以前書いたが、わたなれ のTVアニメ13~17話の映画館での先行上映が行われることになった。
17話欲しいので映画館で稼ぐ
TVアニメの先行上映だからか、そもそもマイナージャンルだからか上映館はそこそこ限られている。
配給はT・ジョイ、って聞くとライブビューイングっぽいが。劇映画の配給も少しやっている。
このため上映館はT・ジョイと同社が経営に関わっている劇場が主である。
じゃあ、イオンシネマの株主優待で観るってわけにもいかないな。
比較的近所にT・ジョイの劇場があり、そこでやるという話ではあった。
ただ、知らなかったのだがT・ジョイって映画料金の定価は2200円なんだよね。
ムビチケを買えば1600円だからだいぶ安いが……そもそも定価なのか?
というのもODSで特別興行だという話もありそうなんだよね。
そんなことを思いながら悩んでいたら上映館が追加されて、
その中にイオンシネマ多摩センターが出てきた。これだと株主優待いけるのでは?
特別興行扱いの可能性も含めて注視していたがそうではなさそう。
多摩センター地区は多摩ニュータウンの中心となる地区である。
多摩ニュータウンも広いが、この辺なら案外遠くない気がするな。
そういえば多摩センター地区と言えば他にも用事があったような。
と机に投げ捨ててあったKDDIの株主通信の封筒を拾う。
どうして株主通信の封筒をとっていたか? それはこの封筒にKDDI MUSEUMの招待券が付いていたからである。
この施設があるのが多摩センター地区なのである。
そしてこの施設は平日しか開館していない。休暇を取って行くか。
そんなわけで株主招待でKDDI MUSEUM、株主優待でイオンシネマという作戦を立てた。
KDDI MUSEUMの都合は金曜ならばOK、来週頭も考えたが合わない。
映画館のスケジュールを見て、18:20から上映開始、KDDI MUSEUM出てから行くとよさそう。
特殊な上映ゆえに1日1回という上映館が多いのだが、
当初想定していた近所のTジョイは11時台に1回、金曜なら無理である。
あまり便利ではない時間に割り当てられた上映館が多い中では、比較的好条件だったのかもしれない。
そんなわけで午前中で仕事を終えて手早く昼食を食べてバイクで出発。
帰りは寒くなるだろうと上着を入れたのは正解だったが、手袋を忘れて帰り道はブルブルだった。手から冷える。
往路はどうってことはないが、やっぱり単純に遠いんだよな。
府中市から多摩市に入る関戸橋(って名前だったのね)を渡ると見覚えのある景色。
そうだ桜ヶ丘公園(旧多摩聖蹟記念館)との往来で通ったところだ。
聖蹟桜ヶ丘ってなんだろう
まだこの頃は電動バイクがなかったので、自転車で手前の駅まで走って電車で往来している。
ここから多摩ニュータウンに向けて少しずつ上がっていく。
でもニュータウンって感じがあまりしないなと思ったのだが、
幹線道路沿いは既存集落の住民が住み続けるために別立ての区画整理事業にされたよう。
既存集落といえば千里ニュータウンに囲まれた上新田地区みたいな話だが、
ニュータウン開発とともに区画整理事業で手が入ったという点では異なる。
そんなこんなで多摩センター地区に到着した。ココリアにはバイク駐車場があり、特に料金は取らないらしい。
それにしてもなんだこの建物はと中に入って気づいたが、これ百貨店だった建物だと。
元は多摩そごう だったそう。しかし そごうグループの破綻により閉店、
まもなく居抜きで三越が入居して、2017年までは営業していたらしい。
2011年にビル全体がココリア多摩センターと命名された。
背景にはそごう撤退後、三越と共に多くを占めていた大塚家具が移転したことがあるそう。
百貨店と専門店という東京郊外ではしばしばみられる形態だったが、
時代が移り変わり百貨店撤退が相次ぎ、多摩センター三越も撤退に至ったとのことである。
正直なところ変に豪華で、でも寂しいビルである。
先に映画館でチケットを買っておく。株主優待だと劇場でしか買えないので。
ここのイオンシネマは元ワーナーマイカルだが、
ワーナーマイカルでもかなり珍しいショッピングモールと一体ではない施設である。
丘の上パティオという一連のショッピングモールの一棟と考えればよいが、
ほぼ独立した建物に「AEON CINEMA」と書いてあるのはちょっと異様である。
というわけでKDDI MUSEUMに向けて歩いて行きましょうか。
ちょっと離れているが、多摩郵便局を過ぎて少し行くと、KDDIと書いたビルが見えてきた。
高いビルの横に低いビルがあるが、これがLINKS FORESTというビルで、
ここはKDDIが経営する研修所で、社外への貸出、宿泊も行っているとのこと。
この2階にKDDI MUSEUMが入居している。入口で予約した名前と封筒を見せると入れた。
ちなみに封筒を持参しない場合は1人300円である。
KDDI MUSEUMの最初は国際電信の話から始まる。これが全体の1/3ぐらい。
一番見応えがあるのはここだし、もっとじっくり見ても良かったかも。
KDDIの前身の1つが国策会社である国際電信電話(KDD)である。
日本が外国と通信で結ばれたのは大北電信会社(The Great Northern Telegraph Company)が、
1871年に上海~長崎・ウラジオストクに海底線を引いたところから始まる。
