組み込みシステムの専門家のための試験

今日は情報処理技術者試験の日、というわけで受験しに行っていた。

何を受験するって、エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)ですね。


僕の専門分野は組み込みシステムで、そういう仕事を主にしている。

とはいえ、当初は電気電子工学の一分野という認識で、これが情報処理の分野に含まれるという認識はあまりなかった。

けど、ちゃんと情報処理技術者試験の中に組み込みシステムの開発者のための知識・技能を問う試験があるんですね。

それがES試験というわけ。


ES試験は情報処理技術者試験の中で高度試験と呼ばれるジャンルに該当する。

情報処理技術者試験は4レベル構成になっている。

その中でも情報処理分野の技術者向けの試験は、レベル2・3・4の3階層に分かれている。

レベル2は基本情報技術者試験(FE)、レベル3が応用情報技術者試験(AP)、

そしてレベル4は高度試験と呼ばれ、専門分野ごとに8つに分かれ、その1つがES試験ということ。

レベル2のFE試験については、2008年に受験して合格している。(cf. IPAがやる試験だというので受けに行った)

その後、去年にレベル3のAP試験を受験し、今年にレベル4のES試験を受けたわけだけど、

こういう手順を踏んだことにはそれなりに意味がある。


レベル4の高度試験は専門分野ごとに特化した試験になっているが、そうはいっても他の分野の知識も一定あることが求められている。

この他の分野の知識っていうのが、AP試験で問われているレベル3の情報処理の知識なんですね。

だから、高度試験を受けるにしても、AP試験相当の知識が必要なんですね。

この知識の確認方法は3種類ある。

  1. 午前I試験(全試験共通の問題)で合格点を取る
  2. 2年以内にAP試験に合格している
  3. 2年以内に他の高度試験に合格しているか、午前I試験で合格点を取っている

2または3の条件に当てはまる人は午前I試験免除という扱いになる。

で、去年にAP試験を受験したのは、ES試験で合格するにはどのみち必要な知識だし、2の条件で午前I免除を受けることを狙ったものだった。

そして、無事にAP試験に合格したので、午前I免除で申し込んでいる。


午前II試験は10時50分スタート、そこから40分の試験となる。

共通問題の午前I試験に対して、午前II試験は試験ごとに違う問題だから、専門分野の基本的な知識を確認する試験ということだろう。

とはいえ、実態としてはマークシート方式で足切りをするという意味合いの強い試験なのかなと。

ただ、午前のマークシート方式の試験を午前Iと午前IIに分けたせいで、午前Iが50分、午前IIが40分、いずれも短いから途中退出不可になっている。

ということで11:30まで必ず拘束されることになる。それから1時間後には午後の試験が再開するのだけど、これがけっこうきついのだ。

昼休み1時間って十分に見えるけど、試験開始20分前までには着席するようにと指示されているし、15分前には問題・解答用紙の配布が始まる。

だから、実質40分しかないのよね。弁当持ってきて食べるだけならなんとかなるけどさ。

一方、FEとAPは午前は2時間半の長丁場で9:30~12:00ということになっているが、

実際には90分経過後に途中退出ができるので、11時半までにはほとんどの人が退出してた覚えがある。

FE・APも午後試験は午前試験終了の1時間後ということで13:00から再開なのだけど、

途中退出込みで考えると正味1時間以上の昼休みが確保できるので、かなりゆとりがある。この差は大きい。


ともあれ昼休み明けは午後I試験、午後II試験と続く。いずれも記述式の試験だ。

組み込みシステム開発の実務を想定したような問題になっている。

なぜ、午後試験が2つに分かれているかというと、試験時間が長いから。

午後I試験は90分で、大問1つが必須、これとは別に選択問題として大問2つから1つを選ぶようになっている。

午後II試験はなんと120分、これで解くべき大問は1つで、大問2つから1つを選ぶようになっている。

確かにこれをぶっ通しでやるのはきついかな。(FE・APの午後試験は2時間半ぶっ通しだから、ここら辺が限界という認識か)

そして、午後II試験は大問1つで2時間とはかなり異様な試験である。

もちろん大問1つとはいうけど、この大問のボリュームが大きいんだよね。


で、試験のできはどうだったの? って話だが、午前II試験と午後I試験は大丈夫かなと思っている。

試験ごとに6割あれば合格ってことだから、それなら大丈夫かなと。

ただ、午後II試験はどうかなぁ。

午後II試験の設問がかなり謎が多くて、高専時代の知り合いが受験していて、その人もだいたい同じ所見だったんだけど。


そもそもES試験って、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせでどうやって動くか問う問題も多いんだけど、

それってソフトウェア関係あるか? という質問もあるんだよね。それを元にソフトウェアを作るでしょって話なんだろうけど。

あと、組み込みシステムってリアルタイム性が求められるのが通常だから、処理時間とかの計算が多いんだけど、

午前II試験で選んだ問題は、処理時間の計算をしようにも、前提条件があいまいで、答えがうまく決まらなくて困った。

何があいまいだったかというと、最悪条件を決めるための要素があいまいだったと。

最悪条件でも何ms以内に処理が終われば間に合うというのを求めたかったんだが、この問題で言う最悪条件ってどれだと困ってしまったと。

とはいえ、6割あれば合格だしね。

心配な問題はいくつもあるけど、全部落としたりしてなければ、なんとかなるんじゃないの?


これが合格したら、とりあえず僕の専門分野に対して、一通りの実力が認められたということになる。

というわけで一段落かなと思うんだけど、これに続いて他の高度試験を受けるかって話はある。

受けるとすればネットワークスペシャリスト試験(NW)かなぁ。

現状はネットワーク関係の仕事はしてないんだけど、僕が所属している部全体としては、ネットワーク関係の仕事をしている人もいる。

自分たちの作っている機器も、その先はネットワークにつながるものだし、そういう点では勉強する価値の高い分野ではある。

今回、ES試験に合格すると、それから2年間は他の高度試験でも午前I試験が免除になる。

NW試験は秋だけに実施される試験だから(ES試験は春だけ実施)、今回合格で午前I免除になるとすれば、今年の秋と来年の秋の2回になる。

しっかり勉強して受験することに意味があると思うので、やるとすればちゃんと勉強しないとねぇ。

まずはES試験に合格してからとは思うんだけど、その先として検討しているのはそんなところ。