博物館に寄付する

今日は東京に行く用事があったので、東京国立博物館へ。

入口で見せるのは「奈良国立博物館賛助会員会員証」……

なんだそれと思ったかも知れないが、昨年末に奈良博に寄付をしたのである。


どこの博物館でも寄付は受け付けているだろうけど、

奈良国立博物館では個人は年5万円払うと賛助会員になることができる。

国立博物館では共同でWebから寄付できるポータルサイトがあって、

これを使うとクレジットカード決済で寄付できる。

書類をFAXで送ったり、銀行振り込みしたりする必要はない。便利ですね。


この寄付というのは所得税の寄付金控除の対象であり、

また(独)国立文化財機構は東京都の指定団体のため住民税の寄付金控除の対象となる。

(都道府県の条例指定団体は市町村の条例指定団体であることも多いが、市町村によるので要確認)

昔から博物館に寄付できることは知っていたのだが、

昨年に寄付した大きなきっかけは11月~12月ぐらいに所得税が思いのほか高いことに気づいたのである。

所得税の寄付金控除は所得控除であり、所得税率により受けられる恩恵が異なる。

そういうことで同じ寄付金額でも所得税の高い人と低い人では恩恵が異なると。

住民税の方は10%の税額控除、こっちは税率一定というのもあるが。

住民税の寄付金控除は市町村・都道府県への寄付金(ふるさと納税)がよく知られるが、

寄付額×10%の基本分と、基本分と所得税の寄付金控除でカバーできない部分を控除する特例分があり、

一般にはこの特例分の上限(住民税所得割の20%)がふるさと納税の上限と言われているが、

実はそれを超えても一般の寄付金控除の対象になるので税控除が0になるわけではない。

条例指定団体への寄付はそれと同じことである。


東京都の条例指定団体に(独)国立文化財機構があるというのは、

東京都に本部がある独立行政法人ということで指定されているとみられるが、

同団体への寄付であれば目的は問わないので、奈良博への寄付でも問題ない。

だいたいは都道府県内で活動する団体が都道府県の条例指定団体になっていて、

国立文化財機構だと東京都・奈良県・京都府がこの趣旨で対象になる。

(福岡県は県内に本部のある団体に限るので、対象ではない?)

