被害者が非難されるのか、対策が不十分なのか

新型コロナウイルスについてのニュースなんですが。

「コロナ感染は自業自得」日本は11%、米英の10倍…阪大教授など調査 (読売新聞)

インターネットでのアンケートで、日本・アメリカ・イギリス・イタリア・中国の5か国で比較したそうである。

「感染する人は自業自得だと思うか」の問いかけについて6段階で回答してもらい、

「どちらかと言えばそう思う」以上の3つを選んだ人が日本は圧倒的に高くて11%だったと。


3~4月の調査だったので、今やるとまた違った結果になるかもしれませんけどね。

今の日本で調査するともっと高くなるんじゃないかな。他国を凌駕する驚異的な数字が出るんじゃないか。

これをまとめた大学教授は「日本ではコロナに限らず、本来なら『被害者』のはずの人が過剰に責められる傾向が強い」と統括している。

確かに3月~4月ごろにはコロナウイルスに関連した暴言・脅迫・投石などが報じられたことがあった。

このような事件は明らかに問題ではあるものの、責められるべくして責められる人もいるのかなと思う。


特に日本では、クラスタ対策だと言って感染拡大の原因となっている場所を特定して抑え込む対策を重視していた。

その中で、こういう行動がハイリスクだということを呼びかけて、自主的な対策を呼びかけてきた。

にもかかわらず、リスクの高い行動をして自分が感染した、あるいは感染拡大に寄与したということになれば、

それは合理的に非難に値するということなんじゃないかと思う。

3月中旬ごろまでのヨーロッパからの帰国者や、ライブハウスでの感染拡大みたいなのは、

当時はノーマークだったわけで、さすがにそれを非難するのは酷だろうということだし、その後の対策は評価されている。

一方で休業要請を無視して営業を継続・再開したホストクラブで5月頃から感染が拡大していったのは、

「店も店なら、客も客」(cf. 夜の繁華街は店も客も問題?) と言わざるを得ないんじゃないだろうか。


こういうのは災害時にもある話で、大規模災害が起きると、備えが不十分で大きな被害を出して非難されることはしばしばある。

2011年の東日本大震災では、これを非難するのは酷なんじゃないだろうかというのはあったけど、

その一方で、過去に学んで災害に備えることで、災害被害を大きく軽減してきたという成功談もある。

1995年の阪神・淡路大震災から21年後に起きた熊本地震で被害を大きく軽減できたのはまさにこのこと。(cf. 神戸発の大特集)

災害対策には費用面の問題もあるけれど、個人・企業レベルでできることは、万難を排してもやるべきというのが、日本での考えなんだと思う。

正直なところ、発生頻度からするとあまり割に合わない対策もあると思うのだが、守れる命を守れなくてどうするということである。


ことコロナウイルスということについて、東アジア・東南アジア・オセアニアというのは、

感染拡大をある程度抑え込んだ地域が多くあり、今となっては世界的にも稀な地域となっている。

運が良かった面もあるけど、行政・企業・住民がそれぞれの役目を果たなければこうはならない。

それだけに十分な役目を果たさなかった企業・住民への非難というのはあるんだろうなと思う。

正直なところ、ヨーロッパ・南北アメリカ ほどになってくると、対策してもかかるものはかかるという話である。

医療体制の問題も相まって死者が多い地域では、感染対策の有無以上にウイルス自体が恐怖だろうと思う。


酷かなと思う面はあるんだけど、自主的な取り組みなしに感染防止はあり得ないので。

それは災害にも言えることだし、防犯でもそうである。悪いのは災害だし、悪いのは犯罪者である。

ただ、適切な対策をせずに苦しむのは自分であり、場合によっては周辺の人である。

前向きに捉えれば、適切な対策で自分も周辺の人も救われるということであり、

特に企業は従業員その他関係者のため、事業継続のために対策に努めたことだと思う。

それは当然と褒められることは少ないかもしれないけど、うまくいけば自信をもっていいと思いますね。


東京都の接待飲食店の悪評が収まる兆しはない。

横浜市で28人の感染者が報告と聞いて驚いたが、26人は東京のホストクラブと関連の深いホストクラブ関係という。

というわけで、人数ほどのインパクトはなかった。あっても当然のことである。

そうはいっても特定業種・特定地域に抑えきるというのは難しくて、少しずつ拡散しているのかなと。

接待飲食店での感染拡大というのは、過去に感染経路の特定を難しくさせた前科もある。

すると、口を割らないのは後ろめたいことがあるからだと言われてしまう。本当に何もないかも知れないけど。

そういう過去の実績が、最初に書いたような感染者への非難につながっているのだとは思いますね。


とはいえ、感染者の全員が感染対策が不十分だったとは言えないわけですから、

1桁、2桁と感染リスクの軽減をしてもゼロにはならないので。

だから、対策が不十分であることと、感染することは切り分けて考えないといけないなと改めて思った。

ただ、やっぱりここまで来て集団感染を出して、しかもそれが業種・地域内で持続するのは、明らかな問題だよねと。

そこのところはキッパリと言っておきたいと思うし、我々も大変困っている。

いつ馬券を売ってたんだ?

昨日、宝塚記念が上半期総決算のレースだと書いたが、上半期のJRA売得金がニュースに出ていた。

無観客レース続くJRA上半期の売り上げは微増…入場人員は前年比26・8%でG1は12レース中9レースが売り上げ減 (中スポ)

上半期の売得金は1億3753億円で昨年比1.5%増とわずかに増だったとのこと。

しかしながら、平地GIレースに限れば、昨年比-8.5%の1936億円だったとのこと。


JRAの重賞レースの売得金について集計したページがある。

2020年中央競馬重賞レース売上一覧 (馬々の黄昏)

GIレースは昨年比-8.5%だったが、GII,GIIIは? あと絶対額で言うと? というのを計算してみると、

  • GI -183億円(-8.6%)
  • GII -120億円(-11.8%)
  • GIII +32億円(+2.3%)

ということで重賞レース全体見ても減ってるし、GIIも影響度としては大きかったことがわかる。

ただし、GIIIは微増となっている。あと数字としては無視できるほど小さいけど、障害重賞も微増だった。


無観客になってからの重賞レースで増減額が大きいものを列挙すると次の通り。

  • 大阪杯(GI) [4月5日] -32億円(-21%)
  • 桜花賞(GI) [4月12日] -30億円(-18%)
  • 皐月賞(GI) [4月19日] -29億円(-16%)
  • 中山記念(GII) [3月1日] -27億円(-37%)
  • 天皇賞(春)(GI) [5月3日] -23億円(-12%)
  • スプリングステークス(GII) [3月22日] -23億円(-38%)
  • 金鯱賞(GII) [3月15日] -21億円(-33%)
  • 宝塚記念(GI) [6月28日] +9.3億円(+5%)
  • 福島牝馬ステークス(GIII) [4月25日] +11億円(+48%)
  • 鳴尾記念(GIII) [6月6日] +14億円(+50%)

宝塚記念は上半期のGIでは唯一明確な増加をしていて、無観客の影響以上にメンバーの充実っぷりが押し上げたところもあるんだろう。

下記も増減は多いが、無観客以外の影響だろう。

  • 新潟大賞典(GIII) [5月10日] -33億円(-48%) 去年は同日に重賞なし、今年はNHKマイルカップと同日
  • マイラーズカップ(GII) [5月26日] -16億円(-26%) 直前に人気馬が除外され18億円返還
  • 函館スプリントステークス(GIII) [6月21日] +14億円(+51%) 去年は薬物混入疑惑で大量に除外馬が出て少頭数

