二級水系のような一級河川

今も昔も近所を流れる川は一級河川ばかりである。

こんな川が一級河川? という人もいるけど、一級水系に属する河川はすべて一級河川であるため、

特に内陸県にとってはほぼ全ての河川が一級河川である。

東京都も多摩地域はほぼ多摩川水系か荒川水系に属するため一級河川である。

唯一の例外が町田市と相模原市の間を流れる境川(二級河川)である。


一級水系は国が治水・利水の責任を負うという考えがある。

それ以外の二級水系については、都道府県が責任を負うという形である。

一級水系に属する河川を一級河川、二級水系に属する河川を二級河川という。

二級河川はすべて都道府県(一部は指定都市)の管理である。

一方、一級河川は国管理の区間があるが、実際には指定区間という都道府県(一部は指定都市)の管理する区間も多い。

なお、これらの河川にあたらないが市町村が河川に準じた扱いをするべきとしたものを準用河川という。これは市町村管理。


というわけで、一級河川の指定区間と二級河川は管理上は同じようなレベルにあるわけですね。

一級河川は必要であればいつでも国管理にできるので、ダムを作る場合にその前後を国管理にすることはよく行われている。

全体的な治水・利水の方針は国で決めて、都道府県はそれに従って管理するということであろう。

とはいえ、調べてみると思いのほか都道府県に委ねられている部分が多いエリアもあることがわかった。


荒川水系に着目すると東京都内では荒川は国管理だが、それ以外は全て東京都管理である。

清瀬市や青梅市あたりでは埼玉県側に流れていく荒川水系の河川があり、

これは一級水系の末端という都道府県管理となる典型的な区間と言えそう。

それとともに隅田川と神田川・石神井川など隅田川の支川というのもある。

これらの川は荒川に合流することなく海まで注ぐ。

でも、なんで荒川水系なのかというと、隅田川はもともと荒川の本川で、

荒川放水路ができたことで荒川の水は多くがそちらに流れるようになった。

しかし現在も岩淵水門を経てつながっており、隅田川は荒川の派川として荒川水系に属している。

その隅田川の支川も荒川水系ということになる。


この隅田川とその支川の治水はほとんど東京都がやっていて、さながら二級水系のようである。

近年は地下河川の整備を進めており、環状七号線地下広域調節池という事業がある。

これは白子川・石神井川・妙正寺川・善福寺川・神田川 と隅田川に注ぐ川の地下調節池をつなぐ事業である。

複数の川の調整池をつなぐことで容量の融通ができるという特徴がある。

この地下調整池も荒川水系に属する一級河川ということでしょうかね。


ちなみに将来的には目黒川水系(二級水系)の地下調整池と連結し、海まで放流できるようにする構想がある。

そうするとこの地下河川は一級河川なのか二級河川なのか? よくわかりませんが。

東京都が管理しているという点では共通しているわけだけど。


こういう話は大阪府にもある。

旧淀川(区間により大川・堂島川・安治川と呼ばれる)は大阪府管理の一級河川で、

ここに流入する河川に寝屋川というのがある。

この流域の北河内・中河内地域一帯は排水に困ることがあり、

寝屋川北部地下河川・寝屋川南部地下河川が整備され、いずれも現状は貯留に使われている。

最終的には大川や木津川までつないで排水までできるようにする計画である。


あと、神崎川というのもある。河口付近では大阪府・兵庫県の境になっている川である。

水運の都合で淀川とつながれた経緯があるそうで、それで淀川水系となっている。

ただ、ほとんど淀川とは独立しており、箕面川ダム・安威川ダムと大阪府管理のダムがある。

ここはさらに複雑でその支流の猪名川は兵庫県・大阪府の2府県にまたがるからか国管理の区間があり、

そこには一庫ダムという水資源機構が管理するダムもあるという。


どうしてこんなことが気になったのかというと、印旛放水路のことである。

