自転車と歩行者が安全に利用できる道路はできるか?

昨日、こんなニュースが流れた。

「自転車は車道」徹底へ 警察庁、歩道の通行許可見直し (asahi.com)

表題を見ると大げさに見えるが、自転車走行可の歩道の基準を歩道の幅員2mから3mに引き上げるということ。

市街地では歩道が3.5mとか確保されてる道路も多いし、それほど変わらんかなと。

ただ、危なっかしいなというところはとりあえず歩道の走行は禁止されることになりそう。


一方で自転車道などの整備を進めようという話がある。

奈良市内の国道24号奈良バイパスでは現在、自転車道の設置が進められている。

二条大路南一丁目から四条大路一丁目の間ではすでに供用されている。

今後、四条大路一丁目から西九条町南までの区間も順次整備されることになるよう。

国道24号奈良高架橋側道における自転車道が3月11日(木)からご利用頂けます (奈良国道事務所) (pdf)

かなり立派な構造で、両側に自転車道と歩道をつくり、その間を街路樹や柵で区切った構造になっている。

気になるのはどうやって自転車道のスペースをひねり出したかということである。

どうも資料を見るからには、四条大路一丁目より北では1車線あたりの幅を狭くして、南では側溝にフタをすることで作り出したよう。


こうして整備できればよいのですが、なかなかここまで立派なものを整備できるところばかりでもない。

あと、奈良バイパスは歩行者・自転車の走行の錯綜が問題となっているとは言うけど市街地を走る道路というわけでもない。

市街地ではさらに考えないと行けないことがあるはずである。それがバスのことですね。

バス停付近では歩行者・自転車に加えてバスを待つ人・降車した人が混在することになる。

さあ大変だ。


一応その答えらしきものは大阪で見ている。

長居公園通を走るバスに乗っていた時歩道をみていたのだけどよくできてるなと思った。

長居公園通は自転車は歩道走行可だが、線などで区切って車道側を自転車、端を歩行者が走行することになっている。

大阪の幹線道路はこのようになっていることが多い。

ただ、1つ問題なのは、これは自転車道という扱いにはならないんですね。

一応、歩道通行区分を示す標示を行えば、自転車は車道側しか走行できないし、歩行者は端をできるだけ歩行しなければならないとなっている。

が、いずれも必ずしも守られていないのが現状で、歩行者が車道側を歩いてることも、線より端を自転車が走っていることもある。

なので実際のところこれが役立っているかと言われると怪しい面もある。

バス停ですが、その部分だけ街路樹をとりはらって、そこに屋根付きのバス停を整備している。

これが大正通なら停車帯をつぶしてバス停にするところなのですが。(参考 : 道路が広ければよいアイデアだが)

これでバスを待機する人は自転車より車道側で待機できるようになり、乗降も自転車と干渉せずにできる。

ただ自転車走行部分を横断することにはなるので、自転車側にもバス停注意との標示がなされている。

このように車道側から バス停・自転車・歩行者 と並べることで、一応この問題を解決しようとしているわけ。


ところが、これが成り立つのは片側2車線以上確保されている時に限られる。

というのも片側1車線の道路の場合、バスが停まると道路をふさいでしまうので、バスポケットを整備することが望ましい。

バスポケットなしならば、さっきいったように街路樹の代わりにバス停を置いてというのが成り立つけど。

さて、ここでどうやって自転車・歩行者・バス停・停車するバス・走行する他の自動車がうまく共存できるのか。大きな悩みである。

というのもバスポケットは歩道を削って作っているところも多い。

バスに乗る人が待機する上に、幅が狭いというのだから、ここを自転車が走行するとぐちゃぐちゃになる。

自転車が歩道を走行するのは無茶と言うものである。

かといってバス停付近で自転車が車道を走ると、バスの停車・発進の邪魔になってしまう。

バスポケットを設けてしまうとバスを自転車が追い越すこともできてしまうからね。

自転車が車道を走行してはいけないのは自転車道が整備されている時だけだから、特に問題は無い。が、どう考えても邪魔である。

これ、うちの学校の通学路で起きてることなのよね。どうすればいいんだろうね。


自転車は原則車道走行ということで、車道に自転車走行レーンを作るという試みもある。

だいたい停車帯をつぶしてということになるが、これも似たような問題が生じる。

自転車走行レーンはあくまでも車道、当たり前だけど自転車レーンは一番左に設定される。

ここで駐停車する車両は車道の左に寄らないといけないから、自転車レーンをつぶして駐停車する必要がある。

停車した車両がバスなら乗降が終わればすぐ発進するから、バスが発進するまでバスの後ろで待つことはあまり問題ではない。

が、実際には待ってられないぐらいの時間にわたって駐停車する車両もいる。

駐車禁止でも5分以内の荷物の積みおろしは停車だし。駐車禁止にしても問題は解決しない。

こうなると自転車は中央に出て駐停車車両を追い越すか、歩道に逃げる必要がある。これじゃあ意味がない。


結局のところは道路の幅とお金に行き着くんですよね。

道路の幅が広くてお金がかけられるのなら自転車道を整備すればいいんですから。

ついでにバス停も自転車道と車道の間に作ればいい。

ところが現実にはそんな道路はほとんどない。

いまのところは自転車は車道を走るか、十分な幅があって自転車走行可の歩道の車道側を走り、

歩行者は自転車走行可であれば自転車が走りうることを考慮して車道近くは歩かないようにする必要があるのかなと。

まぁ車道を安全に走れれば問題ないですからね。自宅~駅は交通量がそう多くない道路を走るので全区間で車道走ってるけど。

ただ、そうもいかない区間があることも事実ですから、そういう区間で安全に利用できる方法を見いださんといかんね。

けど幅が狭かったら拡幅せんかったらどうにもならんしどうしたもんだか。奈良バイパスは側溝埋めたら拡幅できたからよかったけど。