緊急事態宣言が出てるだけ救いはある

東京都の緊急事態宣言は延長され今も続いている。

ただし、その内容は何度か見直されている。

映画館の休業要請がなくなり、だいたいその頃から都心部の人出が増え始めて(映画館だけが原因ではないけど)、

感染者が増えることはないかと思ったが、今のところ減少傾向は続いているようだ。

減ったといっても、今年2月中旬頃の数字と同じぐらいなので、

昨年3月に対策の手応えが薄れてきていると言ってた時期よりは多いので、これは道半ばだと思うが。

とはいえ重症者が急増する前に感染者増加のペースが落とせたので、なんとか助かってる感じはする。


こうして見てみると、酒類を提供する飲食店に終日休業を要請したことは効いてるなと思う。

あと、これが東京都だけに留まらず、まん延防止等重点措置という名目の差はあれども、

隣接する神奈川県・埼玉県・千葉県でも同様の要請が行われていることも大きいと思う。

意外と面的な対策になっている

ここに至るまでにはいろいろな経緯があったわけだけど、単純な営業時間短縮要請では不十分だったということは事実かなと。

対策の効果はこのように評価できるものの、問題は酒類を提供する飲食店に終日休業を要請するということは、

すなわちは居酒屋のような業態は実質的に休業を強いられるということでもある。

それでも営業内容を変更するなどして、酒なしでの営業に活路を見いだすような店もあるのだけど。

そもそも外食のニーズが細る中では、それを掘り起こすより休業した方がマシという判断になる店は多いと思う。


そんな中でこれは難しいなと思ったことなんですけど。

<新型コロナ>千葉県で「まん延防止」今日から再延長 飲食店への協力金の下限を1万円引き下げ (東京新聞)

「福井モデル」成功の影 戻らぬ客に繁華街から「地獄」 (朝日新聞デジタル)

東京都が当初、休業要請に応じた店に支払っていた協力金というのは、

事業規模に応じて増えるような性質の物ではなく、なおかつ中小企業のみが対象だった。

中小企業支援という意味合いもあったんだと思う。大企業にはテイクアウトの強化などの経営努力を求めたとも言える。

ところが、大企業であっても居酒屋ばかり経営するような会社にとっては取れる手立てに乏しく、

逆に小規模な店舗の場合、昨年は持続化給付金もあったので、焼け太りのようになる事業者も多かったとされている。


このことから、支給基準を見直して、中小企業・大企業それぞれの基準でもって協力金が給付されるように全国的に改められた。

この中で下限額に当たる場合は、従来の基準より支給額が減るが、すると協力に応じない店が増えるのではと思ったのか、

神奈川県・埼玉県・千葉県はいずれも他の財源を使って、下限額の支給水準を維持してきたが、財源に限りがあるのでやめると。

この点では東京都は恵まれていて、なぜならば緊急事態宣言の対象地域の方が支給水準が高く設定されていて、国が持ってくれるから。

そもそもこの協力金の支給水準は、家賃が高い東京都の事業者が不平を言って引き上げさせたような事情もある。

おかげで多くの店の協力が得られているとも言えるが、それは緊急事態宣言であることが前提でもある。

これがまん延防止等重点措置を根拠とするようになれば、国が決めた支給水準は切り下げられる。

かといって、居酒屋の類にとっては実質的に営業困難であることは変わらないでしょうから、単純に支給水準だけが切り下げられる。

強制力という点でも休業命令を出すには至りませんから、これまでの経緯を考えれば従わない店が増えるのは容易に想像できる。

そんなことを考えると、東京都の緊急事態宣言は、感染者数が大きく減少して、感染拡大に不安なしとなるまでは解除できないと思った。


あと、そもそもこの協力金というのは行政からの要請が出ているところにだけ支払われる。

福井県は感染者数が少ない状態を保つために、クラスタ対策を徹底しており、それができるのは感染者数が少ないからとも言えるが、

この結果として北陸でも特に少ない水準に抑えており、Go To Eatキャンペーンも再開したらしい。

が、そもそもこのような結果になっているのは、住民が自主的に感染リスクを回避したからという面もあり、

隣接地域の感染状況を考えれば、福井県内の感染者が低い水準にあると言っても、安全という認識にはならないと思う。

この判断は正しいと思う。そうして油断したところに飛び火して対策に追われた例はいくらでもある。

この結果、行政からの要請も出ない代わり、客足の激減を補う手段がほとんどない状況になっているという。


もともと、休業要請などに応じた店に協力金を払っても、その先の取引先は注文が減るだけで得るものがない。

このことは問題視されており「月次支援金」ということで、売上減少を補填するような国の制度もできた。

持続化給付金で不正受給が相次いだことの対策で手続きが煩雑になってるようだけど。

ただ、これも全国のいずれかの地域に緊急事態宣言・まん延防止等重点措置が出ているのが前提ではある。

それがなくなったらこの制度はなくなるでしょうからね。なかなか先は見通しにくい。


ふと思うのである。東京都は当初自主財源を使って協力金を出すことで、スムーズに休業要請に協力してもらえる仕組みを作った。

これは当時先進的な取り組みだったが、それが全国的に広がり、要請も長期化する中で、

協力金の額が足りないだの、支給が遅いだの、大企業にとっては不十分など、事業者の不平が募っていった。

また、業種によって協力金が支給されたり支給されなかったりということでの分断も生まれていった。

もし、これを協力金のような仕組みによらず、罰則だけで実効性を持たせるようにしたらどうなってたんだろう。

誰も等しく金を受け取れないので、その点では不平はないと思う。

罰則規定を整備して、指示に従わなければ投獄されるような状況にすれば、指示に反して営業を継続するのは難しいだろう。

その点では今よりももっと実効的な効果があったかもしれない。


ただ、そうすると多くの企業が倒産し、特に飲食業界では非常に限られた業態だけが生き残ることになると思う。

他の企業がバッタバタ倒れる中で生き残った企業には、感染状況が改善した後に大きなチャンスがあるかもしれないが、

果たしてそういうのし上がり方を許して良いのかという話にもなってくる。

多くの企業が倒産し、そこで働く人が失業し、浮浪者であふれかえるようなことになれば、社会全体にとって大きな損失である。

今はなんやかんや言っても、各種の支援制度により、仕事が減ったなりには雇用が維持されていると見るべきだと思う。

それでも失業者は出てますけどね。でも、なければもっとひどいのは目に見えてますから。


東京都の緊急事態宣言の行方がどうなるかはなんとも見通せないところはあるが、

一方で、北海道と沖縄県の状況が最近悪く、これらの地域では状況改善に時間を要するものと見られる。

緊急事態宣言、期限まで2週間 解除の鍵は北海道と沖縄 (北海道新聞)

知らなかったんだけど、緊急事態宣言が出ている地域が1つでもあると、影響は全国に及ぶらしい。

コロナ対応の改正特措法では、全国的に急速なまん延の恐れがある場合に宣言を発令すると規定。宣言中の都道府県が一つでもあれば全市町村が対策本部を設置する義務があり、影響は全国に及ぶ。

もしかして、これが大阪府で緊急事態宣言を出すのに手間取った理由なのかなぁ。

東京都については、療養患者の回復が進み、新規感染者の減少が進めば、まもなくステージ3の水準には達すると見られる。

南関東全体として感染経路不明の割合が常に高いことから抜け目ない対策が続けられるかが課題である。

しかし、全国的な状況を見たときに、愛知県・大阪府・福岡県は感染者が一時激増した影響で患者の回復に時間を要しており、

北海道・沖縄県は今まさに新規感染者が多く、病床の逼迫はさらに進むことが懸念されている。


そのような状況で全国いずれの地域でも緊急事態宣言が不要になる時期というのを見通すことは難しい。

1地域でも残るのならば、いくつ残っても全国的な体制としてはそうそう変わらないとも言える。

東京都だけの都合で全国的な影響が続くならば、これは考え所なのだけど、

直近では北海道・沖縄県の緊急事態宣言要否のほうが支配的だと思うので、もはや東京都は関係ないなと思った。

東京都において、緊急事態宣言もまん延防止等重点措置も、事業者がやるべきことは大半に置いて本来は変わらないでしょう。

しかし、まん延防止等重点措置になると、協力金が切り下げられ、休業命令という手札も失うことになる。

なんだかんだと理由を付けて継続することは可能でしょうから。

北海道における郡ってなんだろう?

