「22/7」というコンテンツあるいはアイドルグループがある。
「デジタル声優アイドル」という触れ込みで、TVアニメが放送されたことも。
プロデューサーとして秋元康さんが関わっているとか。
一般公募のオーディションで選ばれた人にキャラクターを付けるという形でやっている。
2016年にスタートしてから、このプロジェクトから去る人も出ているのだが、
その中で当時リーダーだった帆風千春さんの卒業理由が「声優として新たなステップに進みたいと」とあったのは衝撃を与えたと言われている。
22/7のリーダー帆風千春、2月にグループ卒業 (音楽ナタリー)
おそらくは22/7に在籍したままでは声優としてのキャリアは広がらないということだろうが、
「デジタル声優アイドル」と銘打ったプロジェクトがそれではいかんだろうと。
その後、ブシロードの芸能部門である響に「千春」が所属したという。
明確には書かれなかったが、22/7の帆風千春あらため千春だったという。
そして、同事務所所属の愛美さんの妹であることが明かされる。
(もともとそういう噂はあったが、特に語られていなかった)
実は事務所の面々にも愛美さんの妹というので知られた存在だったらしい。
姉妹ともども芸名で名字が取られたとネタにしていたが。
22/7を去ってかつての芸名にこだわる必要が無くなり、本名の「千春」部分だけ残ったという理由であろうが。
(ちなみに姉の方は声優としては寺川愛美、歌手として愛美だった時代があり、これを歌手の方に統一したという経緯があるそう)
事務所を移り、確実に活躍の場は増やしつつあるようである。
突然こんなことを書いたのは、林鼓子さんを見て思い出したからだが。
これも「Run Girls, Run!」というユニットにさかのぼる。
「Wake Up, Girls!」(WUG)の妹分として登場。WUGの作中にもキャラクターが付いて出たらしい。
WUGという作品は完結し、ユニットも2019年に活動を終えて解散している。
その後、Run Girls, Run!はユニットとしての音楽活動は続いていたが、
これも今年3月を持って終わってこのユニットは解散している。
これとほぼ同時期に林鼓子さんがラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の優木せつ菜 役を引き継ぐことになった。
(前任の楠木ともりさんが持病のため降板することになったため)
たいへん人気の高いコンテンツなので一気に話題になった。
これだけでも大きな話だったのだが、もう1つあった。
それがバンドリの新バンド「MyGO!!!!!」のドラム 椎名立希役であることが明かされたこと。
MyGO!!!!!については以前「覆面ガールズバンド」として話題にしたが。
TVアニメ化など動くにあたってこの覆面が取られた形である。
なお、林鼓子さんは3月末をもって所属していた81プロデュースを退所している。
現在はフリーランス、こういうのは声優では珍しくないが。
これを見て本当にこれと似たようなことがあった人を思い出した。
それが中島由貴さんである。
アース・スター エンターテイメントが行った一般公募のオーディションで選ばれ、
「アース・スター ドリーム」という声優アイドルユニットを結成する。
声優としてはアース・スター関係の作品への出演が主だったが、
それ以外のところにもしばしば抜擢され、大きな転機となったのがアイドルマスターシンデレラガールズの乙倉悠貴役への抜擢(2017年2月発表)だった。
その後、2017年12月でアース・スター ドリームから卒業してソロ活動へ……
ということになったのだが、ほぼ同時にこのユニットは完全崩壊する。
そこに2018年3月にアース・スターのマネージメント事業が廃業が重なった。
他の事務所に移籍するもの、声優として廃業するものとある中で、
中島さんは1人だけで「ビーフェクト」という事務所で独立したのだった。
その後、同年5月、バンドリのRoseliaのベース、今井リサ役を引き継ぐことに。
(前任の 遠藤ゆりか さんの廃業に伴うもの)
確かにベースをやってたという話はあったのだが、それがこういう形につながるとは。
中島由貴さんが上で書いた2つの役を得たのもアース・スター時代のこと。
自社コンテンツ以外でも活躍の場を模索したのだろうが、結果に結びついたものは少ない。
アース・スターのマネージメント事業の廃業後に、廃業したものが多かったのはそういうことでしょう。
養成所から再スタートを切った 高尾奏音さん は今ではなかなかの売れっ子だし、
そういう逸材がいたことも確かではあるんですが。
(アース・スター時代にも自社関係以外の仕事をやっていたみたいだけど)
そんな所属タレント1名でスタートしたビーフェクトも今は4名いるそう。
その1人、吉宮瑠織さんは明言されてはいないが、22/7からの転身らしい。
当時の芸名は 海乃るり ということだから、本名にしたのか。
これもまた新たな活躍の場を求めたのか。
かつてのファンへの配慮か、まだアニメやゲームで目立った活躍がないのにトークイベントが多く行われているのが印象的。
というわけで一般公募で集めてユニット組んで声優として殴り込みという作戦は、
けっこう試みられてきて、活躍するものも出てきているのは確かだが、
全体的にはなかなかうまくいっているとは言えない気がする。
WUGとかRun Girls, Run!は81プロデュースという大手事務所が付いており、
さすがにそれぐらいバックアップ体制があればよいと思うが。
それでも一律にうまくいくものではないけど。
そんな事情を考えたとき22/7ってよく続いてるなとか考えてしまうが。
コンテンツとしては全然ダメという状況が続いていて、
メンバーの作品外での活躍を広げることもできてなかった。
それでも新規メンバーを公募・補充して続いてるみたいなんですよね。
アイドルとしては一定の成果があるので満足ということなんかね。
そんなことしてるから冒頭に書いたような離脱が起きるんだろうに。