コネクタを全部ショートさせたもの

耐電圧試験をやるということで、そのための治具を用意しろという指示を受けた。

以前、同様の試験をしたことがあって、そのとき使ってた治具を掘り出せばよいと思っていたそうだが、捨ててしまったそうで。


この治具というのは、コネクタの全端子を短絡してケーブルを付けたものである。

今回の耐電圧試験はグランドと信号線などの間の絶縁耐力を確認するのが目的になっている。

この信号線を接続するためのコネクタに取り付けて使うための治具を作ってたんだけど、

なぜ全端子を短絡するんだろうか?


短絡する理由は故障防止のためという話がある。

耐電圧試験で調べたいのはグランドとコネクタの各端子の間の絶縁耐力である。

コネクタの各端子間に電圧を印加する必要はないし、むしろ印加してはいけない。

例えば、端子1と端子2の間には本来5Vしか電圧がかからないとすると、そこに1kVとか印加されてしまうと故障してしまうのは当然である。

そこで、耐電圧試験を効率よく、安全に行うために、試験対象の端子を全て短絡した治具を用意したのである。

これでコネクタの全端子とグランドの間に1kVとか高い電圧を印加することができ、

なおかつコネクタの端子間はショートされているから、変な電圧が印加される心配がない。


全端子を短絡するってのもけっこう大変な話だ。

というのもこのコネクタってかなりピン数が多かったのよね。

ユニバーサル基板にコネクタを付けて、それを端子間を短絡するためのワイヤーとともにはんだ付けするということで、

細かい作業ということはないのだが、とにかく全て短絡というのはやや手間のかかる作業だった。

これにケーブルを取り付けて完成と。


完成したということで、以前、同様の試験をしていた人に見せに行くと「これってケーブルの耐圧大丈夫?」って言われた。

確かに「太めのケーブルを付けて」とは言われたけど、耐圧は全く考えてなかったな。

ケーブルの刻印から調べたところ、十分な耐圧のあるケーブルであることが分かったので、これで安心して使えることが分かった。

どうも、この方が、以前に作った治具に使ったケーブルは耐圧が不十分だったので、

ケーブルの上から絶縁テープを巻いて、それで万が一のことがないようにやったんだそうで。

「なんとなく拾ってきたケーブルだったけど、かなり上等なケーブルだったんですね」ということで、今回は運が良かった。


そんなわけで準備ができたので、道具の使い方を教えてもらいながらやるって話なんだろうな。

今までやったことあったっけ? 確かなかったはず。

部署名がすごい変わったところ

4月に会社の組織変更があって、僕が所属している部署も部署名の変更があった。

といっても実態としてはほとんど差がなくて、変更前後の部署名を並べても間違え探しのような微小な変更に見える。

本部・センターレベルの変更に引きずられたような面が強くて、課レベルでは業務内容も名前も全く変更なしという状況だ。

ちなみにこの会社で センター とは本部の下、部の上の階層の組織のことである。(cf. 組織の階層化もいろいろ)

