職場の人が「市議会議員選挙に政治家女子48党とNHK党の候補者がともにいるんだけど」と言っていて、
「自己申告なんですよ」とか言ってみたけど、本当に自己申告なわけではない。
ただ、立候補者一覧に書かれる「党派」というのはそこまで厳格なものではない。
特に地方選挙はなおさらのことである。
党派欄に政党・政治団体の名前を記載するには「所属党派証明書」を提出する必要がある。
もしも提出しなければ「無所属」と記載されることになる。
ただ、政党に所属していても、あえて提出しないことも可能である。
所属政党の公認が得られないために証明書が出ず無所属となる例もある。
そのような場合でも当選後に所属政党の会派に所属していることは珍しくない。
問題は所属党派証明書を誰が発行するかということである。
政党助成金の対象になる「政党」は法人登記が必要だからそれはよいとして、
それ以外の「政治団体」は届出は必要だがそれだけである。
調べてみると同じ名前の政治団体はたくさん存在している。
これらの団体の代表者の所属党派証明書を出せば党派名が記載されるが、
「政党」はともかく「政治団体」はわりと何でもありというのがわかると思う。
さて、冒頭に書いた 政治家女子48党 は政党助成金の対象となる政党である。
今年3月まではNHK党という名前であったものが改名している。
となればNHK党というのは現存しないと考えるのが普通である。
ところがどうもNHK党という政治団体が世の中には存在しているらしい。
政治家女子48党の改名前まで党首だった立花氏が代表者らしいがあくまでも別団体。
というわけで政治家女子48党の所属党派証明書を持参した人と、
これとは別に設立されたNHK党の所属党派証明書を持参した人がいたということ。
立候補の届出は立候補者本人か本人から同意を得た推薦者が行うのが基本だが、
比例代表では政党・政治団体が届出を行うことになっている。
そして、衆議院の選挙区でも政党要件を満たす政党・政治団体も立候補の届出ができる。
政党が選挙区の立候補の届出を行うと、比例代表との重複立候補を行うことができる。
この方法で立候補された場合は、確かにその政党の所属であると明確になる。
ただ、衆議院議員の選挙区でも所属党派証明書を提出して立候補することは可能で、
政党以外の政治団体の名前が党派欄に記載されることはまぁある。
所属党派証明書が正当に発行されたものかどうか、印鑑証明書を添付しろとか、
そういうルールもないので、正当な証明書か確認する手段は乏しい。
そもそも政党・政治団体の届出状況との照合を行っているかも疑わしい。
自己申告は言い過ぎにしても、党派欄の記載はその程度のものである。
政党名がころころ変わる 政治家女子48党 だが、
国会に議席を持ち政党要件を満たす以前から、地方議会に議員を送り込んでいた。
この点では草の根政党という側面はけっこうあったんですよね。
とはいえこれはワンマン政党のごとく党名がコロコロ変わることと相性が悪い。
このあたり新設の政治団体「NHK党」を選んだ候補者の多さにもつながっているのかなと。
政党要件を満たさない政治団体を所属にして立候補する人は多いが、
国政選挙で当選するものはそうそういないのが実情である。
あるいは当選した選挙で政党要件を満たすか。
沖縄県選出の参議院議員、高良鉄美氏は沖縄社会大衆党(アメリカ統治下から存在する地域政党)の代表なのだが、無所属として立候補している。
あえて所属党派証明書を出さなかったパターンですね。
地方選挙だと政党要件を満たさずとも一定の存在感を持つ地域政党もある?
と調べてみたのだが、都道府県議会でまとまった人数が当選してるのは チームしが(滋賀県)・新政みえ(三重県)・都民ファーストの会(東京都) ぐらい。
院内会派としての チームしが と 新政みえ はいずれも立憲民主党・国民民主党所属として当選した議員も含む。
この点では全国政党の別働隊という見方もあるかも。
チームしが の代表の嘉田由紀子氏は無所属で参議院議員に当選しているが、
国民民主党などの推薦あってのことで、現に国民民主党の会派に所属している。
よく考えて見れば「大阪維新の会」というのもそうだった。
同党が全国化した 日本維新の会(政党要件を満たす) の支部でもあるが、
大阪府内の地方選挙では 大阪維新の会 所属として立候補している。
そしたら残るのは 都民ファーストの会 ぐらいですか。