イエローカード2回の意味

サッカーワールドカップはスペイン優勝で閉幕した。

特に試合を見ていたわけでは無いのだが、後から試合について調べると、

アルゼンチンの選手がイエローカード2枚の退場で10人になり、

これで延長戦でスペインが得点を得るきっかけの1つになったようだ。


そもそもイエローカードというのは警告を示すためのものである。

イエローカードを呈示されただけでは、警告に留まり退場にはならないが、

イエローカードに値する反則を繰り返せば、退場になるということで、

まさにその通りのことが起きたという話なのだけど……

なお、この場合2回目のイエローカードの呈示後にレッドカードを呈示して退場を示すことになっている。

このため、2回目のイエローカードによる退場は イエローカードとレッドカードを重ねたマークで表示されている。

1発退場の場合はレッドカードだけで表示されるので、これで区別できる。


イエローカードというのは同じ試合で2回受けなければ大丈夫なんてことはなく、

ワールドカップでは試合をまたいで累積2枚のイエローカードを受けると、次の試合は出場停止になる。

これはレッドカードで退場になった選手が出場停止になるのと同じである。

このためイエローカードを受けた選手は、以後慎重なプレーが求められるという事情がある。

もっとも今回のワールドカップにおいては、グループリーグ終了後と準々決勝終了後にこの回数はリセットされる決まりがある。

いつまでも2回目のイエローカードを気にしないといけないわけでもない。


実はアルゼンチンは敗戦後に乱闘により1人レッドカードを受けているので、

この決勝戦ではアルゼンチンは2枚のレッドカードを受けている。

イエローカードにせよ、レッドカードにせよ反則であることは確かだが反則の内容は考える必要がある。

今回話題になったのは対立場面で口を覆うという反則である。

なんのこっちゃという感じだが、差別的発言が映像に残らないようにするため、

口を覆うということが横行していたそうで、その対処らしい。

このルールで大会中2人退場者が出ているのが嘆かわしいことである。


なかなか審判の対応も一律ではないという話もありますが。

特にVARの適用により思いがけない反則が認定されるなんてことも。

W杯今大会初、“VARによるカード対象訂正”から退場処分 相手の警告取り消し→スイス代表FWがシミュレーションで2枚目退場 (Yahoo!ニュース)

端的に言えばイエローカードを間違えて出してしまったのだが、

VARのルール上、このケースではイエローカードをなかったことにはできず、人違いだったという扱いにしたという。

そもそも審判がイエローカードを出さなければ、反則と認定されることもなかったかもしれないという事案である。

誤審を防いだという点では意義はあったが、ちょっと違うんじゃないと。

しかもこれで2回目のイエローカードで退場というのもなかなか。


なので表面上のイエローカードやレッドカードの数だけで測れる部分だけではないのかもしれない。

ただ、チームごとに傾向があることは確かであって、

アルゼンチンがラフプレーが多いということはある程度確かであって、

決勝戦という次の試合がないという状況も重なってこういう結果になったのかなと。

スペインは辛抱強く戦った結果の優勝だったのかも。

カスタマイズ可能な貨物駅?

前にCities:Skylines IIでBridge&Portsというアドオンを買った話を書いた。

Bridges&Portsを買う

大きな理由としてはカスタマイズ可能な貨物港が欲しかったというのがある。

この他、フェリーの追加や航路を越えられる橋の追加がある。

航路を越える地下鉄橋はこのアドオンで初めて導入されている。

(このときは航路を越えられないか? と書いたが、ちゃんと越えられた)


このBridges&Portsのカスタマイズ可能な港なのだが、

どうもこれを貨物駅として使うということもできるらしい。

というのもカスタマイズできる要素の1つに貨物列車の発着場があり、

これを付けると港の貨物を貨物列車で往来させることも出来る。

従来の貨物港にも貨物列車の発着場を拡張するオプションはあったので、それと同じ。

一方で船の発着場であるガントリークレーンは必須要素ではない。

なので、貨物列車の発着場と他いろいろ集めれば、カスタマイズ可能な貨物駅になるということである。


結局のところ貨物港だろうが貨物駅だろうが従来のタイプは渋滞が起きやすい。

カスタマイズ可能な港・駅であればより処理能力が高いわけである。

面積的にはどうでしょうね。

今回は 中ぐらいの港 をベースに作ったが、これで基本の貨物駅より若干大きい程度である。

小さな港をベースに作ればもうちょっとコンパクトかなと思うけど、あまり変わらない気はする。


このカスタマイズ可能な港にはよくわからない要素もあって、それが旅客船ターミナルである。

岸壁にガントリークレーン同様に設置できる施設である。

別に旅客港を作るよりはずっとコンパクトなものの、

基本的には貨物の流れと人の流れは違うものなわけで、一緒に扱う意味もよくわからない。

岸壁に付けて歩道で港の外にあるバスターミナルにつなぐという使い方で、

旅客船関係の人は港のゲートは通らないわけでなんのことやらと。

貨物港があるところなら小さな旅客船ターミナルを作れますよということだと理解している。


このゲーム、いろいろな要素が巨大という話はあるのだけど、

標準パッケージ向けのパッチで車両基地などは小さなものが追加された。

特に地下鉄はスペースが限られる中に導入するのに車両基地が巨大では大変と、

「終着点地下鉄車両基地」というのがとても役立っている。

鉄道もコンパクトな鉄道基地ってのが追加されたけど、劇的に小さいという感じでもない。


貨物駅を作ったのも初期からの市街地を通って貨物港に行く流動をなんとかしたいというのがあったが、

大きな影響を与えるほどではなくなったが、なかなか大変である。

郊外に高速道路を敷いて、できるだけそちらに回ってもらうようにしたり、

ある程度は意図通りに動いているが、昔からの導線も使われなくなったわけではない。

でもパッチで昔よりはだいぶ賢くなった気がしますね。

非予想系の野球くじの意味

以前より話はあったのだが、スポーツ振興くじの対象に野球を加えることについて、

NPBのオーナー会議で進めようという話が出たそうである。

プロ野球オーナー会議、野球くじ検討 勝ち負け選べぬ非予想系で (毎日新聞)

