過放電も充電できないのも困る

明日から連休にしたので、例によって午後から東名ハイウェイバスで移動。

新東名スーパーライナー新宿号に乗ったけど、東京発だと休憩場所が海老名SAと静岡SAのようだ。

東京駅発着だと足柄SA・遠州森町PAで、新宿便でも名古屋発はそうなんだけどね。

ところが海老名SAは満車のため、結局、足柄SAまで休憩を引っ張るという。

以前も海老名SAが混雑のため、鮎沢PAまで引っ張られたし、やっぱり海老名SAは無理があるんじゃないか。


ノートPC用のマウスは取り回しの都合、無線マウスを使っているが、無線となると電池が問題となる。

もうだいぶ前のことだけど、電池の液漏れでマウスをダメにしてしまったことがあって、

その代替として充電池が搭載されたマウスを使っていた。

USBケーブルで充電して(充電だけだからACアダプタでも可)、あとは無線で使えるというもの。

電池交換もいらないし便利だと思っていたが、ここ1年ぐらいは充電してもすぐに電池切れになってしまうようになった。

明確な理由はわからないけど、電池の劣化だろうか。


というわけで、またしても乾電池を使う無線マウスに戻ってきた。

これ自体はもらい物なんですよね。使い道もなかったので、それならと。

液漏れさせたときは、単4電池2本だったが、今回のは単3電池1本になってた。

電池の用意という点ではこっちの方が便利かな。単3電池は旅行中に持ってることも多いし。


ところで電池の液漏れだが、いくつか要因はあるようだが、ほとんどの場合は過放電が原因のようだ。

なので、消耗した電池を放置し続けないというのが液漏れを発生させないためにもっとも重要だ。

無線マウスは省電力機能があるので、スイッチ入れっぱなしでも電池の減りは抑えられる。

ただ、わずかな消費でも、それが長時間放置されるとなれば大きな問題である。

というわけで、使用頻度が低い機器では切れるスイッチは切ること。これがまず大切。

ただ、電池は電流を流さず放置していたとしても、内部では化学変化がゆっくりと進んでしまう。

なので、消耗した電池は機器の中に残さないこと。これも大切である。


ペンライトの電池電圧を時々マルチメーターで点検しているけど、

もちろん、電池が消耗していたらいざというとき光らないというのもあるけど、過放電対策という一面もある。

過放電になる前に機器から電池を取り出す。これが液漏れ対策には有効であると考えている。


無線マウスもどうでしょうね?

使用頻度が高ければ、電源が入らなくなったところで交換すれば、知らないうちに過放電になることはないだろうが。

ただ、使用頻度が低いと、知らないうちに過放電になりかねないところである。

そう考えると、積極的な点検をして、予防的に交換するのが効果的なんだろうか。

とはいえペンライトほど電池消費をする機器でもないので、どれぐらいの頻度で点検すべきか。

あて名は袋に入ってる

もう3ヶ月前ぐらいにでた本なんだけど、今さら買おうとおもって、

ここの出版社なら電子版が少し遅れて出るかなと思ったが、出てなくて、

それで調べたら、中古で比較的安く買えて、ヤフオクかなと思ったがメルカリに出品されてるのがもっともお得だった。


発送方法が「ゆうゆうメルカリ便」となってた。

発送連絡で見えた追跡番号を調べると「ゆうパケット」と出てきたから、

クリックポストと同じような大口契約のゆうパケットですね。

もっとも、ゆうゆうメルカリ便 = ゆうパケット とも限らなくて、

100サイズ以下のゆうパック、ゆうゆうメルカリ便限定の「ゆうパケットプラス」も使える。

厚さ3mm以下のゆうパケットであれば、出品者負担だった送料は175円とのこと。

定形外100g以下(140円)よりは高いけど、あれこれ考えるよりは安いよね。


以前、メルカリで採用されている「プライバシー配送」のことを紹介した。

あて名を明かさずに届ける?

これもプライバシー配送で届いた。

届いたときの見た目がちょっとおもしろくて、荷物に貼られた袋に、

配達を担当する郵便局で差し込まれた住所・氏名まで記載された紙が入っていた。

その紙をのけると、その下にはLoppiで作られた伝票が入っていた。

ここにはあて先は郵便番号の最初5桁とゆうパックの仕分けコード(6桁)が書かれている。


そういえば、ローソンから出荷もできるんですね。

郵便局に設置された「ゆうプリタッチ」の印象しかなかったけど。

(そもそも郵便局にゆうプリタッチがなければ窓口で伝票を作ってくれる)

