試作品にマジックかテプラか

先日、試作品のはんだ付けをした話を書いた。(シリアルNo.1のはんだ付けは辛い)

あまりに不安な仕上がりのシリアルNo.1はさほどクリティカルな用途で使われないと読んだところに回しておいた。

一応、いまのところは苦情が来ていないので大丈夫なのだろう。


一方の僕は、部品数が多い方の試作品をもらってきて実験していた。

そしたらテプラで、型番とシリアルNo.が書いてあって驚いた。

テプラってキングジムのラベル印刷機ね。部署に置いてある。

手軽にラベルが作れるわけだが、筐体の小さいところに貼るために作ったラベルを半分に割いて使っている。

これだけでも手が込んでいると思ったのだが、よく見るとプリント基板自体にラベルの残り半分を貼ってあった。

おー、すごいなぁ。


僕が作った試作品は筐体にマジックで型番とシリアルNo.を書いておいた。

よく一緒に仕事する人はシールを貼ってマジックで書いたり、直接マジックで書く人が多くて、

それにならってやっているという話である。

プリント基板も空いているところにマジックでシリアルNo.を書いておいた。

マジックを使うかテプラを使うかの違いだけとも言えるが。


そういう目でそこら辺に転がってる試作品を見てみると、

どちらかというとテプラでマーキングされたものが多いようだ。

今日、別の試作品を受け取ったのだが、それもテプラでマーキングされてた。

ただし、自分の近所に転がってる物はほとんどマジックで書いてあると。

こうやって見てみると一緒に仕事している人はマジック好きなんだなぁと思うけど。


マジックで書くのは手軽なのだが、難点もある。

それは擦れると消えることがあるということ。書く場所にもよるんだけどね。

ちょっと前に、筐体に書かれたシリアルNo,が消えててたことがあって、

このシリアルNo.はなんだ? と筐体を開けて基板に書いたシリアルNo.を見るはめになった。

そういうことを考えるとテプラを貼るのはちょっと手間がかかるかもしれないが、結果的には長持ちしていいのかもしれない。

長持ちしなくていいのならマジックでも何ら困らないということだが。

熱電対というものを使う

最近、仕事でとあるところの温度を測定することをやっているのだが、

ここで出てきたのが熱電対、初めて使ったがこりゃめんどくさい。


ゼーベック効果とペルチェ効果について聞いたことがある人は多いかも知れない。そうでもない?

異なる種類の金属・半導体2つを接合したとき、2つの接合部の温度差に応じて電圧が発生するのがゼーベック効果、

その反対で、2つの金属・半導体を接合させたところに電流を流すと2つの接合点の間で熱を動かせるのがペルチェ効果と。

ペルチェ効果の名前はそれなりに有名なんじゃないかな? ゼーベック効果はどうだか知らんが。

最近はペルチェ効果を使った冷蔵庫なんていうのもある。

熱電対というのはゼーベック効果により生じる起電力を使って温度を測るための道具ということ。


じゃあ実際の熱電対ってどんなのかというと、すごく細い金属線だな。

細い金属線2つが一緒に被覆されていて、一方は接合されていて、一方は分かれている。

測定箇所に接合部を当てて、分かれてる側をレコーダーに接続して、所定の設定をすると温度が記録できる。

想像していたよりずっとずっと繊細なものだった。

あの細い線を折らずにレコーダーにつなぐというのは大変だった。


温度を測定する方法はいろいろあるが熱電対の最大の特色は感度がよいことだろう。

2つの金属の接合部の温度をピンポイントで測定できるので、

まさにここという温度を測定できるし、熱容量がすごく小さいのですぐに反応する。

液体式の温度計だと液だまり部分の熱容量もあるだろうけど、熱電対ならそれはほとんどないだろうと。

ただし、あまりに細いので取扱がめんどくさいと。

あと専用の測定器具がないと温度表示ができないと。熱電対自体はただの金属線だから。


ただの金属線とはいうけど、やっぱり正確に測るということにおいては校正が必要なようで。

タグに校正済みのシールが貼ってあって、こんなものまでとおもったけど、重要なんだね。

正しい物理的特性を示しているかチェックしているんだろうな。

微調整とかそういうこともできないから、それぐらいしかやることはないが。

新入りのインクジェットの消印

ポストを見るとインクジェット式の消印が印字されたハガキが届いていた。

あまり消印が押された手紙が届くこともないが、インクジェット式の消印はまだ普及途上という状態。

実物を見るのは初めてだったのだが、こんなんだったんだね。


インクジェット式の消印はいままでの消印とはかなり見た目が違う。

消印の印影サイズを変更します。  (日本郵便)

