男性プレイヤー・読者への配慮だった

先日「あの子は可愛い男の子。」の話を書いた。

渡良瀬準のようなそうでないような

この話とはかなり違うのだが女装している男が出てきた話で、

THE IDOLM@STER Dearly Starsの秋月涼と、

舞-乙HiME の漫画版で出てきた「マシロくん」のことを思い出した。


実はこの2人、共通的な理由で生み出されたキャラクタである。

Dearly Starsはアイマスが携帯型ゲーム機(Nintendo DS)に展開するにあたって、

従来のプレイヤーがプロデューサーとなるのではなく、アイドルとしてプレイするという形態が取られた。

大人がだらしないので、アイドル自身がセルフプロデュースするゲームだと言われてたような。

で、当時アイドルマスターシリーズのアイドルといえば女性ばかりで、

そういう中で男性のプレイヤーがプレイするのに男がいた方がいいだろう。

これが姉(秋月律子)にだまされて女の子アイドルとしてデビューする、秋月涼が生み出された理由である。


舞-乙HiME は主にはTVアニメだったが、漫画でも展開されることになった。

ところでこの作品の登場人物は大概が女だったわけである。

一方、漫画が連載されたのは「週刊少年チャンピオン」という少年漫画雑誌、

というわけで主人公は男がよかろうという話があったそうである。

が、適当なのがいないというので、王女 マシロ・ブラン・ド・ヴィントブルーム が、

漫画ではいきなり暗殺され、替え玉としてマシロ姫そっくりの男を送り込み、

これが通称「マシロくん」である。無茶苦茶もいいところである。


というわけで主なプレイヤー、主な読者への配慮だったわけだが、

それが功を奏したのかというと正直よくわからないところである。

Dearly Starsが2009年のゲームで、舞-乙HiME が2005年からのアニメ・漫画である。

女の子の形をした主人公も受け入れられると考えていたんだろうし、

時代的に見れば「ふたりはプリキュア」が2004年に放送開始されていた頃、

こちらは女児向けのアクションアニメなんで、事情は違うのですが。

舞-乙HiMEのアニメはわりとそんな感じでしたけどね。


ちなみになぜこの話を思い出したかというと、

漫画「僕はお姉ちゃんのおもちゃ」の作画を担当している柚木涼太さんが、

プロフィールに「涼ちんP」と書いていたから。秋月涼のプロデューサーということ。

そういうところに心揺さぶられた人が、今漫画を描いているという点では、

冒頭に書いた「あの子は可愛い男の子。」とも共通する話なのかもねと。

まぁ事情は全然違うんですけどね。

ジンエアーとエアプサンとエアソウル

韓国で大韓航空とアシアナ航空が合併することが決まっている。

実質的には大韓航空によるアシアナ航空の救済ですね。

アシアナ航空のブランドは消え、大韓航空に一本化されることになる。

大韓航空の崔副社長、アシアナ統合後LCCはジンエアー1本化 FSC機材・人員削減せず26年末新体制 (Aviation Wire)

ただ、気になることがあって、それが傘下のLCCのことである。

崔副社長はLCCをジンエアーに一本化するとし、「ソウルと釜山の2都市をうまく活用していく」と述べた。

本当に?


