最近気づいたことがあって、それは駅の可動式ホーム柵対応にあわせて、
車両番号を車体上部に書き直すのは必ずしも一般的ではないということ。
これ、地域によってピンと来る人とそうでない人がいるかも。
大阪市営地下鉄(現OsakaMetro)今里筋線は開通時からホーム柵が導入され、
それに伴って導入された新車は車両番号が窓上に書かれていた。
従来は窓の下に番号を書いていたのでちょっと異様な見た目だけど、
これは柵で番号が隠れてしまうのを防ぐという明確な理由があった。
以後、大阪市→OsakaMetroでは各線に可動式ホーム柵の導入を進めていく。
御堂筋線天王寺駅(2015年)など車両側の改造なしで導入した駅もあったが、
停止位置を手で細かく合わせるのを何駅もやるのはとても大変ということか、
全駅導入にあたっては停止位置を制御できるように車両を改造している。
このとき改造された車両も車両番号を窓上に移している。
ただ、ここまでくっきりしてるのはOsakaMetroぐらいかもしれない。
東京メトロでは副都心線開業時の新車からは窓の横に車番を書くようにしている。
それ以前の車両にはわりと近年になって窓横に車番が貼り足されているそう。
ところで東京メトロでは南北線でフルスクリーンタイプのホームドアを導入している。
こうなるとどこに書いても見えないので同じという考えだったと思うのだが、
実は直通先の埼玉高速鉄道では可動式ホーム柵が導入されているので、
ここでは意味があるということで近年は窓横に車番が貼り足されているそう。
ただ、その埼玉高速鉄道の車両は窓の下に車番が書いてあるんですよね。
開通当時からホーム柵があるが、車番を上に書くという発想がなかったか。
新車からというのは1つの考えとしてあって、
京都市も烏丸線の一部駅でホーム柵を導入したが、それ以降に導入された新車は窓上に番号を書いている。
烏丸線は車両改造なしで導入したので付替のタイミングがないのはあるけど。
直近で予定がなくてもとりあえず上に書いておけばよいという考えはあり、
ドア位置が揃う見込みが全く立たない近鉄も新車の8A系は連結部の上に番号を書いてあるよう。
(あべの橋駅と阪神三宮駅ではロープ式のホーム柵があるが、車番が隠れることはない)
一方で近鉄けいはんな線の車両はOsakaMetro中央線のホーム柵導入に合わせて改造されているが、
この改造を経ても車番は窓下にしか書かれていないそう。そこはやらんのかい。
対照的にJR各社はホーム柵導入路線の新車でも窓下に番号を書いている。
現在の山手線の車両はホーム柵導入後に入った車両だし、
大阪環状線の323系はホーム柵導入に向けてドア位置を揃えることを目的とした新車である。
それならホーム柵に隠れない場所に番号を書いておけばよさそうだが、そうはしていない。
特に不要という判断なのだろうか。
大手の私鉄では京阪と名鉄が直近の新車でも車番を窓下に書いているよう。
(南海は子会社で今年4月合併予定の泉北線用の新車で窓上に書いたものがある)
名鉄はともかく、京阪は京橋駅などにホーム柵を付けているのだが、それでも上には書いてないみたいね。
OsakaMetroの感覚では窓上に車番が書いてあるのがホーム柵対応の印とおもってたが、
世間的には必ずしもそうとは言えないということである。
もちろん車両側の改造なしにホーム柵を導入している駅もあるので、
こうすると車番を上に動かしているとは限らないのはあるでしょうけど、
JRの例を見てもわかるようにそんなの関係ないという会社もある。
そういうもんらしい。