というわけで、これを見てみると3月のGIIレースと、4月~5月初週のGIレースが影響としては大きいと。

4月以降のGIIレースはマイラーズカップの返還を除けば昨年とほぼ同となっている。

GIは元の売上が大きい分、影響額も大きく、4月の3レースでは、1レースあたり30億円近い減だったのが、

ダービーでは-20億円ほどと、そもそもの売上額が大きいことからすれば、明確に影響が減ってきたことがわかる。


元々インターネット投票が72%を占めてたとはいえ、裏返せば残り3割は現金で競馬場・WINSでの馬券購入だった。

いきなり自宅でのインターネット投票の環境が整う人ばかりでもなく、立ち上がりに少し時間を要したのだろう。

インターネット投票するにも、どの銀行でもいいわけじゃないので。

まず3月中にGIIレースへの影響が見えなくなる程度には、インターネット投票の環境が整ったとみられる。

ところがGIレースともなると、普段は馬券買わない人もたくさん買うので、-30億円というかなり大きな影響が見えてしまった。

でも、それも5月に入ると少しずつ薄れていったので、時々馬券を買う人もインターネット投票を導入したことがうかがえる。

4~5月というと、公営競技以外の娯楽が総崩れになっていたので、そこも後押しになったんでしょうね。


とはいえ、宝塚記念は別として、他のGIレースはほとんどが減少、あるいは微増に留まるわけである。

なのに、どうして全体としては売上が微増だったのか?

多分、重賞レース以外で稼いでいるのだろうというわけで、ちょっと調べてみた。

そんなわけでオークスウイーク(2020年は5/23~24、2019年は5/18~19)の各レースの売上を比較してみた。

東京・京都・新潟の土日各1レース、各2レース……の合計を調べてみると、

  • 1R +3.1億円(+15%)
  • 2R +2.1億円(+11%)
  • 3R +2.1億円(+11%)
  • 4R +1.5億円(+7%)
  • 5R +2.1億円(+10%)
  • 6R –0.4億円(-2%)
  • 7R +0.6億円(+3%)
  • 8R +6.6億円(+30%)
  • 9R –1.4億円(-4%)
  • 10R +9.2億円(+25%)
  • 11R –8.9億円(-3%) [うちオークス(日曜東京)は-12.3億円, 平安ステークス(土曜京都)は+0.1億円]
  • 12R +3.6億円(+6%)

で、全体としては+20億円(+4%)だったとのこと。


グリーンチャンネル無料放送の影響で午前中のレースの伸びがよいということは言われていた。

1~5R(5Rは昼休み明けだから午後のような気もするけど)で+11億円ですね。

そこから6R,7Rはさほどだが、8R, 10Rの伸びが大きい。8~10Rで+14億円、割合で見てもすごいですね。

メインレースめがけて競馬場やウインズに行くつもりで、テレビ観戦を始めると、早めのレースから馬券を買えるということか。

あと、1~5Rや8~10Rほどではないけど、12Rも伸びている。

メインレースは11Rなのは競馬場からの帰宅を分散させるためと言われているが、テレビ観戦なら関係ないですからね。

あくまでも1日だけの数字ではあるが、土日3場の6レースの合計で見てるのである程度は均されてると思う。


もしかして、GIレースの売上が落ちたのって、午前中や8~10レースで軍資金を使ってしまったからなのでは?

あと、地方競馬の売上は売得金レコード更新が相次いでいるほどに好調ですから、

JRA GIレースの売上減少なんていうのは競馬界全体としては大した問題ではなかったということである。

もちろん、立ち上がりにおいては影響はあったけど、それは上半期で帳尻が合う程度だったと。

GIレース以外の売上が伸びているということは、この先GIレースのない夏シーズンにとっては大きな上積みではないかと。

夏シーズンはGIレースこそないけど、ユニークな重賞レースや、2歳馬のデビュー戦など、観て楽しい、賭けて楽しい(?)レースがあるらしい。

これから他の娯楽も回復していくだろうが、そうはいっても家で楽しめる娯楽としての立場は揺るがないのかなと。


とりあえず、これだけ馬券が売れれば、競走馬を預かり、走らせ、賞金を払うということについては問題はない。

無観客からの回復については、JRAではかなり慎重に考えているようで、秋シーズンから全席指定で、という話があるぐらい。

確かにこれだけ家で馬券買ってくれるなら、あれこれ細工しながら競馬場・WINSを開ける意味ないよね。

馬券売場についての休業要請は全都道府県で終了しているが、人でごった返すのは好ましいとはいえない。

馬券を買ったらさっさと帰れという形にすれば、滞留人数は減らせるだろうけど、そこまでして開ける? という話である。

競馬場(パークウインズ含む)やWINSの指定席は、人数のコントロールができるという点では比較的問題が少ないが、

普段の指定席とはまた違う話だと思うので、いろいろ運用面の準備もいるのかなと。


あと、心配事がグリーンチャンネルで、本来有料放送であるところ、無観客対応で中央競馬中継を無料放送にしている。

無観客からの回復に進むにせよ、競馬場・WINSの入場者を絞っての運用が続くと、無料放送は継続するんじゃないかなと。

これでは無料放送の恒久化に近いわけで、するとグリーンチャンネルの契約者減少につながらないかという懸念があると。

これが競馬ファンの掘り起こしに役立った面はあるんだけどね。(午前のレースはグリーンチャンネル以外では観戦が難しい)

ただ、やっぱりグリーンチャンネルとして受信料収入がないと、経営が成り立たないわけですよね。

一方で、競馬中継以外の調教映像の放映や、レース分析・予想番組というのは契約者しか観られないので、そこは悩み所と。

逆に無料放送からの新規ファン獲得のチャンスもあるわけですけどね。


いずれにせよ、公営競技のリーダーとしては、まずまずの役割を果たせたのかなと。

競馬場の売店・レストランなどのこともあるので、本当は苦しいとは思うんだけど、強がり言えるぐらいには売れてる。

そこにはファンも貢献しているということで。馬券の購入額の大小はあるでしょうが。

牝馬が強いか牡馬が弱いか

今日も今日とて競馬観戦、今日の目玉は宝塚記念である。

阪神競馬場の所在地の名前を付けたレースで、上半期総決算ということで、ファン投票で上位の馬が優先出走権がある、

なんていいつつ、梅雨時とあってか、フルゲートになることが稀で、投票の意味があまりないとも。

今年はフルゲート18頭に対して、ちょうど18頭の申込みがあり、全頭出走となった。

投票の意味がないことに違いはないのだが、2007年以来のフルゲートということで少し華やかなだったらしい。


結果はクロノジェネシスが優勝、単勝2番人気だったんで、そこそこ期待されての優勝だったことがうかがえる。

でも強かった。ここまで強いのかと驚いたファンは多かった。

1番人気のサートゥルナーリアが4着だったので、そっちに期待してたファンは残念でしたね。

あと3番人気のラッキーライラックも6着だったから、これも残念でしたね。

1着はともかく、2・3着が意外なところだったので、3連単は18万円となかなかでしたね。


この結果を見て、またしても牝馬かと思ったファンは多いようだ。

牝馬はメスの馬のこと。優勝したクロノジェネシスは牝馬だったんですね。

実は今年に入って芝のGIレースでは牝馬が7勝、牡馬(オスの馬)が4勝となっている。

とはいえ、牝馬限定のレースも3レースありましたからね。

すると4勝同士で互角? でも、それもちょっとアンフェアなんだよね。


というわけで、昨年7月~今年6月(宝塚記念まで)の芝の重賞レース(牝馬限定以外)について、1~3着馬の性別を調べてみた。

そうして入力してみると、やっぱり牡馬が多いじゃないかと思ったのだが、牝馬の出走が0というレースも多い。

牝馬の出走が0~1頭というレースは、何らか牝馬が出走しにくい理由を抱えていると考えたほうがよさそう。

  • GI(牝馬2頭~) 優勝:牡馬3頭、牝馬6頭 1~3着:牡馬14頭、牝馬13頭
  • GI(牝馬0~1頭) 優勝:牡馬7頭、牝馬0頭 1~3着:牡馬20頭、牝馬1頭
  • GII(牝馬2頭~) 優勝:牡馬8頭、牝馬2頭 1~3着:牡馬22頭、牝馬8頭
  • GII(牝馬0~1頭) 優勝:牡馬・せん馬18頭、牝馬0頭 1~3着:牡馬・せん馬53頭、牝馬1頭
  • GIII(牝馬2頭~) 優勝:牡馬18頭、牝馬10頭 1~3着:牡馬54頭、牝馬30頭
  • GIII(牝馬0~1頭) 優勝:牡馬・せん馬15頭、牝馬0頭 1~3着:牡馬・せん馬43頭、牝馬2頭