Loppiで発行された伝票を袋に入れて、荷物に貼ってコンビニに託すと、郵便局に引き渡されるわけ。


伝票を袋に入れるのは、ラベルシールを印刷できないLoppiでの方便だと思っていたが、

正式なあて先の記載された伝票を袋に入れこめばいいってのは、それはそれで面白い使い方だと思った。

ちなみにゆうプリタッチのない郵便局でも、普通紙に印刷した伝票を袋に入れて使うんだそうで。

というか、Webゆうプリで家で印刷した伝票をつかってゆうパックを出荷するときと同じなんですね。

なので、この場合も配達する郵便局では伝票を袋に入れる方法で対応するのではないか。


ゆうプリタッチを使う場合は、ラベルシールで印字されるので、袋が不要だが、

その代わり配達を担当する郵便局では、あて先の書かれた紙を「貼る」作業が必要になる。

以前は普通紙に印刷した伝票をテープ貼りしてたっぽいのだが、

画像検索するとラベルシールを貼っている写真もけっこう引っかかる。

というか、ローソンから出荷された袋がある伝票の上にラベルを貼ってるのもありますね。

郵便局の判断で使い分けてるのか、うちの担当郵便局は普通紙しかないのか。

袋がある場合は、貼るよりも袋に入れる方が楽そうだとは思うので、それはそれで妥当だと思うが。


ゆうパケットのような小型荷物というのは郵便の延長線上にあるサービスではあるけど、

形は郵便に似ていても、荷物サービスではあるので、使われ方はけっこう違うのかなと。

郵便っぽくはないのは荷物だからだよということで。

ハイブリッドカーの書き方は好き勝手

JR東海が老朽化したディーゼルカーの特急の代替にハイブリッドカーを買うそうだ。

ハイブリッド方式の次期特急車両の名称・シンボルマークの決定について (pdf) (JR東海)

その名もHC85系、現在の85系ディーゼルカーを置き換えるからこういう名前にしたらしい。

この辺、700系の改良版がN700系になって、N700Aになって、N700Sになるのに通じるところがある。

これから試作車が来るという状況だが、将来的には特急「ひだ」「南紀」として走る予定とのこと。


鉄道の動力源は、蒸気機関車が実用的に使われなくなってからは、電気とディーゼルの2本立てだったが、

蓄電池技術の発展で、ディーゼルと蓄電池のハイブリッドとか、蓄電池車とか、新しい動力が取り入れられている。

省エネというのも理由だけど、従来ディーゼルカーのコア部品だった流体式変速機が不要になるのも魅力なのかも。

ハイブリッドカーとまで言えずとも、エンジンで発電機を回し、その電力を使ってモーターで走る、電気式のディーゼルカーもある。

歴史的には流体式変速機を使うよりも、電気式の方が古くからあったほど。技術的にはこっちの方が簡単なんだ。

一旦、電気にするのは無駄が多いと、日本では長らく使われてなかったが、パワーエレクトロニクスの発展で見直されている。

大型変速機の入手が困難な大型の機関車では全面移行済み、最近では旅客列車での活躍も始まっている。


でも、ちょっと気になることが。

実はJR各社で列車の形式にハイブリッドカーや蓄電池車をあらわす方法が違うのだ。

これまで、国鉄・JRでは電車のモーターの付いた車両には「モ」、ディーゼルカーには「キ」と付けてきた。

「モハE230-636」とか「キハ85-1119」とか。他の私鉄・公営交通ではあまり見られない表記法だが。

機関車はまた表記法が違って、電気なら「E」、ディーゼルなら「D」の字に続けて、動輪数を表すアルファベット、6輪なら「F」を付けて、

「EF210-16」「DF200-7000」のような番号が付く。(ちなみに「C57-1」のように動力のアルファベットがないと蒸気機関車を表す)

もっともJR四国がJRになってから購入した車両では、記号を付けずに単に「2706」号車のように書いている例もあるのだが。


それがハイブリッドカーとか、蓄電池車という新しい動力方式になったときどうなるかは足並みが揃っているわけではない。

まぁ足並みを揃えようがないのが、機関車で、これは基本的にJR貨物しか買わないから。

JR貨物はハイブリッド動力を表す記号として「H」を定義して「HD300-1」のように表記することにした。

これはとてもわかりやすいですね。


ハイブリッドカーと蓄電池車の導入をリードしてきたJR東日本、

当初はハイブリッドカーもディーゼルカーの一種だと「キハE200-1」のように表記していたそうだ。

ただ、その後方針が変わって、ハイブリッドカーはHB(HyBrid)を付けて「HB-E210-1」のように表記、

蓄電池車はEV(Energy storage Vehicle)を付けて「EV-E301-1」のような表記になった。

最近ではハイブリッドカーから電池を取り除いた電気式ディーゼルカーを導入しているのだが、

これは従来の「キ」ではなく、GV(Generating Vehicle)を付けて、「GV-E402-1」のような表記になった。

こうなってくると、架線集電の電車だけが従来の表記法を維持してる感じですね。


蓄電池車といえば、JR九州、かつて石炭を運んだ非電化の支線で大活躍である。(cf. 石炭を運んだ線路と座席の出てくる展示場)

ここは「クモハBEC819-107」のように、電車として「モ」を付けている。

一方で型式名に「BEC」という文字が入っているが、明確な意味は示されてないが、蓄電池車であることを表しているのかな。

JR九州はハイブリッドカーも試験車を購入していて、その名も「YC1系」である。

YCは「やさしくて力持ち」という意味らしい。開発スローガンみたいなもんですかね。

まだ試験段階だが、今のところの表記は「YC1-1001」のように動力を表す記号なしになっている。

JR東日本の電気式ディーゼルカー「GV-E400系」と同仕様の車両をJR北海道が購入して「H100系」と命名して試験中のようだけど、

これも動力を表す記号なしの「H100-1」のような表記なので、別に動力を表す記号いらないよねというのも答えなのかな。


あと、忘れてたけど、JR西日本もハイブリッドカーを購入している。

「TWILIGHT EXPRESS瑞風」である。(cf. 挑戦的なトワイライトエクスプレス瑞風)