韓国の大手航空会社はこれで1社になるわけだが、LCCとされる会社はかなりある。

大手以外で最も存在感のあるのがチェジュ航空かと思う。

というか韓国の大手航空会社は日本線をあまり飛ばしていないので、

今や日本でもっとも存在感のある韓国航空会社なのかも。

この会社は愛敬グループという財閥が中心に設立されたが、

チェジュ島の行政・企業も出資している会社である。

チェジュからの国内線とともに、ソウルなどからの国際線も展開している。

日本から見てるとチェジュ航空なのにチェジュ便じゃないのかと思うけど、

本当の主力はチェジュからの韓国国内線なんだよな。出稼ぎですね。


日本から見ればチェジュ航空が圧倒的という印象だが、

全部ひっくるめて見れば ティーウェイ航空、ジンエアーが同程度、

それに次ぐのがエアプサン、イースター航空という状況である。

ティーウェイ航空は大韓航空・アシアナ航空の統合にあたり、

競争法上の措置で一部路線を移管されており、長距離線に参入するなどLCCという枠組みに留まらない会社でもある。

ジンエアーは大韓航空の系列で、大韓航空から移管された航空機を使っている。

エアプサンは名前通りプサンを拠点とするアシアナ航空系列の会社である。

プサンを拠点というが、ソウル路線もけっこうある。


これらに比べると規模が小さいがエアソウルというのがアシアナ航空系列にある。

ということで新生大韓航空は傘下に3つのLCCを抱えることになるので、

その中でもっとも規模が大きくて、元々大韓航空系列のジンエアーに統合を考えているというのである。

一見よさそうなのだが、気になるのがエアプサンのことである。

実はこの会社、プサンの地元企業も出資してるんですよね。

地元にとっても期待の大きい会社らしく、そう簡単に統合とはいかないように思える。

一方で大韓航空は統合に時間を要するのは織り込み済みでああ言っているのかもしれない。


こういう話を見ると思い出すのはANA傘下のPeach Aviation と バニラエアの合併ですね。

Peachは関西拠点、バニラエアは旧エアアジアジャパンを引き継いだ成田拠点の会社。

双方にANAは噛んでいたが子会社というわけではなかった。

エアアジアジャパンからエアアジアが撤退し、取り残された会社をなんとかする必要がある一方、

Peachは事業が軌道に乗り、ANA以外の株主から取得して子会社化、

この会社にバニラエアの事業を移管することで統合を図ったわけである。

成田発着便を中心に旧バニラエアを継承し、第3ターミナルを利用することになったが、

結局まもなく旧Peachが使っていた第1ターミナルに戻っている。

路線も圧倒的に関西に偏っており、成田の重要度はさほど高くないように思う。

関東圏にしても深夜早朝枠を使った羽田空港乗り入れなんかもあるからね。


この件はいわば関西拠点のPeachの顔を立てて、どうにも困ったバニラエアを統合した形である。

今回の大韓航空・アシアナ航空統合は大韓航空主導であることを考えれば、

元々大韓航空傘下のジンエアーに統合するのが自然だという話はなるが、

エアプサン関係者の納得感はどうだろうかなとはやはり思う。


Peachとバニラエアと対照的なのがJALグループのLCCである。

JALグループにはジェットスタージャパン、SPRING JAPAN、ZIPAIR Tokyoの3社がある。

ジェットスタージャパンはオーストラリアのジェットスターの日本部門という側面もある。

一方、成田発着の国内線はJALの国際線乗り継ぎ便を継承する部分もある。

SPRING JAPANはかつての春秋航空日本、中国の春秋航空が中心に設立し、

成田から中国に飛ばしたり、日本国内の接続便を飛ばすことを目的としていた。

ところがこれが軌道に乗らず、JALの出資割合を増やすこととなった。

当初からJALと業務面では提携していたが、より強力なバックアップを求めたわけである。

ウェットリースという名の事実上の発着枠譲渡(cf.それってスプリングジャパン便では)、

ヤマト運輸からの貨物機運航の受託などで立て直しを図っていると。

ZIPAIRは当初からJALの100%子会社で、JALからの機材移管でスタートしている。

中長距離国際線を中心としている点でジェットスタージャパンとは異なる。


この3社が並立しているのは、他の会社との関係によるところも多いように思う。

ZIPAIRはLCCとは言っているがJALの別働隊に近いのかもしれない。

SPRING JAPANが社名変更しても現在まで残っているのは不思議だが、

やはり上海春秋国際旅行社・春秋航空との協業は意味があるという認識なのだろう。


急ぐ話でもないのかなという気はするし、

まず最初はジンエアーとエアソウルの統合からかもしれない。

エアプサンは現在はアシアナ航空と広範囲にコードシェアを行う関係だが、

もう少し緩やかな関係に移行していくのも選択肢かもしれない。

当然、大韓航空の思惑通り、全部で1つの会社になるのも選択肢だろうけど。

大阪ドームでも足りない?

来月13・14日に大阪ドームである「THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD 2025」は、

なんとか両日ともチケットが用意された。1日目はステージサイド席になってしまったが。

ステージサイド席はステージには近いんだろうが、見えにくい場所があるという話でしょうね。


大阪ドームこそ広いはずなのに、なかなかチケットが用意されなくて困惑している人は多かった。

今回のステージサイド席で相当数は用意できたとみられるが、

もう2週間前まで迫っている中で諦めた人も多かったはず。

そう考えると潜在的なニーズはもっと高かったのかも名とか思う。

今までのアイドルマスターシリーズの合同イベントで、

ここまでチケットの需給がタイトだったのは初めてじゃないかなと。

不思議なもんだなと思うんですよね。


そんなこんなで宿の手配をしていたのだが、想定より高い!

もっと早く着手できれば良かったのだが1日か2日かわからなかったので待っていたと。

交通の便とか、他の目的地とかいろいろ考えながら決めていたが、うーんという感じですね。

妥協はあるが、これなら納得というのを組めたのでよかったかなと。


12月は27・28日にも京Premium Liveで京都に行く。

これが本当に年末でいろいろ混む時期だが、ほぼ弾丸旅行ですね。

そんなので関西行き2回である。

あと、これは近所だけど7日はRAISE A SUILENとトゲナシトゲアリのライブがあり、

これも「注釈付き指定席」という曰く付きの席で取れている。

果たしてこれもどうなのかという話はあるが、鉄は熱いうちに打てということで。

こっちは本当に近所ですからね。このチャンスを生かしたかったということで。

フライングスタートの管理職登用

前にこんな話を書いた。

以前は非管理職の課長を任命しておいて、後から管理職登用するのもみられた。

現在はこのような方法はとれず、課長になるときに管理職になるのが原則。

このため準備が整うまでは部長に課長兼任させるというのはありそうな話。

(課長兼任の部長)

ちなみにこの課長兼任の部長というのは1人管理職登用されたことで、

部分的に解消したが、一気に全部を引き継がなかったので、部長兼任は一部残っている。

で、今日の本題はそこではなく「課長になるときに管理職になるのが原則」という方の話。


先日、部内で部下を持たない管理職が任命された。

部下を持たないのに管理職とはこれいかにという話ではある。

結果としてそうなっている人は見たが、最初からというのは不思議である。

管理職というのは労働基準法でいうところの「監督若しくは管理の地位にある者」で、

通常は部下を持って管理する立場の人を指すわけである。

経営者と一体であるから労働時間規制を適用するのはなじまないと。

果たして管理職の全てがそうであるかというのは疑わしいものだが、

現実問題として経営者と一体であるとしないと会社は回らないということである。

では部下のない管理職とは一体何なのか?