余談ですが、就職以来、活動資金を寄付している日本赤十字社だが、

東京都の条例指定団体なのでどんな寄付金でも控除対象になるのだが、

条例指定団体でない場合、住民税の控除対象になる寄付金はかなり限定されている。

何も考えずに活動資金を寄付して住民税・所得税両方の控除があるのは幸運なことである。


話は戻って、奈良博に寄付したきっかけは1つではないのだが、

5万円で受けられる恩恵として東博よりよかったのは大きな理由である。

いずれの国立博物館に寄付しても他館での恩恵は一定存在する。

奈良博については5万円の寄付で、奈良博では平常展・特別展問わず「随時ご観覧」できるとある。

随時ってのがすごい書き方ですね。理論上は正倉院展を14回見てもよい。

他の国立博物館では平常展はいつでも、特別展は各展1回ずつ観覧できる。

上記はいずれも同伴者1名が伴ってもよい。

一方の東博だが、5万円のシルバー会員、20万円のゴールド会員……とあるが、

シルバー会員は全国立博物館の平常展はいつでも観覧できるのだが、

特別展は東博を含めて会員証提示での観覧対象にはなっていない。

東博での特別展の開会式・内覧会の招待という特典があるので、

そのときあわせて行けば結果的に特別展を無料観覧できるのだが、そう都合が合うかという話である。

ゴールド会員であれば、全館で特別展を各展1回ずつ観覧できるが、さすがに高い。


そんなわけで奈良博への寄付というのは5万円というそこそこ手が届く額で、

なおかつ東博含めて他館での恩恵も十分に大きいことがメリットだった。

これまで「奈良博メンバーシップカード」を持っていたのも、

奈良博で特別展2回見て、他館でも平常展は観覧できるなら十分お得で、

対照的に東博の会員制度は高い割に恩恵が少ないとしていたためで、

コストパフォーマンスを言えば奈良博というのは前もそうだったのである。

寄付にコストパフォーマンスを求めるのはおかしいじゃないかという話はあるかもしれないけど。


で、寄付したのは年末最終週で、寄付翌日に電話が来て、

なにかと思ったら書類送付は年明けでよいかという確認だった。

年明けで問題ないと連絡すると書類が届いたのは先日木曜日だった。

中には受領証、会員証、現在やっているおん祭の特集展示の図録などが入っていた。

特集展示の図録も送ってくれるんですね。

受領証とともに東京都の条例指定団体ですよという案内まで入れてくれていた。知ってたけどな。

会員証はプラスチック製で氏名などは印刷されていた。わりとしっかりしている。

有効期限は月単位で切り上げて来年1月末まで、ラッキーという感じ。


で、これを見せて東博を見ていたわけである。

表慶館でやっているHello Kitty展が大盛況だったが、今日は平常展だけで。

本館は12月は工事で閉鎖されている展示室も多かったのだが、

年明けは彫刻の展示室が1つ閉鎖されているのみ。

この時期の東博と言えば「博物館に初もうで」ですよね。

へび年にちなんだ展示ということで、東博で蛇と言えばこれと思ったのか、最初にあったのは自在の蛇の複製品である。

自在というのは自在に動かせる置物だが、だからといってガチャガチャ動かすわけにはいかない。

ところが、この複製品を作って、何らかの方法(磁力?)で動かしていたのである。

金属3Dプリンターでの複製品らしく、こんなの作れるのかと驚くばかり。

とはいえ、蛇はあんまりなネタで、東洋館のコレクションも持って来たり、

例年の特集展示とはちょっと違った感じだった。


寄付にコストパフォーマンスを求めるかという話を書いたが、

奈良国立博物館と国立国際美術館(大阪・中之島)にキャンパスメンバーで何度か観覧したことが、

現在各地で博物館にいって見聞を深めるきっかけになっていることは間違いない。

そのルーツの1つである奈良博に寄付するのは名誉あることだと考えている。

彫刻(仏像)の展示はハイライトではあるけれど、それだけではない博物館で、

展示スペースの制約もあるけど、他のジャンルのコレクションも展示できるとよくて、

そういう活動充実に少しでも役に立てばなという思いは確かにある。

せっかくの賛助会員ですので、この1年は奈良博にも積極的に足を運びたいなと思う。

その先続けるかはわかりませんけどね。税金次第という面はある。

Cities:Skylines2と郵便と貨物駅

Cities:Skylines 2で遊んでいて、郵便サービスが滞る事象が起きた。

どうもこのゲームの郵便はいろいろバグが多いらしく、

特に貨物駅・貨物港との兼ね合いで問題が起きやすいようだ。


貨物駅・貨物港に郵便が運び込まれていて何ごとと思ったのだけど、

このゲームでは郵便というのはシステム上、3種類の物資として扱われる。

未分類郵便・市内郵便・市外郵便の3つである。

郵便局は未分類郵便を集め、市内郵便を配達するというフローになる。

未分類郵便のフローは2つ存在して、1つはそのまま市外に搬出されるもの。

ただ、そのまま市外に搬出すると郵便局~市外の輸送が細々発生売る。

それは効率が悪いよねというので、郵便仕分け施設というのを作ることができ、

郵便仕分け施設は未分類郵便を市外郵便と市内郵便に作り替える。

これにより未分類郵便は仕分け施設まで運ぶだけでよく、

市外への搬出は市外郵便のみでよく、郵便仕分け施設からの輸送に集約できる。


という話なのだが、これと貨物駅・貨物港が加わると複雑である。

貨物駅・貨物港というのは各種の物資をストックし、

不足分を外部・他駅・他港から輸送、余剰分を外部・他駅・他港へ輸送する機能を持っている。

通常は物資を生産すると、物資を市内の需要家に運ぶか、市外に運ぶか自動的に選ばれるが、

駅・港がある場合、生産した物資はとりあえず駅・港に送ってストックすればよい。

その物資は他の駅・港や外部に輸送されるとは限らず、市内の需要家に配達されることもある。

貨物駅を置いて周辺を整備しているとき、まだ路線設定していないどころか、

電気・上下水道の接続もされていない貨物駅を出入りする車がいたのはそのためである。

生産者はどこに運ぶか考えずに駅に運んできているのである。


郵便で使われる3種類の物資も駅・港を介して運ぶことができる。

仕分け施設がある場合、郵便局→仕分け施設で未分類郵便を輸送し、

仕分け施設で生じた市外郵便を駅・港に輸送する。

市外郵便は市内の需要家がいないので、余剰となるので適宜市外に搬出される。

これとは別に市内郵便が外部から駅・港に輸送され、これは郵便局に配送されているはず。


でも、駅・港がある場合はもっとシンプルでよいのである。

郵便局から未分類郵便を駅・港に運んで、余剰の未分類郵便を搬出、

駅・港に外部から届く市内郵便がストックされ、これが郵便局に輸送される。

駅・港がない場合は、郵便局が個別に市外との輸送を行う必要があるので、

仕分け施設を使うことで効率化されるという理屈なのだけど、

駅・港があれば駅・港と郵便局の間の輸送がメインになるので、こっちの方が効率的である。


というわけで仕分け施設を壊して、あとバグが生じたときには駅・港を全部壊して再建するとよいと見たので、

駅・港も壊して再建して、少しずつ改善してきた。

オフィス・商店の多いエリアは郵便局の車両が足りていないということで、

追加車庫も作って郵便の停滞については解消していった。

貨物駅・貨物港を見ると未分類郵便がどんどこ貯まっていくわけだが、

時々減っているので、船や列車で外部に搬出されているのだと。

逆に市内郵便も届くが、これは郵便局に輸送されているとみられる。


さて、市の人口は22万人に達し、マイルストーンの最後「メガロポリス」に到達した。

これで一応はゴールということになるが、まだまだでは?

貨物駅・貨物港の設置に伴い、トラック輸送は駅・港との往来がメインになり、

このために郊外に建設予定で切れ端を置いていた高速道路同士を接続し、

できるだけ駅・港との往来は郊外を通ってできるようにしていった。

これにより市域も広がった感があり、宅地開発も進めていきたいが。

とはいえ、計算能力の問題もあるんですよね。

画質を犠牲にしながらなんとか持たせている感じはあるが、もう厳しいんかね。

渋滞対策がずっと課題なのはそうなんですけどね。

ただ、郊外の高速道路をつないだり、織り込み区間の対策をすればまだいけるか。

決して主人公にはなれない声優

蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブの3rdライブツアーが完結して、

アップロードされていた2枚目の写真を見て誰だこれ? となった。

ライブイベント情報 ラブライブ!#蓮ノ空 女学院スクールアイドルクラブ 3rd Live Tour TRI TRI UNITY!!! 会場そして配信でご参加いただいた、 蓮ノ空のこと好き好きクラブのみなさん!ありがとうございました……

確認したところ、瑞河女子高等学校スクールアイドル部の桂城泉を演じる 進藤あまねさんだったらしい。


「えっ!? あまねす」と思ったのだけど、知らなかったから驚いたのもあるけど、

進藤あまねさんとラブライブ!と言えば、いろいろなエピソードがあり……

幼稚園からアニメを観ていて特にアイドルアニメが好きだったのですが、小学2年で『ラブライブ!』に出会い、特番で声優さんがパフォーマンスするのを観て心を奪われました。そこで先輩の三森すずこさんを知り、私も三森さんみたいな声優になりたい!と思ったのがきっかけです。

(進藤あまね「本当に17歳?って聞かれますけど、昭和ネタが大好きです」【声優図鑑】 (アニメ ダ・ヴィンチ))

