知っての通り、NECエレクトロニクスとルネサステクノロジの統合でルネサスエレクトロニクスという日本最大の半導体メーカーができた。
このルネサスエレクトロニクスというのは世界一のマイコン会社でもある。
というのも、ルネサステクノロジのもととなった日立製作所と三菱電機はいずれもマイコンに強かった。
さらにNECエレクトロニクスってのもマイコンに強かった。
そりゃマイコン世界シェア1位にもなるわな。
ただ、3つの会社が統合してできたせいで、いろんな種類のマイコンを持つことになってしまった。
さてそこでどうするというわけで、種類を減らしていくかということになる。
そういう試みは旧ルネサスにもあったようだが、改めて検討したようだ。
ルネサス、12年度までにCAGR8~10%の成長を目指すマイコン事業戦略を発表 (マイコミジャーナル)
その結果、5つのコアの製品を集中させることとしたようだ。
- SuperH(旧日立製作所) (ハイエンド)
- V850(旧NEC) (ハイエンド)
- RX(ルネサステクノロジ時代にH8S・H8SX・M16C・R32Cの代替として新しく設計) (ミドルレンジ)
- R8C(旧三菱電機のM16CをもとにH8の要素を取り込みルネサステクノロジ時代に設計) (ローエンド)
- 78K(旧NEC) (ローエンド)
実はこの5つというのは、ルネサステクノロジが主力としてきた3つとNECエレクトロニクスが主力としてきた2つをそのまま足しただけ。
実質的にはなにも変化はないわな。
それでも5つも用意するんかいと思うところだが、それぞれ特徴があるので1種類で済む問題でもない。
そういう中で特に力を入れてやっていきたいというのがこの5つのようだ。
ただ、5つばらばらにやっていくというわけではないらしい。
マイコンの中に組み込むIPコアの共通化などで製品の開発期間を短縮したり、
開発環境の統合などが行ったりということは行うようだ。
IPコアを共通化すれば、このコアとこの機能とを組み合わせてと言うことがやりやすくなる。
そうすれば所望のマイコンが簡単に開発できるようになると。そして市場に投入すると。そういうことですね。
と、この記事を読んでいて気付いたのだがH8が書かれてないな。
どうも、ルネサステクノロジ時代にH8の活躍していた領域ではR8Cを新しく作りこれに力を入れていくことにしたようだ。
R8CではH8の要素も取り込まれ、いろいろな機能がチップの中に入っていて使いやすいのがウリ。このあたりH8と似てる。
とはいえ、R8CとH8には互換性がないからそうも簡単に移行できる問題ではない。
実にマイコンの難しいところはそこで、5つに統合するのだとはやりようもない。
だからこれからもH8は残り続けるでしょう。特にH8はこれまで広く使われてきたのでこれからも広く使われるでしょうね。
実際、R8Cは2003年にできたけど、今でもH8は使われている。
ただ、移行したいなと思ったら移行することはそうも大変なことではないかもしれん。
まず開発環境が統合されたので、これまでH8の開発してたところでR8Cの開発をすることはできる。
H8の開発環境としてはHEWが有名だが、ここではSuperH・RX・M16C・R32C・R8C・H8SX・H8S・H8・740とかなりいろいろなマイコンの開発できるようになった。
ここには旧ルネサステクノロジのマイコンしかないが、多分そのうち旧NECエレクトロニクスのマイコンも追加されるでしょう。
ただ、将来どうなるかはわからんけどね。今のところは5つでいくが主力から外れるコアも出てくるかも知れん。
SuperHとV850とか似ているような気もするから、将来このあたりにも変化が出てくるのかも。
けどそれはまだ先の話なんだろうね。
ちなみにルネサスエレクトロニクスはマイコン以外もやってるのだが、
これはあまりルネサステクノロジのとNECエレクトロニクスのとの重複はなかったらしい。
一部あったようだけどほとんどそのままでいけるらしい。
ルネサスがマイコンの統合で一歩前進、SoCやパワー半導体の成長戦略も明らかに (EETIMES)
そんなことがここに書かれている。
というかルネサスってパワーデバイス作ってたのね。全く意外だったが、実は耐圧150V以下のMOSFETではシェア世界一らしい。
なるほどね。ここも注目すべきところなのかな。と思った。