社内なのに2要素認証が必要な上

少し前に社内で新しいシステムが導入されて、

それのログインをするのに、なぜか社内でもリモートアクセス用の2要素認証が求められるという。

これだけでも「えっ」という感じなのだけど、さらにSMS認証や電話認証の場合は認証をパスしないのだという。


あくまでもリモートアクセス用の認証手段なわけであって、

社内で使うことは想定されていないと思っていたし、ここ以外ではそういう要求はない。

ただ、うちの職場について言えば、リモートアクセスの設定をしていない人は皆無なので、

2要素認証というだけならばなんとかなったはずである。


問題はその2要素認証の手段に制約があることである。

認証器を忘れちゃった

内線電話を使ったSMS認証を利用している人は多かった。

会社貸与の端末で対応できる認証手段としてはもっともシンプルだからである。

ただ、これだと新しいシステムへのログインに使えないということになった。

許されるのはスマートフォンアプリを使った認証方法のみである。TOTPを入力すると。


とはいえ、会社からスマートフォンが付与されているならともかく、

うちの職場では内線電話のみの付与なわけで、私物のスマートフォンを使わなければ対応できない。

私物を使ってもよいというルールはあるが、私物で対応しなければならないルールもない。

こういう場合どうするのかという話だが、申請をして専用のパスワードを使った認証にするそうだ。

ただし、その場合は社内でしかアクセス出来ないという制約が付くようだが。


なぜこんなことになってしまったのか。

まず社内でも2要素認証が求められる理由は外部のクラウドサービスを使っているためではないかと思う。

ゼロトラストの考え方で、社内ネットワークだから信用できるのではなく、

社内外問わずに強固な認証手段を採用するという考えによったようである。

(ただ、専用のパスワードを使った認証は社内限りなど完全に徹底されているわけではない)

