あとよろメルカリ便は多分難しい

メルカリでとある本が安かったので買ったのだが、

購入したら「あとよろメルカリ便で発送されるまでしばらくお待ちを」と。

あー、あれ使ってる人いるんだ。


あとよろメルカリ便 (メルカリ)

実は昨年12月からスタートしてたらしいが、Android版アプリで使えるようになったのは比較的最近。

そのときにサービスの説明をみたら案外安いなと思ったんだよね。

このサービスは販売予定の商品を一切合切、ヤマト運輸の倉庫に入れたら、

売れたときに倉庫で梱包してネコポス・宅急便コンパクト・宅急便を使って出荷してくれる。

集荷・保管・送料・梱包費用全部込みで、ネコポスでの出荷だと260円、宅急便コンパクトでの出荷だと480円など。

メルカリで売れた商品をネコポスで通常出荷すると175円、宅急便コンパクトだと380円と考えると安いなと思う。


ただ、売れ残った商品を返送するのに1箱980円、2週間経過後、保管期間を30日延長するのに1箱500円、

なんて事情を考えると、確実に売れる商品ならいいけど、なかなかそうもいかないですよね。

売れた商品にかかるコストは安いけど、売れなかった商品にかかるコストを考えるとなぁ。

と、この説明を見たときに思ったのだが……


購入翌日には出荷されたので、これは特に問題ないのだが、

出荷後しばらくして「お荷物お届けのお知らせ」というメールがクロネコメンバーズから届いた。

最初はメルカリとは思わなかったのだが、「メルカリあとよろ便様からのお荷物」とあって、

あー、あのメルカリの荷物かと思って読み進めると「宅急便」と書いてあって「えっ!?」と思った。

普通はこの手の本の出荷にはネコポスが使われ、その場合はポスト投函ということもあってこの手の通知は入らない。

しかし、どういうわけか知らないが、宅急便が選択されたらしい。


この時点ではもしかしたらネコポスのサイズを超過する本なのかな? と疑っていたのだが。

(cf. ネコポスの寸法規定は厳しい)

届いた荷物を開封して、ビニールで包装された本を取り出すと、A4判の本が出てきた。

これはネコポスいけるんじゃないの? とメルカリ謹製のネコポス用箱に入れてみるとすっぽり入った。

お手本のようなネコポスサイズの荷物、なぜこれを宅急便にして送ったのだろうか?


調べてみると、あとよろメルカリ便 の欠点として、想定していたより高い送料になるというのがあった。

今回の荷物は宅急便60サイズになったので、あとよろメルカリ便の料金は950円となる。

はっきりいってこれでは赤字である。購入金額よりあとよろメルカリ便の料金の方が高いからな。

(ただし、メルカリは送料の方が高くなる場合の精算方法が明示されておらず、実務的には赤字分が請求されることはないらしいが)

おそらく、出品者はネコポスになることを期待していたんだと思う。

それでも薄利ではあるが、ちゃんと手元にお金は残るし、アウトソースしてこれだけ残るならアリだと思う。

ところが、まさかの赤字ということで、さすがにこれは出品者もびっくりしてるんじゃないか。


というわけで、あとよろメルカリ便 は一見便利そうだが、実務的には難しいなと思う。

他にもいろいろ課題があって、1人1回しか使えない(この辺は試行的なサービスゆえか)、

手元に商品がないので販売前のQ&A対応が難しいとか。

発想としては面白いし、この条件で保管・梱包を請け負ってくれるのはすごいと思うのだが、

どうにもメルカリのようなサービスには合わないものだなと思う。


余談ですが、メルカリには送料の方が高くなる場合の精算方法が明示されていないと書いたけど、

ヤフオク・PayPayフリマについては、このような場合の精算方法は決められている。

送料後日請求分/送料後日返金分とは (PayPayフリマ)

Yahoo!ウォレットで精算することになっているが、もともとヤフオクの各種費用はこれで精算してたんですよね。

ヤフオクとPayPayフリマで送料の出所が違う (現在はヤフオクでも送料は売上金から差し引かれるようになっている)

ただ、PayPayフリマしか使っていない人は必ずしも登録しているわけではない。

「請求金額のお支払いが確認できない場合、ご利用を制限することがあります。」という警告もあるので、ちゃんと払えよということだが。

これはずさんにすぎるイベントだが

朝にTwitterを見たら、常滑市長が市内で行われたイベントについて吠えているのがReTweetされていて、

なんだろう? と思ったら、どうもこういうことらしい。

愛知県常滑市、屋外音楽イベントの主催者に抗議 「二度とりんくうビーチ使わせない」 (ITmedia)

5000人をはるかに超える人が集まるわ、マスクはしないわ、酒は飲むわ、大声出して騒ぐわ、

さらには終わった後に愛知県内で酒盛りしたような話もある。

あれこれ大規模イベントの是非が話題となる中でも、ここまでひどいものはなかなかなかったんじゃないか。


現在、緊急事態宣言・まん延防止等重点措置において各種イベントについて、一般的には中止要請は出ていない。

今年4月下旬~5月上旬にかけて、そういう要請が東京都・大阪府などで出ていた時期があったが、

結局これが撤回されたのは、飲食ほど寄与度は大きくなくて、補償が困難という事情もある。

(後者については裏返せば面積に応じた補償もあった映画館では多少長く制限が続いたということでもある)

イベントの多くは会場内での集団感染のリスクはあまり高くなく、懸念はどちらかというと会場外でのことであって、

これについては直行直帰の呼びかけなどで対応したいということだったんだと思う。


もっともイベントごとに事情はいろいろある。

「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th ANNIVERSARY M@GICAL WONDERLAND TOUR!!! CosmoStar Land」開催延期についてのご案内

