拡幅のためにまた有料道路

今月、新名神高速道路の四日市~亀山が開通した。

新名神部分開通以来続いていた東名阪自動車道の渋滞が緩和された。

新名神開通は三重県にとってもメリットは大きかったが、一方で東名阪の渋滞というひどい巻き添えもあった。

本来のルートが完成し、名神から新名神への転移もさらに進むのではないだろうか。


そんなことも踏まえてか、亀山~大津については6車線化の事業化が許可された。

事業許可について (NEXCO西日本)

もともと6車線で計画していた区間で、トンネルは6車線で掘っているので、すでに一部は渋滞対策で6車線化されている。

だから6車線化といってもそんな大ごとではないんだよね。

トラックの縦列走行などを考慮しての拡幅らしいが。


というわけなんだけど、実はさっきの事業許可の中に八木山バイパスというのがある。

これは福岡県の飯塚市と篠栗町の間にある八木山峠をバイパスする元有料道路である。

1985年に開業し、およそ30年にわたる有料期間を終えて、2014年に無料開放された。

ところが無料開放後、通行量が激増、片側1車線ということで渋滞がひどく、事故も多発するようになった。

その対策として、4車線化を行うことになったのだが、そのために有料道路事業を取り入れることにした。

というわけで、無料開放された有料道路が再び有料化することが認められたということ。


そもそも、八木山バイパスは片側2車線の4車線で計画されていたらしい。

前後の国道201号線(無料区間)は4車線ですから、その間も4車線で計画していたわけだ。

計画はそうだが、最初は2車線で開業した。その後、必要なら4車線化するつもりだったのだろう。

ところが、有料である間はそれで特段の問題はなく、2車線のまま無料化したら、渋滞・事故が多発するようになったということらしい。

有料であるがために十分活用されていなかったが、いざ無料化されたら有用だと移転が進んだのだろう。


本来、どうすべきだったかというと、それは無料化後も見据えて、料金徴収期間を伸ばして4車線化することでしょう。

そういうことをやった有料道路はいくつかあると思うが、琵琶湖大橋はその典型例だと思う。

琵琶湖大橋は琵琶湖の狭くなっている部分の両岸、守山市と大津市堅田を結ぶ有料道路の橋である。

1964年、片側1車線で開通、当初の通行量見通しではこれで足りるつもりだったらしい。

ところが周辺の都市化が著しく、当初の見通しを超える通行量になったため、有料道路事業で周辺道路の改良を行い、

1989年には4車線化に着手、1994年に完成、これも有料道路事業で行われ、無料化は先送りされている。

4車線化の計画では無料化は2021年の見込みだったが、2016年に値下げの上、さらなる延長が行われ、現在の見込みでは2029年無料化とのこと。

2016年の有料期間延長の目的は耐震化や周辺道路の改良ということで、琵琶湖大橋の将来を見据えたものとは言える。

とはいえ、当初は有料期間22年間のつもりが、実際にはその3倍の65年間だからすさまじい話だ。(本当に2029年に無料化されるのかはわからないけど)


八木山バイパスを再び有料化するにあたって、地元からは料金設定には配慮して欲しいという要望があったそうだ。

2014年の無料化前の通行料金は普通車で530円(本体価格で495円)だったそうだが、今回は普通車で250円(本体)で許可が出ている。

有料期間は2025年~2040年と、一部区間での4車線化の完成から15年間ということのようだ。

ということで、有料化されるといっても2014年以前の半額程度ということだ。

それでも一度無料化された道路が再び有料になることには抵抗がありそうだが、

一方で有料化することで早期に完成できるのは確かで、トンネルがない区間では着手から5年で拡幅できるようだ。


NEXCOの全国路線網や都市高速は無料化はほぼ想定していないと思うが、

こういう国道バイパスとして建設された道路って基本的には将来の無料化を想定しないといけないんだよね。

とはいえ、有料のときと無料のときではまるで車の流れが変わってしまうというのは悩み所だろうと思う。

琵琶湖大橋のように想定以上の通行量に対策が必要と言い切れるような道路なら有料期間延長で対応しやすいけど、

現に利用は少ないんだけど……という道路にとっては悩ましい話である。

一般道路として改良してもらうというのが、利用者にとってはありがたい話ではあるけど、やっぱり有料道路事業の方が機動性がありますからね。

CDのおまけでやるメリット

今週、アニメ「Bang Dream! 2nd Season」が最終回を迎えた。

全13話のアニメは後日Blu-rayになるのだが、これはCDのおまけとして販売されることになっている。

BanG Dream!6バンドがアニメ「BanG Dream! 2nd season」収録のNew Singleをリリース決定! (ブシロードミュージック)