昨日、北海道安平町(というかノーザンファーム)生まれの馬の話を書いた。

北海道生まれアイルランド育ち、ドイツ生まれ日本育ち

「北海道勇払郡安平町」という表記を見て、この郡の名前なんて読むんだろと確認して、

「ゆうふつぐん」だったので、だいたい予想通りだったのだが、この郡を構成する町村を見て不思議なことに気づいた。


北海道は広大なため、道庁の出先の役所が設けられている。

かつては支庁と呼んでいたが、現在は振興局と名前を変えている。

数は14で変わらないけど、振興局で扱う一部の業務について、隣接地域に集約されていることがあるよう。

安平町は胆振総合振興局の管轄地域にあたる。

北海道においては大まかな地域を表すのに振興局の名前を使って「胆振管内」というような言い方をすることがあり、

「石狩管内全域に時短営業を要請」のような記載があるのは、他の地域の人にもなんとなくわかると思うが、

町村の大まかな位置を表すために「渡島管内七飯町」というような表記も見られるのは珍しい。


最初に不思議なことと書いたのは勇払郡を構成する町村のうち、

厚真町・安平町・むかわ町は胆振管内、占冠村(しむかっぷむら)は上川管内と振興局をまたいでいたということ。

占冠村ってなんか聞いたことあるなと確認したら、星野リゾート トマム(旧:アルファリゾート・トマム)に代表されるリゾートの村だと。

山深い地域なんだろうとは思ってたが、それがだいたいの理由である。

占冠村が勇払郡である理由は鵡川の上流部ということで、川筋など地形面を考慮しての区分だという。

ところが歴史的に隣接する南富良野町との交流が多かったわけである。山を挟んではいるけど近かったわけですね。

この観点から富良野市などと同じ上川総合振興局(旭川市)の管内になっているということらしい。


実は複数の振興局にまたがる郡というのはけっこうあるらしい。

虻田郡(あぶたぐん)もそうだったんですね。

虻田郡といえば、洞爺湖町に行ったことがあるが、札幌から山越えのバスで行き、洞爺駅から列車で函館へ行くという形だった。

洞爺湖町は室蘭市に近いこともあって当然に胆振管内である。隣接する豊浦町も同じである。

しかし、虻田郡のそれ以外の地域は後志(しりべ)管内にあたる。

札幌から洞爺湖へのバスは中山峠を越えて喜茂別町に入るが、ここから虻田郡である。だからこの辺だと札幌に近いんですね。

このあたりの中心的な町が後志総合振興局が置かれている倶知安町ということらしい。

なお、後志管内で最大の都市は小樽市である。にも関わらず倶知安町に振興局があるのは札幌から近いところに置いてもという判断なのかな。


その逆に同じ名前の郡なのに、実は異なる郡ということがあるらしい。

北海道の郡一覧 (もっともっと北海道~もっと知りたい知ってほしい北海道)

このリストを見ると「上川郡」と言う記載が、上川管内に2つ、十勝管内に1つあるが、この3つは全て異なる郡らしい。

北海道は古くは蝦夷地と呼ばれ、全域が日本の行政機構に組み込まれたのは明治以降のことである。

このことによりこのような奇妙な現象が発生しているとみられる。


現在に渡るまで町村を区分する郡というのは、律令時代の国・郡の区分に由来するものを手直ししながら使っていて、

例えば、埼玉県に杉戸町・松伏町が属する北葛飾郡というのがあるが、

これは古くは下総国葛飾郡という現在の江戸川に沿って東京湾に至る非常に細長い郡だった。

葛飾郡の南側は江戸川を挟んで分断される一方で、その西側は江戸に近く都市化が進んでいたので武蔵国に移管した。

(隅田川にかかる両国橋は武蔵・下総国境に由来する名前で、かつてはそんなところまで下総国葛飾郡があったということである)

さらに下総郡一帯は細長すぎたこともあって、武蔵側が東京府・埼玉県、下総側が千葉県・茨城県・埼玉県に分割された。

北葛飾郡というのは武蔵国葛飾郡・下総国葛飾郡の埼玉県域に由来するもので、葛飾郡の名前を直接的に残している。

東京都南葛飾郡、千葉県東葛飾郡はもはや存在しないが、それぞれ葛飾の西部・東部ということで葛西とか東葛とかいう広域地名は残ってる。


話は少し逸れてしまったが、もともと国がなかった北海道には明治になって後追いで国と郡が設定され、

石狩国川上郡、天塩国川上郡、十勝国川上郡 と3つの国に川上郡が出来てしまった。どれも川の上流に由来する名前らしい。

その後、まもなく開拓使が設置され、これが北海道庁に発展することになる。(当時の北海道庁というのは他の府県とは制度面では大きく異なる)

明治時代には郡役所という広域行政を担うシステムが全国的に作られたが(あまりうまくいかなかったらしいけど)、

北海道の場合、開拓使が発展したという経緯や、郡という考えが成熟してなかったのもあってか、郡役所は設置されなかったのだという。

とはいえ、町村の区域の住所表示には郡名を書くという考え方があるので、

「北海道上川郡美瑛町」(旧石狩郡)、「北海道上川郡和寒町」(旧天塩国)、「北海道上川郡新得町」(旧十勝国)となるんだそう。


実際のところ、北海道以外でも郡という概念はわりと希薄なものになっているのだけど。

市になると郡から抜けるというルールにより、市町村合併や都市化が進む中で郡部が減っていることの方が大きいと思うが。

町村の住所表記に郡を書く理由については、同一県内に同じ名前の町村がある場合があったからだそうだけど、

現在は同一県内に同じ名前の町村があるところはなくなったので、書かなくてもわかると思う。

実務的にも郵便番号を記載する場合は住所の一部を省略することが多く、なおさら郡名は書かないんじゃないか。

長野県ぐらい町村の数が多いと郡の名前で大まかな区分をつかむこともあるかもしれないけど、

多分大抵の都府県ではそういう話にはならないと思う。もはや町村のグループとして機能している郡の方が少ない。

北海道も町村が多いのはそうなんですが、冒頭の方でも書いたが振興局の区分が使われることが多いのが実情で郡名はあまり使われない。


ちなみに日本の町村は全て郡に属しているのかというと、一部に例外がある。

それが東京都島しょ部でここは郡に属しないので「東京都大島町元町1丁目」のような表記以上の書き方がない。

伊豆諸島はもともと伊豆国に属していて、当時は賀茂郡(現在の下田市を含む)に属していたが、

航路の都合もあって東京府(→東京都)に属して以降は郡の区分に属することなく来てしまったらしい。

小笠原村については歴史的に郡に属したことがない。(これはなんとなくわかるけど)

そんなにレアな地域だとは思いませんでしたね。他の離島でもあるのだと思ったら、町村はいずれかの郡には属しているそうで。

このため、東京都の郡部は西多摩郡に現存する瑞穂町・日の出町・檜原村・奥多摩町の4町村だけとなる。

いまどき「郡部」なんて言い方使わんだろというのが正論だと思いますけど。

北海道生まれアイルランド育ち、ドイツ生まれ日本育ち

日本時間で昨晩行われた、イギリスの元祖・オークスステークス、

優勝したのはなんと北海道安平町生まれの Snowfall という馬だった。

といっても日本からの遠征馬ではなく、アイルランド調教馬なんですけどね。

2着に16馬身差付けて優勝、日本だと10馬身以上は「大差」と書くので、日本式に言えば「大差勝ち」ですね。

G1レースでそんなことある? って思うけどね。日本に比べれば少頭数でクラス分けも厳密ではないとはいえ珍事である。

とはいえ、この馬の強さには疑いはなく、ブックメーカーの凱旋門賞の前売りオッズでは突如1番人気に浮上したという。

この馬の強さもさることながら、凱旋門賞は3歳牝馬に有利という定説も踏まえたものだと思う。(出走するか不確実だけど)


