競艇でフライングするのも無理はない

競艇でのフライング時の様子を収めた動画を見ていた。

この動画を見るまで、競艇でそんなにフライングする訳がわからなかったのだが、

実際に見てみると、これはフライングするのも分からないではないなと思った。


競艇を見たことがなかったから知らなかったんだけど、

競艇のスタート方法は陸上競技や競馬とはかなり違う。

BOAT RACE GUIDE/独特なスタート方法 (BOAT RACE)

スタートラインより手前から頃合いを見計らって、スタートして、

スタートラインをスタート後1秒以内に通過するという方式をとっている。

スタートよりも早く通過してしまうとフライング、1秒以内に通過できないと出遅れとなり、いずれも失格になる。


競馬の場合、スタートしないとゲートが開かないから、普通はフライングが発生しない。

陸上競技の場合、スタートから0.1秒以内にスタートするとフライングになる。

なんで0.1秒以内だとフライングなの? って話だけど、ピストルの音に反応して走り出すまでは最短でもそれぐらいかかるという考えだ。

ただ、いずれも常識的なスタートをしていればフライングは起きないはずである。

それに比べると競艇のスタートはかなりシビアに思える。

もちろん選手はフライング・出遅れとならないようによく調整しているのだろうが。


フライング・出遅れとなった場合、その舟に関わる舟券はそのまま払い戻しになる。

なのでフライングが起きたことを観客に伝えるということはかなり重要なこととなる。

スタート後に妨害・転覆などで失格となった場合は払い戻しとならないので、特に重要だ。

この方法も競艇場によっていろいろなのだが、住之江競艇場で全ての舟がフライングとなった様子を収めた動画を見てみると、

スタート直後に実況者が「お知らせいたします。第○レース、スタートにおきましてフライング欠場挺があるかも分かりません」

と予告した上で審判が「1番挺、2(ふた)番挺、3番挺、4番挺、5番挺、6番挺、フライング欠場」と宣言していた。

このあたりのやり方は競艇場により差があり、西日本では審判が直接、観客に伝える方法が多いようだが、

東日本では実況者を通じて伝えることが多い傾向にあるようだ。


ただでさえ舟が6隻しかない中で、フライングした舟に関わる舟券が全部払い戻しになるというのはインパクトが大きい。

フライングした舟が1隻だったとき、単勝・複勝ならば6通りある中で1通りが払い戻しとなるだけなのだが、

1着・2着の順番も当てる2連単だと 6P2=30通りのうち5通り、順番を決めない2連複だと 6C2=15通りのうち5通りが払い戻しとなる。

1着~3着の順番も当てる3連単だと 6P3=120通りのうち5C2×3P3=30通り、順番を決めない3連複だと 6C3=20通りのうち、5C2=10通りが払い戻しとなる。

たった1隻だけでも3連複だと半分は払い戻しになってしまうわけだから、すさまじい話だ。

これが2隻になると、2連単では18/30、2連複では9/15、3連単だと96/120、3連複だと16/20が払い戻しですからね。


競艇といえばこんなエピソードがある。

モーターボート競走の生みの親である笹川良一さんは現在の箕面市の出身ということで、箕面市は住之江競艇場でのレースを主催している。

競艇黎明期から箕面町・豊川町(いずれも現在は箕面市、笹川さんの出身は豊川町)が共同で狭山池で競艇をやっていた。

後に狭山競艇場は大阪・住之江に移転しており、その頃には箕面町・豊川町は合併して箕面市となっている。

そんな箕面市には競艇からの収益金が入ってきている。

箕面市は北急を千里中央から箕面船場・萱野に向けて延長することを決定したのだが、ここには競艇の収益を使うことになっている。

公営競技で儲けるのも楽じゃないらしいけど、住之江競艇場は特に盛況として知られているので、

そんな中で箕面市の儲けは相当なものだという話である。すごいねって。