印旛沼は本来は利根川に向かって流れるのだが、利根川が増水すると排水できなくなる。

そこで東京湾に向けて排水する仕組みが必要ということで作られたのが印旛放水路である。

もともとあった花見川に向けてポンプアップする仕組みで作られたので、

現在も花見川と呼ばれることが多いが、一級河川としての名前は印旛放水路である。

周辺の川が二級河川や都市下水路(雨水排水を目的とする開渠)である中、

ここだけ一級河川なので特異的なのだが、実のところ千葉県管理らしい。

というのも印旛沼やそれより上流というのは千葉県管理なのである。

印旛沼の水利用も千葉県内が基本で、というか千葉県のほとんどの地域に渡っている。

普段は利根川に流れるのでそんなことはないのだが、印旛沼から東京湾に向かっての流れを見れば二級水系のようである。

オリンピック並みに巨大なアジア大会

名古屋でアジア大会が開幕したが、驚いたことがあって……

それはオリンピックとアジア大会の参加選手数がそう変わらないことである。


夏季オリンピックの参加選手数は先の東京大会では11420人だったそう。

オリンピック種目から野球・ソフトボールから除外されたのもそうなのだが、

選手数がかさむ種目というのには全般的に厳しいものである。

これがオリンピックなのだが、今回のアジア大会は参加選手数は11000人程度になる見込みで、

スタッフなど含めると17000人程度が来るということだそう。


そんなアジア大会なのだが、当初は名古屋競馬場跡地に選手村を作る予定だった。

そのために2022年に弥富トレーニングセンターに競馬場を移転している。

それが現在の名古屋競馬場である。なかなかの立地だが、ゆえにナイター競馬ができるようになった。

ところが移転後になって選手村の整備がされないことになった。

大会にかかる経費が増大して、選手村の建設費も高騰していたのが理由だった。

当初は既存の宿泊施設に分散して宿泊するという話だったのだが、

選手同士の交流も考えれば選手村というのは必要だという話になり、

金城ふ頭に停泊させたクルーズ船とガーデンふ頭に並べたコンテナハウスを選手村とすることになった。

選手村を作らないというのもそう簡単な話ではなく、目論見が外れた部分はありそう。


実のところ、開催都市契約の中では選手団は総勢15000人となっており、

それが17000人まで拡大すると用意している宿泊施設に入りきらないのである。

なので超過する分は自分で宿泊施設を確保してくれと言っているわけだが混乱もあるようだ。

どうしてこんなにアジア大会の規模が大きいのかという原因をたどると、

これはアジアオリンピック評議会がやたらと規模を追求しているからという側面も大きいよう。


アジア大会というのはオリンピックに比べると種目数もだいぶ多い。

アジア特有の競技やアジアでよく行われている競技を入れているのもあるが、

大義がよくわからない種目もあって、急にねじ込まれたテックボールはそうではないか。

一方で日本での注目度は全体的に低く、注目度が高いのは陸上競技などに限られる。

他の大会やプロリーグの関係で選手が集められない競技というのもある。

野球は社会人代表が参加しており、これはこれで熱心なファンがいるのですが。

サッカーは次回オリンピックを目指しているU-21日本代表が参戦、

今回は日本開催とあって比較的メンバーが揃ったというが、海外組はわずかである。


そんなわけでオリンピックに比べるとはるかに注目度が低いのに、

大会運営の労力というのはオリンピック以上だろうというので割に合わない大会である。

一応はアジア大会にも大義というのはあって……

アジア競技大会は、第二次世界大戦後まだ間もない1951年、戦禍によって引き裂かれたアジア諸国の絆を、スポーツを通じて取り戻し、アジアの恒久平和に寄与したいとの願いを込め、日本を含む11か国の参加の下、第1回大会がニューデリーで開催されました。