これはディーゼルカーの一種ということで「キ」と付けて「キイテ87-1」「キサイネ86-501」のように付番されている。

「キサ」というのはちょっと珍しくて、ディーゼルカーに組み込まれるエンジンなしの車両を表す。

1両にエンジン1台か2台積むのが通常であるところ、ハイブリッド動力の特徴を生かして、特定の車両に集中配置するということをやっている。

わざわざ「キ」「キサ」と付けたりするあたりは古風というか生真面目というか。

実はJR東日本の「TRAIN SUITE 四季島」は架線集電かディーゼル発電か選べるEDC方式のハイブリッドカーを導入している。(cf. あえてのEDC方式)

これは動力を表す記号を付けずに単に「E001-1」のように付番されている。

非常に特殊な車両なので、特に動力などを表す記号はいらんだろうという判断があったんだと思う。

(他に記号が付かない車両としては、皇族用の特別車両「E655-1」号車がある)


JR東海のHC85系の具体的な付番ルールはわからないけど、

HCがHybrid Carを表しているので「HC85-xxx」のような付番になるんじゃないかなという気がする。

JR東日本のアプローチに近いが、JR東日本ではHBとなるところが、HCというところで足並みが揃ってない。

各社の判断でという話ではあるんだけど。


私鉄・公営では動力を表す記号は付いていないことが多いので、

新しい動力の車両が増えてくるにつれて、別に記号いらないよねというのは答えなのかなと。

JRでも新幹線は基本的に全部モーター付きだからか記号なしで「785-2506」のようになっているようだし。

ただ、パッと見てわかりにくいよというのもあるんだろうと思う。

特に同じ会社で電化路線と非電化路線が混在するのは、案外ないことですからね。

どこを走れるんだろうとパッと見てわかるとありがたいということなんじゃないかなと。


そういえば、近畿車輛の試験用車両「Smart BEST」は「自己充電型バッテリー電車」を名乗っていた。

ハイブリッドカーとかバッテリーカーとか

どうもメーカーとしては「電車」であることを強調したかったようだが、

ディーゼルエンジンを積んでいる以上、法令上は気動車となり、乗務員の資格は「内燃車運転免許」が必要になるらしい。

とはいえ、徳島県(全線が非電化)での試験で試乗会をやったときには、エンジンを切って完全に「電車」として走行したこともあり、話題になった

徳島県を「電車」が走った! 「Smart BEST」走行試験、徳島~鳴門間で実施  (マイナビニュース)

すでに、バッテリーを積んだ「電車」が非電化路線を走る時代になっていますからね。

そこに発電機を付けただけですよと、メーカーは本気でそう思っているのかも知れない。

ビームライフルとは?

今月から放送が始まったTVアニメ「ライフル・イズ・ビューティフル」、

スポーツアニメも数あれど、ライフル競技を扱った作品はそうそうあるまい。

もともと漫画なんですね。ライフル漫画もあんまり聞きませんね。


ライフル競技といえば、国体にもオリンピックにもあるけど……というぐらいの印象。

日本では銃の所持は厳しく規制されているが、競技用途であれば比較的所持しやすいらしいが、

そうはいっても、種目によっては警察官か自衛官ぐらいしかやる人はいないなんて話も。

そんな謎に包まれたスポーツを取り上げた作品の第1話のタイトルは「ホワット・イズ・ビーム」、何だそれは?


ここでいう「ビーム」というのは、ライフル競技の種目の1つ「ビームライフル」である。

射撃というと、何らかの弾を飛ばして、何らかの的に当てるわけだが、

ビームライフルは光を飛ばして的に当てる競技だという。

光を飛ばすライフルならば、銃刀法の規制を受けないため、高校の部活動でも取り組みやすい。

教室に装置を設置して、それでライフルの練習が成立するというのだから、なかなかである。


いろいろ調べてみると、国体でもオリンピックでも光による射撃は採用されている。

といっても、国体では少年(15~18歳)だけの種目で、成年の種目にはない。

ここまでの話から総合してわかるように、ビームライフルは主に年少者の入門を意図して競技されているようだ。

オリンピックも「射撃」ではなく「近代五種」の射撃としてレーザーピストルが採用されているという話。

これはただでさえ過酷な近代五種の選手層を拡大していきたいという意図があるようだ。

日本のライフル競技で使われているものとはシステムが全く異なるので、ほぼ近代五種専用だな。

競技性もだいぶ違うそうなので。(ライフル射撃では精度が得点になるのに対して、近代五種では的に当てるまでの時間が問題になる)


ここまで見てみると、ビームライフルは本格的な射撃とは認められていない?

と読めてしまうが、そうはいっても日本のライフル競技にとってはむちゃくちゃ重要な存在である。

なにしろ、日本の銃刀法では、許可を受けた人以外はライフルを触ることすらできない。

そんな中で銃刀法の規制を受けないビームライフルは、「体験会」ができる唯一の射撃競技である。

野球だってバットやボールを握ってみないとわからないように、ライフル競技もそうなのだ。

実際、どれぐらいの人がビームライフルを入口にライフル競技に入ったのかはわからないけど、

高校生以下でライフル競技に触れた人はもちろん、それ以上の大人でも相当なんじゃないか。(具体的なデータはないが)

エアライフルと競技性は近くなっているので、その橋渡しは1つの目的だろうし、

年齢不問のビームライフルの大会もあるので、ちゃんとそれはそれで競技として成立しているようである。


TVアニメの放送が始まる前は、なんだこれは? と思っていた作品だった。

なぜならば、メインキャスト4人による公認アイドルユニット「ライフリング4」の活動が先行していたから。

RIFLING4 (アニメ『ライフル・イズ・ビューティフル』)

TVアニメの放送も始まる前から先走りすぎだし、アイドルなの?