今までの消印は郵便局名・日時を短手方向に横書きで丸く囲っていた。

これがインクジェット式の消印は長手方向に横書きで、なおかつ枠がない。

見るとけっこう驚く。


インクジェット式の消印の特色として、

画像認識により郵便料金と切手を比べることができること、

日時を変えるために印自体を変える必要が無いこと、印字スピードが速いこと、切手の段差に強いことがある。

時刻の印字もリアルタイムで変わるのは便利だと思うが、時刻の印字は今まで通り「12-18」と6時間の幅がある。

全体として見れば処理能力を上げるのに役立つということで、大規模な郵便局で使われつつある。

三重県の大半の消印押印を集約した四日市西郵便局で採用されたのがこのインクジェット式押印機だったらしい。(あてにならなすぎる消印)

そして、今日受け取ったハガキの消印は「東京北部」と和光市にある東京北部郵便局で印字されたものだが、

東京北部郵便局も多摩地域東部の消印押印を集約したときにインクジェット式押印機を導入したそうで、事情は一緒だ。

今後はこのような形で消印押印の集約化とともにインクジェット式押印機が導入されるのだろう。


ところで消印の色って何色かご存じだろうか?

えっ、黒色じゃないの? と思ったかも知れないが、よく見てみると単純な黒とも言えない。

一般的に使われる消印のインクは錆桔梗色とされている。

そう言う目で見てみるとなんとなく紫っぽい。ほとんど黒色だけど。

なぜ錆桔梗色なのか? 偽造防止のためと聞いたことがあるが本当だろうか?

じゃあインクジェット式の消印は錆桔梗色のインクを使っているのかというと、そういうことはなさそう。

並べてみると、インクジェット式の消印は黒色で押されていると言わざるを得ない。

そりゃそうかって感じだけど。


インクジェット式の消印が導入されたからって今までの消印が全てなくなるということはなく、

今後も窓口で押される消印は丸いままだし、

自動押印機のターゲットは定形郵便物だけ。定形外はいままでどおりローラー式の消印で押されるのだろう。(ローラー印と丸形印の使い道)

もっとも今までもローラー印はよくある消印のイメージには合わなかったわけだから、

インクジェット式の消印も新入りではあるが、そういうバリエーションもあるんだと理解すればいい。

もう通帳が尽きそう

給与が入って、お金を動かしたあたりで通帳記帳するんだけど、

気づけばもう残り1ページになってた。

この会社で働き始めるちょっと前につくったみずほ銀行の通帳(cf. 新生活の友にみずほ銀行?)の話で、

このままいくと使い始めて2年で次の通帳に行くことになりそう。


僕が今まで銀行の通帳を使い切ったのって郵便貯金ぐらいなんだよね。

しかもこれは僕が使い切ったという意識はあまりなくて、両親があれこれとお金を出し入れするうちに増えて行ったと。

2003年に「郵政省」と書いた縦型の通帳から、「日本郵政公社」のシールが貼られた横型の新しい通帳に繰り越しているのだが、

この時に届出印を自分の印鑑に切り替えているから、全面的に自分で管理するようになったのはこの頃なのだろう。

この通帳は使い切らずに次の通帳に切り替えている。ゆうちょ銀行になったときに切り替えたからだ。

なので郵便貯金・ゆうちょ銀行すら自分の手で使い切ったことはないという話である。


それにしてもなんでそんなすぐに埋まってしまうのか?

