昨日、「BanG Dream! Ave Mujica」のアニメ最終話が放送された。
バンドリのアニメの最終回ってだいたいライブ回だよねとは言われていたが、
ほぼ全編がライブで、しかもCMをすっ飛ばすという。
オープニング、エンディングも当然省いていると考えれば、どれだけ詰め込んだか。
そして驚いたのはMyGO!!!!!とAve Mujicaで半々ぐらいだったということである。
確かにこのシリーズはタイトルにAve Mujicaと入っているようにAve Mujicaの話ではある。
しかし、実態としては2023年に放送された「BanG Dream! It’s MyGO!!!!!」と一体をなす作品である。
冒頭はMyGOの話というよりCRYCHICの話だった。
これはMyGOの前史であるとともにAve Mujicaの前史でもある。
それゆえ両シリーズあわせて26話の最終話という意味合いが強かったのだろう。
Ave Mujicaは精神科病院みたいなアニメだったなという印象が強い。
実際、ある種の精神疾患を意識してキャラクタを描いている部分はあって、
それを乗り越えるすべとしてAve Mujicaというバンドが存在する実情はある。
果たして13話で収束するのかとは途中から疑われていたが、
いろいろな説明を投げ捨てて完結させたところがあるのは否めない。
とはいえ、本筋として重要な部分はちゃんと描いたということでいいかと。
It’s MyGOとAve Mujicaのアニメの続編の制作も決まったようで、
たいへん好評を博したという理解でよいのではないかと思う。
一体どういう続編になるのか想像できない部分はあるが。
バンドリのアニメということで言えば、
2017年に放送された「BanG Dream!」はもっぱらPoppin’Partyの話だった。
これはこれで1つの完結した話とみてよいかと。
その後、2019年~2020年で放送された2nd Season, 3rd Seasonは実態として一体で、
これはPoppin’Party, Roselia, RAISE A SUILENとAfterglow, Pastel*Pallete, ハロー、ハッピーワールド!の6バンドの話で、
全体としてはリアルバンドとして存在している3つのバンドの話が多いが、
いずれにせよ6バンドの話が全て並行して進む形だった。
そうはいっても主人公は明確にPoppin’Partyなのだが。
その穴を埋めるという形で劇場版「BanG Dream! Episode of Roselia」の2部作が存在していて、
これは2nd Season, 3rd Seasonとその先の話をRoseliaの視点で描いたものである。
そして劇場版「BanG Dream! ぽっぴん’どりーむ!」はこれらの総まとめということでよいのかなと。
これに続くストーリーがIt’s MyGOかというと、その間も存在していて、
それが2話構成の「BanG Dream! Morfonication」である。
この2話だけ孤立している感はかなりあるのだけど。
Morfonicaは3rd Seasonのアニメの終わりの頃にMVが公開されて始動、
ただ、キャラクタがアニメに登場するという点では ぽっぴん’どりーむ からである。
とはいえこの話はPoppin’Partyの話がメインなのでMorfonicaの話はあまりなくて、
何らかアニメで描きたいということで作られたのがMorfonicationだろうとは思う。
この当時は知られてなかったのだが、実はCRYCHICはMorfonicaに着想を得て作られたバンドで、
それがMyGOとAve Mujicaにつながっているとすれば、その前史という側面もある。
この前、ガルパ8周年記念ということでMorfonicationのアニメが無料配信されたが、
MyGOやAve Mujicaを通してMorfonicaを知った人に向けたものだろう。
という経緯を考えて見ると、バンドリのアニメは大きく3世代あって、
第1世代がもっぱらPoppin’Partyを描いた2017年に放送されたTVアニメで、
第2世代が概ねガルパ(バンドリ! ガールズバンドパーティ!)のゲームに準拠した話で、
これは2nd Season~ぽっぴん’どりーむ で足かけ4年にわたる展開だった。
第3世代がIt’s MyGOとAve Mujicaということでよいのだと思うが、
実際にはMorfonicationもこちらに含むべきなのだろう。
当初はどちらかというと第2世代の続きと思われていた気はするけど。
携帯電話で3.9Gなんて言われていたLTEがそのまま4Gになってしまったような話か。
バンドリもこの前の2月で10周年だと言っていた。
といっても2015年2月時点では愛美さんが1人でバンドの立ち上げを発表したぐらい。
実態としてバンドリ初めてのバンドであるPoppin’Partyの成立はもう少し先で、
5人揃ったのは同年10月のことで、実質的なデビューには1年ぐらい要している。
この裏ではキャラクタの裏付けとなる小説が作られたり(現在の設定とは結構異なる)、
ガルパのゲーム制作が動き出したりしていたわけだけどね。
ガルパのゲーム制作時に決まったことというのが現在のバンドリを形成している。
元はバックバンドだったRAISE A SUILENのキャラクタ化とかは後付けだけど。
そこが一段落してMorfonica以降は明確に新展開だったということなんだろうな。
もっともMorfonicaはもう5年経って、ガルパでもだいぶ溶け込んでる状態だが。