アクセスが悪いから埋まらんで

大阪市がインテックス大阪(咲洲)に大規模接種センターを作ると言って、

接種を希望する市民を募ったら、おととい時点では開設1週目の4割程度しか埋まってなくて、

そういうこともあるかもしれないと思ったが、いきなりそうなるとは思わなかった。

(もっとも後で書くように、その翌日にはほぼ全てが埋まったのだけど)


というのも、どう考えても インテックス大阪 の立地が悪い。

会場が発表されたとき、住之江公園駅から送迎バスは出るだろうから住之江区民にはよいだろうが、

それ以外の地域からのアクセスはちゃんとケアされるのかと思ったが、これが微妙である。

送迎バスは5路線設定されるとある。最初の2路線はノンステップバス、後3路線は観光バスが使われるとのこと。

コスモスクエア駅~インテックス大阪、これはおそらく歩いた方が早いのだが、高齢者にとってはありがたいバスだろう。

住之江公園駅~インテックス大阪、これはさっき書いた通り。ニュートラムもあるけどね。

あとは梅田・難波・天王寺の3ターミナルからのバスが設定されている。


いずれにせよ、大半の市民にとっては咲洲は遠いわけである。

そこを埋めるために都心ターミナルからのバスを走らせているわけだ。阪神高速も使えるので案外早いらしいが。

ただ、人口が集中している地域と各ターミナルはまた違いますから、ターミナルに出てバスに乗りでは大変でしょうと。

特に高齢者にとっては、あえてそこまでするよりは地域内での接種を選びたいというのはもっともな話である。

バスを走らせるなら、市郊外の人口集中地をバスで回って集めて、インテックス大阪に行く方が効果的だと思ったけどね。

そういう発想はなかったんかなぁ。それでも遠いことには変わりないんですけど。

というわけで、このまま接種予約が埋まらない状況が続けば、インテックス大阪では65歳未満の接種に移るかという話も出て、

20~64歳の接種券を早めに発送する方向になったようである。


最初に書いたが、結果的には1週目の分は65歳以上の市民で埋められたのだが、

この理由というのが、コールセンターを開設して電話予約を受け付けるようになったことだったらしい。

場所は遠いが電話予約がスムーズという、そういうアクセシビリティが評価されたようである。

とはいえ、そんな人にとってインテックス大阪の立地は予約したことを後悔するほど悪いんじゃないかという指摘もあった。

しばらくはこれで埋められそうだが、それもいつまで続くのかな。


65歳以上の接種スケジュールが固まった市町村も増えてきて、それ以外の住民の接種体制を決めつつある。

そんな中でちょっと話題になったのが東京都新宿区の方針である。

ワクチン集団接種 新宿区は20~30代優先 (産経新聞)

20~59歳の住民の接種について、集団接種では20~30代を優先するということである。

これは若い住民が感染することが多いということも考慮しているのだが、

重症化リスクにとってみれば60代に準じて50代、それに準じて40代ということになる。

この点ではどうかと思う方針なのだが、これは集団接種での優先順序であって、医療機関での接種はその限りではない。

比較的高い年齢の住民は普段から医者にかかっている割合が高いだろうから、医療機関での接種に回る分が多くなり、

逆に普段医者にかかっていない住民が多い20~30代は集団接種で早々に刈り取ろうという役割分担でもあったんですね。

ただ、高年齢でも医者にかかっていない住民は多いわけだし、それで50代が長期間取りこぼされることはないかな? という懸念はある。

50~60代あたりは感染リスクと重症化リスクの双方が交わる危ない年代という印象はある。

医療機関での接種で取りこぼしが起きるようなら、集団接種でも50代優先の期間を設けるなどの工夫がいるんじゃないか。


大阪市のように立地の悪い接種センターを他の会場より若い希望者に回すというのは出てくるだろうなと思う。

やはり近所で接種を受けたいというニーズは高年齢ほどに高いはず。

そういう形で遠くの会場に行ける人は先んじて接種できるという流れは各所で見えると思う。

多様なニーズに応えているとは言えるが、重症化リスクの高い人が長期間取り残されないようには注意して欲しいところ。

医療機関・市町村の集団接種・広域の接種センター・職場での接種などなど、方法はいろいろありますから、

そんな中では一番調整しやすいのは市町村の集団接種かなと思いますけどね。