安平町というのは、日本競馬で猛威を振るう ノーザンファーム のことである。

実際、この馬はJBISサーチなど日本のデータベースには、生産者は「ノーザンファーム」として登録されている。

しかし、イギリスのデータベースを見てみるとBreederには「Roncon, Chelston Ire & Wynatt」と書いてある。

Snowfall (JPN) (Racing Post)

実は生産者について、日本とヨーロッパ他では考え方が違うのである。


どうしてこの馬は安平町生まれでアイルランドに渡ったのか。

そもそもこの馬はクールモアスタッドと言われるアイルランドの生産者が所有しているが、

クールモアは日本で大活躍していた種牡馬、ディープインパクトの子が欲しくて、

それで自身の所有する繁殖牝馬を北海道に送ってきていたんですね。

晩年のディープインパクトはそのようにして外国から渡ってきた繁殖牝馬への種付けが多かったとされている。

去年、フランスのディアヌ賞(仏オークスとも)を優勝した Fancy Blue も同様の経緯で生まれた馬である。

違うのはFancy Blueは母親が帰国後に生まれているのでアイルランド産、Snowfallはそのまま北海道で生まれたので日本産だったということ。

Snowfallの母親はその翌年もディープインパクトに種付けしてもらって帰国、アイルランドで生まれたようである。


実は世界的には競走馬のBreederというのは、母馬の所有者の名前を記載することになっている。

このため、クールモアの馬がノーザンファームに来て生まれた子でも、それはクールモア関係者の名前になるわけである。

特に生まれた牧場がどこであるかは重要ではない。ただ、産まれた国を表す (JPN) という表示が馬名に付いてくるんだけど。

一方で日本では生産牧場として生まれた牧場の名前を登録することになっており、

ノーザンファームで生まれれば血統登録証明書には「北海道勇払郡安平町 ノーザンファーム」と記載される。

ただし、日本でも母馬所有者を別に登録するので、例えば今年の桜花賞を優勝したソダシはノーザンファーム生産と知られるが、

母子とも金子オーナー所有であることからわかるように母馬所有者は「金子真人ホールディングス株式会社」となってるはず。


この逆に外国生まれの馬が日本で走ると奇妙なことが起きる。

シュネルマイスター(GER) (JBIS Search)

かつては「マル外(外国産馬)のダービー」と言われたNHKマイルカップ、ダービーが内国産馬限定だった時代の話だが、

日本生まれの馬のレベルが上がり、ダービーに外国産馬も出られるようになり、すっかり死語になっていたが、

2001年優勝のクロフネ以来、20年ぶりの外国産馬優勝となったのがドイツ生まれの馬、シュネルマイスターだった。

ドイツ産馬が日本のGIを勝つのも1995年以来で、JRA所属馬に限れば初めてということで、珍しい快挙でもあった。

日本ではあまりいない血統の持ち主ということで、早速、引退後の種牡馬としての活躍が期待されている。


で、このデータベースを見ると生産牧場に「Northern Farm」と記載されているんですよね。

これは日本のノーザンファームがドイツに牧場を持っているわけでも、偶然「Northern Farm」という牧場があっtわけでもなく、

母馬所有者がノーザンファームであるという意味である。これが日本で登録されるとこうなるんですね。

なお、シュネルマイスターの母親、セリエンホルデは彼を産んだ後に北海道に渡んでノーザンファームにやってきている。

2020年に弟が生まれているが、生産牧場の「ノーザンファーム」というのはこれは北海道安平町のノーザンファームのことである。


そんなシュネルマイスターは今日の安田記念に挑戦、今週から3歳馬は4歳以上馬に混ざって出走できるようになったのだ。

NHKマイルカップ→安田記念という転戦は時々あるが、最近はあまりよい成績を出す馬がいない。

3歳馬は成長途上であることも考慮して負担重量が軽減され、実に4歳以上牡馬から4kg軽減となる。それでもなかなか。

1番人気は昨年覇者でヴィクトリアマイル圧勝したグランアレグリア、なんと単勝オッズ1.5倍である。

2番人気は一昨年覇者インディチャンプ、シュネルマイスターは4番人気に推された。


結果はなんと8番人気のダノンキングリーが優勝、ここまで重賞3勝とはいえ、昨年同レースで7着であるなど最近は冴えた結果がなかった。

グランアレグリアがとんでもない人気だったこともあるけど、単勝の払戻金が4760円とはすごいな。

圧倒的人気に推されたグランアレグリアは2着、というのも道中で他の馬に取り囲まれてしまったのである。

それでもルメール騎手はなんとか道を切り開き2着まで連れてきたのだった。(他の馬に迷惑をかけたので騎手は3万円の過怠金を課せられたけど)

やっぱりヴィクトリアマイル→安田記念の転戦は鬼門だな(昨年のアーモンドアイも圧勝→2着)と言われたのだった。

そしてシュネルマイスターは3着ということで、上位2頭には半馬身届かなかったが、立派な成績を挙げた。

近年、NHKマイルカップ→安田記念の転戦は散々な結果の馬が多かっただけに、こいつは本当に強いぞと知らしめたと言える。


今年の凱旋門賞には日本から6頭の馬が登録している。全頭行くとは限りませんけど。

このうち最有力と言われているクロノジェネシスの父はフランスで活躍し、凱旋門賞を優勝したバゴという馬である。

引退にあたって、ジャパンカップを引退レースとして日本にやってきて、北海道に渡り、活躍馬を輩出してきた。

クロノジェネシス、あとステラヴェローチェもそうだけど、この2頭は凱旋門賞に勝てば、親子制覇ということになる。

一方のヨーロッパ勢、最有力がまさか北海道生まれ・ディープインパクトの娘のSnowfallとなれば、

これは日本の競馬ファンにとっては穏やかではないですね。

それ日本製造ワクチンなんですわ

最近、新型コロナウイルスのワクチンについての話題が多いけど、ニュースになることも多いですからね。

日本政府が無償提供のワクチン 台湾に到着 (NHK)

このワクチンはアストラゼネカ製のウイルスベクターワクチンなのだが、実は日本製である。

このワクチンが日本製であるということが大きなポイントである。


現在、日本で承認が出ているワクチンは ファイザー、モデルナ、2社のmRNAワクチンと、

アストラゼネカのウイルスベクターワクチンの3つだが、この中でアストラゼネカは日本国内での製造が可能ということで、

日本ではJCRファーマ、KMバイオロジクスらが製造体制を整えて準備をしていたのである。


知っての通り、日本で最初に承認されたのは世界的にも早期に供給開始されたファイザー製のワクチンだった。

極低温での輸送・保管体制が必要ということで、冷凍庫を準備して各市町村の接種会場に配備したり準備を進めて、

そのうえでベルギーから運んできて、各市町村に配送して接種がスタートしたのだった。

最初の頃は供給量が少なかったが、現在は週800万回程度のペースで供給されている。

モデルナ製ワクチンは少し遅れてスイスから輸送が開始され、東京(大手町)・大阪(中之島)など広域の接種センターで使われている。

この2社のワクチンは併用はできないが、原理が同じmRNAワクチンなので効果や副作用が似ているので説明しやすかった。

また、この2社のワクチンで住民への接種は一通り完了する見込みである。


というわけで、アストラゼネカ製ワクチンは日本国内での製造が可能であるにもかかわらず、

日本国内では大して使われない見込みになってしまった。

本来であれば冷凍保存が必要ないなど、離島やへき地での接種に適するかと思われたが、

そのような人口が少ない地域ではワクチン輸送上の都合(箱単位での冷凍輸送が必要だったため)、

高齢者向けの接種のタイミングで全成人対象にファイザー製ワクチンの接種を済ませてしまったところも多く、

おそらくアストラゼネカ製ワクチンはmRNAワクチンが適しないごく一部の人に使われるだけ?