2要素認証の種類が限定されているのは、センシティブな情報を扱うシステムだからという説明があった。

言うほどセンシティブか? とは思うし、SMS認証がそんなに悪いか? とも思う。

でも一般論としてはTOTPの方が安全なのは事実かな。


必須なら内線電話の代わりにスマートフォンを会社で用意するべきだと思うが。

ただ、一応は代替手段があるということで必須ではない。

リモートアクセスの2要素認証は内線電話でも対応可能であることを考えれば、

あえて高コストなスマートフォンを職場で契約するべきという判断はしにくいだろう。

しかし、それによる不便はけっこうあるのが実情である。

なんでこんなことになってしまったんだか。


一応、こういう方法も考えられるけど。

PC自身を認証器に使うというニーズ

WinAuthを使ってPC自体を認証器にしてしまうという方法である。

会社のマニュアルにはこんな方法は書かれていないけど、

HMAC-based TOTPを使っているなら、そういうことは可能ではある。

これはTOTPが必要になる操作をするPCが固定されている場合には有用だが、

リモートアクセスをしたいときにそのPCがあるとは限らないだろうから、やめた方が良いだろう。


正直どうかと思う話だが、今後は社内でも2要素認証が必要とか、

2要素認証はスマートフォンアプリを使った方法でなければならないとか、

そういう方向へ向かっていくのは避けられないのかもしれない。

TOTPだけなら専用のトークンを貸し出すとかいう方法も考えられるが、

内線電話の代わりにスマートフォンを契約するという対応の方が楽かな。

アプリがないと仕事に差し障りがあるならそうするしかないよね。


ある時期にプライベートのスマートフォンで発行するTOTPに変えたから、

今回の問題にはひっかからなかったけど、僕も以前は内線電話でSMS認証をしていて、

仕事のことなんだから会社の端末で対応するのが相当という考えはあると思う。

それが難しいという状況は正直どうなのかなと思うところである。

みんな会社が契約したスマートフォンを持ってますよってなら全然問題ないんだけどね。

うちはそうではないからね。

小選挙区比例代表並立制がゆえ

衆議院議員選挙といえば小選挙区比例代表並立制ということで、

選挙区で議席が取れなくても比例代表で復活当選したり、

政党によっては小選挙区はさっぱりだけど比例代表の議席は狙えるとか、

そうかと思えば小選挙区では自民党の候補同士が一方あるいは両方無所属でぶつかるなんてことも。

基本的に二大政党制に帰結すると言われる小選挙区制だが、そう単純でもない。


今回の衆議院議員選挙、フタを開けてみて驚いたのは小選挙区での共産党の多さだった。

小選挙区は分が悪いのは承知で候補者をねじ込むのは昔からだが、それにしても多いような……

2021年は105選挙区、今回は213選挙区、倍増してるんだな。

この213選挙区というのはほぼフルエントリーに近い自民党の266選挙区に次ぐ多さで、

立憲民主党の207選挙区に近い数字である。


どうしてこれほどまでに小選挙区での立候補をするのかといえば、

比例代表の議席を確保するためだというのが定説である。

衆議院議員選挙は政党単位での選挙活動が基本となっており、

小選挙区に候補者がいる政党は候補者の選挙カーとは別に都道府県ごとに1台の選挙カーが使えて、

都道府県ごとの政見放送(衆議院は政党単位)も流せる。

都道府県ごとに1人は候補者を立てたいというのはこの制度による。

さらに言えば選挙区の候補者の選挙活動の中で比例代表の選挙活動もできるので、

なりふり構わずに候補者を立てるのは比例代表の票の掘り起こしのためと言える。


もう1つ、共産党の候補者擁立には特徴的な点がある。

それは選挙区と比例代表との重複立候補が少ないことである。

立憲民主党が一番わかりやすいが、小選挙区207人に対して、

比例代表234人が立候補し、うち204人が重複立候補となっている。

小選挙区単独が3人、比例単独が30人、あとの204人は重複立候補である。

これに対して共産党は小選挙区213人、比例代表35人、うち12人が重複立候補である。


これも理由があって、重複立候補の場合、小選挙区での得票率が1/10を切ると比例代表で当選する資格を失うのである。

得票率1/10というのは小選挙区の供託金没収でもある。

共産党は213選挙区で候補者を立てたわけだが、これは多額の供託金没収を覚悟しているのである。

それでも比例代表の票の掘り起こしのために候補者を立てていると。

小選挙区で供託金没収された上に、比例代表の当選資格も失うでは困るのである。

だからこそ比例代表単独候補をメインに据えているわけである。


比例代表の供託金没収ラインというのは小選挙区ほど単純ではない。

参議院の場合、立候補者1人あたり600万円の供託金がかかり、

政党ごとに最大で当選者数×1200万円の供託金が返金される。

2022年の参議院議員選挙で言えば、供託金没収なしなのは自民党(33人中18人当選)だけである。

参議院の比例代表は候補者単位での選挙活動が可能なので、どの政党もかなり多めに候補者を立てがちなのだろう。

まだ参議院は理解しやすいが、衆議院はさらに複雑である。

まず供託金の金額は比例単独が600万円、小選挙区との重複立候補が300万円である。

小選挙区の供託金が300万円なので、重複立候補でも比例単独でも1人600万円という意味である。

ここだけ見れば重複立候補というのはお得に思える。

ただ、供託金没収ラインのことを考えると難しい。


まず、小選挙区で当選すると比例代表のリストから消えるので、300万円が返金される。

それ以外の供託金のうち当選者数×1200万円が返金されるという仕組みである。

立憲民主党と近畿ブロックを例に取ると、重複立候補23人・単独4人で、

このうち5人が小選挙区で当選、比例代表での獲得議席は4議席だった。

比例代表分の供託金は300万円×23+600万円×4=9300万円で、

小選挙区当選者の1500万円と、比例代表の議席数に応じた4800万円が返金される。

結果として没収された供託金は3000万円となる。

比例単独4人+重複立候補2人に相当する供託金が没収されているわけである。


だからといって比例単独候補を減らすのは危険である。

なぜかというと小選挙区が好調だと比例代表の当選者が足りなくなるからである。

国民民主党はそれで3議席損をしてしまったのである。

東海ブロックでは本来3議席の獲得が可能だったが、

6人全員が重複立候補でうち5人が小選挙区で当選、残るのは1人だけになってしまった。

比例単独候補を2人置いておけば回避できたのだが、供託金没収のリスクも高い。

比例単独候補を置いて選挙活動の幅が広がるならともかく、衆議院では大した恩恵もないのである。


だから小選挙区と比例代表の重複立候補を使わないという選択肢が出てくる。

小選挙区の得票率1/10以下あるいは当選で比例代表で当選できないリスクのある候補者は極力減らし、

その上で比例代表の当選者数の見込みを大きく超える立候補者は置かないと。

この作戦に最も忠実なのが公明党である。

公明党は重複立候補0人、比例候補39人に対して23議席獲得と無駄がない。

ただ、それでも供託金没収は発生しているようですね。厳しいな。


とはいえ、この戦略があまり一般的ではないことにも理由があり、

それは復活当選という形でも議員になれれば、次の選挙に向けた政治活動がやりやすくなるからである。

2人の候補者が競り合う選挙区だとどちらも国会議員ということはよくある。

共産党にしても小選挙区にチャンスがあると見ているところでは重複立候補を活用しており、

実際に小選挙区で当選したのは沖縄の1選挙区だけではあるのだが、

小選挙区の立候補者という切り口で見れば、復活当選3人で計4人とも言える。


二大政党制に収束すると言われる小選挙区制において共産党というのはほとんど意味を持たない政党である。

立憲民主党あたりは主張に近しい部分もあり、相乗りを選ぶケースも少なくない。

共産党も小選挙区制での戦い方という点ではそっちの方がよいと思っている節はあり、

都道府県知事・市町村長・改選数1の参議院選挙区では大抵そうである。

でも、衆議院は単なる小選挙区制ではないのである。

だからこそ目先の比例代表の議席のために小選挙区に候補者を立てまくるのである。

立憲民主党・国民民主党・日本維新の会にとってみれば厄介者だな。


さて、小選挙区比例代表並立制の長所・短所は挙げればキリはないが、

さっき書いた重複立候補のデメリットは有権者にとってメリットに成り得るのではないかと考えた。

まず得票率の低い候補は比例代表で当選できないというシステム。

小選挙区で一定のふるいを超えなければ比例代表で当選できないというのは、

国会議員にふさわしい人を選別する仕組みとして役立つのではないか。

得票率1/10というラインは若干易しくて、法定得票の1/6ぐらいが相応か?


そして小選挙区で当選しすぎると重複立候補だけでは足りなくなる点、

これは小選挙区で絶好調の政党が、比例代表でさらに議席を伸ばすのを防げるのではないか。

小選挙区比例代表連用制で全体的に比例を得よう

大昔に書いたのだが、ドイツやニュージーランドの選挙は小選挙区と比例代表の2本立てだが、

比例代表の議席は小選挙区での獲得議席数を引いて配分する仕組みになっている。

これにより小選挙区絶好調の政党は比例代表の議席は得られないこととなる。

ただ、この方法には難点があり、それは無所属候補の議席はどの政党からも差し引かれないということである。

国ごとに選挙事情はいろいろだが、日本では選挙区に無所属で立候補するのはけっこうみられる。

選挙活動に制約はあるものの、小選挙区だけならわりとなんとかなってしまう。


そんなわけで日本にこの考えを適用するのは難しいなと思っていたのだけど、

必ず重複立候補でなければならないとすれば、それにより各党の当選者数の上限というのが決まるわけである。

小選挙区・比例代表の合計で小選挙区の数以上の当選者が出ることはない。

なぜならば1つの政党は小選挙区に1人しか候補者を立てられないためである。

無所属候補と公認候補に手分けして、選挙区で無所属候補、公認候補が復活当選、

なんてことができれば実質的に小選挙区の数よりも多い当選者を出せるかもしれないが、

それは現実的とは思えないので、おのずと上限が決まるわけである。


現在の制度では比例単独候補が認められているのでそうはならないが、

必ず重複立候補でなければならないとすれば、上記のようなことは実現される。

小選挙区の数で当選者数の上限が決まるというのは、

議席の取り過ぎを調整する仕組みとしては弱いとは思うが、今よりはマシでは?


