並列つなぎにしてもいいから

はんだ付けはあまり得意ではないが、やれと言われればやる。

回路のある部分の抵抗値を変えて動作を確かめろという話がありまして、

ここの抵抗を xxxΩ に差し替えて、この部分の抵抗を yyyΩぐらいにするという話になった。

xxxΩの抵抗はあるということで考慮されていたのだが、yyyΩについてはあまり考慮されてなくて、なんか細工しないといけない。


実際に回路をあれこれいじったことがある人にはピンと来る話なんだけど、

抵抗やコンデンサで 470Ωとか 47pF とか、47って数字の並びをよく見る。

だいたいこういうのって 500Ωぐらい、50pFぐらいで適当に抵抗を選んだんだと思うんだよね。

抵抗値の表示方法  (KOA)

E12系列とかE24系列ってのがあって、抵抗やコンデンサの値はこの並びで用意されることになっている。

一般的には抵抗がE24系列、コンデンサがE12系列だっけ。

E12系列でラインナップされているコンデンサだと、
10pF, 12pF, 15pF, 18pF, 22pF, 27pF, 33pF, 39pF, 47pF, 56pF, 68pF, 82pF, 100pF, 120pF……   という品揃えになるってこと。


本当はE24系列だと yyyΩ の抵抗ってのはあって、そこは考慮されていたのだが、

この職場ではあまり使用頻度が高くないようで、今すぐは出てこないという状況だった。

ただ、そこは2つの抵抗を並列つなぎにすることが簡単にできるところだったので、

手元にある抵抗を見ながら、いくつか並列の合成抵抗を計算したら、だいたいyyyΩになる組み合わせが出てきた。

これぐらいでいいですかね? と設計担当者に問い合わせて、OKじゃないのということで、その案によって改造した。

抵抗を2つハネて、3つ付けると。砂みたいな抵抗じゃなかったからそんなに難しくなかった。


複数の抵抗を組み合わせて所望の抵抗値を作るというのはこの職場ではいろんなところで見る。

実験用に2kΩのリード付きの抵抗が欲しいと思ってもなかなか見つからないので、そこら辺に転がってた1kΩの抵抗を2つ直列にしたり、

プリント基板に2つの抵抗を直列つなぎにできるパターンが用意されていて、

それを使えば工場であれこれ抵抗を在庫しなくても所望の抵抗値を作ってあれこれできる設計になってるとか。

その部分をはんだ付けしてるときには「わざわざ抵抗2つに分けやがって」と思ったが、そういう事情があったらしい。


と、このあたりのチョイスにはいろいろな意図があるらしい。

ここ何Ωとかここ何Fとか、そういう仕事をしたことがないから知らなかったんだけど、

回路図を書くような人はけっこう考えてるということらしい。