これは経営に不可分であるスキルを有するような人なんじゃないか。


ただ、それもちょっと変な気がしたのである。

実はこの人、今度の異動で課長クラスのポストに就くことになる。

それを見越して先行して管理職登用するためにこういう手段をとったと。

まぁ実際のところ、この管理職登用の時点で部長直轄になっていて、

考えようによっては部長代理ともとれる立場ではあった。

本来であれば異動と同時に管理職登用となるべきなのだが、

そこを少しだけごまかす手段として部下を持たない管理職にしていたと。


昔はここのアプローチは逆で、先に課長にしてから管理職登用するだった。

ただ、その場合はいろいろ支障もあるだろうと見たのだろう。

なぜ今回、管理職登用が同時ではなかったのか? そこはよくわからないが、

キリのいいタイミングで管理職にしておくと研修などの都合がよかったのかもしれない。

昔みたいに管理職登用は原則年1回というわけではないのだけどね。


というわけでこの人は経営に不可分なスキルを有するというのは真の理由ではなかったと。

そういう人が本当に居るのかという話ではあるが……

ちょっと気になる話もあるんだけど、少し様子を見ないとなんとも。

資格確認証の期限が来るが

財布の中に旧来の健康保険証はいれているが、来月頭には資格確認書としての効力もなくなる。

ポイしても特に何も起きないということである。

すでに医療機関(といっても歯医者一軒だけだが)ではマイナンバーカードを呈示しており、

特にこれでどうという話はないので、よいわけだけど……


健康保険の保険者にもよるが、勤務先の健康保険組合について言えば、

現時点でマイナンバーカードの保険証利用登録がされていない場合、

今年12月から1年間有効の資格確認証はとりあえず自動発行されるそう。

その先は都度申請が必要ということになるらしいが、果たしてどうか。

他の制度だと後期高齢者医療制度では2026年7月までは登録有無によらず資格確認証を発行するという。

すでに2025年7月には一度資格確認証を自動発行しているので、

あと1回は自動発行して、2027年7月末までは持つということである。


というわけで従来の健康保険証の資格確認証としての効力停止を前にして、

直ちには混乱を起こさないように各保険者対応しているとのことである。

うちの健康保険組合も今回限りの措置とはいっているけど、

正直なところそれで済むのかはわからない。

膨大な申請を都度受け付けて、それに応じて発行するのも面倒な話だから。

次の1年でさらにマイナンバーカードの保険証利用が進むことは確かだと思う。

でも、使っていない人がごく僅かとなるとは到底考えづらいところはある。

ましてや資格確認証が自動発行される状況だと。今回限りと銘打ってもね。


たびたび書いているのだが、マイナンバーカードの保険証利用はオンライン資格確認という技術によるが、

オンライン資格確認は従来からの保険証にも書かれている保険者番号・記号・番号でも利用できる。

ただ、昔からの保険証にはちょっと問題があって、

それが扶養家族も同じ記号・番号を持っているということである。

この対策として2021年から枝番というのが導入されて、個人別の番号を持つようになった。

この情報は非対応医療機関やトラブル時に呈示する「資格情報のお知らせ」や、

すでに、あるいは今後発行される資格確認書には記載されているはず。


マイナンバーカードの電子証明書から健康保険情報を引っ張ってくると、

この枝番に相当する情報は当然持っているので、個人別に治療内容などの記録が残ることになる。

実は従来の健康保険証はこの点に難があったんですね。

ただ、枝番さえ書けば同じことはできるんで、書いてもらえばよかったのだが。

あと、オンライン資格確認を行うと、同じ記号・番号を持った人が全員表示されるので、

その中で誰か特定して枝番を把握することはできているはず。

結果としては個人単位で治療内容をデータベース化することはできているはず。


あとはそれを医療機関で利用するにあたってはマイナンバーカードでの本人確認が必須とはなっている。

が、これはあくまでもポリシーの問題であり、技術的には問題はない。

実際、災害時などカルテが得られない場合には資格確認証でのオンライン資格確認でも使えるとなっている。

なので根本的にマイナンバーカードでなければならない理由にはなっていない。


当然、マイナンバーカードで健康保険が利用できるなら、

いちいち健康保険証を送らなくてよいというメリットはあるんですけど、