ただし、非予想系に限るとのことである。


野球賭博というのは日本における大きなタブーである。

野球というのは投手の力により結果が左右される部分が多く、

意図を持って勝敗を操作することができる場合がある。

このあたりが過去に野球賭博のスキャンダルを生んでいる理由らしい。

このため、スポーツ振興くじの対象にするとしても、予想系はやめようと。

非予想系であれば、この試合はホームが勝ちを買おうとか、そういうことはできない。

ゆえに故意に試合結果を操作する理由もないということである。


ただ、非予想系というのは野球でなければならない理由もない。

現在のスポーツ振興くじの売り上げの9割が非予想系のBIGシリーズが占めている。

背景には様々事情はあろうと思うが、totoは難しいというのもあったと思う。

そこで1試合予想あるいは競技会予想のWINNERが導入された。

WINNERは本当にわかりやすいのか?

サッカーワールドカップでも日本戦を中心にWINNERで楽しんでいる人は見ますが。

ただ、控除率が50%と高いこともあって、スコアも含めて予想してなんとかで、これはこれで難易度が高い。

昨年の売り上げは28億円、スポーツ振興くじ全体の2%程度である。


そこで野球を非予想系のくじの対象にするメリットを考えて見ると、

やはり試合頻度で、概ね月曜以外は毎日試合があるわけだ。

BIGは基本的に週1回の発売である。

木曜か金曜に締め切って、週末の試合結果で結果が出る形である。

さらにサッカーに比べると得点のバリエーションが多い。

このため1試合から取れる数字も多いと言える。


ただ、非予想系ということは別にスポーツくじである必要もない。

数字選択式の宝くじはかなりの頻度で抽選会を行っている。

それでもさすがに毎日ではないだろうと思ったのだけど、

ナンバーズ4・3は月~金の週5回も抽選会が行われている。

ロト7, ミニロト, ビンゴ5は週1回、ロト6は週2回なので、

1000万円以上の高額当選が狙えるものでは、ロト6の週2回が最多ですが。

あと、もう1つあるのが公営競技の重勝式投票券である。

ランダム式では競輪・オートレースにいろいろ設定されている。

基本的には毎日レースがあり、何らか買うことはできるが、売り上げとしてはどうなんでしょう。

税制面の問題もあり、高額当選狙いよりはオートレースの「当たるんです」の144万円程度がよいだろうと書いたこともありますが。

おいしいところ狙いの車券?


さて、その上で何を予想対象にしようかということを考える。

いろいろ方策はあるだろうが、MEGA BIGの両チームの合計得点というのはよい指標に思う。

さらに野球の場合、イニングごとの数字というのも使えそうだ。

野球の特性上、得点が入ると大きな数字になることがある一方、無得点に終わるイニングも多い。

そこで昨年のNPBのイニングごとの得点分布を調べた。

プロ野球ヌルデータ置場/2026年度版

これを元に推定すると6イニング(両チームの3イニング)合計得点は、

0点:23%, 1点:22%、2点:18%, 3点:14%, 4点以上:23%

という形で若干3点というパターンが少ないが、だいたい均等に並びそう。

1試合を1~3, 4~6, 7~9回と区切ると、それぞれから5通りの数字を3つ作れる。


NPB 6球団全てが試合を行えば1日6試合だが、必ずしも揃わない。

でも、少ない場合でも3試合程度は行われているようだ。

3試合から5通りの数字を9個作ると、その組み合わせ数は195万通りとなる。

BIGと同じ1口300円、控除率50%、全て一致の1等に当せん金の80%を割り当てると、

1等当せん金は理論上は2.3億円となる。けっこういいのでは?

野球というのは雨天中止も多いが、3試合ならドーム球場の試合で多くは構成できそうである。

こうすると不成立となることも少なくなるのかなと。

BIGは一部試合が行われなくても、その試合はすべて的中扱いで結果が出ることがある。

ただ、キャリーオーバーも考えるとよい仕組みとも思えない。

そもそも中止にならなければそれに越したことはない。


というわけで野球くじもそれはそれで有望そうだとして、

どうしてこれまでNPBは消極的だったのか、そして積極姿勢に転じたのか。

スポーツ振興くじ では 試合開催機構 に開催経費の一部を補助できる規定がある。

試合開催機構とはJリーグとBリーグのことである。

このことを指してWINNERの説明には「売上は応援するクラブにも還元される」と書かれている。

ところがNPBは各チームとも球場や放送・映像配信などで大変儲かっているわけである。

なのでスポーツくじからの分配金というのはあまり期待していないと。

ましてやこれまで野球賭博はタブーとされてきた経緯もある。

WINNERで新たに投票対象になったBリーグはWINNERをファン獲得の呼び水にしたい思いもあったかもしれない。

でも、野球はやるとしても非予想系、これでは試合への興味も生まない。


ただ、そこから転じたことには野球の将来も考えてのことがあったようで、

この日の会議では野球振興活動について報告された際、少子化や中学校の部活動の地域移行などが進む中、野球振興のための新しい組織作りに向けての財源確保が喫緊の課題となっていることが示された。

