大井競馬場で東京ダービーがあると聞いて、どうせ有力なのはJRA勢なんだろうけど、
ダートグレード競走というなら地方の他地区所属馬も気になるが……
というので出馬表を見ていたら「兵庫優駿」という文字が見えて、えっ!? と思った。
しかも1着馬、それってすでにダービー馬ってことじゃないの。
兵庫優駿は2023年までは兵庫ダービーと言われていたレースである。
同年までダービーシリーズとしてご当地ダービーを集中開催していた。
2024年から羽田盃・東京ダービーがダートグレード競走(JpnI)に、
ジャパンダートダービーあらためジャパンダートクラシックが秋に移設された。
春2冠・秋1冠のヨーロピアンスタイルに改められたわけである。
この中で芝の日本ダービーに対して、ダートは東京ダービーであることを明確にするためか、
各地の地方競馬のご当地ダービーも表向き廃止になったわけである。
(年末の ばんえいダービー だけは残っているけど)
ただ、実際のところはほとんどは名前を変えただけで残っている。
東京ダービーの前後では各地の元ダービーが盛大に開催されている。
そんな中で今のところ唯一手が入ったのが兵庫ダービーあらため兵庫優駿である。
2024年・2025年は兵庫優駿は東京ダービーの3週後ぐらいに設定された。
東京ダービー→兵庫優駿の転戦も可能な体裁を作ったが、そんなことするのはおらず。
これが今年は一転、5月の連休期間に兵庫優駿が行われた。
あれ? ここって東京ダービーの西日本予選にあたる 西日本クラシック が行われていたのでは?
それで気になって調べたら、今年は4月中旬に前倒しになっていた。
この結果、兵庫からは2頭が東京ダービーに参戦してきた。
ゴッドフェンサー(菊水賞・兵庫優駿 優勝) と ミルトイブニング(西日本クラシック優勝) である。
地元馬相手にしか走ってないのはあるが、ゴッドフェンサーの戦績は立派である。
ここだけ見ると、ご当地ダービーの優勝馬がケンタッキーダービーに集まる姿が重なりますが……
兵庫優駿はダービーって言わないんですけどね。
結果は羽田盃を優勝したJRA所属のフィンガーが連勝、二冠達成となった。
上位4頭はJRA勢が占め、地方勢からすれば面白くない結果。
ただ、それに次ぐ5着はゴッドフェンサーだったんですよね。
実力差は相当あるにせよ、5着賞金に加え、地方馬最先着賞ということで得たものは大きかったようだ。
とりあえずの目標は地元の園田オータムトロフィーだろうけど、
その先はダートグレード競走も視野に入れるんですかね。
この流れを見ると兵庫優駿を連休期間に行うのはよさそうなのだが、
欠点もあってそれが兵庫チャンピオンシップとの関係である。
2024年から兵庫チャンピオンシップは3歳短距離チャンピオンを決めるレースに位置づけられ1400m戦になった。
芝で言うところのNHKマイルカップのようなものである。
JRA勢にとっては待ちに待ったダート短距離の重賞なのだが、
地元勢にとっては1870mの兵庫優駿が同週にあるんですよね。
兵庫ダービーからの歴史や相手関係も考えれば、地元馬はこちらを選びがちである。
距離は違うけど、1400mと1870mどちらも走れるのは多いだろう。
地方馬が地元勢相手のレースを選びがちなのはここに限った話でもない。
羽田盃は前哨戦がすべて南関東で行われるなどの事情もあり、
ほぼJRAと南関東しかいないが、この南関東勢も揃いが悪い。
というのも同時期に船橋で行われる東京湾カップを選ぶものがいるから。
東京ダービーへの出走を確実にするには東京湾カップを使った方がよいという理屈もあるが、
それで羽田盃のメンバーが充実しないのでは問題である。
この状況がどうにもならないなら素直にJRA枠を広げた方がよいと思うが。
JRA勢にしても、UAEダービーやケンタッキーダービーに遠征すれば、
羽田盃と東京ダービーには出られないわけですけどね。
(UAEダービー→東京ダービーは日程的には可能だが、東京ダービーの優先出走権を得る手段がない)
この点では秋にあるジャパンダートクラシックが全国チャンピオン決定戦になっている側面はあるが。
しかしこれも地方所属馬にとってはまた違う観点もあるでしょうしね。