本部全体としてはけっこう大きな組織変更なのだが、影響を受けにくいところはこんな感じ。

もうちょっと影響が出るかと思ったのだが、予想以上に小さかった。


どうせ仕事内容も大して変わらんのだし、部署名の変更なんて微小変更で済ませようというのは、

きっと、この部署の所属するセンターの意向だったのだろう。

一方で、派手に部署名を変えてしまったところもあった。

それが人事である。


人事関係の部署もこの4月にいろいろ変更があったようだ。

人事からの事務連絡を見て「なんかすごい部署名になってるんだけど」と言ってる人がいて、

僕も見て思ったのは「この名前じゃなにやってるのかさっぱりわからんぞ」ということである。

電子電話帳でその部署に所属している人の名前を見ると、研修のときに関わりのあった人事の人が何人か見えて、

おそらく、もともと○○課だったのが、組織変更で名前が変わってこうなったのだろうというのは簡単に分かった。

実際、業務内容も大きくは変わっていないのだろう。


けったいな部署名変更だなと思ったけど、なんか意図はあるのかもしれないけどね。

当初は従来と業務内容が変わらないように見えるが、将来的には変わっていくのかもしれないし。

ただ、残念な事に 名は体を表す とは言いがたい部署名なので、説明には苦労しそうだ。

人事なんて社内どこにいても関わることは比較的多い部署だから、そのうち知名度は上がりそうだけどね。

その部署名の意味を理解できるかはともかく。


課レベルで画期的な部署の変更なんてなかなかないもんだと思うけどね。

僕が所属している課なんて、名前を変えつつも延々と20年以上も存在し続けてきたらしいからな。

名前はしょっちゅう変わってたみたいだけど、業務内容はほぼ一貫していたという。

扱う製品も大きく変わらず20年以上というのは、よくあるとは言えないが、そんなに珍しいとも言えない気はする。

そういうこともあるんだよって話だね。

電流源のシンクモードというもの

自動計測の要となる装置が直流電圧電流源である。

記憶が正しければ、今の職場に来るまで使ったことなかった装置だな。

何Vとか何mAとセットすれば、指定した電圧を印加したり、指定した電流を流せる装置なんだけど、

デジタルマルチメータと組み合わせて、I-V特性を測定したりするのに大変役立つ。


高専の学生実験で、ダイオードのI-V特性を測定するとき、すごい難儀した覚えがある。

直流安定化電源とアナログ電圧計、アナログ電流計の組み合わせで測定したんだよね。

直流安定化電源のダイヤルを少しずつ動かしながら、電圧電流を読んでいくんだけど、

ダイオードってのが0.6Vぐらいを境に急に流れる電流が増えるので、ここを細かく読む必要がある。

直流安定化電源のダイヤルをちょっと動かすだけで、大きく電流が増えるからね。

ここで、今、職場で使っている直流電圧電流源があれば、ボタンを押してちょっとずつ電圧を変化させながら電流を読めばいい。

GPIBで直流電圧電流源を操作して、デジタルマルチメーターで電流測定させる、というのを繰り返すプログラムを作れば全自動で終わりだ。


以前は電圧を指定して使うことが多かったのだが、最近は電流を指定して使うことも多い。

電流を4mAとか指定すると、4mA流れるように電圧とか調整してくれるんだよね。

この定電流源モードの使い方にはソースモードとシンクモードの2つがある。

ソースモードは外の機器に対して電力を供給する向きに電流を流すものだが、

シンクモードは外の機器から電力を吸収する向きに電流を流すということで、負荷として振る舞うモードなんだよね。

ソースモードは電流と電圧の向きが同じ、シンクモードは電流と電圧の向きが逆というのがポイント。

機器の出力端子に対して、ソースモードで接続して、負荷電流を指定して、電圧を測定すれば、出力端子の負荷特性が簡単に測定できる。


シンクモードで電流源を駆動させるには2つの方式がある。

1つは負荷電流をマイナスの電流を指定する方法。

出力端子のプラスと電流源のプラス、出力端子のマイナスと電流源のマイナスをつないで、

-1mAと指定すると、プラス端子から1mAの電流を引き込む負荷として振る舞う。

もう1つは電流源の端子を逆向きに接続する方法。

出力端子のプラスと電流源のマイナス、出力端子のマイナスと電流源のプラスをつないで、1mAと指定すると、

電流源のプラス端子から1mAの電流を吐き出す=出力端子のプラス端子から1mAの電流を引き込む負荷として振る舞う。

この場合、電流源のプラス端子はマイナス端子よりも低い電圧を出力する。電流はプラスだが、電圧がマイナスになると。


この2つの方式、どちらを使ってもよい場合もあるのだが、どちらかしか使えない場合もある。

ある直流電圧電流源ではマイナスの電流を指定する方式しか対応していなかった。

接続を逆にする方式でシンクモードで動かそうとするとエラーになるので、

なんでかなぁとおもって説明書を見たら、極性通りに接続して、マイナス電流を指定するようにと書かれていた。

この機器は負電圧を発生させられない機器だから、ソースモードでもシンクモードでも電圧の向きは合わせないといけなかったらしい。

それ以来、シンクモード=マイナス電流指定で動かすことが多くなった。

接続は直感的だし、マイナス電流の意味がわかれば、シンクモードであることがわかりやすい。


今日、先輩技術者がやってる測定系を引き継いで、それの測定方法を教えてもらってたんだけど、

「この端子からXXmA引いたときの電圧を測定して」という指示を受けたときに、

出力端子と電流源のプラス同士、マイナス同士を接続して、マイナス指定でやってたんだよね。

そしたら「僕は逆に接続する派だから、自動測定ツールには電流をプラスで入れてあるんだ」と言われて、

確かに普通はそうするよねと思いながら、自動測定のときは逆接続でやってたんだけど。

どっちでも結果は一緒ですからね。ここで使ってた電流源は逆電圧でも問題なく動くので。


直流電圧電流源はよく使う機器なのだが、うちの職場にあるものはほとんど校正されていない。

校正済みの直流電圧電流源を使っていれば、出力電圧・電流の精度が保証されている。

ところが校正にはお金がかかるので、そこをケチってほとんどの電圧電流源は校正されていない。

その背景には非常に高い精度を要求する場合は、電流電圧源自身の精度では不十分なので、

発生させた電流・電圧を校正されたデジタルマルチメータで精度よく測定する必要があるという事情もあるんだろう。

そういうときは、ごっついデジタルマルチメータと併用するんだけどさ。

一方で、大した精度が要求されない用途でつかうことも多いので、それもそれで校正がいらない。

ケチな話だなとも思うのだが、実用上はあまり困らないだろうということで、こういうポリシーでやってるそうだ。

本当に困らないか? そこは時々気になるんだけど、代替手段はあるというのは事実なので。

ツケ払いも後払いではあるのだが

ZOZOTOWNのツケ払いが話題になってたから、

調べてみたんだが、仕組み的には確かに問題ないし、そんなにおかしなものではないことがわかった。


ツケ払いはじめました (ZOZOTOWN)

