真ん中の座席がお得?

今日は仕事でも手続き関係でもさほど広くもない事業所内をあっちゃこっちゃと行き来していた。

その原因はたくさんあったけど、1つの理由は明日に某所に出張に出かけるからだったのだが、

そのために ビジネスえきねっと で新幹線の確保をしていた。(cf. 指定券を捨てれば回数券だけ残る)


新幹線の座席は典型的には2-3配列となっている。

シートマップで座席の埋まり具合を見てると、窓側が人気のあることがわかる。

だいたいそうだよね。在来線特急でも窓側ばっかり埋まってるのを見たことがある。

しかし、ここで僕がオススメしたいのが3人がけの真ん中の座席である。


なぜならば、他の座席に比べると幅が広いからだ。

これ、座席を裏側から見るとよくわかるんだけど、露骨に真ん中の座席の幅が広い。

東海道新幹線の車両では他の座席幅が430mmのところ、3人がけの真ん中は460mmとのこと。
(cf. 鉄道トリビア/N700系普通車の座席は、同じ料金でも狭かったり広かったりする (マイナビニュース))

なんと7%増しである。まぁその程度なんですけどね。

そうはいっても右も左も人に挟まれるとかやってられないという人もいるだろうが。


けど一番お得なのは山陽新幹線・九州新幹線である2-2配置の座席だよな。

山陽新幹線だと さくら号・こだま号 の指定席など。昔だとひかりレールスターの指定席と言ってたところだが。

座席幅もさることながら、肘掛けの幅が広いのがいい。

以前、さくら号に姫路~岡山の1区間だけ乗ったことがあるのだが、あれはすばらしいな。

2-3配置の3人がけの真ん中の座席幅の広さと2-2配置の座席幅の広さは比べるものではない。


とはいえ、東海道新幹線や東北・北陸・上越新幹線ではグリーン車でもなければそんな幅の広い2-2配置にありつくことはできない。

東北新幹線では山形新幹線用・秋田新幹線用車両で2-2配置があるけど、車体幅も狭いから在来線と一緒ですね。

そんな中で贅沢だったなと思うのが、昼間に空いているのひかり号自由席に乗ったときのことだ。

これだけ空いていると2人がけとか3人がけの座席を1人で独占できてしまうわけだけど、

そこで3人がけの座席の真ん中にドンと座るのである。

座席幅は広いし、窓側に座っている人がいないから車窓も楽しみ放題だ。

なかなかそんなことないけどね。まぁけど自由席で真ん中の席に座ったとしても、左右どちらも人が座ることはそんなにないんじゃないかな?

右も左も人というのはよっぽど混んでいるという状況とも言える。指定席だとなんとも言えないけど。

市町村が手を取り合ってバスを走らせると?

今、住んでいる市はかなり狭いもので、どっちに行ってもわりとすぐに市境にたどり着いてしまう。

市街地の中に市境が走っているということで、毎週、市内のスーパーに買い物に行くたびに市境を越えているのが実情である。

道路を走っていてもわずかに隣の市に入ってしまうと。最近、家から隣の市に出る側だけカントリーサインが取り付けられた。


そんな市境が錯綜している地域らしいこととしてコミュニティバスの共同運行というのが行われている。

隣接する2市で協定を結んで、市境付近を走るコミュニティバスを走らせてるのよね。

一方の市のコミュニティバスの路線に組み込まれているが、他方でも我が市のコミュニティバスとして紹介されている。

専用車には両市の名前が連名で書かれているけど、運行主体とか車両の所有はどうなってるんだろうね?


話は変わるが、奈良交通は10月から八木大滝線・熊野線を廃止することを発表している。

奈良県東部・中南部地域の一部路線の再編について―平成27年10月1日(木)― (奈良交通)

この路線の話は約1年前に廃止を逃れたということで紹介している。

むしろ、一番危ないのではと思ったのが、湯盛温泉杉の湯~池原・下桑原の路線である。

この路線は川上村の湯盛温泉杉の湯バス停で八木駅からのバスと接続し、川上村を進み、上北山村、下北山村を結ぶ路線である。

上北山村は日本トップクラスの人口密度の低さを誇り、とにかく沿線人口の少ない路線である。

(中略)

あとの路線は減便などもありつつも走り続けるようですね。

心配してた 杉の湯~下桑原のバスだけど、杉の湯~池原の系統が廃止になるとあるから、

1往復に減便して走り続けるということなんかな? いずれにしてもバスは走るらしい。

(奈良交通から突きつけられた予告状)