一方でマイナンバーカードで対応できないなら資格確認証を使うというワークアラウンドがある以上、

やはりそういうフローも存在するわけですよね。そこは避けられない話である。

オンライン資格確認はその資格確認証の有効性を確認する手段でもあり、

これは従来の健康保険証が抱えていた欠点の打開策でもある。

じゃあ、それでいいじゃないかというのは思うんですよね。


患者にとってほぼ唯一の差とも言えるのが、医師・薬剤師が治療履歴など確認出来る機能である。

最近は救急でも使用されるようになったようですね。

いずれもマイナンバーカードでオンライン資格確認を行うことが条件である。

が、さっきも書いたように技術的には資格確認証でも可能だし、災害時などには使われる可能性もある。

マイナンバーカードなら顔写真や暗証番号で本人確認を行うので、

それぐらいの本人確認はしないと使ってはいけませんよという話に過ぎない。


このポリシーがある以上、マイナンバーカードの保険証利用が進まないと、

医療機関での治療履歴活用が進まないので問題なわけですけど。

けっこう期待されている機能ではあるんですけどね。

投薬履歴などはかなりリアルタイム性が高まったという話もあるので。

でも、そこ縛る必要あったの? とは思うんですよね。


というわけでいろいろチグハグなところはあるんですよね。

特に支障がなければマイナンバーカードを保険証として使っておけばいいし、

それで楽になっている部分もあるとは思う。

渡良瀬準のようなそうでないような

BOOK☆WALKERで予約購入していた「あの子は可愛い男の子。」の2巻を読んでいた。

1巻のとき、この本のことをつぶやいている人がいて、それで読んだのだが……

この話はクラスでは冴えない男、木和田博人が実は女装コスプレイヤー「ルールー・デ・ルゥ」で、

コスプレで一緒になることが多かった男装コスプレイヤー「ウロ」が、

実は同じクラスにいるギャル、綾瀬彩で……という話である。

1巻のときの印象としては共にコスプレする戦友という感が強かったが、

2巻になって必ずしもそうではなくなってきたという印象である。


ところでこの話、1巻のあとがきにこんな話が書かれていた。

女装男子を好きになったのは、ずっと昔、渡良瀬準というキャラクターと出会ったあの時から。

相当影響を受けたらしいが、どんなキャラクターだっけ?

知っているような知らないような……というわけで改めて掘ってみた。


2005年発売のアダルトゲーム「はぴねす!」の登場人物の1人で、

作者自身も言っているのだが、なんと20年前で、もはや古典である。

キャラクタ紹介には「学園最強のオカマちゃん」とある。

当時はまだ「男の娘」という言葉はなかったから、というかそういう言い方を作った1人である。

そもそもは主人公の友人キャラなのだが、メインヒロインさながら、

もしかしたらそれ以上に相当な人気を博したという。

元がアダルトゲームだが、TVアニメにもなっているので、それで知っている人もいるのかも。


確かに性自認とか恋愛指向とかそういうのに関係もないのに、女装している男ではあるのだが、

木和田博人というのはそれ以外ではだいぶ違いそうなのだが……

このことは作者がこういうことを書いていて合点がいった。

あのかわちゃんは20年前にあった、マリみてをエロゲでやりたい→おとボク→女装男子ブームの流れを汲んでおり、キャラ造形は黎明期の渡良瀬準(はぴねす)に近しいものではあるんですが、物語の構造としてはエロゲではなく女主人公の乙女ゲームのものです。

(衣太 (X.com))

ああなるほど。確かにそうだ。


どうにも男っぽいのが似合ってしまう女性がいるように、

女っぽいのが似合ってしまう男もおり……というのはいかにもファンタジーなのだが、

それは見た目の話であって、中身はそうではないわけですよね。

当初はコスプレというスコープに限られていたわけだが、

2巻になるとそこから離れる場面もかなり増えてきた。

普通はこうはいかないと思うのだが、周辺の人にも恵まれてるんですよね。

最大の後ろ盾が綾瀬彩であるのは言うまでもないことである。


不思議な作品なのだが、描かれていることは意外とシンプルである。

略称は「あのかわちゃん」ですか。わかりやすいのかわかりにくいのか。

多摩ニュータウンが区画整理だけでない理由

多摩センター地区に向けてバイクで走っていた時、

幹線道路沿いが案外ニュータウンっぽくないと思ったのは別立ての区画整理事業で行われたからという話を書いた。

でも、そもそもこの手のニュータウン開発って土地区画整理事業じゃないの?