確かに毎月、給与引き落とし・スルガ銀行への振込・SBI証券への入金・共済掛金の引き落としと4行ずつコンスタントに増え、

これに加えて、主に事業所内ATMでお金を引き出した記録が付いていくという事情はある。

ただ、それ以上に問題なのはこの通帳の普通預金のページがかなり少ないからだろうと思う。

総合口座通帳ということで 普通預金・貯蓄預金・定期預金・積立定期預金 が1冊の通帳になっている。

各々のページ数を数えてみると、普通預金7ページ・積立定期預金2ページ・定期預金2ページ・貯蓄預金2ページとなっている。

普通預金しか使っていないので、このまま行くと積立定期預金・定期預金・貯蓄預金の6ページは全く使われないまま繰り越しとなる。


この問題はみずほ銀行に限った話ではないが、調べてみるとみずほ銀行は特に普通預金のページが少ないようで。

三菱東京UFJ銀行は普通預金10ページ、定期預金3ページ、

ゆうちょ銀行は通常貯金9ページ、担保定期・定額貯金4ページとなっている。

すでに解約した地方銀行のうち一方も同じような感じ。一方は特に希望しなければ普通預金だけの通帳で9ページだった。

どうもみずほ銀行の通帳の普通預金のページ数が少ないのは、貯蓄預金と積立定期預金にページを割いてしまってからのようだ。

総合口座にあれこれとパッキングしすぎなのだ。


正直、貯蓄預金は今どきほとんど意義はない。

貯蓄預金は普通預金と同じく随時預け入れができるのだが、残高の金額次第で金利を優遇するという点で差があることになっている。

ただ、実情としては残高によらず普通預金と同じ金利を適用している状態が長く続いている。

なのでこの2ページは無駄以外のなにものでもない。もしかしたら目的別口座のように使ってる人はいるかもしれないけど。

積立定期預金はもしかしたら便利に使ってる人はいるかも。

母が積立定期預金の通帳を持ってたけど(その銀行は積立定期預金は別に通帳を発行する)、それも1冊に入る点ではメリットがあるか。

普通預金のページを犠牲にするほどかはよくわからないが。


みずほ銀行の場合は、通帳の繰り越しのために窓口に行く必要はなく、通帳繰越機という専用の装置でも対応できるとのこと。

近くの店舗にはいずれも通帳繰越機があるので、ATMがやってる時間帯に行けば、それで対応できる。

このために平日にいちいち窓口に行く必要はないのが救いだ。

これがゆうちょ銀行の通帳繰越だったら平日昼間に窓口に行かないとどうしょうもない。(郵便局なので場所の都合は付きやすいが)