日本国内で開発されたワクチンの供給開始時期によってはそれすらないかも。


とはいえ、日本国内での製造体制を整えてくれたメーカーをむげに出来ない事情もある。

今年3月頃、ヨーロッパではイギリスからのワクチン輸入が滞るなどのトラブルが起きており、

この影響を受けて、EU域内で十分なワクチン確保ができるように、ワクチンの輸出時には承認が必要なことになった。

さっき書いたように日本で使われるmRNAワクチンはファイザーはベルギー、モデルナはスイス(EU加盟国ではないが関税同盟に入ってる)からの輸入のため、この承認が得られるというところに懸念があった。

このため、国内製造可能なアストラゼネカ製ワクチンへの期待はあったわけである。

しかし、結果的には日本向けの輸出許可はスムーズに出ている。(cf. 日本へのワクチン、7200万回分に EUの輸出許可 (朝日新聞デジタル)


そんな中で日本からほど近い台湾でワクチンの供給が不足していることが問題となっていた。

台湾ではすでにアストラゼネカ製ワクチンが多く使用されていたが、在庫がほぼ尽きていた。

逆に日本では国内製造体制が整うも国内での使い道が決まらないアストラゼネカ製ワクチンの在庫があった。

せっかく製造体制を作っても、それが使われなければメーカーは投資を回収できないわけですから、

このことから日本製増分のアストラゼネカ製ワクチンを無償提供することは日本・台湾両地の利益にかなうことだった。

かくして、現在、日本にある在庫全て124万回分を台湾に輸送したのだった。


台湾の人口は2360万人、ワクチンの必要数は2回接種で4200万回と見込んでいるそう。

これに対して124万回分というのはいささか少ない気もするが、画期的な供給量でもある。

というのも、今まで台湾で供給されたワクチンは88万回なので、その1.5倍にもなる量だったのだ。

ということで、これで当面の接種スケジュールが決められ、ゆっくりながらも接種が進むようになった。

今後も日本製造のワクチンで台湾に運ばれる分はあるはずだ。


今後、日本製造のアストラゼネカ製ワクチンは東南アジアや太平洋諸島へ供給されるんじゃないか。

台湾に続き、ベトナムへの供給計画が動き出したという話もある。

政府、ベトナムにワクチン提供へ (ロイター)

ベトナムもアストラゼネカ製ワクチンの使用実績があり、供給不足を補うにはよいと考えられる。

国内ではmRNAワクチンの接種体制が整っては出番なしかと思われた国内製造のウイルスベクターワクチンは海を渡ることになったのだった。


台湾でワクチンの供給が滞っていた理由はいくつかあるようだが、中華人民共和国の介入もあったようだ。

1つにおいてはファイザー・ビオンテックの共同開発ワクチン(日本でファイザー製ワクチンって言われてるやつ)を購入しようとしたら、

ビオンテックの中国地域の代理店を通さずに購買することができず頓挫したという話があった。

中華人民共和国は台湾政府が外国と直接交渉することをよく思っておらず、今回の日本から台湾へのワクチン供給も抗議にあったという。

一方で中華人民共和国も国産ワクチンの供給を提案していたというが、台湾住民の拒否感も強いようで、この申出は拒絶している。

そんな特殊な事情も、日本製造のワクチンが最初に台湾に向かった背景としてあるようだ。


そういえば、これ書いてて思ったけど、日本国内ではmRNAワクチンでの接種体制が整って当面はこれ一本だが、

変異を続け、世界的には蔓延の長期化も懸念される中でワクチンの継続接種という話も出てくる。

そこでは日本国内のメーカーが開発しているワクチンが適用されるのかなと思っているが、

そういえば主なところだけでもワクチンの原理が違うんだよね。

  • アンジェス : DNAワクチン
  • 塩野義製薬 : 組み替えタンパクワクチン (B型肝炎ワクチンなどと同様の方式)
  • KMバイオロジクス : 不活化ワクチン(インフルエンザワクチンと同様の方式)

アンジェスと塩野義は比較的先行しており、年内にも接種できるのでは? という話はある。

どちらも製造性はいいらしいので、作り始めれば早そうではある。問題はどうやって承認を得るかである。

なにしろワクチンは健康な人が大量に接種を受けるということで、安全性の要求が極めて高いと考えてきた。

とはいえ、何かしらの妥協は必要だろうということで、外国の同種のワクチンの実績なども考慮して承認へ向かうんじゃないか。


ただ、ここで日本国内で複数方式のワクチンが承認されると、どうやって使い分けるのかという話が出てくる。

どうするんだろうね? 地域ごとに決めるんだろうか? こういうことは他のワクチンでは経験がないですからね。

複数社が供給することは普通だけど、方式の違うワクチンが併存することは普通はないですからね。

(時期によってワクチンの原理が変わった例は、ポリオワクチンが経口生ワクチンから不活化ワクチンに変わった例などある)

日本でアストラゼネカ製ワクチンの接種開始が見送られたのは、mRNAワクチンに統一するのが好都合という判断はあったとみられる。

とはいえ、国内開発のワクチンも結果的には一本化される可能性もありますけどね。

塩野義の組み替えタンパクワクチンは同方式のワクチンをNOVAVAX社が開発して外国での承認に向けて動いており、

このデータを引用してスムーズに承認に進むんじゃ無いかという話もある。どうだろうね。

アクセスが悪いから埋まらんで

大阪市がインテックス大阪(咲洲)に大規模接種センターを作ると言って、

接種を希望する市民を募ったら、おととい時点では開設1週目の4割程度しか埋まってなくて、

そういうこともあるかもしれないと思ったが、いきなりそうなるとは思わなかった。

(もっとも後で書くように、その翌日にはほぼ全てが埋まったのだけど)


というのも、どう考えても インテックス大阪 の立地が悪い。

会場が発表されたとき、住之江公園駅から送迎バスは出るだろうから住之江区民にはよいだろうが、

それ以外の地域からのアクセスはちゃんとケアされるのかと思ったが、これが微妙である。

送迎バスは5路線設定されるとある。最初の2路線はノンステップバス、後3路線は観光バスが使われるとのこと。

コスモスクエア駅~インテックス大阪、これはおそらく歩いた方が早いのだが、高齢者にとってはありがたいバスだろう。

住之江公園駅~インテックス大阪、これはさっき書いた通り。ニュートラムもあるけどね。

あとは梅田・難波・天王寺の3ターミナルからのバスが設定されている。


いずれにせよ、大半の市民にとっては咲洲は遠いわけである。

そこを埋めるために都心ターミナルからのバスを走らせているわけだ。阪神高速も使えるので案外早いらしいが。

ただ、人口が集中している地域と各ターミナルはまた違いますから、ターミナルに出てバスに乗りでは大変でしょうと。

特に高齢者にとっては、あえてそこまでするよりは地域内での接種を選びたいというのはもっともな話である。

バスを走らせるなら、市郊外の人口集中地をバスで回って集めて、インテックス大阪に行く方が効果的だと思ったけどね。

そういう発想はなかったんかなぁ。それでも遠いことには変わりないんですけど。

というわけで、このまま接種予約が埋まらない状況が続けば、インテックス大阪では65歳未満の接種に移るかという話も出て、

20~64歳の接種券を早めに発送する方向になったようである。


最初に書いたが、結果的には1週目の分は65歳以上の市民で埋められたのだが、

この理由というのが、コールセンターを開設して電話予約を受け付けるようになったことだったらしい。

場所は遠いが電話予約がスムーズという、そういうアクセシビリティが評価されたようである。

とはいえ、そんな人にとってインテックス大阪の立地は予約したことを後悔するほど悪いんじゃないかという指摘もあった。

しばらくはこれで埋められそうだが、それもいつまで続くのかな。


65歳以上の接種スケジュールが固まった市町村も増えてきて、それ以外の住民の接種体制を決めつつある。

そんな中でちょっと話題になったのが東京都新宿区の方針である。

ワクチン集団接種 新宿区は20~30代優先 (産経新聞)