声優を目指すきっかけであり、響のオーディションを受けるきっかけでもある。

三森さんの名前が出ているのは事務所の先輩だからである。

それでスクールアイドルの役をやるばかりか、それでステージに立つとはね。


とはいえ、これはライバルのスクールアイドルである。

考えようによってはラブライブ!シリーズの主人公には絶対になれないとも言える。

まさかステージに立つようなスクールアイドルの役をやった人が他の役をやるわけにもいかないでしょう。


そんなことを書いたのは昨年12月に発売された「声優ラジオのウラオモテ #12」を読んだからなんだが。

この巻のスタートはプリティアのオーディションを受けるとなったところから始まる。

由美子が声優を目指すきっかけがプリティアでこのことは1巻から散々出てきている。

現実世界のプリキュアシリーズがモチーフであろう。

由美子の母が「歌種やすみはいつかプリティアになる声優です」と千佳の母に言い放つのはTVアニメでもあった印象的なセリフである。

声優として目指すべき大きな目標として挙げられたものである。


#11の最後がプリティアのオーディション資料を渡されるところで、

もうこれで完結でよかったんじゃないかと思ったが、そう単純な話でもなかった。

この巻で終始話題となったのがプリティアのキャスティングの不文律である。

「『魔法使いプリティア』に、二度出演した声優は存在しない」ということで、

それは主人公であるプリティアに限らず、脇役でも二度はないという。

ところが由美子はプリティアに立ち向かう悪役としてのオファーを受ける。

そんな役をやったらもう決してプリティアにはキャスティングされないだろうと。

このオファーを受けるということは、憧れのプリティアシリーズへの出演である一方、

プリティアに決してなれない声優となるということでもあるので大きな葛藤として描かれるのである。

もっとも不文律というのは破られることもあるかもしれないのだけど。


キャスティングの不文律というのはなんぼでもある話だと思うが、

アイドルマスターシリーズとラブライブ!シリーズで主要な出演者が重ならないという話がある。

このことが殊更クローズアップされたのは一昨年12月の「異次元フェス アイドルマスター ラブライブ!歌合戦」のとき。

当然、アイマス側とラブライブ!側を行き来する人はいなかったのだが。

アイマスもラブライブ!もかなりの人数の女性声優が関わっている。

女性キャラクタが大勢いる作品だとアイマスやラブライブ!で見る名前がいないことはまずないと言っていいほど。

にも関わらず、アイマスとラブライブ!は被っていないのだという。

これは不文律なのではないかという話である。まぁ確かにね。


もっとも出演者の全てが被っていないわけではない。

穂乃果のクラスメイトでμ’sにいろいろ協力していた ヒデコ、フミコ、ミカの3人、ヒフミトリオと呼ばれてるが、

この3人を演じるのはいずれもアイドルマスターシンデレラガールズの出演者である。

言うてスクールアイドルではないからねというかもしれないけど、

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のアニメで他校のスクールアイドルとして出てくるのはアイマスの出演者がけっこういる。

それだけアイマスに関わっている女性声優が多いのだから不思議はないのだが。

今のところステージに上がるような人が重複しているという話はないが、

何があって破られるかわからない。回避し続けるのは難しいだろうから。


でも、何でも憧れの作品に出演できるのは名誉あることですよね。

主人公でなくてもある部分においてキーマンならなおさらである。

桂城泉っていうのはそういうスクールアイドルだったのでは?

ステージでのパフォーマンス含めて強大なライバルを演じるのは誰にでもできることではない。

それがまさか あまねす とはね。Morfonicaのボーカルってのは大きかったんだろうな。

高架の地下鉄を引く

Cities:Skylines IIのバスはかなり利用してもらえるのはよいのだが、

バス停の混雑がすさまじいことになり横断歩行者による混雑や、

乗降時間が長くなり、後続のバスが待たされたり問題は多い。

そうなると鉄道の出番かねと思ったけど、引いたのは高架の「地下鉄」である。


高架鉄道がシステム上地下鉄と言われるとSimcityを思い出すが同じような発想なのかね。

ただ、鉄道も地下や高架を通すこと自体は可能である。

地下・高架を通せることは必ずしも地下鉄の特徴ではないのだけど、

問題は駅で、Cities:Skylineシリーズの鉄道駅は巨大である。

小さな鉄道駅は存在するが、地上に置かなければならない。

一方で地下鉄は地下・地上・高架のそれぞれのタイプが存在する。

小さな高架地下鉄駅は2セルの細長い土地があれば設置できるため、

幹線道路の本線(高速道路)と側道の間を広く開けておけば高架鉄道が引けるというわけ。


地下駅を使ってこそ地下鉄の価値があるというのはもっともな話。

ちなみに地下駅は地上に2×3セルの駅舎が顔を見せ、

その真下に線路が通る形になるので、道路の脇に線路を引く形になる。

道路の真下に引くと、駅舎と道路が被ってしまうのでダメだと。

現実世界で専ら沿線のビルの下に線路を引くのはどうかと思うけど。

高架の地下鉄を本線と側道の間に引くのは、まだリアリティはあるかもしれない。


鉄道と地下鉄のシステム上の差として大きいのは貨物輸送ができるか否からしい。

人を運ぶことだけ考えれば地下鉄の方が1編成の定員が多いらしい。

このため人の輸送に特化していれば地下鉄を地下・地上・高架問わず活用するのがよいとも言える。

ただし地上を通す場合は道路と平面交差できないという制約がある。

地下鉄なので第三軌条集電(線路脇に電気が流れている)を使っているという設定で、

平面交差すると危険なのでやってはいけないということらしい。

なので郊外では鉄道の方が使いやすいのはあるかもしれない。


ちなみに路面電車も高架・地下を通すことが出来る。

道路の上を通すと平面交差でいろいろ不都合があるので、

高架や地下を通せばよいという考えもあるし、その高架・地下に停留所のポールを置くこともできる。

ただ、リアリティとしてどうよという話もあり、高架の路面電車は不採用となった。

エクリプス賞から学ぶ

昨日JRA賞の話を書いて、ふと気になったのがアメリカ競馬である。

芝とダート両方のレース体系がしっかりあるという点では日本と似ている。

違うのは日本は芝が主流で、アメリカはダートが主流であること。


アメリカ競馬の表彰はエクリプス賞という。

エクリプスは現代のほとんどのサラブレッドの父の父の父……を追っていくとたどり着く名馬である。

アメリカの馬ではないんですけどね。じゃあなんでそんな名前にしたんだって。

その昔、アメリカではいろいろな団体が競走馬の表彰をしていたようだが、

1971年に統一的な表彰制度ができて、名馬の名前を借りてEclipse Awardと命名したと。

アメリカ競馬というのは州ごとに統括団体があり、薬物規制などのルールすらも違うという状況が続いていた。

にも関わらず全国レベルでの表彰制度の確立という点では先進的事例だったようで、

ヨーロッパ競馬のカルティエ賞はエクリプス賞をモデルに1991年に創設されたものだという。

(ちなみにこのカルティエとはスポンサーである宝飾品メーカーのことである)