ここで告知されたのは6枚のCDで、それぞれアニメを2話収録したBlu-ray付きの初回限定版が発売される。

これらはRAISE A SUILEN以外は最終話で披露された曲を収録したもので、まさにTVアニメ 2nd Seasonを象徴するCDになるのだろう。

ところで6枚×2話だと12話分しかないが、13話の収録先はまだ発表されていないものの、CDに付属するのは同じはず。


TVアニメの映像を映像ソフトとしてではなく、音楽ソフトのおまけとして販売するのは珍しい試みだろう。

去年放送されたショートアニメ「ガルパ☆ピコ」ですでにこの方法を取り入れていたが、このときはショートアニメですからね。

TVアニメが全て映像ソフトとして発売されるわけでもないのだけど、多くの場合は映像ソフトの売上が収益化の柱と言われている。

どうやってBlu-ray・DVDを売ろうかというところに力を注ぐのが普通なのだが、それをしないと。


1st Seasonではオーバーラップから2話収録で全7巻のBlu-rayとして販売されていた。

このBlu-rayの販売価格は各巻7560円(本体)だった。

映像特典としてスタジオライブの映像を収録したり、冊子が付属したり、各種のイベント先行応募券が付けられた。

第1巻にPoppin’Partyの4th LIVEの応募券が付いていたのだが、このときの先行応募だけで全て売り切ってしまったのを見て驚いたのを覚えている。

一方の2nd Seasonではアニメ2話収録のBlu-rayが付属するCD限定版は6300円(本体)となっている。

CDのみの通常版が1300円(本体)と考えると、Blu-ray部分は4000円相当となる。

実際にはCDのみだと再販制度の対象だが、Blu-rayが付くと割引ができるので、実売価格で比べるともうちょっと差は小さいかな。

Blu-ray単独で売っていた頃に比べると半額近いし、Blu-ray付きCD全体の値段としてもBlu-ray単独で売っていた頃より安い。


ただし、「ガルパ☆ピコ」のときの実績で言えば、CD付属のBlu-rayにはほとんどアニメ本編しか収録されないだろう。

TVアニメをアーカイブ化しているだけで、それ以上の付加価値はほぼないだろう。

Blu-ray単独で売っていたときは、どうやって付加価値を付けようかと考えたものだが、

そういう手間をかけていないから製作費は安く抑えられるのだろう。

それはファンにも還元されていて、値段は安く、CDを買うときに限定版を選べば集められるというメリットはある。

単価が安い分、多くの人に買ってもらえれば、結果的には儲かるのかもしれない。


以前もこんな話を書いたことあったね。

とても高いシングルCD

このときはコンサートの映像を収録したBlu-rayが付いていたから、シングルCDの割に高いと。

このやり方はこの後にも行われており、もはや定着しているとも言える。

あと、ブシロードにとってみれば、音楽ソフトの商流はブシロードミュージックが持っているので、

他社の映像ソフトの商流に乗せるよりも、音楽ソフトの商流で売る方が便利という考えもあったのかもしれない。

アニメに投下した資本を音楽ソフトで回収するのはもともと想定していたことでしょうし。

もっともTVアニメを全部付けられるほどのCDを発売する予定があるのは、音楽をテーマにした作品だからとも言えるが。


そんなわけで、無事に2nd Seasonを終えて、次は今年10月からの3rd Seasonだね、

と思っていたら、なぜか3rd Seasonの放送開始は来年1月からとのこと。なんかズレてるし。

続いて告知されたのが「Bang Dream! FILM LIVE」という作品が映画として公開されること。

どうして映画? と思ったのだが、告知文を見て思い浮かんだのがリアルライブのライブビューイングがモチーフになってるんじゃないかということ。

ステージパフォーマンスを映画館のスクリーン越しに見るように、アニメーションで描かれるキャラクターのパフォーマンスをスクリーン越しに見る想定なのかな。

実はBang Dream! 2nd Seasonでは全13話で20曲ほどの演奏シーンを披露している。どう考えてもやり過ぎである。

ところがTVアニメには時間の制約がいろいろありますから、演奏シーンをフルで描くことはできないのが実情である。

そこを映画という形で補完しようとしているのかなと思ったが、真相はまだわからない。


そして驚くべき事が「配給:ブシロード」という記載である。え? ブシロードって映画の配給もやるの?