端から見て、ちょっと違和感を感じつつも、なんか気になると思って見てみたのだった。


それにしても、ライフル射撃協会からの扱いがよすぎる。

調べようと思ってライフル射撃協会のWebサイトを見たら、「ライフル・イズ・ビューティフル」のバナーが貼ってあったりして驚く。

それどころか、「ライフリング4」はライフル射撃協会公認の宣伝大使なのだという。

【レポート】ライフリング4 公益社団法人 日本ライフル射撃協会公認 宣伝大使 就任式

漫画のころから、多くの射撃関係者の理解と協力を得て作られた作品で、コメディタッチだがライフル射撃に関する描写はリアルらしい。

多くの人にとって謎に包まれたスポーツを、高校生の部活動といういかにも青春ストーリーで紐解いていく、

そんな話に期待を寄せた関係者は多いということだろうか。

バニラエアのA320にもすがる思い

昨日をもってバニラエアは運航を停止した。

機材と路線網の一部はPeach Aviationに継承され、今日からPeachは成田空港では第3ターミナルに移転となった。

バニラエアは旧エアアジア・ジャパンの法人格を継承しており、そこから数えれば実に7年の歴史があった。

わずか1年ほどでエアアジアとの提携関係が切れ、果たしてどうなるかと思ったら「バニラエア」という新しいブランド名を付けることになった。

でも、これが案外長続きして、かれこれ6年弱続いた。エアアジア・ジャパン時代よりはるかに長かった。


バニラエアは15機のエアバスA320を使用していた。

最初に書いたように機材の一部はPeachに継承されることになった。

A320はPeachも使用しているが、多少の差異があるようで、改修を行った上での転用となった。

PeachのA320の機体記号は JA803P のようにPで終わるが、

バニラエアから継承した機材は JA04VA のようにVAで終わるバニラエア時代の番号を継承している。

どうも一度日本国籍になった飛行機は、最初に決めた機体記号をずっと使い続けることになっているそうで、

JA04VAは改修時に一旦フランス籍になったが、また日本籍に戻ったときには同じJA04VAになってたそうだ。


こうしてバニラからPeachに移籍する飛行機は15機中12機とのこと。

残る3機は? というと、親会社のANAに移籍となる。

ANAにとってもA320は多く使用しているので、不思議なことではないような気がするが。

ただ、問題はその機材をどうやってANAで使うかということである。

ANA、180席仕様のA320型機を来年1月から投入へ バニラ返却の3機 (TRAICY)

そのままの座席配置で転用されるということである。


ANAのA320は普通席166席が入っているが、バニラエアから転用されるものは180席となっている。

その分、座席間隔を詰めてるんですね。

180席のA320の存在はもう少し前に知られていた。

一体これは? と話題になっていたようだ。

まぁバニラエアのA320だろうとその時点で見破られてましたがね。


座席間隔を調整して、既存のA320と同程度のサービスが提供できるようにするのも考えられるが……

ANAによると、機体仕様をANAが運航するエアバスA320型機と同様の166席構成とする場合、設計や配線変更など大幅な改修を要するため、当局からの承認から改修まで最長で2年程度を要し、リース会社への返却整備期間を考慮すると、運航できる期間がほとんどない

座席配置を変えるのは飛行機にとっては大改修らしい。

それなら、現状のまま、あまり手を付けずに転用した方がよいだろうという判断のようだ。

さすがに全く手を入れずにというわけにはいかないんだろうけど。

なお、ANAに移籍したとしても、JA01VAのような機体記号は引き継ぐことになる。先ほど書いたように日本籍である以上は変えられないので。


この背景にはANAにとって切実な問題があるようだ。

実はANAの導入予定・導入中の新機材はことごとく問題が続いている。

  • ボーイング787に搭載されたエンジンの不具合による改修
  • MRJ あらため 三菱スペースジェット の納入遅れ (初号機が2013年から2020年予定まで延期)
  • ボーイング737MAXの安全上の欠陥 (ANAは2021年ごろから導入予定だが、おそらく遅れる)

当初の予定なら、今頃はMRJが順次納入されて、老朽化した小型機の置き換えが進んでいたのだろう。

ところが置き換えは進まないばかりか、787のエンジン改修の穴埋めに酷使されてしまった。

将来的にもMRJは初号機が来年というのが本当でも、数が揃うまでには時間がかかる。

737MAXも生産が止まっている状態ですから、問題が解決して再開したとして遅れるのは必至だろう。


というわけで、詰め込みがなんだと言われても、使えるものは使うしかないと。

バニラエアのA320で代替が想定される機材としてはボーイング737-500がある

現在、日本の国内線の主力として大活躍している737-800/700より古い設計の737で737クラシックと呼ばれている。

2000年製造中止ということで、飛行機の寿命を考えると、もうさすがに引退させないといけない。

737-500のシートピッチとバニラエアのA320はシートピッチ同じぐらいだという情報もあるし、

サービスレベルに劣るところがあっても737-500より悪くなるわけではないのでは? という話もある。


それにしても、さすがにこれはANAにとっては辛い話である。

決してANAが無計画なわけでもなく、ただことごとく新型機に苦しめられているだけで。

確かにANAとJALを比べると、新型機のチョイスはJALの方が手堅いとは言われていたが、

まさかANAがここまでの苦境に追い込まれることになるとはまさか。

ここはバニラエアのA320で乗りきったとはいえ、737-500の先にも、まだ老朽化機材は待っている。

ANAの苦境はまだ続く。


ところで座席配置の変更は難しいと書いたが、あらかじめ座席配置の変更を想定しているものもある。

※なお、繁忙期における多くのお客さまのご利用にお応えするため、座席数の変更を短期間で実施可能な仕様としております。詳細は確定次第、別途お知らせします。

(エアバス A350-900型機 国内線新客室仕様について (JAL))

国内線用A350-900は定員の1/4がクラスJで占められている。これはかなり多い部類に見える。

おそらくはこれを削って、普通席に置き換えて定員を増やすってことなんだろうと。

ボーイング777-300に比べると、かなりの定員減になるが、そこを普通席増で補おうということらしい。

このあたりも新型機らしいですよね。

いきなりドームのステージ?