さて、途中までは共産党が比例代表の票集めに必死という話を書いたが、

結果を見てみると比例代表の獲得議席は前回9議席、今回7議席と減ってしまった。

それと対照的に議席数を積んだのが れいわ新選組 で比例代表のみで9議席である。

立憲民主党・国民民主党の2つの民主党が並立する形になったことで、

最近は立憲民主党に食われがちだったところ、れいわ新選組にも食われ、党勢を失いつつある。

依然として地方議員などの基盤は強い政党だと思うが、国政政党としてはかなりの苦境である。


大勢においては自民党と公明党が議席を減らしたというのが大きな話である。

当選したら追加公認するなら最初から公認候補にしといたらええやろにと思うのだけど、

一定の線引きが必要だったのは公明党との関係性によるものなのだろうか。

その公明党も小選挙区では思ったように議席を取れず。

重複立候補を使わない方針もあり、党代表が落選する有様。

その議席がどこに回ったかというのは地域性がかなりあって、

東日本の小選挙区では立憲民主党にだいぶ回っている。野党第一党の基盤は相当なものである。

大阪府では日本維新の会が小選挙区の議席を独占、異様な光景である。


比例代表については国民民主党が大きく議席を伸ばしている。

比例代表だけみれば立憲民主党は5議席増に留まり横ばいに近いが、

日本維新の会が10議席減らし、国民民主党が12議席増やすという具合。

2つの民主党で苦しい立場になることが多かった国民民主党だが、

労働者の政党という本来の役割で支持を集めるようになってきているようだ。


主要政党とみればこんなところだが、れいわ新選組が9議席というのは書いた通りだけど、

参政党が3議席、日本保守党が3議席(うち1議席は愛知県の小選挙区)と、

なんか面倒そうな政党が出てきたなという感はある。

れいわ新選組が共産党の勢力を食っているとさっき書いたけど、

参政党と日本保守党については自民党なのかなぁ。

自民党の強みは国民政党であるということで、様々な意見を集約させれば強いし、結束力も強いが、

党内の勢力図が移り変わるごとに、支持者も付いたり離れたりという側面もある。

その一端がこうして見えてしまっているのかなと思う。


今回の選挙で一番変わったのは自民党の党内勢力なのかもね。

なんて、そんなことを考えてしまったが、実際にはどうなのやら。

ここまで議席を減らすつもりはなかったんだろうけど、それにしてはいろいろチグハグである。

参議院議員選挙の選挙区の行く道

今日は衆議院議員選挙の日ということで選挙の話。

ただし、衆議院ではなく参議院である。

衆議院のことも書きたいけどそれは明日以降。


参議院議員選挙の選挙区は基本的に都道府県単位だが、

鳥取・島根と徳島・高知は2県で1つの選挙区となっている。

選挙区選出の参議院議員は148人と比較的少ない上に半数改選ということで

都道府県単位の選挙区では1票の格差がとても大きくなってしまう。

そこで特に問題が多かった4県について2県で1選挙区としたと。

これで1票の格差は多少緩和されたが、上記4県以外で最も人口が少ない福井県は、

人口比で言えば改選数0.47相当のところ改選数1なので格差は依然大きく3倍程度になっている。

上記4県の対策ではぬるいってことだな。


一方で全国知事会がこんな要請をしているという。

「参議院選挙における合区の解消に関する決議」に係る要請活動について (全国知事会)