普段は事業所内のATMばっかり使ってるもんだから、わざわざ店舗に行くこともそうないのだが、繰越ぐらいは行かないといけない。

まぁ市内に店舗あるんで大した手間ではないんだけどさ。

シリアルNo.1のはんだ付けは辛い

製品開発に試作は欠かせないが、試作のやり方もよいのから悪いのまでいろいろある。

一番いいのは工場で実際の製品を作るのと同じように完成させて送ってもらうの。

工場にとっても量産の試験になっていいんでしょうけどね。なかなかそうもいかないもので……


今日、試作品のプリント基板が届いた。

これに部品を実装して、それで試作品を完成させろというのだ。

プリント基板だけ外で試作して、自分たちで好きにやれという話である。

大急ぎで試作するとこうなるそうで。


ここから2タイプのモジュールを作らないといけないのだが、

部品が多いのと少ないのがあって、僕は部品が少ない方を2枚完成させるということになった。

はんだ付けがうまい人に部品が多い方を担当してもらって、さほどではない人は部品の少ない方をやれと。

部品が少ない方はかなり少ないので、それだけ聞けば難易度が低い仕事に思えるが、これも十分大変なのだ。

なんでかというと、あまりに小さなチップ部品を付ける必要があるから。


ほとんどの部品が表面実装なのはともかくとして、チップ抵抗やコンデンサの小型化が進んでしまいましてね。

砂みたいなチップ部品を実装しないといけなくなってしまった。

この基板について言えば、さほど実装面積の制約は厳しくない気がするが、いろいろな事情で砂みたいな部品を採用していると。

工場だとクリームはんだを塗って、チップマウンターで載せて、リフローしてやるからさほど問題ではないのだろうが、

手ではんだ付けしろと言われるとこれはかなり大変なことだ。

部品数が少ないからなんとかなりそうだと思えたが、1個はんだ付けするのにどれだけ時間かかってんだという状態。

四苦八苦しながらなんとか1枚作り上げた。シリアルNo.1の試作品の出来上がりである。


工場で作ってくれればこんな苦労しなくて済むのに、と思うのだが、

工場で仕上げるというのは段取りとかもあって時間がかかる傾向にあるようだ。

なので大急ぎでやる場合は自分たちで完成させろという話になると。

大変なものはできるだけ工場で作ってもらって、比較的簡単なものはプリント基板だけ外で作って自分たちではんだ付けすると。

そういう工夫をすることでなんとかスケジュールに合わせたのが実情らしい。


シリアルNo.1が完成したら、次はシリアルNo.2である。

砂のような部品も少しは付けるのになれてきたようで……といっても大概ひどいのだが、シリアルNo.1に比べればましな仕上がりな気がする。

一応、シリアルNo.1の動作確認をしたところ、通常動作には問題ないようなのだけど、

正直あれこれと不安になる仕上がりで、こんなのクリティカルな用途で使ってくれるなよと思っているところだが……

大急ぎで作った分、数も少ないので、スケジュール的に優先度の高いところで使うということでしょうけど。

Bluetoothさえあれば音も飛ばせる

昨日、上野公園から中央通りを歩いて秋葉原界隈に行ってあれこれ物色していたのだが、

ソフマップで中古品を漁ってたら、Bluetoothヘッドホンのよさそうなのが割と安い値段で売ってた。

SBH20 (SONY)

これが2000円ぐらいだった。

今までだいぶ探してたんだけど、この価格帯でまともに使えそうなのはなかなか発見できなかった。

かといって高い金を出してまで買うようなものでもないなぁと思ってた。

そんな中でこれは買いだということで、買ってきた。


まず充電してと。MicroUSBポートで充電できるので、タブレットの充電器とかに刺しとけばいい。

次にペアリング。ペアリングモードにして、タブレットでSBH20を選べばこれでOK。

NFC付きの端末だとタッチでペアリング設定・解除ができるそうで。

これでタブレットで流した音がBluetoothヘッドホンから聞こえるらしい。

半信半疑だったのだが、確かに聞こえた。片耳だけ。

あれ? なんかおかしい? とあれこれ疑ってみたのだが、原因は附属のイヤホンが片耳断線してたらしい。

イヤホンジャックは汎用的なものなので、家に転がってた使用頻度の低いイヤホンを刺したらちゃんと聞こえた。

そんなに長いケーブルはいらないから結束バンドで短く束ねて、これをBlietoothヘッドホン用に使うことにした。


Bluetoothということで気になるのが遅延である。

普通に音楽聴いててもまず気にならないだろうから、ここはタイミングにシビアなリズムゲームで試してみた。

やっぱり遅延はあるようで、許容範囲を外れることが頻発した。

タイミング調整でBluetooth使用時と通常時の中間ぐらいにすれば、だいたいどっちも許容範囲に入れられそう。

シビアなことを言う人には耐えられないだろうが、僕はこの程度ならOKかなと思っている。

あと、タブレットの負荷が上がると、少し音飛びすることがあるようで。

Bluetoothで音を飛ばすのは便利だが、リソース的には厳しい面もあるようだ。


もう1つ気になるのがバッテリーの持ちのこと。

スペックを見ると連続通話6時間とのこと。

あんな小さなものに大きな電池を積めるわけはないが、その割には持つのかなと。

汎用的なMicroUSBポートで充電できるのでモバイルバッテリーなどで出先でも容易に充電できるのだけど。

いずれにしても充電はちゃんとしないと持たないよって話だね。


これはあまり重要ではないかもしれないが、Bluetoothはそこそこ飛ぶ。

具体的にどんなもの? ということで実験してみたが、部屋の中ならどこでも通信できるぐらい。

廊下に出てしばらくいってやっと途絶えたから、10mぐらいは飛ぶみたいね。

実用上はカバンから頭ぐらいだろうけどね。

家庭内でBluetoothスピーカーを使う場合は10mぐらい飛ばしたいということもあるんかな。


Bluetooth付きの端末が普及したことで、Bluetooth機器を買うだけであれこれワイヤレスになるというのは便利なものだ。

これまたソフマップで中古のBluetoothキーボードを買ったという話を以前書いた。

AndroidでBluetoothキーボード

旅行のお供として活用しているが、よい買い物だった。

今でもデスクトップPC向けのワイヤレスキーボード・マウスは専用のインターフェースを使うものが多い。

1つに1つのUSBインターフェースを付けてワイヤレス化すると。Bluetoothが付いていない場合は手軽な方法である。

けどBluetoothがあれば本体側のインターフェースが一本化できるという点でメリットがある。

もともとUSBポートの少ないスマートフォン・タブレットPCでは特に重要なことだ。

最近だとデスクトップPCでもBluetoothを付けることも増えてきてるのかな?