過去には「劇場版 探偵オペラ ミルキィホームズ ~逆襲のミルキィホームズ~ 」が、

ポニーキャニオンとブシロードミュージックの共同配給という形で公開されたことがあるそうだが……

今回はブシロード単独での配給ということで、どれだけの映画館で上映されるんだろうと気にしている人もいるようだ。

確かに大手の配給会社に比べると不利に見えるけど、今は全国で映画館のスクリーン数も増えましたからね。

ライブビューイングの実績を使って各地でどれぐらいの集客力があるか示せるので、映画館への売り込みはやりやすいのかもしれない。

それにしてもブシロード何者だよという感じだよぁ。

時間単位有給休暇は役立った

今日は年度最後の勤務日だが、時間単位有給休暇を2時間使った。

少し目的はあったが大した話ではない。実のところは端数調整である。

時間単位有給休暇の端数が2時間残ってたから、使い切りを図ったわけだ。

時間単位有給休暇と半日休暇の1日未満の端数は年度末に切り捨てられるので。


今年度は有給休暇のうち、計3日を時間単位と半日で使った。

昨年度までは1日単位でしか使っていないので、僕にとっては今年度が初めての試み。

当初は1日を時間単位に使うぐらいの計画だったが、いろいろあって計3日になった。

概ね有意義に使ったと思っているが、今日のように端数調整みたいなのもある。


時間単位有給休暇を使うことにした理由は、フレックスタイムのマイナス分を埋めるのが面倒だったから。

素っ頓狂な在宅勤務と思ったけど

在宅勤務で朝早くから午前中だけで6時間弱の勤務をするという試みだった。

在宅勤務に適した仕事があるかというのは課題ではあるけど、このときはちょうどいい仕事があった。

この午前中だけでの6時間弱勤務はうまくいったが、この日はマイナス約2時間のフレックスタイムになる。

ということで、この2時間を別の日に埋め合わせする必要があり、形式上残業をする必要があった。

それで、1日30分ずつ残業をして埋め合わせをしたような覚えがある。

もともと残業時間(プラスのフレックスタイム)がある人ならば、それと相殺するだけなんだけど。


今年度は年間を通じて残業してまでやるような仕事はほぼなかった。

出勤を遅くしたり、退勤を早めたり、あるいは午前だけに勤務を寄せて発生した不足には、できるだけ時間単位有給休暇を使った。

1時間未満の端数はフレックスタイムで処理したので、多少の埋め合わせが必要になったが、最小限に抑えられた。

有給休暇の残りを時間単位で管理するのは煩わしい気もしたが、埋め合わせせずに済むメリットの方が大きかった。

というわけで、来年度も同じ方針で考えている。


ここにはデメリットもあって、時間単位や半日で使うと、1日単位で取得できる有給休暇が減ってしまう。

休むという点では1日ガッツリ休んだ方がという話も確かにある。

ただ、時間単位有給休暇で退勤を早める場合、そこに移動などを持ってきて、翌日以降の休暇・休日を有効活用するのが目的であることも多い。

休みを1日増やすのと、1日の休暇を3分割して連休の前に付けることで3つの連休の価値を高めること、どちらがお得かという話である。

今年度の感触としては、分割したことで休暇の価値が下がると言うことはなかったと思う。


有給休暇の付与日数は勤続期間により変わることが多い。(労働基準法でも勤続期間に応じて付与日数の下限を決めている)

僕はこの4月で勤続4年になるが、勤務先の就業規則ではこれ以降は有給休暇の付与日数は増えないことになっている。

すなわち労働基準法での勤続6.5年以上の付与日数(20日)より多いということである。(今年度の時点でこれ以上だったが)