インターネット通販のZOZOTOWNが通常、商品代金は先払いになるところ、それを後払いにできるサービスを始めた。

手数料324円を支払うことで、54000円までの支払を2ヶ月間繰り延べることができる。

手数料を払ってまで後払いにするなんて、と思ったんだけど、

実のところ、クレジットカード払い以外は324円の手数料がかかるので、クレジットカードが使えない場合は他の支払方法と同等と言える。

実際、クレジットカードを持っていない若い人が使うことが多いようだ。


これって個別クレジットじゃないの? と思った人もいるかもしれない。

割賦販売法では、以下の類型の販売方法を規制している。

  1. 商品代金を2ヶ月以上にわたり、3回以上に分割して支払いする販売方法 (割賦販売)
  2. 限度額を決めてクレジットカードを渡して、立替払いで商品を買い、その代金を2ヶ月以上にわたって支払う方式 (包括信用あっせん販売)
  3. 商品購入ごとにクレジット会社に立替払いをしてもらい、2ヶ月以上にわたって支払を行う方法 (個別信用あっせん販売)

1はクレジット会社が関与せずに「5000円の3回払い」とか言ってるやつ。

3は個別クレジットということで、高い買い物をするときに、クレジット会社に申し込んで、分割払いとかボーナス一括払いにしてもらうもの。

ZOZOTOWNのツケ払いはGMOペイメントサービスが立替払いをするものだから、個別クレジットではあるのだが、

しかし2ヶ月以内に支払が完結するので、割賦販売法の規制は受けない。

割賦販売法では、支払見込額を調査して、月々の支払やクレジットカードの限度額を支払見込額相応のものにするようにということを要求している。

それが必須ではないということを表している。必須ではないだけでやってもいいのだが。


それで、ツケ払いの話に戻ると、個別クレジットだが、割賦支払法の規制は受けないという話で、

ツケ払いを認めるかどうかは、クレジット業者の裁量だけの問題である。

で、実際のところはツケ払いはほぼ無条件に認めているようで、未成年者の購入時も認めているようである。

とはいえ、十分な支払能力もないのに、ツケ払いで購入してしまい、滞納する人が続出している、ということがニュースになっていたのだ。


けど、昔からやってるカタログ通販なんかだと、もともと後払いの通販ってけっこうあるのよね。

例えば、ベルメゾンとか。昔から母がよく買い物してたんだけど。

お支払いについて (ベルメゾンネット)

商品と一緒に郵便振替用紙が入ってるから、それを郵便局かコンビニに持っていって払うようになっていた。

支払期限は商品到着から14日以内ということで、大して繰り延べはできないが、ちゃんと支払ってくれることを期待して発送することは同じだ。

ベルメゾンの説明を見る限りは、無条件に後払いができそう。


今はクレジットカードでいろいろ買ってる僕だけど、19歳まではVISAデビットで通販で買い物をすることも多かった。

デビットカードは即時引き落としだけど、注文時にカード番号などを打ち込むだけで決済が完了するから手軽だった。

でも、クレジットカードも国際ブランドのデビットカードもないとなると、これは本当にめんどくさい。

コンビニ店頭での支払か、代金引換か、いずれにしても手間もお金(決済手数料)もかかってしまう。

それに対して後払いという選択肢があれば、かなりメリットが大きいというのはごもっともな話である。

昔のカタログ通販で後払いがよく使われていたのは、手間が省けるというのが理由だったのだろうし、

ZOZOTOWNがツケ払いという支払手段を用意したのは、利便性の面からすればかなりメリットが大きいことだ。


でも、なんでZOZOTOWNのツケ払いばかりがこんなに非難されるのだろう?

それはZOZOTOWNの宣伝方法のせいじゃないのかなぁ。

というのも、CMで「2ヶ月待つなんてできない」ということで、2ヶ月の支払繰り延べを前面に押し出していたそうだ。

確かに支払期限が2ヶ月後というのはあまりに長すぎる。ベルメゾンの到着後14日というのはだいたい妥当な数字だ。

その上、ターゲットがクレジットカードを持たない若い人だったってことで、支払能力に乏しい人が多かったと。

こうなることを予想できていたのか? 予想できてなかったのか?