そもそもスポーツ振興くじの収益金は地域スポーツのために多く使われている。野球も当然恩恵は受けている。

野球をスポーツ振興くじの対象にしたところで野球が受ける恩恵が直接増えるわけではないように思う。

でも、そうじゃないんですね。ここで言っている「野球振興活動」はNPBの事業である。

すなわちNPBはスポーツ振興くじの試合開催機構としての分配金を、

NPBが行う野球振興活動に投じて、地域の野球をできる環境を維持していこうと。


そもそも非予想系というのがどうなのかという疑問はかなりある。

これが売れたとしても結局はBIGや宝くじの売り上げを食うだけではと。

でも、週6日試合のある野球の特徴を生かして売り上げを伸ばせれば、

日本スポーツ振興センターが行う全スポーツに渡る助成と、

NPBが行う野球振興活動の両面で、地域スポーツとしての野球を支えられる。

こういう理屈は確かにあるのかなと思った。

サンダーバードの新車が欲しい

昨日、北陸新幹線の話を書いたが、北陸新幹線が京都・大阪に到達するまでのお役目であろうサンダーバード、

新車導入に向けて動いているらしいという話が報じられていた。

JR西日本、特急「サンダーバード」2030年度にも新型車両 快適性向上 (日本経済新聞)

確かにこの車両のまま20年以上持たせることはないのは明らかだが、

直感的には早いなという気がする。


そもそも北陸新幹線の敦賀~金沢の開業により、北陸特急の運行区間は大幅に短縮された。

この中で経年が進んだ車両を廃車にして、比較的新しい車両を使えばよい。

このことは2015年の金沢~長野の開業時にすでに仕込まれていた。

このときも余剰となる車両がでたが、特にはくたか号の車両が余剰となった。

JR西日本は北越急行所有のはくたか号車両を買い取り、自社の車両ともども しらさぎ号に転用した。

1995年ごろ製造で、はくたか号で160km/hを出してた車両なんだという。

金沢に新幹線が到達したときにも余剰の車両は出たのだが、

在来線特急としては廃止された はくたか号の車両をしらさぎ号に転用し、

比較的新しかった元々のしらさぎ号の車両を近畿圏の他の特急に転用したという経緯があったそう。

このときから しらさぎ号 が最後の活躍の場と決まっていたようだ。

(新幹線が開通して車両工場が遠くなる)


過酷な環境で長年使われた車両はボロボロといってもよいものである。

しらさぎ号自身も運行区間が大幅に短縮され余剰車両がでたが、

それでも不足する分はサンダーバードの余剰車両で代替されると思っていた。

ところがまだわずかに旧型の681系が残存しているのである。

しかも繁忙期対応のために置いているとかではなく、毎日走ってるらしい。

さらにサンダーバード自身も増結用の3両編成に一部681系が残っているそう。


なんであんなに走っていたサンダーバードの車両をもってしても、

今のサンダーバード・しらさぎ号の車両を賄うことができないのだろう?

予定通りなのか誤算なのかわからないが、誤算らしいこともある。

1つはサンダーバードの利用が堅調なこと。

全席指定化もあり十分な座席数を確保する必要もあるのだろう。

もう1つは奈良方面の特急、まほろば(休日運転)と らくラクやまと(平日運転)である。

国鉄時代の1967年以来となる奈良県内を走るJR定期特急である。

このための専用車を683系で2編成用意したんですね。

他方面も通勤特急の充実化により、683系の転用先が予想以上に多くなったのかも。

ちなみにしらさぎ号の車両は らくラクびわこ の車両も兼ねている。

というか、らくラクびわこ は 車庫と米原駅の回送代わりである。


というわけで残ってしまった681系の代替分を買うんでしょうね。

ところでかつて北陸方面の特急といえば、交流電化に対応しているのが必須条件だった。

ところが琵琶湖環状線のときに敦賀まで直流電化になったので、

現在のサンダーバード・しらさぎ は交流電化に対応する必要が無い。

このためサンダーバードの新車は直流専用になるのではないかと思われる。

折しも はるか号も新車への代替の話が出ている。

この2つはほぼ同仕様で対応できると思われるが、全く同じになるかは知らない。


まだ683系は走り続けるだろうから、特に心配はしていないのだが 能登かがり火号 というのがある。

金沢~和倉温泉を結ぶ特急で、JR西日本の特急では唯一交流電化への対応が必要である。

厳密に言えば、同区間には観光列車の 花嫁のれん もあるのだが、これはディーゼルカーである。

(なぜディーゼルカーなのかというと、将来的にのと鉄道など非電化区間を走る可能性も考えたかららしい)


能登かがり火 は和倉温泉発着のサンダーバード他に由来する列車で、

2015年に和倉温泉発着の各種特急をほとんど能登かがり火に集約した。

サンダーバードは1往復だけ残ったが、これも2024年には能登かがり火 に振り替えられた。

石川県内の北陸本線はIRいしかわ鉄道に移管されたので、

七尾線はJR西日本が石川県内で経営する唯一の在来線路線となっている。

この区間だけ特急が生き残ったのはそのような事情もある。

しかし、飛び地なだけでなく、特別仕様の車両が必要なのも面倒ではある。

でも、新幹線接続特急としての意義があるし、石川県との関係もあるし、やめられないだろうなとは思いますね。

将来的にどのような車両を用意するのかは見物かもしれない。


しかし、まだあの車両がしらさぎ号に残っているというのは衝撃だったな。

敦賀発着になってまもない頃にしらさぎ号を使っているのだが、

本当に使い込まれた車両だなと思っていたので。

やっと勇退だと思ったら、案外そうでもなかったと。

これよりもっとボロい車両がいたことは事実なんでしょうけど。

桂川駅を新幹線が通るメリット

北陸新幹線のルートについて、前々から敦賀~小浜~京都~学研都市(松井山手)~新大阪 と結ぶ方向ではあったが、

これでほぼ固まったようで、このとき京都市内の駅は桂川駅に併設される案で行くようである。

ここに至るまでのプロセスは気になるところはあるけど、結果は妥当かなという気はする。


この小浜~京都というルートはトンネルありきではあるものの、

かつて鯖街道との1つである周山街道(国道162号線)のルートである。

(もっとも一般に鯖街道と言えば現在の左京区を経る若狭街道を指すが)