オリンピックに比べて門戸が広いというのも理由はあるのだと思う。

ただ、さすがにこの規模では持たないだろうとは思う。

競技ごとの国際大会との関係など整理できていないところも多い。

それはあくまでも地域レベルの大会に過ぎないからという側面もある。


選手村の件もそうなのだが、全体的にケチという話はあって、

それは愛知県の風土なんだろうなと思うところもある。

というのはセントレアの話なんですけどね。

成田空港や関西空港の反省も踏まえて、実現性重視でコストはだいぶ抑えたのだが、

一方で大規模な拡張の余地に乏しい構造になっている。

国際線の処理能力が低く、後からバスゲートを増築している。

アジア大会については当初の目論見が外れた部分も多く、コスト削減を重視せざるを得なかった事情はわかるし、

この大会が後に残すものにも期待していないので問題ないのかもしれない。

5%OFFと10倍押しを重ねる

この連休は遠出する予定もなく、というか天気がどうにも悪くてお出かけどころでは。

今日は20日ということで、ウエルシアでWAON POINTを消化し、イオンで食品を中心に買い物をしてきた。

雨の中、レインコートを着てバイクで走り回ることになったが、許容範囲かなと。


そのイオンなのだが、この連休は何かキャンペーンあるだろうなと思ったら、

18(金)~23(水)でWAON POINT 10倍押しになるとあった。

それで20日が除かれてないのか? と思ったわけである。

というのも、20日・30日は避けるように設定されることが多く、

例えば、20日は5%OFFで、21日はWAON POINT 10倍などすることが多い。

でも「18・19・21~23日」とは書いていないので、20日もそうなのか?