課題は投票率の低下である。改選数1となれば県内から候補者が立たないこともある。

このため「合区の確実な解消」を求める決議がなされたと。大阪府は反対したそうだが。


後で書くような事情もあるので1票の格差是正は必要と考えているのだが、

1票の格差を是正しつつ、確実に各県に縁故のある候補者が出る方法があるんですよね。

それがシンガポールの議会選挙で行われている集団選挙区である。

「かの悪名高き」と言うべき制度だが。


シンガポールでは中華系以外の少数民族の議会参加を促す制度として集団選挙区が導入されている。

一部の選挙区、といっても選挙区選出の85%が集団選挙区で選ばれているのだが。

4~5人のグループで立候補し、そのうち1人以上は中華系以外の候補を含む必要がある。

最多得票を得たグループが全員当選するという仕組みになっている。

これにより一定数は中華系以外の議員が議会に参加できる仕組みである。


しかし、この制度というのはシンガポールの与党、人民行動党(PAP)に有利な制度であると言われている。

シンガポールの議会というのはPAPが議席のほぼ全てを占めている。

小選挙区制だと選挙区によっては他党もなんとかなったりするのだけど、

少数民族の議会参加の名目に、そういう選挙区をつぶすように集団選挙区を導入したのである。

で、そういう集団選挙区には目玉となる候補者を立てておけば、総取りできてしまうと。

もっとも最近はPAP以外が集団選挙区で勝つケースも出ているようだが。


例えば、兵庫県と四国4県の選挙区を作る。すると改選数5~6ぐらいはいけるだろう。

その改選数と同数のグループを作り、その中には各県と縁故ある候補者を1名以上含まなければならないとする。

そうすると県にゆかりある候補者がいないという事態は起きなくなる。

その上、兵庫県民でも徳島県民でもおなじ1票である。

全部合計して当選するグループが決まるからである。

1票の格差は是正され、議員の地理的バランスも確保される。

この応用でグループのうち少なくとも2人以上は男性と女性を含むこととすれば、

議員の男女比率もある程度は確保されることとなる。


でも、これを良い策だと考える人はあまりいないと思う。

グループを組んで立候補するには組織力のある政党でなければ難しい。

集団選挙区制のような方法は大政党に有利な方法で、だからこそPAPは導入したわけである。

日本だと具体的な議員を選べないというところに抵抗感があるかもしれない。

○○候補と××候補がグループになっている中で、

○○候補を選びたいとなれば、××候補は必ず付いてくるのである

こういう形でオマケで当選者が出る仕組みへの抵抗は強そうだ。


極端なことを言えば、全国1区の集団選挙区制にして、

男女比率・地理性・年齢などのバランスが取れたグループで必ず当選するようにする。

そうすれば確かに意図したバランスは得られるかも知れないが、全員同じ政党である。

そんなの議会として成り立ってないだろうというのが普通の考えであり、

それならば年寄りの男だらけ、大都市圏出身者だらけでも、党派間のバランスが取れた議会の方がよっぽどマシである。


そもそも参議院の1票の格差というのは二重の格差があって、

人口が小さい県には議席が割りあてられすぎというのもそうだけど、

人口が少ない県は小選挙区制(改選数1)、多い都道府県は大選挙区制(改選数2以上)という点もある。

改選数1の県というのは自民党が強い傾向にあり、それを総取りしていくのである。

改選数2以上で総取りできることはそうそうない。だいたいは複数の政党で議席を分けることとなる。

このような格差により参議院というのは相当に歪められていると考える。


衆議院が小選挙区制主体ならば、参議院は大選挙区制と比例代表制主体の方がよいのではないか。

衆議院の優越も考えれば、参議院にはそれぐらいの差があってもいいはず。

そのためには、複数県を組み合わせてやっと改選数1にするのでは足りなくて、

もっと大きな選挙区を組まないと参議院としての特色は出せないのではないか。

しかし、そのような広大な選挙区での選挙運動は相当に大変だろうと。

そういう事情も理解は出来る。


ただ、少なくとも徳島県・高知県を1選挙区にしたのは間違いで、

地理性を考えれば高知県と組めるのは高速道路でつながっている愛媛県しかないわけだし、

徳島県は兵庫県か香川県と組むという形でなければならなかっただろう。

こんな選挙区で改選数1だとそりゃ興味も失われますよね。

四国選出の議員数をできるだけ減らさないようにと考えたのかもしれないが、

人口比からすれば四国の選挙区選出は2人程度が相応である。

ここについては政治の責任ってのは重いと思いますけどね。

なんでこんなわけの分からん選挙区作ったのって。

横浜まで川崎市内縦断の度

前々から思っていることなのだが、

神奈川県内で川崎市だけは南から北までそんなに遠い気はしないけど、

それ以外、例えば横浜市となると一気に遠くなった気がする。

これは鉄道で行く場合に東京都心経由にならざるを得ないケースが多いのはある。

そんなに川崎市内と違うかという気もするが、昔から自転車で届く距離だったので……


というところで思ったのである。電動のバイクならスルッと行けてしまうのでは? と。

来月、ANIMAX MUSIX 2024 FALLが横浜アリーナで行われる。

港北区なら川崎市内を抜けて直線的に行けるんじゃないか。

そんなことを考えてルート検索してみたのだが、

自転車モードで検索すると複雑奇怪なルートを出してきて、これはさすがに走れんと、

Google Mapsの自転車モードでの検索だと高低差をかなり意識して出してくれるが、

高低差を意識しすぎるがあまり意味不明なルートを出してくるので、

その近くで幹線道路に振り直してYahoo!カーナビにルート登録しておいた。

Yahoo!地図アプリにもナビ機能があり、自転車設定で活用しているのだが、

Yahoo!カーナビは自動車前提とはなるが、ルートを登録できるんですね。


とはいえ、実際走ってどうなのかとか、事前に試しておかないとな。

というわけで試走してみたのだった。

まず多摩川をどこで渡るかというのはあるが、登戸駅付近で渡ることに。

ここから長い川崎市内の旅が始まる。いや、本当に思ったより長かった。

登戸駅~新城駅ではほぼ南武線に平行する形で走る。

標識で「溝口駅」という表記がかなり見られたが、駅名表記としては「溝の口」なんですよね。

周辺の町名は溝口なのでこちらの方が自然と考えたのかもしれないけど。

多摩区・高津区・中原区と区界を踏んでいく。

新城駅付近で南武線から離れて、尻手黒川道路沿いを走って行くと、

道路沿いに電車の頭がずらり。東急の元住吉車庫だったらしい。すごい見た目だな。

しばらく走っていくと幸区に入り鶴見川を渡ってやっと横浜市に入る。

横浜市に入ればもうすぐと思ったけど、案外あって30分ぐらい走って横浜アリーナ付近に到着。

駐輪場の確認などして、なんとかなりそうだなと電池交換して再出発した。


電池も持つし、そんなに苦しいところもなかったのだけど、想像よりも時間を要するのが難点である。

駅との往来に徒歩・自転車など使うオーバーヘッドを考慮すれば、

元々電車とトントンぐらいに収まるかな? ぐらいの想定だった。

ただ、その想定よりも30分ぐらいは余計にかかった印象である。

Yahoo!カーナビの測定値からすると平均時速14kmほどだったらしい。

ほぼ20km/hに貼り付いて走れていた印象なのだけど、信号待ちとかあるとそんなものなのか。

あとこの車で1日で走行した距離としては最高記録だろうな。

さすがにこんなにかかると途中で休憩を挟むべきだったかと思ったが、

実際にANIMAX MUSIXとの往来に使うなら、往路は昼食、復路は夕食で寄り道するだろうから、それは問題ないか。


見ての通り、今回の走行区間のほとんどは川崎市内である。

およそ15km、平均速度からしてわかる通り1時間は川崎市内である。

高低差を考えると川崎市内で近づけるところまで近づくとお得だったようだ。

どこから横浜市に入るかというのは様々な選択肢があり、

生田緑地付近から港北ニュータウンへ入るルートも選択肢にあり、これだと横浜市内の走行区間が長くなる。

ただし、アップダウンが激しいため電池消費や走行の難しさがあると見た。

結果としては川崎市内を走れるだけ走るというルートになったわけだが、

まさか川崎市の7行政区のうち4行政区を1日で踏むことになるとは思わなかった。


というわけでそんなうまい話はないというオチだった。

横浜市でも青葉区とかだとバイクで劇的に近いだろうけど、そんな用事はなかなかないよな。

とはいえ、時間がかかる以外の問題はあまりないことがわかったので、

実際にこのルートを使うかも知れない。11月下旬だと寒いなとは思うが。

ブリーダーズカップに大挙遠征

来週末、アメリカのデルマー競馬場でブリーダーズカップが行われるが、

日本から19頭が11レースにエントリーしている。

2024ブリーダーズカップに日本馬が予備登録 (JRA)