多摩ニュータウン開発の中心となったのは新住宅市街地開発事業である。

もっとも早く適用されたものの1つが千里ニュータウンである。

この制度の目的は戦後の住宅難を解消して、居住環境の良好な住宅に住めるようにすること。

1980年代以降の新規適用はあまり多くない。

多摩ニュータウンは事業開始は1965年なので早い方なのだが、

かなり長期間をかけて開発されて、全事業が完了したのは2006年のことである。

この間、様々な情勢の変化があり、当初想定していなかったこともいろいろ起きたそうだ。


さて、土地区画整理事業の大きな違いの1つが、新住宅市街地開発事業は買収方式であるということである。

土地区画整理事業は元々の地権者には区画整理後の宅地が割り当てられる。

この際、公共用地や事業費をまなかうための減歩が行われることがある。

市街地再開発事業も基本的には元の地権者に再開発ビルの床が割り当てられる権利変換方式だが、

大阪の阿倍野再開発など防災などの必要性が高く、地権者が多い場合は買収方式もとられる。

なお、希望者には再開発ビルの床を対価にすることもできて、従来の住民や商店も残っている。


多摩ニュータウン予定地は広大で、その中には農村もいくつかあった。

新住宅市街地開発事業が適用されるとそのまま住み続けることはできない。

この問題は千里ニュータウンでも起きていて、このときは上新田を事業地から除外する方策がとられた。

千里ニュータウンに囲まれた既存集落が存在していたと。今はだいぶ市街地化したが。

で、この問題に対する東京都の答えが既存集落を含むエリアは土地区画整理事業を適用するというものだった。

市街地化が前提ではあるが従来の地権者は同エリアの土地が割り当てられる。

多摩ニュータウン通りが走る乞田川沿いはまさにそういうエリアだったと。


この新住宅市街地開発事業と土地区画整理事業の2本立て、良い面と悪い面があった。

欠点としてよく言われるのは多摩ニュータウンの計画的な町並みが、

区画整理事業区域を挟むごとに打ち切られてしまうということ。

新住宅市街地開発事業が買収方式であるのも面的な整備を目的としたもので、

特に多摩ニュータウンは広大なのでその中で計画的に配置した。

一方、区画整理事業は元々の住民が元々の場所近くで住んだり事業を営めることを重視している。

その中で再配置が行われることはあるけれど、ある程度雑然とした作りになってしまう。


ただ、この用途が雑然としているのは後に良い効果も発揮した。

当初はエリアごとに近隣センターとして商店街を設けていたが、

この商店街が時代に合わなくなってきたところも多い。

一方で土地区画整理事業で開発されたエリアは地権者の意向でなんとでもなって、ニュータウン住民の生活を支えているわけである。


新住宅市街地開発事業の方も長く事業が続くごとに住宅地の需要が見込めなくなってきた。

1980年代以降の適用例が少ないのも住宅一辺倒という開発ニーズが少ないからだろう。

東京都としても1982年に多摩ニュータウンを副都心の1つに位置づけ、

多摩ニュータウンに働く場所としての機能を求めたわけである。

ところが元々住宅整備を目的とした制度で、オフィスや工場などの立地は想定していなかった。

そこをごまかす策として「特別業務地区」というのが導入されたという。

用途地域は「準住居地区」なのだけど、一定の種類の工場が立地でき、住宅が立地できないというものである。

制度的には特別用途地域というものである。今だと地区計画で実現されることも多いが。

1986年に新住宅市街地開発法の改正で「特定業務施設」の立地が可能となっている。


現在は住宅地と工業団地を兼ねたような開発が多いですよね。

このような形態では土地区画整理事業がもっとも適している。

本当は新都市基盤整備事業がそうだったのかもしれない。

これは開発誘導地区は買収方式、その他は権利変換方式とするもので、

用途は住宅中心ではあるがオフィスなども想定されている。

実は多摩ニュータウンで実際に行われたことに近い。

ところがこの制度は創設以来、適用事例がないとのこと。

やりたいことは土地区画整理事業や市街地再開発でできるからと。

確かに先行してデベロッパーが用地買収して区画整理すればいいだけだもんな。

万博で増益になる企業

夢洲での国際博覧会、博覧会協会自身の収支としては200億円超の黒字とのこと。

もっとも追加の警備費を国から出してもらった上での数字なので、それを抜きにするとトントンぐらい。

当然、建設費など国の事業や補助金で行われているものもかなりあるが。

一方で、万博にはいろいろ波及効果もあったはずで……という話。


これがすごかったんですよね。

関西鉄道7社、大阪万博の増収効果1500億円 当初想定より5割上振れ (日本経済新聞)

万博との往来には大概は電車に乗る。となれば運賃が落ちる。

そんなので鉄道会社はなにかと増収が多かったようである。

ただ、その最たるものが東海道新幹線を運営するJR東海というのは面白くない。

万博会場では全く存在感のなかった会社である。推定460億円増収という。


JR西日本も440億円増収とあるが、中国・九州方面からの来場は想定より少なかったという。

実はこの増収というのは万博のオフィシャルショップを筆頭に売店・ホテルによるところが多かったようである。

鉄道事業に限れば200億円程度の増収とのこと。

近鉄も250億円増収で、これも運輸事業(鉄道・バス)もあるが、

近鉄百貨店(オフィシャルショップの運営)とホテルによるところが大きいよう。


あとこれは文句なしだと思いますがOsakaMetro(大阪市高速電気軌道)は222億円の増収、

コスモスクエア~夢洲は加算運賃で49億円の投資を回収する計画だが、

期間中の夢洲駅利用者が4000万人ほどで、大人90円の加算運賃を徴収している。

6~7割程度は期間中に回収できたのではないかと。

今後しばらくは夢洲駅の利用者は通勤や舞洲でのスポーツ観戦などの需要に限られるが、

将来的にはIRで利用者が伸びるので、その頃にはさらに回収が進むということだろう。

OsakaMetroはこの万博で地下鉄もそうだが、バス(大阪シティバス)も大活躍だった。

桜島駅とのバスの中心を担い、会場内あるいは夢洲駅→西ゲートで走ったeMoverも運行している。

大阪市が100%出資する会社なので当たり前かもしれないが万博を各方面から支えた会社である。


有象無象のホテルやタクシーなどにも波及効果があっただろうし、

国際貿易・観光など将来にわたって続くものも当然あるだろう。

実は万博で割を食ったのが関西の他の観光地だと言われており、

その最たるものが万博会場のすぐ近く、USJである。

例年の2~3割減ではないかと言われている。

遠方から万博に行く人はUSJも行かないと片参りという人もいたけど、

実際にはUSJに向かっていた人が夢洲に目的地を変えていたことが多いようだ。

一方でUSJは万博スタッフの再就職に活路を見いだしているよう。

将来にわたって国際観光に波及効果を及ぼすものの1つかもしれない。

株主として行く多摩センター地区

以前書いたが、わたなれ のTVアニメ13~17話の映画館での先行上映が行われることになった。

17話欲しいので映画館で稼ぐ

TVアニメの先行上映だからか、そもそもマイナージャンルだからか上映館はそこそこ限られている。

配給はT・ジョイ、って聞くとライブビューイングっぽいが。劇映画の配給も少しやっている。

このため上映館はT・ジョイと同社が経営に関わっている劇場が主である。


じゃあ、イオンシネマの株主優待で観るってわけにもいかないな。

比較的近所にT・ジョイの劇場があり、そこでやるという話ではあった。

ただ、知らなかったのだがT・ジョイって映画料金の定価は2200円なんだよね。

ムビチケを買えば1600円だからだいぶ安いが……そもそも定価なのか?

