昨日、カンタス航空は金策のためジェットスタージャパンの株式を売却するという話を書いた。
そんなカンタス航空には最近までボーイング717というのがあったらしい。
2024年10月までに全機退役しているが、聞き覚えのない飛行機である。
日本の航空会社では導入されていないが、その前身となった飛行機はいたことがある。
それがMD-90、日本エアシステム(JAS)が導入し、JALに継承された。
1996年にボーイングに合併する以前のマクドネル・ダグラスの飛行機がベースだったんですね。
合併前から開発が進められていたMD-95をボーイング式の命名にしたのが717だったと。
さらに言えば、このMD-90の前身には MD-80シリーズというのがあった。
こちらもJASが導入しJALに継承されている。
このシリーズの歴史はさらにさかのぼることが出来て、それがDC-9である。
マクドネル・ダグラスというのは1967年にマクドネルとダグラスが合併したからで、
その合併前から前身となる機材はあってそれがDC-9だったと。
合併後もDC-9という名前でバリエーションを増やしていたが、
DC-9-80 として開発されていた飛行機の名前を MD-80シリーズしたらしい。
そんなこんなで3回も社名変更で名前が変わったシリーズである。
実はJASはその頃からの顧客である。(その時代は東亜国内航空だったが)
当時のボーイングとしては近いサイズの機材として737があったが、
それより少し小さいものもニーズがあろうとMD-95あらため717を投入したという。
それで投入されたのが1998年のことらしい。
その後、737NGという第2世代の737が登場する。
現在、日本の国内線でおなじみの737-800は737NGに属する。
この頃に717はボーイングのラインナップから消えたという。
ボーイングとしては737シリーズが後継機ってことですね。
前置きは長くなったのだが、2024年時点ではかなり古い機材である。
実は購入したのはカンタス航空ではなく、買収した地域航空会社で、
一時はジェットスターに移管されていたり、よく2024年まで残ったなという感はある。
カンタス、717の運航終了 23年に幕 (Aviation Wire)
なお、カンタスが用意した代替機はエアバスA220である。
A220はボンバルディアが開発し、エアバスに移管されたもので、
リージョナルジェットの少し大きいやつという位置づけである。
ちなみにJASが導入し、JALに移管されたMD-90, MD-80シリーズだが、
JALエクスプレスに移管された機材もありつつ、2012年まで飛んでいたという。
2010年にJ-AIRが伊丹空港に拠点を動かし、当時はエンブラエルE170の導入を進めていたので、
E170が後継機になった部分も多いのかもしれない。
もう717はいなくなったが、小型機では老朽化した機材は相当多いようである。
エアバスA320、そしてA321XLRを多く購入しているようである。
カンタスではA321XLRは国内線用に期待するところが多いようだが、
オーストラリアは広いので国内線とはいえ航続距離が長い機材が必要という事情があるよう。
典型的にはオーストラリア西部のパースと東部の主要都市を結ぶ便など。
同程度の距離の国際線でも活用するのだけどね。
カンタスの状況を見ると、JALはかなり計画的に機材代替を進めてたんだなと思いますね。
納期が読める機材を選んで注文しているという側面もかなりあるけど。
特にJTAの737-800導入は、その後の737MAXのトラブルを考えればファインプレーというべきものですが。
ジェットスタージャパンでジェットスター航空にならってA320を導入したことが、
A350XWB導入につながったという話もありますからね。