気になって20日にイオンに行ってみると、両方重ねがけであることを示す掲示があり、

そこには、あわせて9%相当であるという記載もあった。


もっとも食品・日用消耗品を除けば20日以外の方がお得な場合もある。

それはイオンカード会員にとっては10%OFFになるクーポンがあるから。

それとWAON POINT 10倍を重ねる方がお得だからである。

このクーポンは20日・30日は使用できないはず。


ということでこんなこともあるんだなという感じである。

なかなかこういうのは狙えないですよね。

しかしイオンもWAON POINT 10倍を連発して大丈夫なんですかね。

日持ちしない食品はともかく、そうでなければ先送りできる場合もあり。

どうせWAON POINT 10倍押しがあるだろうと、台所用品や下着類を買うのを先送りにしていたので。

それで実際にたくさん買ってくれるなら別にいいかということでしょうか。

ベルモントパーク競馬場ダート2000mの意味

今年はキーンランド競馬場で行われるブリーダーズカップ、

西海岸に比べると遠いこともあり、BCクラシックに3年連続で参戦するフォーエバーヤングはアメリカの前哨戦を使うことになり、

ベルモントパーク競馬場で行われるジョッキークラブゴールドカップを選んだ。

ブリーダーズカップができる以前はこれが全国チャンピオン決定戦の位置づけだったそう。


という名誉あるレースで、それなりにメンバーが揃いそうだったのだが、

昨年覇者のAntiquarianが故障のため引退(種牡馬として日本に来るらしい)、

昨年の二冠馬、Sovereigntyは膿瘍のため回避などいろいろあって、

直前の出走取消も重なりなんと4頭立てになってしまったという。

リアルタイムでは見てなかったのだが、後で実況を見ると、

もう最後の直線に入る頃には決着が付いたような感じで、おおよそ競馬の実況ではないような感じだった。

まさかこんなことになるとは……と思った関係者は多かっただろうが、

ともあれフォーエバーヤングにとってはよい形で秋シーズンのスタートをできたとは言えそう。


ところでベルモントパーク競馬場はアメリカの3歳三冠の最終戦、ベルモントステークスが行われる。

ベルモントステークスは2400mのダートG1で世界的にも珍しい距離設定である。

どうして2400mなんだろう? と気になっていたのだが、コース形状に理由があった。

というのも、ジョッキークラブゴールドカップが行われる2000mコースのスタート地点はもともとカーブの途中にあった。

これは公平性の面で問題があると問題視されていたようで、

このたびの改修工事でゴールを動かすことで、カーブから若干直線を引き出した部分からのスタートにした。

実はこのジョッキークラブゴールドカップは新しい2000mコースのお披露目にあたるレースだったのである。


ベルモントパーク競馬場はアメリカの競馬場では例外的に巨大なコースがあり、

一番外側にあるダートコースは1周およそ2400mということである。

1周2400mというと、ドバイのメイダン競馬場の芝コースがそうですよね。

ドバイシーマクラシック(2410m)はちょうど1周回るレースである。

ベルモントステークスもそんな感じということですね。

ということは日本で言えば近しいのは東京競馬場の芝コース、

1周2100mほどで、ダービーの2400mは1周ちょっとということになる。

で、やはり2000mコースに問題があったこともベルモントパークと同じである。

天皇賞(秋)が行われる芝2000mのスタート地点は、カーブから引き出したところにある。

以前はスタートからカーブの距離がより近く、混乱が多かったそうだ。

2003年の改修時にカーブをゆるやかにするなどの改善が行われたという。


改修で2000mコースのスタートが改善されたのはジョッキークラブゴールドカップのためというのもあるが……

どうもベルモントステークスを2000mに短縮できるようにする意味もあるようだ。

昔からベルモントステークスの距離短縮説はあったらしい。

ただ、ベルモントパーク競馬場でやる以上は難しいですねと言われていたそう。

改修中はサラトガ競馬場の2000mで行われ、その間にプリークネスステークスを飛ばしての二冠が既成事実化したなんて話も。

アメリカ競馬は日本のダート三冠を見た?

来年にベルモントパーク競馬場に戻ってきても2000mで行く……とは言われていない。

でも、将来的にはその可能性もあるということですね。


日本だとJBC開催が持ち回りで、クラシックは2000m前後で行われる。

2000mか2100mのコースを持っている競馬場は多いため、だいたいこの距離だが、

船橋競馬場では2000mのコースに難があるため1800mとなる。

船橋競馬場といえば2400mで行われるダイオライト記念(JpnII)がある。

コース形状の特徴を踏まえて2400mというレース設定になっているとみられる。

じゃあJBCクラシックも2400mでよいのでは? という気もするけど、

2000mに近いのは当然1800mなのでそちらが選ばれるのが常である。


ちなみに来年、ベルモントパーク競馬場では久々のブリーダーズカップ開催が行われることが決まっている。

その際にはこの2000mコースはクラシックに使われるわけである。

そこに日本から遠征するのはおるでしょうかね? いても不思議はないですが。

ビットの組み合わせを活性化

32bitのレジスタに対して、そのうち任意の2bitが {01, 10} となる組み合わせを網羅するにはどういうデータを使えばよいのだろう?

0x55555555, 0xAAAAAAAA の4つだと、

偶数bitと奇数bitの間では{01, 10}の組み合わせが成立する。

ところが偶数bit同士・奇数bit同士で見ると {00, 11} しかない。


答えは意外とシンプルで下記の10個のデータを入れればよいようだ

  1. 0x55555555, 0xAAAAAAAA
  2. 0x33333333, 0xCCCCCCCC
  3. 0x0F0F0F0F, 0xF0F0F0F0
  4. 0x00FF00FF, 0xFF00FF00
  5. 0x0000FFFF, 0xFFFF0000

5.では上位16bitと下位16bitでグループが分かれている。

同じ16bitのグループに着目すると、4.で8bitのグループに分かれる。

そこでも同じ8bitのグループに着目すると3.で4bitのグループに分かれる。

そこでも同じ4bitのグループに着目すると2.で2bitのグループに分かれる。

1.では隣のbitとは異なるグループなので、5パターンやれば全員と違うグループになれた。


あるいは1bitずつデータを変化させればいいわけだけど。

1bitあたり2パターンが必要になるので、32bitだと64パターンはいる。

ただ、動かすべきビット数が少なければこっちの方がシンプルかもしれない。

見ての通り上記の10パターンというのは 32=25 という関係性から来ている。

ビット幅が狭くなるほど、この差は小さくなっていくので、

8bit幅だと上記のようなパターンを使っても1~3の6パターンは必要で、

1bitずつ動かした場合に必要な8パターンとさほど変わらないという話はある。


1bitずつ動かすというアイデアの方が最初に思いついて、

でもさすがに32bitに対して適用すると割に合わないなと思ったので、

いろいろ考えたら、そういうことかとなったという話だった。

これが役に立つのかはよくわからないが、そういうデータを使うのもいいかもなと思ったのだった。

アドレス線が壊れるか?