20~59歳の住民の接種について、集団接種では20~30代を優先するということである。

これは若い住民が感染することが多いということも考慮しているのだが、

重症化リスクにとってみれば60代に準じて50代、それに準じて40代ということになる。

この点ではどうかと思う方針なのだが、これは集団接種での優先順序であって、医療機関での接種はその限りではない。

比較的高い年齢の住民は普段から医者にかかっている割合が高いだろうから、医療機関での接種に回る分が多くなり、

逆に普段医者にかかっていない住民が多い20~30代は集団接種で早々に刈り取ろうという役割分担でもあったんですね。

ただ、高年齢でも医者にかかっていない住民は多いわけだし、それで50代が長期間取りこぼされることはないかな? という懸念はある。

50~60代あたりは感染リスクと重症化リスクの双方が交わる危ない年代という印象はある。

医療機関での接種で取りこぼしが起きるようなら、集団接種でも50代優先の期間を設けるなどの工夫がいるんじゃないか。


大阪市のように立地の悪い接種センターを他の会場より若い希望者に回すというのは出てくるだろうなと思う。

やはり近所で接種を受けたいというニーズは高年齢ほどに高いはず。

そういう形で遠くの会場に行ける人は先んじて接種できるという流れは各所で見えると思う。

多様なニーズに応えているとは言えるが、重症化リスクの高い人が長期間取り残されないようには注意して欲しいところ。

医療機関・市町村の集団接種・広域の接種センター・職場での接種などなど、方法はいろいろありますから、

そんな中では一番調整しやすいのは市町村の集団接種かなと思いますけどね。

上場企業数が膨れあがってたからな

東京証券取引所は世界有数の株式取引所であるが、特に多いのが上場企業数である。

この統合を上場企業数で見てみると非常にインパクトがあるわけだ。

これまで東京証券取引所には2323社上場していた。

ここに大阪証券取引所から新規に1100社やってくるわけだ。

もちろん重複上場分は差し引いた数字だ。数で見ると1.5倍ほどにふくれあがり、

その結果、ムンバイ証券取引所、トロント証券取引所に次ぐ、世界第3位の上場企業数となるとのこと。

(数で1.5倍になる東京証券取引所)

しかし、それがゆえの難しさがあって、それが市場区分である。


東京証券取引所には第1部・第2部・JASDAQスタンダード・JASDAQグロース・マザーズ の5市場がある。

東京証券取引所・大阪証券取引所(現:大阪取引所)の現物市場統合のときに、

どちらかの第1部に上場している企業は第1部に、それ以外でどちらかの第2部に上場していた企業は第2部へ、

該当しないJASDAQとマザーズの上場企業はそのまま移行するという経緯をたどった。

しかし、この区分にはいろいろ問題があって、

まず、第1部の上場企業の中には時価総額・流動性で見劣りする企業があるということ。

これまで両取引所では第1部から第2部への指定替えを積極的にやってなかったのでこういうことが起きている。

また、JASDAQとマザーズという2つの新興市場が並立したこと。それぞれに上場基準などの差があったことによる。


この2つの問題を解消するために、来年4月より プライム・スタンダード・グロースの3市場への再編を行うこととなった。

新市場区分への移行に向けて (日本取引所グループ)

現在上場している企業は、第2部・JASDAQスタンダード の上場企業は基本的にスタンダード市場へ、

マザーズ・JASDAQグロースの上場企業は基本的にグロース市場へ移行することになる。

一方、第1部の企業は、プライム市場かスタンダード市場か選択する必要がある。

選択の尺度としては、プライム市場の上場を維持できる水準であるかどうかということになる。

第1部の企業に限らないのだが、移行先として選択した市場の上場維持基準を満たせない場合は、

上場維持基準を満たすための計画書を提出する必要がある。


現在、僕が持っている現物株は大半が東京証券取引所第1部に上場している銘柄なのだけど、

その全てがプライム市場を選択するとは思えないところがある。

上場維持基準にはいくつかあるのだが、1つ大きな観点として流通株式時価総額が100億円以上というのがある。

流通株式時価総額というのは、上場株式数のうち流通性に乏しいと考えられる株を除外したものだが、

現状もTOPIXの計算に使われる浮動株時価総額では大株主や役員の株式数を除外しているのだが、

新しい流通株式時価総額では「政策保有株など」除外することを検討しているとある。

これってなんだって株式持ち合いってやつですね。企業間の関係性のために株式を持ち合っているのは除外すると。


新しい流通時価総額がどんなもんかというのは会社によるのでなんとも言えないんですが。

現状の基準での浮動株比率では7~8割程度の企業が多いみたいですね。

政策保有株は市場全体の1割程度ということで、その一部はすでに浮動株から除外されているので6~8割程度と見込みますか。

なんて考えると、流通時価総額100億円ということは、時価総額200億円超なら大体満たしてる?

もちろん、明確な大株主がいるような会社は流通時価総額は低くなるので、そこら辺の考慮は必要ですが。


そんなことも考慮しながら、僕が株式を保有している企業の時価総額を調べてソートした。

そしたら、そもそも時価総額100億円を下回る企業が5社あった。

心当たりはあって、これぐらいの企業だと流動性も低いんですよね。

持っている中で一番時価総額が低い企業だと、日当たりの取引額が300万円程度ということで、あまりにしょぼい。

というわけで、今回の市場見直しの観点も踏まえて、時価総額が低い会社の株を保有し続けるかは慎重に検討することにした。

そういう観点で今月に入っていくつかの会社の株式を売却した。

一方で、プライム市場の基準には厳しいにしても、スタンダード市場での上場は引き続き可能なはずなので、

特に保有すべきと考える会社なら、それはそれで持ち続ければいいかなと思う。


実は流通株式時価総額が100億円以上か否かというのは、どの市場を選択するかによらず重要な尺度である。

現在、第1部の上場企業全ての浮動株時価総額を指数化してTOPIXを算出している。

TOPIXに連動する投資信託を買えば、それは東京証券取引所第1部に上場している企業の株を全て買うということに等しい。

これが今回の市場再編にあわせて、流通株式時価総額が100億円未満の企業を段階的に除外していく措置がとられる。

TOPIX(東証株価指数)等の見直しについて (日本取引所グループ)

現在の試算では流通時価総額100億円未満の企業はTOPIX全体の1%以下の寄与度とのことでTOPIXという指数全体への影響は小さいと見られる。

一方でTOPIXから除外される企業にとっては影響は大きく、TOPIXに連動させるがために買われていた株が売却される可能性が高い。


東京証券取引所第1部に上場している企業なら大企業だというのは正しいですけど、

その幅が広くなりすぎていたのをしっかり線引きしようというのがこの目的であって、

それというのは第1部に上場していると自動的にTOPIXの構成銘柄になっていたので、

その結果として、企業価値を高める努力をせずとも自動的に買われてしまいがちという状態を是正する目的もあろうと思う。

これらの見直しにより、各々の企業に適した市場で企業価値を高める努力をして欲しいという意図なんでしょうね。


市場区分の見直しは来年4月、その後TOPIXの見直しが完了するのは2025年1月末とのこと。

影響度がどれぐらいあるかというのはなんとも言えませんが、

なにしろ東京証券取引所第1部という日本を代表する株式市場が大きく変わる話なので、いろいろ起きそうですね。

下水管を掃除する理由

買い物の帰り道、警備員に道路の反対側に寄って歩くようにと指示を受けた。

その先には轟音を立てている2台の車がいた。

一方の車には「高圧洗浄車」と書かれており、もう1台の車はホースをマンホールに突っ込んでいるようだった。


これを見て「これだったのか!」と思ったのだった。

実は時々、深夜に轟音を立てている車に安眠を妨害されることがあったのだが、一体何なのかわからなかったのだ。

バキュームカーみたいだとは思ってたのだが、この地域は下水道があるのでくみ取りの出番は基本的には無いはず。

この高圧洗浄車とバキュームカーのセットはなにをしているか?