第2希望で登録しているのもあるが、全員第1希望で出走できれば11レースになるんじゃないか。

ブリーダーズカップのG1レースは全部で14レース、ほとんどに日本馬がいるという。


特に今年は2歳戦に4レース6頭も参戦しているのが珍しい。

とはいえ、ほとんどは森秀行厩舎のアメリカ産馬なんですけどね。

でも他の厩舎からも2頭おるから、それだけで珍しい気がするな。

2歳からアメリカ遠征ですかと思うわけだけど、

芝1000mのジュベナイルターフスプリントは日本にはないタイプの2歳チャンピオン決定戦だし、

ジュベナイルフィリーズはダート1700mの牝馬限定戦だけど、これも日本にはないタイプだな。

(そもそもJRA所属馬の2歳馬が出走できるダートの牝馬重賞は1200mのエーデルワイス賞しかない)


ブリーダーズカップ参戦もダートと芝では意味が違うと思う。

ダートというのは事実上の世界チャンピオン決定戦に参戦するということである。

クラシック・スプリント・ディスタフを第1希望とする7頭はまさに世界チャンピオンを目指してのアメリカ入りである。

特にクラシックですよね。

昨年にドバイワールドカップを優勝、国内外でG1級4勝のウシュバテソーロと、

5連勝で今年のケンタッキーダービーに参戦し3着、ジャパンダートクラシックを勝ってアメリカに向かったフォーエバーヤングと。

当地でも注目を浴びているのではないかと思う。


一方で芝については地元馬が手薄という側面はある一方で、

この時期は国内でも大レースがあるなかで遠征するのはなにか意図があると。

ターフに出走するシャフリヤールは2400m前後では国内外で安定して強い。

日本ダービー優勝馬ならジャパンカップ出ろよとは思うけど、

ヨーロッパから強豪が集まるBCターフ優勝となれば、それはそれで名誉である。

BCマイルに出走するテンハッピーローズ、今年のビクトリアマイル優勝馬だが、

これは左回り狙いでのアメリカ遠征でしょうね。

アメリカの競馬場は必ず左回りなのでこういうのはわりとある。


ブリーダーズカップといえば2021年のデルマー開催のときに、

ラヴズオンリーユーがフィリー&メアターフ、マルシュロレーヌがディスタフを優勝したのが記憶に新しい。

ブリーダーズカップ初制覇であり、マルシュロレーヌは日本調教馬による外国のダートG1初制覇でもある。

(オールウェザー時代のドバイワールドカップをダートと数えない場合の話だが)

ブリーダーズカップというと森秀行厩舎がえらい気軽に挑戦する印象が強く、

今年にしても新馬戦勝ってBC行こうとか、メタマックスがOPクラス勝ってBCスプリント行こうとか、

オーナーの理解があるからこそなのだが、ようそれで行くなという感はある。

ただ、それも2021年を境に状況は変わってきているような気がしていて、

特にダートのチャンピオン決定戦に有力馬を送り込めるのは時代が変わったなという気がする。


ところでブリーダーズカップにはJRAによる海外馬券発売の対象レースがあるが、

対象はクラシック・ターフ・マイル・フィリー&メアターフの4レースのみとなっている。

スプリントは対象レースだと思い込んでたが対象外だった。

(ドバイワールドカップデーのドバイゴールデンシャヒーンと混同してたか)

当時、ダートの有力馬を様々なレースに送り込めるとは思ってなかったのかもしれない。

販売対象のレースが増えると売上が分散して不都合とかいう事情もあり、

1日せいぜい4レース程度に留めたい考えもあるのかもしれない。

(香港国際競走やドバイワールドカップデーも対象は最大4レースである)

スプリントとディスタフはかなり重要レースだと思うのだけどね。


あと、もう1つ気になったのがデルマー開催が再度回ってくるの早くね? ということ。

実は来年もデルマー開催で決まっている。

そもそもブリーダーズカップは持ち回り制でアメリカ国内の様々な競馬場で開催される。

ただ、これほどの規模のレースを開催できる競馬場はアメリカ国内でも限られ、

近年はデルマー、キーンランド、サンタアニタパーク、チャーチルダウンズに限られている。

2026年は現在改装中のベルモントパークでやりたいという話もあるが、

実現すれば2006年以来20年ぶりらしい。


日本のJBCの方が持ち回り制らしいよなとは思うけど、

これも3レース(当面は門別固定のJBC2歳優駿を除く)だからなんとかなってるのであり。

今年は佐賀開催、フルゲート12頭なのでJRA枠がかなり狭いのが悩みか。

そんな中でBC遠征で最上位クラスの馬が抜けて、

クラシックについてはチャンピオンズカップとの競合もあり、

なかなかメンバーの充実という点では苦しいところもあるな。

それが地方所属馬にとってのチャンスなのかはわからないけど。


というわけで今年のブリーダーズカップは1日目の2歳戦から注目レースが続くという話だった。

あと、これは日本馬の大挙遠征とは直接は関係ないんだけど……

『ウマ娘』サイゲームスがブリーダーズカップ協会とパートナーシップ締結。世界最高峰の競馬大会で冠レース“Cygames Breeders’ Cup Sprint”開催 (ファミ通.com)

なんと日本の会社がブリーダーズカップスプリントの冠スポンサーになったのである。

ウマ娘 プリティーダービーの英語版リリースに向けて知名度を高めたいという意図があるらしい。

スプリントは昔から日本から有力馬が挑戦してきたレースでもあり、

そういうレースに日本企業がスポンサーというのはおもしろい話だなと。

日本ではこういう形でG1レースに冠スポンサーが付くことはなかなかないからね。

新聞社の寄贈賞として長い歴史のある 朝日杯フューチュリティステークス、

公共放送がスポンサーのNHKマイルカップ、そしてジャパンカップのロンジンぐらいですよね。

G1以外ならいろいろありますけど、それでもデカデカとロゴが掲出されるのはジャパンカップが唯一かも。

拡大してもBRICSなのか

ロシアでBRICSの首脳会合が行われているニュースがあった。

BRICSと言えばBrazil, Russia, India, China, South Africaの頭文字を拾ったもので、

この5ヶ国による会合だったのだが、今回からエジプト, UAE, エチオピア, イランが加わり、9ヶ国による会合となっている。

BRICS首脳会議 22日からロシアで開催 加盟国が拡大して初 (NHK)

それってBRICSなのか?