数え間違えもあるかもしれないけど……

ちなみに せん馬は去勢されたオスの馬のこと。あと葵ステークスは格付けのない重賞だが、GIII候補だろうとGIIIに含めている。


こうして見てみると、牝馬が2頭以上出るGIレースでは、牝馬の方が勝ってるし、3着以内も半分ほどが牝馬という。

出走頭数に対して牝馬の割合は、牝馬2頭以上のレースでGI、GIIで1/4ほど、GIIIでは1/3ほどである。

GIIIでは出走頭数相応、GIIでは牡馬の方が強そうだが、GIでは頭数の割には明らかに強い。

GIレースだけやたらと牝馬の活躍が目立ちますね。


と、ここで牝馬の出走が0~1頭というレースは一体どんなレースなんだということである。

というわけで最近1年の芝GIでここに該当するレースを列挙してみる。

  • 菊花賞(芝3000m・3歳)
  • ジャパンカップ(芝2400m)
  • 朝日杯フューチュリティステークス (芝1600m・2歳)
  • ホープフルステークス (芝2000m・2歳)
  • 皐月賞 (芝2000m・3歳)
  • 天皇賞(春) (芝3200m)
  • 日本ダービー (芝2400m・3歳)

まず、牝馬は長距離よりは短距離が得意で、2400mのオークスも牝馬にとっては長いという。

なので、長距離のレースほど出走数が少なくなる傾向があり、3000m以上のレースに出る牝馬は稀である。

天皇賞(春)と菊花賞はそれが理由ですね。ジャパンカップは年によるとは思うが。

2つの2歳戦は、おそらくは同時期に 阪神ジュベナイルフィリーズ という2歳牝馬限定GIがあるからだと思われる。

わりと2歳・3歳は、牡馬向けと牝馬向けと分けてレースが用意されているものも多そう。


皐月賞・日本ダービーも桜花賞・オークスとの兼ね合いとも言えるが、この2つは牝馬の出走にはさらにハードルがある。

というのも、桜花賞・皐月賞・オークス・日本ダービー・菊花賞については、原則として2歳10月という早い時期に登録が必要になる。

登録にはお金もかかるので、むやみに登録するわけにもいかず、そもそも出走可能性が低ければ登録しないし、

牝馬なら全レース登録できるが、桜花賞と皐月賞、オークスとダービーは近接していて、菊花賞は牝馬には長すぎる。

なんてことを考えると、あえて牝馬を皐月賞・ダービー・菊花賞に登録するか? という話である。

でもお金さえ払えば登録できますから、牝馬ながらダービー優勝した ウオッカ は5つ全部に登録してたみたいね。


GIレースで牝馬の出走数の少ないレースにはそれだけの理由があって、

それ以外は出走数の割には大きな結果を出しているということは確からしい。

強い牝馬にとっては牝馬限定GIだけでは物足りぬということもあろうと思う。

GIIだとあんまりだねと思ったけど、ちょうどよき牝馬限定戦が選べるというのもあるのかもしれない。

GIIIではちょうど牡馬と牝馬が対等に渡り合ってる感じがしますね。

もちろん得意・不得意、牝馬限定戦との兼ね合いはあるでしょうが、出走頭数相応の活躍というのは対等ということなんじゃないか。


これを見て牡馬のことをおもんばかるファンもいる。

というのも、引退した競走馬は、牝馬なら多くは繁殖に入るようだが、牡馬はごく一部が種牡馬として繁殖に関わることになる。

その一握りの牡馬というのは、現役時代の活躍著しい馬が選ばれることが普通で、GIレースでの活躍著しい馬は引退後の期待も大きい。

ところが、ここのところの牡馬はGIレースで牝馬に負かされて、なかなか活躍が目立たない。

というか今回2着だったキセキがそうらしく、2018年のジャパンカップ(優勝:アーモンドアイ)、去年の宝塚記念(優勝:リスグラシュー)、今回の宝塚記念と、

3回も牝馬にやられて2着になっているので、確かにここまでやられると不憫だなとも思う。(ただ惜敗とは言えぬ負け方ではある)

すると引退後のキャリアにも影響するんじゃないかということである。

そこまで心配してやらないとならんほど牡馬は情けないのかとは思うものの、今の牡馬は決め手に欠けるという印象もあるんだろう。


なお、これは芝のレースの話で、ダートでは牡馬・せん馬が圧倒的に強いと言われている。

JRAのGIレースでの牝馬優勝は サンビスタ(2015年チャンピオンズカップ優勝) が唯一とのこと。

ダートはパワー勝負だから、牝馬には厳しいんじゃないかとのことである。

さらにJRAにはダートで牝馬限定の重賞レースってないので、さらに活躍のハードルが高い。

一方で地方競馬では牝馬限定戦の強化を進めているようで、地方競馬の差別化ポイントにしたいようである。

JRAのダートで実績を積んだ牝馬が地方競馬(南関東)に移籍する流れはあるようだ。

そうやっていくうちにダートでも牝馬の存在感が増えてくるかもね。牡馬と互角に戦えるまで来るかはともかくとして。

検査は指先からの採血で

今日はイオンモールに買い物に出かけていた。

お目当てはフライパン……ってそれだけのために自転車飛ばしてイオンモールまで行くわけはないのだが。

ついでに衣料品も買おうかなとか、そんなことも考えてのことなのは言うまでもない。

イオンカード会員だと毎月クーポンも配給されるしね。遠いけどチャンスがあるならお得ですから。


前にイオンモールに買い物に行ったときはガラガラだったが、今日は駐輪場はパンパンだった。

専門店がやってないイオンモール

店内も正常化しているようだったが、あれこれと貼り紙の多いこと。

広い店なので人が集中するようなところもそうそうないですけど。フードコートは見なかったが。


そんなモール内を歩いていたら献血をやっているという案内があった。

そういえば、勤務先での献血が吹き飛んで、長らく全血献血やってなかったなと。

献血ルームには足を運んでたのだが、どうせルームに行くなら成分だよねとなっていた。

いや、全血の方が困ってるなら全血とは思ってたけど、血液センターのWebサイトを見ると成分の方が悪そうだったので。

そんなわけで、先に衣料品・日用品を見てから、献血して、食料品を見て帰ることにするかと考えた。


前回の全血献血は昨年10月に職場でやって以来だから、もうかれこれ半年以上やってなかったんですね。

献血ルーム以外での献血も同様に久しぶりである。

そしたら検査時の採血方法が変更になっていた。

全血献血における採血前検査方法の変更「指先穿刺」開始のお知らせ (大阪府赤十字血液センター)

別に大阪府だけのことではありませんので。


昔は血液を硫酸銅水溶液に垂らして、比重で献血の可否を判定していたと言うけど、

僕が初めて献血した頃にはすでに献血バスでも血色素量での判定になっていた。

献血バスで使う血色素量の測定装置では、血液1滴をプレパラートに挟んで測定するので、

別に2mLも採血しなくていいだろというのは、誰しも気づきそうなものである。

実際にはその場の検査には1滴(血液型判定をする場合はさらに数滴)使って、残りは試験管に取って、センターでの検査に回される。

なので有効活用されているんだと思ったかも知れないが、これもまた実のところ本番の採血前にやる必要性は乏しい。


というのも、献血では採血の最初25mLを別のバッグに取っている。

これは細菌が輸血用血液製剤に入るリスクを軽減するためである。(消毒できず残った細菌は採血の最初の方に入るため)

