熊本駅というのは、熊本の中心市街地から少し離れたところにある。
汽車の駅が中心部からやや外れたところにあるのは珍しいことではないが、
熊本というのは、本当に駅前には大したものがなくて、バスか市内電車に乗り換えるぐらいしか無い。
それで昨日は電車に乗って宿まで来たのだった。
そんな熊本にとって、中心市街地にある熊本交通センターは重要なバスターミナルである。
日本最大級のバスターミナルであって、市内・県内路線はもちろん、福岡をはじめとする県外路線も多く発着する。
特に福岡~熊本は1時間に3~5本ほど走っており、福岡では天神、熊本では交通センターとお互いの都心を結んでいる。
そう、バスだと熊本の中心市街地までダイレクトに来られるんですね。
そんな交通センターだが、今は野ざらしのバスターミナルである。
えっ、こんなんなの? と驚いたが、実は建て替え工事をやっていて、今年9月には完成する予定だ。
新しいターミナルビルは「SAKURA MACHI Kumamoto」で、バス停の名前は熊本桜町バスターミナルになる。
そんな交通センターから阿蘇へ向かうバスだが、実は予約制なんだよね。
まぁ空席があれば飛び乗りできるし、実際、飛び乗りのお客さんの方が多いぐらいなんだけど。
どうしてかというと、熊本~阿蘇って、大分行きのやまびこ号 か 別府行きの九州横断バスの一部区間を利用するんだよね。
都市間バスとしての体裁があるので予約制だと。阿蘇まででも2時間乗るので高速バス仕様の車両なのは理にかなった話。
以前は熊本から阿蘇へは列車で行くこともできたのだが、熊本地震の影響で長期不通が続いている。
実は2016年に山陰・九州旅行のときに熊本・阿蘇に行く案もあったのだが、地震の影響を考慮してルート変更した経緯がある。
当初の計画では福岡~熊本~阿蘇~別府と列車で通り抜けながら観光する予定だったのだが、
計画してた時点では、熊本~阿蘇でやっとスクールバスが走り始めたとかそんな状況だった覚えがあって、とても観光ルートが引ける状況ではなかった。
そこで、福岡~鳥栖~湯布院~別府と変更して、熊本県内を通らないルートにしたのだ。
実際に旅行してた7月には路線バスで熊本~阿蘇を移動して観光するルートが確立され始めていたので、やろうと思えばできたのだが。
もっとも当時は九州広域で観光客の落ち込みが問題になっていて、別府すら「今の別府にとって、お客様は(マジで)神様です」なんてポスターが掲出されるほど。
その点では多少の変更はあっても、九州を旅行ルートから外さなかったのは救いだったのかもしれない。
列車は長期不通だが、道路も国道57号線はほぼ同じルートなので長期不通が続いている。
そこで、代替ルートとしてミルクロードという外輪山沿いを走る道を通る。
この外輪山というのは阿蘇カルデラの縁ということで、そこから阿蘇に向けて下るところでは絶景が楽しめる。
列車や国道57号線が復活すると、公共交通でこのルートで阿蘇に行くことはほとんどなくなるので、運が良かったのかも知れない。
そして阿蘇駅に到着。営業していて、大分方面の列車は動いているが、本数はごく少ない。
阿蘇駅周辺もあんまり店などないし寂しいもんだが、一応は阿蘇観光のスタート地点である。
今回の阿蘇観光は草千里に絞った。
草千里というのは阿蘇山火口への入口である阿蘇山西駅へのバスで、2つ手前のバス停のあたり。
ここは草原が広がり、放牧地として使われ、そして阿蘇火山博物館がある。
現在、阿蘇山では噴火警戒レベル2ということで、火口見学ができなくなっている。その割には駅とかバス停とかに書いてないんだけど。
火口見学ができないなら、草千里の火山博物館とその周辺の散策を中心に考えるべきだろうと。
といっても雨なんで、散策向きではないのだが、幸いにして草千里周辺の見通しはそれなりによく、景色はいろいろ楽しめた。
観劇用に持ってきていた双眼鏡でいろいろ観察していたが、確かに牛が放牧されていてのんびり過ごしていた。
一方で、斜面の崩落が多く見られたが、阿蘇山周辺は熊本地震によって多くの土砂災害が引き起こされた。
もともと地質的に不安定ということもあり、揺れの影響が現れやすかったそうだ。
火山博物館では、阿蘇カルデラができて、今の阿蘇山になるまでのことがいろいろ紹介されていた。
阿蘇カルデラができるきっかけとなった大噴火の再現VTRなんてのもあった。
阿蘇山は日本でも活動が活発な火山の1つだが、安心して観光できるのは、これまでの経験によるところが大きい。
阿蘇山の場合、火口付近に湯だまりがあるのだが、火山活動が活発化してくると、これが乾き、表面に浮き出した硫黄が燃え出すなどの変化が出てくる。
その他、火山性ガスの変化、火山性ガスの濃度が高まること自体が危険だが、これも予兆である。
これらの事情を考慮して噴火警戒レベルを定めていて、現在のレベル2というのも、火口に近づくのは危険だが、今すぐ遠くまで危険が及ぶことはないと判断した結果である。
実際、4月にレベル2になってから、小規模な噴火をしましたからね。
阿蘇駅に戻ってきて、熊本行きのやまびこ号に乗って、熊本空港で降りた。
阿蘇観光した後に空港に直行できるのは便利というのは、今回、阿蘇へ向かう大きな動機でもあった。
空港にはおよそ2時間前に到着したが、よく考えると国内線の空港って、
エアサイド(制限エリア)には、座るところはあっても、売店やレストランはほとんどない。
かといって、ランドサイド(一般エリア)には座るところがない。こりゃ困ったな。
というところで思い出した。会社の福利厚生で作ったゴールドカードでラウンジに行けば座れると。
そこでこのBlogを書いている。こういうときに使えるんだね。
そんなわけであとは無事に飛行機が飛んでくれれば、今回の旅行はおしまいだ。