先日のバンナムフェスの出演者もいろいろである。

バンナムフェスはアイドルフェス

「普段はレフトスタンドで『東京音頭』を歌うばかり」なんて言ってたひともいたが、

「都市対抗野球に出てたんですけどね」なんて言う出演者はまずいないだろう。


冗談はさておき、ラブライブ!サンシャイン!! AqoursのGuilty Kissの3人は2度目の東京ドームのステージ。

真面目に考えればこの3人だけのような気がするが、どうだったんだろ?

いずれにせよ、間違いないことはほとんどの出演者にとって東京ドームは初めての経験だったということ。

とはいえ、大きなステージでの経験を積んできた出演者も多いわけですからね。

大舞台には違いないが、これまでの経験を存分に発揮して観客を魅了した人は多いわけである。


とはいえ、中にはそこまで経験もないのに、東京ドームのステージに立った人がいる。

「アイドルマスター シャイニーカラーズ」のうち「ストレイライト」の3人がその1つ。

話によればストレイライトというユニットが登場したのは、およそ半年前のこと。

シャイニーカラーズとしては、ランティス祭りへの出演という大舞台の経験もあったが、

その後のことだから、それもなく、前のステージは パシフィコ横浜 国立大ホール(約4500人)での「公開録音」という。

いや、歌のステージもありましたけどね。


似たような話が アイカツ!シリーズにもある。

アイカツオンパレード!を代表してやってきた 逢来りん さん がそう。

この方、声優としてのデビューが今年4月、アイカツフレンズ!の春風わかば役だった。

その後、アイカツオンパレード!の主人公、姫石らき役となり(アイカツ!シリーズでは出演者が引き継がれることはよくある)、

それで、デビューからわずかに半年の東京ドームでのステージだった。

ランティス祭りの大舞台、あるいは パシフィコ横浜 国立大ホール でのライブイベントはあったとはいえ。


さすがに東京ドームが初ステージなんて人はいなかったわけだが、

アイドルマスター シンデレラガールズ では初ステージがドーム球場になる人が出てきそうだ。

というのも、シンデレラガールズ 7thライブツアー、すでに千葉(幕張メッセ展示ホール)は終わったが、

この先にある 名古屋(ナゴヤドーム)、大阪(大阪ドーム)が初になることがあるんじゃないか。

最近、シンデレラガールズで声が付いたキャラクタがいて、そのキャラクタにとっては初ステージだと。

それを演じる声優は、他にもステージ経験があるかもしれないが、ないかもしれない。


アイドルマスターシリーズでは、いきなり大舞台ということは過去にも繰り返されてきた。

例を挙げればキリはないが、初ステージ・2度目のステージが さいたまスーパーアリーナ だった三宅麻理恵さんとか。(cf. 三宅麻理恵 (ニコニコ大百科))

この辺はシンデレラガールズが単独での1stライブを舞浜アンフィシアター(約2000人)をやる以前に、

大小色々なステージを入れ替わり立ち替わり経験してきて、そんな中で発生した珍事だったというところじゃないか。

ただ、その後、シンデレラガールズのステージは大型化を続けていく。

そのため、初ステージが1万人以上入る大ステージというのはあった。


ただ、それに抗おうとしたかのようなステージもあった。5周年記念・6周年記念のスペシャルイベントである。

抽選での無料招待とインターネットでの無料配信ということもあって、1500~2000人ぐらいのステージだった。

ここが初ステージとなった人もけっこういた。

去年はシンデレラガールズは6thライブで単独でのドーム(西武ドームとナゴヤドーム)に初挑戦した。

その前に前橋(グリーンドーム前橋)でのイベントをやっている。(cf. さほど競輪場でもない)