この、湯盛温泉杉の湯~下桑原の路線が熊野線である。なぜ熊野線なのかというと、八木駅~熊野市駅~新宮駅の路線に由来を持つからだと思う。

2往復だったのが1年前に1往復に減便されたが、奈良交通の手で走り続けていた。

それがこのたび、大淀バスセンター~上市駅~湯盛温泉杉の湯の八木大滝線とともに廃止されることになった。

これも1年前までは八木駅~湯盛温泉杉の湯の路線だったのだが、全便大淀バスセンターまでに短縮された。一応、八木駅までの接続便もある。

それから1年経って両路線とも廃止というわけだが、この代替交通こそ、沿線の吉野町・川上村・上北山村・下北山村が連携するコミュニティバスということになる。


現状どうなっているかという話だが、まず吉野町と川上村に注目する。

もともと吉野町は スマイルバス 、川上村は やまぶきバス というコミュニティバスを走らせていた。

スマイルバスは何系統かあるのだけど、今回廃止される路線に関連したところでは 吉野病院~上市駅~南国栖 という路線を走らせていた。

元々、八木大滝線には国栖(くず)経由で走る便がそこそこ走っていたらしいが、奈良交通は所要時間の短い五社トンネル経由の路線に専念し、

スマイルバスがかつての国栖経由系統の吉野町内区間を代替することになった。

一方で川上村は奈良交通の路線を補完するように上市駅~湯盛温泉杉の湯~入之波でやまぶきバスを走らせてきた。

奈良交通の補完ということの意味はいろいろあって、奈良交通のバスがない時間帯に上市駅発着で走るという意義、

熊野線の1日1往復のバスしかない杉の湯より先のバスの便を補完すること、そしてかつての国栖経由系統の川上村内を補完すること。

上市駅まで行くという点では奈良交通と重なり、国栖経由で走るという点ではスマイルバスと重なる。

やまぶきバスは吉野町内での停留所を絞っているけれど、五社トンネル経由の便を別とすれば同じところを走ることに違いは無い。


これが、10月からは スマイルバス と やまぶきバス の相互乗り入れが始まる。

スマイルバスは一部便で 南国栖~湯盛温泉杉の湯 を延長し、吉野病院~上市駅~湯盛温泉杉の湯 として川上村まで運行する。

やまぶきバスは吉野町まで乗り入れる便は減らす一方で、吉野町内ではスマイルバスと同じ停留所にとまり、朝の通院対応のバスは吉野病院に乗り入れる。

運賃制度も違ったのだが、運賃はスマイルバスに合わせて200円均一、回数券も共通になるようで。

あくまでもスマイルバスは吉野町のバス、やまぶきバスは川上村のバスだが、沿線住民は両方ともさほど区別せずに利用できるようになる。

元々両町村が走らせていたバスの資源をうまく活用すれば、八木大滝線を代替できるという判断だったのだろう。


熊野線の上北山村・下北山村の区間まで代替するのは R169ゆうゆうバス という新設されるコミュニティバスである。

このバスは 大淀バスセンター~上市駅~湯盛温泉杉の湯~下桑原 で1日1往復、

奈良交通が沿線の大淀町・吉野町・川上村・上北山村・下北山村から受託して走らせる、という理解でいいはず。

上北山村・下北山村からも上市駅・大淀バスセンターに乗り換え無しで行けるようになるのが大きな変更点かな?

あと、平日と休日では全くダイヤが変わり、平日には朝に大淀行き、夕方に下桑原行きが走るところ、休日は朝に下桑原行き、夕方に大淀行きが走る。

観光客にもぜひ使っていただきたいという意図があるよう。逆に地域住民にとってはあまり役に立たないが。

運賃制度は奈良交通の他の路線と同じで、大淀バスセンターで乗り換えて八木駅方面に乗っても運賃通算される。

これも元からあった制度だけど、沿線町村の住民は地域公共交通パスポートの発行を受ければ、割安な運賃で乗車できる。

川上村はやまぶきバスの運賃と同じ200円(10月以降)、下北山村は村内完結300円、村内外にまたがる利用で1000円とするよう。


まぁ R169ゆうゆうバス は今までの奈良交通の路線となにが変わったのかと言われると一見分からない。

一方で吉野町・北山村のコミュニティバス相互乗り入れは、元々両町村が奈良交通バスの代替・補完と考えやっていたことを結び合わせたものということになる。

町村界にとらわれず、両町村の持つ資源を有効に活用すると、奈良交通の路線バスの代替は果たせるという結論に至ったようだ。

両町村独自の取り組みが結びつくまでにどれだけ時間がかかったのかというのはあるけどさ。

奈良交通バスの廃止というところになってやっと結びついたわけだけど、広域交通を担っていたものがなくなる以上、

市町村でどうにかして広域交通を確保しないといけない。そのためには両町村が手を取るのはそのための第一歩だったのではないだろうか。

それだけで足りない上北山村・下北山村は現状の体制に近い状態を奈良県・沿線町村でどうやって維持するか考えたのかなと。

おそらく奈良交通は赤字をかぶらないように沿線町村・奈良県と調整を行ったのだとは思うが。

これもなかなかめんどくさい話なんだけど、やるしかない状態だったのは2年ぐらい前からわかってた話だし、いろいろ考えてたんだと思うよ。


うちの市と隣の市のコミュニティバス共同運行は広域交通という話ではなくて、

市境が錯綜する地域でのきわめてローカルな需要をどうやって拾うかという問題なのだが、

市境にとらわれて奇妙で非効率な路線が走るよりはいいだろう。

目的は違えど、得たいものは同じだ。

紙ペラだけで送ること

先日、職場の人が「今作ったこれを社内便で送る」と言って、コピー用紙を2枚とじたものを見せてきた。

「封筒とか入れないんですか」というと「どうせ社内だしね」と言ってポストに持って行った。

紙ペラだけで送るというのも不思議な話だなぁ。


もし、紙ペラを郵便で送ろうとして送れるのか? というと、送れないと明示的に示されているわけではない。

ただし、ハガキ(第二種郵便物)については重量2~6gという制限が決められている。

新聞広告を切り取ってハガキとして送れるようになっているものには、

使用済みのハガキに貼るなどして送るようにと書かれている。

ただし、第一種郵便物については特に重量や厚みの下限は決められていない。

板状のものだと14cm×9cmより大きければ問題ないので、A4の紙ペラ1枚はサイズの定義上は問題ではない。

しかし、内国郵便約款第9条にこういう既定があるので、現実的に紙ペラ1枚は送れないだろう。

第9条 郵便物は、その内容品の性質、形状、重量、送達距離等に応じ、送達中にき損せず、かつ、他の郵便物に損傷を与えないようこれを丈夫な紙(帯紙は、幅8センチメートル以上のものに限ります。)若しくは布の類で包み、又は箱、缶、封筒若しくは袋に納める等適当に包装していただきます。ただし、郵便物で包装しなくても送達中にき損せず、かつ、他の郵便物に損傷を与えないものは、その包装を省略することができます。

当たり前だよね。


そんな社内便だが、社内便用封筒のストックは山ほどあるわけのだから(cf. 社内便の封筒の作法)、

そんな紙ペラだけ送るようなことしなくても封筒に入れて送ればいいのでは? とも思う。

封筒がうまく循環する限りにおいては、封筒は使い回すわけだから。

ただ、封筒を閉じる手間、開ける手間が増えるというのと、あと、宛名を書く手間が増えるという問題はあるかと思う。

実はこの紙ペラは所定のフォーマットで作って印刷しているものなのだが、そこに社内便の宛名も印刷される。

だから、そのまま送るのなら宛先を書く必要はないのだ。宛名と本文が一緒になっているということでハガキのようなものだ。

そこら辺が理由かな? という気はするけどね。そもそもE-mailではいかんのかという疑問はあるけど。


封筒がなければどうしてたか知らないけど、そこら辺に封筒があるわけで、

自分ではマネしようとはなかなか思わないけど、やっぱり合理的なんですかね?