まだ有給休暇の付与日数が増えるのか、果たして取れるのかなと思っていた時もあったが、

今年度は付与日数+1日の休暇を取っているぐらいなので大丈夫でしょう。


というところで思い出したが、4月早々に来年度の夏休みと有給休暇計画取得日の希望日を出さないといけない。

提出しないが、この日に休暇を取ろうかなというという計画もこのとき立てていて、

実際にその通りに取るとも限らないが、目安としては大いに活用してきた。

そんなわけで、カレンダーを見ながら計画を立ててたのだった。

SフォーマットとかIntel Hexとか

コンパイラやメモリダンプの出力形式がバイナリデータとも限らず、

Sフォーマット(モトローラ形式とも)だとか、Intel Hexだとか、そういう形式が使われることがある。

16進数のテキストで記載されているのだが、解読にはそれぞれの形式の特徴を知っていなければならない。


SフォーマットはSから始まるテキストでメモリデータを記述している。

S1130110DF107A02000FDF10690369930B800B81F3

こんなのがひたすら並んでいる。

最初のS1がレコードの種類、S1は16ビットアドレスのデータという意味だったはず。

13はレコード長、16進数の13なので、レコード長が19byteであることを表している。

0110が先頭アドレスで、DF……81がデータ、レコード長はアドレス+データの長さを表している。

最後のがチェックサムで、レコード長からチェックサムまで全て足すと0xFFになるように計算されている。


Intel Hex形式はこんなのがひたすら並んでいる。

:100130003F0156702B5E712B722B732146013421C7

10がバイトカウント、この行は16バイトのデータを格納することを表している。

次の0130がアドレス、00がレコードの種類でこのレコードはデータを格納していることを表していて、3F……21がデータ、

最後のC7がチェックサムで、バイトカウントからチェックサムを全て足すと0x00になるように計算されている。


というわけで、この2つのフォーマットの考え方はそう変わらない。

アドレスとデータをそれぞれ16進数で表したものをひたすら並べているということだ。

ただ、あまり直感的とは言いがたく、なんとなく解読できるというものではない。

種別・データ長・アドレス・データ・チェックサムが詰め詰めで書かれてますからね。


ROMライターの書き込みなどで使われるフォーマットだそうだが、職場で作っているシステムではバイナリデータでROMライターに入力している。

以前使っていたコンパイラでは、出力データがSフォーマットだったが、即バイナリデータへの変換を行っていた。

というわけで、現在、主に使っているコンパイラでは最初からバイナリデータで出力しているわけである。

そうやって考えると、やや汎用性の劣るSフォーマットやIntel Hexには何のメリットがあるんだろうとなる。


でも明確なメリットもあるんですよね。

セクション間に空白があるようなデータの場合、バイナリでは空白区間を埋めるデータが必要になる。

ところがSフォーマットやIntel Hexの場合、空白区間は書かなければよいだけである。

例えば0x00000000から64kB、0x20000000から16kBというデータを出力する場合、

バイナリデータの場合、ゼロデータで埋めてしまうから512MBにも及ぶ巨大データが生成されてしまう。

ところが、SフォーマットやIntel Hexの場合、64kBと16kBのデータを記載するだけでよい。

16進数のテキストデータなので、2倍以上のデータ量になるが、200kB程度のデータで済むだろう。


SフォーマットもIntel Hexもテキストデータですから、意味さえ理解できれば加工は容易である。

条件次第だが、中間形式としてはSフォーマットやIntel Hexは有益な気がする。

もちろん、ROMライターなどで最終的に必要なのが、これらの形式ならそれでいいんだけど。

そこまで運休しなくて済むようにはなった

昨日、天皇皇后両陛下が橿原市を訪れられたそうだ。

目的は神武天皇陵の参拝のため。

今回は退位に向けた儀式の一環だそうで、引き続き来月には伊勢神宮と昭和天皇陵への参拝が予定されているそうだ。


両陛下は近鉄の貸切列車で京都~橿原を移動されたそうである。

東京から直接橿原へ向かったわけではなく、京都市に25~28日で滞在されていて、その途中だったんですね。

近鉄ということは、と思って調べてみると、やはり「しまかぜ」の車両に乗られたようだ。


しまかぜ はデビュー以来、皇族が近鉄の貸切列車で移動される際には使用されているのだが、

当初はそのために1週間にわたって しまかぜ を運休する必要があった。

しまかぜ を使っていただきたく

2014年4月当時、しまかぜは2編成で、大阪発着・名古屋発着それぞれ1往復ずつ運行していた。すなわち予備がない。

なので週1日休みにすることで日常的な点検は対応していたのだが、両陛下の利用にあたって、特別な整備が必要だったようで、

しまかぜ の名古屋発着便を5日間にわたり伊勢志摩ライナーに振り替える措置がとられた。


2014年4月時点ではこうだったのだが、まもなく しまかぜ を1編成買い足した。

1編成買い足した目的は、京都発着の しまかぜ を設定するためだったのだが、このようなケースでも役立つ。

早速、2014年11月に両陛下が京都~橿原で貸切列車を利用された際には活躍したようである。

どのように活躍したか、今年3月のしまかぜの運行カレンダーを確認するとこうなっていた。

  • 大阪発着便 : 5日, 12日, 19日, 26日(火曜全て)に運休
  • 京都発着便 : 6日, 13日, 15~18日, 20~25日, 27日運休 (水曜は全て運休、15~27日は火曜のみ運行)
  • 名古屋発着便 : 7日, 14日(いずれも木曜)に運休

今回の臨時列車運行の前後で京都発着便の運行日が少なくなっているのだが、大阪発着・名古屋発着は通常通りの運行を続けている。

一方で京都発着便も期間中の全便が運休になるわけではなく、大阪発着便の運休日である火曜は運行されている。

よく見てみると、昨日は京都発着の しまかぜ の運行日だったので、1日に京都駅をしまかぜが2往復発着するという珍しい光景が見られたそうだ。


しまかぜを1編成買い足したところで、全く運休を出さずに対応できるわけではないのだが、

優先度が低い京都発着便を運休すれば対応でき、その場合も期間中すべての京都発着便がなくなるわけではない。

というわけで、許容可能な範囲になったのかなと。

今回は両陛下の利用のためだったが、定期点検でも同様のことは発生する。その場合も同様の方法で対応しているそうだ。


それにしても、事前に1週間以上運休して、どんな整備をしてるんだろ?

