もう、あべのハルカスの百貨店部分がオープンして2週間ほど経ったが、
実はあべのハルカスのオープンに合わせて、上本町駅~あべの橋のバスが運行されるようになったのをご存じだろうか?
【6月13日~】近鉄上本町~あべの橋(あべのハルカス)間の路線バスを運行開始いたします! (近鉄バス)
元々、上本町六丁目とあべの橋を結ぶ市バスはあったのだが、
それとは別に近鉄バスが新しく運行しはじめたものだ。
運賃は100円、上本町駅のリムジンバス乗り場とあべの橋駅の高速バスターミナルをノンストップで結んでいる。
話によれば谷町筋経由で運行されているようだ。
大阪線・奈良線沿線から天王寺・あべのエリアへのアクセスのために走らせ始めたバスなのは明らかだが、
しかしそういう用途でこのバスを使うメリットがあるのかというのがそもそも問題だ。
というのも、大阪線・奈良線からあべのへのアクセスといえば真っ先に思い浮かぶのは鶴橋から天王寺まで環状線に乗る方法だ。
鶴橋~天王寺は120円しかしない。
上本町~あべの橋が100円でもそこまで割安感はない。鶴橋と上本町で運賃が変わることもあるだろうし。
しかも環状線に比べるとバスの方が時間がかかる。環状線なら鶴橋から5分のところ、バスだと上本町から15分だ。
さらに根本的なことを言えば、そのまま行けば難波に行けてしまう大阪線・奈良線沿線の人が、
あえて あべの に行く理由があるのかということも疑問だ。
最初は新しいもの見たさにあべのに行ってみる人もあるかもしれないけど、
ただ、あべのハルカスにしてもターゲットは天王寺・あべの のターミナルを使う人々のはずで、あえて行くほどのものかという気もする。
日本一の売場面積の百貨店というけど、梅田にしても難波・心斎橋にしても複数の百貨店があるところ、
天王寺・あべの には近鉄百貨店1つしかないから、1つで多くのニーズに応えられるように、ということだと思うのよね。
あべのハルカスについての僕の見解はそんなもんだが、実際どうでしょうかね?
大阪線・奈良線沿線から あべの へのアクセスだけ取ると微妙なバスにも思えるのだが、いくつかメリットは見いだせる。
まずは大阪線の人にとっては上本町に着くということで、始発から乗れるメリットがある。
逆に奈良線の人にとっては地下ホームからはい上がってきてバスに乗らないといけないし、めんどくさいだけかも。
もう1つ、これは大々的には言ってないけど、あべの から 上本町の新歌舞伎座などへのアクセスに使えるのではないかということ。
これまでは谷町線で谷九まで来て、延々と通路を歩いてアクセスしていたところ、バス1本で行けてしまう、これはとても画期的なことだ。
あべの側だけで価値を見いだすのは難しいが、上本町側には大きな価値があるのではないかと思う。
しかし、近鉄バスって意外に積極的な会社だよね。
フェリーが圧倒している大分方面への高速バス、SORIN号の運行を始めたり、
放出駅近くの早瀬橋で折り返してたバスを、放出駅に乗り入れさせ、200円均一に改めたり、
そして上本町~あべの橋のバス、今度は八尾~京都の高速バスを走らせるなんてことも発表している。
スカスカの路線図を見て、なんだこのやる気の無い会社はと思っていたこともあったが、最近はその認識も変わっている。