かつてこのルートには国鉄バスが設定されており、現在もその一部が高雄・京北線として残存している。

このような観点では歴史に裏付けられたルートということもできる。

この周山街道の福王子付近と松井山手駅を概ね真っ直ぐ結ぶと桂川駅付近を通る。

桂川駅を経由するのはこのようなルートの合理性が1つの理由である。

かつての北陸新幹線の計画では大阪まで直線的に結び、亀岡市内に駅を作ることになっていたが、

この場合、京都市内との往来が制約の多い嵯峨野線になるのに対し、

桂川駅の場合はJR京都線(東海道本線)なので京都駅との往来がよい。

あと、洛西口駅も近いので、ここまで行くと四条方面との往来もよい。


もっとも桂川駅への新幹線駅併設はけっこうな大工事になると言われている。

京都市の郊外とはいえ地下駅となり、地下構造物の都合で相当深くなる。

深い地下から這い出てきて、京都駅まで2駅というのは、あまり便利ではないのでは? という話はある。

この点で対照的なのが京都駅の南側に駅をつくるという案だった。

ここだとそんなに地下深く掘る必要はないし、歩く距離もそこそこである。

工期も桂川経由より若干短く、費用面もそんなに高いものではない。

この点では有力とみた人もいたようだが、不採用となりそうだと。


計画図を見る限り、このルートは主に堀川通・油小路通で京都市街を縦断するものである。

このルートは都市高速が作られたり、計画ルートになったりしており、

京都市街では比較的開発の余地があると考えられているエリアでもある。

この地下をズドンと抜けようという話ではあるのだが、

その周囲に目を向けてみると、地域の理解を得ることの難しさを感じるものもある。


現在の近鉄京都線、当初の構想は伏見エリアを地下で通過するものだったらしい。

ところが当地は酒造りが盛んな土地で、地下水に影響があっては困るということで、

高架構造が採用されたという経緯があるそうだ。

このことは北陸新幹線の計画を立てる上でもかなり慎重に考えたようで、

京都駅から久御山車両基地まで直線的に向かうのではなく、早々に桂川を渡っている。

南側のルートがなかなか無理がありそうに見えるのはこの都合である。


京都市内を縦断する地下鉄道といえば、やはり烏丸線が筆頭でしょうが。

烏丸線が開削工法で作られたが、これがとても大変だったのである。

地表から掘っていくといろいろ遺跡が見つかるからである。

この埋蔵文化財の調査に時間を要したことからハケで掘った地下鉄なんて言われることも。

このように想定外に時間を要するリスクが高いのが京都市街の地下工事である。

さらに烏丸線は地下水への影響も大きく、まだ当時は井戸水を使う世帯も多く、問題になったという。

このあたりは北陸新幹線の懸念事項としても言われているところである。


ただ、これらの問題はシールド工法ではほぼ問題にならない。

シールドトンネルは地下水位への影響が生じにくい。

地表から掘り進むと地下水脈の分断などが避けられないが、シールド工法であれば防げる。

また、地表を掘らなければ遺跡が出てくる心配もない。

このため、例え京都駅を通るルートであっても沿線への影響はほとんどないと説明は出来る状態にあった。

ただ、これまでの経緯もありそれなりの苦労はあるだろうと。


課題はまだいろいろあるんですけど、桂川経由で腹をくくれば話は進むのかなと。

次の大きな課題が建設費である。長大トンネルに京都市内や大阪府内の地下トンネルなど、

新大阪~敦賀の工事費が高いということは散々言われていた。

B/Cが1を超えないという問題は、新大阪~高崎全体で計算することで乗り越えられることになった。

ただ、依然としてこの区間の建設費が高額であるという問題はある。

誰がどのような割合で負担していくかというのは難しいことで、

行政としてはできるだけ貸付料で賄うようにしたいという話はあるものの、

JRとしては貸付料が増えるのは嫌がるので、この調整が難しい。

北陸新幹線の高崎~長野の開業からそろそろ30年となり、ルールの見直しの機運もある。

北陸新幹線全体としてはJR西日本・東日本とも貸付料を払う余地はあるので、

どれだけの額をどれだけの期間払ってもらうか。これが問題でしょうね。

バイトオーダーを選んでunpack

簡単なデータ変換を行うスクリプトをRubyで書いていた。

なんでRubyかというと、他の目的でRubyを使っている環境だったから。

処理を書いている中で、そういえばエンディアンを指定して整数とバイト列を往来するにはどうすればよいのだろうと。


Rubyではバイナリデータも文字列として扱うようですね。

Rubyでは文字列にエンコーディング情報が付加されているのだが、

ASCII-8BITってのがバイナリデータを扱うエンコーディングだと。

文字列を数字の配列に変換するためにはunpackメソッドを使うそう。

それでサンプルコードを見るとこんなことが書かれていた。

int_le = bytedata.byteslice(idx,4).unpack("L<")[0]
int_be = bytedata.byteslice(idx,4).unpack("L>")[0]

そもそもpack, unpackというのが慣れないところはあるが、

“<“という記号は一体何を表しているのかと気になった。


pack, unpackってのはPerlに由来しているのかな?