この25mLの血液は安全性向上のため犠牲になるのだと思ったかも知れないが、そうではなく試験管数本に取って検査用に回される。

これもまた僕が初めて献血するときにはすでに導入されていたので、それ以前の献血のやり方を知らないんだけど、

どうもそれ以前は最初の検査時に全部取っていたらしい。


というわけで、新しい採血方法はどういうやり方かという話だけど、

指先に針を刺して、そこからにじみ出てくる血を1滴取ってプレパレートに取って検査する。

その後、指先にばんそうこうを貼って終わり。いつものばんそうこうかと思ったが、指先用のより小さいものだった。

正直なところ、今までの腕に針を刺して2mL取る方法よりも、手間がかかる方法に見える。

看護師が不慣れだから? でも、もうかれこれ3ヶ月以上はやってるはずですけどね。

あと、意外と痛い。指先に刺す痛みは、腕に針を刺す痛みより鈍く、わりと長く続く。(個人差はあるだろうが)

指先からの採血は楽そうに見えるが、実際やっての感想はこっちのほうが辛いということである。


どうしてこのような採血方法を導入したのか? それは腕からの採血にはそれだけリスクがあるということ。

腕から採血するとき、針を刺した後に「指先まで響く痛みはありませんか」と聞かれるが、

これは腕を通る太い神経を傷つけるリスクがあるからで、その場合は早急な対応が必要ということである。

もう1つのリスクは皮下出血だが、こちらは検査時の採血では針が細いからそこまでのことはないと思うけど。

このことは先ほど紹介した大阪府赤十字血液センターのページにも書かれている。

指先には大きな神経が無く、針が大きな神経に触れることがなくなると考えられています。

指先でも針を刺しますので痛みがなくなることはありませんが、刺した痛みは20~30分程度で消失します。皮下出血になった場合には痛みが続くことがありますが3分程度圧迫止血することで防止することができます。

神経を傷つける可能性を減らせることが何よりのメリットなんだと思いますね。

検査と本番で2回心配があったのが、本番の1回だけで済むのだから、看護師もかなり気が楽になるんじゃないか。


ただし、成分献血では血小板数などの把握が必要なので、従来通りの2mL採血を行う。

血小板成分献血の採血量って検査時の血小板数で決めてるらしいので。あと血小板数次第では血漿でという話もあるし。

献血バスの看護師は「ルームでは」と言っていたので、献血ルームで全血献血の場合もそうなのかな?

確かに献血ルームで全血献血するときも、成分献血同様に大型装置に試験管を入れて、血液の成分を測定している。

献血バスと同じ装置を献血ルームにも備えればよいのだが、ルームでの全血献血はあまり多くないですから。

これは地域によって多少の差があるかもしれない。献血バスでできて献血ルームでできないことはないので。


というわけで指先採血はいいことばかりではないけど、献血の安全性向上には間違えなく効果があることなので。

献血の方法は細部まで含めれば本当に毎度のように変わっているけど、このことが表すことは下記のことだと信じている。

もっとも大切なのは献血者の健康、これが脅かされるのでは献血は成り立たない。

その次に大切なのは患者の安全、輸血が原因で感染症にかかることなどはできるだけ避けたい。

(献血でもっとも大切なことがある)

百合ものはどうやって読む

BOOK☆WALKERでは、時々テーマを決めて、特定書籍のテーマで割引・コイン還元割増が行われているのだが……

6/25の誕生花がユリ。つまり“6/25”=“百合の日”とも言える!1,400冊以上の百合作品がコイン+30%還元中&さらに対象作品が最大50%OFF!BOOK☆WALKER百合担当者オススメの新作百合マンガも多数紹介中。

(6/25は”百合の日”!~尊い恋の予感~ (BOOK☆WALKER))

どういう理由だよと思ったけど、百合作品のキャンペーンが行われていた。


百合って言われてすぐわかる人ならいいけど。

「百合」というのはもとは女性同士の恋愛を表す言葉だった。

ルーツを調べてみると、男性同士の恋愛を「薔薇」と呼んでいたことの対義語として生まれたらしい。

今はもう少し穏やかに捉えられていて、恋愛とまでは言えずとも、女性同士の友情などを深く描いたものにも使われることが多い。

(実は百合ものだった)

ということで女性同士の恋愛を描いた作品ですね。


ちょっと前から気になっていたことがあって、それは百合ものはどんな人が読んでいるかということ。

それで調べてみたら、ルーツは明確に少女漫画なんですね。

元々このジャンルは、戦前の少女小説に源流があると、森絵利佳は語る。その少女小説は、吉屋信子の『花物語』に始まるとされているが、作品の中で描かれる少女同士の強い絆はエスと呼ばれ、1914年の宝塚歌劇団の創立もあって、少女から大きな支持を得た。現実の女学校でもエスに良く似た少女同士の強い関係が生まれていた。

(百合 (ジャンル) (Wikipedia))

なるほど、女学校なのか。時代が移り変わって、このあたりの背景はあれこれと変わっていったけど、

今も、こういう関係性にしっくりくる少女たちは一定いるんだろう。


ルーツこそそうだけど、男性読者も少なくないし、むしろ男の方が多いんじゃないか? という話もあるらしい。

どうしてって、それは女の子がたくさん登場するからだろうな。やっぱりそういうの好きでしょ?

実は百合ものだった

「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」(ガルパ)というゲームについて「百合豚介護施設」との肯定的な評判があるが、

これは女性のキャラクタ同士が話をしているのを眺めるばかりということを表している。(恋愛物というほどではない)