エクリプス賞の競走馬部門としては年度代表馬を筆頭に、

最優秀2歳牡馬・最優秀2歳牝馬・最優秀3歳牡馬・最優秀3歳牝馬と馬齢別の部門、

最優秀短距離牡馬・最優秀短距離牝馬・最優秀芝牡馬・最優秀芝牝馬・最優秀障害馬という条件別の部門、

そして、最優秀ダート古牡馬・最優秀ダート古牝馬という馬齢+条件の部門がある。

「牡馬」とは書いたが”Male Horse”という表記なので せん馬も明確に対象である。


2021年に日本のラヴズオンリーユーが最優秀芝牝馬を受賞しているが、

芝部門については外国馬の受賞が多いのも特色である。

日本・香港などで実績がある上にBCフィリー&メアターフを優勝したということで、

アメリカ競馬の芝競馬を代表する牝馬であると認められた形である。


2015年までは最優秀古牡馬・最優秀古牝馬とダートに限定しない形だったが、

その時代には芝部門とダブル受賞ということもあったようで、

2012年・2013年の年度代表馬Wise Danは最優秀芝牡馬と最優秀古牡馬をダブル受賞している。(せん馬だけど)

芝から年度代表馬ってあるのかと思ったが、2019年にもBricks and Mortarが芝部門から年度代表馬になっている。

2019年はアメリカ国内の芝G1 6連勝、その最後がBCターフでまさに世界チャンピオンである。

そして今は日本で種牡馬をしている。だから聞いたことある名前だったと。


エクリプス賞と日本の表彰制度を比較すると気づくことはいろいろある。

まず、アメリカでは1971年に全国レベルの表彰制度ができたわけだが、

日本ではJRA賞とNARグランプリは並立する形となっている。

2つの統括団体がそれぞれ賞を与えるという昔のアメリカ競馬と同じようなことをやっていると。

その上で部門を見てみると、JRA賞もNARグランプリも馬齢別の部門以外は性別を問わず1つだが、

エクリプス賞は障害部門以外は牡馬・牝馬が全て分かれているということ。

ダートだと牡馬・牝馬の差が比較的大きいのもあるのかもしれない。


部門についてはJRA賞は2023年から最優秀マイラーと最優秀スプリンターに分けられた。

JRAでは1600m以下を短距離と位置づけて、1200mと1600mのG1を交互に並べてきた。

ところが近年は距離にこだわり香港国際競走など外国を含めて転戦することが増え、

1200mと1600mで全く面々が異なり、スプリント路線とマイル路線どちらに賞を与えるか難しくなっていた。

このことから1400m未満をスプリンター、1400~1600mをマイラーで表彰するようになった。

一方のNARでは1500m以下を短距離としている。1600mは短距離ではない。

エクリプス賞も概ねその考えのよう。

短距離部門はJRA賞では芝、エクリプス賞・NARグランプリではダートの実績で表彰されるのが常だが、

おそらくそのような規定はないので、2023年にレモンポップ(フェブラリーステークス・南部杯とダートマイルG1級2勝)を最優秀マイラーに投票する人はいた。

ヴィクトリアマイル・安田記念を連勝したソングラインより評価するべきだったのかは疑問だが。


地方競馬にはサラブレッドの障害レースはないのでNARグランプリでは障害馬の表彰はないが、

その代わり「ばんえい最優秀馬」というのがある。ばんえい競馬もNARの所掌でしたね。

NARグランプリは地方所属馬の全国チャンピオンを表彰するものだと言えるが、

現在はばんえい競馬は帯広でしかやってないので……ある意味では世界チャンピオンですが。


馬齢別の部門はJRA賞では芝・NARグランプリではダートで選ばれるのが常だが、

昨年のJRA賞最優秀3歳牡馬でフォーエバーヤングが票を集めたように必ずしもそうでなくてもよい。

一方でエクリプス賞は4歳以上についてはダートと限定されるようになった。

2歳・3歳はダートと制限されていないから芝の実績で選んでもよいが、

BCジュベナイルやケンタッキーダービーなどのダートの世代戦の結果が重視されるだろうから、

現実的には芝で評価されるのは難しいということではないかと思う。

そう考えると昨年のフォーエバーヤングってすごかったんだなと思うけど、

3歳の表彰でさえ秋の古馬戦の結果を重視するJRA賞の特色なんじゃないですかね。


日本の表彰制度の最大の問題としてJRA賞とNARグランプリのスコープの差がある。

JRA賞は基本的にはJRAのレースで実績を残した馬が受賞対象である。

(ただし、JRA所属馬は地方開催のダートグレード競走・外国の重賞の結果も考慮に入れてよい)