かつてはワイヤレス機器の中でもBluetooth対応は高かった覚えがあるけど、今はそんなこともない気がするし。

このPCは全くワイヤレス化は考えていなくて、なんでもかんでも線で繋いでるけどさ。

毎年秋は東洋館にスポットを当てる

週末、出かけないのもなぁと思って、なんとなく東京国立博物館に出かけていた。

前に本館の展示は一通り見たから、今日は東洋館をメインで見るかなぁと思ってたらちょうどよかった。

というのもちょうど東洋館で「博物館でアジアの旅」をやっていたから。


博物館の年間スケジュールというのはだいたい毎年変わらないんだなぁ。

というのは奈良博や東博の年間スケジュールを見てて思うこと。

東博だと春には「博物館でお花見を」をやり、秋には「博物館でアジアの旅」をやり、正月には「博物館に初もうで」をやる。

奈良博は毎年秋に特別展として「正倉院展」、特別陳列として冬に「おん祭と春日信仰の美術」、初春に「お水取り」をやっている。

年中行事とリンクしているので、これは毎年やると決まってるんだろうな。


さて、今年の「博物館でアジアの旅」の目玉は上海博物館との競演だそうで。

博物館でアジアの旅 (東京国立博物館)

中国の上海博物館から借り受けた品をあれこれと展示してある。

東博の所蔵品と対比させての展示もあった。中国から伝来して日本にある品と、ずっと中国にあった品ということだが。

展示内容として特徴的だったのはそんなところかな。

どちらかというと体験的なイベントが多く行われるのが特徴なんだろうかな。

楽器の演奏が披露されたり、ヨガやったり太極拳やったり。参加したことないけど。


東博は本館、東洋館、平成館、法隆寺宝物館と4つも建物がある。(表慶館もあるが特別展で使われるだけ)

総合文化展としてどれも見に行けるが、どれもこれもというのは大変だ。

パスポートあるんだし、一度で全部見ることはないと考えているが、そうすると本館に寄りがちだ。

本館は展示替えの頻度が高い展示物が多いし、最も展示内容が充実しているから、毎月見に行ってもいい。

それに比べると東洋館は優先度が低いのは確かか。まぁおもしろい展示はあるんだけどね。

「博物館でアジアの旅」はそういうところで東洋館に注目して欲しいということでやってる特集なんじゃないですかね。

と言いつつ、僕はあまりに東博に行くもんだから、3回に1回ぐらいなんとなく東洋館に行くだけで、年3回ぐらい行ったことになるので、

これは展示替えをほとんど拾いきれるぐらいなんだけどね。十分ですね。

曜日が怪しい1週間

食堂で「さすがに今日は人が少ないな」と言う人がいて、

言われて見ればそんな気はするけど、そこまで極端でもない気はする。

職場も休暇の人多かったけど、そこまで極端ではなかったか。


今週は曜日の感覚を見失ってばかりである。

そもそも今週1週間で僕が出勤したのは火曜と金曜だけである。

こんなのでまともな曜日感覚なんてあるわけはないのだけど……


まず月曜が休暇で火曜が週初めというのが問題である。

週初めと言えば月曜だろと思ったら、火曜だから戸惑う。

最初がずれるとずっとズレっぱなしで、水曜になっても水曜という実感はない。


さらに天気の都合もあって買い物のタイミングもズレてしまった。

いつも毎週日曜にイトーヨーカドーでガサッと買うのだが、

今週は日曜に用事があって、月曜は天気が悪くて買い物に行けなかった。(近くの小さなスーパーには行ったが)

ただ、木曜に買い物に行けるからさほど問題にならないという読みもあった。

このズレもけっこう影響があったかなぁ。


それでも週の終わりが金曜日だったのは救いかも知れない。

昨日まではずっとズレっぱなしだったが、今日は週末だという覚えはあった。

1週間に2日、それも飛び飛びでしか働いていないのに週末という感覚はあるらしい。

この週末で立て直せるんじゃないの?