まさに来週末に常滑市内(Aichi Sky Expo)で予定されていたイベントである。

僕は参加予定ではなかったのだが、インターネット配信で自宅で観劇しようと思っていた。

原因は愛知県が緊急事態宣言の対象地域に指定されたこととも読めるが、

実際のところ、アイドルマスター関係の他のコンテンツで出演者の何人かが感染していることが明らかになっており、

準備中の集団感染かはわからないんだけど、なかなかこの状況で公演に向けて準備を進めるのは厳しいと、

主催者のバンダイナムコエンターテインメントが判断したということになろうと思う。

シンデレラガールズ関係者では特に感染者は明らかになっていないが、

出演者が多く、作品の性質上、練習など細分化するなどの予防策も難しいという事情もあると思う。

これは昨今蔓延する、デルタ株(B.1.617系統)の感染性の強さを表すものと言えるかも知れない。


緊急事態宣言・まん延防止等重点措置下でコンサートやトークイベントに参加することはしばしばあったが、

大声張り上げるようなイベントではないわけだし、マスク着用も徹底されているし(主催者の要請は守られている)、

換気なども保たれた真っ当な会場であるわけだから、会場内でのリスクは高々知れており、

会場外での対策ができるかというのが、これがキーポイントということである。

1人での参加ということもあるが、ほぼほぼリスクは飲食ということになろうと思う。

日帰りでの参加なら、直前に到着するように会場に向かい、終演後はまっすぐ帰宅して、弁当を買って家で夕食、

というような形での参加なら大丈夫だろうとやっているが、まぁこれはこれで大変だよね。

泊まりがけでの参加も事情は同じで、さすがに全く外食なしは難しいが、夕食は宿で弁当を食べる形にしかならないな。

夕食については飲食店の営業時間短縮もあるので、こうならざるを得ない事情もある。


実は今回、問題となったイベントはAichi Sky Expoの屋外スペースで実施された。

けっこう広い屋外展示場を持っていたので、そこで音楽イベントもできたんですね。

この施設は愛知県の展示場なので、当然のことながら愛知県も抗議している。

「極めて遺憾」大村知事が抗議 愛知で開催の「密状態」野外フェス (毎日新聞)

愛知県としては酒類の提供停止など要請したところだが、履行されなかったと述べている。

施設を使わせる以上はそこを見届ける必要はあるんじゃないかと思う一方で、

主催者も表面的にはガイドラインに従って実施するということだったわけだから、あらかじめ会場を使わせないのも難しいだろう。

愛知県としては、緊急事態宣言だからといって一律にイベント中止を要請することはしておらず、

その考えはとりあえず変わらないようだが、このような状況が他にも起こるようだとどうなることか。


これとはまた別の話ですが、こんなことも話題となった。

フジロック、経産省が補助金最大1.5億円支出へ (朝日新聞デジタル)

これは昨年に実施する予定だったイベントを延期して実施することについての補助金である。

なので、形式的には今年実施することによって支払われているのだが、

実態としては去年予定していたイベントの損失補償という事情がある。(ここが難しい)

この時期に特に緊急事態宣言・まん延防止等重点措置とは無関係な新潟県とはいえ、このような大規模イベントを実施するのはいかがなものか、

という話はあったものの、一応はガイドラインなどに沿っており、公序良俗に反するとまでは言えないものである。


これについては延期しても開催することが支給条件なので、この状況で中止すると、

あてにしていた補助金も入らず、今年分の開催でも損失を出してしまうことになってしまう。

(今年の延期した分にも同様の補助金は出るはずだけど)

多分、今年に入っての感染拡大により、中止を余儀なくされたイベントでは、けっこう問題になってるんじゃないか。

決行できるものなら決行したいが、出演者・スタッフで集団感染を起こして実現できないとか、

長年実施してきたイベントだと地域との関係性を考えると決行できないということもあろうと思う。


というわけでさすがに今回問題となったイベントは論外であるものの、

なかなかイベントを決行することの難しさと、中止することの難しさはある。

飲食店と異なり、行政が大きく要請をすることはないが、

感染対策のガイドラインもある程度は実効性が確かめられており、自主的な対策に期待してもかまわないという判断も一理ある。

一応この判断にはかわりはなさそうだが、こういうずさんなイベントが相次ぐようだとどうなることやら。

来年どうなってるかわからないけど、状況次第では夏の大規模イベントには特別な対策も考えないといけないのかもしれない。

障害者スポーツと障害の種類

パラリンピックの競技には陸上競技や水泳のように様々な障害のクラスがある種目もあるが、

全体としては、この種目はこの障害の競技と決まっているものが多い。

それぞれの競技に親しみのある人ならばわかるかもしれないけど、どうだろう?