マイコンの起動時にRAMテストをすることがある。

で、昔から流用しているプログラムにアドレスのビットウォークというのがある。

0x2000004, 0x2000008, 0x2000010…. とアドレスのビットを変えながらリード・ライトのテストをすると。


これ何の意味があるの? と昔に聞いたことがあった。

そしたら昔は外付けのメモリを使っていて、アドレス線の故障を考える必要があり、

そのアドレス線の故障を検出するためにこういうことをやっていたらしい。

ただ、ワンチップマイコンではアドレス線は外に出ていない。

なので、そこが故障する可能性というのは極めて低いと考えられる。

よって今のマイコンだとこういう処理は意味ないですねという話をしていた。


ところが……という話が最近出てきて困っているわけである。

このBlogに書けることなんてほとんどないのだけど、

そういう故障を想定した分析が必要になってしまったのである。

でも、そこが故障する可能性って果たしてどれぐらいあるのだと。

というわけで非常に困惑しているわけである。


そういう故障が発生する確率は非常に小さいということで済めばよいが、

そういうわけにもいかない事情があり、これが困っているところである。

古典的なアドレス線のビットウォークが役に立つかというと、期待ほどは役に立たないという。

非常に難しい問題である。


アイデアとしては昔ながらのアイデアも参考にするべきところはあるが、

なかなかそれだけではいかないというところが問題ですね。

どこでも改札は後追いか?

先日、Suicaエリア統合の話を紹介した。

Suicaエリア外という概念がなくなる?

この発表では次のステップとして「どこでも改札(仮称)」というのがあり、

これにより2030年代初めには、JR東日本の全駅がSuica対応になるという話がある。


で、どこでも改札ってなんやねんという話だが、こういう説明である。

Suica カードやモバイル Suica のタッチ処理をタブレット端末などで行う改札方式です。車両や駅に柔軟に設置できる汎用的な端末を活用することで、これまで Suica をご利用いただけなかった駅での Suica サービスをスピーディーに実現します。運転本数の少ない線区の列車への搭載も検討しており、GPS 機能により 1 台の端末で複数駅に対応することで、Suica をご利用いただける場面を広げます。

車載式の端末というと、これもJR西日本ではすでにやっていることだが……


JR西日本では2019年の境線を皮切りに、一部路線で「車載型IC改札機」を搭載している。

特徴としては駅に設置される自動改札機と組み合わせて利用できることである。

昔からバスや路面電車では車載式の端末が使われていたじゃないかという話はあるが……

均一運賃の場合はタッチしたらその金額を引き落とすだけだし、

乗車時にタッチして、降車時に区間に応じた運賃を引き落とすにしても、乗降が同じ車なので乗車場所の情報は車載器側で覚えておけばよい。

実はバス・路面電車では乗車時にタッチしてもカードへの書き込みを行わないのが通常である。

(誤ってタッチした時に乗務員に聞いたら、特に対応不要と言われて知った)