$text = pack("C*",@byte);
@byte = unpack("C*",$text);

のような感じで文字列$textと1byte単位の配列@byteを変換するのが典型的な使い方。

それぞれ引数の”C”がunsigned charに対応するというわけである。

ここには2byte以上の型もあり、32bit符号無し整数に対応するのが”L”である。

ただ、この”L”はバイトオーダーが環境依存である。(多くの場合はリトルエンディアンと考えられているが)

そこで “<“を付加するとリトルエンディアン、”>”を付加するとビックエンディアンと指定できる仕組みがあると。


こういうのってPerlにもあるのかと調べたらあるらしい。

もっともPerlでもRubyでもそうなのだが、ビックエンディアンの32bit符号無し整数は “N” でも表現できるそう。

なぜ “N”なのかというとネットワークバイトオーダーという意味らしい。

こちらの方がPerlでは一般的な書き方のようである。

逆にリトルエンディアンの32bit整数は “V” と書くそう。


このあたりは環境によりいろいろあるという話だが。

ただ、ちょっと前に.NET Frameworkのこの手の処理の実装例を見て驚いたんだけど……

BitConverter Class (Microsoft Learn)

この中でビッグエンディアンに対応させるためにはどうするかという話で、

IsLittleEndianがtrueならば、Array.Reverseでバイト列の順番を反転する処理を入れるとなっている。

果たして.NET Frameworkが動く環境でビックエンディアンがあるのかは疑問なのだが、

これを見て、実行環境のバイトオーダーと不一致ならばバイト順を反転させることで対応してくれということらしい。

もうちょっとなんとかならんのかと思うが。

フランス生まれで国籍を得る方法

ちょっとした国際問題なのですが……

フランス代表に「フランス人いない」 スペイン元首相コラムに猛批判「人種差別的暴言だ」仏メディア猛反発 (スポニチAnnex)