マンホールにホースを突っ込んでいることからだいたいわかるが、下水管の清掃作業だったんですね。


確かに下水道の維持のためには下水管の清掃というのは必要な作業なので、一般に行われているとは思う。

ただ、年に何回もやるものなのか? 数えたわけじゃないけど年何回も回ってきている気がする。

下水管の清掃ってそんな頻度でやるものなのか? 年1回とかそれより少ないぐらいだと思ってたが。

まぁ詰まりやすいところなどを重点的に清掃するという事情もあるようだが、

もしかすると背景の1つにはこの地域の下水道が合流式ということもあるのかもしれない。


合流式は雨水と汚水を同じ管に流す下水道の方式で、市街地化の早い地域で導入されてきた。

ちなみに市内では合流式の地域と分流式の地域がどちらもあるらしい。ただ、ここは合流式ですね。

合流式下水道の欠点としてよく語られるのは、大雨のときに下水が未処理のまま放流されること。

対策として貯留施設の整備や、下水処理場に簡易に大量の下水を処理できる仕組みを導入したりしているが……

やっぱり東京の海はきつい

東京オリンピックのオープンウォータースイミング と トライアスロン(スイム)の会場のお台場海浜公園、

スクリーンで仕切りを作る対策をしたが、急激な水質悪化は防げても、水温が高くなる問題があるのが懸念である。

そういえば東日本ではこの夏は暑くなるらしいですね。夜通し水温が高いままだと競技できなくなりますけど。


大雨のときの問題はわかりやすいが、大雨にならないときにも合流式下水道には課題がある。

分流式の場合、汚水管は普段の汚水の量に応じて設計されるので比較的細くなる。

合流式の場合、下水管は大雨のときの雨水を流せないといけない(じゃないと浸水害が起きる)ので、太い管が使われる。

しかし、太い管というのは雨が降らないとき、あるいは比較的少ない雨のときには流れが緩くなる。

その結果、管に汚れが堆積しやすいという問題がある。

細い管ならば普段から一定の流速が保たれているので堆積しにくいが、無駄に太いとこういう問題があると。


このことが問題を引き起こすのは大雨のときである。

堆積した汚れが急増した下水で押し流されるためである。押し流されれば掃除にはなるが……

(このため下水貯留施設は雨水の急増で押し流された汚れが集中する増え始めの下水を貯留することを目的としている)

あるいは堆積した汚れにより、下水管に流せる流量自体が減ってしまえば、これは浸水害の原因となりかねない。

この対策のためには高圧洗浄車を使った下水管の清掃が有用ということらしい。

そういう意図があるのかはわからないが、これから梅雨時で大雨に見舞われる可能性も高まる。

その前に下水管を掃除しておくのは、大雨時の水質悪化や浸水害の予防に役立つということなのかなと思った。


というわけで合流式下水道は難しいんですよね。

ただ、だいぶ改善されてはいると思いますよ。

あの轟音を立てての深夜作業も、水質保全と浸水対策のためということであれば、意義はあるだろう。

もちろん一番いいのはそういうことをしなくても済むことですが。分流式ならここまでのことはないでしょう。

実質的にはメルカリのクレジットカード

メルカリのアプリを開いたら、バーチャルカードのキャンペーンが告知されていて、

一部の加盟店を除き、利用額の20%、最大1000円が還元されるというもの。

ただし、条件があって今までバーチャルカードの利用開始手続きをしていないこと。

僕がこの条件に当てはまっているのだが、後で書く事情により「うーん」と思った。


そういえばちょうどKoboで電子書籍(BOOK☆WALKERで取り扱いのない出版社の本)を買おうと思っていて、

これが今月上旬までのクーポンを使っておよそ5000円なのでちょうどよい。

というわけで利用開始手続き、これはあっさりと終了。

Mastercardのカード番号などが表示され、これを入力すれば買い物できるわけですね。

これでKoboで買い物すると、すぐに通知が入って、メルペイスマート払いの利用分に計上された。


国際ブランドのバーチャルカードを発行できるスマートフォン決済サービスといえばLINE Payがある。

主にインターネットにおいて自社加盟店が限られる中で、国際ブランドのクレジットカードのインフラに乗っかる意図は同じ。

しかし、その実態は大きく異なる。

LINE Payの「Visa LINE Payプリペイドカード」は銀行口座などからチャージした残高を使う。

すなわちプリペイドカードですね。

それに対して、メルペイのバーチャルカードはメルペイスマート払いとの併用が前提である。

その時点の残高で支払うのではなく、利用月の翌月末までに決済を行う必要があり、

さらには購入後に「定額払い」に付け替えることができ、この場合は手数料を払って複数月にわたって払える。

ってクレジットカードじゃないの。何もしなければ翌月一括払い、「定額払い」にすればリボ払いってことですよね。


これをメルペイでやる意味ってなんだってメルカリの売上金が充当できることぐらいだが。

クレジットカードを持っていると意識させずに、実質的なクレジットカードを持たせて、

リボ払いを使っていると意識させずに実質的にリボ払いを使わせるという、そういう話なんじゃないかなぁ。

メルペイ売上金が入ってくるタイミングまで支払を繰り延べできるということが、

メルペイスマート払い あるいは 定額払い の意図であったりするわけだけど。


最初にこのキャンペーンがバーチャルカードの利用開始手続きをしていない人だけが対象であることに「うーん」と書いたが、

実はこのバーチャルカードがリリースされた直後にもキャンペーンがあった。

このキャンペーンはQoo10他2店での利用だけが対象で、最大500円まで還元というものだった。

Qoo10で買いたいものなんてないし論外と放ったらかしにしていたおかげで今回のキャンペーンの恩恵はあったが、

新しいものにあまり考えずに飛びついたらそれはなかったわけである。

条件もゆるいし、還元率も還元上限もはるかに高いわけですからね。こういう態度はいかがなものか。


これを見て思いだしたけど、PayPayは実店舗の手数料は低く抑えてきたが、

(今年10月から実店舗でシステム使用料が無料の加盟店でも使用料を取る予定らしいが詳細な条件は不明)

その一方でインターネットの加盟店の手数料はちゃんと取っていて、収益面では大きいという話があった。

今はヤフオク・PayPayフリマの決済も大半がPayPay残高という感じだが(落札者の支払手段を確認出来るので見てる)、

こうすると、ヤフオク・PayPayフリマの決済の相当割合はユーザー間でPayPay残高を動かし合っているだけですよね。

そして、自分もそうですけど、これらのユーザーはYahoo!ショッピングなどで買い物をする人も多いだろうが、

そうやってインターネット決済で消費されると、実店舗よりも多くの手数料が落ちてくるわけですからね。


メルペイはメルカリ以外のインターネット加盟店はあまりない。

そこでこのようなバーチャルカードを導入して、もしかするとこれにより決済手数料の一部を得る意図があるのかもしれない。

メルペイは利用しても基本的には何の特典もないですからね。メルカリ売上金が使えることが唯一の特典だと思うが。

「定額払い」の手数料で稼ぐにも決済自体が伸びないとどうしょうもないですから。

というわけで、それはクレジットカードのビジネスそのものだなと思った。


メルペイのバーチャルカードを継続的に使用することはないでしょう。

Visa LINE PayプリペイドカードはLINE Pay残高を使う手段としてはそれはそれで使い道があるかもなと思ったけど。

(そもそもLINE Payの残高は最小限にしているので、そういう見込みもあまりないのだけど)

メルカリの売上金を消化するにしても、バーチャルカードって話にはならないんじゃないかなぁ。

医療機関での接種が捗るらしい

市のWebサイトを見ていて、今すぐ関係はないけどワクチン接種のページを見たら、

ちょっと驚くような状況になっていた。

現在は高齢者への接種中、年齢によって2グループ(だいたい半々)に分けて、

先行グループが接種中、後続グループはこれから接種券を配布して予約・接種開始という具合。

体育館・集会所などの集団接種と、医療機関での接種の併用だが、これが先行グループと後続グループでだいぶ違う。


それぞれ対象者の9割が市内で接種する前提で計画を立てているようだ。

先行グループは63%が集団接種、16%が医療機関での接種で予約が完了している。

(あと2割ぐらいはこれから予約して接種を受ける想定ってことですね)