ところが境線では米子駅と境港駅、さらにその乗換先は駅に自動改札機がある。

なので駅の自動改札機同様に乗車時にはICカードへの書き込みを行い、降車時にはICカードから乗車駅情報を得て運賃計算する必要がある。


この仕組みは、きのくに線(田辺~新宮)・和歌山線(五条~和歌山)・関西本線(加茂~亀山)・七尾線 に導入されている。

きのくに線と七尾線は特急停車駅は駅に自動改札機を設置している。

すなわち 車載型IC改札機 は普通列車のみに搭載すればよい。

また、JR西日本以外でも えちぜん鉄道・福井鉄道 ・近江鉄道では同じ仕組みが導入されている。


この仕組みは西日本管内以外ではなかなか見ない仕組みである。

運賃収受は車内でするような路線でも、ICカードは駅設置の改札機で対応としている例がほとんどである。

上毛電気鉄道では今年に駅・車載併用でICカード(Suica, nolbé)を導入している。

ただ、低コスト化のためにバス同様のシステムで導入したという記載があり、

乗車時にはカードへの書き込みは発生していないのではないか。


これもJR西日本の後追いか、とは思うも実現手法には異なる点もある。

それは「どこでも改札(仮称)」には汎用端末を使うということである。

タブレット端末にそのような機能を搭載して処理できるようにすると。

このようなものを駅・車両に多数設置することで、早期に全駅対応にしたいということらしい。

果たして汎用端末で十分な性能や信頼性が得られるのか? 疑問はありますか。


このあたりもJR西日本の方が早期に堅実にやっている印象は受けるのだが、

それぞれおかれている状況には差があるので単純に比較できない部分はあるのだろう。

JR西日本も 車載型IC改札機 でのエリア拡大は一部に限られていて、

車両に設置するのもそれはそれで大変であることがうかがえる。

全線全駅ということになればJR東日本のアプローチの方がよいのかもしれない。

遅いビットスワップかも

前に乗算・除算用のアセンブラコードの話を紹介した。

マイコンのわり算事情

ちょっと古いマイコンで直接的な除算命令がなく、1bit単位の処理を繰り返す方法で実現されていたと。


もう1つ、アセンブラで作られていたのがビットスワップ処理である。

ビットスワップとは上位ビットと下位ビットを入れ替えることである。

例えば、0x89AB は2進数で表すと 10001001 10101011 となるが、

ビットスワップは2進数を逆順に並べて 11010101 10010001 とした 0xD591 とする処理である。

しばしばこのようなビット順を入れ替える処理というのが必要になることがある。


このような処理を一般的な演算命令でやる場合はこうなる。

ビット順を入れ替えたかった

とはいえ、このような処理を行う専用の命令を持っているCPUも多く……

ARMだと REV命令 でバイト順を反転でき、RBIT命令でビット順を反転できる。x86だと BSWAP命令 でバイト順を反転できる。

そういう処理ですね。


でも、このマイコンにはそのような処理はなく、論理演算の組み合わせで作っているわけでもなく、

どうやったかというとローテート命令を繰り返す方法で実現している。

ローテート命令はビットシフトに似ているのだが、

左ローテートだと上位ビットから押し出されたビットを下位ビットに戻す処理がある。

1ワードであれば上位ビットを下位ビットに戻すだけだが、

複数ワードにまたがってやることもあろうと、フラグビットに押し出して、フラグビットに補充するという命令もある。

レジスタAの上位ビットをフラグビットに押し出して、

レジスタBの上位ビットに押し込んで、下位ビットをフラグビットに押し出して、

レジスタAの下位ビットに押し込んで、上位ビットをフラグビットに押し出して……

という処理を繰り返すと、レジスタAの最上位ビットはBの最下位ビットにたどり着き、

逆にレジスタBの最下位ビットはAの最上位ビットにたどり着く。

これによりレジスタAとB、それぞれのビットスワップした値がBとAに入るというわけ。


ただ、この処理、意外と時間がかかるんですね。

除算処理が遅いのはそうだろうと思ったけど、それとほぼ同じである。

理由はローテート命令を多く繰り返す必要があるから。

ほとんど構造が除算命令と同じなんですね。

論理演算の方が早いのでは? と思ったけど、実際どうなんだろ?

