国際航海して深海に潜る小型船舶

つくばエキスポセンターでしんかい6500の模型があったが、

「神奈川」と書かれていて、一体なんだ? と考えて、これは小型船舶なのかと気づく。

調べたところ、しんかい6500は総トン数20t未満のため小型船舶に該当するのだという。


小型船舶は一般的な船舶とは登録・検査の仕組みが異なる。

このようなものがセットで並んでいる船は見たことないだろうか?

船舶番号 (日本小型船舶検査機構)

船舶検査済票という、検査が行われた年と船舶番号の番号部分が書かれたステッカーが貼られている。

そこに続いて船籍港の都道府県を表記することになっている。

しんかい6500も実際にこのセットで船体に表記があるようで……

しんかい6500/フォトギャラリー (JAMSTEC)

確かにありますね。


船籍港というのは一般的には「福岡市」のように市町村の名前で書く。

福岡市の管理する港は博多港なのでかなり違和感はあるがそういうルールである。

なお、東京都の特別区内に船籍港を置く場合は「東京都」の表記になる。

しかし、小型船舶では都道府県名の表記になるという特徴がある。

母船の「よこすか」の船籍港が横須賀市であることを考えると、

しんかい6500も船籍港は横須賀市なのだろうが、小型船舶なので「神奈川」と書くのである。


しんかい6500は世界中で調査を行っているので、航行区域は遠洋であると思われる。

単独で航行するときはほとんど海中に潜っているのでどうでもいい気はするが、

しんかい6500には船籍を表すのは漢字の「神奈川」のみである。

一般的には国際航海に入る船ならば YOKOSUKA のようにローマ字も入るものだが……

実際、母船の よこすか には、船の名前の YOKOSUKA と、船籍港のYOKOSUKA がそれぞれローマ字で入っている。


それで調べたんだけど、どうも国際航海に入る船に船籍港をローマ字で書くルールはないらしく、

国際航海に入る船にローマ字で船籍港を書くのは慣例でしかないらしい。

法令上は船籍港は国字で表記することとなっているので、漢字表記は必須で、

それにローマ字表記を併記するという慣例があるということらしい。

でも、これがないと船籍国を知る手段もないんですよね。

国際航海の際には国籍を表す旗(日本籍の商船の場合は日の丸)を掲げるルールはあるが、

しんかい6500が日の丸を掲げることはあるのだろうか?

海上自衛隊だと船体のペイントで自衛艦旗を掲示しているものもあるけど。

(これは海上での実力行使に軍艦旗が必須だからだろう)


そもそも小型船舶が国際航海というのもなかなかイメージできないけど。

プレジャーボートではそういう用途も一定あろうかと思いますが。

国際航海をする上で船体に表記が必要なものがあって、それが船名である。

実は小型船舶は船体に名前を表示するのは必須ではないらしい。

その上で必要な手続きを行うと国籍証明書が発行される。

これを備え置いて、必要時に呈示できるようにしておけばよいと。


しんかい6500の船籍港が神奈川県だったからこういう気づきがあったけど、

「大阪」とかだと大阪市ってことだなと納得してしまいますからね。

こういう違和感に気づくのは大切ですね。