けど、こんな宣伝方法してたら、いかんよね。

組み込みシステムの専門家のための試験

今日は情報処理技術者試験の日、というわけで受験しに行っていた。

何を受験するって、エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)ですね。


僕の専門分野は組み込みシステムで、そういう仕事を主にしている。

とはいえ、当初は電気電子工学の一分野という認識で、これが情報処理の分野に含まれるという認識はあまりなかった。

けど、ちゃんと情報処理技術者試験の中に組み込みシステムの開発者のための知識・技能を問う試験があるんですね。

それがES試験というわけ。


ES試験は情報処理技術者試験の中で高度試験と呼ばれるジャンルに該当する。

情報処理技術者試験は4レベル構成になっている。

その中でも情報処理分野の技術者向けの試験は、レベル2・3・4の3階層に分かれている。

レベル2は基本情報技術者試験(FE)、レベル3が応用情報技術者試験(AP)、

そしてレベル4は高度試験と呼ばれ、専門分野ごとに8つに分かれ、その1つがES試験ということ。

レベル2のFE試験については、2008年に受験して合格している。(cf. IPAがやる試験だというので受けに行った)

その後、去年にレベル3のAP試験を受験し、今年にレベル4のES試験を受けたわけだけど、

こういう手順を踏んだことにはそれなりに意味がある。


レベル4の高度試験は専門分野ごとに特化した試験になっているが、そうはいっても他の分野の知識も一定あることが求められている。

この他の分野の知識っていうのが、AP試験で問われているレベル3の情報処理の知識なんですね。

だから、高度試験を受けるにしても、AP試験相当の知識が必要なんですね。

この知識の確認方法は3種類ある。

  1. 午前I試験(全試験共通の問題)で合格点を取る
  2. 2年以内にAP試験に合格している
  3. 2年以内に他の高度試験に合格しているか、午前I試験で合格点を取っている

2または3の条件に当てはまる人は午前I試験免除という扱いになる。

で、去年にAP試験を受験したのは、ES試験で合格するにはどのみち必要な知識だし、2の条件で午前I免除を受けることを狙ったものだった。

そして、無事にAP試験に合格したので、午前I免除で申し込んでいる。


午前II試験は10時50分スタート、そこから40分の試験となる。

共通問題の午前I試験に対して、午前II試験は試験ごとに違う問題だから、専門分野の基本的な知識を確認する試験ということだろう。

とはいえ、実態としてはマークシート方式で足切りをするという意味合いの強い試験なのかなと。

ただ、午前のマークシート方式の試験を午前Iと午前IIに分けたせいで、午前Iが50分、午前IIが40分、いずれも短いから途中退出不可になっている。

ということで11:30まで必ず拘束されることになる。それから1時間後には午後の試験が再開するのだけど、これがけっこうきついのだ。

昼休み1時間って十分に見えるけど、試験開始20分前までには着席するようにと指示されているし、15分前には問題・解答用紙の配布が始まる。

だから、実質40分しかないのよね。弁当持ってきて食べるだけならなんとかなるけどさ。

一方、FEとAPは午前は2時間半の長丁場で9:30~12:00ということになっているが、

実際には90分経過後に途中退出ができるので、11時半までにはほとんどの人が退出してた覚えがある。

FE・APも午後試験は午前試験終了の1時間後ということで13:00から再開なのだけど、

途中退出込みで考えると正味1時間以上の昼休みが確保できるので、かなりゆとりがある。この差は大きい。


ともあれ昼休み明けは午後I試験、午後II試験と続く。いずれも記述式の試験だ。

組み込みシステム開発の実務を想定したような問題になっている。

なぜ、午後試験が2つに分かれているかというと、試験時間が長いから。

午後I試験は90分で、大問1つが必須、これとは別に選択問題として大問2つから1つを選ぶようになっている。

午後II試験はなんと120分、これで解くべき大問は1つで、大問2つから1つを選ぶようになっている。

確かにこれをぶっ通しでやるのはきついかな。(FE・APの午後試験は2時間半ぶっ通しだから、ここら辺が限界という認識か)

そして、午後II試験は大問1つで2時間とはかなり異様な試験である。

もちろん大問1つとはいうけど、この大問のボリュームが大きいんだよね。


で、試験のできはどうだったの? って話だが、午前II試験と午後I試験は大丈夫かなと思っている。

試験ごとに6割あれば合格ってことだから、それなら大丈夫かなと。

ただ、午後II試験はどうかなぁ。

午後II試験の設問がかなり謎が多くて、高専時代の知り合いが受験していて、その人もだいたい同じ所見だったんだけど。


そもそもES試験って、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせでどうやって動くか問う問題も多いんだけど、