なかなか信じがたい話だったが、実際にそういうものが行き交っていることは確かだ。

フランスが推薦する日本にある世界遺産

週末に買い物以外で出かけないのもなぁ、と思って、東京の上野公園に出かけていた。

例によって、東博に行って常設展を見ていたわけだけど、

実は特集展示の始まる日を読み間違えてて、目当ての特集展示がなくてあてがはずれた。

とはいえ、本館の展示物がだいぶ入れ替わってて、結果的には収穫が多かった。


上野公園に行くために、上野公園の公園口改札を出ると、台東区のコミュニティバス、めぐりん が通り過ぎていったが、

このバスには「国立西洋美術館本館の平成28年の世界遺産登録を目指しています」とか書かれていた。

国立西洋美術館の周りにもそのことが書かれたのぼりがたくさん立てられている。

今に始まった話ではなく、だいぶ前からこういう状況だが、実は国立西洋美術館本館を世界遺産に登録することを申し出ているのはフランスなのだ。


というのも、国立西洋美術館本館は「ル・コルビュジエの建築と都市計画」(名称は変更の可能性アリ)の一部という位置づけだからだ。

国立西洋美術館を世界遺産に/国立西洋美術館世界遺産登録をめざして (台東区)

ル・コルビュジエというフランスを拠点に活躍した建築家がいた。

なんでも時代を先取りした建築物を設計し、その中には都市計画にも踏み込んだものもあったそうだ。

これは世界遺産に登録する価値があると考えたフランスは、ル・コルビュジエの設計した建築物をまとめて世界遺産に登録することにした。

その半分以上はフランスだし、ほぼヨーロッパなのだが、遠く離れた日本の東京の建造物も含まれていたのである。

それこそ国立西洋美術館本館であり、フランスからの要望に応じて日本政府は重要文化財指定を行ったのだという。

ところで、なんで国立西洋美術館本館が含まれたのかというと、「無限に成長する美術館」のコンセプトをもっともよく実現したものだからという理由らしい。

国立西洋美術館を世界遺産に/国立西洋美術館の建築的価値 (台東区)

こうしてフランスの推薦する「ル・コルビュジエの建築と都市計画」の構成遺産の1つとして国立西洋美術館本館が含まれたのだった。


世界遺産もいろいろだけど、姫路城のように1つの遺産で完結しているものばかりでもない。

「古都奈良の文化財」は 東大寺・興福寺・春日大社・元興寺・薬師寺・唐招提寺・平城宮跡・春日山原生林 から構成される遺産である。

いずれも平城京の名残を表すものだし、春日山原生林は春日大社と関連が深い。特に疑問はないだろう。

「紀伊山地の霊場と参詣道」は和歌山県・奈良県・三重県とかなり広い範囲に分散している遺産である。

信仰の対象である寺社は大きく 熊野三山、高野山、吉野・大峯 の3地区に分けられ、それぞれ離れている。

しかし、これらは同時に詣でられることもあり、参詣道で結ばれていた。ゆえに1つの遺産として登録されたのだ。

「明治日本の産業革命遺産」ほど分散していると何のことやらと思うけど、それでも1つの遺産として認められたのだ。

「ル・コルビュジエの建築と都市計画」はル・コルビュジエという建築家の作り上げたものを結び合わせると、

フランス、ヨーロッパに留まらず、日本の建造物までも含まざるを得ないということのようだ。


もし登録されたとして「ル・コルビュジエの建築と都市計画」は日本の世界遺産かと言われるとちょっと難しい、

フランスで活躍したル・コルビュジエの足跡の顕著なものの1つが日本にあるだけだから。

ただ、確かに構成遺産の1つが日本の東京にあることに違いはない。

もし登録されれば、東京都にとっては小笠原諸島に次ぐ2つ目の世界遺産となるのかな?

実際、登録に値するものなの? というのは気になるところなんだけど、これまで惜しいところまで行っていることは事実だそうで。

台東区としてもこの行方を注目しているのはそういう事情がある。

1箱の1/4のシチュー、1袋の1/4の鍋

夕方にもなって、今日の晩ご飯をどうするか考えてなくて、

いずれにしても少し買い物しないと乗り切れないと、近所のスーパーに出かけた。

それで売り場を見ていたらクリームシチューのルーが目に入った。

手元にある カボチャ・にんじん・なす を活用できるメニューを考えていたので、ちょうどよかった。

ついでに冷凍庫に鶏肉があるので、ルーだけ買えば、あとは カボチャ・玉ねぎ・にんじん と全てあるものでまかなえる。

こうしてルーだけ買って帰ってきて、フライパンでこれらの具を炒めて煮込んで、

ルーと牛乳を加えてさらに煮込んで かぼちゃのクリームシチューが出来上がったのだった。


それはそうとして、今回買ったシチュールーはハウス食品の北海道シチュー<クリーム>なのだが、

これに限らず、カレールー・シチュールーは10皿分とかそんな単位で売られている。

さすがに10皿は多くの家庭で1度に使い切れる量ではないが、実際には5皿分のルーが2パッケージ連なって入っているので、

5皿×2として使う家庭が多いのではないだろうか?