日本における障害者スポーツの総本山が 公益財団法人日本障がい者スポーツ協会 である。

この団体は日本パラリンピック委員会を兼ねているのだが、一方でパラリンピックとは別体系の競技もいくつかある。

どちらかというと、障害者スポーツの国体にあたる 全国障害者スポーツ大会 の主催者という側面があり、

この大会では聴覚障害の競技もあるし、パラリンピックにはない知的障害の競技もあるし、精神障害の競技もある。

大半の身体障害と一部の知的障害はパラリンピックへ、聴覚障害はデフリンピックへ、知的障害はスペシャルオリンピックスにつながる競技体系にあり、

それに対して、身体障害の内部障害クラスと精神障害は国際的な競技体系はない。そういうのもあるんですね。

ただ、都道府県対抗戦ゆえか種目数はわりと絞り込まれていて、今年の三重大会(中止になったが)では14種目となっている。

このあたりは大半のオリンピック種目を網羅してる国体とはまた事情が違うわけである。


では、公益財団法人日本障がい者スポーツ協会 の加盟団体はどんな競技をやっているのか。

★がパラリンピック競技、◇がデフリンピック競技に関係するものである。

  • アーチェリー : 身体障害(肢体不自由★)
  • 陸上競技 : 身体障害(視覚★・肢体不自由★・聴覚◇)・知的障害★
  • バドミントン : 身体障害(肢体不自由★)
  • ボッチャ : 身体障害(肢体不自由★)
  • カヌー : 身体障害(肢体不自由★)
  • 自転車 : 身体障害(肢体不自由★・視覚★・聴覚◇)
  • 馬術 : 身体障害(肢体不自由+視覚★)
  • サッカー : 身体障害(視覚★・肢体不自由・聴覚◇)・知的障害
  • ゴールボール : 身体障害(視覚★)
  • 柔道 : 身体障害(視覚★・聴覚◇)
  • 重量挙げ : 身体障害(肢体不自由★)
  • ボート : 身体障害(肢体不自由+視覚★)・知的障害
  • 射撃 : 身体障害(肢体不自由★)
  • 水泳 : 身体障害(肢体不自由★・視覚★・聴覚◇)・知的障害★
  • テコンドー : 身体障害(肢体不自由★)・知的障害
  • トライアスロン : 身体障害(視覚★・肢体不自由★)
  • 卓球 : 身体障害(肢体不自由★・聴覚◇)・知的障害★
  • バレーボール : 身体障害(肢体不自由★・聴覚◇)
  • バスケットボール : 身体障害(肢体不自由(車いす)★)・知的障害
  • フェンシング : 身体障害(肢体不自由(車いす)★)
  • ラグビー : 身体障害(肢体不自由(車いす)★)
  • テニス : 身体障害(肢体不自由(車いす)★・聴覚◇)
  • アイスホッケー : 身体障害(肢体不自由★)
  • スキー : 身体障害(肢体不自由★・視覚★・聴覚◇)・知的障害
  • カーリング : 身体障害(肢体不自由★・聴覚◇)
  • ボウリング : 身体障害(視覚・聴覚◇)
  • バドミントン : 身体障害(聴覚◇)
  • ゴルフ : 身体障害(聴覚◇)
  • ビーチバレーボール : 身体障害(聴覚◇)
  • ローンボウルズ : 障害不問?

多分、これが全部ではないと思うんですけどね。(野球などもあるはずなんだけど)

全国障害者スポーツ大会で行われている内部障害クラスとか精神障害クラスの情報も全然入手できないし。


やはり多いのはパラリンピックのルーツである肢体不自由ですよね。

当然ですが残っている身体機能を使うわけで、上半身を使うスポーツ、下半身を使うスポーツがいろいろある。

上半身を使うものの代表が車いすバスケットボール、パラリンピックの競技でも特によく知られた種目ですが。

全体としてはそういう競技が多いですよね。

下半身を使うことを目的とした競技としては今回からの新競技、テコンドーがある。

テコンドーは足を使った攻撃が特徴的で、障害者スポーツとしては頭部への攻撃を禁止するルールになっている。

視覚障害の競技としては、柔道、ゴールボール、サッカーなどある。

柔道は組み合った状態からスタートするルールで、ゴールボールとサッカーは音の出るボールを使う。

サッカーについてはパラリンピック種目ではないが、ロービジョンフットサルという通常のボールを使うが視力に制限がある人の競技もある。

よくわかんないのがローンボウルズなのだが、これはおそらく健常者も障害者も対象だが、障害者スポーツの統括団体のみに入っている。

調べたところ、かつてはパラリンピック競技だったのでその名残らしい。一方でオリンピック競技化の話もあるらしい。


ユニークなのが馬術で、これは障害の種類ではなく、馬をどこまでコントロールできるかでクラス分けが行われている。

競技として行われるのは馬場馬術なのだが、クラス分けにより課題の難易度が変わるんですね。

なので性質が違う障害の人が、それぞれの障害の程度に応じた課題で争うということになるんですね。

ここは人馬のスポーツという特色もあるんでしょうね。

ボートも肢体不自由と視覚障害が混成クラスになるものがある。


あとはオリンピックやパラリンピック以外の国際大会の体系なんかも見てみるとおもしろそうで、

テニスやマラソンは一般的な国際大会の中に車いす部門という形で存在することも多い。

競技性は一般のテニスやマラソンとはだいぶ違うと思うんだけど、地位の高さゆえかこういうこともある。

さっきの日本障がい者スポーツ協会の加盟団体を見ると、ボートは日本ボート協会が加盟しており、

これは国際的な大会が一般と障害者で一緒に行われている事情もあるようだ。


陸上競技や水泳なんか見てるとパラリンピックはクラス分けが細分化されてて複雑だなと思うわけだけど、

柔道は視覚障害の程度でクラス分けはあるが、競技自体は体重別であって同じ体重ならクラス混合で行われる。

そのかわり、クラス分けによって指導の出し方などが変わるというルールになっている。

テコンドーも柔道と同じように体重別の区分のみでクラス混合で行われる。

そういう大胆なルールでやってる種目もあるんですね。


障害者スポーツ特有の競技(ボッチャとゴールボールが該当、陸上の投てき種目も独特なものがいくつかあるそう)や、

道具がだいぶ違う競技(車いすラグビーはボールがバレーボールと同じ)、フィールドが大きく異なる競技(シッティングバレーボールなど)、

そうでなくても特別ルール(視覚障害だと補助員を付けたり、聴覚障害だと視覚的な号砲を使ったり)が適用される競技はあまりに多い。

そう考えると、なかなか一般的なスポーツと並べて考えることは難しいところはある。

とはいえ、着眼点としては面白いところは多く、使える能力をうまく使えるように工夫されているわけですね。

組み合った状態からスタートする視覚障害の柔道というのはなるほどなと思った。

タリバンは人材流出を嫌っている

アフガニスタンがタリバンの支配下に置かれる中、

日本人と日本関係のアフガニスタン人を国外退避させるために自衛隊を派遣したものの……

アフガニスタンの日本人1人退避 自衛隊機はパキスタンに待機 (NHK)

ほとんどボウズという結果だった。

これをもって自衛隊はアフガニスタンを撤退したが、しばらくはパキスタンのイスラマバードに留まるようである。

今後、なんとか日本人の待避チャンスを狙いたいということである。


これについてはいろいろ見方はあると思うが、想定以上に現地の状況が悪化したことに尽きる。

自衛隊は空港からの輸送を担う一方、外務省や関係団体は日本人などを空港に送り届ける役目を担い、

その役割分担でバスを確保し、移動をしていたのだが、検問で足止めされ空港にたどり着けず、こんな事件も。

アフガニスタンで大規模爆発 いったい何が? なぜISが? (NHK)