一方でNARグランプリは基本的には地方所属馬のみが対象である。

ダートグレード競走特別賞に限っては所属を問わないことになっている。

この隙間に転落したのが2021年にBCディスタフを優勝したマルシュロレーヌである。

日本馬だってアメリカで表彰される

日本調教馬初の外国のダートG1制覇という快挙だったが、

JRA賞最優秀ダートホースはテーオーケインズ、最優秀4歳以上牝馬はラヴズオンリーユー、

NARグランプリの最優秀4歳以上牝馬は地方所属馬しか受賞できないし、ダートグレード競走特別賞は船橋のカジノフォンテンとなり、

なにか表彰してやれないかと考えたNARはマルシュロレーヌを「特別表彰馬」とした。

地方のダートグレード競走をステップにBCディスタフを制覇したことは地方競馬にとっての名誉であるという理屈である。


今の制度では NARグランプリ年度代表馬、ダートグレード競走特別賞、JRA賞最優秀ダートホースと、

ダートのチャンピオンを表彰する賞が国内に3つ存在するわけですよね。

2023年で言えば、イグナイター(NAR年度代表馬)、ウシュバテソーロ(ダートグレード競走特別賞)、レモンポップ(JRA最優秀ダートホース)である。

これではいけないじゃないかという考えは当然あると思うのだが、

地方所属馬をたたえることに主眼を置いているNARグランプリと、

かつての八大競走を筆頭にJRAの重要レースでの結果が評価されがちなJRA賞の考え方の差は大きい。

エクリプス賞もカルティエ賞もJRA賞も記者などの投票で決まるわけだが、

現状のJRA賞を見ても地方競馬のレースを正当に評価してくれるかは疑わしい。

なお、NARグランプリは選定委員会での投票により選定されている。


あと中央・地方通じてダートの馬齢・性別の表彰を行う場合の課題としては、

JRAではダート牝馬路線の整備がほとんど追いついていないというのがある。

3歳戦の関東オークス、古馬戦のJBCレディスクラシック、エンプレス杯とチャンピオン決定戦は用意されたが、

JRAからの出走馬を選ぶためのレースが不足しているという実情がある。

またJRA所属馬が出走できる2歳の牝馬限定戦はエーデルワイス賞が唯一、

それで牝馬ながらに全日本2歳優駿に出たミリアットラヴが優勝したのは快挙だけど……

本当なら地方所属・中央所属ともに目指すべきチャンピオン決定戦は同じであるべきのはず。


というわけで難しい問題なんだけど、昨年から大井の3歳ダート三冠が始まり、

こうなると地方・中央を通じたダートの3歳チャンピオンを表彰したくなるはずである。

芝・ダート通じて、中央・地方通じての年度代表馬を決めるべきだとは必ずしも思わないけど、

ダート競馬の表彰の在り方は改めるべきときが来ているのかなと。

JRA賞はどうやって決める

2024年のJRA賞の受賞馬が発表された。

「2024年度JRA賞」決定!年度代表馬はドウデュース! (JRA)

気になっていたのは最優秀3歳牡馬の行方だったのだが、

結果は日本ダービーを優勝したダノンデサイル、普通はそうか。


JRA賞の競走馬部門には 最優秀2歳牡馬・最優秀2歳牝馬・最優秀3歳牡馬・最優秀3歳牝馬・最優秀4歳以上牡馬・最優秀4歳以上牝馬

最優秀スプリンター・最優秀マイラー・最優秀ダートホース・最優秀障害馬、そして年度代表馬がある。

だいたいは各部門のJRA G1の優勝馬から選ばれるわけで、

最優秀2歳牝馬はほぼ阪神ジュベナイルフィリーズの優勝馬だし、

最優秀障害馬は中山グランドジャンプ・中山大障害のどちらかの優勝馬になる。両方勝てば当確だな。


ところでJRA賞の選考対象となるレースなのだが、このように規定されている。

JRA賞のルールブックを読んでみた 競走馬部門編 (百々書き置き場)

JRA所属馬はJRAの全レース、地方開催のダートグレード競走、外国の重賞(G1~G3)、

地方所属・外国所属馬はJRAの全レースとなっている。

このためJRA所属馬についてはJRAのレース以外での成績だけで評価してもかまわない。

とはいえ、やはりJRAのレースが重視されることは間違えない。

最優秀スプリンターは1400m未満、最優秀マイラーは1400~1600mのレース結果で決めることになっているので、

1400mの阪神カップの結果が反映されるのは最優秀マイラーである。そうなの? と思うけど。


最優秀3歳牡馬・牝馬、4歳以上牡馬・牝馬、そして年度代表馬の選定には傾向があり、

日本国内の古馬三冠と言われる天皇賞(秋)・ジャパンカップ・有馬記念のうち2つ以上勝てば年度代表馬を受賞する可能性が高くなります。

(JRA賞は国内>海外、古馬王道>クラシック重視傾向か (ぐりぐり君の個人馬主ブログ))

