今、回路でラプラス変換をしてる。
ラプラス変換ってのは時間tの関数をsの関数に変換すること。
具体的なやり方はtの関数にe-stをかけて0から∞まで積分する。
sってなんやねん、といわれてもようわからん。
まぁそこは気にしなくてもなんとかなる。
具体的には1をラプラス変換すると1/s、eaxをラプラス変換すると1/(s-a)となる。
ただラプラス変換にはt<0で0でなければならないという条件があるので、
f(t)=1をラプラス変換するとき、ただしt<0ではf(t)=0、という条件が必要なんですね。
だからちょうどt=0で1まで上がる関数だということだな。
なんか不思議な関数ですね。けどこの世界で出てくるのはこんなのばっかり。
それで、なんでラプラス変換なんて出てきたのかというと、性質が便利だから。
f(t)のラプラス変換をF(s)とすると、df(t)/dtのラプラス変換はsF(s)-f(0)、∫f(t)dtのラプラス変換はF(s)/s+A/s (A:定数?)、
というようにsをかけたり割ったりすると見事に結果が出てくる。
これが回路の計算に便利だと。
なぜならば、コイルの電圧、L(di/dt)はラプラス変換して書くと、LsI(s)-Li(0)、
コンデンサの電圧、(1/C)∫idtはラプラス変換して書くと、I(s)/Cs+Q0/Cs (Q0:初期電荷)
なんて風に書ける。これで複雑な回路の過渡現象も式の整理で解けるはず。
というわけだ。まぁ確かに複雑な微分方程式解くよりはええわな。
ただ、めんどくさいのはラプラス変換された関数を時間関数に戻す作業ですよね。
ラプラス逆変換というのだが、実用的なのはラプラス変換の結果に当てはめると。
どういうことかといえば、I(s)=(V/R)(1/s) と出てきたら、
1/sは1のラプラス変換だから、これを1にすれば時間関数に逆変換なのでf(t)=V/Rという調子。
ただ知ってる式以外だといろいろ式を整理してやらないといけない。
実に地道な作業。
ラプラス変換で回路を解くのは複雑な回路だと便利なのは明らかだが、
単純な回路だと定数係数線形微分方程式が1つ出てくるだけだから簡単に解けますからね。
定数係数線形微分方程式は公式が充実してるから楽なんですよ。
結局その範囲を超える世界の回路を解きたいときこそ役に立ちそうだと。
僕はそう予想してますけどね。いや、わからないけど。