サッカーワールドカップで大活躍のフランス代表チーム、代々フランス人って人はあまりいませんねと。

これはどうも本当のことらしい。両親とも外国人というのがけっこういるらしい。

フランスは国籍について基本的に血統主義であるにもかかわらずである。


日本でも片親が外国人の日本人というのはしばしばいて、

今回のワールドカップでゴールキーパーとして大活躍だった鈴木彩艶選手もそうである。

父ガーナ人なのだが、母が日本人で埼玉県生まれである。

地元の浦和レッズからプロ入りして、今はイタリアのチームに所属している。

でも、こういう話ではないらしい。


そんなわけでフランスの国籍制度を調べてみた。

フランスでは国籍を取得する手段が大きく4つある。

出生、成年到達時の自動取得、宣言、帰化である。

日本と共通する部分もあるが、日本とは異なる条件もしばしばある。


出生時の国籍取得だが、少なくとも片親がフランス人、フランス生まれで両親が不明、これは日本と同じ。

フランス生まれで両親から国籍を引き継げない場合というのもあるが、対象者は限られそう。

特徴的な条件として、少なくとも片親がフランス生まれという条件がある。

これは二重出生地主義というフランス特有のルールである。

フランス生まれの人はフランス国籍を取得せずとも、その子はフランス国籍を得るということである。

もっとも後で書くルールを鑑みると、フランス生まれでフランスに住み続けていればフランス国籍を取得するケースが多そうだが。


次に成年到達時の自動取得だが、フランス生まれでフランスに居住して18歳を向かえると自動的に国籍を取得するというものである。

11歳以降で通算5年以上フランスに住んでいるという条件も必要である。

さらに宣言による取得というのもあるが、ようは届出による国籍取得である。

フランス生まれでフランス居住による国籍取得は宣言による取得もあって、

こちらは13歳以上で要件を満たしていればその時点で取得できる。

フランス代表チームで両親とも外国人という選手の多くは、これらのフランス生まれでフランス居住を続けた場合に該当しているそう。

フランス人の養子・配偶者・兄弟姉妹(18歳未満)・親や祖父母(65歳以上)も宣言による取得の対象である。


帰化については、これは日本と似て、フランスに一定の居住歴があり、

原則として成人で、素行が善良で、語学などフランス社会の同化を証明できることが求められる。

外国生まれで幼くしてフランスに渡ってきた場合、フランス国籍を取得するとすれば帰化なのだろう。

このパターンはフランス代表チームでは少なく、コンゴ共和国出身のブライス・サンバ選手が該当する。

コンゴ代表チームに呼ばれたこともあったが、帰化によりフランス国籍を取得してフランス代表チームに参加することにしたそう。

当然、こういうのもあるが全体としては少ないということである。


フランス生まれで成人までの一定年数をフランスで過ごせばフランス国籍を取得するのは出生地主義とも言えるが、

アメリカやアイルランドの出生地主義とはまた違うものである。

アメリカの出生地主義は単純にアメリカで生まれればという話で、

親のアメリカ在留資格は問わず、短期滞在でも不法滞在でもよい。

無条件というのはいろいろ問題があるようで、補正を加えた国も多く、

アイルランドは出生地主義を基本としながら制限を加えた国の1つである。

アイルランド島ならOK

アイルランド島はアイルランド共和国とイギリスの北アイルランドがあるが、

アイルランド島で生まれればアイルランド国籍を得る可能性がある。

ただし、少なくとも片親がアイルランド国籍、イギリス国籍、アイルランド島に長期滞在である必要がある。

アメリカほど容易ではないが、両親が外国人でありながら、生まれながらにアイルランド国籍は存在するということである。


日本では両親が外国人で日本で生まれたからといって、それだけでは国籍取得はできない。

日本で帰化が認められるための要件はいろいろあるのだけど、

基本的には生計を維持できる成年でなければいけないわけである。

このため就労していない子が単独で日本国籍を取得することはできない。

ただし、親が日本国籍を取得すればその限りではない。このため親子揃っての帰化が基本である。

帰化にあたってのハードルはいろいろあるが大きくは2つではないかと思う。

1つは外国の国籍を放棄すること。これは外国出身者には非常に重いわけですよね。

もう1つは素行が善良であることである。

外国人というのは日本人よりも手続きが多いが、それらを欠かさずやってなければ素行不良ともなりかねない。


この素行が善良であるということは、永住許可の要件にもある。

日本で育った外国人が日本で住み続けるにあたって、永住者であるかは大きな差である。

親が永住者になれば、子も同時に永住者になるのが通例である。

永住許可にも素行が善良であること、生計を維持できることなど求められる。

なので就労していない子が単独で永住許可を得ることが原則できない。

しかし日本人・永住者の子・配偶者はその限りではなく、親子揃っての永住許可が原則となる。

永住許可が出ないと日本の学校を卒業しても日本国内での就職が困難になりかねない。


いずれのケースにおいても、親の都合で要件を満たせないというのが問題である。

ここを脱するためには、日本で働きながら善良に暮らした上で要件を満たす必要があるが、

これらの要件を幼い内に満たしている人に比べると面倒がある。

その点ではフランスで生まれてフランスに住み続ければフランス国籍を得るというのはよくできた仕組みだと思う。

フランスでは重国籍は特に問題ないので、そもそも問題にもならないが、

日本で親子揃っての帰化だと親は出身国の国籍を放棄する必要があるかもしれないが、

日本育ちの子だけ国籍を放棄すれば良いならハードルはかなり下がりそうである。


日本は歴史的に特別永住者という国籍ではない特別な地位を与えられた外国人がいる。

元は朝鮮籍・台湾籍の日本人、あるいはその子孫ということでは日本人と扱ってもよさそうなのだが、

国籍唯一の原則など考えると、日本人と扱うのもそれはそれで問題だったのかもしれない。

長い年月が経ち、帰化したりで特別永住者の数は減り続けているが、

帰化の手続きさえしなければ、何代でも韓国籍など維持して、日本に住み続けることができる。

一般の永住者もそうなのだが、日本としては外国人として定住するという道を基本としてきたのではないか。


どの方法がよいとも単純には言えませんけどね。

ただ、出生地主義は移民で形成された国には適しているが、

そうでない国にとっては違うんじゃない? という思いがあるんだと思う。

日本はかなり厳格な血統主義で、重国籍は解消することは前提だが、

日本に居住しないまま何代経っても、日本人の子は日本人である。

(ここに何らかの制限が設けられている国はしばしばある)

ただ、日本で生まれ育っただけでは日本国籍にはならない。

さらに言えば、元植民地出身者への国籍取得優遇策もない。


フランスも今の制度になるまでには様々な経緯があったようである。

二重出生地主義は移民の子孫をフランス市民と認めるルールの中では古いもののよう。

血統主義を基本としながら、どこからフランス市民とするか探った結果のようだ。

いろいろ参考に出来る考えもありそうに思える。


ところで冒頭の話だが、フランスでは非難の嵐だそうだけど、功利主義のような面もあり……

フランス国内の移民問題は今も続いているが、代表チームだけは特別。勝てば、すべてが前向きになる。移民を容認する社会的な環境の変化もあって、フランス代表の「アフリカ化」は進む。

(「フランスって、アフリカだよね」 W杯で顕著に現れた「9/11」…欧州で進む”アフリカ化” (FOOTBALL ZONE))

なのでフランスでの非難もどれぐらい額面通りに見たことかなとは思いますが。果たしてどうなのだろう。

リヤカーを引いた特定原付?

前々から気になっていたことなのだけど……

glafit及び セイノーグループ【地区宅便・日祐】、特定小型原動機付自転車を活用した次世代型配送オペレーションの実証を開始 (glafit)

ダイレクトメールや小型荷物の配達にglafitの電動サイクル(特定原付)を使う実証実験をするという話で、

NFR-01Proの後ろにサイクルトレーラーを付けた車がある。

道路交通法を読んでいると特定原付が牽引することを想定した規定があるが、

果たしてこの車に対する法令の適用はどうなるのかという疑問である。


そもそもという話ですが、自転車や原付はリヤカーを牽引することを想定した規定がある。

自動車(排気量125cc超のバイク含む)が牽引する車両はナンバープレートが必要だが、

自転車や原付の場合はただのリヤカーを牽引することができる。

ただ、それぞれリヤカーを牽引すると様々な制約を受けることになる。


自転車の場合、最も大きな制約が普通自転車に該当しなくなるということである。

普通自転車の要件には、長さ190cm・幅60cm以下、側車がないこと、幼児用座席を除き1人乗りであるなどあり、

さらに「他の車両を牽引していないもの」である必要がある。

普通自転車に該当しなくなると、歩道の通行が一切認められなくなる。

歩道の押し歩きも認められなくなる。軽車両として車道の押し歩きが必須になる。

市内で宅配業者がトレーラー付きの自転車を使っているのだが、

なぜか歩道にあるのをよく見るけど、あれは認められないはず。


また、道路標識の「自転車」は普通自転車を指すので、

「自転車を除く」車両通行止め(歩行者専用)や一方通行にも従う必要が生じる。

道路交通法の規定による自転車歩行者専用の規制がある場合も通行できない。

これは自転車道を通行できる自転車・特定原付以外の車両が通行できないことを表しているが、

牽引している車両は自転車道を通行できないためである。

生活道路の規制にこれらの方法を使っている地域では制約が大きい。

一方で「軽車両を除く」「自動車・原付」の規制はトレーラーの有無は関係ない。

トレーラーを付けても軽車両であることに変わらないためである。


特定原付がリヤカーを牽引する場合どうなるかという話である。

まず、歩道モード(特例特定原付)の定義を見ると「他の車両を牽引していないもの」という条件がある。

このため、歩道モードに切り替えて通行が認められた歩道を通行することは出来ない。

また、自転車道の通行も認められないし、歩道の押し歩きも認められない。

ゆえに自転車歩行者専用の規制がある場合は通行できなくなる。

一方で標識令では別に指示がない限りは特定原付は普通自転車と同様の規制を適用するとなっているので、

標識の「自転車」はトレーラーを付けた特定原付も含むのだろうか。

これはどうも想定と異なるところがあるような気がする。


東京都だと「自転車歩行者専用」の規制はあまりなくて「自転車を除く」の規制が多いので、

こうなるとトレーラー付きの特定原付は歩道モードにして歩道を通れない以外はほぼ制約がないのかもしれない。

ところが、この冒頭の記事を見ると、歩道通行モードへの切替を特色の1つと考えているようである。

ということはこれはリヤカーの牽引ではないのか?