というのもODSで特別興行だという話もありそうなんだよね。

そんなことを思いながら悩んでいたら上映館が追加されて、

その中にイオンシネマ多摩センターが出てきた。これだと株主優待いけるのでは?

特別興行扱いの可能性も含めて注視していたがそうではなさそう。


多摩センター地区は多摩ニュータウンの中心となる地区である。

多摩ニュータウンも広いが、この辺なら案外遠くない気がするな。

そういえば多摩センター地区と言えば他にも用事があったような。

と机に投げ捨ててあったKDDIの株主通信の封筒を拾う。

どうして株主通信の封筒をとっていたか? それはこの封筒にKDDI MUSEUMの招待券が付いていたからである。

この施設があるのが多摩センター地区なのである。

そしてこの施設は平日しか開館していない。休暇を取って行くか。


そんなわけで株主招待でKDDI MUSEUM、株主優待でイオンシネマという作戦を立てた。

KDDI MUSEUMの都合は金曜ならばOK、来週頭も考えたが合わない。

映画館のスケジュールを見て、18:20から上映開始、KDDI MUSEUM出てから行くとよさそう。

特殊な上映ゆえに1日1回という上映館が多いのだが、

当初想定していた近所のTジョイは11時台に1回、金曜なら無理である。

あまり便利ではない時間に割り当てられた上映館が多い中では、比較的好条件だったのかもしれない。


そんなわけで午前中で仕事を終えて手早く昼食を食べてバイクで出発。

帰りは寒くなるだろうと上着を入れたのは正解だったが、手袋を忘れて帰り道はブルブルだった。手から冷える。

往路はどうってことはないが、やっぱり単純に遠いんだよな。

府中市から多摩市に入る関戸橋(って名前だったのね)を渡ると見覚えのある景色。

そうだ桜ヶ丘公園(旧多摩聖蹟記念館)との往来で通ったところだ。

聖蹟桜ヶ丘ってなんだろう

まだこの頃は電動バイクがなかったので、自転車で手前の駅まで走って電車で往来している。

ここから多摩ニュータウンに向けて少しずつ上がっていく。

でもニュータウンって感じがあまりしないなと思ったのだが、

幹線道路沿いは既存集落の住民が住み続けるために別立ての区画整理事業にされたよう。

既存集落といえば千里ニュータウンに囲まれた上新田地区みたいな話だが、

ニュータウン開発とともに区画整理事業で手が入ったという点では異なる。


そんなこんなで多摩センター地区に到着した。ココリアにはバイク駐車場があり、特に料金は取らないらしい。

それにしてもなんだこの建物はと中に入って気づいたが、これ百貨店だった建物だと。

元は多摩そごう だったそう。しかし そごうグループの破綻により閉店、

まもなく居抜きで三越が入居して、2017年までは営業していたらしい。

2011年にビル全体がココリア多摩センターと命名された。

背景にはそごう撤退後、三越と共に多くを占めていた大塚家具が移転したことがあるそう。

百貨店と専門店という東京郊外ではしばしばみられる形態だったが、

時代が移り変わり百貨店撤退が相次ぎ、多摩センター三越も撤退に至ったとのことである。

正直なところ変に豪華で、でも寂しいビルである。


先に映画館でチケットを買っておく。株主優待だと劇場でしか買えないので。

ここのイオンシネマは元ワーナーマイカルだが、

ワーナーマイカルでもかなり珍しいショッピングモールと一体ではない施設である。

丘の上パティオという一連のショッピングモールの一棟と考えればよいが、

ほぼ独立した建物に「AEON CINEMA」と書いてあるのはちょっと異様である。


というわけでKDDI MUSEUMに向けて歩いて行きましょうか。

ちょっと離れているが、多摩郵便局を過ぎて少し行くと、KDDIと書いたビルが見えてきた。

高いビルの横に低いビルがあるが、これがLINKS FORESTというビルで、

ここはKDDIが経営する研修所で、社外への貸出、宿泊も行っているとのこと。

この2階にKDDI MUSEUMが入居している。入口で予約した名前と封筒を見せると入れた。

ちなみに封筒を持参しない場合は1人300円である。

KDDI MUSEUMの最初は国際電信の話から始まる。これが全体の1/3ぐらい。

一番見応えがあるのはここだし、もっとじっくり見ても良かったかも。

KDDIの前身の1つが国策会社である国際電信電話(KDD)である。

日本が外国と通信で結ばれたのは大北電信会社(The Great Northern Telegraph Company)が、

1871年に上海~長崎・ウラジオストクに海底線を引いたところから始まる。

当時はまだ国内電報も未発達の時代でせっかく長崎まですぐ届いても、

そこから国内の輸送で1週間かかるような状況だったという。しかも超高い。

ここではモールス信号を流していたが、直接電鍵を叩いていたわけではなく、

穴を開けたテープを作って(後にタイプライターで穿孔できるように)、

それを流すが、通常のモールス信号と異なり長点と短点で電流の向きを変えていて、

受信側も音で聞くわけにはいかず、一度テープに波形などを出して、

それを再度穴の開いたテープにして、国内電報局に運んだり、文字に変換したりしていたそう。


この状況が変わるのは短波通信の発展だった。

今の感覚からすると不思議だけど海底ケーブルより電波の方が大容量の通信ができるので、

文字だけでなく、音声・画像なんていうのも伝達できるようになった。

このため国際通信の中心は短波という時代が相当な期間続いた。

その時代のキーアイテムは真空管で、真空管についての展示も多くあった。デカイ。

電信もモールス信号からテレックスというキーを叩けば、他方で文字が印刷されるシステムに移り変わった。

再び海底ケーブルの時代がやってくるのは光ファイバーが使われるようになってからで、

国際通信についての展示の最後は海底光ケーブルの話だった。


一方でKDDIという会社の前身にはDDI(第二電電)というのもある。

この会社が設立したDDIポケットは後にウィルコムとなっている。

DDIの設立者の1人である千本倖生さんはイーアクセスを設立、

当初はADSLだったがEMOBILEでモバイルインターネットに進出、

最終的にはADSL時代のライバルのソフトバンクに同社を託すこととなる。

すなわち Y!mobile のルーツはどちらもDDIに行き着くんですね。

京セラなど後ろ盾にいたとは言え、すごいベンチャー企業だったんですよね。

鉄道沿いに線を引けた日本テレコムと異なり、線を引く場所を探すところからである。

そんな中で顧客獲得のためにLCRを普及させたりしていたと。


2000年、KDD・DDI・IDOが合併してKDDIとなった。(ちなみに存続会社はDDIである)