ハウス食品もそのことは承知しているようで、箱を半分にちぎれるようになっていて、残った半分のルーを保存するのに便利なように工夫してある。

まぁ典型的な家庭は2回使えるぐらいの話なんだけどね。


ただ、1人世帯では半分を1回で使うのも多すぎるというもので、せめて1/4ぐらいで使いたいものである。

1/4なら2.5皿分、2人ならちょうどいいし、1人では少し多いが、それでも同時に2皿分できるだけなら許容範囲だろう。

こうして、買ってきたルーから5皿分ちぎって、それをさらに半分に割って使ったのだった。

水・牛乳の分量は全て1/4にして調理した。意外となんとかなるもので、いつもつかっている深いフライパンで作るにはぢょうどいい量だった。

できあがったシチューは2/3ほどをその場で食べて、残りは冷蔵庫に保管して、明日の朝に食べるつもりでいる。

こうして残ったルーの半分だが、開封後のルーは冷蔵庫で保存するようにとの指示なので、パッケージを再びラップで密閉して冷蔵庫に入れておいてある。

ということはまた近日中になんしかクリームシチューを作ることになるわけだ。

まぁルーさえあれば作るのは楽なんだけどね。


カレーなりシチューというのは1人分作るのは不便な料理だと思っていた。

まぁカレーは職場の食堂など外食で食べることが多すぎるし、家で食べるにしてもレトルトカレーが便利なので、

わざわざ家で作ってまで食べようという気は起きないが、手元にある材料でクリームシチューを作って食べたいと思ったのでこうしてやってみた。

案外できるなと思ったが、ルーを1箱の半分の半分にした上に、冷蔵庫での保存を要求されるというのは釈然としない話である。


そんな中で、これはいいなとおもったのが、味の素の鍋キューブである。

鍋に水と水の量に応じたキューブを入れて、具材を炊くと鍋ができるという優れものである。

両親に言わせれば、昔は鍋用スープなんてものはほぼなかったそうだが、現在では広く普及し、鍋のバリエーションを増やしているのは知っての通り。

典型的にはレトルトパウチで液状でスープは売られているが、レトルトパウチだと入っている分は1度で使い切らないといけない。

濃縮タイプだとビンで売られているのもあるけどね。それだと冷蔵庫に入れれば使いさしでも大丈夫だが。

鍋キューブは鍋スープを固形スープとしたことで、常温保存可で必要な量だけ使えるようにしたわけである。

キューブは8個入りで売られており、水180mLあたり1個、典型的には1人あたり1個となる。


だいぶ前に鍋キューブが安売りしていたので、試しに買ってきてあった。それを使って、先日、鍋を作ってみた。

いくら1人分とはいえ水180mLでは作れそうになかったので、360mLでキューブ2個で作ってみた。

相変わらずフライパンで調理するわけだが、水を入れてキューブを入れて、そこに白菜、長ネギ、にんじん、豚肉などを入れて炊く。

それでできあがったものを、どうするか悩んだ結果、引越以来初めて鍋敷きを使うことを決め、テーブルにフライパンを置いて食べた。

汁だけ残ったフライパンをまたコンロのところに持って行き、そこでうどんを入れてもう一度煮込み、

そのうどんを食べるためもう一度フライパンをテーブルに持ってきて食べた。

なんか変な気もしたが、おいしかったので、買ってよかったと思った。

その後、スーパーで普段の値段を確認したが、普通に鍋のスープを買うのと同程度、もしくは安いぐらいに思えたので、今後も活用しようと思った。

まだキューブが6個残ってるから、まだまだ持つけど。他の味が欲しければ買うかも知れないが。


こうして鍋キューブのことを引き合いに出したわけだが、実はハウス食品のシチュールーにも少量単位で使えるものがある。

シチューミクス (ハウス食品)

顆粒なので1皿あたり大さじ2杯の割合で入れて使うらしい。こうすれば任意の量でシチューを作れる。

じゃあ、なぜそれを買わなかったのか? それは開封したら全部冷蔵庫で保管しないといけなかったからだ。

その上、若干高かったので、それなら使用実績も豊富で、冷蔵庫に入れるのは開封したパッケージだけで済む同社の北海道シチューを買ったのだ。

もちろん顆粒であることによる新しい使い方もあるのは事実で、日常の料理でも活用することはできるのだが、あんまりそんな気も起きなかった。


一緒に料理を食べる人数も家庭によりまちまち、だからこそ任意の量で作れる商品というのは意味がある。

そういうことを鍋とシチューという2つの料理を作って感じていた。

汎用的な調味料でなんとかなる料理はいいけど、なかなかそれだけでは手間がかかりすぎる料理なのでね。

ページ番号の枝番の枝番

これまでのOJTで図面を見たりいじったりすることも多くて、

そんな中で既存の資料にページを挿入する場合のページ番号の付け方を教えてもらったことがある。

例えば、30ページと31ページの間に1ページ挿入する場合は、

挿入したページは30-1ページとして、…,30,30-1,31,… と並ぶようにするよう教えられた。


高速道路のインターチェンジの番号も新しいIC・JCTが追加されたときには枝番を付けるよね。

例えば、東名高速道路の三ヶ日JCTは新東名高速道路の三ヶ日~御殿場開通時に三ヶ日IC~豊川ICに追加されたものだが、

その時点で三ヶ日ICには17番、豊川ICは18番という番号があったので、三ヶ日JCTは17-1番となった。

なぜこういう方法を取るか? それは追加された部分以外の番号に影響を与えないためである

東名高速道路の番号は小牧から先、名神高速道路まで連番になっているから、

例えば、三ヶ日JCTを18番とすると、豊川ICは19番に変更となり、そこから西宮ICまでひたすら看板を変えないといけない。


手間の問題もあるけれど、特に図面の場合はページ番号が変わると変更履歴などの管理上紛らわしいという都合もある。

30ページと31ページの間に1ページを挿入するとき、挿入したページを31ページ、元の31ページ以降を1つずらして 32,33… としたとする。

このとき、同時に元の50ページにも変更があったとすると、変更後にはそのページは51ページになっているから、変更事項に51ページと書いたとする。

それを見て、過去の版と何が変わったのかなと51ページを開くと、そこには新しい版の52ページの内容が書いてあって「あれ?」となってしまう。

最初に50ページと決めたら、ページの挿入があろうとも50ページで固定すればこのような問題は起きない。

逆にページを削除したときは番号を詰めない。41ページを削除すると、40ページの次が42ページとなるが、それはそれでいい。


40ページと41ページの間に新しいページを50ページ追加したとすると、40-1~40-50というページが挿入される。

その後、40-20ページと40-21ページの間に3枚のページを追加するときどうするか?

