今日はスルッとKANSAI 3dayチケットで比叡山にお出かけしてきた。
そもそも今回スルッとKANSAI 3dayチケットを買った最大の動機が比叡山ですね。
去年に両親が比叡山に行ってきた話を聞いて、ほー、と思ってね。
比叡山というと延暦寺だな。
延暦寺というのはお参りするのも厄介なお寺である。
というのも東塔(とうどう)・西塔(さいとう)・横川(よかわ)の3地区に分散してお堂とかがあるから。
坂本ケーブルやバスでたどりつくのは東塔だけど、さらにその奥にあるわけだ。
西塔と東塔の間は離れているけど徒歩20分ぐらいで移動できて途中にお堂もある、なので連続して巡拝することもできる。
けど横川はかなり離れていて、東塔から徒歩で100分以上とか書いてあるからとんでもない。
というわけで山内の移動のために京阪バスがシャトルバスを概ね30分間隔で走らせている。
なのでこれで移動すればいいのだけど、さすがに横川は往復バスに頼らざる得ないので計画が立てにくかった。
というわけで坂本ケーブルで上がったらバスで西塔に移動して、そこから東塔に向けて巡拝することにした。
というわけで京阪京津線・石山坂本線を乗り継いで坂本へ。
坂本は延暦寺の門前町で、少し異様な風景ではある。
ところで延暦寺の所在地は大津市なんですね。京都市のように思うけど実はそうではない。
延暦寺が坂本に属することを選んだからこうなったそうで、今も引き継がれて大津市に属している。
まぁそういうことからすれば坂本から延暦寺に向かうのはよいルートではある。本数もわりに多いし、降りたらちょっと歩けば東塔だし。
ここからケーブルカーで上がる。スルッとKANSAI 3dayチケットで乗れるけど、普通運賃は片道840円もする。
「長さも、眺めも、日本一」と言ってるが、ものすごい絶景でしたね。
ケーブルカーから降りたらゴーンと鐘の音がしている。
後でわかったのですがこれは一突き50円で誰でもつける鐘のようです。
が、森にかこまれた中にお堂が見えていて鐘の音がしているとなれば、とんでもないところに来たなと感じるわけである。
さてとりあえず最初に山内シャトルバスで西塔へ移動。
ところで比叡山へは比叡山ドライブウェイという道が通じている。
自家用車でこの道を通ってお参りするのはわりにおすすめである。
というのもさっき書いたとおり東塔・西塔・横川に分散しているから、これらを相互に移動するには自動車が一番いいと。
バスもあるけど30分間隔で融通が利きにくい。
西塔に到着したら巡拝料を支払う。3dayチケットの割引で500円、これで東塔・西塔・横川いずれも回れる。
さて、延暦寺というのは多くの人が修行をしたところである。
法然上人800年大遠忌・親鸞聖人750年大遠忌という横断幕があったけど、
これは浄土宗を開いた法然上人、浄土真宗を開いた親鸞聖人ともに延暦寺で修行をしたという経緯によるものだそうだ。
日本の仏教のかなりのルーツがこの延暦寺にあると言ってもよいのかもしれない。
最初に降り立った西塔は法然上人が修行をしたところらしく、そのことが紹介されていた。
他のところにもそういう紹介がありましたね。
と歩いてたら、西塔のにない堂のところに「修行中につき立ち入り禁止」と表示があった。今日もお坊さんは修行をしているようだ。
ところでいろいろ見ていると「一隅を照らす」と書かれているものがやたらとある。
なんのこっちゃというわけだが、これは伝教大師(最澄)が残した言葉によるもの。
ちょうど巡拝券の裏に書いてありますね。
国宝とは何物ぞ、宝とは道心なり、道心ある人を名付けて国宝となす。故に故人の言く径寸十枚是れ国宝に非ず、一隅を照すもの此れ即ち国宝なりと。
宝石とかそういうのが国宝じゃなくて、社会の一隅で社会を照らす人こそが国宝なんだよという意味である。
そんな「一隅を照らす」人になりましょうということですね。
これは我々の生活の指針としては非常によいものではないかなと思った。
3時間ほど滞在して、復路のバスに乗ろうとおもったが、少しバスの時間まであるからバスの始発地点の比叡山頂までバスで行ってみた。
着席目当てですね。結果的には正解で延暦寺バスセンターから乗り込んでくる人多数で、立ち客がでるぐらいだった。
山頂から見るとずいぶん高いところにきたものだなと。ちなみに八瀬へのケーブルカーに乗るには山頂からロープウェイに乗る。
帰りのバスは比叡山ドライブウェイを下っていくわけだけど、雲の中を走っていくようだった。
出町柳駅に定時に到着した。バスは800円だけど、3dayチケットで乗れる。
八瀬へのケーブルは3dayチケット使えないので京都市内へはこのバスがお得、ただし本数は少ないが。
少々雨にも見舞われてそのたびにかっぱを出すはめになったものの、
非常に有意義な旅行になったんじゃないかと思う。あそこはいいところだ。