このような状況では空港へ行くことができないと引き返し、結果としてほとんど空港へ到達できなかったわけである。

想定以上の治安悪化であり、これは自衛隊の対応できる範囲を超えていると言っていいんじゃないか。

当初の想定では厳しいながらに自衛隊の協力があれば待避できるという読みだったんだと思う。

しかし、その読みは甘かったわけである。とはいえ、このことで日本政府関係者を責めるのも違うだろう。


それにしても、なぜこれほどアフガニスタンで空港に到達することが難しいのか。

これはどうもタリバンが人材流出を恐れているがゆえのことらしい。

武装勢力タリバンの報道担当のムジャヒド氏は24日の記者会見で、首都カブールの空港周辺に多くの人たちが集まり混乱が続いている状況について「私たちは空港周辺に集まる人の数を減らそうとしている。人々は家に帰って平穏に暮らすことができ、危険はないことを保証する」と述べました。
そのうえで、ムジャヒド氏は「アメリカが方針を転換し、アフガニスタン人に国外退避を促さないよう求める。技術者や医者といった才能あるエリートたちはアフガニスタンに必要で、ほかの国に渡るべきではない」と述べ、アフガニスタンからの人材の流出に懸念を示しました。

(アフガニスタン 銀行の業務停止など市民生活に影響 (NHK))

エリートはこれまでの言動により身の危険を感じる人が多く、なおかつ外国へ渡っても食えるわけで、

この状況では脱出したいと考えるわけだが、こうして脱出されてしまってはアフガニスタンの将来は暗いじゃないかと。

タリバンに与すれば危害を与えるつもりはないという意図だろうが、刃向かえば危害が加えられるかもしれない。


ここで思ったのだが、今回の自衛隊派遣にあたって、日本人以外の待避も想定していた。

これは外国勢力に与した現地人は危害を加えられる恐れがあるとか、まぁそういうことだったのだが、

もしも日本人だけなら、それはしゃあないなとお目こぼしがあったかもしれないが、

アフガニスタン人がいては目を付けられて、空港への移動もままならないという事情があったんじゃないかと。

なので、残忍にして現地協力者を見捨てることができなかったことが敗因ではないかと思ったが実際はどうだろう?

とはいえ、タリバンも教育レベルが低いとか、末端の兵士まで統率が行き届かないとか、とかく交渉できる相手ではないような話もあり、

日本人の国外退避に専念すれば、空港までの安全は確保するとか、そういう落とし所を探るのはできないように見える。


日本のわずか1人待避(実際には無関係のアフガニスタン人を少し便乗させているが)というのは極端にせよ、

実際のところ、他の国々も急激な治安悪化で思ったように待避できなかったようなことが伝わっている。

幸いにして日本はタリバンにそこまで敵対される存在ではなく、残留することによるリスクはアメリカ人などにくらべればはるかに低い。

関係者にとっても同様であり、日本関係団体で働いていたからといって、そこまでのことはなかったんじゃないか。

ただ、そもそもタリバンに支配されたアフガニスタンは外国から制裁を受け、通常の生活を送るのも厳しい状況に陥っており、

これは残留することによる最大のリスクと言える。


いずれにせよ、アフガニスタンの現状が想像を絶する状態であるということは確かなようだ。

果たしてどうするのがよかったのか。

東京都の接種センターの対象者は複雑

東京都が渋谷区立勤労福祉会館(渋谷駅から区役所・代々木公園へ至る公園通り沿いにある)に

「東京都若者ワクチン接種センター」を開設したら、想定以上の希望者がやってきたという話。

てっきりもうちょっと先になるのかと思ったら、案外早かったもんで、

この段階で予約不要の接種会場というのは時期尚早ではないかというのが正直な感想である。

会場の勤労福祉会館がそこまで大きな施設ではないので、受入人数も知れてるわけですよね。

ともあれ、この状況を見て、急遽、東京都の一部の接種センターが16~39歳の東京都在住・在勤・在学者に開放されることになった。


東京都の大規模接種会場は職業などの条件でいろいろ対象者を決めてやっていた。

今回の「若者」という年齢のみの条件で対象となるのはおそらく初めてのことである。

それだけになんでこんなことになっているんだろうと思うわけだよね。

  1. 医療関係者
  2. 警察・消防・獣医師・柔道整復師他
  3. オリンピック・パラリンピック関係者
  4. 教育・保育・児童養護施設関係者、高専・専修学校学生
  5. 大学生
  6. 中小企業従業員
  7. 清掃・運輸・理美容・飲食・建設・葬祭業従事者
  8. モデルナ製ワクチンを1回接種を受けたが、2回目接種を受けられない人
  9. 妊婦とその家族

妊婦は最近追加されたわけだけど、これは昨今の変異株で若くて重症化する人が増えたことに伴うものと言える。

もともと優先接種グループに入ってなかったのは、年齢層からして今までほとんど問題にならなかったということであり、

国内外の知見から最近になって優先接種グループに入ったので、市町村の接種でも優先になったわけだけど、

とりあえず急いで受けられるようにと東京都の接種センターでも取り扱うようにしたということらしい。

この他にドライブスルー接種会場(井の頭公園)があるが、これは高齢者あるいは持病持ちが対象の大半であろうから、ここでは無視する。


1~3はほぼ接種完了ということになろうと思う。

4~6は8月に入る頃にスタートして、現在1回目と2回目の接種が並行して進んでるぐらいでは?

7~9は比較的最近スタートしている。このあたりは1~3の接種会場の転用で進められている。

ところが、7.で書いた清掃・運輸関係の接種が低調なようで、ここに「若者」を押し込むことは可能と判断したようだ。

「若者」グループは、渋谷の勤労福祉会館(予約不要)か、清掃・運輸関係者対象の3会場(予約制)で接種を受けることができるわけである。


それにしても東京都はなぜ接種対象者をこのように細分化していたのだろう?