それってソフトウェア関係あるか? という質問もあるんだよね。それを元にソフトウェアを作るでしょって話なんだろうけど。

あと、組み込みシステムってリアルタイム性が求められるのが通常だから、処理時間とかの計算が多いんだけど、

午前II試験で選んだ問題は、処理時間の計算をしようにも、前提条件があいまいで、答えがうまく決まらなくて困った。

何があいまいだったかというと、最悪条件を決めるための要素があいまいだったと。

最悪条件でも何ms以内に処理が終われば間に合うというのを求めたかったんだが、この問題で言う最悪条件ってどれだと困ってしまったと。

とはいえ、6割あれば合格だしね。

心配な問題はいくつもあるけど、全部落としたりしてなければ、なんとかなるんじゃないの?


これが合格したら、とりあえず僕の専門分野に対して、一通りの実力が認められたということになる。

というわけで一段落かなと思うんだけど、これに続いて他の高度試験を受けるかって話はある。

受けるとすればネットワークスペシャリスト試験(NW)かなぁ。

現状はネットワーク関係の仕事はしてないんだけど、僕が所属している部全体としては、ネットワーク関係の仕事をしている人もいる。

自分たちの作っている機器も、その先はネットワークにつながるものだし、そういう点では勉強する価値の高い分野ではある。

今回、ES試験に合格すると、それから2年間は他の高度試験でも午前I試験が免除になる。

NW試験は秋だけに実施される試験だから(ES試験は春だけ実施)、今回合格で午前I免除になるとすれば、今年の秋と来年の秋の2回になる。

しっかり勉強して受験することに意味があると思うので、やるとすればちゃんと勉強しないとねぇ。

まずはES試験に合格してからとは思うんだけど、その先として検討しているのはそんなところ。

精華町を連節バスが走る意味

先月、奈良県内で連節バスが目撃されたという情報が流れてきて、

目撃場所の1つが奈良交通平城営業所だったから、学研都市の路線で走るんだろうと思ってた。

その後、ニュースにもなったんだけど、祝園駅~精華台・光台方面のバスで走るようで。

車両2台分の「連節バス」 けいはんな学研都市の渋滞解消へ今秋から運行 奈良交通 (産経ニュース)


このバスが導入される背景には、最近、学研都市への企業進出が続いていることがある。

学研都市の企業などの進出・撤退の様子を見ると景気循環というのがよくわかる気がする。

撤退が続いた時期というと思い浮かぶのが、2010年の 私のしごと館 閉館の頃のこと。

この頃は学研都市にある他の施設も撤退や、規模縮小が続いていたような覚えがある。

けいはんなプラザ の運営会社も2007年に民事再生の申し立てを行っている。(施設の運営は現在も継続している)


その風向きが変わったのは、学研都市で「研究開発型産業施設」の立地ができるようになった頃から。

研究開発型産業施設というのは、工場を併設する研究施設のことを言っている。

当初、学研都市の事業用地には研究施設しか立地ができなかった。

民間の研究施設、公的な研究施設、大学が軒を連ね、それとともに住宅地と商業地という生活の場があるというのが当初の構想だった。

ところが時代が進むにつれ、独立した研究施設を工場の中に移転させるような会社が相次いだ。

研究施設だけで維持するのは割に合わないというのもあったんだろうが、工場と研究部門が同居するメリットを狙ってという事情もあった。

そのような世間の情勢を鑑みて、研究施設を併設するなら工場も立地できるようにしたわけだ。


そんな制度変更も追い風となって、2012年頃からは新規進出の企業も増えてきた。

ちょうど学研都市木津中央地区(城山台)の まちびらき もこの頃だったしね。

精華・西木津地区(精華台・光台・木津川台)でも、サントリーの研究所ができるなど、新規進出の企業が出てきた。

それにより、この地域のバスの混雑が激しくなり、対策が必要になってきたそうだ。

基本的には増便で対応なんだと思うけど、こういう未来志向の街には連節バスが似合うという話もあったのかもしれない。

そこで奈良交通はオーストラリアのボルグレン社製の連節バス2台を購入した。

あまり聞き慣れないメーカーだけど、どうも日本の規制に準拠した連節バスになってるみたいで、新潟でも走ってるらしい。


このバスが所属するのは、奈良交通平城営業所、奈良市北部にある営業所である。

奈良県にある営業所だからナンバプレートも「奈良」になる。

けど、走るのは精華町内だけなんだよね。

つまり、奈良交通が走らせる奈良ナンバーのバスなんだけど、奈良県内での営業運転はしない予定なんだと。

平城営業所は奈良市北部と木津川市・精華町の路線を担当している営業所で、京都府内を走る路線も多い。だからこれは極めて妥当である。

ちょっと不思議な気はするんだけど、精華町の立ち位置ってそんなんだから。

当然、奈良県内にある営業所に所属するので、回送運転では奈良県内にも入るんだけどね。


ちなみに導入されたバスは全面黄色、なんでこの色なんだ?

