なぜ普通自転車専用通行帯なのか

たびたびBlogで「自転車専用通行帯」と書いているのだが、

正式な名前は「普通自転車専用通行帯」である。

ただ、普通自転車以外の自転車もここを走行できる、というか走行しなければならない。

特定原付もそうで、必ずここを走行しなければならない。


そもそも専用通行帯について。

従来、専用通行帯というのはほとんどがバスに関するもので、

バスの記号と「専用」と書いた標識を車線の上に付けた上で、

路面には「バス専用」という標示をしているわけである。

補助標識で対象となる車両の種類を書いている場合も多いのだが、

  • 「バス」の範囲を制限する: 路線バス, 通学・通園バス, 通勤送迎バス
  • 「バス」以外の対象車両を書く : タクシー, 自二輪

普通は補助標識って範囲を狭めるために使われる物だと思うのだが、

タクシーや二輪に範囲を広げる使い方も見られる。


バス専用通行帯なのだが、バス以外にも通行できる車両があることが知られている。

「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」の専用通行帯の意味を見てみると、

交通法第二十条第二項の道路標識により、車両通行帯の設けられた道路において、特定の車両が通行しなければならない車両通行帯(以下この項において「専用通行帯」という。)を指定し、かつ、他の車両(当該特定の車両が普通自転車である場合にあつては特定小型原動機付自転車及び軽車両を除き、当該特定の車両が普通自転車以外の車両である場合にあつては小型特殊自動車、原動機付自転車及び軽車両を除く。)が通行しなければならない車両通行帯として専用通行帯以外の車両通行帯を指定すること。

ここに冒頭に書いた普通自転車専用通行帯の答えも書いてあるけど……

バス専用通行帯について言えば、下線を引いた部分がポイントである。

専用通行帯を指定すると、指定された車両は必ずその車線を走らなければならない。

(ただし右左折や追い越しのために一時的に他の車線に入るのはOK)

一方で専用通行帯から締め出される他の車両からは小型特殊自動車・原動機付自転車・軽車両が除かれている。

これらの車両はいずれも一番左の車両通行帯を走らなければならない車である。

一番左の車線がバス専用通行帯でも、小特・原付・軽車両はそこを走るという意味になる。

地域によっては右側車線にバス専用通行帯が設定されることがあるが、その場合は関係ない。


さて、話は戻って普通自転車専用通行帯について。

普通自転車専用通行帯は車道の端に取り付ける専用の標識もあるが、

道路の上に付ける専用通行帯の標識に自転車の記号を書いたものでもよい。

路面には「自転車専用」と標示することになる。

通行止め標識の自転車の記号は普通自転車に限らず全ての自転車なのだが、

専用通行帯で自転車の記号は「普通自転車」という意味らしい。


さっきの定義を見てもわかるのだが、普通自転車専用通行帯には特別なルールがあり、

専用通行帯から締め出される他の車両が「特定小型原動機付自転車及び軽車両を除き」となっている。

普通自転車専用通行帯は一番左の車線に設定されるはずなので、

これが設定されると小特・一般原付については一番左の車線を走ることができなくなる。

なので普通自転車専用通行帯以外の車線を走行することになる。

一方で普通自転車以外の軽車両、特定原付については走行可能である。

これらの車両は一番左の普通自転車専用通行帯を走行することとなる。


結論から言えば、一番左の車線に普通自転車専用通行帯が設定された場合、

専用通行帯を走行しなければならない車両は、軽車両(自転車含む)と特定原付、

走行してはいけない車両は自動車(小特含む)・一般原付となる。

ゆえに普通自転車専用通行帯は殊更に「普通」自転車であることを強調する必要はないはず。


もっとも、普通自転車とそれ以外の自転車の差異を常に意識しているかは怪しくて、

補助標識で言う「自転車」は普通自転車と特定原付を指す用語であって、

普通自転車以外の自転車は「自転車」には含まれないわけである。

「自転車歩道通行可」とは言うけれど、この標識の正確な名前は「特例特定小型原動機付自転車・普通自転車歩道通行可」であって、

普通自転車以外の自転車は歩道通行が禁止されている。

そこはあまり厳密に使い分けられていないというのが実情である。