今日からJRAの競馬場で客を入れての開催がスタートした。
3月から続いていた無観客開催が終わりを告げることになった。
公営競技の中でもJRAの慎重さは特に目立つところだった。
おうち競馬も定着して、興業的にはあまり問題ないという事情は大きいのだが、
開催競馬場だけずっと入れないのもおかしな話で、限定的ではあるが客入れが再開することになった。
と、その前にJRAの場外馬券売場(ウインズ・パークウインズ・エクセル)の営業状況について書いておく。
まず、全ての場外馬券売場は14時に営業を終了する。
そして、先週までは全ての場外馬券売場では9~12レースのみの発売となっていた。
(地方競馬の施設内など、これより発売できるレースが絞られている施設はある)
9レースの発走が14時以降なので、すなわち当日中の馬券の払い戻しはできないということである。
これは、下記の呼びかけと整合性を取ったものである。
当面の間、レース映像・オッズ情報等の提供は行いません。お客様には、ご購入後速やかにお帰りいただくなど、短時間のご利用をお願いしております。
もっとも今週からは北海道・東北・九州の一部施設で1レースからの発売がスタートしたので、当日中の払戻可能性もあるが、
基本的な考え方は変わっていないので、滞留はできないということである。
あと、エクセルという全席指定・有料の場外馬券売場があるのだけど、ここは滞留を前提として有料でやっているわけである。
ここでも滞留できないというポリシーは適用されていて「有料制の勝馬投票券購入専用エリア」となっているそう。
100円の利用料を払うと馬券が買えて、買ったらさっさと帰れということである。
なんでそんな奇妙なことが起きるのかという話だけど、地域との取り決めで有料制であることが前提なんじゃないか。
指定席制なら開催競馬場に準じる形で滞留を許してもいいんじゃないかと思うのだが、
エクセルまでもこの運用をしていることはJRAの慎重さを表していると考えてよいと思う。
開催競馬場については、無観客の場合は平日払戻所だけ開けて馬券は一切買えないという運用だったが、
それが今週からは事前予約制の指定席のみ営業再開となった。
ただ、指定席に限る上に、その指定席も席数を絞っているので、東京競馬場全体で1000席ほどである。
東京競馬場といえばダービーデーには10万人以上の来場があるというのに、それより3桁も減らしているのである。
ダービーデーを基準に取るのは無理があるが、そうでなくても東京競馬場は万単位で入る競馬場なのに、
そこをわずかに1000人しか入れないのだからすごい絞ってるのはわかると思う。
もっとも競馬場というのは観客がずっと着席していると考えるのは難しい面はある。
パドックというのは例え指定席客でも、馬を見たければそこにいくわけだから、混雑しやすいと考えられる。
屋外なので過度な心配はいらないかもしれないが、それでも集中するのが好ましくないのは言うまでもない。
JRAでは柵近くを規制することで、パドックの周囲を長くすることで、過密になることを防ごうとしているようだ。
あと、指定席以外での観戦も禁止はされていないが、ゴール前は封鎖する措置をとっているようである。
好位置に集中せずに、本来の指定席、あるいはそれ以外の地点での分散しての観戦を促しているようである。
ある程度の入場人数までならこの対策は功を奏するだろうが、それも人数が大きくなると厳しいということで、
それがJRAが各競馬場の入場人数を大きく絞っている理由だと考えられる。
普段の競馬場の来場者数からしてみれば、あまりに厳しすぎる取扱だが、
客入れにこだわったのは秋華賞・菊花賞を控えていたからというのもあるんじゃないか。
桜花賞・皐月賞・NHKマイルカップ・オークス・ダービーとことごとく無観客で行われたこの世代の3歳限定GI、
その最後を締めくくる 秋華賞・菊花賞 までも無観客では申し訳ないと、半ばアリバイ作りのようなところもあったのかもしれない。
本当はもっと早く客入れを再開したかったんだろうけど、結局は秋華賞・菊花賞直前まで引っ張っちゃったね。
同じ東京競馬場、開催日はわずか1000人しか入れないわけだけど、
その直前のパークウインズでは、滞留しないことと条件は付くが、開催日に入れる人数より多くの来場があっても不思議ではない。
なんか不思議だなと思ったんだけど、観るスポーツとしての競馬と、賭け事としての競馬 の境界がここにあるのかなと。
普段ならウインズだって滞留して観戦する施設ではあるんですよね。
特にパークウインズはそういう色も濃いと思う。家族で1日楽しめるというのがアピールポイントである。
でも、そうすると観戦する施設として制限を考えないといけないというのが素直な考え方である。
(もっとも他の公営競技では場外発売所での滞留を厳しくコントロールしているところはなさそうだけど)
なので、JRAはここをくっきり分けたんだろうな。
ウインズで馬券を買うとしても、あくまでも観戦は家で。おうち競馬を支える施設ということになった。
開催競馬場は観戦しながら馬券を買うことは可能だが、普段のように100~200円で気楽に入れる施設ではなくなった。
大衆スポーツからは遠ざかってしまったが、当面はこれで乗りきろうということである。
先日、フランスの凱旋門賞の中継を見ていたときに、入場できるのは馬主など関係者だけなんですといいながら、
パドックの周りがけっこう密になっていて、関係者のみの入場でこれは厳しいなと思ったものである。
屋外だし、多くにおいてはマスク着用ですから、そこまで神経質に取らなくてもいいかもしれないが、そこを考えてのことだったか。
JRAについて言えば、今ほど入場人数を絞る必要はないと思うけど、広い競馬場にまんべんなく散ってくれると期待することもできない。
その点でも様子を見ながらやっていこうということなのかな。リスクを軽減しながら多くの人が観戦できるのが理想ですからね。