かつて、アーバンライナーnextを使用していたときは、デラックスシートの座席を先頭車から中間車に移設する対応をしていたらしい。

当時の近鉄ではもっとも居住性がよいと考えられていたのが、アーバンライナーnextのデラックスシートだったのだが、

先頭車に設定されていたので、そのまま万が一の事故のときに危ないということか、座席を中間車に移設する対応をしていたのだろう。

ただ、しまかぜ の車両を使うようになってからは、常設の座席で対応できるようになったはずなんだよね。

それでもなお1週間以上の運休をしているのは何なんだろ? 定期点検を兼ねてるのかな?


最初に書いたが、来月には両陛下の伊勢神宮参拝が予定されている。

同期間のしまかぜの運行カレンダーを見ると、京都便の運休日が多くなっているので、こちらも同様に対応するのだろう。

しまかぜ が皇族の貸切列車で使われるのは2014年以来、今回で4回目、4月も使われれば5回目になる。

平均して年1回ほどのペースで使われているが、かなりのハイペースだと思う。(伊勢神宮の式年遷宮や今回の退位に向けた儀式など特殊事情もあるが)

これってJR東日本の団体専用車「なごみ」並みの使用頻度なんだよね。

なごみ は当初から皇族の利用を想定して作られた車両として知られている。(一方でツアーで一般向けの貸切列車としても使われることがある)

しまかぜ は必ずしも皇族の利用を想定した車両ではないが、結果的にはふさわしい車両として活躍しているようである。

まぁ防弾ガラスを入れるぐらいの仕込みは当初からやってたかもしれないけどね。

すでに取締役ですから

4月から勤務先のいろいろな役職の人が変わる。

身近な課長・部長は代わらないのだが、それより上、センター長・本部長、そして社長が代わる。

本部長が代わるというのが一番インパクトとして大きい気がするな。


社長が代わるというのは対外的にもインパクトのある話である。

というのも、社長が唯一代表権を持つ取締役だからである。

社長が代表権を持っていることは必須ではないし、そういう会社も稀にあるが、基本的にはそういうことはしない。

というわけで、勤務先でも新社長は就任時点から代表取締役になる。

(一方で、社長交代時点では、現在の社長も社長ではないが代表取締役として、引き続き代表権を持つことになる)


一見インパクトが大きそうなのだが、実はこれ自体は株主総会の議決はいらない。

なぜならば、新しい社長はすでに取締役だから。

取締役の誰に代表権を持たせるかは取締役会で決められるようである。

会社法では取締役について次のように規定している。

第三百四十九条 取締役は、株式会社を代表する。ただし、他に代表取締役その他株式会社を代表する者を定めた場合は、この限りでない。

2 前項本文の取締役が二人以上ある場合には、取締役は、各自、株式会社を代表する。

3 株式会社(取締役会設置会社を除く。)は、定款、定款の定めに基づく取締役の互選又は株主総会の決議によって、取締役の中から代表取締役を定めることができる。

取締役は全員が代表権を持つのが原則だが、定款で代表取締役を定義することもできて、その決め方は取締役の互選か株主総会かどちらか定款で決める。

ということで勤務先の定款では取締役会で代表取締役を決められるようにしてあるわけである。

3月末の決算が出てから株主総会をやるので、株主総会の議決に基づいて人事を変えると7月ごろになるのだが、

すでに新社長は取締役なので、株主総会の時期とは無関係に社長に就任できるわけである。


本部長は取締役とそうではない人が混在しているから、取締役に就任するのが必須ではない。

このあたりは課長就任と管理職登用のタイミングが一致しないことが許されているのと似ている気がする。

なんで非管理職の課長がいるのか?