僕が見た図面では、新しい3ページには 40-20-1,40-20-2,40-20-3 とページ番号を振って追加していた。

枝番のページ番号も一度決めたら挿入があろうとも固定するとなるとこうなる。

もっとも、高速道路のIC番号は枝番部分に挿入があったときには、新しく枝番を振り直すらしい。

例えば、名神高速道路の蒲生スマートIC、八日市ICと竜王ICの間に追加されたが、設置前は八日市ICが29番、竜王ICが29-1番だった。

これが現在は蒲生スマートICが29-1番、竜王ICが29-2番となっている。それも1つの答えだ。

この場合、既存ICでは竜王ICだけの変更で済むわけだから、それほどの手間ではないので許容できるという考えもあるのだろう、


枝番の振り直しというやり方もある中、枝番の枝番なんて……と思うかも知れないけど、

枝番で大量のページが追加されたとすると、枝番部分とはいえ影響範囲が大きい。

先ほどの例だと、挿入されたページの後ろには40-21~40-50と30ページもある。これが全部40-24~50-53に変わると大変だろう。

なによりページ番号が変わると変更履歴などの管理に支障をきたすのは枝番部分であったとしても変わらない。だから枝番の枝番もやむなしなのだ。

ページ番号の変更も枝番の枝番も避けたいというのなら、40-20ページと40-21ページの間に40-51,40-52,40-53ページを挿入するように、

前後と不連続な番号を許容するぐらいしかないかね。そういう例もあるんだろうか? 不連続な番号はやっぱりダメなのかな?


そういやBASICの行番号って10,20,30….のように10番間隔で振るのが慣例だけど、これも似たような話だよな。

間隔を空けておけば、もし行の追加があったときには20と30の間に25を追加するとか、そういう対応ができる。

これで対応できるのは最大9行の挿入までだが、とりあえずはこれでよかったのだろう。

あとRENUM命令とか、行番号をプログラム中に GOTO 30 のように出てくる行番号も含めて振りなおすツールもあった。

だから、行の挿入・削除で一時的に10番間隔ではなくなったとしても、結局は10番間隔に振り直していたわけだ。

なので、行番号を変えないで済むようにという趣旨ではなかったのだが、挿入・削除時にとりあえず編集する範囲を限定できるという点では枝番と同じ考えだ。

枝番は後から付けることができるが、行番号は必ず整数にしたいという理由があれば、このやり方は合理的ではある。

休日が続くとお金が動く日が大きく動く

毎月何日に口座から引き落とされるとか入金されるとか、

そういう取り決めをしていたとしても銀行が休みではどうしょうもない。

なので前営業日か翌営業日かどちらかに動かすわけである。


例題として、セゾンカードの引き落とし日を考えてみる。

セゾンカードは毎月4日に引き落としだが、その日が休みなら翌営業日に引き落としがある。

来月、10月4日は日曜日なので銀行は休み。なので10月5日に引き落としがある。

消費者にとってはお金を支払う側は翌営業日、受け取る側は前営業日に動かされるものだと思う。

給与は会社によっても違うからなんとも言えないが、年金は偶数月15日入金のところ、休日の場合は前営業日になるそうだ。


さて、昨日までの連休、ふと口座残高が気になってATMで残高照会を行った。

とある振込があったかどうか確認したかったのだ。だいたい金額を見れば類推できるつもりだった。

そしたら残高が予想外の金額になっていて「一体何があった!?」と思ってしまった。

これ、連休のせいでお金の動く日が大幅にずれてしまったのよね。

すっかり忘れていたのだが、後で日付を確認してみたら確かにそうだったようだ。

今まで1日、2日動く経験はあったが、それ以上はそうそうないので驚いた。


もっともクレジットカードの引き落としについて言えば、毎年1月はけっこう動く。

僕が持っているクレジットカードのうち、月初に引き落とし日が来るのは、

毎月1日のポケットカード、毎月2日のイオンカード、毎月4日のセゾンカード・ビューカードと4つあるが、

1月1日~3日は正月ということで銀行は必ず休みになる。なので、ポケットカードもイオンカードも引き落としは4日以降になる。

さらに4日が土日と重なるとさらにズレることになり、今年1月4日が日曜日なので、5日に4つのクレジットカードの引き落としが重なった覚えがある。

あと5月も連休で大きくズレることはある。5月4日の引き落としは3~5日が毎年休みなので必ず6日以降になるな。


もっとも営業日でないと残高が動かないというのは過去の話で、

休日でもATMは営業しているし、ネットバンキングも使えるし、同じ銀行内なら振込だって反映される。

実際のところは銀行の休日にお金が動いたとしても、たいていの会社はその日は休みなので、

支払うお金の工面は前営業日までに済ませないといけないし、受け取るお金は翌営業日にならないと使えない。

それなら前営業日か次営業日に決済してもあまり変わらないのも事実なのだろう。


もっとも、銀行同士を接続する全銀ネットは2018年から24時間365日稼働を行う予定となっている。(cf. 24時間・365日振り込みOK 全銀協、18年にも (朝日新聞))