最重要なのが秋の中長距離G1の3つだということである。

これを勝つと日本競馬のチャンピオンにふさわしいということである。

なので、天皇賞(秋)・ジャパンカップを勝ったドウデュースはそれだけで最優秀4歳以上牡馬は当確、年度代表馬も最有力だった。

皐月賞・ダービーと2着も天皇賞(秋)・有馬記念と勝ったイクイノックスが最優秀3歳牡馬・年度代表馬になったように、

3歳戦よりも秋の古馬戦という傾向はかなり強い。

実績馬でも5歳ぐらいまで現役を続けることが多い日本競馬ではまさにチャンピオンが評価されるのだろう。


最優秀ダートホースについてはJRAのダートG1(チャンピオンズカップとフェブラリーステークス)の結果が特に重視される。

ダートについてはJRA所属でも地方開催のダートグレード競走が主戦場という馬も多いし、

ドバイワールドカップデーやブリーダーズカップなどの外国の有力レースを中心にスケジュールを立てるものもいる。

JRA所属馬にはこれらのレースだけで結果を出した馬に賞を与えてもよいのだけど、

やはりJRA賞なのでJRAのレースで結果を出した馬が重視されると。

特に今年はチャンピオンズカップを勝ったレモンポップが、

さきたま杯・南部杯と地方開催のG1級レースを2勝しており、合わせ技で最優秀ダートホースは堅いとみていた。


今年の場合、問題は最優秀3歳牡馬だとみていた。

最優秀3歳牡馬の選定で重視されるのは当然クラシック三冠、そして秋三冠である。

とはいえ、それ以外の活躍馬を最優秀3歳牡馬に選ぶこともできて、

この観点で浮かび上がるのがフォーエバーヤングである。

東京大賞典(GI)・ジャパンダートクラシック(JpnI)・UAEダービー(G2)・サウジダービー(G3)と重賞4勝、

ケンタッキーダービーとBCクラシックで3着2回とダート競馬の世界チャンピオンに迫った馬である。


問題はJRA未出走であることと、ダートでの戦績であること。

とはいえダートでの戦績を芝での戦績に置き換えてみればすさまじい結果で、

東京大賞典は芝で言えば有馬記念のような秋のチャンピオン決定戦だし、

ジャパンダートクラシックは芝で言えば菊花賞の位置づけだが、メンバーの充実度は三冠の中で一番だし、

UAEダービーはG2だが、ケンタッキーダービーの前哨戦と考えれば皐月賞に近いかも知れない。

BCクラシックは芝なら凱旋門賞とかジャパンカップのような世界チャンピオン決定戦だろう。

これは最優秀3歳牡馬になってもいいんじゃないかと思っていた。


ただ、一方で芝中長距離ではないというところが気になるところで、

これは最優秀○歳牡馬・牝馬というのは暗黙的に芝中長距離の活躍馬を表彰するものだという説もある。

確かに過去にさかのぼってみると2013年にロードカナロアが年度代表馬になっている。

マイル以下、特に高松宮記念・スプリンターズステークス・香港スプリントと1200mのG1を3勝したことが評価され、

香港スプリントは香港勢が強いレースであり、そこで勝ったことは歴史に残る快挙である。

というので、当時の最優秀短距離馬をあわせて受賞するのは当然としても、

最優秀4歳以上牡馬には選ばれず(かなり票は集めたが)、こちらはオルフェーヴル(有馬記念優勝・凱旋門賞2着)が受賞している。

年度代表馬なのに4歳以上牡馬を代表しないというちょっと奇妙な結果になっている。


フォーエバーヤングについて、最優秀ダートホースとしても評価に値するという声はあるも、

さっきもあったようにこの部門ではレモンポップが最有力という状況である。

一方の最優秀3歳牡馬については、G1級を2勝以上したのはフォーエバーヤングだけである。

とはいえクラシック三冠・秋三冠に目を向けてみるとダノンデサイルの活躍も悪くなく、

クラシック三冠の中で最重視される日本ダービーを優勝、そして有馬記念で3着と一定の結果を出した。

とはいえ有馬記念を勝ってはいないので、東京大賞典を勝ったフォーエバーヤングの方が評価すべきという考えはある。

問題は芝中長距離でないことだけだったんじゃないかと思う。


で結果は冒頭にも書いたようにダノンデサイルが最優秀3歳牡馬となっている。

ダノンデサイル144票・フォーエバーヤング103票とかなり割れたようである。

ジャスティンミラノ(皐月賞優勝・ダービー2着)もあるかと思ったがわずか8票、

屈腱炎のためダービーが結果として引退レースになってしまったのが痛かったか。

ここまで票が集まらないのかと思ったが、それだけ秋の結果も重視されているということである。


フォーエバーヤングは最優秀ダートホースでも票を集め、レモンポップ160票に対して90票まで迫っている。

あと、これは最優秀マイラーでソウルラッシュ(マイルチャンピオンシップ優勝・香港マイル2着・安田記念3着)が182票で選定されているが、

次点が安田記念を勝った香港のロマンチックウォリアーで66票となっている。

確かにロマンチックウォリアーは香港のチャンピオンホースであり、

これが日本で結果を出したなら表彰に値するというのはもっともな話である。

ただ、ロマンチックウォリアーでは香港では2000mを中心に走っているので最優秀マイラーには違和感はあるが、

JRA賞の選定では外国馬はJRAのレース以外見ないとすればそれもあるのかもしれない。

対照的にJRA所属のソウルラッシュは香港マイルで加点して最優秀マイラーなんですよね。


そんなフォーエバーヤングも特別賞という形では評価されることになった。

ダートの活躍馬を評価する仕組みはまだ不十分なところはある。

NARグランプリとの関係もある。

最優秀3歳牡馬受賞となれば風穴を開ける結果だったと思うが、

そうはならずとも昨年の日本競馬で大きな話題を生んだ馬であったことは確かである。

今年は早速地元ダービー馬としてサウジカップ・ドバイワールドカップと世界チャンピオンを目指すところから始まる。

頑張って欲しいですね。

大ガールズバンド時代そのもの

正月2日目から「BanG Dream! Ave Mujica」のTVアニメがスタート。

バンドリのTVアニメシリーズとしてはかれこれ5作目ですか。

2nd Seasonと3rd Season、MyGO!!!!!とAve Mujicaは実質的に一体ですが。


2024年に話題になったアニメとして「ガールズバンドクライ」の名前が挙げられていた。

実は来週末、バンドリのMyGO!!!!!とガールズバンドクライのトゲナシトゲアリで「Avoid Note」というライブをやる。

バンドリが他のコンテンツと一緒にライブをやるというと、

Poppin’PartyとSILENT SIRENでやった「NO GIRL NO CRY」が思い出される。

西武ドームを使うための方便にガールズバンドの大先輩を連れてきたという感じ。

それに比べればどちらもキャラクタを背景としたバンド同士であるから親和性はありそう。

あと、会場もTOKYO DOME CITY HALLですしね。狭いわと言われてたけど。


その前年2023年に話題となったのが「BanG Dream! MyGO!!!!!」であり、

そのさらに前年2022年に話題となったのが「ぼっち・ざ・ろっく!」である。

これもガールズバンドのアニメである。

というわけで3年連続でガールズバンドのアニメが話題になっていると。

そしてその翌年にはAve Mujicaですからね。すでに話題作である。


こう言われると「大ガールズバンド時代」だなと。

これはバンドリの中でしばしば出てくるキーワードであり、

バンドリの世界の中ではプロもアマチュアも数多のガールズバンドが活動していて、

そんな流行に乗って結成しようとするものもいる、というのが MyGO!!!!!のスタート地点ですが。

現実世界の何倍もガールズバンドの存在感のある世界である。


バンドリもPoppin’Partyの立ち上げが2015年、もうかれこれ10年である。

それもこれも「THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!2014」で、

ジュリアを演じる愛美さんがギターを持ってステージで演奏したのに着想を得たと言われている。

これも現実世界に比べてアイドルの範囲が広い中で、そういうアイドルもいて、

そこに偶然ギター経験のある愛美さんがキャスティングされたところから始まる。

そこが全てのスタートだとも思わないけど、不思議なこともあったもんで。

Cities:Skyline IIで遊ぶ

ニコニコ動画を見ていたときにCities:Skylines II(CS2)が気になった。

都市シミュレーションゲームで、前作のCities:Skylineの続編として2023年に発売された。

当初はいろいろ問題も多かったようだが、1年経ってこなれてきたか?