これも8000人の大舞台、でもドームよりはずっと小さい。ここを初ステージにしてのドームはあった。

ただ、今年はそういうステップレースもなく、いきなりドームってのがあるということ。


そもそも、なんでこういうことが起きるんだって、シンデレラガールズは順次ボイスが付いていくからだよね。

いきなり何万人のファンがいるんだというコンテンツに投げ込まれるわけである。

それどころかキャラクタは何年も前からいる場合もある。恐ろしいことに。

本当ならシンデレラガールズにはもっとステージの数を増やしてやってほしいという思いはあるが、

やはりスタッフなどのリソースを考えると、それは現実的ではないんだろう。


真相はさておき、キャラクタという背景を背負った声優は信じられないような大舞台を踏まされることがしばしばあるということ。

そこに見合うパフォーマンスが出せるか? というのは悩みなんだろうけど、

スタッフや共演者に支えられつつ、もちろん、本人の努力もあってなんとかなってるんじゃないか。

少なくとも僕が見たバンナムフェスの出演者は最善を尽くして、楽しませてくれたんじゃないか。

献血でもっとも大切なことがある

今週、職場で献血をやっていた。

台風の影響で献血が必要

呼びかけの成果もあってか、目標より1割多い協力が得られたようだ。

普段より受付時間を延長して対応していたようだが、それに見合った成果があったようだ。

1割といっても本数にすると大した数ではないが、その積み重ねが血液製剤の安定供給につながるのだと信じている。


それはそうとして、その報告には、受付人数と協力者数がそれぞれ書かれていた。

献血にやってきても、問診や検査で協力できないことはある。

そこが受付人数と協力者数の乖離に現れるわけだが、

計算してみると受付にやってきた15%の人が何らかの理由で献血に協力できなかったようだ。

ちょっと多いと思ったが、案外こんなものかもしれない。


今まで端で見てきた献血できなかった理由だが、

  • 血の濃さ(血色素量)が足りない
  • 針を刺す血管が見あたらない
  • 服用している薬が不可
  • 傷口がある
  • 血圧が高すぎる

最初2つは安全な献血の前提条件ですよね。

継続的に献血に協力している人も、日によってできたりできなかったりということもあるようで。

薬の基準は緩和されつつあるが、やはりダメな薬は一定ある。

傷口というのはここ1年ぐらいで厳しく言われるようになった気がする。口内炎もダメらしいですね。

血圧が高すぎるは珍しい理由だと思ったが、上限値もあるらしい。


あらかじめダメだろうということで献血を回避した人もいるだろう。

職場の人も、服用してる薬がダメなことがわかったから行かなかったとかなんとか。

そう考えると、潜在的な献血に協力しようとした人のうち、どれだけが条件を満たさないか。

とはいえ、やはり問診に行かないとわからないところがあるので、まずは来て欲しいとは言ってますが。


先日、日本赤十字社の血液事業の歴史を読んでいて、献血が今の形になるまでの経緯がいろいろ書いてあった。

血液事業の歴史 (大阪府赤十字血液センター)

昔の人は「輸血を受けるためには献血に協力することが必要だった」なんて言ってるけど、

これは献血手帳(当時)に「供給欄」があった1965年~1982年の間のことである。

実は赤十字社が血液事業を始めた1952年にはなかったもので、後の時代に生まれ、今はまた消えたものである。

なぜ、こういうものが必要だったかというと、民間の血液銀行に対抗しなければ血液を集められなかったからだという。

民間の血液銀行で採血して「預ける」と「預血証書」が渡され、これと引換に無償で輸血が受けられるなんてことになっているが、

この「預血証書」は売ることができたので、実質的に血を売れるということで、赤十字社の献血には見向きもされなかったと。

とはいえ、当時は感染症の検査も不十分で、民間の血液銀行は血液製剤の品質面の問題も多く、

これはダメだと輸血用血液製剤は献血でまかなうべしとなった。これが1964年のこと。


それを実現するために、献血は無償だけど、献血に協力すると輸血が受けられるという見返りを与えざるを得なかったということらしい。

行政と連帯して赤十字社は献血の普及に取り組み、1968年には民間の血液銀行はいなくなったという。

(ただし、血漿分画製剤の原料用血漿はもうちょっと後まで有償採血が残ってたとか)