答えは拡大してもBRICSはBRICSらしい。なんだそれは。

実のところBRICSとはどういうまとまりであるかというのは明確ではない。

G7は裕福な自由民主主義国の集まりであることと対比すれば、

これとは異なる価値観で成長した新興国の集まりと言えそうだがどうだろう?

参加希望の国もいろいろある中で、とりあえず4ヶ国加わったというのが実情らしい。


元々のBRICSの5ヶ国はG20のメンバーでもある。

実はG20を構成する19ヶ国とEUを分類してみると、

7ヶ国とEUはG7メンバーで、5ヶ国がBRICSの当初メンバー、

残る7ヶ国はアルゼンチン・インドネシア・オーストラリア・サウジアラビア・韓国・トルコ・メキシコとなる。

これらは先進国やそれに近い国が多い印象を受けるが、そういう国の集まりもあり、

それがMIKTAで、Mexico, Indonesia, Korea, Turkey, Australia の頭文字を拾っている。

インドネシアは成熟度が低い気がするが、全体的にはG7に次いで成熟度が高い国の集まりと言えそうだ。


BRICSにはヨーロッパ・アメリカの大国を中心としたG7に対抗する意図もありそうだが、

実はそれも明確ではなく、ロシアや中国は対抗心が強いが、インドは慎重という話もある。

BRICS、西側制裁に懸念 「拡大」「反米」に温度差も―ロシア主導で首脳宣言採択 (JIJI.COM)

新興国の共通的な課題を結束してアピールしていきたい意図はあるが、国ごとに事情はいろいろ。

拡大前後を通じてBRICSというのが新興国を代表していると言えるかは疑わしいところはある。

新興国と呼ばれる国々の中では早くに発展し、規模の大きな国々とは言えそうだが。


というわけで拡大前後を通じてBRICSの位置づけの難しさはある。

ただ、外交の様々なところで除外され続けていたロシアが盛大に国際会議を開くということが、

BRICSというのがG7を中心とした世界とはずいぶん違うことを如実にあらわしているとは言えそうだ。

そういう国々の集まりに価値があると考える国はけっこうあるんだろう。


BRICSのさらなる拡大が進むのかは不透明なところはあるけど。

元々、日本にとって見れば中国・ロシアという近国がBRICSメンバーで、

タイ や マレーシア などもBRICSへの加盟を申請したなんて話も。

どちらも中国との交流が深いことからBRICSに興味を持っている。

そうなると近国のかなりがBRICSで結束を強めることになるのかもしれない。

一方で日本はアジア唯一のG7メンバー、地理的には孤独なもんだな。

韓国やオーストラリアなど、G7と価値観を共有しているであろう国は近所にもいるんですけどね。

健康保険証が発行停止されると

この前に歯医者に行ったときにマイナンバーカードを健康保険証として使った。

顔認証を介する点は通常の保険証とは違うけど、患者側からすればその程度の差である。

オンライン資格確認により限度額適用認定証・特定疾病療養受療証の提出が不要になるが、歯医者では関係ないか。

(実は高額療養費の限度額についてはマイナンバーカードは必須ではない)


いろいろ話題になっているが、健康保険証の新規発行は今年12月で終了になる。

今後、新たに健康保険に加入する人は原則として健康保険証が発行されない。

とはいえマイナンバーカードを利用できない人も存在するわけで、

その場合には資格確認書というのを発行することになっている。

ただし、有効期限が最大1年ということになっている。

(保険者によってはより長い期限を設定している場合もあるかも)