ただ、要求スペックがえらく高いんですよね。

画質など下げてなんとかなるなら……と思ったがお試しできないもんかね。

調べたところ、Xbox Game Passというゲームのサブスクリプションサービスがある。

Xboxとなっているが、Microsoftのゲームプラットフォームと考えればよく、

PC Game PassというのはWindows PCでプレイするゲームが対象である。

最初の15日は150円、以後は月990円だが、最初に試すだけなら安い。

で、気に入れば買い切りで買えばよくて、会員である間に買えば2割引で4680円、

一旦会員になって買った方が総額では安いと。


遊んでみて思ったのはこのゲーム、描画が重いのではなく、シミュレーションが重いのではないかということ。

というのも最速でもゲーム内の1時間進むのに2分ぐらいかかるんですよね。

1日進むことが1ヶ月に相当するので、1ヶ月進むのに実時間で48分かかる。

ゲーム内の1年は10時間ぐらいかかるという計算になる。

これが計算能力の問題なのかは定かではないところもある。

ただ、計算能力の問題だとすると人口2万人程度でこれというのは先が思いやられる。

ゲーム内時間が進まないと税収が入ってこないし、規模が小さいと建てられる施設が限られる。

規模がある程度大きくなるまでは苦行だが、規模が大きくなるとゲームが進まないのも苦行である。


このゲームは交通渋滞で破綻することが多いようである。

都市シミュレーションゲームではありがちな話だが、これが深刻な話で、

救急車・ごみ収集車などの車も全てシミュレーション対象に入っていて、

これらのサービスが道路渋滞により提供できなくなり破綻していくのである。

細々とこれらのサービスを提供する公共施設を建てればよいのだが、

面積がわりと大きいので公共施設を細々置いて対応するのも限度がある。


そんな中で交通渋滞の原因の1つとして横断する歩行者というのがある。

このため歩道橋を作って、横断歩道を撤去するというのが効果的だが、

歩道橋を作るのもけっこう大変で、それがスロープを設置する必要があるから。

階段でコンパクトに上がる方法はないのである。

一般的な道路の場合+6.25mの高さで越えられるらしい。

2.5m刻みで動かせるのでEL+7.5mを基本にしているが、

この高さまで真っ直ぐ上がると7マスぐらい必要だったかな。

交差点付近で3マス角ぐらいの空間にEL+5mの地点を経由してクネクネ曲げながら入れている。

地下道という方法もあるが、これも同じようにスロープを作る必要がある。

それでも無謀横断するものが出てくるので、いろいろ工夫が必要である。

非公式の拡張とかで階段もあるらしいけど、歩道橋が必要なのを知ってるなら最初から用意しておいてくれという話である。


というわけで楽しい部分もあるけど、苦行になってしまう部分も多いというのが悩み所である。

SimCityは各種インフラはわりとどんぶり勘定みたいなところがあり、

そんな細かいところまでやらなくてもそれなりには回るものだけど、

CS2はかなり細かい部分まで気を配らないと市民の生活が成り立たなくなる。

そこを目の届く範囲に納めようという考えもあるが、

それではあまり立派なものは置けないわけで、いろいろ制約がある。

いずれにせよ思うように行かない部分が多いので、さて買うかどうか。

15日のお試し期間中に決めなければ。

ラブライブ!スーパースター!!完結

昨日、ラブライブ!スーパースター!!のアニメ3期最終話が放送された。

NHK Eテレで計36話放送してきた話はあまりに綺麗に完結を迎えたのだった。


実は前回の11話の時点でラブライブの全国大会優勝まで描いていたので、

最終話でやることというのは3年生の卒業にまつわる話ぐらいだったと。

3年生というのは1期でLiella!を結成した5人のことである。

ここがきれいに収まるように作られていたので、まさに完結だったというわけ。


ラブライブ!シリーズにとって難しい問題が卒業である。

スクールアイドルの話は卒業すれば終わりなのである。

そこに抗ったのがラブライブ!スーパースター!!だったのではないかと思っていて、

新設校が舞台なので最初は1年生だけでLiellaを結成し、進級して新しい1年生が加わり、

さらに進級して新しい1年生が加わった物語が今年TVアニメで放送される。

こういう形で引き延ばしながらやる方策を考えたということなんだろうな。

(μ’sを越えなければならない作品)

