昨日、テザリングについてこういうことを書きましたが。
一方でSoftBankは一貫してテザリングには慎重で、キャンペーンで一定期間無料はあっても、基本的には追加料金がかかっていた。
やはり大容量プラン中心ということでテザリングへの警戒感は強かったんだと思う。
新プランではテザリングの容量は月30GB以内という制限は付くが、テザリングは定価で無料になった。
いろいろ調べてみると、ソフトバンクの悩みが見えてくる。
テザリングに限って容量制限を設けるのはauでも取られている方法だという。
気になって調べたら、これはこれで奇妙なことが書いてあって……
テザリング、データシェア、世界データ定額でデータ通信をご利用の場合、月間データ容量の上限は「データMAX 5G ALL STARパック 」80GB、「データMAX 5G テレビパック」「データMAX 4G LTE テレビパック」は70GB、「データMAX 5G Netflixパック」「データMAX 4G LTE Netflixパック」は60GB、「データMAX 5G」「データMAX 4G LTE」「auデータMAXプランPro」は30GB、「auデータMAXプラン」は20GB――
「データMAX 5G」「データMAX 4G LTE」というのが標準的な無制限プランで、テザリングについては30GB制限があるが、
SoftBankのテザリング30GB制限はこれにならったものとみられている。
ただ、プランによっては上限値がさらに大きいものもあるのだが、Netflixなどの他社サービスとの抱き合わせプランなんだよね。
実際にテザリング目当てで契約してる人もいるらしいですね。全体からして多くはなさそうだけど。
どうしてこういう制限があるのかというと、テザリングを自宅のインターネットとして使うのを抑制するためなんじゃないかと。
また、テザリングは無料ですが、データシェアと合計で30GBまでなので(30GBを超えると低速化)、これで固定回線いらないじゃーん!とはなりません。あくまでもスマホ利用をメインストリームに捉えたプランです。
(1ヵ月20GBで2,980円!新プラン「SoftBank on LINE」はLINE活用しててなかなかよさげ (GIZMODE))
当たり前だと思うのだが、確かにデータが無制限ということは、外出先だけでなく自宅でも無制限に使うことができる。
今どきのモバイルインターネットの回線品質はいいですから、質の悪い固定回線より安定していることはしばしば。
ところがそういう使い方をされると通信会社にとっての負荷が重すぎる。
そこで、外出先では無制限に使えるが、自宅では固定回線を主にして欲しいという意図があるんじゃないかと。
auとSoftBankはテザリングに歯止めをかけているが、一方でNTTドコモは無制限ならテザリングも無制限だという。
このことから、固定回線を代替するという目的ならばNTTドコモだろうという話である。
うーん、という感じはするけど、それも各社の方針だからとしか言えませんね。
別にSoftBankもauもおかしなことは言ってないし、むしろNTTドコモが異常な気はする。
でも今のところは本当に無制限らしい。
そういえば、Y!mobileのPocket WiFiプランって、スマートフォン向けのプランが大きく変わる中で全然変わってないんだよね。
Pocket WiFiプラン2(ベーシック)(Y!mobile)
月7GBのワンプランで、月額3696円(本体)となっている。端末代が別立てになって若干変わったんだったかな。
でもスマートフォン向けのプランなら月10GBで月額3680円(本体)、来年春からは無料通話が外れて2980円(本体)になる。
これって安価なAndroidスマートフォンを買って、それでテザリングした方がお得じゃないの? と思ってしまう。
そうはいっても業務用途などでこういうモバイルルーターにもニーズはあるだろうけど、
昔はスマートフォンの通信をPocket WiFiに流して節約するような話もあったのに、今はもはや逆なんだなと気づかされる。
一応、Pocket WiFiに特有のものとしては「アドバンスオプション」というのがあって、
これは月684円(本体)を加算すると、AXGP・TDD-LTEエリアで「アドバンスモード」が使えて、その容量は積算されないというもの。
ただ、これが便利かというのは使い方によるところが大きく、やっぱりスマートフォンのテザリングの方が……という気もする。
ということで、モバイル回線をスマートフォンで使うことと、PCで使うことには通信会社の見方もけっこう違うわけだね。
5Gの導入がされると、スマートフォンの通信も大容量化するのは必至であり、無制限プランは究極の目標だが、
そのためにはPCの通信はできるだけ固定回線に流してもらい、モバイル回線を使うのは最小限にして欲しい。
少なくともSoftBankとauはその考えはある程度はっきりしている。
それがY!mobileのPocket WiFi と スマホベーシックプラン の差にも表れているかもしれない。
あと、各プランで設定されているデータ容量だが、これを超過すると何も出来なくなるわけではなく、
高速通信ができなくなるということを指しているのが通常である。そこでも興味深い話を発見した。
Y!mobileのスマホベーシックプランM・Rについては、契約のデータ容量を超過した場合の速度制限は1Mbpsとなっている。
制限されても1Mbps出るならばそれでいいじゃないかと考える人もいるらしい。
SoftBankを含めて多くの場合は超過後は128kbpsというところが多いのですが。
とはいえ、NTTドコモの一部のプランではそうだし、あとahamoも20GB超過後は1Mbps、
MNO化される新LINEモバイルの月2980円のプランも20GB超過後は1Mbpsとのことである。
あと、Y!mobileでもスマホベーシックプランSは超過後300kbps、元々は128kbpsだったのが最近緩和されたらしい。
低速化するとデータ通信の総量が減るかというとそうとも言えなくて、時間をかければ大量の通信はできる。
20MBのデータを10Mbpsでダウンロードすれば16秒、128kbpsでダウンロードすれば21分ということで、所要時間は全く違う。
10Mbpsの回線なら1時間に100回以上はダウンロードできそうだし、128kbpsの回線なら1時間3回もダウンロードできない。
そこだけ見るとデータの総量は減らせそうですけど、高速な回線もずっと使い続けるわけではないし。
20MBのデータを1時間1回ダウンロードする人が1000人集まれば、10Mbpsの回線を使おうが、128kbpsの回線を使おうが、1時間の通信の総量という点ではなにも変わらない。
人数が集まるほどに瞬時的な通信量のばらつきは小さくなるはずだから、用意すべき回線は時間あたりの通信の総量だけで決まることになる。
(ここでいう時間当たりの通信量というのは、1日とかいうスパンではなく、1時間とか数分とか比較的短いスパンでのこと)
そうして考えると、低速化はただの嫌がらせにしかならないのかもしれない。
低速化しても知らんぷりしてデータを流し込み続ける人が集まれば、いつか回線はパンクしてしまうのだから。
なんてわけで、テザリングだけ目の敵にしても仕方ないところはあるが、
外出中にスマートフォンでデータ容量を気にせずに通信できることをターゲットにして考えると、
テザリングの制限を行うことには合理性があるということである。