今日は東京国立博物館にでかけていた。
特別展「茶の湯」を見に行くのがメインの目的。
ものすごい混雑だったな。調度品はいいけど、茶道具なんて比較的小さいから、人が群がって大変だった。
調度品はあるだろうなとか、茶碗とか水指みたいな焼き物もあるだろうなとは思ってたんだけど、
意外と多かったのが茶さじ、だれそれゆかりの品で、こういう形状が好みだったとか、そういう説明があって、けっこうこだわりがあるんだなと。
その後、本館に向かって歩いていたら「新指定国宝・重要文化財展」と書いた表示があった。
毎年4月には東博で新指定の国宝・重要文化財の一部を集めて展示している。
あいさつが博物館と文化庁の連名で書かれていたから、調べてみたら文化庁主催でやってるらしい。
特集「平成29年新指定国宝・重要文化財」展の開催について (文化庁)
もともと東博所蔵の品もあるし、このために所有者から借りてきて展示しているものもある。
もちろん全てを展示できるわけではないが、けっこうな網羅度だったはず。
博物館の展示を見ていると「国宝」「重要文化財」のマークがされている展示物がけっこうある。
やっぱりそういう品ってひときわ優れた品だなと思わせるものがあるんだよね。そうではないものもあるけど。
制度上、国宝は重要文化財の特別なものと位置づけられている。
保護制度としては国宝とそれ以外の重要文化財でたいした差はないので、単に呼び名だけの問題である。
なんとなく国宝って言うと通りがいいので、そこが最大の価値なんだろうかね。
国宝の新指定というけど、基本的には重要文化財からの格上げということになっている。
調査の結果、非常に価値があるものであることがわかったということで国宝になったものもあるようだ。
あと、こんなのも国宝になるんだっていうのが「平城宮跡出土木簡」で、その名の通り平城宮跡から掘り出された木簡ね。
雑多な木簡だが、調べて行くといろいろなことが分かるので価値があるということで、3184点が一括して重要文化財から格上げされたとのこと。
なんか国宝って言われると不思議な気はするけど、特に重要だと認めるだけの成果はあったということなんだろうな。
重要文化財の新指定はなかなか個性豊かである。
もちろん一般的にイメージされる仏像も多いのだが、そればかりではない。
その1つが練習船「日本丸」だね。
横浜港に常置されており、基本的には動かないのだが、今でも動かせるように検査を受けているらしい。
日本丸自体は東博に持ってきていないのだが、航海日誌が展示されていた。これも重要文化財に含まれることになる。
あと、今、重要文化財に指定されるんだと思ったのが万葉集の写本で紀州本と呼ばれているもの。
万葉集の写本もいろいろあるのだが、代表的なものの1つらしい。読み方がカナで書かれているのが特徴だそう。
しかし、展示物リストを見ると所有者が「国立文化財機構」になってるものが多かったな。
これは全国4つの国立博物館と奈良文化財研究所、東京文化財研究所を運営している独立行政法人ですね。
そりゃ重要文化財もたくさんもってるよなって話なんだけど。
所有者としては国立文化財機構なのだが、実際、重要なのは常置場所なので 奈良文化財研究所保管 とか併記されていたけど。
ちなみに重要文化財の数が一番多い都道府県は東京都だそうで。それに京都府、奈良県、滋賀県と続くのだが。
ただ、移動できない建造物に限れば、京都府と奈良県がぶっちぎりで多いことが知られている。国宝に限ればこの2府県で半分以上を占める。
これってどういうことって話なんだけど、他の地域から動かされた文化財というのがけっこうあるって話なんだよね。
もともと法隆寺にあった宝物が今、東博にあるなんていうのはその一例だが。(cf. 法隆寺の財テクの跡)
それは京都府や奈良県にも言えることで、もともとその地で伝来したものがかなり多いのは言うまでもないが、
そういう土地柄、博物館などでの保存体勢が充実しているから集まってる分もあるだろうと。
国立文化財機構が所有・保存する重要文化財が多いってのはそういうこと。そうなれば東京都・京都府・奈良県・福岡県のいずれかにあるわけだし。