現状の平日8時半~15時半というのはあまりに短すぎるので、こうして稼働時間が拡大されることで多様なニーズに対応できるようになるのはよいことだ。

では、前営業日または翌営業日に動かすという取り決めがなくなるか? と言われると、そこはなかなか変わりそうにないけど。

どちらかというと1つの営業日が拡大する効果の方が大きそう。今までシステム上15時までしか対応できなかったけど、

取り決めで17時までに決済されれば、その営業日に決済が行われたということにしましょうとすれば、少し楽になるかもしれない。

結局は24時間365日稼働に決まったようだけど、平日の運用時間拡大からやらんかという話も出ていたはずだし。

消費者にとっては休日もお金が動くというのがまずインパクトがあるけど、そこは見方次第だと思う。

通り名がおかしい気がする

ここに引っ越してきていろんな道に通称名が付いていて、

こんな道にも名前付いてるんだと驚いたものだ。

細い道でも商店街のある区間があると、その延長線上も名前が付いてることが多い気がするな。


なかなかマメだなぁ、と思いながら見ていたのだが、しばらく生活していると変なことに気づいた。

まず、1つの道路に2つの名前が付いていること。

道路標識に書いてある通り名と商店街の名前に付けられている通り名が一致しないのよね。

本当の原因かはわからないけど、この2つの通り名の設定区間が違うようで、

僕がおかしいと思った区間はこの2つの設定区間が重なる部分のようだ。

おそらく命名者が違うんだろうな。一方は広域、一方は市内完結だからな。

僕としては市内完結の方の通り名の方が好きなんだけどね。歩く人にはそっちの方がしっくり来るんだろうな。


それからしばらくして、自転車で隣接市域も含めてぶらぶらと走っていたとき、またおかしなことを発見した。

まず、道路を真っ直ぐ進んでるはずなのに通り名が3回変わること。市境を越えるごとに通り名が変わるのよね。

後で詳しい設定区間を調べたら、厳密に市境で変わっているわけではないのだが、感覚的にはそんな感じだ。

市ごとに考えはあるのだろうが、こうコロコロ名前が変わるのでは紛らわしい。

ちなみにこの先ではまたもう1度通り名が変わるそうで。なんてこったい。


これだけならそんなもんかなと思うのだが、そのうち1つの通り名が別のところで発見したときには「は?」と思ってしまった。

これも詳しい設定区間を調べたら理由がわかったのだが、違うところにあるように見えた同じ名前の通りは名目上は連続しているらしい。

この通り名は南北方向に設定されているのだけど、その途中に屈曲があるなど、幹線道路としては不連続な区間がある。

ここにはアーケードの商店街を挟んでいるほどで、商店街区間では別の通り名も付いているのでこの通り名は事実上黙殺されている。

この南側区間を北側に延長するように新しく道路が建設され、ここには別の名前が命名された。

おそらくこういう理由で違うところに同じ名前の通り名があるように感じたのだろう。

理由がわかったが紛らわしいことは確かだ。南側区間に行きたいと思い、同名の通りの北側区間を走っていたら不連続なわけだから。

不連続区間より北側は別の名前の通りを走らないといけない。


通り名の定着度合もいろいろだろう。

歴史ある街道名にちなんだもの、広域幹線道路の通称名として古くから使われていたものは、

わりとすんなり受け入れられるし、設定区間も特に問題ないだろうが、そういうのでもないとなかなか難しいよね。

できるだけ一貫した命名をして欲しいものだが、大阪の南港通とかよくその命名を突き通したなと思う。

南港通って西側こそ港湾地区だけど、北加賀屋駅より東は港の雰囲気もなく、帝塚山のあたりを通り、平野区までその名前のまま進む。

確かに真っ直ぐ行けば南港にはいける。けど南港に行く道という感じはあまりなかったような気がする。

大阪市の通り名は大阪市が統一して命名しているから不整合はあまりない。だから南港通みたいなことが起きるんだろうけど。

碓氷峠に挑んだ跡を巡る

おととい、所沢・川越と埼玉県内に出かけていたわけだが、今日は群馬県まで出かけていた。

この連休は今まであまり行ったことがない埼玉県と群馬県に行こうというところは早い段階で決めていた。

特に群馬県はこれまで事実上行ったことがない。ただし、東北自動車道が館林市周辺を通過しているので、通過したことはあるらしい。

東北自動車道ということはシリウス号とノクターン号だから十中八九寝て通過してるけどな。

埼玉県なら所沢・川越はわりと前から思いついていたのだが、群馬県とか具体的にどこ行くともさほど考えていなかった。

いろいろ案はあったのだが、昨日考えた結果、碓氷峠に出かけることにした。


碓氷峠というと中山道の安中市~軽井沢町の山越え区間のことで、

かつて東西の主要幹線であった中山道の難所として知られている。

その昔、中山道に沿って大阪~東京を結ぶ鉄道を敷設しようということを真面目に考えていたこともあったようだが、

碓氷峠を越えるのがあまりに難しいと言うことで、現在の東海道本線の建設が行われたという経緯がある。

名古屋~京都が関ヶ原経由の中山道ルートになっている理由の1つは中山道で鉄道を建設しようとしていた名残だと言われている。

こうして中山道ルートでの鉄道建設はとりあえずなされないことになったのだが、

中山道から分岐して長野・富山方面へ向かう北国街道ルートで鉄道ができることになり、碓氷峠を越える鉄道の建設がなされることになった。

現在は碓氷峠を越えて北陸新幹線が走っており、再び北国街道ルートが東京~富山・金沢のメインルートとなっているのだが、そのあたりの経緯は過去に書いたとおり。

北国街道ルートを蘇らせるはくたか号


北陸新幹線開通以前の碓氷峠区間の在来鉄道は66.7‰(6.67%)の急勾配のため、電気機関車の助けが必要だった。

そのための電気機関車の基地が碓氷峠の群馬県側の横川駅に併設されていた。

碓氷峠区間の在来線はあまりに運用・維持が厳しいということで廃止され、バスで代替されることになった。

ゆえにこの区間の峠越えのための電気機関車の基地であった横川機関区は廃止されることになったのだが、

横川機関区跡地には 碓氷峠鉄道文化むら という施設ができ、電気機関車ゆかりの地ということで電気機関車をはじめとした展示があるのだという。

さらにはかつての碓氷峠の鉄道敷を使った遊歩道「アプトの道」、そのまま線路を転用したトロッコ列車など、実際にかつての碓氷峠区間に足を運ぶことができるようになっている。