おそらくは市区町村は年齢順に整然と打てばよいようにという考えなのだろう。

築地に接種センターを開設した時期は、医療関係者・消防職員でも接種を受けてない人がだいぶいたという。

モデルナ製ワクチンを受け取って、そこら辺にしっかり打てるようにしたかったわけですね。

同時にオリンピック関係で警察職員や大会関係者の接種も進める必要があったので、これも進めていた。

当時は高齢者の接種をガンガンやっていたわけだから、市区町村は高齢者のことだけ考えればよいようにしていたと。


その後、上の4~6のグループの接種会場が各地に開設された。

教育・保育・児童養護施設関係者というのは、大抵の市町村で優先接種グループと考えられていた。

子供へのワクチン接種はできないと考えられていたから、そこで働く大人の接種を行うことで守ろうと考えたわけだ。

(これが正しかったのかはわからないが、最近は 小中学生→同居家族 という感染が増えているという)

これにより東京都の市区町村はこのグループは無視して、住民の接種を進めてよいことになった。


大学生は大学での職域接種の補完だが地域によってはとても大きな意味を持つ。

会場の1つ、東京都立大学(南大沢キャンパス)が所在する八王子市にとっては、この接種センターは重要である。

なぜならば、八王子市には市内に住民登録していないが、実質的に市内に住んでいる大学生が多くいるためである。

居所でのワクチン接種は想定されているが、ワクチン配分は住民登録されている住民数に応じて行われる。

このため、八王子市では 住所地外接種届 の受付開始を先送りして、できるだけ市民以外にワクチンが行かないようにしているという。

それでは接種が延々と先送りされることになりかねないが、東京都の接種センターで接種してくれればよいと言えるのは大きい。

都内在学者であれば、八王子市民であるか否か問わず接種を受けられて、ワクチンの配分は別枠ですから。


中小企業従業員の意義は微妙なところだが、東京都の接種会場ながら商工団体との連携で運営されているところが特色である。

中小企業は職域接種を単独実施するのは難しく、商工団体で相乗りして実施するようなものも全国的にはあるが、

そういうことにリソースを割かずに、東京都の大規模接種会場として登録しようということなんだろう。

まぁ中小企業のガス抜きの色も濃いとは思うのだが、東京都がやらなくても似たようなことに走っていた可能性はまぁあるわけで。

使っているワクチンはファイザー製ワクチンなのは、職域接種ではないことを如実に表している。


しかし、その次の清掃・運輸などの従業者というのは、どうもピンと来ないようだ。

おそらく、都営地下鉄の乗務員が集団感染を起こしたり、ゴミ収集にあたる職員が集団感染を起こしたり、

そういうことも念頭に置いて、社会活動にとっての重要性の高い人をピックアップしたとみられる。

しかし、あまり周知されていないのか、未接種の対象者が思ってる以上に少ないのか。

もうこの段階で東京都の大規模接種会場戦略は曲がり角を迎えていたのかも知れない。

モデルナ製ワクチンを1回だけ接種を受けた人の救済にいち早く乗り出したのも、枠を埋めるための策だったか。


正直なところ、大半の市区町村が50代・40代の接種もまだ1回目の途中というのが実情だろうと思う。

市区町村によるけど、例え30代以下の接種予約が始まっていても、それは50代・40代が完了したという意味ではない。

この2つが並行して動いていて、どちらかといえば50代・40代が優先して予約が入れられるところも多い。

そういう中で、普通に考えれば東京都も高年齢の方から接種を進める方がよいように思えるが、

市区町村と東京都で同じような対象者にやっては混乱の元という考えもある。

そういうところで思い切って「若者」というところを次の対象者にしたのかなという予想はある。

とはいえ、これは各市区町村とも50代・40代の1回目接種が近日中にある程度片付くというのが前提であり、

そうでないならば、そこをきちんと終わらせる方が優先であろうと思いますがね。

暴力団がだめなら準暴力団?

おとといに工藤会が危険な暴力団であることを紹介した。

裁判所も認める危険すぎる暴力団

この裁判を有罪とした根拠には「厳格な統制がなされた暴力団組織」が1つある。

これまでも暴力団の幹部は末端の構成員が行った行為にも「使用者責任」が及ぶなど、

暴力団の組織力の強さを暴力団に対抗する手段として使ってきた面はある。


暴力団への締め付けが強まる中で、暴力団の構成員(準構成員含む)は年々減っており、

10年前には全国で8万人ぐらいいたのが、直近には2.8万人まで減っているという。

暴力団の構成員が急減し、暴力団の組織力が低下する中で、1つ問題となっているのが「準暴力団」だという。

準暴力団は「半グレ」などと言われているようだが、何が暴力団に準じるのだろう?

そして、なにが暴力団とは違うんだろう?


東京都周辺は準暴力団の活動が活発な地域の1つだという。

準暴力団とは、「半グレ」とも言われており、暴力団には所属していないものの、集団的・常習的に暴力行為や詐欺等の犯罪行為をしている反社会的なグループです。

このグループは、暴走族のOBたちが、それぞれの年代を超えて結びついて活動しています。

(青少年の教育又は育成に携わる方へ〜青少年を暴力団から守るため〜 (東京都))

暴力行為・犯罪行為を行う集団という点では暴力団となんらかわりはない。

じゃあ、暴力団じゃないのか? と思うかも知れないが、明確な組織性がなく、犯罪ごとに離合集散するところが違うという。

このため指定暴力団としての規制を受けるに至っていない。


そう言われて見れば、指定暴力団というのは、1つ指定すると、その傘下に至るまで規制をうける。

これができるということは、警察は暴力団の組織を把握できているということだけで、

指定暴力団が既存の指定暴力団の傘下に入ると指定暴力団から抹消されたという話もあるぐらい。

しかし、準暴力団は組織を解明して規制するということが難しいということになる。

警察は準暴力団として注視する団体をリストアップしているが、それは暴力団とはまた事情が違うわけですね。


そして、今回の工藤会の裁判では、暴力団の組織性が幹部の有罪を導く根拠となった。

このことから、暴力団が組織性を隠匿する方向へ向かうのでは? という話であり、

それは暴力団から準暴力団へという潮流とも重なる面があるわけだ。

裁かれる“最凶”工藤会2トップ(5)「勝利の階段ひとつ上った」市民は安堵するも…専門家「今後は暴力団が組織性を隠蔽」 (FNNプライムオンライン)

