なぜかよく故障する車両

最近、くろしおの車両故障がしばしば話題になっている

京都・新大阪~白浜・新宮を結ぶ くろしお は以前は複数の名称が混在していて、

その中でオーシャンアローとして使われてきた車両、283系のトラブルが多いという。

きのくに線の顔とも言える車両なのだが……


問題点はいろいろあるが、たびたび深刻な問題を起こしてるのが、坂に弱いということ。

どうしてこいつばっかり弱いんだと言われると困るのだけど、

この車両が作られた1996年ごろのJR西日本の車両はモーターを3両に1両とか集中設置することが多かった。

その上、トップスピード重視の特急形とあってトルクは弱そう。

意外な難所が天王寺駅で、環状線~阪和線の連絡線がかなりの急勾配らしい。

あまりに急で貨物列車は通過できないということで、南海の新車はわざわざ環状線~大和路線~和歌山線のルートで和歌山市駅に送られているほど。

それにしても他の電車はそうそう立ち往生しないのに……と。


くろしお号については2012年頃から車両の置き換えが進んだ。

国鉄時代の最後の生き残りがここ?

国鉄時代から使っていた振り子式車両を一般的な車両に置き換えている。

振り子式は車体を傾けることでカーブを高速通過できる方式だが、

車両性能が上がり、振り子式をやめても大阪市内~新宮で+5分程度の所要時間増に留まると。

新車もあるが、一部は北陸特急のお下がりである。(北陸新幹線の金沢~長野開業と同時期だった)


283系は老朽化の問題はないと考えられ、継続して使われたものの、

他が振り子式をやめてしまったこともあり、現在は振り子機能は停止されたそう。

車体を傾けなくなったので、ホームとの隙間を埋めるドアステップが大型化できた。

大阪駅(うめきたエリア)の地下ホームがカーブしているということで、

その安全対策としてステップの大型化を行ったということらしい。


振り子機能は使わなくなっても、まだ活躍が期待されている車両なのだが、

さすがにトラブルが多すぎるので、今後どうなるだろうかなというのはある。

北陸新幹線の金沢~敦賀が開業すると同区間の在来線特急はなくなる。

こうすると北陸特急の車両がさらに浮くので283系代替分ぐらいは取れるだろう。

他の車両と仕様が統一され、メンテナンスや案内上のメリットもある。


老朽化した車両がよく故障するというのはわからなくもない話だが、

世の中にはどちらかというと新しい車両なのによく故障するものもいるらしい。

それが東武50050系、東武伊勢崎線~半蔵門線の直通運転で使われている。

この車両は2006年頃から使われるようになったもの。

なぜか直通先の東急田園都市線にいるときの故障が多いらしい。

発煙、ドア故障が多いらしい。発煙とは物騒である。


この車両、よく故障の現場になっている田園都市線の事情により作られたという。

東武伊勢崎線の伝統的なターミナルは浅草駅だが、基本的に6両編成までしか入れない狭い駅である。

このため業平橋(現:とうきょうスカイツリー)駅に10両対応ホームを設けていた。

このホームの代替として曳舟~押上の新線を作り、半蔵門線への直通を開始した。

半蔵門線は渋谷からの東急田園都市線となり実質的に一体化されているので、3社直通運転となる。

その後、業平橋駅の10両対応ホームなどあった一帯はスカイツリータウンとなった。


このような経緯もあり、東武伊勢崎線~半蔵門線の直通列車は、

全て10両編成で急行・準急の多くを担うという形になっている。

当初、東武の10両編成というのは6両+4両だった。

東武で10両編成というのは限られた用途でしか使えないのでこうなっていた。

ところが田園都市線は日本一混む路線で連結部の定員が減るのが問題視されたそう。

このため東武は10両固定の車両を作ることを決めて作られたのが50050系である。

この車両は浅草駅に入れないし、南栗橋より日光方面、久喜より群馬方面にも行けない。

ほとんど半蔵門線直通専用である。


そんな車両が直通先で故障しまくるというのは大変である。

一体なにが原因なのかよくわからないけど。

直通運転の都合、南栗橋車庫から離れて走る時間が長いとか、

田園都市線では急加速・急減速が多くて車両への負担が大きいとか。

でも決定的な理由はよくわからない。何か打開策はないものか。


というわけでなぜか故障が多い電車の話だった。

283系はどうなるんだろうかね。見た目としては残ってほしいけどね。

ただ、機能的にはこの車両である意味ももうないのかなと。

天王寺の坂で立ち往生を何度もしているのは大変に心証が悪いと思う。