従来の健康保険証は2025年12月1日までの1年間有効の資格確認証という扱いになる。

だから、とりあえずここまでは従来の健康保険証が使えると言うことである。


資格確認証の発行を受け続ければマイナンバーカードなしでも健康保険は利用し続けられるが、

明らかに面倒なので、マイナンバーカード紛失時の再発行までの時間稼ぎや、

出生・転入後のマイナンバーカード新規発行までの時間稼ぎに使う想定だろう。

なお、資格確認証はマイナンバーカードが利用できる人には発行されないとのこと。

マイナンバーカードが利用できる状態で資格確認証が存在するというのは、

従来の健康保険証が一時的に資格確認証として利用できる期間に限られる。


資格確認証というのは従来の健康保険証と同様に資格喪失時には返却が必要だが、

従来の健康保険証とは異なり有効期限があるので、有効期限が切れれば返却の必要はない。

これは今年12月以降、資格確認証として扱われる健康保険証にも当てはまり、

来年12月までに資格を喪失すると返却が必要だが、

それ以降は期限切れの資格確認証なので返却不要になる。

返却要否が変わるタイミングが今年12月ではない点がポイントである。


マイナンバーカード持っていればそれでいいんだろと思うわけだけど、

実は一部の医療機関ではオンライン資格確認に対応していないのである。

そうするとマイナンバーカードで健康保険証の情報を引き出すことはできない。

また、オンライン資格確認を導入している医療機関であっても、

機器の故障・停電・回線トラブル・カードの故障などでうまく確認できないケース、

あるいは登録情報の側に問題があり、本来は資格があるはずなのに資格無しとなることがあり得ると。

あと、これは患者側の問題だが、電子証明書の有効期限切れというのもあり得る。


このような場合に使うのが「資格情報通知書」で近々全員に送付されてくるらしい。

同様の内容はマイナポータルで取得することも出来る。

PDFでスマートフォンに保存しておけば回線がダメになっても役立つ。

これとマイナンバーカードを呈示すれば受診できるという扱いだそう。

これ自体は有効期限がないし、資格喪失時に回収されることもない。

ということは、この情報が最新の情報であるかはわからないわけである。


非対応の医療機関、故障・停電・回線トラブルといったときには、

呈示された内容を信用して請求するということになる。

もしもカード・電子証明書側の問題ならば、入手できた情報でオンライン資格確認を行うことも可能かもしれない。

普段はマイナンバーカードで問題なく対応できる医療機関であれば、

普通は資格情報通知書をあえて持参しないわけで、その場合はどうなるか。

過去の受診時の健康保険情報から把握できれば、その情報で健康保険の請求を行うことはできる。

かかりつけの医療機関で故障・停電などに見舞われたときはこれでなんとかなる。

本当にどうしようもなければ、氏名・住所・保険者名などの情報から請求時に検索することはできるとのこと。


一番困るのが登録情報の問題で資格なしになってしまうパターンだろう。

医療機関側の都合とか、停電・故障などの不可抗力ならば仕方ないけど、

正当に照会して資格無しとなれば、本当に資格無しなのか、

本当は資格があるのに資格無しに見えているだけなのか判然としない。

聞き取りの上、保険加入が確認出来れば3割負担などで受診させてもよいと通達は出ているが、

そうすると本当に資格無しだった場合に医療機関が回収できなくなるので、

一旦全額負担してくれという話になるかもしれない。

以前に比べれば資格が確認出来ないケースは減ったらしいが、本当に生じないのかという懸念はある。


オンライン資格確認自体はいいシステムだと思うのだけど、

健康保険証を廃止することに伴う手続きの増加は気になるところはあるし、

オンライン資格確認がうまく使えない場合の穴を埋める仕組みが面倒だなとは思う。

確かに故障・停電などでオンライン資格確認できないから診療が受けられませんというのは問題なわけで、

その場合のワークアラウンドは用意せざるを得ないのはその通りである。

資格情報通知書が呈示できれば医療機関も患者も一番楽である。

ただ、緊急時に呈示必須とは言えないだろうから、どれぐらい活用できるのかな? とは思う。


だいぶ前に書いたのだが、健康保険証には大きく2つの弱点があると書いた。

健康保険証の難点を解決したい

1つは有効な健康保険証であるか確認出来ないこと。これはオンライン資格確認で解決された。

(現状の健康保険証でもオンライン資格確認を行うことは可能である)

もう1つは顔写真のない書類であり、十分な本人確認ができないことがある。

マイナンバーカードで受診する場合には顔写真または暗証番号での本人確認ができるようになる。

一方で資格確認書を使って受診する場合は十分な本人確認ができない状況は変化しない。


本人確認の強化というのは健康保険証の発行停止の表向きの理由ではない。

でも、本人確認の強化という期待を持っているのが実情ではないかと思う。

なので資格確認書というのは従来の健康保険証とほぼ変わらない。

有効期限が決められているから、資格喪失時の回収が不要になるケースがあるぐらいの差しかない。

健康保険証の発行停止により事務処理が減る部分もあるとは思うのだが、

希望者に資格確認書の発行という新たな作業が発生するのでそれはそれで面倒である。

この問題に真っ正面から向き合っていない点がどうかと思うポイントである。


冒頭に書いたようにマイナンバーカードが利用できる一般的なケースではそんなに変わる話ではない。

こういうケースでは従来の健康保険証より高機能である。

電子処方せんの普及が進んでいないので微妙なところはあるが、

服薬情報の確認などは災害時以外ではマイナンバーカードを使った場合のみ可能である。

問題はそこに当てはまらないケースということである。

大容量詰め替えパック向きか否か

マツモトキヨシで花王製品を3000円以上買うと20%ポイント還元というキャンペーンがあり、

クーポンで商品自体が値引きになると値引きされた金額から20%還元になりそうだが、

日用品ポイント10倍のクーポンと組み合わせると商品自体は値引きではないので、

こっちの方がお得なんじゃないかと読んでしこたま買ってきた。

もはや家中ほとんどの洗剤が花王製品なので。


最近は詰め替え用パック1個で3回とか4回とか詰め替えられるものが増えている。

まとめ買いという点ではありがたいものである。

ただ、昔は詰め替えパック1本を注いだらそれで終わりでわかりやすかったけど、

複数回詰め替えられるということはどこかで止める必要がある。

これが難しくて時々溢れさせてしまうこともあるわけだ。


で、ある人が容器に透明部がなくて、どこまで入ったかわからないと言っていた。

花王製品で詰め替え時の目安になる透明部がない製品なんてあったかな。

と思ったのだけど、シャンプー・ボディーソープ類はそうか。

複数回詰め替えられるものが登場して比較的歴史が浅いのもあるのかも。

こうなると上から様子を見ながら詰め替えないといけない。

それで不便した覚えもあまりないけどね。


透明部があっても液の色がわかりにくいと困るもので、

どちらかというとそちらの方が問題である。

透明部の幅が広ければそれでもわかりやすいかもしれない。

ただ、使い方とか注意書きとかいろいろ書くこともありますから、

透明部を広くするのもそれはそれで難しいのかなとは思う。


洗剤の種類によるけど、1年分ぐらい買ったような気がする。

ただ、1つだけ詰め替えパック使い切ったのに買い忘れてたのがあったんだよな。

消費ペースが遅いやつだからとりあえずはいいけど、買っとけばよかったなぁ。

期間中に3000円のまとめ買いを再度やるのはないだろうから、先送りだな。

グッズ付きを選ぶしかない

今日は休暇を取っていた。まぁ買い物に行ったぐらいだけど。

そういえばPoppin’Partyの武道館でのライブ申し込まんとなと。

河口湖から帰って早々注文したCDの応募券を出す。

(CDとはいうが、Blu-ray目当てで買っているところも大きいのだが)


応募券に書いてあるURLを開いたらチケットの料金についてこうなっていた。

アリーナ席(特製グッズ付き)   :19,800円(税込)
1階スタンド席(特製グッズ付き):17,600円(税込)
2階スタンド席(特製グッズ付き):15,400円(税込)
2階スタンド席    :9,900円(税込)