3年じっくり描くことが出来て、もう満足ということなのかなと。


卒業後の進路も4人は芸能の世界に残るというものだった。

残る1人は大学に進学してゆくゆくは学校の経営に関わるというものである。

3年生以外の6人は引き続きLiella!を続ける意向だから、

卒業してもスクールアイドルか、芸能界か、学校か残るということで、

卒業式の先も完全に続いているというのもまた特色である。

というのも、μ’sは3年生の卒業をもって何も残さず消えてしまったのだから。

廃校の危機から学校を救って学校が存続していることこそがμ’sの最大のレガシーではあるけど、

もはやμ’sの痕跡はどこにも残されていないとは、ラブライブ!サンシャインのアニメの中で語られた通りである。


というわけでいい最終回だったなぁという話なのだが、

声優ユニットとしてのLiella!にとってみれば11人で集まってまだ間もないわけだし、

まだまだいろいろやっていきたいのに、アニメがきれいに完結してしまい、

ゲームもない中で果たしてどうやっていくのかというのは気になる。

何らかの話でキャラクタのストーリーを描きたいはずだが、その手段がほとんど思いつかない。

卒業式の先には11人のLiella!ってのはいないですからね。


ただ、忘れ物ってのはあるよねというのがユニットのことである。

11人のLiella!になってから、Catchu!、KALEIDOSCORE、5yncri5e!とユニットを組んでいる。

これらの話はTVアニメでは全く描かれていない。

というか過去のラブライブ!シリーズのアニメもだいたいそうで、

虹ヶ咲だけはユニット活動のことは各1話ずつ描かれたけど、その程度。

こういうのも何らか回収していくべきなんだと思うが果たしてどうするか。


これ見ると虹ヶ咲なんてとんでもない悪あがきをやってますからね。

「完結編 第1章」とはなんぞやという話なのだが、

TVアニメシリーズ26話、NEXT SKYと話が進んで、もう2月である。

沖縄が主な舞台ということで2月でも南国の景色だが、実はそんな時期である。

3月を迎えるとこの体制での同好会は終わりになるから「完結」にならざるを得ない。

(映画なのにODS上映?)

TVアニメシリーズとしては同好会のファーストライブで終わっているが、

その後にビデオ作品(NEXT SKY)、映画3部作で「完結」ということになっている。

こっちは最終回で綺麗に収まらなかったというか、収めなかったんだろうな。

2月~3月をぐぐっと引き延ばして映画をやっている状況である。


スクールアイドルとしての終わりを意識しているのは 蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ もそうである。

「リアルタイム『スクールカレンダー』連動プロジェクト」ということで実時間に沿って進むため、

メンバーの卒業というのは明確に近づいているわけである。

新入生がやってくるのは確かだが、普通に考えれば卒業生はすっかり消えてしまうわけである。

これこそ重い話なのだが、果たしてどうなることやら。

グッズ売場でフリーライブ

今日はのそのそと秋葉原まで出かけていたが、

目的は明日、日比谷公園大音楽堂で行われるMyGO!!!!!のライブのグッズ販売会場、

で行われる 夢限大みゅーたいぷ のフリーライブである。

抽選でシステム使用料220円の実費だけで観覧できるというものである。


ただ、そもそもなんで日比谷でのライブのグッズ販売が秋葉原なのかという話である。

これについては会場周辺の事情によるものとのこと。

日比谷または霞が関まで日比谷線1本で移動できますよと書いてある。

そういえば日比谷線にも秋葉原駅ありましたね。

昭和通りなので会場のベルサール秋葉原からはちょっとある気がするけど。

で、この会場は2日抑えていて、前日の今日も事前販売という扱いで販売していたが、

同ビル1階の屋内化できるホール部分は前日は夢限大みゅーたいぷが使うということになっていたようだ。

明日はここがグッズ売場の主な部分となる。

もっとも装飾は来年1月からTVアニメの放送が始まるAve Mujica一色である。

秋葉原のショーケースとしての機能を考えればそうなるのかもしれない。


夢限大みゅーたいぷ についてはこのBlogでたびたび書いている。

2022年、バンドリでは「バーチャル系新バンド」のメンバーを公募し、

2023年に始動、当初はYouTube上でアバターでの配信を行う形だった。

すなわち生身の人間は姿を見せない形で来ていた。

一方で、これはリアルバンドであると当初から言われていた。

8月に1stライブとしてリアルバンドのお披露目となったわけだが、こちら普通に顔出しである。

覆面バンドではないバーチャル系バンド


MyGO!!!!!とAve Mujicaが当初キャスト非公開だった時期があるけど、そういう話とはまた違って、

インターネットでの顔はアバターとしておきたいという意図と思われる。

もっとも1stライブ後はさすがにインターネットにも生身の姿が見える部分はあり、

先日のインターネット配信で「maimai でらっくす」とのコラボに関連して、

セガ社内で撮影した映像が流されたわけだが、マスク着用こそしているが、普通に生身である。

なかなかこのあたりは難しいと思うのですがね。

アバターとしても姿も、リアルバンドとしての姿も全て同一キャラクタとみなせるのが理想だけど、そう単純な話ではあるまい。


ともあれ、1stライブを終えて知名度拡大を図っていきたいところもあるし、

演奏経験の浅いメンバーに場数を踏ませるという意図もあってか、

来年2月の2ndライブまでの間に定期公演を3日計4公演、

明日のMyGO!!!!!、来年1月のRAISE A SUILENのライブでのオープニングアクト、

そしてフリーライブ3公演というわけで、いろいろ詰め込んだわけである。


夢限大みゅーたいぷ の構成はボーカル、ギター2人、キーボード、DJ&マニピュレーターとなっている。

DJ&マニピュレーターなんて持ち場を離れて動きたい放題だな。

バンドリで言うとRAISE A SUILENがわりとそんなんだけど。

あと、ちょっと面白いのがボーカルの仲町あられ の絵にも描かれているが拡声器で、

所々拡声器を使うところがあるんだけど、拡声器の出力をマイクで拾わせるなんてことをやっていて、

拡声器の独特の歪みとか効果的に使いたいということなんだろうけど、

それ自体がマイクってわけではないのかと、将来的に打開されるかもしれないけど。

その都合でマイクがアイドルのような左手持ちで、右手が拡声器だから、左手マイクということなんだろう。


夢限大みゅーたいぷ って何なんだろうな? と思うことは多々あるんだけど、

各メンバーともこれまでの人生がある中で、バーチャル世界からの再出発みたいな意図があるんだろうなと。

そんな意図が込められた楽曲があれこれ並んでいる印象はある。

ちなみにこのあたりの背景を描いた漫画もあって、これはキーボードの藤都子の特技を生かしたものである。

そういうところで響く人はけっこういるのかもしれない。


これがバンドリの他のバンドとの関係までつながるところが来るのかはよくわからないけど。

現時点ではガルパのゲームに楽曲が入っているわけでもないし。

リアルバンドとしてはこれまでのバンドリのリアルバンドと同じようなことをやっていて、

そこはオープニングアクトへの出演とかという形でつながっているけど、

キャラクタが同じ世界にいるという実感は全くない状態が続いているのが実情である。