「却下してください」というのは変な言葉のような気がする。
上司に「承認してください」というのはわかるし、上司から「承認された」または「却下された」というのはわかる。
けど、上司にわざわざ「却下してください」というのはなんかおかしい。
だが、システム上、却下を依頼するということはそれなりにあるのである。
よくあるシステムとして、ドキュメントを作成→承認依頼→上司が承認処理→次工程へ というものがある。
承認依頼を出すと、E-mailとかで承認すべき上司に連絡が行くので、基本的にはなにもしなくていいと。
実際には補足説明をしにいくことはあるけど、システムの設計上はそういう手間を不要にしているということかと。
ここで問題なのが承認依頼~上司の承認の間の作成者にとってのシステムの挙動である。
承認依頼までは編集はし放題だし、承認後はロックされ編集はできなくなる。
ただ、承認依頼~承認までの間はシステムによって挙動が違って、編集できるシステムもあれば、編集できなくなるシステムもある。
編集できなくなるシステムでは 上司の却下 というアクションはけっこう重要で、却下されるとロックを解除することができる。
そこで上司に「却下してください」という申出をすることがあるのだ。
そもそも、却下を依頼しなければならない状態で承認依頼を出すことが問題なのかもしれないが、
自分でのチェックを終えて承認依頼を出した後で、他の人に指摘されたり、状況が変わってしまったりということは起きうる。
そうなって編集をやり直さないといけないとなれば、「却下してください」といいに行くはめになるわけだ。
こういうときに「承認依頼の撤回」とかいう機能があれば、わざわざ上司の手を煩わせることなくロックを解除できるのだろうが、
僕が知る限り、そういう機能を備えたシステムというのは見たことが無い。
世の中にはそういうデザインのシステムもあるのかもしれないが。
まだ、自分で発見した問題に対して、上司に却下を依頼するのはやむを得ない気もするが、
上司から承認依頼にたいして「ここを修正するように」と連絡が来たというのに、システム上は却下されていなくて、
わざわざ「却下してください」と言いに行くのは、なんというかアホらしい話である。
作成者の立場としては、却下→編集→承認依頼 というフローを描くわけだけど、
承認者の立場としては、修正後に改めて承認するというところに発想が飛んでしまうんだろうな。
却下しないと修正してくれないということは見落としがちなことなのだろう。
対策というか、承認依頼を出す時点で、もう修正すべきところはない状態にすることは肝心なことだろう。
フロー上は 作成→検図→承認 でいいことになっているが、作成の枠内で他の人にチェックしてもらうということはある。
僕が書いたドキュメントを他の人に渡して、その人の書いたドキュメントを僕が受け取って調べると。
そしたらボロボロと修正点が出てくるんだな。それを修正するだけでも、承認・却下絡みの手間は確実に減ったはず。
そんな修正点だらけのドキュメントを承認依頼に出すなんて論外というのはごもっともな話だが。
けどそれを阻止できる、修正させることができるというシステムにはなっていることは確かだ。
3月31日になんとしても承認をもらえという案件があって、その作成担当としてあれこれやっていたわけだけど、
これでOK!って出したら、却下を依頼するはめになって、なにかとめんどくさかった。
なにぶん初めてのことで、指導してくれている人と一緒に確認しながら作成していたんだけど、2人そろって同じ勘違いをしてしまったと。
おかげさまである程度の余裕を持って承認完了となる予定が、余裕を食いつぶすことになってしまったとさ。
自分の担当分だけが原因ではないんだけど、まぁいろいろね。
余裕を食いつぶしたってだけで、一応オンスケジュールだし、終わりよければ万事よしってことですかね。
このあたりでおもしろいエピソードは他にもあるのだが、また後日、書ける範囲で。