PCR検査に頼りすぎたんじゃないの

先日、新型コロナウイルスの変異株のことをいくつか紹介した。

ウイルスの変異にこれほど苦しめられるとは

大阪府を含む世界各地で苦しめられているB.1.1.7系統、

ブラジルを中心とした地域で苦しめられているP.1系統のことを紹介している。

これはこれで問題なんですが、PCR検査で検出しにくいという変異もあるらしい。


仏 PCR検査で検出されにくい変異ウイルス見つかる 219人感染か (NHK)

3月末に流れたニュースなんですけどね。

PCR検査というのはウイルスの遺伝子のうち、変異しにくい特徴的な部分を増幅して検出する仕組みで、

すなわちPCR検査で検出できないなら、それはもはや別のウイルスということになろうと思う。

でも、これはそういうわけじゃなくて、検体の取り方によってはちゃんと検出できたとのこと。

鼻やのどの粘膜や唾液のウイルス量が少なくなるという特徴を持ってるんじゃないかとのことである。

そんなのもありなのかって思っちゃうけどね。


しかし、確かにウイルスが勢力を広げるためには、このような特徴を持つのは確かに合理的である。

無症状者に網羅的なPCR検査を実施するような場合、そこで検出されると隔離されることになる。

そうして隔離された人から勢力を広げることはできないということである。

しかし、ここをすり抜けることができれば、その人は陰性のお墨付きで、あれこれすることになる。

そうすれば、その人はより多くの人にウイルスをばらまき、ウイルスは勢力を広げることができるというわけである。


まぁそこまで想定していたのかといわれるとなんとも言えませんが、

PCR検査をしてるから大丈夫という話ではないってことですね。

もともとウイルス量が感染初期では検出しにくいという話はあったわけですから。

検出されようがされまいがするべき対策は同じであり、

その点では確定診断以外の目的でPCR検査をするということが正しくないということになる。

そもそも風邪のような症状があればむやみに出歩いてはいけないのだから、

この点でも確定診断があろうがなかろうがやるべきことは変わらない。


それはそれで正論なんですが、そうはいっても無症状の感染源がこれだけ問題になっている以上、

不十分であったとしても何らかの方法で感染源を少しでも除去したいというのはもっともな要望であり、

そのために渡航前にPCR検査を要するとかいうことをしているわけですけどね。

ただ、そういう選別を繰り返すと、PCR検査で検出しにくいという変異が勢力を広げやすくなる。

鼻や唾液などから検体を取って確定診断をするというフローが無効化されるようなことになれば、

これはより厄介なことになるんじゃないかという気はする。

現状そこまで深刻な問題にはなってないんですけどね。


なんてことをこのニュースを見て思ったんだけどね。

「帰省前に…」 大型連休にPCR検査の列 (読売テレビ)

これに対する答えは検査結果が陰性であってもするべき対策は変わらず、

大阪府の状況を考えれば、住民は厳重な感染防止策が求められているということであろうと思う。

もちろん移動する事情はいろいろですが、密接な状態が続く会食などは慎むべきということになろうと思う。

もちろん、業者は「陰性だから安心です」という言い方はしないんですけどね。

でも、そこを正しく解釈できるほどに客は賢くないと考えるのが相当ではないか。

客にそれだけの分別があるならば、連休前や連休始めに行列ができるということがおかしいのだから。