多分、このゲームのプレイヤーは男の方が多くて、プレイヤーもライブハウスのスタッフとして作中には存在しているが、

ほとんど空気であり、プレイヤーが女性のキャラクタ同士の関係性に関わらないところが、実は評判がよいと。

百合ものの漫画・小説と男性読者の関わり方もそんなところではないか。


いくつか試し読みしてみたが、実のところいろいろな作品があるらしい。

百合漫画を集めた雑誌としては長い歴史があるらしい「コミック百合姫」(一迅社)の作品で、

おそらく一番知名度があるのかなと思ったのが「ゆるゆり」――ってこれ百合ものだったんですね。

恋愛色は薄そうで、ほのぼのとした女の子同士の関係性を描いたコミカルな作品だが、掲載雑誌などからすると百合漫画らしい。

そうかとおもいきや、ダークな雰囲気で、重苦しくも女性同士の恋愛を描いた作品もある。

やっぱり同性愛というのはタブー視されることも多いですから。

そこを開き直って描くよりは、ダークに描いたほうが現実味があるのだろう。

少女漫画の恋愛物らしいのかもしれないと思ったが、あんまり読んでない人が言うもんではない。


男の子はファンタジーが好きだからというのは、僕の持論であって、

男が好きな漫画・小説・ゲームというのはそういう要素を備えていることがしばしばある。

漫画の中の反社会的な表現について「漫画のマネをしたらどうする」なんて非難をする人もいるけど、

そういう作品はたいていファンタジー色が強く、まさかそれを現実にやるやつはいないだろうと思いとどまらせてくれる。

作品の性質にもよるだろうけど、僕は一般論としてそうだと思っている。


男が読む百合物もそうである。女性同士の関係性を描いた作品に男の居場所はないのである。

一般的な男性向けの作品とは大きく違うところだと思うが、だからこその面白さがあると思う。

男にとって決して経験することができない、女性同士の関係性を読むことはファンタジー以外の何者でもない。

タブー視されがちな同性愛も、ファンタジーの世界なら楽しいだけである。それは無邪気に過ぎるか。


おおかたの女性にとっても、百合もので描かれるような女性同士の関係性というのは、届きそうで届かない世界だろうが。

そういうところに憧れる人にも、手が届くのが漫画・小説であるということである。

自分が見られない世界を見られるという点では、読者の男女を問わないように見えるが、

決定的な差としては、男性読者は作中の登場人物にはなれないが、女性読者は作中の登場人物になりうる。

同じ作品でも読者の男女で評判に差が出るとすればそこかなと思う。


ちなみに男性の同性愛を描いた作品、薔薇というよりはBL(ボーイズラブ)と聞くことがおおいけど。

これは女性のファンが圧倒的で、男性ファンは少ない(皆無ではない)とのこと。

というかBLって百合に比べると1桁ぐらい市場規模が大きいらしく、圧倒的な女性ファンに紛れるのもあるかもしれない。


そこで最初の話に戻るんだけど、百合もののルーツは明確に少女向けの漫画・小説にあるわけだけど、

これがすっかりニッチ路線になってしまい、そんな中で細々と育ててきたのが一迅社の「コミック百合姫」なんだろうなと。

そうしてやっていくと、男性読者も掘り起こして、市場規模も少しずつ拡大してきた。これは確からしい。

これは作品の性質によりけりだと思うけど、食わず嫌いするほどとっつきにくいものではないと思いましたね。

そうはいっても今もニッチ路線の1つではあるんですけどね。確かに大衆にはウケないよね。

フランス式の馬券の売り方

凱旋門賞というと、フランス・パリロンシャン競馬場で開催されるとても有名なレースで、

JRAが海外馬券の発売を始めた2016年から、日本での馬券発売は恒例となっている。

もっともJRAが海外レースの馬券を売るにはいくつか条件があって、リストアップされたレースでも必ず発売されるわけではない。

その発売条件の1つが日本からの遠征馬がいることで、先日、凱旋門賞の第1回登録には1頭の日本馬がエントリーしたとのこと。

2020凱旋門賞(G1)に日本馬が登録 (JRA)

日本からの遠征馬といいつつ、1頭登録したというディアドラ号は昨年5月からイギリスのニューマーケットに滞在している。

昨今の状況から、凱旋門賞に100万円以上の登録料を払って登録しても、スムーズに渡航できる保証が乏しい。

なので、日本馬ゼロとなりかねなかったのだが、ディアドラはすでにヨーロッパにいますから何も問題はない。


日本馬がゼロとならなかったことには、日本の競馬ファンも安堵しただろうし、JRAもフランスギャロも安堵したんじゃないか。

というのも、ここ数年のJRAでの凱旋門賞の馬券売上はおよそ30億円、国内のGII・GIIIレース並である。

と、書くと大したことない気がするけど、実はフランスのPMUでの馬券売上は1.75億ウロ、およそ21億円である。

実はフランスよりも日本の方が多く馬券を売っているのである。ちょっと信じられないけど、どうも確からしい。

JRAの馬券売上のうち、70~80%が払戻金、10%は国庫納付金、残りはJRAの取り分だが、その一部は主催者のフランスギャロに払われる。

一説には3%がフランスギャロの取り分とか。およそ1億円ですか。フランスのG2レースの賞金5回分ぐらいは賄えますね。

残りはJRA取り分で、馬券発売にあたってあれこれ費用はかかるにせよ、実際に馬を走らせるわけじゃないからね。

凱旋門賞の馬券が発売されれば、日本の競馬ファンは、フランス競馬にも、日本競馬にも大きな貢献ができるということである。


JRAの海外馬券は枠連がない以外は日本の馬券発売のルールをそのまま適用される。

世界にはいろいろな馬券の売り方があるところだが、日本のファンにとって、普段と同じ買い方ができるのはなによりのメリットだろう。

ただ、オッズが日本の売上だけで計算されるので、フランスのPMUをはじめとする、外国のオッズとは乖離が出てくる。

こういうとき単勝式のオッズ同士で比較することが一般的だと思うけど、本当はいろいろな賭け式があるはず。

単勝式以外の払戻金をJRAとPMUで比較してるのを発見して、驚いたのはPMUにもワイド相当の賭け式があるらしい。


そこから気になって、PMUの賭け式を調べてみたが、フランス語のページの中から探そうとしても見つかんねぇよと困ってたら、

英語で書かれた「BETTING GUIDE」というのがあって、とても簡潔にまとまっていた。

BETTING GUIDE (PMU International)

ついでにフランス語のページも掘り当てた。

Guide des paris (PMU.fr)

細かい事はフランス語でしか書いてないので、翻訳機にぶっ込みながら確認した。


これを見てみると、賭け式によっては出走頭数によって売り方が変わったり、1日1レースしか売らない賭け式もあるらしい。

  • Simple Gagnant [単勝] : 1頭選んで1着なら的中
  • Simple Placé [複勝] : 4頭以上のレースで発売、1頭選んで1~3着(8頭以上)または1~2着(4~7頭)ならば的中
  • Couplé Gagnant [馬連] : 8頭以上のレースで発売、2頭選んで、1着・2着と順不同で一致すれば的中
  • Couplé Placé [ワイド] : 8頭以上のレースで発売、2頭選んで、1~3着のいずれか2頭と順不同で一致すれば的中
  • Couplé Ordre [馬単] : 4~7頭のレースで発売、2頭を順番を付けて選んで、1着・2着と順番も一致すれば的中
  • Trio [3連複] : 8頭以上のレース(Quinté+対象レース以外)で発売、3頭選んで、1~3着と順不同で一致すれば的中
  • Trio Ordre [3連単] : 4~7頭のレースで発売、3頭を順番を付けて選んで、1~3着と順番も一致すれば的中
  • Super4 : 5~9頭のレースで発売、4頭を順番を付けて選んで、1~4着と順番も一致すれば的中
  • 2sur4 : 10頭以上のレースで発売、2頭選んで、1~4着のいずれか2頭と順不同で一致すれば的中
  • Multi : 14頭以上のレースで発売、4~7頭選んで、1~4着の4頭と順不同で一致すれば的中(選んだ頭数により払戻金が変わる)
  • Mini Multi : 10~14頭のレースで発売、4~6頭選んで、1~4着の4頭と順不同で一致すれば的中(選んだ頭数により払戻金が変わる)
  • Pick5 : 1日2レース発売、5頭選んで、1~5着で順不同で一致すれば的中
  • Quinté+ : 1日1レース発売、5頭を順番を付けて選んで、1~5着と順番一致(Ordre) か 順不同一致(Désordre)、1~4着と順不同一致(Bonus 4)、1~3着と順不同一致(Bonus 3)で的中
  • Quarté+: Quinté+対象レースで発売、4頭を順番を付けて選んで、1~4着と順番一致(Ordre) か 順不同一致(Désordre) または 1~3着と順不同一致(Bonus)で的中
  • Tiercé : Quinté+対象レースで発売、3頭を順番を付けて選んで、1~3着と順番一致(Ordre) か 順不同一致(Désordre)で的中