ちょうど携帯電話の時代ということで、ここら辺からは一面に各時代の携帯電話が並べられていた。

KDDIにとってみれば携帯電話を中心として生活サービスも手を出す会社かもしれない。

ただ、元国策会社KDDの名残もけっこうあるんですよね。

最後の展示室のテーマは南極、なんで? と思うのだが昭和基地にはKDDIの社員が通信関係のメンテナンスのために駐在しているらしい。

オリンピック・サッカーワールドカップといった大規模な国際大会も、

KDDIが中心となって日本までの光ファイバーを2経路確保して体制を整えているという。


展示室の中盤で「16:30閉館なので」と言われて、後半駆け足だったが、

この施設の最大の見物は国際通信だと思うので、後半は飛ばしてもよかったなという反省。

で、追い出されるのかと思ったら、KDDI ART MUSEUMも見ますよねと。

後でわかったのだがKDDI MUSEUMは厳密に16:30までなのだが、

KDDI ART MUSEUMは16:30までに入っていればよいのでロスタイムがあったらしい。

ここは本当に絵画とガラス器が展示してある純粋美術の展示である。

よくわからないのだがKDDI蔵の美術品を研修施設になんとなく並べただけなのかも。

本業らしさという点ではVRガイドがあったけど、言うほどでもないような。


そんなこんなでLINKS FORESTを出て、一服してから映画館へ。

一服といってもイトーヨーカドーで買ったお菓子を食べていただけだが、

多摩センター地区といえばサンリオピューロランドがあることでも有名である。

日本最大の屋内遊園地、帰り道の人も多く、耳を付けている人が目立った。


映画館は仕事終わりに向けた上映回が始まる前でまだ人は少なかった。

ただ、少しずつ人が増えてきて……時間的には わたなれ の人なんだろうな。

株主優待チケットなので飲み物と引き換えて、席は前方2列ぐらいを除いてほぼ埋まっていた。人気である。

映画館での上映用に編集しているとは言え、テレビアニメ5話分である。

30分のTVアニメ、オープニング・エンディングを削れば正味20分程度、

その中にかなり詰め込んでいるし、本当に5話分だったのか? という内容だった。

コメディ映画のごとく時たま笑いも起きていたが、その辺はうまいよね。

エンドロールは13~17話をくっつけて流しているのでえらく長かった。


改めて思うのは原作の小説4巻まで映像にしたことの偉大さですよね。

この話には続きがあって、4巻までのいろいろなエピソードに続く話で、

こういうことが肝心なんだと思わせる要素が4話までに多くちりばめられていた。

そこを順次打開していく話が後に続いているわけである。

いつかそこも映像になればいいけど、まだ小説の方はとっちらかっているので今のところはこれでも。


それから夕食を食べながらバイクで帰ってきたが、たどり着いたのは23時前……

多摩ニュータウン在勤でも仕事終わりから大急ぎでなんとかという上映回なのに、

それを終わって帰ってきたら日が変わる寸前とはこれいかに。

そもそも2時間ぐらいで長かったのもあるし、夕食もそうだが、買い物で寄り道したのもある。

自転車で行く距離ではないんだよな。

ただ電車で行くのもめんどくさいんですよね。時間はともかく気楽ではある。

120ポンドというのは狭き門

先週末のエリザベス女王杯を皮切りにジャパンオータムインターナショナルが開幕……

といっていたら、来年からこのシリーズはなくなるらしい。

ジャパンカップを別とすればそんなに外国馬来るわけでもないからな。


ジャパンオータムインターナショナルは当年の指定外国競走優勝馬が参戦すると、成績に応じて褒賞金が出る国際競走シリーズである。

ブリーダーズカップや香港国際競走のように複数ジャンルの国際競走を同日開催することがよく行われているが、

日本はG1レースの馬券が極端に売れるという事情があり、複数G1の同日開催は基本的に行われない。

そんな中で4週にわたり各ジャンルのG1レースが連続開催されますよとキャンペーンを打ったと。

全く響かないわけでもないが、ジャパンカップ以外は外国馬不在の方が多いし、

ジャパンカップにしてもここ数年はいかにも参加賞目当てみたいなのも目立つ。

というのも指定外国競走優勝馬の褒賞金はジャパンカップでは4着以下にも出る。

6着以下で支給される20万US$ですら、指定外国競走の優勝賞金より高いというのもザラである。


そこで来年からは褒賞金対象レースを全ての古馬G1に拡大する。

従来から多くの古馬G1は輸送費補助制度があったが、

フェブラリーステークス・大阪杯・ヴィクトリアマイル・有馬記念は対象外だった。