もしかすると、このトレーラー部分も合わせて1台の特定原付という意味なのかもしれない。

NFR-01Proは全長130cm、後ろに60cmまでなら加える余地はある。

幅60cm以内を満たす必要もあるが、これは満たしてるんじゃないかな。

そして特定原付には車輪数の制約がない。4輪でも問題はない。

もし全体として特定原付の制約を満たすものであれば、歩道モードにして通行が認められた歩道を通行することもできる。

積載制限はリヤカーの場合は120kg、原付一種の積載装置の場合は30kgと差があるが、30kgで十分だろう。


もしかすると以前、普通自転車が2輪または3輪と規定されていたのは、

自転車+リヤカーで普通自転車の要件を満たすことを防ぐためだったのかもしれない。

ただ、現在は普通自転車は4輪以下という規定になっている。

このため2輪+2輪であれば普通自転車の要件を満たす可能性はある。

実際、そのようなトレーラー付きの普通自転車が存在するのかは知らないけど。

なお、普通自転車には車輪数の制約があるが、自転車というだけなら制約はない。

自転車というのは人力で漕いで動かす車の多くが該当するため。


この車輪数の制約というのはバイクの方がより厳しい。

三輪以上の「二輪」

排気量50cc以下または出力0.6kW以下の電動車であれば、車輪の数によらず道路運送車両法上の原動機付自転車にあたる。

この中には特定原付も含まれる。特定原付は車輪数の制約がない。

それを超える場合、3輪以上であれば原則的には検査対象軽自動車になる。

ところが側車付きの二輪車という概念があって、道路運送車両法上は二輪の軽自動車扱いになることがある。

2輪であれば50cc超125cc以下(出力0.6kW超2.4kW以下)は原付二種になるところ、

原付二種は側車付きのものが認められていないので、一気に軽自動車扱いになる。

タイヤが3つ以上付いた原付二種があるとすれば、リヤカーの牽引しかないってことですね。


特定原付でも無関係ではないが、原付のリヤカー牽引では最高速度は25km/hに制限される。

一般原付なら元々30km/h制限だからそれより少し厳しい程度だが、

原付二種の場合はもっと速度を出せることも多いはずでたいへん厳しい制約である。

この規定はおそらく特定原付にも適用されるはずだが、

そもそも20km/hのリミッタがあるので、あまり問題にはならないはず。

もちろん牽引ではなく、全体として1台の車として扱えればこの制約はない。

充電しながら音楽が聴けるケーブルの謎

最近はコンセントの付いた列車も多いけど、

USB Type-Cでイヤホンを接続していると、同時には充電できない。

ちょっと不便だなと思っていたので、メルカリでこんなのを買った。

ハイレゾ対応 給電付き USB Type-C変換ケーブル(高耐久モデル) MPA-C35CSDPDBK (ELECOM)

新品で買うとけっこうするのだが、買って不要になった人が安くで出品していた。

これと一般的なアナログ接続のイヤホンも中古で安く買って組み合わせれば完成。


これとUSB Power Delivery対応のACアダプタと組み合わせると、

急速充電しながら、音声を出すことができていた。

というわけでとりあえず目的は達成出来そうである。

ただ、ふと気になったのである。どうやってUSB Type-Cからの音声出力とPDのネゴシエーションを両立しているのだろうと。


最近のスマートフォン・タブレットPCでは3.5mmミニジャックが付かないことが増え、

有線での音声出力手段がUSB Type-Cコネクタのみということも増えた。

このような機器の場合Type-Cのコネクタからアナログ音声出力ができる「Audio Adapter Accessory Mode」に対応しているのが普通で、

この場合はコネクタ形状の変換だけで3.5mmミニジャックを出すことができる。

規格上はこの方式はオーディオジャックへの変換のみが認められ、

ヘッドホンから直接Type-Cのコネクタを出す場合は適用できないそう。

すなわちDAC内蔵でなければType-C接続のヘッドホンは作れないということである。

本当にこのルールが守られているのかはよくわからないけど。


で、これとUSB PDは共存できるのかという話だが、できなさそうな気もするけど、できるという文献もあってよくわからない。

ただ、今回購入したケーブルはAudio Adapter Accessory Modeではなかった。

商品説明をよく読んでみると「DAC搭載」という記載がある。

ノートPCに接続してみるとUSB Audioとして認識して音を出せた。

というわけでUSB 2.0のオーディオデバイスと、USB PDの共存ということのようである。


ここでふと気になったのだが、USB PD対応のACアダプタとの組み合わせであれば、

給電能力を通信でACアダプタからスマートフォンに伝達できそうだが、

昔ながらのUSB BC(5V×1.5A)の場合は給電能力の伝達ができないのでは? と思った。

USB BCというのはUSB 1.1/2.0の通信ラインD+,D-をショートすることで1.5Aまで供給できることを示す仕組みである。

本来USB 1.1/2.0では500mAまでしか電流を引くことができない。

これでは充電に遅すぎるので1.5Aに拡張したのがUSB BCで長い歴史を持つ。

(Appleはこれを2.4Aに拡張したり、いろいろバリエーションはあるようだけど)

でも、このケーブルではD+/D-はUSBオーディオに接続されているはず。


というわけで、Type-A~Type-Cのケーブルを使って、充電器と変換器を繋ぐと、

なんとスマートフォンの表示は「急速充電中」になった。

これは予想外だった。5V×500mAの範囲で充電する「低速充電中」になると思ったから。

果たしてこの急速充電がどのようなプロファイルでの充電を指しているのかはよくわからないけど、

5V×1.5Aより大電力じゃないと急速充電を名乗るには値しないと思うが?