えらい多いけど、全部同時に売ることはないので。

頭数によって、馬連・ワイド・3連複と馬単・3連単のどちらを売るかが切り替わる仕組みなんですね。

さらに、Quinté+対象レースでは純然たる3連単・3連複はなくなり、Tiercéで代替される。

日本でも競艇(6艇立て)だと順不同の賭け式は売れなくて、圧倒的に3連単、次いで2連単、ここまでで売上の98%ですから。

5~9頭というわりと限定的な範囲で、4連単というべきSuper4の設定がある。

8~9頭だと3連単がなくてSuper4があるという、ちょっとよくわからない感じがしますが。

2sur4は、2頭選んで4着以内に入ればよいので「超ワイド」という感じの賭け式だが、これ払戻付くの? と気になってしまう。

去年の凱旋門賞では1.5倍、堅い決着だとそんなもんらしい。

Multi, Mini Multiは、4連複というべき賭け式だが、選ぶ頭数を4~7頭(Miniでは4~6頭)で自由に選べるところが面白い。

ボックス買いでも同じような効果は得られると思うが、少額で手を出せて、的中すれば必ずプラスになるのはメリットなのか。


そして特定レースでのみ発売する Quinté+, Quarté+, Tiercé は1等・2等といったように的中の仕方によって払戻が変わる。

昨年の凱旋門賞のQuinté+の払戻を調べてみると、順番まで全的中だと1115.2倍と超高額配当だが、

順番以外は的中だと3.8倍、4頭順不同で的中だと1.4倍、3頭順不同で的中だと1.1倍となっている。

5頭順不同で一致はともかく、他は残念賞のようなものですかね。

もともとハズレだと思えば、元返しでもあるだけありがたいでしょうけど。

Tiercéは3連単と3連複を兼ねる賭け式で、対象レースでなければ頭数からして3連複しかないところが、

3連単に挑むチャンスがあるということなのかな。その分、純粋な3連単や3連複よりは払戻は不利になるでしょうけど。


日本では馬券の売れ線は3連単・3連複・馬連の順だが、フランスでは複勝・単勝が多い傾向にあるようだ。

これでもまだフランスは複雑な賭け式の売上も一定ある方とみられていて、

というのもイギリスなどブックメーカーが馬券を発売するところでは、圧倒的に単勝・複勝の売上が多いようである。

ブックメーカーは控除率を低く抑えることで、単勝・複勝でもギャンブルとして楽しめるようにしているという事情もあるらしい。

ただ、そうすると胴元にお金が残りませんから、イギリスの競馬主催者は貧乏で仕方ないという。

JRAでも単勝・複勝の控除率は低めになってるけど、そうはいっても人気馬の単勝・複勝はあんまりおいしいもんではない。

もうちょっと頭を使って、馬連なり買ったほうがいいし、もっと狙いが定まるなら3連単を何点か買うかとか、そういうことですね。


フランスの競馬ファンも、単勝・複勝が好きなのは確からしいけど、そうはいっても旨味が少ない。

やはり売上の一定割合を最初に控除して、それを的中票数に応じて分配するパリミュチュエル方式ではそうなるんですね。

そうはいっても、日本のファンのように3連単フォーメーションで何点も買うようなのはあんまりやらないらしく、

当たりやすそうでほどほどに払戻が付くというところで、ワイド相当のCouplé Placéがけっこう売れているように見える。

2sur4もあんまり払戻付きそうにはないとは書いたけど、これも同じぐらい売れているようである。(発売単位が大きいのもあるかもしれないが)

Pick5, Quinté+, Quarté+, Tiercé といった複雑な賭け式もあるけど、特定レースのみの発売ということで、

全体的にはほどほどに当たりやすい賭け式が人気があるのだろうということが想像できる。


日本で3連単の売上が多いのは、何点もまとめ買いするからで、そうでなければこうはならんでしょう。

ここが日本の公営競技の売上を支えているのは事実ではありますけど。

PMUでは頭数ごとに賭け式が変わっていくのを見ると、主には1点買いとか少ない点数で勝負する前提なんでしょうね。

Quinté+, Quarté+, Tiercéにしても、順番以外的中などの残念賞が設定されているのはそういうことなのかもね。

そう考えるとPMUの賭け式の中には、日本にもあったら面白い賭け式はあるなと思いましたね。

日本だと3連単以外はいらないというヘビーユーザーもいるかもしれないが。

するとPMUの頭数によって馬単・3連単がなくなる仕組みは惜しいだろうなと思う。


最初に書いたディアドラ号は、再来週の日曜(7/5)にイギリスで行われるエクリプスステークスに出走する予定だという。

今年から海外馬券の発売対象レースに指定され、日本からの遠征馬があれば発売できるようになっていたが、

早速初年から遠征馬がいたので、発売対象となった。もしかしたら耳打ちがあったのかもしれないね。

凱旋門賞を2連覇したエネイブル号をはじめとする注目馬もおり、日本のファンからも注目されているレースのようだ。

どれぐらい馬券売れるかは知らないけど、イギリス競馬にとっては大きな臨時収入なんじゃないですか?

ニコニコポイントの端数は困りそう

先日、ニコニコ生放送の有料番組を見ていた。

もともとトークイベントを実施予定だったのが延期されたことを受けて開催されたものとのこと。

このイベントは参加するつもりは全くなくて、というのもチケットが買える気がしなかったから。

でも興味はありましたからね。


ニコニコ生放送の有料番組は初めてだったのだが、ニコニコポイントで決済するとのこと。

というわけで必要分のニコニコポイントを購入しようとした。

最近PayPayで決済できるようになったんですね。キャンペーンもやってますね。

というわけで購入しようとしたら500ポイント単位でしか購入できないらしい。

そして今回の必要ポイントは2200ポイント、ということで2500ポイント購入して、300ポイントは余らせることになる。


この端数をどうするか。今後もニコニコの有料コンテンツを購入するならよいが、そういうアテもない。

購入から2回目の10月1日にポイントは失効するから、このままいくとただ失効させてしまう可能性が高い。

しかし、僕にとっては好都合な使い道があって、それがBOOK☆WALKERである。

BOOK☆WALKERはKADOKAWAの電子書籍販売サイトで、僕はここで電子書籍を購入することが多い。

2018年に同一資本ということもあってか、ニコニコ書籍を統合したという経緯がある。

それ以前にニコニコ書籍で買った電子書籍があった人はBOOK☆WALKERで読めるようにしたんですね。

このとき、ログイン手段にニコニコアカウント、決済手段にニコニコポイントが追加されている。

なお、ログイン手段がニコニコアカウントではない人も、ニコニコポイントを決済に使える。


ただ、それでもニコニコポイントを使い切るにはもう1つ課題がある。

それはニコニコポイントは、クレジットカードなどと並ぶ決済手段であるということ。

すなわち、ニコニコポイント+クレジットカードという決済は成立しないということである。

ニコニコポイント残高以上の電子書籍を購入するには、ニコニコポイントのチャージが必要では本末転倒である。

しかし、その回避策も僕は持ち合わせていて、それはBOOK☆WALKERのコインを併用するということ。

BOOK☆WALKERにおいてコインというのは2つの性格があって、1つは購入時に付与されるポイントとしてのコイン、

もう1つはプリペイドコインということで前払式のコイン、1万円ごと300円相当のプレミアムが付く。

ただし、どっちも有効期限が5ヶ月後の月末なんですよね。そこまでに確実に使い切れるのでなければプリペイドコインは手を出せない。

なので以前は使ってたなかったんだが、最近は毎月コンスタントに購入しているので、プレミアム目当てでプリペイドコインに手を出した。

そのためコインの残高は潤沢にあるので、コインを併用してニコニコポイントの残高に合わせることは容易だった。

460円の本に160コイン充当して、残300円をニコニコポイントで支払うという形で、ニコニコポイントを使い切った。


何も持たない人がBOOK☆WALKERでニコニコポイントをピッタリ使い切るためには、

運良くピッタリの金額の本がない限りにおいては、最低2冊以上の購入が必要で、

  1. BOOK☆WALKERのプリペイドコイン(1000円単位)を購入する
  2. 本(1)の購入時にコインを併用して、支払額をニコニコポイント残高に合わせてから、ニコニコポイントで支払う
  3. 本(2)の購入時に残コイン全てを消費して、残額をクレジットカードなどで支払う

