内部から自発的にアクセスしてもらわないと

職場の人に呼び止められ、こんな相談を受けた。

  1. 遠方の試験サイトで数ヶ月間に及ぶ試験を行う
  2. 測定器を設置して長期間データを記録する
  3. 2.のデータをインターネット経由で取得したい
  4. 試験サイトにはインターネット環境がないので、情報システム部門に依頼してモバイルルーターを借用した
  5. これと無線LANゲートウェイの組み合わせで測定器をインターネットに接続できるようにした

さて、どうすればよいと。難しいことおっしゃるな。


知ってる人には難しいが、知らない人には何が難しいかわからないことである。

この測定器はネットワークに接続されていれば、Webブラウザなどで接続して、

それで現在の状態を確認することが出来るわけですよね。

それを念頭にインターネットに接続する方法を用意したわけだが、

インターネットから測定器に接続するというのはなかなか現実的な話ではない。

NATが障壁であろう。携帯電話網からグローバルIPへ行き着くのは不可能だろう。


そこで「うーん」と考えて測定器をポチポチ操作すると、

測定器側から自発的にネットワーク経由でサーバーに接続するモードが2つあった。

1つがFTP、もう1つがSMTPである。

社用のFTPサーバーがあればよいが、さすがに社外向けにそんなものは標準では持ってない。

もう1つのSMTPも社用のものはないが、これはGmailでも使えばよいと言える。

Gmailアカウントでアプリパスワードを発行して、これで安全にSMTPにパスワードログインできる。

これを使って測定器からGmail経由で社内にメールを送ってもらえばOKである。

標準設定ではTLSが使えなくてビビったが、ちゃんと設定すれば使えたのでよかった。


ただし、この方法では測定器の現在の測定値が定期的に送ることしかできなかった。

(他の設定もあるが今回の用途にもっとも適する設定はこれ)

本当は定期的に蓄積した測定データを送って欲しかったのだができないらしい。

ただ、非常に長期間の試験をすることからしてわかるが、この試験は変化がゆっくりなはずなので、

そのときの測定値が定期的に送られてくるだけでもかなり意義があるので、これはこれでよいだろうという話になった。


というわけで、結果的にはモバイルルーター・無線LANゲートウェイ・測定器の3点セットで足りたが、

測定器が自発的にサーバーに接続する機能を持っていなかったり、

あるいは測定器のサーバー接続機能では不十分な場合は、ゲートウェイとしてPCを設置する必要があっただろう。

とはいえ、そのPCを設置したところで、どうやってデータを安全に送るかという問題は残る。


各種のリモートアクセス方法を使って社外から社内へデータを送ることはできるが、

これはワンタイムパスワードが必要だし、ずっとコネクションを維持することは出来ない。

定期的に認証をリフレッシュする必要がある。当たり前と言えばそうですが。

そういうことが問題とならない社外のサービスを使う必要がある。

そんなのある? と思ったけど、そういえばアレが使えたなというのは思い浮かんだ。

まぁいずれにせよPC置けば簡単という話でもない。


もっともこの問題は測定器のメーカーがクラウドサービスを提供していて、

これを使うとモバイルインターネット経由でリアルタイムでデータを収集し、

それをWebブラウザで表示したり、いろいろできるということで、やはりこういうのはニーズがあるんだろう。

簡易的には今回の方法でよかったわけだが、より複雑なデータ収集ならこういうものを契約するのは1つの方法だったわけである。