例えば上本町から近鉄電車に乗る時、行き先に応じて乗る電車を選ぶ。
遠くへ行く電車は通過駅を増やして、遠くの人を中心に乗せて停車駅の多い電車より速く走っていく。
場合によっては通過駅の人でも途中の駅で各停の類に乗り換えて早くたどり着くことができる。
こういうことは日本各地で行われていて、早くて便利に使えるようにと工夫が重ねられている。
途中の駅での優等列車との接続を工夫したり、停車駅を時間帯に応じて変えてみたりといろいろしている。
大体の傾向としては朝晩は優等列車と接続すると混雑が激しくなるので、各駅からターミナルへ直接行くのに便利な列車が多くなり、
昼間は利用者が少なくなるので本数を減らすけどそれでも便利なようにと優等列車との接続を活用できるようにしている印象。
その結果、日本の鉄道は複雑で乗れたもんじゃないと外国の人には言われるかもしれないけど、
よく知っている地元の人は便利に使えることが多いのではないでしょうか。
まぁここまで複雑なことをするつもりはなくてもSimutransで途中駅折り返しの列車を作るに当たって、
ただ各停ばかりを走らせていたのではうまくいかなかったのでいろいろ試してみた。
途中駅折り返しの列車を走らせる動機ですが、終点近くでは利用者がまばらな電車が走っている一方でターミナルでは積み残しが出ていたから。
その乗客の様子を観察すると途中駅までの利用が多いことがわかったので、途中駅で折り返せばよいと考えた。
途中駅で折り返す列車はよりターミナルとの間を往復できる回数が増えるため輸送力を増すことができる。
まずはターミナル付近のごく近距離の多かった路線に2駅間だけの電車を走らせたが、積み残しを大幅に減らすことができた。
そのため同じような現象が起きている他の路線にも同様に路線の半分ぐらいの駅で折り返す電車を走らせてみた。
ところが、各停ばかり走らせると問題が発生した。
ターミナルで積み残しが多発している一方で途中駅で折り返す電車の利用がまばらで意図したように働かなかった。
近くに行く人は途中駅で折り返す電車だけでなく遠くまで行く電車も利用できる。
なので遠くへ行く電車が来ても乗ろうとする。
その結果遠くへ行く電車には遠くへ行く人も近くまでの人も乗ろうとして乗りきればよいが乗りきらなかったらSimutransは近くの人を優先する。
すると遠くへ行く人がとりのこされるが、この人たちは途中までの電車に乗れない。その結果、その電車は乗客が少ないまま出て行く。
この仕組みに問題がある気がするのだが、その結果遠くまで利用する人がターミナルに溜まって動けなくなってしまった。
そこでいろいろ考えた結果、遠くまで行く列車は通過駅を設けることにした。
といっても設備の都合追い抜きを行うことはできない。通過線を作ることは想定していなかったから。
ということで普通を追い抜かない急行というものしか設定できない。
果たしてそんなものに意味があるのかという疑問はあるものの、名鉄瀬戸線などそのような場合でも通過駅のある列車を走らせていることがある。
前の各停に急行が追いつくようなことも本数が少ないからさほど心配ないと考え、追い抜かない急行を走らせることにした。
途中で折り返す列車のある駅まで利用者の多い駅もないので、急行はターミナルからその駅まで2駅ほど通過することにした。
2駅通過したぐらいで変わるもんかとおもったが、少しは状況が改善した。
ガラガラで走っていた途中で折り返す各停だが、急行が通過する駅を利用する人が使わざる得ないため利用者が増えた。
折り返し駅より先の利用者で急行の止まらない駅に行く人は各停が折り返す駅で各停に乗り換える必要がある。
これは利用者にとっては厄介なことだが、各停に乗り換えるために降りたすき間にその駅から乗る人も乗車できる。
その結果、積み残しを減らしてターミナル駅の情勢は正常化した。
あとわずかに急行の方が所要時間が短いので往復できる回数が増えて、輸送力を増すことができた。
Simutransでは詳しいダイヤの設定ができないので、
ターミナルで途中駅折り返しの各停→遠くまで行く急行の順番で来て欲しいのに逆に来たり、
折り返し駅でターミナル行きの急行→始発のターミナル行きの各停の順番に来て欲しいのに逆に来たり、
不満は多いが、それでも多少はましになった。
ところで追い抜きを行う場合だが、先に書いたように日本では追い抜きのときに優等列車と接続して利用できるようにしていることも多い。
しかしこれはSimutransでは意味がない。というのもSimutransでは乗り換え回数の少ない系統を選んで使う。
全区間にわたって急行と各停を走らせていたとして、急行に乗って後で各停に乗り換えた方が早い場合でも利用しない。
ひたすら各停で目的地まで向かう。
なので日本で起きているような優等列車ばかりやたらと混むという問題は起きないのは良いことなのかな。
まぁダイヤを詳しく設定できない以上はそのような接続が上手く働く気がしないので乗換の少ないルートを選ぶ方が賢明だと思うわ。
同じようなことをバスでも行ったがこちらはもっと顕著に効果が出た。
というのもバスはバス停をくまなく回るため遠回りしながら走っていたが、途中までノンストップにすればこれをショートカット出来る。
さらに遠くまで行く快速バスと途中までのバスとどちらも使えるバス停はほとんどないため、完全に利用者を分離出来た。
これにより遠くの人がバスターミナルに溜まる問題と近くの人がバスに乗れない問題を解決することができた。
ちなみにこの場合快速バスとそうでないバスの所要時間の差は多そうだが、どちらも利用できる場合は先に来たバスに乗る。
なので最終的な目的地への到着は遅くなるかも知れない。まぁそういうもんなんですわ。