僕のようにBOOK☆WALKERで買い物してれば勝手になくなるわという人なら何も考えなくていいんですが、

他にお気に入りの電子書籍ストアがある人にとってみれば、これはなかなかできないかなぁと。

端数が少し残ることを覚悟してできるだけ使うというのが現実的な線かもしれない。

例えばニコニコポイントを800ポイント残して、750円の電子書籍を購入するなど。


そういえばニコニコの有料番組って500ポイント単位の価格設定になっていることが多いなと思ったが、

ニコニコポイントのこの仕組みだと、確かにそっちの方がいいよね。

2200ポイントでも2500ポイントでも、この番組のためにポイントを購入するなら2500円かかることに違いはない。

残ポイントを使う手段はあるけど、あまりに使いにくいですから、どっちの方がファンとしてはよいと思う。

ただでさえニコニコに中抜きされるのに、余分にチャージして残すなんてもったいないでしょ。


というか、なんでこんな仕組みになってるんだか。

少額のコンテンツもあるので、コンテンツ単位での決済は不都合というのはわからんではないのだが、

それなら、500ポイント以上で任意額でチャージ出来る仕組みにすればいいんじゃないかと思うんですがね。

固定額のプリペイドカードを販売しているのならともかく、そういうのもありませんからね。

コンビニでの購入はFamiポートを使っての決済らしいんで、それなら任意額いけるでしょ。

期日前投票をする理由

今日は市役所の方に行く用事があったので、期日前投票をしてきた。

というのも、当日は夏休み中で旅行のため不在なんですね。

選挙公報も届いたので、もうこれで固いなということで、早々と投票してきた。

さすがに投票日およそ2週間前、平日夕方の期日前投票所は空いてた。


現在住んでいる地域の投票所は、出入口に段差などもなく、アクセス性という点ではよいと思う。

しかし、問題は投票者数に対しては狭いということである。

投票方法いろいろ

今の投票区に引っ越してきたから2回は選挙に行っているが、昼前の比較的混み合う時間帯とはいえ、行列が伸びる。

出入口の導線が狭く、以前は車いすの投票者がいて、そこで何らか対応する職員の都合もあってか、長蛇の列となっていた。

いくらなんでもおかしいだろと思ったが、混み合って滞りながらも投票が進んでいたのである。


昨今の事情からすると、ソーシャルディスタンスだなんだと言って、投票者を詰めることはやらないだろうから、

すると投票所の外に掃き出される人が増え、その行列が外に長く伸びることになる。

空いている時間にシフトすればいいのかもしれないが、住民数からすると分散しても厳しいんじゃないか。

一方で、最近は平日に期日前投票所(市役所)に行くのも、さほど難しくはないので、

それなら投票日の都合とは関係なく期日前投票も選択肢に入るかなと思った。


ところで期日前投票をするためには、宣誓書を記載する必要がある。

投票所入場券の裏側が宣誓書になっていて、ここに記載して期日前投票所に行くとスムーズとのこと。

宣誓書の字の通り、投票日当日の事情について申告し「このことが真実であることを宣誓します」となっている。

じゃあ虚偽申告するとなにか問題なのかというと、あんまり問題はないんだけど。

当日になって気が変わったということもあるでしょうし。

それで、期日前投票をする理由として記載されている事項は次の通りである。

  • 仕事等 : 仕事, 学業, 地域行事の役員の仕事, 本人又は親族の冠婚葬祭, その他
  • レジャー・用事等 : 市外に外出・旅行・滞在、市内(投票区外)に外出・旅行・滞在
  • 病気等 : 歩行困難・病気・負傷・出産, その他
  • 住所移転 : 他の区市町村に居住
  • 天災等 : 天災, 悪天候

今回の場合は「市外に外出・旅行・滞在」に該当ですね。これはかなり多い理由でしょうね。

過去には学位授与の試験のために期日前投票をしたことがあったが、そのときは「学業」だった。(cf. 期日前投票で投票を済ませる)


もともと不在者投票の要件はもうちょっと厳密だったらしいが、期日前投票の制度が導入されたときに緩和されたんですよね。

確か「市内(投票区外)に外出・旅行・滞在」という理由が認められるようになったのもこのときからだったはず。

投票区外だから自宅に居続けている人はこれには該当しないけど、少しでも遠出すれば該当しますね。

ただ、市内にいるにも関わらず真に投票できないケースで、なおかつ仕事等に該当しないって、すごく限定的な気はするけどね。

ちょっと驚いたのが「天災等」という理由で、これに厳密に該当するケースってどれぐらいあるんだろ?

気になって調べたら、2017年の衆議院議員総選挙のときは、台風接近のため悪天候を理由とした期日前投票が多く見られたらしい。

でも、今日の時点で「悪天候」って書いて持っていったら、職員になんて言われたんだか。さすがに認められないよな。


「歩行困難・病気・負傷・出産」という理由は投票所の都合によるところもあると思う。

もちろん当日に通院・入院のためと投票できない可能性があるというケースも含まれますけどね。

郊外で駐車場を備え、段差もない投票所なら、当日に投票で全く問題ないという人であっても、実際の投票所はそうもいかない。

うちの近所の投票所は徒歩以外での来場は難しいし、過去には石段を登らないとたどりつけない投票所も経験してる。

期日前投票所は比較的これらの問題を回避しやすいので、それを理由に選ぶ人は多いだろうなと思う。


投票所の混雑回避というのは、直接的な期日前投票の理由にはならなさそうだが、

「市内(投票区外)に外出・旅行・滞在」というザルのような理由がある上に、気変わりまで許されるのならなんでもいい気はする。

ただ、期日前投票所が空いてるかというと、そうとも限りませんからね。

というか、ここは期日前投票所も手狭なんだよな。出入口の導線を分けるなどの工夫でなんとかなっているが。

今回は都道府県知事選挙という選挙期間の長いものだから分散することは可能だが、

選挙期間が短い市町村レベルの選挙だと、期日前投票は選挙前日の土曜日に集中する傾向が強く、むしろ混む気がする。

そこまで考慮して混雑回避出来るなら一考に値するというところではないか。


最初に書いたようにもはや当日は市内にいないから、地域の投票所がどうなっているかは知りようもない。

それでも投票が1種類なだけマシか。選挙区と比例代表とか、市長と市議会とか、そういうことはないですので。

前の参議院議員選挙は、選挙区と比例代表があって、なおさら複雑になっていた面はありますからね。

じゃあ大丈夫か? うーん、どうかなぁ。

世界的に見ればマシだって言っても

およそ1ヶ月前にアジア・オセアニアの近国の新型コロナウイルスの状況を集計した話を書いた。

近国の状況はいかに

現状を表す指標として参考になりそうなのが、入院・治療中の患者数だということで調べてみたわけである。

この頃からすると日本の患者数は減ってるけど、他国ではどうなんだろうかと。


インドなどの南アジアは急増を続けているので、比べてもよくないなと思って、

東アジア・東南アジア・オセアニアにしぼって調べた。

人口10万人あたりの入院・治療中の患者数では次の通り

  • 0.5人以下 : ラオス・カンボジア・台湾・ベトナム・中国(大陸・香港・マカオ)・タイ・ニュージーランド・ミャンマー
  • 0.7人 : 日本 (参考: 東京都単独では2.6人)
  • 0.9人 : マレーシア
  • 1.8人 : オーストラリア
  • 2.1人 : モンゴル
  • 2.5人 : 韓国
  • 9.3人 : インドネシア
  • 19.4人 : フィリピン
  • 123人 : シンガポール