一方の後続グループは用意した接種枠のうち、33%が集団接種、67%が医療機関となっている。

あれ? 医療機関での接種の方が多いんですか。


これには驚いたのだが、おそらく下記の2つの事情があると思われる。

1つは集団接種の最初の方で接種した人の2回目の接種があるため、1回目の接種枠が少なくなっていること。

集団接種会場の開設日は週3日だが(土・日と平日1日ということで、休診日のスタッフを活用しているとみられる)、

カレンダーを見てみると開設日のはずなのに1回目接種のスケジュールが設定されていないところがちらほらある。

もう1つは接種できる医療機関の数が6月以降、従来のおよそ3倍に増えるということ。

集団接種会場の開設日が週3日だが、医療機関では週5日程度の接種日を設定しているところが多く、

1箇所1日あたりでこなせる人数は限られても、積み重ねると多くなるようである。


というわけでおおざっぱに試算してみた。

後続グループの医療機関での1回目接種はおよそ1ヶ月間(6月上旬~7月上旬)で設定されている。

これを医療機関数×開設日数(5日×4週=20日)で割って、3週間後には同じ人がまた接種にくるので倍にすると、

1箇所1日あたりの接種回数は17回と求まる。

大半は医師1名の小規模な診療所とみられるが、中規模程度の病院もいくつかあり、そこは回数が稼げるだろう。

とすると、おそらくは典型的な診療所では1箇所1日あたり12回(2瓶)程度がターゲットになってるんじゃないか。

これぐらいならば少ないスタッフでも診療スケジュールの調整で接種を回すことはできそう。


その程度で集団接種会場より回数が稼げるのかと思うわけだけど、

一方でここまでの道のりは長くて、当初は市町村へのワクチン配送スケジュールがなかなか固まらず、

するとその先の医療機関への配送スケジュールも決められず、また接種にどれぐらい時間がかかるかという見積もりもすぐには掴めず。

当初はいろいろそろわない中で集団接種会場にリソースを集約してやるのが合理的な作戦だったわけである。

ワクチンの配送スケジュールも明確化され(ファイザー・モデルナの2社供給になったのもあると思う)、

医療機関でもどれぐらいの時間で何人に接種できるかという見積もりが立ち、引き受ける医療機関の数も増えたのだろう。


集団接種会場開設~高齢者の1回目の接種が完了するまでおよそ2ヶ月、

これを週あたりの人数にして、人口1万人あたりにするとおよそ130人と求まった。(2回接種なので接種数はこの倍)

一方の医療機関での接種だが、これも1回目の接種の週当たりの人数を求めると人口1万人あたりおよそ170人となる。

住民全員が接種するわけではないし、(当初15歳未満の住民は接種対象ではない、拡大されても12歳未満は対象外など)、

また高齢者施設入居者・医療機関勤務はすでに接種が完了してるし、市外での接種をするひともいるだろう。

全体で人口の7割が市内で接種するとして、高齢者枠での接種が人口のおよそ2割、残るは5割、

ということは高齢者接種完からあらかたの住民への接種完了までは 5000/(130+170)=17週間 と求まる。

高齢者接種完が7月下旬(7月上旬に1回目接種を終わって、その3週間後)、そこから4ヶ月後は11月下旬ですか。


2回目の接種を受けて少し経過すると、感染を防ぐ効果もそれなりに期待できるようになる。

なんとか冬に入る頃には間に合うかなぁって感じですが、果たしてどうかね。

とはいえ、それより早く重症者の減少という効果は見えると思っていて、

高齢者の次はおそらく50代・60代の持病持ちの人になると思うけど、ここら辺が来るとけっこうだと思いますね。

まだ65歳未満の住民の接種スケジュールは示されていないが、

おそらくは年齢ごとのグループに応じて接種券を送り、何らかの方法で同じグループの中では持病持ちの人優先にするのだと思う。

例えば予約開始日を少し早めに設定するとか。対象者かどうかは自己申告なんですけどね。(問診票に自分で書くらしい)


ただ、市町村の計画にとって読みにくいし、終盤に混乱を生まないかと気になるのが市外での接種ですね。

おそらく65歳未満の接種が始まると、勤務先に近いなどの理由で大手町の接種センターの利用割合も増えそうだし、

職場での接種というのも今月下旬ぐらいから立ち上がっていくんじゃないかとのこと。

そもそも対象住民のどのぐらいが接種を希望するかという問題もあるが、

それ以上にどれぐらいが市外で接種するのかという見積もりを誤るとワクチンがだぶついたりしそうなものである。

おそらく終盤には集団接種会場は閉めて、医療機関での接種で細く続けることになると思うのだが、どうだろう。


いろいろ調べると、東京都は市町村ごとの接種体制の立ち上がりがわりと早い傾向にあったようで、

5月30日時点で高齢者の15.2%が1回目の接種を終えたということで、これは大都市圏では早い部類である。

和歌山県(26.8%)などもっとハイペースな県はあるんですけどね。人口の集中度が低いところが多い傾向にあるが一概には言えない。

もちろん、今の数字は接種体制が本格的に立ち上がる前の数字ですから、現時点での進捗が遅いことは必ずしも問題ではない。

最終的に希望する住民がスムーズに接種できることが重要である。

しかし、すでにある程度実績が積まれていれば、この先もスムーズに進むだろうという類推はできる。

実際、うちの市でも来月からは医療機関での接種が大幅に加速するので、これは大きいわけである。


一方で大阪府・兵庫県やその周辺では新型コロナウイルスの患者激増で医療機関が混乱しており、

医療機関での接種体制が整わない(というかスタッフの接種すら遅れている)という事情もあり、

ここは接種センターを国・府県・市が乱立させている状態である。

「住んでいる地域で受けたいが…」予約とれず電車乗り継ぎ大規模接種会場へ (読売新聞)

いろいろ不手際がニュースになっている神戸市の集団接種会場、なんとなく増強に増強を繰り返した結果の混乱に見える。

ここは市町村での接種で従来から使っているファイザー製ワクチンで接種会場をどんどこ拡大しているようだ。

大阪市内には国(中之島)・大阪市(咲洲)・大阪府(本町)と3箇所の接種会場ができる混沌っぷり。

京都府は亀岡と精華町にそれぞれ接種センターを作るが、どちらも府民の半分が住む京都市からは遠いのが難点で、送迎バスなど考えているという。


大手町の接種センターの予約枠が東京都だけでは余るというのとは対照的な話である。

もちろん近所で接種を受けられるに越したことはないけど、近畿圏はそうも言ってられない事情はあると。

とりあえず、市内での接種を考えれば医療機関での接種も想定に入るんだなということがわかったので覚えておこう。

ゴールドシップの娘が府中で激走

今日は日本ダービーということで観戦していたが、

結局のところはダービーの話ではなく先週のオークスの話である。

自分自身はオークスで満足してたので、ダービーはなるようになれーと思って見てただけですけど。


オークスといえば桜花賞後にこんなことを書いた。

サトノレイナスについては、騎乗したルメール騎手がレース後にインタビューで「枠順ばかりは仕方がありません。次のオークス、頑張ります」と回答していたそうである。

こういうコメントが出たのはオーナーや調教師とも次はオークスで行こうということを決めていたからだろう。

ソダシについては、表彰式で金子オーナーが「たぶん、オークスでいいと思います」と言ってたそうだから、

これも次はオークスということになりそう。

あと、ユーバーレーベンについては、桜花賞に出ていないが、次はフローラステークスへの出走予定とのことである。

フローラステークスはオークストライアル(3着以内に入ればオークスへの出走が確実になる)なので、

つまりはその次はオークスということでしょう。でもこれはダービーの可能性はまだ残されてるかな。

(ダービーもあると思ったけどオークスらしい)

しかし、実際はこの3頭のうち、サトノレイナスはダービーへ向かうことになった。

実はルメール騎手は桜花賞後にダービー挑戦を進言していたらしい。

騎手・調教師・オーナーそれぞれの思惑が重なってのダービー参戦だったと言われており、

  • ルメール騎手 : ダービーで騎乗依頼が来そうな馬で一番チャンスがあると考えたのが牝馬ながらにサトノレイナスだった
  • 国枝調教師 : 牝馬三冠を2頭(アパパネ、アーモンドアイ)達成していながら、牡馬クラシック3冠にはいずれも手が届かず
  • 里見オーナー : サトノダイヤモンドで挑戦したダービーでハナ差2着で惜敗(ちなみに1着はマカヒキ、今も現役で走ってる)