実際、準暴力団と暴力団の間につながりがみられることがしばしばあるという。

しかし、そのようなつながりがあったとしても、暴力団の組織に属しない存在であることに違いはない。

その関係性を巧妙に隠匿されると、暴力団の組織性を背景とした規制が成り立たず、暴力団壊滅の目標は達成出来なくなる。


近年の暴力団幹部が構成員の行為の責任を問われる流れは、暴力団対策にとって大きなブレイクスルーだが、

それに対抗する手段も明らかになる中で、暴力団対策は次のフェーズに進むことになる。

そういうことを示唆する判決と言えそうだ。


余談ですが、今回の工藤会のニュース、外国語ではこんな風に報じられてるんですね。

Japanese yakuza mobster sentenced to death (BBC)

日本のニュースでは「ヤクザ」なんて書かないけど、外国語では真面目なニュースでも”yakuza”である。

世界各地に犯罪集団はあって、アメリカ土着の集団なら”gang”だし、イタリアなら”mafia”だし、それが日本なら”yakuza”だと。

そういう地域性も含めた呼び方ということになろうと思う。

犯罪集団も地域性がありますからね。日本のこれはyakuzaとしか言えないんですわな。

出勤者が多すぎるから調整

先々週ぐらいから連日出勤してハードウェアを使った作業をしている。

弁当屋が来ないから、カレーメシの類を持参して湯を注いで昼食にしている。


ところが今週は出勤する人が多すぎるから在宅勤務の日を作ってくれといわれ、

それなら会議が多い日を1日選んで、そこを在宅勤務にしましょうということにした。

テレビ会議とデータ整理を中心にやりましょう。

週1日ぐらいなら大きな問題はないでしょうし。


フロアで出勤する人数を何割以下にするようにという指示があるんですよね。

ところが動いてるプロジェクトの状況によっては、出勤して作業する人がかさむわけですよね。

いくつか人がかさむプロジェクトが動いてるみたいですね。

あまりにかさむときには、フロア外の作業場所で仕事をすることにして、自席に行かないように指示することもあったとか。

今、そこまでの状況に至ってるかは聞いてないんだけど。


出勤することでハードウェアを使った作業ができるのはよいのだが、

逆に困るのが会議で、社内で人が集まることはないから、必然的にテレビ会議になる。

自席でテレビ会議に参加することもあるのだが、あれこれしゃべると周りの人の迷惑になる。

自分が主催者となる会議だと、テレビ会議用の会議室を取って参加してますけどね。

もっとも、僕は1人暮らしだから、家でテレビ会議してもどうってことはないけど、

家庭によってはなかなか会議参加に適した環境もなかったりしますからね。


当たり前ですが、職場には仕事に必要な道具がそろってるわけですからね。

在宅勤務でも問題なく出来る仕事もいろいろありますけど。

連日出勤がここまで続くのも案外久々だとおもうのだが、これが本来の形ではあるので。

でも、それをやってるとフロアが人だらけになっちゃいますからね。折りあいは必要である。

裁判所も認める危険すぎる暴力団

暴力団の工藤会の幹部が殺人罪などに問われた裁判で死刑と無期懲役の判決が出て、

わりと異例の判決だと言われているが、それだけの理由はあるようだ。


その理由にもつながるのだが、この裁判は裁判員裁判からの除外が認められ、

殺人罪などの一審ながら裁判官のみでの裁判が行われている。

裁判員裁判の除外が認められる典型的なものが暴力団関係の事件と言われているが、

一方で暴力団関係ならば広く除外されているかというと、かなり限定的だという。

しかし、その除外されている事件というのは福岡県に極めて集中しているようだ。

裁判員除外の審理急増 昨年、元組員声かけ後 (毎日新聞)

年0~2件ぐらいで推移していたのが2016年に10件に急増しており、

2015年までに除外された事件のうち9割ほどが福岡地方裁判所小倉支部と福岡地方裁判所だという。

(小倉支部は東京地方裁判所立川支部と並んで業務量の多い支部と知られており、裁判員裁判も行われている)


どうしてこれほどまでに福岡県で裁判員裁判の除外が認められてきたのかといえば、

工藤会が福岡県内で一般の住民に危害を加えるような事件を何度も起こしており、

これにより裁判員に危険が及ぶ可能性があるとか、あるいは裁判員の協力が得られないという懸念があったようだ。

それでも除外は限定的にやってきたのだが、2016年に裁判員への声かけ事件が発生した。

福岡地方裁判所は、2017年1月6日、上記事件について被告人である工藤会幹部の知人の元暴力団員ら2名が「あんたらの顔は覚えとるけね。」等と声を掛けた(以下「本件行為」という。)と認定し、当該2名に対し裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(以下「裁判員法」という。)違反として執行猶予付きの有罪判決を下し、同判決は確定した。

(元暴力団組員らによる裁判員への声掛け行為に関する会長談話 (日本弁護士連合会))

このため、工藤会関係の事件では除外の適用範囲が増えたという。

もともと福岡県に集中していた除外事件はなおさら増えたんじゃないか。


ニュースでは工藤会は唯一、特定危険指定暴力団に指定されているということを言っていて、

そうなの? と調べたら確かにそうなのだが、それは「特定危険指定暴力団」というのが異常な存在だからである。

2012年に指定暴力団のうち特別なものとして「特定危険指定暴力団」「特定抗争指定暴力団」というものが設けられた。

後者はいくつかの団体が指定されたり解除されたりしてきたが、前者は確かに工藤会以外は指定されたことがなかった。

このそれぞれの意義は下記の通りだという。

  • 特定危険指定暴力団 : 銃撃や火炎瓶を投げ込むなどの危険行為を繰り返す恐れのある組織
  • 特定抗争指定暴力団 : 抗争で住民の生命や身体に危険が及ぶ恐れがある組織