週の頭が休みになるとけっこう大変ね。

休みという観点ではありがたいが、生活する上では混乱の原因だ。

まぁカレンダーにいちゃもんつけても仕方ないが。

渋谷での乗換はちょっと遠い

横浜に行くに当たって往復とも渋谷駅で乗り換えていった。

東京の南側に行くときは基本的に渋谷経由だね。

井の頭線に乗って行くのが安くて速いから。

横浜へ行く場合も渋谷経由が有利なので、その例によっている。


渋谷から横浜方面に直行する電車は2つある。

1つは東急東横線、もう1つはJRの湘南新宿ラインである。

運賃にしても本数にしても東急が圧倒的に有利だが、JRも興味があったので往復で使い分けてみた。

しかしこの両路線とも乗換に難ありなのだ。


東急東横線のホームは副都心線との直通運転に伴って明治通りの地下に移設されたのが、

まだ一部の導線が未完成という問題がある。以前そのあたりの事情は書いたが。

華やかな立体迷路

地図で見るとマークシティ(井の頭線渋谷駅)からJRの駅を突き抜けて地下に出ればよさそうに思えるし、

将来的にはこのルートが最短ルートになる予定だが、現状はJRから東横線・副都心線への通路が狭く、非推奨と。

なので、ここは急がば回れなのだ。

まず、マークシティから外に出て、すぐに地下街に入ってしまう。すると半蔵門線・田園都市線渋谷駅にたどりつくのだが、

そこからさらに直進すると東横線・副都心線と書いた改札があるので、ここから入ると。

そこそこ歩くのだが、変なアップダウンはないし、いいんじゃないですかね。

うっかりJR方面に向かってしまうと、デッキレベルでヒカリエに誘導され、そこからビル内で地下に下がりというルートになるから。


一方の湘南新宿ライン、JRには違いないのだがホームが南に外れたところにあるというのがポイントである。

もともとホームがなかった貨物線に後付けでホームを作った都合、こんなことになってしまったのだ。

さすがに遠いということで、中央改札とはムービングウォークで結ばれている。

計画段階では東横線は乗換遠いけど、JRだから乗換近いから、運賃が高い分の価値はあるかもしれないと思ったのだが、

よくよく考えてみると渋谷駅の湘南新宿ラインホームはひどい場所にあるので、こっちの方が遠いのだ。

ということには出発前には気づいてたけど、それも含めておもしろいのではないかという判断である。

実際のところは、あらかじめ宇都宮寄りの車両に乗っておいたこともあって、ほとんどムービングウォークで移動できたからさほどではなかった。

なお、現在えらく南に離れたところにある貨物線ホームは、将来、山手線と同じぐらいの位置に移設されることが決まっている。

そのときには山手線のホームも集約・拡幅されるとのことで、JR渋谷駅の利便性は格段に向上することになっている。

が、こんな大工事、いつになったら終わるのだ? という話である。

とりあえず貨物線ホームの移設は2020年の予定で、全て完成するのは2027年とのこと。本当かなぁ?