これを見て2つの観点があると思う。アリーナ席・1階スタンド席・2階スタンド席で料金差はあるが、

2200円差ずつとそこまで大きな差ではないということ。

一方で、2階スタンド席以外はグッズ付きしか選べないということ。

この結果、アリーナ席と2階スタンド席の最低料金は1万円ほどの差があるということ。

うーんって感じはしますよね。


これもバンドリで武道館だったのだがこんな話を書いている。

素直にチケットを高くする

「指定席も高いんだが、プレミアムシートがグッズ付きとはいえその倍額で2万円近い。」と書いている。

基本的にはアリーナ席=プレミアムシートだったが、

一部では指定席でありながらアリーナ席が割り振られた例もあったと聞いたが。


最近のバンドリでは座席を3クラスに分けることが多いようである。

河口湖ステラシアターだとS席・A席・B席と分けていて、

S席はステージの前の平面部に座席を並べたもので30席程度と限られていたが、

グッズ付きで44000円と超高いということが話題となっていた。

これについては値段はともかくそうそう買えないわけですが。

主力はA席とB席で、通路より前がA席で、後ろがB席となっている。

このときはA席がグッズ付きで19800円、B席が9900円と倍の価格差があった。


で、これはどうしようかと思ったわけである。

どうしてもアリーナ席とは思わないが、グッズなしだと2階スタンド席しか選べないわけである。

それでもそこまで悪くないかもしれないけど面白くない。

アリーナ席と1階スタンド席の差はそこまでではないと思う。

となると、アリーナ席→1階スタンド席→2階スタンド席の順に希望して、

前2つはグッズ付きとするのがよいかという結論になってしまう。


2階スタンド席だけはグッズなしの比較的安い料金で見られるようにしたというのが実情かも知れない。

2階スタンド席でもグッズありを選べるのは基本はそっちだよということか。

ただ、それでも9900円というのはなかなかだが。

遠征だと交通費・宿代の方がかさむという話はさておき。

もっと劇的に安い料金設定があると、あわよくばというのはありますが。


日本武道館は忙しい施設ですから、月曜開催なんですよね。

果たして今のPoppin’Partyでどれぐらい埋まるのかな? というのは正直気になる。

ステージをどう置くかで入る人数が大きく変わるのだが、

過去に2回使ったときはセンターステージで使えるところは余さず使った状況。

演出上難しい面もあるので、今回もこれでいくかはわかりませんけど。

そうすると全部埋めるってのはここ数年見てると厳しそうな気はしますが。

チケット争奪戦とはならないと思うが、アリーナ・1階スタンド席となればそれなりの争奪戦かもねと、

そこに参戦する権利として応募券を用意したのなら、グッズ付きを選ばなければ意味は無い。

という話になるんかなというところである。

宿が高くてはチケットも売れないが

最近。イベントのチケットが完売したという話を聞くことが減った気がする。

いろいろ要因はあるのだと思うが、1つ言われていたのが宿代が高いということ。

すなわち、遠方から参加する人にとってのハードルが上がっており、

従来よりチケットが売れにくくなっているという指摘である。


確かに東京周辺で宿を取ることはないが、かなり高いようである。

いろいろ工夫はあると思うが、従来と同じようにはなかなかいかないと。

他の地域も高いのはそうなんだろう。

この前の金沢滞在はカプセルホテル(といっても大型のカプセルだが)だったし、

河口湖はそもそも3連泊を確保するのに苦心したが、なんとか怪しい宿が空いたところである。

河口湖周辺に滞在に苦心するのは前からそうでしたけどね。


日帰りならそういう問題はないとも言える。

この前の河口湖ステラシアターでのバンドリのライブは関東圏とは日帰りできる想定ではあった。

バンドリにしては開演早かったもんね。公演時間が長いわけでもないし。

実際に3日間ずっと東京方面から通ってた猛者もいたらしい。

僕なんて東京都の中では比較的山梨県に近いというのに滞在だったけど……

金銭的なことを言えば通いの方がはるかに安いのが実情なんだろう。

そういう発想はなかなか持てないけど、そうでもなければ持たないと。


そんな中、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 がKアリーナ横浜での2公演、

土曜日については完売したというのは、よくやるなという話を言われていた。

それでも日曜は完売とはならなかったというのも実情か。

完売しないとまで読んでいたわけでもないが、チケット争奪戦となれば有利と思って、

2日目に申し込んでいたのが僕で、のそのそと横浜に出かけたのだった。


調べたら、今年Kアリーナ横浜に来たの4回目らしい。

このうち3回はラブライブ!だから、おなじみの会場になってるんでしょうね。

何度かあった先行抽選のうち、応募券不要のものだから相当後ろだろうと。

これは正解で一番高いLEVEL7だった。

とはいえ、その中では中腹ぐらいで、それでも距離ってけっこう変わるんですね。

もう双眼鏡じゃないとどうにもならんぞと思ってたけど、そうでもなかった。

とはいえ、覚悟した人も多いのか、右左と双眼鏡を持った人が10人ぐらい並ぶ様。


虹ヶ咲にとってはこの前に映画の第1章が公開されたので、

それにちなんだ内容ということで映画でやった曲は衣装まで合わせてやると。

これが最大のハイライトですかね。

映画ではステージというよりMVみたいな感じだったので、あれ実際にやるんだって。

ただ、映画で曲を披露したのは12人中5人だけである。

それでTVアニメのときの楽曲を掘り返して、これを12人全員披露すると。

これもこのときの衣装に合わせているので最初からの9人は3rdライブ、他は5thライブのときの衣装にしている。

このとき映画の曲をやったのはソロ曲はショートバージョンに短縮されてたが。

他にもやり方はあったと思うが、既に完成された流れはそのまま使うのがラブライブ!シリーズということで。


今日の帰りはえらくスムーズだった。

元々新高島駅に向かっていくのでスムーズではあるのだが、

Kアリーナの敷地を出るまでもえらくスムーズだった。何があったのか。

早く帰りたくてアンコール前に抜けたのがけっこういたのか。

でもそんなに極端なことが起きているとも思えなかったけど。

早いのは良いことですけどね。