でも、そのためには接続されている充電器の能力をUSB PD以外の方法で把握しないといけないと思うが。


どうにもよくわからないので、調べていると、このケーブルにはUSB PDのコントローラも入っているのではと。

tomorrow56 (ThousanDIY)  / 【100均ガジェット分解】(69)オーディオDACを内蔵して「充電しながら使えるUSB Type-C変換ケーブル」 (note)

USB Type-Cではデバイス→ホストという向きに電力を送ることもできる。

この双方向給電の管理はUSB PDにより実現されているそう。

この変換ケーブルは双方向給電が必須である。

DACを駆動するには電力が必要で、充電器がないときはスマートフォンから供給する必要があるが、

充電器があるときは充電器からスマートフォンとDACに電力供給が行われるためである。

世の中には2つの機器と通信ができるUSB PDコントローラというのがあるようで、

このコントローラが充電器・スマートフォン双方とUSB PDのネゴシエーションを行っているのではないかということである。


そう言われると合点が行く部分もあって、それがこの仕様である。

USB Power Delivery対応 ○(最大27W対応)

27Wというのは9V×3Aのことだと思う。

USB Type-Cのケーブルで最大60W対応というのをよく見るが、20V×3Aまで対応という意味である。

3A超の電流を流す場合、安全面からケーブルをeMarkerで識別しなければならない。

裏返せば20V×3AまではType-Cのケーブルは通る可能性があるということである。

でも、このケーブルは単に電力を右から左に送るだけではなく、DACも搭載されている。

おそらくその都合、電圧も上限を決める必要があったのではないか。

単なるケーブルであれば制御は出来ないが、USB PDのコントローラがあれば、

充電器側が9V以上に対応していても、これを切り捨てるという対応ができる。


USB PD非対応の充電器を正しく認識できているのかはよくわからないが、

正しく認識した上でスマートフォンに見せていれば一応問題ないことになる。

でも、実際そういう挙動になっているかはよくわからない。

充電器の給電能力以上に電流を引いてしまうとトラブルの元なので、

ここは正しくコントロールできてないと危ないのだけど……


というわけで思ったよりは複雑な変換ケーブルだった。

ここまで賢いなら何でも出来ますよねという感じでしょうかね。

県外に行く人も使ってほしい空港

前から噂には出ていたが、富山空港に新しい愛称「富山高山すし空港」が付いた。

即日適用だったらしく、Webサイトの表記は変わったが、空港の看板は「富山きときと空港」のままである。

特徴として県境をまたいだ「高山」の名前が入ったことがある。

飛騨地域への訪問者も利用してほしいという意図があるようだ。


富山空港は富山県が管理する地方管理空港である。

このような地方管理空港の愛称名に隣接地域の名前が入るものとしては「萩・石見空港」という先例はある。

といっても萩までは相当離れているのだが。

ただ、かなり珍しいことではある。

大阪国際空港について外国語表記では”Osaka Itami Airport”のような表記に統一した話もあるが、

これは混乱防止のためなのでちょっと事情が違う話でもある。(そもそも伊丹市にも空港はかかってるし)


一方で航空会社が隣接地域の名前を使ってアピールする事例は他にもあって、

春秋航空の「佐賀(近福岡)」「茨城(近東京)」はやや特異的な表記である。

佐賀空港はオフィシャルには「九州佐賀国際空港」と九州の玄関口をアピールしているが福岡とは言っていない。

この言い方は春秋航空しかしていないのだが、こういう表記は他の空港にもあるらしい。

それが「小松(金沢・福井)」である。

これは石川県・福井県がJAL・ANAに要望して2006年頃には実現した表記らしい。


この表記に至るまでには歴史があり、それが福井空港である。

福井空港は滑走路1200mで、現在は定期便がないが警察・消防のヘリは常駐している。

この空港は昔は定期便はあったのだが、この滑走路の短さではさっぱり使い物にならない。

福井県も拡張を検討したのだが、実現性がないという結論に至った。

一方で小松空港、正確に言えば航空自衛隊小松基地に併設された小松飛行場も近い。

このため福井県は小松空港に乗っかった方がよいと考え、石川県と共に小松空港の利用増進を図ることになった。

小松空港が北陸の空の玄関口として確たる地位を手にしたのは福井県の助力もあったわけである。


そもそも富山空港がこの愛称を言い出したのも新幹線開通後の手詰まり感があるのだと思う。

富山空港は神通川の河川敷にある空港でいろいろ制約が大きい。

新幹線開通前は東京線の需要が大きかったが、開通後は厳しい状況である。

そこで国際線の誘致を考えているのだろうが、現在は国際線定期便は全て運休中。

ここは小松空港とは対照的で、こちらは国際線が好調である。

国内線も東京線はかつてほどの利用はないが、福岡・那覇・札幌と鉄道と競合しない目的地も多い。

あと小松は貨物もあるんですよね。カーゴルックス航空が昔から乗り入れている。


国際線の就航地というのはある程度固まる傾向はあるように思っていて、

北海道における新千歳はその最たるものではないかと思う。

国際線の方が伸びしろがありそうと考えるのは容易だが、

それが実現するかというと、これはかなり偏りがあるのかなと。

富山県も小松空港に乗っかった方が……という意見もありますが。

しかし、福井~小松は県内移動も同然の近さだけど、それとは違いますからね。