ただ、1980年代になって、献血の預血的運用による問題がいろいろ出てきたので、

献血手帳の「供給欄」は削除され、献血をすることと輸血を受けることは無関係になった。

ちなみに韓国の赤十字社では、今も献血の預血的運用が残っているらしく、献血証を提出すると血液製剤が無償提供されるそう。

ただし、提出しなくても輸血は受けられるし、実際に使用される献血証はそこまで多くないらしい。


以前も「協力できる人がやるしかないのが献血だと思う」なんて書いたが、

受付に来た15%の人は協力できなかったことからわかる通りで、献血の基準はなかなか厳しいものである。

職場で働いている人だから、これらの人は通常の健康状態であるにも関わらず、これである。

もっとも大切なのは献血者の健康、これが脅かされるのでは献血は成り立たない。

その次に大切なのは患者の安全、輸血が原因で感染症にかかることなどはできるだけ避けたい。

これは赤十字社が明示的に言っていることではないけど、この理解は決して間違えていないと思う。

献血に協力できず歯がゆい思いをしている人もいるかもしれないが、協力できる人はそんな人たちの分まで協力して欲しいということ。

強いはずなのにボコボコにされてる

先週末は日本シリーズで福岡遠征中の読売ジャイアンツの本拠地に出かけていた。

バンナムフェスはアイドルフェス

そして、福岡で3戦終えて、東京にやってきた読売ジャイアンツとソフトバンクホークス、

ここでソフトバンクホークスは勝利を挙げ、日本一を決めたのだった。

すなわち、ホークスは日本シリーズ4連勝で日本一を決めたということ。


最近10年では、ホークスは6回の日本一を取っている。

圧倒的な強さを誇るホークスだが、今年のパ・リーグ優勝チームは西武ライオンズである。

優勝を逃したホークスが日本一への挑戦権を得たのは、クライマックスシリーズの仕組みによるもの。

2位のホークスは3位の楽天イーグルスと福岡で戦い、2勝1敗で勝ち上がり。

そして、1位の西武ライオンズと所沢で戦い、ここではなんと4連勝で勝ち上がりとなった。

そのままの勢いで4連勝して日本一を取るのだから、ソフトバンクホークスはすさまじいチームである。


そんなチームなのに、どうしてリーグ優勝を逃したのだって、リーグ戦と短期決戦では違うだろという話だけど、

ホークスがリーグ優勝を逃した一因として書かれていたのが「ロッテにボコボコにやられたから」ということ。

千葉ロッテマリーンズ はリーグ4位、全体の勝率で言えばわずかに5割を切るぐらいだが、

ホークス vs マリーンズ に限れば、マリーンズ17勝、ホークス8勝ということで、本当にボコボコだったらしい。

交流戦も含めて全体の勝率でリーグ優勝ってのは決まりますから、こういうこともあるよね。


変な話はセ・リーグにもあったのだという。

こちらは順当にリーグ優勝をした読売ジャイアンツが日本一への挑戦権を得たわけだが、その前の話である。

今年のリーグ2位はDeNAベイスターズ、こちらはわりと早い段階で決まってたらしい。

3位は最後に連勝を重ねた阪神タイガースだった。広島カープが有力かと言われてたら、最後までわからんもんだ。

それで、クライマックスシリーズは1stステージは2位球団主催、2ndステージは1位球団主催となる。

というわけで、1stシリーズはベイスターズの本拠地、横浜スタジアムで行われたのだが……


実はタイガースは横浜スタジアムでの対戦成績がすこぶるよいことが知られている。

普通なら本拠地でこそ実力を発揮できそうなもんだが、どうも近年のタイガースは甲子園球場ではやや苦戦しがちらしい。

タイガース vs ベイスターズ の対戦成績を調べてみたら、横浜スタジアムではタイガース10勝・ベイスターズ5勝、

一方、甲子園球場ではタイガース5勝・ベイスターズ4勝・1引き分けとなっている。

それで1stステージの結果はどうだったのって、2勝1敗でタイガースが勝ち上がりとなった。

「さすが『本拠地』」とからかわれるタイガースなのだった。

もっとも、その後のファイナルステージではジャイアンツが3勝1敗と、歯が立たずに散っていったのだが。


これの裏返しが過去にあったようで、それが2017年のことである。

2017年のセ・リーグは1位が広島カープ、2位が阪神タイガース、3位がDeNAベイスターズで終えた。

甲子園球場でタイガースとベイスターズは戦ったが。雨天決行の「泥試合」も制し、2勝1敗でベイスターズが勝ち上がり、

そのまま広島でカープと戦い、4勝1敗でベイスターズが勝ち上がり、それで日本一に挑戦したのだった。

ベイスターズとしては、本来自分たちの本拠地である横浜スタジアムでタイガースと当たるよりは、

本来相手の本拠地であるはずの甲子園球場で当たった方が勝ち目がありそうだと思ったら、本当に勝ってしまったという話。


DeNAベイスターズについて言えば、勝ち負けでは本拠地でやることが裏目に出てるような気がするが、

商売という点では、日本一への挑戦権をかけた大勝負を主催できるかどうかは重要なことである。

クライマックスシリーズがセ・リーグに導入された2007年以来初めて、横浜スタジアムでの開催となった。

これはベイスターズにとっては大きな喜びだったようだ。


こうやって見てみると、単純に強いものが勝つという話ではないなと思う。

でも、やはりソフトバンクホークスは強い。

ヤフー経済圏に暮らす僕にとってはありがたいことのような気もするが、

そうはいっても福岡のチームですからあまり実感は……

そんなプロ野球に入れこんでるわけではないけど、なんとなく地元のチームが勝つといいじゃないですか。

地元のチームって? この辺いくつかチームあるけど、身近な気がするのは、西武ライオンズかな?

現金を辞めるのは辞めたいの?

各種のキャッシュレス決済は、多かれ少なかれ手数料がかかってしまう。

とはいえ、現金もレジ締めや入金などに相当なコストがかかっている。

かといって、現金決済が残る以上は、これらの労力がなくなることはない。

それなら、現金取扱を廃して、全部キャッシュレス化した店ならどうか。

そんな実験をしている喫茶店チェーン「プロント」のことがニュースに取り上げられていた。

消費増税でも推進、キャッシュレス化の先に新たな支配者 (朝日新聞デジタル)


