近畿日本ツーリストの店舗はもはや貴重

来週金曜から関西行きの予定である。

連休後半は東京で用事があるので、前半で出かけるしかないと。

いろいろ考えたのだが、無難に関西行きかなと。

3月にも行ったし、6月にも行くのは決まっているのだが、違った方向で考えている。


金曜に名古屋から近鉄電車で移動する予定だったのだが、

金~日で週末フリーパスを買うと、そのうち2日は乗れば元は取れそうと。

近鉄の運賃が上がったこともある。週末フリーパスも値上がりはしたが。

しかし近鉄の週末フリーパスは前日までに買わないといけない。

近鉄沿線に住んでる人なら特急券うりばで事前に買えばよいのだが、

近鉄沿線から遠く離れた人が到着日から使うためには……

これは、事前に近畿日本ツーリストの店舗で買えばいいんですね。


それで近ツーの店舗に行こうとしたが、他に店あったっけ?

と調べてびっくり、店舗数が激減していた。

行く予定だった店は健在なのだが、そうして残っていることがレアである。

なにしろ個人向け店舗は138店舗から34店舗まで減ったのだから。


これは新型コロナウイルスの影響、とりわけ海外旅行への影響が大きかったことが要因である。

とはいえ、もともと近ツーにとって個人向け店舗は分の悪い商売だった。

なので2019年以前の資料を見ても個人向け店舗は減らしていく方向は明確だった。

ただ、そのためのシステム構築が追いついていなかったし、

なにより店舗を大規模に減らすとなれば従業員数も減らさなければならない。

店舗整理を含む構造改革のため、グループ全体で1/3にも及ぶ従業員を減らしたという。


近ツーは修学旅行に代表される団体旅行に強い会社である。

法人向け店舗もリモート営業の活用など目論んで減らされたが、

それでも70店舗程度は維持する方向で考えているようである。

このあたりは元々個人向け店舗を減らす方向で考えていた背景でもあるが、

一方で残る店舗に期待するところというのもある。


それがクラブツーリズムの存在である。個人向けのメディア販売である。

クラブツーリズムは新聞広告で旅行商品を売るという商売のパイオニアである。

元々は近ツーの社内でやっていたものが分社化・スピンアウトしたが、

2013年にKNT-CTホールディングスで経営統合、同一グループに戻った。

クラブツーリズムの商品も近畿日本ツーリストの店舗で取り扱っている。

実店舗が維持できる地域はかなり限られてしまったが、

「旅のアバターコンシェルジュ」というアバターを介して専門スタッフが応対する仕組みもできた。


ちなみにKNT-CTホールディングスの中期経営計画を見ると、

2018年度の売上高でクラブツーリズムが1600億円、団体旅行が1300億円、個人旅行が800億円弱である。

団体旅行には近畿日本ツーリスト コーポレートビジネスの法人向けのMICEや外国からの旅行客向けの業務、およそ300億円分も含めた。

近ツーの個人旅行も小さな数字ではないが、利益率がよくない。


いろいろ書いてきたのだが、今回の週末フリーパスを買うという用事は実店舗でなければ済まない。

というわけで店舗に行くと、店内は客が1人、旅程を決めているところだった。

来店予約制でむやみに店に来る人は少ないのかも。

そうして来店した人のフォローか、電話をかけている店員が目立った。

ただ、きっぷの単独手配は来店予約の対象外なんですよね。

それでも10分ぐらいで回ってきた。思ったよりかからなかったな。

週末フリーパスを購入するのは久々だが「引換券」という名目になっていた。

どうも特急券うりばで自動改札機に対応したきっぷが渡されるらしい。

昔は駅で買っても自動改札機非対応だったのに。時代は変わったなぁ。


近ツーの店舗が減ると、前売限定の近鉄のきっぷの入手が不便である。

近ツーの特約店でも買えるかもしれないが、それもそんなに多くはない。

こうなると諦めないといけないのか、となるかもしれないが、

近鉄はきっぷの通信販売をやっていて、送料520円かかり、5日前までに注文しなければならないが、一応買うことはできる。


ただ、そこまでしないといけないのは週末フリーパスぐらいかも。

というのも近鉄では「デジタルきっぷ」を一部の商品で導入している。

Webで購入したきっぷをQRコードリーダーの付いた自動改札機で利用できるもので、

機器の都合もあり、まわりゃんせ など伊勢志摩方面のきっぷが対象で、

発駅も名古屋・難波~鶴橋・京都に限られているが、多くはカバーできる。

デジタルきっぷ がなくて、前売限りで沿線外からの利用を想定しているものは、週末フリーパスが唯一ではないか。

というわけでそもそも近鉄のきっぷ目当てで近ツーに行くことが相当ニッチになっているのが実情である。

これもデジタルきっぷへの移行とか、引換券のWeb販売の導入もあるかもね。