奈良交通で全面黄色のバスといえば、市内循環線の専属車だよな。

奈良市内を走るバスの中で、観光客の利用の多い 市内循環線 が一目で見分けられるようにという意図があったとか。

専属車以外が走るときは、市内循環線のシンボルマークを描いた黄色のマグネットを貼ってるけど。

奈良交通にとって黄色ってそんなに思い入れのある色なのかな? あんまりそんな気はしなかったのだが。

奈良交通といえば、若草色の塗装とシカのマークが印象的だが、それとはずいぶん違う。

まぁ路線バスは奈良交通しか来ない地域だから、奈良交通の印象と合わないデザインだからって問題は少ないが、戸惑いはあるかも。

あそこって川崎市だっけ?

最近、なんか川崎市の地名をよく聞く気がする。

確か、川崎だったと思ったんだが、自信がないなと思って「それって川崎だっけ?」と聞いたら、怪訝な顔をされるのだが。


「川崎市と言われて思い浮かぶものは何だろう?」なんて話は以前、このBlogでも書いた。

海から山まで細長い

川崎市は非常に細長くて、海から山まで長く伸びている。

もっとも海側にある川崎区だけ見れば工業都市だが、

内陸に入ると、東京に通勤する人が多く住むベッドタウンとして知られる地域が多い。

実際のところ、川崎市全体として見ればそういう地域の方が主なのかもしれない。


それで、怪訝な顔をされたというのが 新百合ヶ丘駅 の名前が出てきたときの話なのだけど。

小田急の駅だというのはわかったのだが、位置関係にあまり自信がなかった。

それでも細長い川崎市の中にありそうだとは思ったのだが、ちょっと怪しかった。

だから知ってるかなって思って聞いたのだが、あまり気にしてなかったようで、ろくな答えが返ってこなかった。

後で調べたら川崎市麻生区だったから、直感は当たってたのだが、なかなか分かりにくい話である。

新百合ヶ丘駅と聞けば、このあたりの人は当然分かるもんなのかね? 乗換ぐらいはしたことがあった気もするけど。


だいたい、わからなかったり、場所に自信のない地名を聞いたら、市町村の名前で聞くことが多いんだけど、

市町村の名前までわかれば、だいたいのイメージは掴めるだろうという考えである。

まぁ市町村レベルの地名なら聞いてだいたい分かるかなぁって。分からないのもあるけどさ。

とはいえ、川崎市もそうだけど、あんまり市の名前とイメージが合わない地域ってのもある。

そこは注意が必要だと。けど何も分からないより実像に近づけるだろうと期待している。


東京でさえ、どこにあるかよく分からない地名がたくさんあって、どこやねんと聞くことがあって、

この前、代官山って出てきて、どこやと聞くと渋谷区だということが判明して、それで話がつながったんだけど。

それってどこの地名? という情報を話から探るのは意外と難しい。

話している人はそれでわかるやろって思って話題に出しているわけだし。

まぁ詳しく教えてくれる人もいるけどね。けどそういう人ばかりでもないから。

翌月に改元すればいいんだ

天皇陛下が生前に退位できるようにする法律案がほとんど固まったというニュースが流れている。

結局は恒久法にはならないようだけど、先例ができれば後に役立つだろうことで国会でも合意できたようだ。

だから、今後は粛々と手続きが進むということになるんだろうと。


さて、明治以来、一世一元ということで、天皇が即位するごとに元号を変えることになっている。

だから、今の天皇が退位して、次の天皇が即位すると、それで元号を変える必要がある。

とはいえ、生前に退位されるのなら、計画的に日程を決められるので、元日に元号を変えられれば都合がよい。

年の途中で元号が変わってしまうと、例えば1989年が日付によって昭和64年と平成元年で分かれてしまうなんてことがまた起きる。

これはこれで必要なことであったのだろうけど、やっぱり不都合だから、回避できるなら回避したい。


当初は元日に新たな天皇が即位すれば、新年から新しい元号が始められて好都合だと言っていた。

ところがそれは宮中行事との兼ね合いで難しいと指摘があった。

そこで考えた結果、即位の翌月に改元を行うという方法でこの問題を回避することにしたようだ。

陛下退位、18年12月に 政府検討、改元は19年元日 (朝日新聞)