見て楽しい、歩いて楽しいということで、ここを目的地に選んだのだった。


さて、群馬県の交通の要所、高崎駅、ここから信越本線の横川行きの電車に乗ればすぐにアクセス出来る。

信越本線は元は 高崎~長野~直江津~新潟という路線だったが、

横川~軽井沢は在来線廃止、軽井沢~篠ノ井・長野~直江津は新幹線開業に伴い、しなの鉄道・えちごトキメキ鉄道への分離が行われ、3区間に分断されている。

高崎~横川の信越本線は3分断された信越本線の1区間で、今にして見れば碓氷峠を越えて長野・新潟につながっていた名残と言える。

2両編成の電車の座席が埋まりきるぐらいの乗客がいて、これは大変かもなと思いながら横川駅を目指して走って行った。

横川駅で降りると、乗客の7割ぐらいは軽井沢駅のバス乗り場に進んで行った。

そうそう、高崎駅の時刻表にも横川行きの列車に 軽井沢行きバス接続あり とマークを付けて案内してあったな。鉄道は分断されたが今も流動はある。

碓氷峠鉄道文化むら の入口でトロッコ列車往復付きの入場券を買った。

定員の都合、ぶんかむら駅からの列車はどの列車か指定することになっているが、戻ってくる列車は特に指定しないそうだ。

すでに券を持っている人は優先的に乗車できるので問題ないとのこと。

往路は思っていた列車に指定できたので、それまで展示を見て回ろう。ということで入場した。


入ると一見遊園地のようだったが、博物館の要素と園内を走る乗り物など遊園地の要素がある施設で、運営者は「鉄道テーマパーク」と言っている。

まずは屋外で展示されている車両を中心に見て回っていたのだが、今では活躍の余地がないような車両が多く展示されていて、なかなか趣深かった。

いくつかピックアップすると、

  • 都市型ディーゼルカーというべきキハ35系 房総半島の鉄道が非電化の時代に通勤・通学客をたくさん乗せて走っていたよう
    (もっとも最近まで同じ車両は走っていたし、混雑対策のためそういう設計の新車を導入した路線はある)
  • クレーン車、ソ300形 かつて橋を架けるのに使われたとのこと、線路を走って現場に行っていたらしい
  • 除雪用ディーゼル機関車、DD53 あまりに除雪力が強すぎて投げ飛ばされた雪で沿線に被害が出たなんてエピソードが紹介されていた
  • 荷物車たくさん かつて鉄道荷物輸送が行われていた時代の車両たちだが、もう荷物列車なんてものはない
  • ブルートレインの先祖、オハネ12形 個室でないどころか、なんと3段式寝台である、窮屈だったんだろうなぁ
  • 銀色の電気機関車、EF30形 関門トンネルで腐食しないようにステンレス製にしたよう 