どっちも危ないことには違いはないのだが、後者はあくまでも暴力団同士の争いに住民が巻き込まれかねないという話で、

工藤会の指定されている「特定危険指定暴力団」は一般住民を襲撃するような団体という意味で、相当に危ないわけである。


実のところ、数年前には裁判で証言するだけでも危害を加えられかねないと、証人の協力が得られないという状況で、

曲がりなりにも有罪判決を導けるほどの証言が集められたのは、工藤会の弱体化を表していると言えるかも知れない。

しかし、工藤会壊滅への道はまだかかりそうだという。

そもそも、この判決自体が異例ではあり、

これまでの裁判では「トップの指示があったかどうか」が争われ、実行役への指示などを示す直接的な証拠がない中、検察は被告が犯行の首謀者だとして死刑を求刑したのに対し、被告側は関与を否定して無罪を主張していました。(略)

その中で裁判長は、厳格な統制がなされた暴力団組織である工藤会で野村被告の意思決定なしに犯行が行われたとは考えられないなどとして、4つの事件すべてで首謀者として関与したと指摘しました。

(特定危険指定暴力団「工藤会」トップに死刑判決 福岡地裁 (NHK))

画期的がゆえに控訴審で覆される可能性はあるんじゃないかなぁ。でもこれを野放しにできないのは良識的な判断だろう。

職域接種が出遅れたら余るぞ

河口湖からの帰りもバスで。

乗車扱いの遅れで15分遅れで富士急ハイランド(=河口湖IC)を出発して、

それをほぼそのまま引きずって15分遅れで中央道某バス停に到着した。

わりといろんなところで乗車扱いするからこうなるのかな?


故郷のニュースを見ていると、新型コロナウイルスワクチンの職域接種がスタートするが……というニュースがいくつか。

申し込んだはよいが、モデルナ製ワクチンの配送上限に達したため差し止められていた。

一方で、うちの職場もそうですが、早々に承認されて接種が始まったところでは2回接種が回りきったところも多く、

それにより配送枠も確保できるようになり、以前申し込んだ職域接種の承認が下りるようになってきた。


が、申し込んでから承認が出るまでの2ヶ月ほどの間に状況は変わるわけだよね。

今は60代以上と持病持ちの人の2回目接種と50代・40代の接種が行われている地域が多いのではないか。

この中にはサラリーマンだってけっこういるわけで、それは職域接種の対象として想定していた人がすでに接種を開始しているということである。

商工会議所の接種会場では想定の5割ほど、市(職員向け)の接種会場では想定の3割ほどしか当初想定の対象者が残ってないという。

市職員は学校・保育所勤務者を中心に端数分のワクチンを打ったりして、それでだいぶ接種が回ったのはあるらしい。

市が職域接種を申し込んでたのは意外だったのだが、一般住民の接種ペースを緩めず、学校・保育所関係者に接種を回す方策として考えたのかもしれない。

(東京都ではこれらの人たちは大規模接種会場に回って接種を受けているはず)


市の職域接種会場の残り分は単純に市民向けの集団接種会場の1つとして扱われるようになった。

そういう意図ではなかったが、結果的にはモデルナ製ワクチンを使う集団接種会場ができることになってしまった。

商工会議所の接種会場は、接種券を持っている人なら不問という形になったそうだ。

おそらく会員企業に連絡が行っているだろうから、会員企業の家族なんかが受けに来るのかな? (当初は従業員だけが対象だったからね)

市民に限らないが(周辺市町村からの通勤者もいるわけだし)、大半は市民になるでしょう。

いずれにせよ、もともと市の通常の接種の負担はだいぶ下がるはずである。


ちなみに職域接種会場に届いたモデルナ製ワクチンは他の場所に動かすことはできないことになっている。

一方で届く前のワクチンを届かないようにすることはできるので、過剰割当をしても、その分は他の接種会場に回ると考えてよいだろう。

なので、上のように広く住民に接種をして、割りあてられたワクチンを使い切るのもよいし、

場合によっては返上することも選択肢であろうかと思う。

実際のところ、職域接種の会場にむやみに従業員以外を入れるわけにいかないところも多いわけだよね。

過剰割当がどの程度かというのは地域などの状況によっても違うわけですけど。


というわけで、職域接種の承認が出た分がそのまま接種加速に結びつくというほど単純ではないとは思う。

1回目と2回目は基本的に同じところで接種を受けるということで、

これがゆえに1回目の接種をすでに受けた人は職域接種の対象にならないというところが数量使い切ることの難しさでもある。

とはいえ、対象者が半分しか残らなくても、それでも市町村の接種の負担を下げる効果は軽視できないだろう。

あとはそれに適応した接種スケジュールの構築ですかね。

市町村は必ずしも職域接種の状況がわかるわけではないので。(特にVRS登録が先送りされると)

上に書いたような、市の集団接種会場の一になるとか、住民に広くばらまかれるなら計算はしやすいけどね。


しかし、こういうのは運ですよ。

別の市では、モデルナ製ワクチンで集団接種会場を開設する予定だったが延期され、来月下旬からやっと集団接種会場を開設するという話があった。

(一貫して医療機関での接種だけだったんですね。病院が集団接種会場の代わりになってた面はあるだろうが)