論理演算で効率的にやるには定数が様々必要になる、

そういうデータをロードするのにかかる時間に比べれば速いかもしれないが、

一方で一旦ロードしてしまえば繰り返し使えるので、

大量のデータをスワップし続けるなら明らかに早そうである。


当時色々検討した上でこういう形になっているのだろうから、

おそらく効率的なのだろうけど、思ったより分が悪いなとは思った。

小型モジュール炉に投資するメリット

ODAのようだと紹介した日本からアメリカへの投資、

その中で小型モジュール炉という新しい原子炉が候補にあるとのこと。

【独自】対米投資、次世代原発が有力 AI覇権争い、インフラを整備 (47NEWS)

アメリカとしては電力確保のため新しい原子力発電所を欲していること。

原子力発電に関わる日本企業が多く、アメリカでの受注が見込めること。

そして将来的に日本国内に展開できることなど、理由があるようだ。


この小型モジュール炉は現在の原子力発電所の1/3以下の出力である。

どうして出力が小さくなったものが次世代の原子力発電所と言われているのだろうか?

普通はこういうのは大きくなるものではないか?


それで気になって調べたのだが、2つの目論見があるそうだ。

1つは小型化したことで、万が一、ポンプなどが停止したとしても自然冷却が可能であること。

過去には原子炉を冷却する機能が失われたことで事故が起きており、

日本ではなんといっても2011年の福島第一原子力発電所の事故が知られている。

その後、地震・テロなど想定した追加対策が各地の原子力発電所で行われているが、相当な大規模な追加工事が必要になっている。

小型モジュール炉では、外部からの電源供給などが途絶えたとしても、

出力を低下させながら、熱を除去するということができるように設計されるという。


もう1つが低コスト化で、工場での量産効果を狙っているという。

1基あたりの出力が小さければ、それを多数並べればよいわけである。

オーダーメイドではなく、同様の設計の原子炉を量産すればコストが下がると。

ただ、これは本当に実現するのかはよくわからないところがある。

従来型の原子力発電所の方が結局は低コストなのでは? という話はある。


小型モジュール炉もいろいろな方式が検討されており、具体的にどのような形態になるかはわからない。

ガス炉など従来より高い温度でのエネルギー取り出しを狙っていたり、

高速炉として利用できる燃料の拡大を狙っているものもある。(cf. マイナーアクチノイドを分ける)

ただ、最初に書いたような受動的安全性能については必須要件である。

そのためならば多少コストが高くなっても実現するべきという考えはあると思う。


ゆえに勝算はよくわからない部分はあるが、うまくいけば日本でも活用したいという意図はよくわかる。

短期的には日本企業の受注という点でメリットはあるけど、それだけではないということである。

Suicaエリア外という概念がなくなる?

JR東日本は前々からSuicaの運賃計算をサーバーで行う方式に切り替えるという話をしていたが、

やっと目処が立ったようで来年春からSuicaエリアの統合が行われる。

現在は首都圏エリア(長野県や福島県浜通りの一部を含む)、仙台エリア(山形県・福島県と一関・平泉を含む)と、

新潟・青森・盛岡・秋田の各県庁所在都市を中心としたエリアがある。

これらのエリアをまたいで利用することは出来ない。

特に常磐線では首都圏エリアと仙台エリアがわずか2駅間だけ切られている。

これが解消することになりエリアまたぎの利用ができるようになる。


JR西日本では2018年にすでに近畿圏、北陸、中国・四国の3エリアを統合している。

特に近畿圏・北陸エリア間では当時はサンダーバードをはじめとする特急列車があり、これに対応する目的が大きかった。

JR東日本は9年遅れでこの問題を打開したわけだが、なんでそんなにかかったの? というのはある。

背景には首都圏エリアの巨大で複雑なネットワークがある。

この問題を抜本的に解決する方法がセンターサーバーでの運賃計算で、

青森・盛岡・秋田の各都市周辺へのSuica導入はセンターサーバー方式の先行導入の意味もある。

ここで実績を積んだ上で、首都圏・仙台エリアのシステム移行を行いエリア統合が実現されると。

ようは西日本とは難易度が違ったというわけである。


ところでJR西日本ではICOCAエリア統合にあたり、原則200km以内の利用に対応するというルールを設けた。

大阪近郊区間内(かつての近畿圏エリアとほぼ同義)、特急停車駅間の例外ルールはあるが。

ここには日常的な利用と、特急利用をカバーする考えがある。

ICOCAは両端が対応駅でもエリア外にまたがる利用は一切出来ない。

既存の運賃計算ルールとの整合のため加古川線と岩徳線はエリア外も運賃計算に使われるが、

それを除いてはエリア内での最安ルートが選ばれることとなっている。


ではSuicaエリア統合はどうなるのだろうか?