なかなかお目にかかれる車両ではない。

もちろん電気機関車もたくさん展示されていて、展示を見て始めて知ったのだけど、

動輪6軸の機関車って3軸台車×2と2軸台車×3の2パターンがあるのね。前者はC-C、後者はB-B-Bと表していたが。


そうして車両を見て回っていたら時間ということで、トロッコ列車の乗り場に行った。そしたら座席はほぼ埋まっていた。大盛況だな。

このトロッコ列車は、ぶんかむら駅 と とうげのゆ駅 の間を結んでいる。平行して遊歩道があるので片道だけ使ってもよし、往復使ってもよし。

とうげのゆ駅は峠の湯という施設の前にあるのだが、火災の影響で現在は休館中、現状では遊歩道の中間地点ぐらいの意味か。

トロッコ列車は進行方向前方に客車2台、後ろに機関車がいる。ということはバックで進む。

なんか変な気がしたかも知れないけど、こういう急勾配区間では機関車は後ろから押すもので、かつての碓氷峠に普通に鉄道が走っていたときもそうだったよう。

ゆっくりとしたスピードで進んでいく。途中、まるやま駅で一旦停車する。ここは丸山変電所の見学のために設けられた駅である。

丸山変電所は碓氷峠区間の電化に際して作られた施設である。なにしろ日本の幹線鉄道では初めての電化区間である。相当に古い施設だ。

特徴は大量の蓄電池を備えていたこと。専用の火力発電所から電力が供給されていたものの、

山登りの時は電力が不足するようで、それを補うために蓄電池を置いていたそう。今にして見るとユニークな構成と言える。

そうして、まるやま駅の停車時間含めて20分ほどで とうげのゆ駅 に到着した。ここから遊歩道を進む。


遊歩道は北陸新幹線開通で廃止された線路より、さらに古いアプト方式の時代の線路のあったところを歩けるようになっている。

レンガで作られたトンネル・橋が残っており、重要文化財に指定されているところを実際に歩けるわけだ。

特にトンネルとトンネルの間の谷を越える通称、めがね橋は有名である。今回はそのあたりまで歩いて往復することにして歩き始めた。

ゆるやかなカーブに一定の勾配、いかにも鉄道敷らしい姿である。

勾配は歩いていてもややきついなと感じる。もちろん道路ならもっと急勾配の区間はいろいろあるけどさ。

けど道路だとしてもかなりの勾配だぞ。名阪国道のΩカーブ区間が6%だけど、急カーブ急勾配とあって下り坂は特に事故が多いと聞く。

それよりきつい坂、しかもゴムタイヤではなく鉄の車輪、ただごとではなかっただろう。

最終的にはこの坂を追加の機関車で助けて普通の列車が通り抜けていたのだけど、当初はそんなことは不可能だと考えられていた。

そこでラックレールを敷設して、ラックレールに歯車を噛ませながら機関車が押すアプト式が取られていた。

そのアプト式の時代の線路を転用したのがこの遊歩道というわけ。だから アプトの道 なのだ。

さすがに古いトンネル。だいぶレンガが崩れたりしている。それでも安全に通れるようにはしてあるらしい。照明もある。

そうやってトンネルを抜けて、またトンネルを抜けて、と進んでいくと、ずいぶん高いところに出る。これが めがね橋 こと碓氷第三橋梁である。

橋の上にいても姿がわかりにくいので、階段を降りて下に向かう。そしたらレンガでつくった橋の姿がよくわかる。

こうしていかに碓氷峠を越えたのかを構造物を見て感じて、とうげのゆ駅に戻ってきた。

折り返しの列車がやってきて、案内係の人が出てきて「入場券を持っていない人はいるか?」といい、入場券を売っていた。

実はここから入場することもできる。行きはアプトの道を歩いて、帰りはここからトロッコ列車で戻って、そのまま 碓氷峠鉄道文化むら を楽しむこともできる。


戻ってきて、資料館の中の展示を見た。

ここの展示は碓氷峠の鉄道の歴史に終始しているが、なかなか丁寧に資料が集められている。

最初は蒸気機関車で開通した碓氷峠区間、しかしトンネルが連続し、速度も遅いという状況で、乗客・乗務員は機関車の排煙にたいへん苦しむことになった。

そこで、日本初の幹線鉄道の電化が行われることになった。

これでだいぶ快適になり、強力な機関車も導入してスピードも向上したのだが、時速18kmとかいうかなり遅いスピードで進むのが精一杯だった。

これでは不十分ということで、アプト式によらない方法を模索していた。そんな中、技術の進歩で66.7‰の勾配でも鉄の車輪だけで進めるようになった。

それを踏まえて新線建設・複線化が行われ、完成後は今までの倍ほどのスピードで進めるようになったとのこと。

いろいろ資料が置かれていて、碓氷峠区間のアプト式鉄道を紹介する外国語の論文とか、新線建設を提案する報告書とかそんなものも展示されている。


長らくにわたり、いかに碓氷峠区間に鉄道は苦しめられてきたか。実際に歩いて見て感じることは多かった。

今の北陸新幹線では勾配は最大30‰に抑えたルートになっている。とはいえ、新幹線の中ではかなり急な方だ。

ただ、新幹線の車両は電動車が多いのでパワフルでブレーキ性能も高い。だから210km/hぐらいのスピードは出せるらしい。

新幹線の高崎~軽井沢の所要時間はわずか15分、これまでの歴史を考えればいかに画期的なことかよくわかる。

碓氷峠以外でもそういう画期的な変化というのはたくさんあって、その変化というのは展示されている車両などからも感じることができる。

そういう発見ができたのは面白かった。


帰りの電車で車窓を見て、さすがに群馬県や埼玉県の北部ともなるとかなりのどかなもんだなと思ったんだけど、

山が見えないということで、関東平野の中を走り抜けているんだなということを感じていた。

群馬県もどこに行くかによるけど、高崎だと東京からの直通列車も多く走っており、乗ってれば着くというのは気楽だ。

高崎~東京(上野)で101kmだから距離はけっこうあるんですけどね。しかもひたすら各停だけど。

急ぐ人は新幹線かな。在来線特急もあるけど。

今時の家計簿サービスに挑む

今月頭にココマネ家計簿のサービスを停止するという連絡が来た。

【重要】ココマネ サービス終了のお知らせ

僕がこのサービスを使い始めたのは2011年、4年ぐらい使ってたんだな。


サービス停止の直接の原因かどうか知らんが、NTTグループではNTTコミュニケーションズの運営するKakeibonという家計簿サービスがあるそうだ。

これはネットバンキングやクレジットカードのWebサービスから取得した情報を元に記録を作成するサービスだ。

最近、こういうサービスがいくつか出てきていて、そんな中でココマネはそういう機能を備えていないし、備えるつもりもないということなのだろう。

それだけが原因かは知らないけどね。単純に儲からんのかも知れない。


そんなわけで今時の自動記録機能付きの家計簿サービスでも人気が高いらしいZaimを使ってみたのだが、

その上で、これまでココマネ家計簿でなにを管理していたかを整理してみる。

まず、消費の記録だが、1つの買い物でも食料品と生活用品が混ざってたりというのはあるからレシートとして記録するのは必須である。

イトーヨーカドーでの1666円の買い物のうち、生鮮品は888円、加工食品は600円、生活用品は178円とかそういう情報がいると。

そうしないと消費を分析するのに役に立たない。

次にクレジットカードの引き落としの管理だ。これこそ家計簿を付ける直接の動機で、来月の引き落としがいくらで残高がいくらでとか見ていた。

ここでポイントは明細を打ち込んだら、その瞬間に引き落としも記録されるということで、

請求額確定を待たずとも再来月いくら落ちるかなとかわかる範囲で調べられる。そういうメリットもある。

もっとも、実際の銀行口座での取引、クレジットカードと同期させる機能はまったく持たないので、ズレたら手で合わせないといけない。

特にクレジットカードの請求のずれは、どれがズレてるか調べて引き落とし日を変更してとか、けっこうマメな作業が必要なところでもある。


それでZaimを使っての感想だが、確かに自動でいろいろ記録されるのはおもしろい。

これまでインターネット関係の費用はカードの請求を見ながら請求に合わせるように打ち込んでいたのでその手間はなくなる。

店舗名と費目の対応を自分で決めることもできるので、NTT東日本といえば通信費/インターネット関係だよとか好きに定義できる。

あとクレジットカードと銀行口座だけじゃなくてnanacoとかWAONとかWebで照会できる電子マネーも対象なんだね。

なるほどなと思ったのだが、しかし問題はイトーヨーカドーといえば食費/生鮮品ではないように1つの費目に分類することが不適切な場合もある。

Zaimは1明細に複数の品名を入れることができるので、レシートに対応させて記録することはできる。

しかし、クレジットカードの請求や電子マネーとの同期で打ち込まれた明細を複数の品名に分解して記録することはできない。

そのような場合は自動記録されたものを消して打ち直せということになる。

ちなみにお金の移動も自動記録できるのだが、入金側も出金側も自動記録対象だと競合してしまうので、

そのような場合は出金側と入金側をいずれも集計対象外とすることで対応するのが適切なようだ。

Zaimは振替としてお金の移動を1回で打つことも、バラバラに打つこともできる。どっちがいいかは場合によりけり。そこは使い方の問題だ。

あとZaimはある程度自動で分類してくれるのだが、不適切な分類というのも起きるわけで、そこは随時補正しないといけない。

特に費目をいじると自動分類は役に立たないことになる。

人によって費目の分け方を変えたいのは当然のことで、Zaimの費目の分け方は僕に全く合わないので全面的に変えたのだが、自動分類が邪魔だ。

あと、クレジットカードの引き落とし予定は一見分からない。E-mailで連絡してくれる機能はあるようだが。


他にもいくつか試してみたけど、そんな中ではZaimが僕に最も合っているように思ったが、

そうはいっても実際に使ってみると上で整理したようなやりたいことがやりにくい・できないのでは不便だ。

確かに自動記録はいいんだけど、無理して自動記録を使っても、機能に振り回されるばかりでいいことはない。

そんなことを思いながら探していたらこんなのが見つかった。

オンライン家計簿 うきうき

これ、なんかUIがココマネにそっくりなんだよなぁ。というかほぼ同じだ。

機能面でも大差は無い。しかも他社CSVインポートってようはココマネのCSVが読み込める機能なのよね。

ちゃんと口座と費目をココマネに合わせて用意すれば、それでインポートできてしまうんだよね。

なんでこんなに似てるんだろ?

今までの使い勝手とあまり差がないということは移行もすんなりできるということで、その点では都合がいい。


今月いっぱいまではココマネでの記録、そこからは別のサービスでの記録とする予定でいる。

今のところは うきうき への移行が本命かな。

ちょっとだけ考えるべきことはあるけど、使い勝手はほぼ変わらないわけだからね。