オリンピック並みに巨大なアジア大会

名古屋でアジア大会が開幕したが、驚いたことがあって……

それはオリンピックとアジア大会の参加選手数がそう変わらないことである。


夏季オリンピックの参加選手数は先の東京大会では11420人だったそう。

オリンピック種目から野球・ソフトボールから除外されたのもそうなのだが、

選手数がかさむ種目というのには全般的に厳しいものである。

これがオリンピックなのだが、今回のアジア大会は参加選手数は11000人程度になる見込みで、

スタッフなど含めると17000人程度が来るということだそう。


そんなアジア大会なのだが、当初は名古屋競馬場跡地に選手村を作る予定だった。

そのために2022年に弥富トレーニングセンターに競馬場を移転している。

それが現在の名古屋競馬場である。なかなかの立地だが、ゆえにナイター競馬ができるようになった。

ところが移転後になって選手村の整備がされないことになった。

大会にかかる経費が増大して、選手村の建設費も高騰していたのが理由だった。

当初は既存の宿泊施設に分散して宿泊するという話だったのだが、

選手同士の交流も考えれば選手村というのは必要だという話になり、

金城ふ頭に停泊させたクルーズ船とガーデンふ頭に並べたコンテナハウスを選手村とすることになった。

選手村を作らないというのもそう簡単な話ではなく、目論見が外れた部分はありそう。


実のところ、開催都市契約の中では選手団は総勢15000人となっており、

それが17000人まで拡大すると用意している宿泊施設に入りきらないのである。

なので超過する分は自分で宿泊施設を確保してくれと言っているわけだが混乱もあるようだ。

どうしてこんなにアジア大会の規模が大きいのかという原因をたどると、

これはアジアオリンピック評議会がやたらと規模を追求しているからという側面も大きいよう。


アジア大会というのはオリンピックに比べると種目数もだいぶ多い。

アジア特有の競技やアジアでよく行われている競技を入れているのもあるが、

大義がよくわからない種目もあって、急にねじ込まれたテックボールはそうではないか。

一方で日本での注目度は全体的に低く、注目度が高いのは陸上競技などに限られる。

他の大会やプロリーグの関係で選手が集められない競技というのもある。

野球は社会人代表が参加しており、これはこれで熱心なファンがいるのですが。

サッカーは次回オリンピックを目指しているU-21日本代表が参戦、

今回は日本開催とあって比較的メンバーが揃ったというが、海外組はわずかである。


そんなわけでオリンピックに比べるとはるかに注目度が低いのに、

大会運営の労力というのはオリンピック以上だろうというので割に合わない大会である。

一応はアジア大会にも大義というのはあって……

アジア競技大会は、第二次世界大戦後まだ間もない1951年、戦禍によって引き裂かれたアジア諸国の絆を、スポーツを通じて取り戻し、アジアの恒久平和に寄与したいとの願いを込め、日本を含む11か国の参加の下、第1回大会がニューデリーで開催されました。

オリンピックに比べて門戸が広いというのも理由はあるのだと思う。

ただ、さすがにこの規模では持たないだろうとは思う。

競技ごとの国際大会との関係など整理できていないところも多い。

それはあくまでも地域レベルの大会に過ぎないからという側面もある。


選手村の件もそうなのだが、全体的にケチという話はあって、

それは愛知県の風土なんだろうなと思うところもある。

というのはセントレアの話なんですけどね。

成田空港や関西空港の反省も踏まえて、実現性重視でコストはだいぶ抑えたのだが、

一方で大規模な拡張の余地に乏しい構造になっている。

国際線の処理能力が低く、後からバスゲートを増築している。

アジア大会については当初の目論見が外れた部分も多く、コスト削減を重視せざるを得なかった事情はわかるし、

この大会が後に残すものにも期待していないので問題ないのかもしれない。