里見オーナーはダービー挑戦には慎重だったらしいが、騎手・調教師が勧めるので、それならと決断したらしい。


かくして、迎えた先週のオークス、圧倒的な1番人気はソダシ、次いでアカイトリノムスメ、3番人気はユーバーレーベンと。

ちなみにアカイトリノムスメはサトノレイナスと同じ国枝厩舎の馬で、ソダシと同じ金子オーナーの馬である。

サトノレイナスがダービーに行くことになったので、国枝調教師はアカイトリノムスメの騎乗をルメール騎手に依頼した。

(サトノレイナスのダービー挑戦よりこっちの方が大ニュースだよというファンもいた)

金子オーナーの馬2頭のガチンコ対決となったが、この戦いを制したのはユーバーレーベンだった。

アカイトリノムスメは2着まで来たが届かず。ソダシは8着に沈んでいった。

ソダシはもともと距離不安説(父であるクロフネの子で平地・芝2000m以上の重賞で勝った馬はいない)がある中で、

言うてもオークスは押し切れるんじゃないという話はあったが、やっぱり2400mはきつかったかな? という感じ。

圧倒的1番人気が着外、3着が人気薄のハギノピリナということで、3連単は53万円とちょっとした波乱だった。


ユーバーレーベンの父はゴールドシップ、皐月賞・菊花賞の2冠を達成し、宝塚記念2連覇などGI 6勝を挙げ2015年をもって現役引退、

翌年からビッグレッドファームで種牡馬となり、子は2019年からデビュー、ユーバーレーベンは2世代目の1頭である。

ユーバーレーベンはゴールドシップの子で初めてGIを制した馬ということになる。そんな快挙だった。

実はデアリングタクトが優勝した去年のオークスでもゴールドシップの子、ウインマイティー が3着になっており、

2年連続でこのような結果が出ていると、ゴールドシップの子とオークスは相性がよいらしいと噂になった。


このような成果を挙げることができたのは、ビッグレッドファームの熱意によるものだろうと。

ゴールドシップはビッグレッドファームからスカウトされ、引退後に同牧場にやってきたのだが、

せっかく来てもらったからにはと自分たちの牧場の選りすぐりの繁殖牝馬に種付けしているのだという。

ユーバーレーベンの生まれはビッグレッドファームですから、そうして生まれた1頭だったんですね。

そして、これは同牧場の生産馬では初めてのクラシック競走優勝馬ということでもある。

悔やまれるのは創設者の岡田繁幸さんが今年に病気で亡くなってしまったこと。あと少し長生きできれば大快挙が見られたのにと。


そして今日は日本ダービー、1番人気は皐月賞を圧勝したエフフォーリア、2番人気は国枝調教師・ルメール騎手が太鼓判を押したサトノレイナス、

3・4番人気はいずれも皐月賞をパスして毎日杯2着からのダービー挑戦となったグレートマジシャンとシャフリヤールという状況だった。

サトノレイナスはこのレース唯一の牝馬ということで、他の馬を興奮させないようにかパドックでは一番後ろを歩かせる配慮もあったという。

そんなこんなの日本ダービー、サトノレイナスが今までのレースとは異なり先行策を取ったことに驚きつつ、

エフフォーリアがちゃんと抜けだしてこれは勝つかと思ったら、シャフリヤールとの競り合いとなり、どっちが勝ったか一見してわからず。

1着争いもすさまじかったのだが、3着争いもサトノレイナスを含む3頭が大接戦、

この結果、1・2着、3~5着の順位はすぐに決まらず写真判定に。掲示板にはどの数字も表示されない不思議な状態に。

結果的にはシャフリヤールが優勝、エフフォーリアは2着、3着はステラヴェローチェ(9番人気)だった。

サトノレイナスは大接戦の3着争いでは5着になってしまい、オークスを捨てて得たものはダービー5着だった。健闘とも言えるが悔しい。

そういえばステラヴェローチェは凱旋門賞に登録してるんでしたっけ。皐月賞3着・ダービー3着、これは箔が付きましたね。


エフフォーリアについてはレース前に「ダービー2着血統」ということが話題になった。

彼の父、エピファネイアはダービー2着、その父、シンボリクリスエスはダービー2着であり、

また、エフフォーリアの母の父、ハーツクライもダービー2着、すなわち父と祖父2頭がいずれもダービー2着だと。

じゃあ、エフフォーリアは? という話だったのだが、本当に2着になってやんの。

でもエフフォーリアが強い馬であることは間違いないし、おそらく彼は菊花賞に向かうでしょう。

意外と多いのが皐月賞と菊花賞の2冠(さっき書いたけどゴールドシップもそう)、チャンスは十分あるはず。

あと、東京芝2400mはジャパンカップでもリベンジできますからね。悔しいけど先につながるいい結果だったんじゃないでしょうか。


ダービーデーの最終レースは日本最古の重賞レースでハンデ戦の目黒記念(GII)である。

このレースを制したのはウインキートス、その父はゴールドシップである。

ウインキートスは負担重量52kg、牝馬であることを考えても軽ハンデではあった。(牝馬が目黒記念を勝つのは33年ぶりで久々)

とはいえ、長距離戦における実力は確かだったんでしょうね。

そんなわけで、2週連続でゴールドシップの子が重賞を勝つという快挙だった。


ダービーもオークスと同じ東京芝2400m、似てるようでそうではなかったのでは? という話がある。

先週は日曜こそ晴れたが、そこまでは雨続きで芝は(良馬場の範囲で)少し軟らかかった? と言われている。

一方のダービーは直前も晴れ続き、レース直前に短時間雨が降ったが、これといったことはなく。

あと、ダービー週には柵を動かして、芝の傷んだ部分を柵の内側に入れるので、オークス週よりも芝の状態がよくなる。

ユーバーレーベンは2分24秒5でオークスを優勝、シャフリヤールは2分22秒5(ダービーレコード)で優勝、サトノレイナスは0.2秒差、

と、この数字だけ見ると、ユーバーレーベンよりサトノレイナスの方が速いからオークスなら楽勝だったんじゃ、

と思ってしまうんだけど、実は上のような事情により、オークスのタフな勝負ではかなわなかったのでは? という説がある。

同じレースで走っていない以上はなんとも言えないが、サトノレイナスはスピード勝負のダービー向きという判断は正しいという話はあった。


目黒記念はダービーから100m伸ばした2500m戦、たった100m差だが、これが全然違うというのは有名な話である。

というのも、100m伸ばした部分は上り坂になるからである。このためダービーやジャパンカップよりタフな戦いだと言われている。

というわけで、オークスも目黒記念もダービーっぽいコースだが、1週早い・100m長いというだけの差でタフな戦いになり、

そこで父ゴールドシップ譲りのスタミナが生きたのではないか? という話である。

ゴールドシップは東京芝2400mにダービーとジャパンカップで3度挑戦するもいずれも馬券に絡んでいない。

そこはお父さんに似なかったという話もあるけど、実はそれだけではないのかも。


最近はウマ娘を通じて、ゴールドシップの偉業を知る人も増えている。僕もそんな1人だが。

ゲームでも2400m以上のレースではめっぽう強く、頼りにしている人は多い。

今月には東京芝2400mを舞台にした対人戦イベントが開催され、1~3着をゴールドシップが独占なんてこともしばしばあったという。

(トレーナー3人がウマ娘3人ずつ持ち寄るため、同じウマ娘が最大3人まで重複することがある)


すでにゴールドシップの生産者からの評判はよいそうだが、ユーバーレーベンのオークス優勝でさらに評判を上げただろうと。

種牡馬ゴールドシップは段々と評価を高めて来ています。

思ったよりも早く(時期的に)動く、思ったよりも切れる、と言う牧場が多い印象です。

思ったよりも、というのがゴールドシップらしいですね。

(オークス週、マハーラーニー復帰戦と種牡馬ゴールドシップ (RCの馬主生活))

この人は地方競馬を主に馬主をやっているのだが、それが高じて牧場を作って経営しているから、競走馬の生産者でもある。

ビッグレッドファームが率先して種付けし、このように結果を出したことで、

他の牧場もこれを参考にして種付けし、それで成果が出れば生産者にとってはうれしいことですよね。

というわけで、今月は最初から最後までゴールドシップの偉業に触れた人が多かったのだった。