ある年の12月の適当な日に新たな天皇が即位されて、その翌月に改元すれば新年から新しい元号が始められると。

即位から改元まで多少の時間差は発生するが、月末近くで即位すればあまり大きな問題はないだろうということのようだ。


その昔は、「踰年改元」ということで、ある事象の翌年の始まりで改元するという方法もよく使われていたようだ。

通信などが未発達な時代だと、いきなり改元をやるのは難しかった。そういうことで準備期間をおいて改元するという方法が好まれたと。

ところが、即位してから改元されるまでの期間がかなり長くなってしまうというデメリットもある。

そんなわけで、新たな天皇が即位されたということを早く印象づけるという点では、難点もあったわけである。

だから大正・昭和・平成の改元は即位の当日か翌日に改元を行うということをやってきたのだという。

今まで3度行われてきたことだからあまり疑問には思ってなかったけど、絶対ではないらしい。


なお、元号の運用と天皇の即位は自動的にリンクするものではないので、改元の運用にはある程度の裁量の余地がある。

天皇の即位がなければ改元はできないと法律に定められているけど、即位後すみやかに改元しなければならないという規定はない。

なので、従来からキリがよいところで改元するという方法を取ることはできた。

平成の改元では、大正・昭和の改元の先例を踏まえて即位の翌日に改元するという選択をしたということである。

元号を改める政令 (昭和六十四年一月七日政令第一号)

天皇即位の日に「この政令は、公布の日の翌日から施行する」と付して制定したわけだ。

このあたりは内閣の裁量なので、翌月から改元するという運用に特に問題はないわけだ。


必要な法律案ができて、それに伴う政府の対応方針もほぼ固まったので、

これで法律が成立したら、日程や儀式の詳細を決めてもらえばOKってことなんでしょうね。

国会が見届けるのはここまでだけど、実は先にはいろいろあると。

電流プローブならぶった切らなくていい

最近、電流プローブを使って波形測定することがあったんだけど、

大した話ではないんだけど、これでちゃんと測れるんだなぁって。


電流を測定する方法として、真っ先に思いつくのは抵抗を挟んで、そこの電圧を測定するという方法。

電流の波形を取るとなったときに、抵抗を挟まないとなぁなんて思ったんだが、

職場の人が電流を測るときにそんなことしてないんだよなぁ。

そうだ、電流プローブ使うんだって。


電流が流れると、その周りに磁界が発生する。

その磁界を測定すれば、電流を測定することができる。

交流電流の場合は計器用変流器とかいうものを使えばできる。

1次側のコイルに測定対象の電流を流すと、2次側のコイルに巻数比に応じて電流が流れるというもので、

原理は変圧器と同じだけど、電流を測定するのが目的だから、その点では変圧器と異なる。

クランプメーターは変流器と電流計を組み合わせたようなもので、まさにこの原理で動いている。

ただし、この方法は磁界の変化で電流が発生することを用いるから、測定対象が直流電流の場合は、この方法は使えない。


直流電流でも磁界が発生することには違いがない。ただし、静磁界ということが問題である。

けど、世の中には静磁界を測定できる素子があって、それをホール素子という。

ホール素子はホール効果を使って磁界を測定する半導体素子だ。

ホール素子に電流を流すと、半導体を流れるキャリア(電子かホール)が電磁力を受けるので、これが電圧になって出力されるってだけの話なんだけど。

これを使えば、直流電流が発生させる静磁界を測定することができ、この磁界を電流に換算すればよいわけだ。

ちゃんと電流プローブの説明書を見てみると「ホール素子が内蔵されており」ということが書かれている。


装置の使い方自体はそんなに難しい話ではなく、測定対象の電流が流れる導線に電流プローブを挟んで、

電流プローブの出力端子をオシロスコープに接続するだけ。

あとはオシロスコープの設定で見た目だけアンペア表示にしたぐらい。

電流プローブは電流を電圧に変換してオシロスコープに伝達するから、

オシロスコープ自体は電圧を測ってるんだけど、表示方法だけ変えといた。あまり本質的ではないが。


電流を測る方法というと、単純に考えれば、電流計を挟んだり、抵抗を挟んだりとやる必要がある。

電圧は測定対象に対して並列につなぐだけでいいから、比較的簡単なのだが。

けど、磁界を介して測れば、電流の測定のために経路をぶった切る必要はないと。

上に書いたとおり、交流電流の場合は古くから簡単に測定できたので、計器用変流器というのはいろいろ使われていると聞いている。

一方で、直流電流を磁界を介して測定する装置って、オシロスコープの電流プローブぐらいしか覚えがないなぁ。

他にあるんかな。ホール素子で測定するクランプメーターもあるという話は聞いたことあるけど。

みちびきは日本の上空にいる

6月にH-IIAロケットで打ち上げ予定の衛星が「みちびき2号機」である。

やっとこさ2号機が打ち上げられるのかと思ったが、

予定では2018年までにさらに2機打ち上げて4機体勢にする予定なんだとか。


「みちびき」という名前からなんとなく想像がつく人がいるかも知れないけど、測位衛星ですね。

衛星での測位としてはアメリカのGPSがよく使われているが、これの補完を目的としている。

特徴は準天頂衛星であること。

少ない衛星の数で日本周辺にポイントを絞ってGPSの補完に役立てられるわけだけど、そもそも準天頂衛星ってなんだ?