なお、うちから横浜へ行くルートとしては他にもいろいろ考えられる。

1つは羽田空港・川崎大師に行くときに使った品川駅から京急に乗るルート。

渋谷駅でJR山手線に乗り換えて品川駅で乗り換えればOKと。

横浜駅ならメリットはなさそうだが、目的地次第ではメリットはあるか。

乗換的には新宿まで行き、湘南新宿ラインに乗る方が有利である。

なんとなく遠回りな気がするが、歩く距離が短いならいいんじゃないの? という話はあるか。

実際、渋谷~横浜だけだと湘南新宿ラインのメリットは薄いわな。

そういうことも実際使ってみると分かると。そんなに悪くなかったけど。

海の横浜を歩く

今日は休暇だったわけだが、横浜に出かけていた。

意外にもこれまでろくに行ったことがない都市である。

通過したことはあるのだが。

うちから神奈川県は近いはずなのだが、なんとなく近く感じられないところだ。

なんでだろね? 距離の割に遠回りにならざるを得ないからかな。


東京・渋谷駅から東急に乗って、横浜駅を突き抜けて、終着駅の元町・中華街駅で降りた。

駅を降りて南側出口を出ると、すぐに「港の見える丘公園」があった。

せっかくなので入ってみた。

階段を上がっていくと壊れた建物がある。なんと、元フランス領事館の建物なのだという。

ここはフランス山というのだが、開港後に一時フランス軍が駐屯し、後に領事館の立地した小高い丘ということで命名されたものだ。

このあたりはまだ眺めはよくないが、この先に眺めのいいところがある。

ただ、目前は都市高速が錯綜するところでちょっと……けど、大きな舟が何隻か見えるので、まず横浜港を見るにはよいところか。


ところでもともと横浜は神奈川に隣接した大してなにもない村だったのだという。

神奈川港を開港すると言ったはよいが、神奈川ではなく横浜に外国人向けの施設を整備したという経緯がある。

今となっては神奈川港も含めて横浜港となっているし、横浜市の中に神奈川区があるが、実は神奈川の方が港としては古い。

同じことは神戸と兵庫にも言え、兵庫港を開港するといいつつ、その隣の神戸とかいう大してなにもなかった村を開港地にして、

今や兵庫港も含めて神戸港になっているし、神戸市の中に兵庫区がある。

そんな経緯も似ているが、雰囲気も似たようなところは多く、山手には洋館などかつての居留地の名残が残っている。

港の見える丘公園を出て歩くと外国人墓地にぶつかった。日本ではあまり見ない形の墓が塀越しに見える。

そういう土地なんだよね。


下ってきて、海の方に行くと、山下公園にたどりつく。横浜港のウォーターフロントの1つですかね。

ここに氷川丸という船がある。日本郵船がかつて運用していた貨客船で重要文化財に指定されている。

NYK LINEと書いたタラップから乗り込むことができるようになっている。

ちなみにNYKは日本郵船(NIPPON YUSEN KAISHA)の略称。商船三井のMOLと同じことだ(商船三井をどうすればMOLになる?)。

世界的にも大きな船会社で、日本の船会社の中でも特に長い歴史を持つ会社である。

日本郵船歴史博物館とのセット券を500円で買って入る。

この氷川丸はシアトル航路のために造られた貨客船である。

戦時中は病院船、戦後は引揚船として使われた時期もあったが、シアトル航路に復帰し1960年まで活躍した。

シアトルというのはアメリカ西海岸ではかなり北の方にあるのだが、最短経路で日本~ニューヨークを結ぶ上での陸海接続点によかったのだ。

ちなみに横浜港からシアトルまでは13日間の船旅となる。そんなもんなんだね。

貨物輸送に期待するところが大きかったのだが、飛行機が普及する以前は人も船で移動していたので、そこにも力を入れていた。

日本郵船の旅客サービスは世界的にも評判が高かったそうで、そのことが船の中でもあれこれ紹介されていた。

もっとも豪華なのは1等の話で、3等は幾分庶民的である。3等でも雑魚寝ではなくツーリストベッド相当となっていた。さすがにそうか。

料理も1等はフランスから呼び寄せた料理人直伝の洋食だったり、すき焼きパーティーをしてみたり、相当豪華だったそうだが、

3等の料理は日本の家庭料理そのものだったそう。まぁ外国人客が多い1等との対比でそうなるんだろうが。


海から離れると、中華街の入口が見えてくる。

横浜の中華街は有名だが、雰囲気はともかく、とても広いのが印象的だった。

歩いても歩いても中華街の景色が続くのだから驚く。ただし、その分雑然としているが。

平日なので比較的空いていたのだと思うが、それでも昼時になると人がぞろぞろと入っていく様子が見えた。