1つ考えられるのは、管理職になるための準備には時間がかかるから、

とりあえず非管理職のまま課長になっておいて、後に準備が整った時点で管理職にするという理由。

(管理職ではない)

管理職登用も人事制度の都合で年1回のタイミングに限られているのが実情ですからね。

株主総会を開かないと就任できない取締役と実は似ている。

管理職でなくても課長にはなれて、取締役でなくても本部長にはなれて、取締役ならばいつでも社長(代表取締役)になれる、

というのはいずれも段階的な対応という点では共通している。


新しい社長、新しい本部長はいずれも相応の実績を積んできた人に見える。

全社的にも入れ替わりが激しいようで、そんな中でも重要度が高いところには相応のリーダーをという考えもありそうだ。

新しいセンター長は今の職場に来たときに、部内の他の課の課長をやってたので、数年で出世したなぁという感想だが、

前後の遍歴を考えると、開発の最前線から一歩引いたセンターのリーダーというのはちょうどいい立ち位置なのかもしれない。

今のところの僕の感想はそんなところ。実務に関わるところではあまり変わらなさそうというのもあるが。

どうやってRAMに持って行くの?

PCでプログラムを動かすときは、プログラムをRAMに展開して動かすわけだが、

マイコンではROMのプログラムを直接動かすことが多いのかな。

ROMから動かすならRAMへの展開とか考えなくてよいし、電源入れてすぐに動くし。

マイコンの性質にもよるでしょうけどね。


一方でパフォーマンスを重視したり、その他の事情によりRAM上にプログラムを展開して動かすこともある。

OSがあれば、OSがプログラムをRAMに展開したりしてくれるんだろうけど、OSがないシステムではどうするの?

やり方次第だが、けっこうめんどくさそう。


開発環境によるのだが、概ね次のような手順である。

  1. RAMに格納する関数を特定のセクション(例えば ramcode)に割り当てる
  2. 1.で割りあてたセクションをRAM領域の適当な領域に割り付ける
  3. 2.の領域のコピーをROM領域上に作る
  4. 初期化処理などで 3.の領域から2.の領域にデータを転送するプログラムをROM領域に作る

開発環境によっては、正しく設定さえすれば、そこまで考えずとも2~4をやってくれるようだが。


うちの職場でこれまで作ってきたシステムでもプログラムをRAMに展開することがなかったわけではない。

それはFlash ROMの書き換え用のプログラム。

ROMの書換を行うプログラムってROMに配置できないのよね。

よく考えれば当たり前のことなんだが。それができると、ROMを消したら実行中のプログラムが消えてしまうし。

ただ、メンテナンス用途でしか使わないし、変更頻度も低いので、手作業で作られている部分がけっこう多い。


ROMアクセスの遅さが足を引っ張っているシステムがあって、プログラムのRAMへの展開が検討されているが、

調べれば調べるほどめんどくさい仕組みだなぁと思う。

RAM展開するだけで、プログラム自体は大きく手が入らないだろうと思っていたが、なかなかそうもいかない。

乱暴に思えた他の対策案の方が実は考えるべきことは少ないかも知れない。

果たしてどうなることやら。

実は百合ものだった

「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」(ガルパ)を遊び始めたことを書いたが(cf. ガルパで遊ぶ)、