当時はまだ国内電報も未発達の時代でせっかく長崎まですぐ届いても、
そこから国内の輸送で1週間かかるような状況だったという。しかも超高い。
ここではモールス信号を流していたが、直接電鍵を叩いていたわけではなく、
穴を開けたテープを作って(後にタイプライターで穿孔できるように)、
それを流すが、通常のモールス信号と異なり長点と短点で電流の向きを変えていて、
受信側も音で聞くわけにはいかず、一度テープに波形などを出して、
それを再度穴の開いたテープにして、国内電報局に運んだり、文字に変換したりしていたそう。
この状況が変わるのは短波通信の発展だった。
今の感覚からすると不思議だけど海底ケーブルより電波の方が大容量の通信ができるので、
文字だけでなく、音声・画像なんていうのも伝達できるようになった。
このため国際通信の中心は短波という時代が相当な期間続いた。
その時代のキーアイテムは真空管で、真空管についての展示も多くあった。デカイ。
電信もモールス信号からテレックスというキーを叩けば、他方で文字が印刷されるシステムに移り変わった。
再び海底ケーブルの時代がやってくるのは光ファイバーが使われるようになってからで、
国際通信についての展示の最後は海底光ケーブルの話だった。
一方でKDDIという会社の前身にはDDI(第二電電)というのもある。
この会社が設立したDDIポケットは後にウィルコムとなっている。
DDIの設立者の1人である千本倖生さんはイーアクセスを設立、
当初はADSLだったがEMOBILEでモバイルインターネットに進出、
最終的にはADSL時代のライバルのソフトバンクに同社を託すこととなる。
すなわち Y!mobile のルーツはどちらもDDIに行き着くんですね。
京セラなど後ろ盾にいたとは言え、すごいベンチャー企業だったんですよね。
鉄道沿いに線を引けた日本テレコムと異なり、線を引く場所を探すところからである。
そんな中で顧客獲得のためにLCRを普及させたりしていたと。
2000年、KDD・DDI・IDOが合併してKDDIとなった。(ちなみに存続会社はDDIである)
ちょうど携帯電話の時代ということで、ここら辺からは一面に各時代の携帯電話が並べられていた。
KDDIにとってみれば携帯電話を中心として生活サービスも手を出す会社かもしれない。
ただ、元国策会社KDDの名残もけっこうあるんですよね。
最後の展示室のテーマは南極、なんで? と思うのだが昭和基地にはKDDIの社員が通信関係のメンテナンスのために駐在しているらしい。
オリンピック・サッカーワールドカップといった大規模な国際大会も、
KDDIが中心となって日本までの光ファイバーを2経路確保して体制を整えているという。
展示室の中盤で「16:30閉館なので」と言われて、後半駆け足だったが、
この施設の最大の見物は国際通信だと思うので、後半は飛ばしてもよかったなという反省。
で、追い出されるのかと思ったら、KDDI ART MUSEUMも見ますよねと。
後でわかったのだがKDDI MUSEUMは厳密に16:30までなのだが、
KDDI ART MUSEUMは16:30までに入っていればよいのでロスタイムがあったらしい。
ここは本当に絵画とガラス器が展示してある純粋美術の展示である。
よくわからないのだがKDDI蔵の美術品を研修施設になんとなく並べただけなのかも。
本業らしさという点ではVRガイドがあったけど、言うほどでもないような。
そんなこんなでLINKS FORESTを出て、一服してから映画館へ。
一服といってもイトーヨーカドーで買ったお菓子を食べていただけだが、
多摩センター地区といえばサンリオピューロランドがあることでも有名である。
日本最大の屋内遊園地、帰り道の人も多く、耳を付けている人が目立った。
映画館は仕事終わりに向けた上映回が始まる前でまだ人は少なかった。
ただ、少しずつ人が増えてきて……時間的には わたなれ の人なんだろうな。
株主優待チケットなので飲み物と引き換えて、席は前方2列ぐらいを除いてほぼ埋まっていた。人気である。
映画館での上映用に編集しているとは言え、テレビアニメ5話分である。
30分のTVアニメ、オープニング・エンディングを削れば正味20分程度、
その中にかなり詰め込んでいるし、本当に5話分だったのか? という内容だった。
コメディ映画のごとく時たま笑いも起きていたが、その辺はうまいよね。
エンドロールは13~17話をくっつけて流しているのでえらく長かった。
改めて思うのは原作の小説4巻まで映像にしたことの偉大さですよね。
この話には続きがあって、4巻までのいろいろなエピソードに続く話で、
こういうことが肝心なんだと思わせる要素が4話までに多くちりばめられていた。
そこを順次打開していく話が後に続いているわけである。
いつかそこも映像になればいいけど、まだ小説の方はとっちらかっているので今のところはこれでも。
それから夕食を食べながらバイクで帰ってきたが、たどり着いたのは23時前……
多摩ニュータウン在勤でも仕事終わりから大急ぎでなんとかという上映回なのに、
それを終わって帰ってきたら日が変わる寸前とはこれいかに。
そもそも2時間ぐらいで長かったのもあるし、夕食もそうだが、買い物で寄り道したのもある。
自転車で行く距離ではないんだよな。
ただ電車で行くのもめんどくさいんですよね。時間はともかく気楽ではある。