけもあるまい。

画面からキャラクタが出てきたかのような衣装で、普通に顔出しのようだった。

とはいえ、さっき書いたようにスマートフォンでの配信ではだいぶぼやけている。

終演後に写真がアップロードされたのだが、顔の一部を隠していた。

夢限大みゅーたいぷ 1st LIVE「めたもるふぉーぜ」が開催!キャストが生身で実際に楽器を演奏 (Gamer)

セットリスト見ると他のバンドリのバンドの楽曲のカバーが目立つな。


これまでのバンドリ(特にリアルバンド)というのはキャラクタと声優のユニットが併走する形だった。

MyGO!!!!!とAve Mujicaは出演者の名前か明かされない時期があって、

さながら覆面バンドの時もあったが、ある時点で出演者の名前は明かされている。

それと比較した場合、夢限大みゅーたいぷ には2つの特色があるように思った。

1つは生身の人間としての名前は明かされないこと。今後もそうなのだろう。

もう1つはインターネットでの姿は可能な限りキャラクタの姿にしているということ。

リアルバンドなのだから生身の姿を全く見せないということは不可能だが、

あくまでもインターネットの外の姿に留めたいという考えはあるのだろう。


細かく追ってはいないけど、各メンバーにはそれぞれキャラクタになる前からの人生があって、

特に楽器未経験から入ったメンバーにとっては特訓があって今日を迎えている。

これまでキャラクタの姿しか見せてこなかったが、人間らしい話は多い。

それがリアルバンドであるということなのだろう。

パイナップルが欲しくて

仕事が終わってからイオンモールへ買い物へ。

けっこう距離があるのだが、バイクを買って行きやすくなった気がする。

漕がなくて良いのに自転車より少し早いならやはり便利である。


食品目当てなのにあえてイオンに買いに行った理由はパイナップルを買いたかったから。

イトーヨーカドーでも売ってるが、最近はカットしたのしか置いてなくて。

この前、イオンに買い物にいったときにあったよなぁと思って、

ちょうどAEON Payのキャンペーンもあるしと行ったのだが、結局なかった。

イトーヨーカドーにもイオンにもないということは何か構造的な問題があるのだろう。

と帰ってきてから調べたら、フィリピンで不作らしい。

そもそもパイナップルをまるごと買ってきて捌くというのが一般的ではないのもあるだろうけど。

まぁ他の果物が安く買えたので、それはそれでよかったけど。


イオンでの買い物自体は悪いものではなくて、青果・肉では品揃えがよい。

逆に魚はイトーヨーカドーの方がとてもいいんだけど。

パン売場で4枚切りと12枚切りの食パンがならんで置かれていたのは面白かったが。

そんなこんなでそれなりに買って、バイクに積んで帰ってきたのだった。


ところでイオンモールまでの道には自転車専用通行帯がある区間が多く、

特定原付は自転車同様にそこを走行していく。駐停車車両がいなければ快適である。

夕方だからか自転車もけっこう見たのだが、みな歩道を走っていた。

通常、自転車専用通行帯のある道路は自転車歩道通行可にはしない。

その場合でも子供や高齢者が歩道走行というのはあり得ないわけではないが、

おあつらえ向きに車道に専用レーンがあるのに普通の大人が歩道走っちゃいけませんわな。

地下河川と下水道の増補管

昨日、夕方に大雨が降って、東京都心で排水が追いつかない事象が起きていた。

雨雲の停滞具合によってちょうどそのあたりで1時間雨量で100mmの集中豪雨になったようだ。

道路の冠水や鉄道の運休など一時的な影響はあったが、家屋の浸水までは至らなかったのかな。


都市の大雨対策は下水道事業と河川事業の両面で進められている。

下水道は都市に降った雨水を排水して浸水害を防ぐこと、

河川整備は川から水が溢れ出す洪水の対策と少し違うところはあるのだが、

下水道の排水先は河川なので、川が溢れそうなので下水の排水ができず浸水してしまう、

ということもあるので河川整備は浸水害の対策でもあるし、双方連動することの重要性を表しているとも言える。


下水道の整備は地下で行われるのは当然のことだが、

都市では川幅を広げるなどの対策が難しく、河川整備も地下で行われることが多い。

この点では下水道事業と河川事業で似たような手法が使われることがあるが、

河川施設は川を流れる水を取水して減らすことができる一方、

下水道施設は下水道に入る水をどうするかというところで少し異なる。

もちろん都市においては大雨の時に川を流れる水の多くは下水由来なのだけど。


大阪府の寝屋川流域では2つの地下河川が整備されている。

どちらも最終的には安全に流せる川に排水する計画ではあるのだが、

現時点では全て完成していないので貯留施設として使われている。

全国的に見ても大規模な地下河川の計画でそれが2つあるんですよね。

元々寝屋川に集まり旧淀川(大川)に注いでいたのを、3ルートに分散させることができると。

これとは別に下水道の流下能力を増加させるための増補管の整備が行われているのだが、

この増補管の排水先は地下河川なのだという。

寝屋川流域下水道浸水対策事業(pdf) (大阪府)

最終ページに増補幹線のイメージ図が書かれているが、

主目的は既存の下水幹線だけだと排水能力が足りず浸水が発生してしまうところ、

既存の下水幹線から増補幹線に下水を落とすことで排水能力が高められると。

その増補幹線の放流先を地下河川にすることで、川への放流を減らすことができ、

さらに言えば川の水位が上がって排水ポンプをフル稼働できなくなる事象への対策にもなる。


ところでこの説明を見て気付いた人もいるかもしれないが、

寝屋川流域下水道は汚水・雨水が一緒になっている合流式下水道でかつ

増補幹線~地下河川のルートで流れる場合、下水処理場を通らない。

ということはこのルートに流れるのは未処理下水ってことになる。

それってどう考えてるの? と気になって調べてみた。

そもそも降雨時の下水は管内の汚れが排出される最初の方が特に汚いので、

これを貯留する仕組みは下水処理場などに備えられている。

(これによりある程度の降雨であれば未処理下水の放流を回避できる)

それを貯留した上で未処理下水を増補幹線~地下河川に流すので、すでにある程度の対策はできている。

さらに大雨の懸念が少ない渇水期には増補幹線に未処理下水を貯留し、

後から下水処理場に送るということもやっているらしい。

大阪府流域下水道合流式下水道緊急改善計画 (大阪府)

大雨への対応能力は下がるが、それでもかまわない場合はそういう使い方もあると。


もちろん古典的な遊水池とかの手法も活用されてはいるんだけど、

なかなか都市では難しいし、そもそも川に流れ込む水の相当割合が下水からだ、

ということで下水側で貯留したり、別ルートに回すというのも効果的な対策になっている。

だいぶ地上の河川はこれで助かってるんじゃないかなと。

こういう考えは他の大都市でも多かれ少なかれある話のようだ。