TVアニメ「Bang Dream! 2nd Season」も今週放送分で終わりということで、まさにクライマックス。

そんなゲームやアニメのTwitterなどの反応を見ていて気づいたのだが、

どうもガルパというゲーム、あるいはBang Dream!というコンテンツについて「百合豚介護施設」なんていう異名があるとか。

どうみても悪口にしか見えないが、意外にも肯定的に書かれている言葉である。


「百合」というのはもとは女性同士の恋愛を表す言葉だった。

ルーツを調べてみると、男性同士の恋愛を「薔薇」と呼んでいたことの対義語として生まれたらしい。

今はもう少し穏やかに捉えられていて、恋愛とまでは言えずとも、女性同士の友情などを深く描いたものにも使われることが多い。

Bang Dream!もガールズバンドが主題で、恋愛ものというのは言い過ぎだろう。


ガルパというゲームの登場人物はほぼ全て女性である。

明示的に男性とわかる登場人物は父親ぐらい。モブも男性とわかる人はそういない。

ゲームのプレイヤーも一応はゲームの登場人物(ライブハウスCiRCLEのスタッフ)なのだが、大した存在感はない。

ストーリーあるいはマップ上の会話に関わることはほとんどない。

女性のキャラクタ同士が話をしているのを眺めるばかりで、こういうところが「百合豚介護施設」と言われるゆえんのようだ。


そういう世界観で話に深みを持たせるのはなかなか難しそうなのだが、

メインキャラクタが25人に対して、バンド内の付き合い、クラスメイトの付き合い、ご近所同士の付き合いなど、

いろいろな関係性があるので、そういうところで深みを持たせられているのかもしれない。

25人という登場人物はキャラクタ同士の関係を深く描くには多すぎる気もするが、そこをうまく乗り越えたのがガルパだと。

確かにこれではTVアニメではわからないことが多いのも無理はないか。

あとは、バンド内の付き合いがそのバンドの楽曲に反映されることが多いとかいうのもあるのかな。


こんなコンテンツですから、アニメの放送後、あるいはゲームのイベント時には、

「かすあり」とか「みさここ」とか「さよひな」とかキャラクタの組み合わせがTwitterで連呼されている。

香澄と有咲の組み合わせだから「かすあり」とかそういう命名ではあるが、こんなことを言われる組み合わせが多数ある。

ストーリーを見て、キャラクタ同士の関係に目が行く作品ということである。


キャラクタ同士を連ねて書くのってアイドルマスターシリーズでもよく見るんだけど、

自由にユニットを組めるから、固有名のないユニットを呼ぶのに名前を連ねているぐらいなのかなと。

以前は「りんなおかれん」(→トライアドプリムス)とか「うづみほきょうこ」(→ピンクチェックスクール)とか、「ゆかゆかのりこ」(→メロウ・イエロー)とか言ってたからね。

こういうユニットの背景にはキャラクタ同士の関係性というのはあるんだけど、バンドリほどではないですよ。きっと。


ゲームを始める前にも、そういう片鱗を見る機会があったのだが、

ゲームを始めてみると、これは確かに百合にばかり目が行ってしまうのも無理ないなぁと。

それでうまく行くってのがバンドリというコンテンツの面白いところではある。

こうして百合がフォーカスされるようになったのはガルパというゲームが始まってからだけど、

Bang Dream!プロジェクトのお披露目からゲームが始まるまでの約2年間でも仕組まれてたんだろうな。

引越の原因は野球中継

文化放送のA&G番組の相当数が来月から放送時間変更になる。

2019年4月文化放送A&Gゾーン改編情報! (超!A&G+)

新番組も多い(ということは終わる番組も多い)のだが、時間変更だけの番組が25もある。

時間変更ばっかりこう多いのは珍しいのではないだろうか。


原因は、日曜11~13時で放送している「A&Gリクエストアワー 阿澄佳奈のキミまち!」が土曜19~21時に引っ越しするため。

もともと、2017年に地上波の昼間帯としては異色のアニメ・ゲーム関連番組(文化放送ではA&Gと呼んでいる)として登場した。

休日昼間にもやる

この番組は地上波でも放送されるし、超!A&G+でインターネットで全国で聞くことができる。

異色の番組とは書いたが、視聴者はそれなりに多く付いているようだ。

というわけで、うまく行っているように見えるのだが、土曜夜に引越になる。


なんでだろう? と思ったのだが、番組でこのことを告知するときにあわせて言っていたのが、土曜の野球中継がなくなるということ。

もともと、文化放送では土曜17:45~21:00で「ホームランナイター」として野球中継を行っていた。

以前には日曜日もやっていたのだが、日曜日のナイターゲームの減少を受けてか、2013年以降は日曜の中継を廃止したそう。(特番で放送されることはある)

それでも土曜日の放送は続いていたのだが、土曜日のナイターゲームすらも減っていて、やりくりに困る様子も垣間見えていた。

同じ東京の放送局ではニッポン放送が野球中継を積極的にやっていることもあって、文化放送は手を引くことにしたようだ。

ちなみに平日は西武ライオンズの試合を中継する「ライオンズナイター」をやっていて、これは今後も続く。


野球中継から手を引いたことで、土曜18~21時がぽっかり空いてしまった。

ここの埋め合わせに持ってきたのが「阿澄佳奈のキミまち!」だったのだ。

もともと土曜21時から翌3時半まではA&G番組が続いていたので、その前もA&G番組にするという考えになった。

さらにいえば、土曜18~19時は去年10月(野球シーズン終わり)から「AnisonDays+」という番組が入っていた。

これにより18時から翌3時間までの9時間半にもわたり地上波でA&G番組が続くという、他に類を見ない構成になる。

これにより、当然日曜11~13時が空くわけだけど、これは金曜夜の2時間番組を引っ越しして対応し、

金曜夜については、1時間は新番組、1時間はもともと月~木で放送していたA&G番組の拡大で対応したようだ。


これに伴って超!A&G+でも多くの番組で調整が必要になった。

「阿澄佳奈のキミまち!」は超!A&G+同時だから、同時間帯にあった4番組は引越が必要になった。

たった4番組とも言えるが、単純に入れ替えればよいわけでもなく、複雑な再構成が行われた。

その結果が大量の放送時間変更だったようだ。

それもこれも野球中継廃止の影響なのだけど、それがインターネットラジオに大きく影響するのは文化放送ならではだ。


もともと昼間帯の番組ということで独特の立ち位置を築いてきた。

引越の結果、神戸のラジオ関西の老舗番組「青春ラジメニア」と時間帯も内容も被ってしまうことになった。

超!A&G+で全国放送されている番組だから、他地域だから無関係と言えない。(逆にラジオ関西をradikoなどで他地域から聞く人もいる)