これ休日に来ると大変だったんだろうな。今日はすんなり昼ご飯食べられたけど。

なぜか甘栗を売る店が多く、「悪質な甘栗販売に注意」という看板が立てられていたのが印象的だった。

甘栗に限らないけど、客引きがひどいのは確かにそうかもしれない。


また海側に向かって歩く。向かうのは大さん橋国際客船ターミナルだ。

というのも港の見える丘公園からも山下公園からもえらく目立つ大きな船がいたからである。

一体どこの船かなと思って歩いて行くと、なんか見たことがあるファンネルマークのような気がした。

そしてさらに近づいて見てみると「にっぽん丸」と書かれている。商船三井のクルーズ客船ですね。

国際客船ターミナルってどんなんなんだろと思ったらだだっ広い空間とCIQがあるだけだった。

定期航路は来ないからね。クルーズ客船が来たときだけ稼働するターミナルだ。

なお、にっぽん丸は国内航路での活躍が多いようで、今日も国内航路だったようでCIQはやっていなかった。


その対岸あたりに赤レンガの建物が見えるが、赤レンガ倉庫である。

といっても今は倉庫ではなく、商業施設なのだが。1989年まで現役の倉庫だったものを改装したものだ。

当然のことながら倉庫であったときから手を加えられた部分も多そうだが、一方で倉庫時代の構造をつぶさないようにした跡もある。

あまりにきれいに整えられすぎて、かつての港の姿がくっきり見えるわけではないが、

それでもかつてこういうものがあったんだということを残すものになっているのは確かか。


さらに進むとみなとみらい21地区に入っていく。オフィスなどが建ち並ぶ姿が見える。

すると帆船、日本丸が見えてきた。かつて練習船として活躍した船である。

なお、日本丸は二代目がいて、練習船としての役目はそちらが引き継いでいる。

今は帆船は実用で使われることはあまり多くないが、船員養成の観点では必要なものとされている。

後で知ったのだが、日本丸が保存されているドックはもともと三菱重工業 横浜造船所のドックだったそう。

その横浜造船所が移転した跡地とその周辺の埋立地がみなとみらい21地区だそうで、

日本丸が保存されていることには、かつてここに造船所があったことを表すという意味もありそうだ。


歩いて行くとパシフィコ横浜が見えてきた。有名な展示場だがこんなところにあったのね。

海に近いらしいとは聞いていたが、確かにこれは海の近くだな。

かつて日本一高いビルだったランドマークタワーもこのあたりである。

ちなみにランドマークタワーの高さは296m、あべのハルカスが日本一になったと言っても300mだから大差ない。

しかもランドマークタワーは当初、もっと高くする予定だったのだが、羽田空港に邪魔されてこの高さになったという経緯がある。

そういう経緯を考えると本当はすごいビルなのだ。

このあたりは高層ビルが多く、ランドマークタワーの隣にそびえ立つクイーンズタワーも相当な高さだ。

富士ゼロックスと日産の巨大なビルも見える。日産はここが本社なんだね。横浜に本社があるとは聞いてたが。


ここまで来ると横浜駅は目と鼻の先である。そごうが現れた。

最初に横浜は通過したことはあると書いたが、その通過地点こそが そごう の1階にあるバスターミナルなのだ。

ここから木更津行きのバスに乗ったことがあると。

新横浜駅まで新幹線で来て、電車で横浜駅に来たら、そごう のバスターミナルからアクアライン経由のバスに乗ったと。

そんなことを懐かしく思いつつ、横浜駅から電車に乗って東京経由で帰った。


以前、会社の人に「神戸に行ったが、横浜に雰囲気が似ていた」という感想を述べていた。

確かにそうだなと思った。僕に言わせれば横浜が神戸に似ているという話になるのだが。

歴史ある港の近くに開港地として作られた新しい港町ということで似たような見た目になるのも道理なのかもしれない。

市街地にオフィスが建ち並び、山を切り開いて宅地が造られた点も似ている。

ただし、横浜市はこんなにオフィスが建ち並んでいるのに、雇用都市圏を調べると東京都市圏の一部に過ぎないとされている。

横浜市内には横浜都心に行くよりも東京に行く方が便利な地域も含んでおり、東京への通勤が多いということで、

統計的処理によれば東京都市圏の一部という扱いにしかならないのだ。

とはいえ横浜が大都市でないというわけはなく、東京の衛星都市として重要であることはみなとみらい21地区あたりの姿を見れば明らかだ。

広い横浜市からすれば一部に過ぎないのだけど、それなりに重要なはず。