来年春時点では各エリアに挟まれた駅の一部にもSuicaが導入される。

現在の首都圏エリア・仙台エリア間では常磐線・東北本線の途中駅全て、

首都圏エリア・新潟エリア間では上越線の水上~小千谷の未導入駅のうち、

越後湯沢駅など湯沢町・南魚沼市の5駅に導入される。スキー客対応ですかね?

新潟エリア・秋田エリア・青森エリアの間では羽越本線・奥羽本線の主要駅に導入される。

これは いなほ号・つがる号の特急運行ルートと重なるが、特急停車駅の全てに導入されるわけではない。

必ずしも特急利用をカバーするという考えではないらしいが、

新潟~鶴岡・酒田・由利本荘・秋田といった利用には対応できるとみられる。


ただ、この発表には利用上の制約事項は書かれていない。

実際にサービス開始する2027年春に近づけば発表されることもあるのだろうが、

JR西日本のような200kmルールやエリア外の通り抜け不可のルールはあるのだろうか?

それを聞いてきた人がいたようで……

2026年度末の「Suicaエリア統合」 気になることをJR東日本に聞いてみた (ITmedia)

どうも特に制約を設ける気はないらしい。東日本管内であればエリア外という概念すらなさそうである。


エリア内・エリア外の区別はあまりないのだろうなと、かつての仙台エリアの図を見て思っていた。

現在は山形県内にも導入駅が増えたが、山形・山寺の2駅のみ導入の時代が長かった。

これは仙山線で仙台~山形を利用する人を想定したものである。

にもかかわらず、福島~山形~鳴子温泉~古川が破線(一部駅導入のエリアの意味)でつながれていた。

理屈の上ではこれらの区間を通り抜け、例えば福島~山形を山形線の列車で移動する場合も使える。

ただ、この区間を新幹線直通の つばさ号 を利用する場合は利用できないルールもある。

このことから事実上Suicaが使うことが困難なのに、なぜかエリア内だったのである。


距離制限は本当になくていいのかよくわからない。

途方もない大回り乗車をして最安ルート計算せざるを得ない事例が多々発生するのではないかと。

もしかすると何か補則が設けられるのかもしれないが、よくわからない。

JR東日本はそういうところには無頓着な印象もある。


JR東海では特急利用を前提として導入した高山本線の下呂・高山・古川の3駅については、

中央本線・大多線の駅を除き、特急運行ルートで計算するというルールがある。

このルールは今後導入が予定されている紀勢本線の駅にも適用されるとみられる。

JR東海も特急利用をICカードでカバーするというJR西日本の発想にならっている部分はある。

まずは自社内で利用の多くをカバーできる ひだ号・南紀号 に対応していると。


さて、ここまでくると会社間のエリアまたぎの対応もなんとかしたいという考えはあるだろうが、果たしてどうなのか。

特に要望が多いのが静岡県東部と東京方面の往来ではないかと思う。

1つ障壁にあったかもしれないのがあまりに複雑なSuica首都圏エリアだが、

この問題はセンターサーバーでの運賃計算で打開できる可能性はある。

すなわちJR東海がSuicaのシステムに部分的に相乗りするような方法をとれば容易ではないかということである。

さっきJR東海が特急運行区間に順次ICカードを導入していると書いたが、

しなの号は長野県内のSuicaエリアにガッツリかかっている。

このため何らかの形で会社またぎの問題を打開しなければいけない。