準天頂衛星のことを言う前に静止衛星のことを説明する必要がある。

静止衛星は赤道上空の約36000kmの円軌道を回る衛星のことを言う。

この衛星の公転周期は23時間56分04秒、ほとんど1日で地球の周りを1周する。これは地球の自転周期と一致する。

24時間は地上から見て太陽が同じ位置に戻ってくるのにかかる時間だが、太陽の位置は自転でも公転でも動く。

これをあわせて24時間になるようにすると、地球の自転周期は23時間56分04秒になると。

というわけで地球が自転するのと同じ角速度で動く衛星だから、地上から見ると止まってるように見えると。

日本のBS放送は東経110度の赤道上に浮かべた衛星から電波を発射することで行っている。

地域によるが本州では仰角44~48度、南~南南西の方角にパラボラアンテナを向けて受信する。


準天頂衛星も公転周期が23時間56分04秒であることは静止衛星と同じだ。

だから1日経てば地上から見て同じところに戻ってくるのだが、1日の間での動きが違う。

準天頂衛星の軌道は赤道に対して傾けた軌道になっている。

するとどうなるかというと、1日の中である時間帯は北半球の上空、ある時間帯は南半球の上空にいることになる。

さらに円軌道ではなく楕円軌道にすると、遠地点付近での滞在時間が長くなる。

これで軌道を調整すると日本上空の滞在時間の長い軌道を作ることができて、そんな軌道に投入されるのが「みちびき」という衛星である。


具体的にはこんな軌道ですね。

みちびきの必要性 (内閣府 宇宙開発戦略推進事務局)

地上に投影すると8の字の軌道を描き、上の輪が日本上空の狭い範囲に収まり、下の輪はオーストラリアまでの大きな範囲に広がっている。

上の輪の滞在時間と下の輪の滞在時間が同じだったはずだから、

日本上空に半日、太平洋諸島からオーストラリアの上空を半日という割合で動くことになる。

現在は1機しかいないから、日本上空にいない時間帯もあるのだが、3機あれば日本上空に常に1機いることになる。

なお、みちびき3号機は静止衛星で計画されているので、これは準天頂衛星ではない。

準天頂衛星として計画があるのは現在ある1号機と、これから打ち上げる2号機・4号機の計3機なので、

準天頂衛星システムとしては最低限の個数でスタートする予定って話。


準天頂衛星は3機あれば常に日本上空に衛星がいる状態を作れる。

常に高仰角(通常80度以上)ということで、狭い空でも電波を拾いやすい状態を作ることができる。

GPSは30個ほどの衛星を地球上に散らしている。

この中には高仰角に見える衛星もあるのだが、狭い空から十分な台数が見えるかというと、それは厳しい。

けど、みちびきは常に1機は高仰角で見えるわけだから、

これまでGPSだけでは十分な台数が見えなかったとしても、みちびきを加えれば十分な台数が確保でき、測位精度が向上すると。


日本が打ち上げる衛星ですから、日本で利用価値が高くなるような軌道に投入しているものの、

日本の周辺でも役立つし、8の字の下の輪の部分、太平洋諸島、東南アジア、オーストラリアなどでの活用にも期待している。

準天頂衛星は少ない衛星で高い効果が得られる代わり、GPSのような全世界をカバーすることはできない。

それでも日本で便利な軌道に投入すると、そのおこぼれは南半球の同じ経度の地域にも行き渡ることになる。

そこは活用してもらおうってことだね。


ちなみにロシアのような高緯度の地域では、赤道上に浮かぶ静止衛星ではあまりにも低仰角で使えたものではないからと、

モルニア軌道というロシア上空の滞在時間が長くなる楕円軌道に人工衛星を投入して、通信に使っているらしい。

複数の衛星を組み合わせて、どれかは上空にいるという状態にして使っているんだけど、

地上から見るとどれか見えていても、位置関係は常に変わるから、追尾機能のあるアンテナが必要なんだと。

わざわざ日本上空での滞在時間が長くなる衛星を打ち上げるというのは、日本ではみちびきが初めてに近い試みだが、

世界的に見れば少ないながらあると。あんまり一般的ではないにしてもね。