もっとも青春ラジメニアは4月から放送時間縮小・録音放送になるので、偶然にも少し手を引く形になるのだが。

時間帯が変わることで聞きやすくなる人もいるが、逆に聞きにくくなる人もいる。

19時からというのは夜の番組ではあるが、やや早めのスタートなので、お出かけしている人には聞きにくいなぁと言われている。


懸念はいろいろあるが、文化放送が野球中継の代わりに持ってくるのがA&G番組というのは納得できる面もある。

それだけの自信が持てる番組になっているということだろう。

この分野に力を入れる放送局は文化放送以外にもあるけど、やっぱり別格だと思いますね。

AMラジオをやめたい?

こんなニュースが飛び込んできた。

ラジオのAM放送廃止を要請へ (共同通信)

AM放送廃止って本気? と思ったけど、FMへの一本化も選択できるようにしたいという意図のようだ。

すなわち、今後もAM放送を続ける放送局はあるということである。

この記事では北海道など一部地域ではAM放送は残るだろうと書いてある。


どれぐらい現実味のある話なのかなと、試しに栃木放送の中継局の設置状況を見てみた。

もともと栃木放送はAMで宇都宮の親局と那須・足利の2つの中継局を持っていた。

2017~2018年で、宇都宮・足利・葛尾・今市・塩原の5つのFM中継局を新規に設置した。

これは、同じく栃木県を放送区域とするFM栃木の送信所の配置と同じで、出力も多少の差はあるが概ね同じ。

ということで、栃木放送については、FMだけで全域カバーという主張は成り立つ状態になっている。

このようにFM中継局の整備度が高い放送局では、もはや既存の民放FM並のカバレッジがあるようだ。


一方で広域放送だと、親局に対応するFM中継局の設置は早期に行われたのだが、

それ以上のFM中継局を設置をした放送局は、関東・関西・中京いずれの地域にもないようだ。

確かに親局だけでかなりの範囲に電波が飛ぶのも確かだが、これだけで十分とも思えない。

FMに集約するならそれなりに中継局を設置する必要がありそうだ。


AM放送廃止なんて話が出てきたのは、AMとFMで二重に設備を持つのは大変ということなんだけど、

AMラジオの送信所って大規模な設備が必要なので、それはやめたいという意図もあるんだろうと思う。

FMラジオだと、テレビの送信所にも相乗りするのが合理的なので、その点でもコストが抑えられるのだろう。

中継局の数は増やさないといけないかもしれないが、AMラジオはそもそも中継局の設置が難しかったのも事実。

前向きに捉えれば中継局を増やして多くの人に聞いてもらえるようになるということで、しかも、テレビの送信所に相乗りできますからね。


ある程度の中継局整備が行われれば、ほとんどの地域ではAMよりもFMの方が受信しやすそうだが、例外もあるだろう。

以前、田沢湖に行った時、宿でラジオを出して、何が受信できるか試してみたのだが、

FMで入ったのはNHK-FMの田沢湖中継局ただ1つだった。

一方でAMは盛岡の放送局がよく受信でき、山間部で雑音が少ないからか遠方の放送局も受信できた。

AMラジオの中波と、FMラジオのVHFでは電波の伝搬の仕方が違うので、どちらが受信しやすいかは状況次第ではある。

ただ、確かなのはFMへの集約で受信できなくなる地域があるということである。世帯数はともかく。


でも、そんな場合でもradikoがあるのは救いではある。

今は山間部でもケーブルテレビでインターネットにはありつけるはずだから。

AMラジオ局は長距離受信する人もしばしばいるけど、そのような場合もradikoプレミアムが代替手段になる。

というか、すでにAMでの長距離受信から、radikoプレミアムに転換しているような気がする。


あと、他の課題としてはカーラジオのワイドFM対応だよね。

どうしてもカーラジオは車に紐付いているので、なかなか新しいラジオへの取り替えが進みにくい。

インフラ面でも対応が必要なのが、トンネルの再送信設備で、現状はAMだけ対応となっているトンネルも多い。

トンネル内の再送信設備は、トンネル内で事故があった場合の告知手段という面もあるので重要だ。

新しい高速道路ではFMの再送信設備を持っていたりするので、対応は可能だと思うが、設備の入れ替えはお金もかかる。

そこに時間がかかるのは織り込み済みだから、2028年までの制度改正を希望ということなんだろうけど。