でも、そういうのよりも、職域接種会場のおこぼれが住民に回る方が早いというのは不条理だよなと。

さらに言えば、一部の市町村ではモデルナ製ワクチンを使う接種会場の承認が出ていたと言うからね。

もちろん、接種が回りきれば、そこから先はワクチンの供給量はごく少なくなるわけであって、

そうすればその分のワクチンは他のところに回るわけだから、最終的には回りきるわけだけど、住民の不平は募る。

明らかにマネージメントがまずい市町村も聞くけれど、大半はそういうところではなく、

微妙なタイミングの差で接種スケジュールが決まってしまっているのが実情であって、これはそんな一例と言えるのではないか。

入園無料の遊園地

今日は河口湖へ行くのだが、当初は電車のつもりだったが、
バスの方が安くて乗り換えも楽そうだと出てきたので、それならバスで。
富士急が高くて遅いので、バスの方がいいんでしょうね。
前に乗ったときは特急 富士回遊号を使ったけど、あれでさえ富士急線内はノロノロだったし。それで特急の方が明確に速いって言うんだから。
そんなわけで中央道のバス停から富士五湖方面のバスに乗車。
ここの本線バス停は近くに来ることは今までもあったけど、バスに乗るために来るのは初めて。


とはいえ、当然バスもいいことばかりではない。
中央道の東京~神奈川~山梨の都県界をまたぐところはひどい渋滞に見舞われることがある。
もちろん四六時中渋滞しているわけではないが、注意しないと大失敗になりかねない。
しかも最近はNEXCOも渋滞予測を出せないなんて言っているから参考にする情報もない。
しかし今回は出発がかなり早い時間なので、渋滞は問題になりにくいだろうし、たとえ渋滞にかかっても時間に余裕がある。
なのでバスのメリットの方が勝ると考えたわけだ。本当にバスは安いからね。

そんなわけで乗り込んでからしばらくは都市高速スタイルの中央道を進む。
八王子TBを過ぎると一気に山間路線となるが、このバスは各停バスらしく、ひたすら途中の本線バス停に停まっていく。
スムーズに走って、中央道支線の終点、河口湖ICに到着して、最初に停まるバス停が富士急ハイランドである。
ここで降りたのだが、立地的には遊園地のバス停というよりは高速道路のインターチェンジに併設されたバスターミナルって感じ。
ここから河口湖駅・富士山駅・山中湖方面に走っていくわけですからね。
南関東道の水郷潮来バスターミナルみたいなものでは?まぁ遊園地なんでパーク&ライド向きではないでしょうが。


というわけで富士急ハイランドに来たわけですよ。
で、この先の用事を考えると昼過ぎには河口湖に行くことになるので、そこまで滞在時間は長くない。
それでガッツリとアトラクションで遊ぶかと言われると、まぁそういう気分でもない。
でも、富士急ハイランドは入園だけなら無料だから。
そうなんです。もちろん各種のアトラクションにはそれぞれ料金が必要なんですけど。
ただ、だからといって自由入場というわけでもなく、入園券の発行を受けないといけない。
しかも有料のフリーパスは自動券売機もあるのに、無料の入園券は有人の発券所に並ばなければならない。
まぁここがまずどうかと思うのだが。窓口が空いてればいいけどさ。
ともあれ、無料で入園券の発行を受けたら、それで入園ゲートを通るのだが、ここで顔の登録を行う。
というのも入園口(退園・再入園)と各アトラクションで顔認証を行うからである。
なので入園券にしてもフリーパスにしても、ここで登録すれば以後は基本的に出番はない。(もちろん帰るまでは持っておくのだが)
早めにきたのは入園制限にかからないおようにだが、結果的には今日は制限がかかることはなかったようだ。


歩いていて思ったけど、ここは本当に細長い遊園地で、あっちいってこっちいってとやると、同じところを何度も歩くはめになる。
マップの配布がなくなってアプリで見ろというわけだけど、たとえマップ配布してるにしても地図看板はあった方がよいと思う。
でも、こうも細長いとそこまで迷わないかもしれない。足下に線を引いてアトラクションや入退園口へ誘導してるのはそういうことか。
よくナガシマスパーランドと比べられるけど、やはり遊園地だけ見てもナガシマの方が圧倒されたかなぁ。
あそこは絶叫マシンの見本市みたいな大小多数の遊具があるから。
それと比べると富士急ハイランドは巨大コースター頼みのところはけっこうあるかもしれない。
絶叫マシンとは違うタイプのアトラクションを充実させたりはしてるんだけど、どうだろうかなぁ。


そんな中、1つぐらいはアトラクションに乗るかとやってきたのが「ウェーブスウィンガー」空中ブランコだな。
高原のさわやかな空気と富士山をはじめとする山並みが楽しめるが、案外スリリングでもうこれでおなかいっぱい。
入園券の人は近くの券売機で利用券を買う。全部がそうではないがPASMO対応の券売機が置かれていることがある。
このアトラクションは800円なんですけどね。巨大コースターは2000円するけど。
それでアトラクションの入口で渡せばよいのだが、この場合でも顔認証は必要になる

顔認証はマスクをはずす必要があるので、フリーパスでもないのに認証させるなよと思ったが。
それで「OK」と表示されるから、フリーパスのチェックが徹底できてるのかは気になったが。
(認証結果に券種が表示されるから、それでフリーパスか入園券だけか区別するようだ)


実のところ、食のために入園したような結果になったかなぁ。いろいろ買い食いしてしまった。
昼食はFOOD STUDIUMの1階が行列なのを見て、うーんと思ったら2階は空いててやってきたら、
激辛料理店で「激辛」となってないメニューを頼んだのに大概辛い。
絶叫マシンに激辛料理とはすさまじいテーマパークだ。おすすめですよ。
入園券が無料ならそういうところでお金を使ってもよいかというのはある。
これも使い方としてはアリだろう。


そんなこんなで昼過ぎには退園し、電車で河口湖へ向かったとさ。
駅側の入園ゲートはあまりにコンパクトで、こんなんでいいのかという感じ。
やっぱりメインは駐車場・バス停側なんですね。当たり前か。
しかもあっちは無料エリアもあるんですよね。
再入園が自由にできるのは、この無料エリアとの行き来というのはあると思う。
ただし、入園制限がかかるとゲートを越えての移動に制限がかかるということなので、
迂闊に無料エリアに行けなくなるというのは難点だと思うんですがね。