ということで、シンガポールの多さは相変わらずだが、これでも1ヶ月弱で半減した。

最近でも1日あたり200人ほどの感染報告はあるが、積極的検査による部分もあろうとは思う。

前と比べると、マレーシアが78%減、日本も59%減と、明らかに回復している地域は多い。

マレーシアはどこに行くか気がかりだったんだけど、改善傾向ではありそうですね。


ただ、この1ヶ月弱の間に増加した地域というのもある。

フィリピンとインドネシアは当然と言えるが、それ以外で気になるのが韓国なんですよね。

さっき列挙した地域の中では人口に比して患者数は比較的多いわけだけど、この1ヶ月弱で1.9倍に増加している。

韓国は5月中旬から感染者の報告数が増加し、1日40人程度の報告が続いている。

状況としては東京都と似ていて、夜の街での感染者が多いらしいのだが、他地域への飛び火も見られるところが気がかりである。

医療提供体制には大きな問題はないと見られるが、気をもむ状況が続いている。

あと、絶対数は少ないんだけど、中国もこの期間で大きく増加している。

北京で感染者がまとまって出たためだが、今のところは大きく増える兆しはないとのこと。


あと、気になったのがオーストラリアなんですよね。

この1ヶ月弱で入院・治療中の患者数はほぼ横ばい、出入りがほぼ同じってことですね。

1日30人程度の報告が続いており人口に比しては若干高い水準である。ヨーロッパ諸国よりは2桁ぐらいマシだけど。

ニュージーランドが低く抑えきっているだけに、なかなか両国間の往来が再開しにくいと困っているようである。

状況が悪化しているとまでは言えないものの、意外に手を焼いているようである。


このあたりは日本の東京都にも言えることなんだよね。

ここ1ヶ月ほどは1日あたり30人前後の感染報告が続いている。

重症患者数は一貫して減少傾向だが、入院・治療中の患者数は今月に入ってやや増加している。

一時期は「東京アラート」を出して警戒を呼びかけたが、大きく増加する傾向はないことからほどなく解除された。

数は多いが、夜の街での感染者が概ね4割を占めており、積極的な検査で見つかった部分も相当多いと見られる。

東京都ではこうだけど、お隣の神奈川県などでは報告数は少なく、特定地域・特定業種に限られているように見える。

これまでの経過から正しい読みとは思うのだが、なかなか気が休まらない面はある。

なんやかんやと感染経路不明が3割ぐらいはいますからね。潜在的なリスクはあるんじゃないですか?

それでも、客側の自制もあってか、大きな感染拡大を引き起こさずに来ている実績は評価してよいと思う。


どこまでのリスクを許容するかというところではありますけどね。

シンガポールも一時期はとても厳しい制限があったが、外国人労働者の宿舎での感染対策が進んだこともあって、

今月に入ったあたりからは制限が緩和されて、普段の生活を取り戻しつつあるらしい。

患者数を減らしきるということになると、まだ時間はかかるだろうけど、許容できる程度のリスクにはなったと言う評価だろう。

しかし、シンガポールってのは国境を越えた行き来が出来ないと大変な国ですからね。

やっぱり数字からすると、他国からシンガポールの行き来は慎重に判断される状況は続くでしょうから、大変な苦境だよね。


報告されている数字だけを見ると インドネシア・フィリピン でさえ世界的にはそうひどい数字ではないように映る。

この両国は医療機関へのアクセスにも問題があろうという話はあるので、やっぱり悪いとは思うのだけど。

広域にわたって国境を越えた行き来が再開しやすい地域ではあると思うので、うまくやっていきたい。

さすがにシンガポール・インドネシア・フィリピンは時間がかかるだろうけど、他は早期に往来再開できるんじゃないかな。

ただ、韓国が想定してたより悪いんだよなぁ。正直なところ、韓国がここまで手を焼くとは思ってなかった。

あとはオーストラリアですよね。南半球なので冬になってどう転ぶかというのが気がかりなところ。

それでも東京都と同程度の限定的なリスクに留まるとは思うので、ビジネスマンの往来再開は問題ないとは思うんですがね。


日本国内での感染報告が減ってくる中で、相対的に割合が増えているのが、厚生労働省検疫所からの感染報告である。

もちろん網羅的な検査をしているからというのはあるんだけどね。

現在、網羅的な検査の対象になる国から日本にやってくるのは、日本人や日本に地縁のある外国人に限られている。

ゆえに普段に比べれば格段に少ない人数であるけど、それでも感染報告がけっこう上がるんですよね。

もちろん地域性というのはあって、最近はパキスタンからの到着者の報告が多いようである。

早期の往来再開を考えている地域からの到着者での報告はごく少ないとみられるが、なかなか大変ですね。

松屋式中華料理店

昨日、映画を観た後、映画館の入るビルで夕食でも食べて帰ろうかと思ったが、

ビル内の飲食店は短縮営業をしていて、この時間だともう閉店直前だった。

それでも食うところがないわけではなし。

そこでちょっと前から気になっていた店に行ってみた。


松軒中華食堂 (松屋フーズ)

松屋フーズというと、丼を中心とした「松屋」が圧倒的に店舗数が多いが、実はいろいろやっている。

とんかつを中心とした「松のや」はもはやおなじみで、全国各地で見ることも多くなっている。

ただ、他のブランドは店舗数も少ないから「こんなのあったの?」となるかもしれない。

この「松軒中華食堂」もそんなブランドの1つで全6店舗、うち5店舗は東京都となっている。


松屋といえば食券方式、これは 松のや など同社の他ブランドでも多く見られる。

これが 松軒中華食堂 は違うのだけど、そのスタイルも独特である。

  1. 来店したら、適宜、空席に座る
  2. 座席に備え付けられたタブレットPCで注文を入力する
  3. 食後にタブレットで会計を確認して、バーコードのついた札を持ってセルフレジで精算する

座席に備え付けられたタブレットというだけならありそうだけど、ここまで省人化されてるのかって。


松屋の食券方式といえば セット化 である。

松屋がこのようなセルフサービス方式にたどりつけたのは、食券方式の欠点をよく研究して克服してきたからだと思う。

食券方式で卵をオプションで付けたいとかなると、卵の食券を一緒に買ってとなりがちなところだが、

松屋ではこういうのをセット化して注文漏れが起きにくいようにしてるんですよね。

松屋はメニュー変更が多いこともあって、券売機の画面もよく変わるのだが、そういうことも対応できるようになっている。

(セルフサービスの松屋)

松屋 や 松のや ではこの方式がうまくいくものの、これが適さないスタイルの店もあるということである。


松軒中華食堂の使われ方もいろいろで、手早くラーメンなど食って帰る客から、居酒屋的に長居する人もいる。

そこに対して省人化しながら、単価を上げていくための手段として、タブレットでの注文が導入されてたんだろう。

できるだけ店員は調理に注力できるようにして、注文・会計に費やすリソースを減らすことは食券方式と同じである。

これはこれでよいと思うが、食券方式以上に店員との接点が少ない印象はある。

通常の食券方式なら店員が券をもぎりにくるし、セルフサービス方式なら店員がカウンターにほぼ常時立っているから。

タブレットで注文してセルフレジで注文する方式だと、店員と会うのは料理を持ってくるときだけになるんでね。


発想としてはよいと思うが、メニューが少し貧弱かなという印象はうけた。

ここは松屋のメニューがバラエティ豊かなところとの対比もあるかもしれない。

店舗数が少ないので商品開発という点では追いつかない面もあるんだろう。

ここら辺は他のチェーンに比べると弱いかなと。料理自体はよかったですけどね。


ところで昨今、飲食店では感染症予防というところに気を払っているところだが、

この方式の場合、店員の接客は最小限であるということは、店員の感染防止という点でも効果的なんだろう。

小グループの客同士で伝染するのはともかく、客が感染、あるいは客から感染というのは店の運営にも大きな問題となりかねない。

飲食店での感染というのは、接客以上に換気や密集というところの課題が多いのではないかと思ったが、

店員に健康管理を徹底させるのは現実的だし、その上で客との接触を減らすのは無意味ではないだろう。

これが「新しい生活様式」って言われると、そこは違和感もありますがね。