有料記事だから読めねぇよという話はあろうかと思うが、衝撃的だったのがここ。

一般的にキャッシュレス決済は、代金の約3~5%の手数料を決済事業者に支払わねばならない。せっかく削った人件費も、新たな手数料負担で相殺されてしまうという。

実は、現金決済をなくしたことでの省人化効果は明確に出ていたそうで、

ピーク時の店員も減らせたということだから、決済スピードの面でもメリットは出ているようだ。

それでも、現金決済割合が減ったことによる、手数料負担増に打ち消されてしまうという。

打ち消されるだけならよいけど、現金取扱を廃したことで門前払いになってしまう客もいる。

そこを考えると、さっぱりメリットがなさそうなので、やめることも考えているとか。


喫茶店っていうと決済単価は500円ぐらいかな。ちょっと安く見積もりすぎか。

仮に500円として、この3%の手数料を取られるということは15円ぐらい。

1決済15円ってどうだろう? それぐらいはかかっても不思議じゃないよね。

銀行振込の手数料なんて数百円ですからね。

一般的な銀行振込に比べれば、低コストにできるようになっているとはいえ、数十円ぐらいはかかっても不思議ではない。


でも、ここで忘れられてるものがあって、それが銀行の現金取扱コスト。

基本的に銀行は自行・時間内のATMの入出金手数料を取らない。

窓口での入出金も紙幣だったら手数料はかからない。硬貨は手数料取るところが多くなったけど。

客にとっても店にとっても、全く負担なしということはないけど、圧倒的に銀行にとっての負担が重い。

最近では銀行も儲からないということで、これらのコストを利用者に負担してもらおうという話もあるが、

どういう方法がよいのか、銀行にとってもなかなか定まっていないようだ。


銀行にとってATMの負担が重いというのは、コンビニATMの手数料負担が重いということで話題となったが、

かといって自行ATMを維持するのもお金がかかるので、複数の銀行で共同利用するかとか、あまりよい話は聞かない。

じゃあ応分のATM手数料を払ってもらえばよいじゃないかといっても、

やはり銀行に現金を預けられる、現金を引き出せるというのは、根本的な機能ですから、簡単には有料化できない。

いろいろ名目を付けて手数料を取っているけど、それは基本のサービスに対して付加価値があるという名目があるから。


銀行やクレジットカード会社にとってみれば、決済手数料でもきっちり稼がないと商売にならんわけだよね。

銀行にとって預かったお金を転がして儲かる時代ではないし、クレジットカード会社も貸金業で儲けられる時代でもない。

そうなると決済手数料でガッツリ稼がないと、何もできなくなってしまう。

それ自体は応分負担かもしれないけど、客や店にとって現金決済のコストが安すぎるのか、高く見えてしまうということだろう。

銀行が現金取扱に要しているコストを合計すれば、割安だとは思うのだが。


銀行につながる決済手段でなければキャッシュレスにはならないだろう。

一番怖いのは、銀行にとって儲からない客がことごとく排除されてしまったときだよね。

そうなったとき、最後のセーフティネットとして残るのは現金だろうと。

銀行から排除された客は現金しか使えず、銀行から排除された店は現金しか受け取れない。

今は儲からないと思っている客だって、銀行にとっては重要な顧客基盤かもしれないし、現実的ではないかなとも思うし、

なにより、ゆうちょ銀行がある限りはそんなことは起きないんじゃないかという見方はありますがね。


そんなことを書いていたら、こんな記事が目に入った。

銀行のキャッシュレス手数料は割高? 公取委が調査着手 (Yahoo!ニュース)

銀行口座からプリペイド支払い手段に入金するときの手数料が高くて、不当に競争を阻害しているということはないか?

そんな懸念について、公正取引委員会が調査に入ったということらしい。

やはり銀行が出入口を握っている以上、ここの手数料が高いと何をやっても高止まりしてしまう。


決済手数料が下がれば、キャッシュレス決済のメリットを多く享受できるようになり、普及は進むだろうし、

逆に現金決済のコストが上がれば、その費用を抑えるためにキャッシュレス決済の促進に進むかもしれない。

決済手数料が下がる方向はよいが、逆に手数料が上がる方向で、やり方をしくじると、

現金が見放されるのではなく、銀行が見放され、キャッシュレスとは逆の現金社会になってしまう可能性すらある。

今の日本で、銀行が取る手数料が下がるわけはないので、さてどうしようかということである。

8K映像の即位の礼

今日は即位礼正殿の儀、ということで休日なんだけど、

テレビ中継でも見るかと思ったら「BS4Kでやってるよ」とのこと。

同じNHKでも総合テレビとは内容が異なったようで、BS4Kは淡々と風景を伝えていた。

それにしても4Kか……と思ったらBS8K同時ということで、4Kダウンコンバートなんですね。


即位の礼をテレビ中継で見守れるようになったのは、前回の1990年(平成2年)が初めてのこと。

そりゃ日本のテレビ放送が始まったのが1953年ですからね。

でも、そのもう1回前、1928年(昭和3年)のときはラジオ中継が行われていたという。

どうも、ラジオの全国中継ができるようになったのが、この直前だったようだ。

余談だが、ラジオ体操が生まれたのも同年、昭和天皇の即位記念だったそうだ。

AMラジオ → カラーテレビ → 8Kスーパーハイビジョンテレビ という移り変わりだったんですね。


しかし、驚くべきことに、前回の即位の礼をハイビジョンカメラが記録していたらしい。

僕も見てないんだけど、NHKの番組で1990年の映像にしては妙に鮮明で、16:9の映像が出てたんだそうだ。

現在のNHK BSプレミアムの前身となった、NHK BS-hiが本放送を開始したのは2000年のこと。

本放送こそ2000年スタートだが、すでに同チャンネルでは1991年から試験放送を開始していた。

さらにそれより前、1989年からすでに実験放送をやっていて(BS2の一部時間帯を放送休止にしての試験だったらしい)、

すなわち、1990年にはすでにハイビジョンカメラはあったわけだ。放送局がなかっただけで。


8K実用放送が始まったとはいえ、8Kカメラはけっこうな貴重品だ。

それはBS4KとBS8Kの番組表を見比べてもわかるが。

ラグビーワールドカップも試合によってBS4Kで放送してるが、BS8Kにはない。

おそらく、試合を伝えるにはたくさんのカメラが必要だが、8Kで揃えることはまだ出来ないというのはあるんだろう。

今回の即位の礼の撮影で8Kってのは大奮発でしょうね。


1928年の即位の礼はモノクロフィルムで記録が残っていたらしい。(公開されたのはかなり後になってからだが)

それが1990年にはカラー映像になり、今回は広色域化とHDRでさらに鮮やかな色で残ることになるh

前回と比べて、カラー映像って点では変わらないんだけど、その質は圧倒的に上がっている。

そのことが後の時代にどう伝わるかはわからないけど、きっと報われるんじゃないかな。