今後はこれらも輸送費補助の対象になる上、褒賞金対象にもなる。

有馬記念は興味を持つ外国馬もそこそこいそうだが。

指定外国競走優勝という条件は同年または前年となる。

従来はBCクラシック→チャンピオンズカップというスケジュール的に厳しい条件もあったが、

BCクラシック→翌年のフェブラリーステークス・チャンピオンズカップのような転戦も対象となりそう。

転戦の自由度は高まる一方、褒賞金は1着の場合のみ支給になるらしい。

また、日本調教馬は支給対象外になる。趣旨からすると当然か。


ただし、ジャパンカップに限ってはより手厚い褒賞金が用意され、

凱旋門賞などの「特別指定外国競走」の2・3着馬でも褒賞金対象になりうるよう。

国際招待競走なのに外国馬不在なんて……と言われないようにという意気込みは感じる。

詳細な条件はまだ見られないのでなんとも言えないが。


ジャパンカップ以外で外国馬の参戦が比較的多いのが安田記念とスプリンターズステークスで、

この2レースは香港競馬の空隙にあたるため、香港からの遠征が多い。

香港馬はマイル以下で強いからね。褒賞金目当ての遠征馬によるレベルアップが期待できる。

オーストラリアもマイル以下で強いですから、ここからも誘致できるとよいと思う。


ただ、ニュースを見ていると気になる文言が。

カテゴリー別に高松宮記念、スプリンターズS=15競走(※指定外国競走)、安田記念、ヴィクトリアマイル、マイルCS=22競走(同)、大阪杯、宝塚記念、天皇賞・秋、エリザベス女王杯、有馬記念=8競走(同)、天皇賞・春=6競走(同)、フェブラリーS、チャンピオンズC=13競走(同)が交付対象で、原則レーティング120以上の優勝馬が有資格馬となる。

(JRAが国際交流競走の交付金制度・対象レースの見直しを発表 世界の一流馬参戦の促進と国内空洞化を阻止 (東スポ競馬)

どうも対象レースの優勝馬でも120ポンド以上のレーティングが必要らしい。


優勝馬には120lbs以上のレーティングが付くのが常というレースも多いだろうが、

必ずしもそうとも言えないレースも多く列挙したのだろう。

そこで香港・オーストラリアで120lbs以上獲得する馬はどれぐらいいるのか?

気になって昨年のロンジンワールドベストホースランキングを調べたら……

なんか香港とオーストラリアの馬少なくないか?


日本では牝馬は4ポンド(2kg相当)上乗せするのが常なので、

120lbs以上の牡馬・せん馬、116lbs以上の牝馬を抽出すると68頭だった。

このうち日本調教馬は12頭、地域別ではイギリスの13頭に次いで多い。

で、香港調教馬は3頭、香港国際競走3レースの優勝馬のことである。

オーストラリア調教馬は10頭、冷静に数えてみると思ったよりは多かったが……


ただ、問題は内訳なんですよね。

日本の12頭のうち8頭は芝の長距離(L区分)で掲載されている。

それ以外は芝の中距離(I区分)で2頭、マイル(M区分)で1頭、ダートの中距離で1頭である。

オーストラリアもかなり偏っていて、10頭中6頭は芝のスプリント(S区分)である。

芝スプリントで120lbsを得たのは世界で8頭、そのうち6頭がオーストラリア調教馬と言われればすごいが。

残る2頭の1頭、香港のカーインライジングもオーストラリア産である。

マイルでは3頭、中距離では2頭である。(複数の区分で書かれているのがいるので合計10頭を超える)


国際的に確立されたレーティングだが、ヨーロッパびいきとはよく言われている。

ただ、日本馬がヨーロッパ遠征して苦戦することが多いように、

逆も日本遠征には苦戦しているという印象である。

ダートはアメリカ勢が評価の中心なのも昔からそうでしょうが。

気になって2015年のランキングを同様に調べたのだが、

73頭中22頭がアメリカで圧倒的に多かった。

日本は6頭、オーストラリアは6頭、この当時よりは評価は高まっていると言えそうだが。


120lbsという条件がどれぐらい重要なのか見えてないけど。

呼ぶならロマンチックウォリアーとかぐらい強いのがいいのはそうでしょうが。

ロマンチックウォリアーは昨年の安田記念を優勝しているが、

彼は香港では2000mを中心に走っているんですよね。

おそらく来年からの安田記念の指定外国競走にあたるレースは勝っていない扱いである。

そういう場合でも輸送費補助は出るんですかね。よくわからんけど。


従来より柔軟性が高い制度になったので活用されることに期待したいが、

その分だけ褒賞金の条件は全体的に厳しくなっていると思われる。

従来考えられなかったような遠征も増えてくるのかな?

詳しいルールを確認出来たら、また何か書くかもしれない。